JPH0472706B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は文書作成装置に関し、特に文字挿入操
作に際し、挿入操作によつて文字数が増加する文
字列の最終文字位置が予め設定されたフオーマツ
ト位置を越えないようにした文書作成装置に関す
るものである。

従来技術 従来、この種の文書作成装置としては、マージ
ン位置、タブ位置等のフオーマツト位置を示すフ
オーマツトデータを記憶するフオーマツトメモリ
と、キーボードより入力される文字データ等を記
憶するテキストメモリとを含む記憶手段を備えた
電子タイプライタが知られている。斯る電子タイ
プライタにおいてはそのテキストメモリに予め記
憶された文字データ群に従つて印字されるととも
に、それ等文字データ間に混在させられたフオー
マツトデータに従つて印字文字が配列させられ
る。特に、上記フオーマツトデータには印字位置
を予め設定した次の印字開始位置（タブ位置）に
移動させるためのタブ位置データが含まれるとと
もに、各行における複数群の文字の先頭位置がタ
ブ位置と一致させられるようになつており、作表
等が容易とされている。しかしながら、予めタブ
位置が設定された状態においてタブ位置の前に存
在する一群の文字列に文字を追加挿入するに際
し、その文字列の最終文字位置が予め設定された
タブ位置を越える場合があり、このような場合に
は、作表が乱れてしまう不都合があつた。

発明の目的 本発明は以上の事情を背景として為されたもの
であり、その目的とするところは、文字の挿入操
作に拘らずその挿入操作によつて文字数が増加す
る文字列の最終文字位置が予め設定されたフオー
マツト位置を越えないようにした電子タイプライ
タを提供することにある。

発明の構成 斯る目的を達成するため、本発明の電子タイプ
ライタは、 (1) キーボードにおける入力操作に応答してテキ
ストメモリに記憶されたデータ群中の所望のデ
ータ挿入位置に新たな文字データを追加挿入す
る挿入手段と、 (2) 前記データ挿入位置に続く最初のマージン位
置、タブ位置等のフオーマツト位置を検出し、
記憶するフオーマツト位置記憶手段と、 (3) 文字データ挿入操作によつて文字数が増加す
る文字列の最終文字位置を算出し記憶する最終
文字位置記憶手段と、 (4) 前記最終文字位置が前記フオーマツト位置を
越えるとき、挿入された文字データの前記テキ
ストメモリへの書込みを禁止する禁止制御手段
と、 を有することを特徴とする。

発明の効果 このようにすれば、第１図のクレーム対応図に
も示すように、キーボードにおける文字データ挿
入操作に際し、その操作によつて文字数が増加す
る文字列の最終文字位置がフオーマツト位置を越
えるとき、挿入操作された文字データのテキスト
メモリへの書込みが禁止制御手段によつて禁止さ
れるので、前記最終文字位置が前記フオーマツト
位置を越えることが防止される。それ故、各行に
おける各文字列の先頭文字が予め設定されたフオ
ーマツト位置に一致させられ、文字群が美麗に配
列されるのである。

実施例 第２図が本発明は適用された電子タイプライタ
の一例を示しており、印字部１０とキーボード部
１２とを備えている。キーボード部１２の透明カ
バー１３内には、フレームに支持されたプラテン
１４と、そのプラテン１４と平行な方向に移動可
能なキヤリツジ１５とが備えられており、そのキ
ヤリツジ１５に固定されたプリントヘツド１７が
プラテン１４に保持された印字用紙と相対移動さ
せられることにより、印字用紙上に所望の文字、
記号等が所望の配列に従つて印字されるようにな
つている。なお、透明カバー１３は開かれた状態
において稍後方に傾斜したペーパーガイドとな
る。

キーボード部１２の側面には、電源スイツチ１
９が設けられているとともに、その上面には多数
の操作キーが配置されている。それ等操作キー
は、アルフアベツトがそれぞれ刻印された文字キ
ー１６、スペースキー１８、コードキー２０、マ
ージンリリースキー２２、タブキー２４、キヤリ
ツジリターンキー２６、レフトマージンキー２
８、ライトマージンキー３０、タブセツトキー３
２、タブリアキー３４、インサートキー３５、左
カーソルキー３６、右カーソルキー３７等からな
る構成されている。また、キーボード部１２の上
面中央部には、多数桁（16桁程度）の文字記号等
を表示できる多桁デイスプレイ３８が配置され、
後述のテキストメモリ中に記憶された所望位置の
文字が表示されるようになつている。

以上のように外観上構成された電子タイプライ
タには、第３図に示す回路が備えられている。す
なわち、CPU４０はデータバスライン４２を介
して、前記キーボード部１２に収容されたキーボ
ード４４、ROM４６、RAM４８、印字機構ド
ライバインタフエイス５０、およびデイスプレイ
コントローラ５２とそれぞれ接続されており、
CPU４０はRAM４８の一時記憶機能を利用しつ
つ、ROM４６に予め記憶されたプログラムに従
つてキーボード４４から入力される信号を処理
し、印字機構ドライバインタフエイス５０に前記
印字部１０内に収容された印字機構５４を駆動さ
せて、前記印字用紙上に所望の配列で多数の文字
を印字させる一方、デイスプレイコントローラ５
２にデイスプレイ３８を表示駆動させて、所定位
置の文字をデイスプレイ３８上に表示させる。記
憶手段たる上記RAM４８内には、マージン位置
データやタブ位置データ等の印字文字の配列に関
するフオーマツトデータを記憶するフオーマツト
メモリと、多数の文字データを印字順序で順次記
憶するとともに、それ等文字データ間に混在させ
た状態で、前記フオーマツトデータおよび改行デ
ータ等を適宜記憶するテキストメモリとが備えら
れている。上記文字データはアルフアベツト、数
字、記号等を表すもののみならず印字位置を移動
させるためのスペースデータを含むものである。
要するに、文字データは前記キヤリツジを動かす
ことに関連するデータであり、印字位置を変更す
ることが必要なものである。

以上のように構成された電子タイプライタの作
動を第４図のフローチヤートに従つて説明する。

まず、電子タイプライタの電源スイツチ１９の
操作と同時に、ステツプS1のイニシヤライズ処
理が実行され、種々のカウンタ、レジスタ等の内
容がクリアされる。そして、ステツプＳ２が実行
されてキーボード部１２上に配置されたいずれか
のキーが操作されたか否か判断され、操作されな
い場合にはステツプＳ２の実行が繰り返されるが
操作された場合には、ステツプＳ３が実行され、
文字データが発生されたか否かが判断される。

文字キー１６の操作によつて文字データが発生
させられている場合にはステツプS4が実行され
るが、発生させられていない場合には他の処理が
実行される。この他の処理は紙送り処理（ライン
フイード処理）等の処理であつて、本発明の説明
上特に必要としないため省略する。

ステツプＳ４においては、前記インサートキー
３５が操作されて１文字挿入モードとなつたか否
かが判断され、１文字挿入モードとなつていない
場合には、通常の印字処理が実行されるが、１文
字挿入モードとなつている場合にはステツプＳ５
が実行されて、インサートコードが所定のレジス
タに読み込まれる。そのインサートコードの入力
は、インサート状態を記憶させるものであつて、
前記カーソルキー３６または３７の操作によつて
カーソルが移動させられた位置、すなわち、文字
挿入位置直後の文字が点滅させられる。

次に、ステツプＳ６において、カーソルキー３
６または３７の操作によつて任意の場所に移動さ
せられるカーソルの位置に対応した文字挿入位置
を含む一群の文字列に続く最初のフオーマツトデ
ータが、タブ（TAB）位置データであるか或い
はキヤリツジターン（改行）データであるかが判
断される。タブコードである場合には、ステツプ
Ｓ７が実行されるが、キヤリツジリターンデータ
である場合には、ステツプＳ８が実行される。

仮に、タブ位置（TAB）データであつた場合
にはフオーマツト位置記憶手段としてのステツプ
Ｓ７においてそのタブ位置データが表すタブ設定
位置が計算されるとともにそのタブ設定位置が所
定のレジスタに記憶される。続いて、最終文字位
置記憶手段としてのステツプＳ９が実行されて、
上記タブ設定前に存在する一群の文字列の最終文
字位置が計算されるとともにその最終文字位置が
所定のレジスタに記憶され、そしてステツプＳ７
およびＳ９においてそれぞれ求められた計算結果
に基づいてステツプＳ１０が実行される。すなわ
ち、タブ位置が最終文字位置よりも大きいか否
か、換言すれば、タブ位置が最終文字位置よりも
右側にあるか否かが判断されるのである。通常、
文字位置およびタブ位置は一つの行において左端
から始まる桁数を以て表されているのである。ス
テツプＳ１０においてタブ位置が未だ最終文字位
置よりも大きいと判断された場合には、最終文字
位置とタブ位置との間に未だスペースが存在する
状態であるから、挿入手段としてのステツプＳ１
１のインサート処理が実行され、前記文字キー１
６の操作に反応した文字が前記テキストメモリ中
の前記文字挿入位置に挿入されるのであるが、ス
テツプＳ１０においてタブ位置が最終文字位置よ
りも大きくないと判断されると、ステツプＳ１１
の実行が阻止されるとともに警報ステツプが実行
され、図示しない音源から「ピー」という警報音
が出力される。すなわち、ステツプＳ１０は前記
最終文字位置が前記タブ位置を越えるとき、文字
データのテキストメモリへの書込みを禁止する禁
止制御手段を形成しているのである。

一方、ステツプＳ６においてキヤリツジターン
（CR）データであると判断された場合には、ステ
ツプＳ８において文字挿入位置を含む行のの最終
文字位置が計算されるとともに、ステツプＳ１２
が実行され、その最終文字位置が予めライトマー
ジンキー３０によつて設定されたライトマージン
を越えているか否かが判断される。最終文字位置
がライトマージンを越えていない場合には、最終
文字位置とライトマージンとの間に未だスペース
がある状態であるから、前記ステツプＳ１１のイ
ンサート処理が実行されて文字キー１６に対応し
た文字がカーソルキー３６または３７の操作によ
り指定された文字挿入位置に挿入されるが、最終
文字位置がライトマージンを越えている場合に
は、ステツプＳ１３が実行され、マージンリリー
スフラグがセツトされた否かが判断される。ここ
で、マージンリリースフラグは前記マージンリリ
ースキー２２の操作に従つてセツトされ、前記キ
ヤリツジターンキー２６の操作に従つてセツトさ
れるフラグである。マージンリリースフラグがセ
ツトされていない場合には、ステツプＳ１１のイ
ンサート処理を実行することなく前記と同様にア
ラーム警報が出力されるが、マージンリリースキ
ー２２が実行されている場合には、ステツプＳ１
４が実行され、最終文字位置よりも絶対ライトマ
ージン位置（たとえば80桁目）が大きいか否か
が、すなわち、最終文字位置は絶対ライトマージ
ン位置よりも左側にあるか否かが判断される。最
終文字位置は絶対ライトマージン位置よりも左側
にあつて未だスペースがある状態では前記ステツ
プＳ１１のインサート処理が実行され、文字キー
１６に対応した文字が文字挿入位置に挿入される
が、最終文字位置が絶対ライトマージン位置より
も大きい場合には前述と同様の警報出力が為さ
れ、ステツプＳ１１のインサート処理の実行が阻
止される。

このように、本実施例によれば、文字挿入操作
に際して、文字挿入位置を含む文字列の最終文字
位置が予め設定されたタブ位置、ライトマージン
位置、または絶対ライトマージン位置等のフオー
マツト位置を越える場合にはインサート処理の実
行が禁止される。それ故、予め定められたタブ位
置に従つて作表が美麗に行なわれ得るとともに、
各行の最終文字位置が文字挿入操作によつてライ
トマージン位置を越えることが防止されて、各行
の最終文字位置が揃えられるのである。

なお、上述したのはあくまでも本発明の一実施
例であり、本発明はその精神を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のクレーム対応図である。第２
図は本発明に係る電子タイプライタの一実施例を
示す斜視図である。第３図は第２図の電子タイプ
ライタに備えられた回路を示すブロツク線図であ
る。第４図は第２図の実施例の作動を説明するフ
ローチヤートである。 ４８：RAM（記憶手段）、Ｓ７：タブ位置記憶
手段、Ｓ９：最終文字位置記憶手段、Ｓ１０：禁
止制御手段、Ｓ１１：挿入手段。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ マージン位置、タブ位置等のフオーマツト位
   置を示すデータを記憶するフオーマツトメモリ
   と、キーボードより入力される文字データを記憶
   するテキストメモリとを含む記憶手段を備えた文
   書作成装置において、 前記キーボードにおける入力操作に応答して、
   前記テキストメモリに記憶させたデータ群中の所
   望のデータ挿入位置に新たな文字データを追加挿
   入する挿入手段と、 前記データ挿入位置を含む行において該データ
   挿入位置に続くフオーマツト位置を検出し記憶す
   るフオーマツト位置記憶手段と、 文字データ挿入操作によつて文字数が増加する
   文字列の最終文字位置を算出し記憶する最終文字
   位置記憶手段と、 前記最終文字位置が前記フオーマツト位置を越
   えるとき、挿入された文字データの前記テキスト
   メモリへの書込みを禁止する禁止制御手段とを有
   することを特徴とする文書作成装置。