JPH0470383B2 - - Google Patents
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- JPH0470383B2 JPH0470383B2 JP62263657A JP26365787A JPH0470383B2 JP H0470383 B2 JPH0470383 B2 JP H0470383B2 JP 62263657 A JP62263657 A JP 62263657A JP 26365787 A JP26365787 A JP 26365787A JP H0470383 B2 JPH0470383 B2 JP H0470383B2
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Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
- Forging (AREA)
- Extrusion Of Metal (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、高温強度及び切欠疲労強度にすぐれ
たアルミニウム合金に関し、特に内燃機関のコネ
クテイングロツド(コンロツド)、その他バルブ
リフタ、バルブスプリングリテーナー、ロツカー
アーム等の動弁部分、シンクロナイザーリング等
に適したアルミニウム合金である。 [従来の技術] 自動車やオートバイなどの省エネルギー対策と
してその軽量化の要望が高い。特に内燃機関の部
品なかんづくコンロツドを軽量化すれば、エンジ
ンの性能が大幅に向上するため、このコンロツド
を中心に他の部品とともにアルミニウム化したい
という要望が高い。 ところで、コンロツドは常温から200℃で用い
られる。このため、コンロツド用材料には常温〜
200℃における引張強度(高温強度)、切欠疲労強
度が必要とされ、また縦弾性係数が高いこと、線
膨張係数が低いことも重要である。これらの要求
特性のうち、重視されるのは切欠疲労特性であ
る。 [発明が解決しようとする問題点] 上記従来の高温特性にすぐれたアルミニウム合
金とされている合金[例えばAl−2.3%Cu−1.6%
Mg−1.1%Fe−1.0%Ni−0.15%Si系合金
(2618)]であつても、その高温強度、疲労強度、
切欠疲労強度は150℃以上においては未だ十分で
はない。このためコンロツド等にはアルミニウム
合金は使われず、専ら鉄鋼材料が使われている。 しかし、前述のように、一方ではコンロツドを
中心に軽量化すれば、エンジンの性能が大幅に向
上するため、コンロツド等のアルミニウム合金化
の要望が高い。 そこで本出願人はさきにその改善策としてAl
−(6〜15)%Fe−(0.5〜5)%V、(0.5〜5)
%Mo−(0.3〜5)%Zr系合金であり、化合物粒
子の平均直径が1μm以下、平均粒子間距離が1μm
以下に調整することにより、高温強度にすぐれた
材料を提案した。(特願昭61−78189号、特願昭62
−238346号公報、62.10.19公開) 本発明の目的は、さらにこれを改良して、200
℃における引張強度(σB)として30Kgf/mm2以
上、同伸びとして7%以上が得られ、しかも切欠
係数α=3.1、繰返し応力11Kgf/mm2における繰
返し数(寿命)2.5×106回以上が得られるような
高温強度と切欠疲労強度とにすぐれたアルミニウ
ム合金を提供しようとするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研
究した結果、材料中にAl−Fe系、Al−Fe−Si系
化合物を微細に分散させることにより、高温強度
と切欠疲労強度にすぐれたアルミニウム合金が得
られることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明の要旨は、重量基準でFe:5%を越
え12%以下、Si:4〜10%未満、Cu:1〜6%,
Mg:0.3〜3%を含有し、さらにV:0.5〜5%,
Mo:0.5〜5%,Zr:0.4〜4%の1種又は2種
以上で合計8%以下含有することを特徴とする高
温強度および切欠疲労強度にすぐれたアルミニウ
ム合金である。 [作用] 本発明合金の組成の限定理由は下記のとおりで
ある。 Fe:Feは溶解・凝固時AlないしSiと結合し、
Al3Fe,Al6Fe,Al−Fe系準安定相あるいはAl−
Si−Fe系化合物として分散し、高温強度および
切欠疲労強度を高める。また、弾性係数を高め、
線膨張係数を下げる効果もある。その量が5%以
下では高温強度および切欠疲労強度を高める効果
が小さく、又、12%を越えると延性が不足し、ま
た熱間鍛造が困難となる。 Si:SiはSi粒子として存在するとともにFeと共
存してAl−Si−Fe系化合物として分散し、切欠
疲労強度を高める。また、弾性係数を高め、線膨
張係数を下げる。その量が4%未満ではAl−Si
−Fe系化合物の量が不足して切欠疲労強度が低
くなり、また、線膨張係数が大きくなる。10%以
上ではAl−Si−Fe系化合物が粗大になるので、
押出等の強加工によつてこの化合物を破砕・分散
する必要が生じてくる。また、鍛造性も劣つてく
る。 Cu:Cuはマトリツクスに固溶して固溶強化と
して作用するとともに、Ngと共存し時効硬化性
を付与する。時効硬化により高温強度および切欠
疲労強度が向上する。その量が下限未満では効果
が十分でなく、上限を越えると押出・鍛造等の熱
間加工性を害し、耐食性を低下させる。 Mg:Mgはマトリツクスに固溶して固溶強化
Cuと共存し、時効硬化性を付与する。時効硬化
により、高温強度および切欠疲労強度が向上す
る。その量が下限未満では効果が十分でなく、上
限を越えると効果が飽和する。 V,Mo:Feと共存してAl−Fe−V,Al−Fe
−MoあるいはAl−Fe−V−Mo系の化合物とし
て分散し、高温強度および切欠疲労強度を向上さ
せる。その量が下限未満では効果が十分でなく、
上限を越えると効果が飽和し、延性が不足すると
ともに、コストが上昇する。 Zr:Al−Zr系の化合物を形成し、高温強度お
よび切欠疲労強度を向上させる。また、Al−Fe,
Al−Fe−V,Al−Fe−MoあるいはAl−Fe−V
−Mo系化合物の粗大化を抑制する。その量が下
限未満では効果が十分でなく、上限を越えると効
果が飽和し、コストが上昇する。 V+Mo+Zr:8%を越えると効果が飽和する
ばかりでなく、鍛造等の熱間加工性を害する。 かかる本発明の合金は各種の製造方法によつて
製造することが可能であるが、本発明では以下の
方法で製造することが望ましい。 すなわち、まず前述の合金組成のアルミニウム
合金を溶解し、溶湯を急冷凝固する。この際の冷
却速度は速いほど化合物粒子が微細になつて、切
欠疲労強度が向上する。通常は100℃/秒以上の
冷却速度で製造される。具体的な方法としては、
アトマイズ法、単ロール法、双ロール法、噴霧ロ
ール法などが用いられる。 このようにして得た粉末、フレークまたはリボ
ンを冷間圧縮し、脱ガス−熱間押出、脱ガス−ホ
ツトプレス−熱間押出、脱ガス−ホツトプレス等
によつて成形し、その後熱間鍛造によつてコンロ
ツド、ロツカーアーム、シンクロナイザーリング
等の形状を付与し、最後に熱処理を行なう。 脱ガスは粉末表面に吸着している水素、水分お
よび粉末粒子間の空気などを抜くためにおこな
い、300〜520℃で行う。300℃未満では水分の除
去が十分に行われず、強度低下、フクレや孔の原
因となる。520℃を越えると化合物粒子が成長・
粗大化し、切欠疲労強度の低下を招く。脱ガス時
の雰囲気は真空が最も望ましいが、N2ガス、Ar
ガスあるいは空気でもよい。 ホツトプレス、熱間押出はビレツトを300〜500
℃に加熱して行う。300℃未満では材料の変形抵
抗が大きいため加工が困難であり、500℃を越え
ると割れが生じる。 なお、本合金組成では粉末製造時にAl−Si−
Fe系化合物が粗大に成長しないので、押出等の
強加工によつて破砕・分散する必要はない。すな
わち、押出工程を省略して、ホツトプレス後、直
ちに熱間鍛造に供することもできる。 熱間鍛造は400〜500℃で行う。400℃未満ある
いは500℃を越えると鍛造割れが生じやすい。 熱処理は高温強度および切欠疲労強度を高める
ために必要である。溶体化処理→焼もどしによつ
て行われる。溶体化処理とはCuおよびMgの固溶
成分をマトリクスに固溶させた後、急冷する処理
で、通常450〜520℃に一定時間保持して水中へ焼
入れすることによつて行う。ただし、焼入れ歪や
残留応力を緩和するために温水焼入れや比較的高
温での過時効焼もどしも行われる。焼もどしは、
溶体化処理後、Al−Cu系化合物あるいはAl−Cu
−Mg系化合物を微細に析出させて、材料を時効
硬化させる処理で、通常100〜200℃で5〜24hr保
持することによつて行われる。析出は、室温にお
いてもある程度進行するので、室温で自然時効さ
せてもよい。 [実施例] 第1表の組成を有する合金を溶解し、エアアト
マイズによつて急冷凝固粉末を得た。このときの
冷却速度は102〜104℃/sであつた。得られた粉
末を149μm以下に分級し、冷間金型圧縮により、
直径63mm、長さ120mmの圧縮物を作成した。この
ときの密度は理論密度の65〜73%であつた。この
圧縮物をアルミニウム缶に入れ、真空(真空度
10-1〜10-2Torr)に引きながら450℃に加熱して
脱ガスした。この後アルミニウム缶を封じ、金型
中で圧縮(ホツトプレス)し、100%密度のビレ
ツトを得た。冷却後、切削によりアルミニウム缶
を除去した。その後430℃に加熱し、間接押出に
より直径18mmの押出棒を得た(押出比15)。この
後480℃で1時間の溶体化処理、水冷、175℃で8
時間の焼もどしを行つた。
たアルミニウム合金に関し、特に内燃機関のコネ
クテイングロツド(コンロツド)、その他バルブ
リフタ、バルブスプリングリテーナー、ロツカー
アーム等の動弁部分、シンクロナイザーリング等
に適したアルミニウム合金である。 [従来の技術] 自動車やオートバイなどの省エネルギー対策と
してその軽量化の要望が高い。特に内燃機関の部
品なかんづくコンロツドを軽量化すれば、エンジ
ンの性能が大幅に向上するため、このコンロツド
を中心に他の部品とともにアルミニウム化したい
という要望が高い。 ところで、コンロツドは常温から200℃で用い
られる。このため、コンロツド用材料には常温〜
200℃における引張強度(高温強度)、切欠疲労強
度が必要とされ、また縦弾性係数が高いこと、線
膨張係数が低いことも重要である。これらの要求
特性のうち、重視されるのは切欠疲労特性であ
る。 [発明が解決しようとする問題点] 上記従来の高温特性にすぐれたアルミニウム合
金とされている合金[例えばAl−2.3%Cu−1.6%
Mg−1.1%Fe−1.0%Ni−0.15%Si系合金
(2618)]であつても、その高温強度、疲労強度、
切欠疲労強度は150℃以上においては未だ十分で
はない。このためコンロツド等にはアルミニウム
合金は使われず、専ら鉄鋼材料が使われている。 しかし、前述のように、一方ではコンロツドを
中心に軽量化すれば、エンジンの性能が大幅に向
上するため、コンロツド等のアルミニウム合金化
の要望が高い。 そこで本出願人はさきにその改善策としてAl
−(6〜15)%Fe−(0.5〜5)%V、(0.5〜5)
%Mo−(0.3〜5)%Zr系合金であり、化合物粒
子の平均直径が1μm以下、平均粒子間距離が1μm
以下に調整することにより、高温強度にすぐれた
材料を提案した。(特願昭61−78189号、特願昭62
−238346号公報、62.10.19公開) 本発明の目的は、さらにこれを改良して、200
℃における引張強度(σB)として30Kgf/mm2以
上、同伸びとして7%以上が得られ、しかも切欠
係数α=3.1、繰返し応力11Kgf/mm2における繰
返し数(寿命)2.5×106回以上が得られるような
高温強度と切欠疲労強度とにすぐれたアルミニウ
ム合金を提供しようとするものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研
究した結果、材料中にAl−Fe系、Al−Fe−Si系
化合物を微細に分散させることにより、高温強度
と切欠疲労強度にすぐれたアルミニウム合金が得
られることを見出し、本発明を完成した。すなわ
ち、本発明の要旨は、重量基準でFe:5%を越
え12%以下、Si:4〜10%未満、Cu:1〜6%,
Mg:0.3〜3%を含有し、さらにV:0.5〜5%,
Mo:0.5〜5%,Zr:0.4〜4%の1種又は2種
以上で合計8%以下含有することを特徴とする高
温強度および切欠疲労強度にすぐれたアルミニウ
ム合金である。 [作用] 本発明合金の組成の限定理由は下記のとおりで
ある。 Fe:Feは溶解・凝固時AlないしSiと結合し、
Al3Fe,Al6Fe,Al−Fe系準安定相あるいはAl−
Si−Fe系化合物として分散し、高温強度および
切欠疲労強度を高める。また、弾性係数を高め、
線膨張係数を下げる効果もある。その量が5%以
下では高温強度および切欠疲労強度を高める効果
が小さく、又、12%を越えると延性が不足し、ま
た熱間鍛造が困難となる。 Si:SiはSi粒子として存在するとともにFeと共
存してAl−Si−Fe系化合物として分散し、切欠
疲労強度を高める。また、弾性係数を高め、線膨
張係数を下げる。その量が4%未満ではAl−Si
−Fe系化合物の量が不足して切欠疲労強度が低
くなり、また、線膨張係数が大きくなる。10%以
上ではAl−Si−Fe系化合物が粗大になるので、
押出等の強加工によつてこの化合物を破砕・分散
する必要が生じてくる。また、鍛造性も劣つてく
る。 Cu:Cuはマトリツクスに固溶して固溶強化と
して作用するとともに、Ngと共存し時効硬化性
を付与する。時効硬化により高温強度および切欠
疲労強度が向上する。その量が下限未満では効果
が十分でなく、上限を越えると押出・鍛造等の熱
間加工性を害し、耐食性を低下させる。 Mg:Mgはマトリツクスに固溶して固溶強化
Cuと共存し、時効硬化性を付与する。時効硬化
により、高温強度および切欠疲労強度が向上す
る。その量が下限未満では効果が十分でなく、上
限を越えると効果が飽和する。 V,Mo:Feと共存してAl−Fe−V,Al−Fe
−MoあるいはAl−Fe−V−Mo系の化合物とし
て分散し、高温強度および切欠疲労強度を向上さ
せる。その量が下限未満では効果が十分でなく、
上限を越えると効果が飽和し、延性が不足すると
ともに、コストが上昇する。 Zr:Al−Zr系の化合物を形成し、高温強度お
よび切欠疲労強度を向上させる。また、Al−Fe,
Al−Fe−V,Al−Fe−MoあるいはAl−Fe−V
−Mo系化合物の粗大化を抑制する。その量が下
限未満では効果が十分でなく、上限を越えると効
果が飽和し、コストが上昇する。 V+Mo+Zr:8%を越えると効果が飽和する
ばかりでなく、鍛造等の熱間加工性を害する。 かかる本発明の合金は各種の製造方法によつて
製造することが可能であるが、本発明では以下の
方法で製造することが望ましい。 すなわち、まず前述の合金組成のアルミニウム
合金を溶解し、溶湯を急冷凝固する。この際の冷
却速度は速いほど化合物粒子が微細になつて、切
欠疲労強度が向上する。通常は100℃/秒以上の
冷却速度で製造される。具体的な方法としては、
アトマイズ法、単ロール法、双ロール法、噴霧ロ
ール法などが用いられる。 このようにして得た粉末、フレークまたはリボ
ンを冷間圧縮し、脱ガス−熱間押出、脱ガス−ホ
ツトプレス−熱間押出、脱ガス−ホツトプレス等
によつて成形し、その後熱間鍛造によつてコンロ
ツド、ロツカーアーム、シンクロナイザーリング
等の形状を付与し、最後に熱処理を行なう。 脱ガスは粉末表面に吸着している水素、水分お
よび粉末粒子間の空気などを抜くためにおこな
い、300〜520℃で行う。300℃未満では水分の除
去が十分に行われず、強度低下、フクレや孔の原
因となる。520℃を越えると化合物粒子が成長・
粗大化し、切欠疲労強度の低下を招く。脱ガス時
の雰囲気は真空が最も望ましいが、N2ガス、Ar
ガスあるいは空気でもよい。 ホツトプレス、熱間押出はビレツトを300〜500
℃に加熱して行う。300℃未満では材料の変形抵
抗が大きいため加工が困難であり、500℃を越え
ると割れが生じる。 なお、本合金組成では粉末製造時にAl−Si−
Fe系化合物が粗大に成長しないので、押出等の
強加工によつて破砕・分散する必要はない。すな
わち、押出工程を省略して、ホツトプレス後、直
ちに熱間鍛造に供することもできる。 熱間鍛造は400〜500℃で行う。400℃未満ある
いは500℃を越えると鍛造割れが生じやすい。 熱処理は高温強度および切欠疲労強度を高める
ために必要である。溶体化処理→焼もどしによつ
て行われる。溶体化処理とはCuおよびMgの固溶
成分をマトリクスに固溶させた後、急冷する処理
で、通常450〜520℃に一定時間保持して水中へ焼
入れすることによつて行う。ただし、焼入れ歪や
残留応力を緩和するために温水焼入れや比較的高
温での過時効焼もどしも行われる。焼もどしは、
溶体化処理後、Al−Cu系化合物あるいはAl−Cu
−Mg系化合物を微細に析出させて、材料を時効
硬化させる処理で、通常100〜200℃で5〜24hr保
持することによつて行われる。析出は、室温にお
いてもある程度進行するので、室温で自然時効さ
せてもよい。 [実施例] 第1表の組成を有する合金を溶解し、エアアト
マイズによつて急冷凝固粉末を得た。このときの
冷却速度は102〜104℃/sであつた。得られた粉
末を149μm以下に分級し、冷間金型圧縮により、
直径63mm、長さ120mmの圧縮物を作成した。この
ときの密度は理論密度の65〜73%であつた。この
圧縮物をアルミニウム缶に入れ、真空(真空度
10-1〜10-2Torr)に引きながら450℃に加熱して
脱ガスした。この後アルミニウム缶を封じ、金型
中で圧縮(ホツトプレス)し、100%密度のビレ
ツトを得た。冷却後、切削によりアルミニウム缶
を除去した。その後430℃に加熱し、間接押出に
より直径18mmの押出棒を得た(押出比15)。この
後480℃で1時間の溶体化処理、水冷、175℃で8
時間の焼もどしを行つた。
【表】
【表】
以上のようにして得られた材料について常温お
よび200℃における引張試験(200℃の場合は保持
時間100時間)を行い、常温において形状係数α
=3.1の切欠を持つ小野式疲労試験片を用いて応
力振幅11Kgf/mm2により疲労試験を行つた。(小
野式回転曲げ試験) これらの結果を第2表に示すように、本発明合
金のNo.1〜11は、常温引張強さが51.7〜60.6Kg
f/mm2,200℃での引張強さが32.1〜36.9Kgf/
mm2、切欠係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2
における繰り返し数が2.7×106〜1.5×107以上の
性能が得られ、良好である。 これに対して、比較例のNo.12〜15は、V,
Mo,Zrが含有しないため、200℃での引張強さ
が28.9〜31.4Kgf/mm2と低く、切欠係数α=3.1の
試験片で応力11Kgf/mm2における繰り返し数が
2.1×106〜2.8×106以上の性能が得られたが、No.
1〜4に比し切欠疲労寿命が短い。 No.16はFe含有量が3.9%と少ないため、常温及
び200℃における引張強さが、それぞれ45.1Kg
f/mm2及び22.1Kgf/mm2と低く、また、切り欠き
係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における
繰り返し数が2.0×105と切欠疲労寿命は短い。 No.17は、Fe含有量が13.1%と多いため、常温引
張における伸びが0%となり、延性が乏しいもの
である。 No.18は、Si含有量が2.8%と少ないため、常温
及び200℃における引張強さが、それぞれ46.4Kg
f/mm2及び26.0Kgf/mm2と低く、また、切欠係数
α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における繰り
返し数が7.2×105と切欠疲労寿命は短い。 No.19は、Cu含有量が0.3%と少ないため、常温
における引張強さが48.7Kgf/mm2と低く、また、
切欠係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2にお
ける繰り返し数が5.3×104と切欠疲労寿命は短
い。 No.20は、V+Mo+Zr含有量が19.1%と多いた
め、常温引張における伸びが0%となり、延性が
乏しいものである。 No.21は、Mg含有量が0.2%と少ないため、切欠
係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における
繰り返し数が7.7×105と切欠疲労寿命は短い。
よび200℃における引張試験(200℃の場合は保持
時間100時間)を行い、常温において形状係数α
=3.1の切欠を持つ小野式疲労試験片を用いて応
力振幅11Kgf/mm2により疲労試験を行つた。(小
野式回転曲げ試験) これらの結果を第2表に示すように、本発明合
金のNo.1〜11は、常温引張強さが51.7〜60.6Kg
f/mm2,200℃での引張強さが32.1〜36.9Kgf/
mm2、切欠係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2
における繰り返し数が2.7×106〜1.5×107以上の
性能が得られ、良好である。 これに対して、比較例のNo.12〜15は、V,
Mo,Zrが含有しないため、200℃での引張強さ
が28.9〜31.4Kgf/mm2と低く、切欠係数α=3.1の
試験片で応力11Kgf/mm2における繰り返し数が
2.1×106〜2.8×106以上の性能が得られたが、No.
1〜4に比し切欠疲労寿命が短い。 No.16はFe含有量が3.9%と少ないため、常温及
び200℃における引張強さが、それぞれ45.1Kg
f/mm2及び22.1Kgf/mm2と低く、また、切り欠き
係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における
繰り返し数が2.0×105と切欠疲労寿命は短い。 No.17は、Fe含有量が13.1%と多いため、常温引
張における伸びが0%となり、延性が乏しいもの
である。 No.18は、Si含有量が2.8%と少ないため、常温
及び200℃における引張強さが、それぞれ46.4Kg
f/mm2及び26.0Kgf/mm2と低く、また、切欠係数
α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における繰り
返し数が7.2×105と切欠疲労寿命は短い。 No.19は、Cu含有量が0.3%と少ないため、常温
における引張強さが48.7Kgf/mm2と低く、また、
切欠係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2にお
ける繰り返し数が5.3×104と切欠疲労寿命は短
い。 No.20は、V+Mo+Zr含有量が19.1%と多いた
め、常温引張における伸びが0%となり、延性が
乏しいものである。 No.21は、Mg含有量が0.2%と少ないため、切欠
係数α=3.1の試験片で応力11Kgf/mm2における
繰り返し数が7.7×105と切欠疲労寿命は短い。
【表】
[発明の効果]
本発明によれば、高温引張強度、切欠疲労強度
の高い合金が得られる。そして、コンロツド等に
適用して軽量化し、内燃機関の出力増加、高効率
化を可能にする。その他ロツカーアーム、バルブ
リフタ、バルブスプリングテーナー、シンクロナ
イザーリング等にも適用して軽量かを可能にす
る。
の高い合金が得られる。そして、コンロツド等に
適用して軽量化し、内燃機関の出力増加、高効率
化を可能にする。その他ロツカーアーム、バルブ
リフタ、バルブスプリングテーナー、シンクロナ
イザーリング等にも適用して軽量かを可能にす
る。
Claims (1)
- 1 重量基準で、Fe:5%を越え〜12%以下、
Si:4〜10%未満、Cu:1〜6%,Mg:0.3〜3
%を含有し、さらにV:0.5〜5%,Mo:0.5〜
5%,Zr:0.4〜4%の1種または2種以上で合
計8%以下を含有し、残部Al及び不可避的不純
物からなる組成を有することを特徴とする高温強
度および疲労強度にすぐれたアルミニウム合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26365787A JPH01108338A (ja) | 1987-10-21 | 1987-10-21 | 引張および疲労強度にすぐれたアルミニウム合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26365787A JPH01108338A (ja) | 1987-10-21 | 1987-10-21 | 引張および疲労強度にすぐれたアルミニウム合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01108338A JPH01108338A (ja) | 1989-04-25 |
JPH0470383B2 true JPH0470383B2 (ja) | 1992-11-10 |
Family
ID=17392517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26365787A Granted JPH01108338A (ja) | 1987-10-21 | 1987-10-21 | 引張および疲労強度にすぐれたアルミニウム合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01108338A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2693181B2 (ja) * | 1988-08-18 | 1997-12-24 | 昭和アルミニウム株式会社 | アルミニウムブレージングシート |
JPH0689428B2 (ja) * | 1989-03-20 | 1994-11-09 | 住友軽金属工業株式会社 | 引張強度、延性および疲労強度にすぐれた耐熱性アルミニウム合金の製造方法 |
JPH0621308B2 (ja) * | 1990-07-20 | 1994-03-23 | 住友軽金属工業株式会社 | 金型材料用非熱処理型急冷凝固アルミニウム合金 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61117204A (ja) * | 1984-11-12 | 1986-06-04 | Honda Motor Co Ltd | Al合金製高強度構造用部材 |
JPS62142741A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-26 | Nippon Light Metal Co Ltd | 耐疲労強度の優れた高強度アルミニウム合金の製造法 |
-
1987
- 1987-10-21 JP JP26365787A patent/JPH01108338A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61117204A (ja) * | 1984-11-12 | 1986-06-04 | Honda Motor Co Ltd | Al合金製高強度構造用部材 |
JPS62142741A (ja) * | 1985-12-18 | 1987-06-26 | Nippon Light Metal Co Ltd | 耐疲労強度の優れた高強度アルミニウム合金の製造法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01108338A (ja) | 1989-04-25 |
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