JPH047001Y2

JPH047001Y2 -

Info

Publication number: JPH047001Y2
Application number: JP1986157585U
Authority: JP
Priority date: 1986-10-15
Filing date: 1986-10-15
Publication date: 1992-02-25
Also published as: JPS6363241U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、例えば自動車の車体外面に嵌り付
ける装飾用等の貼付シートの構造に関する。

（従来の技術）例えば、自動車では、製造者の名称やマークを
記した装飾用等の貼付シートを車体外面に貼り付
けることがある。一方、車体外面が、この車体外
面上に延びる湾曲した稜線を境として互いに折れ
曲がるように連なる２つの面を有したものがあ
る。

上記のような車体外面に貼付シートを貼り付け
る場合には、第１に、この貼付シートを上記稜線
を挟む２つの面にまたがつて貼り付けることがあ
る。また、第２に、貼付シートが上記稜線にかか
らないように互いに関連した複数の貼付シートを
車体外面の２つの面にそれぞれ貼り付けることが
ある。

（考案が解決しようとする問題点）ところで、上記第１の場合には、貼付シートを
稜線に沿つて貼り付けると、この稜線を挟む各面
において上記貼付シートにしわが発生し易く、こ
れによつて外観上の体裁が低下するという不都合
がある。

また、第２の場合では、上記稜線にかからない
ように貼付シートを貼り付けるため、上記のよう
なしわの発生はないが、貼付シートを別個に貼り
付けるため、貼付作業が煩雑である。しかも、上
記貼付シートを別個に貼り付けると、これら各貼
付シート同士の間に寸法誤差が生じるおそれがあ
り、この場合にも外観上の体裁が低下することと
なる。

（考案の目的）この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、貼付シートを貼り付ける場合、その
貼付シートの外観上の体裁が低下しないように
し、かつ、貼付作業が容易にできるようにするこ
とを目的とする。

（考案の構成）上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、車体外面上に延びる湾曲した稜線を
境として互いに折れ曲がるように連なる２つの面
に貼り付けられる貼付シートであつて、上記稜線
に対応させて貼付シートに孔を形成した点にあ
る。

（実施例）以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

第２図において、１は車両たる自動車で、その
車体２は上部にルーフ３を有している。また、上
記車体２の後面にはバツクドア４が設けられる。
このバツクドア４はその上端が上記ルーフ３の後
端に枢支され、このバツクドア４の下端が上下回
動自在となつている。そして、このバツクドア４
の回動で車体２の後面に形成されたドア開口が開
閉される。

上記バツクドア４は板金製のドア本体６と、こ
のドア本体６の上方に形成されるドア窓７とで構
成してある。上記ドア本体６の車体外面は上下に
連なる２つの上部曲面１０と下部曲面１１とを有
し、これら両曲面１０，１１はその車幅方向中途
部が後方に向つてふくらむ湾曲した形状をなして
いる。また、上記上部曲面１０の下端と下部曲面
１１の上端とが接合した部分は車幅方向に延びて
平面視で後方に向つて凸状となる湾曲した稜線１
２となつている。そして、上記上部曲面１０は後
下がり上に傾斜する一方、上記下部曲面１１はほ
ぼ垂直に延びて、これら両曲面１０，１１は上記
稜線１２を境として互いに折れ曲がるように連な
つている。

上記構成において、上部曲面１０と下部曲面１
１とにまたがつて貼り付けられる貼付シート１４
が設けられる。

第１図により上記貼付シート１４について説明
する。

上記貼付シート１４はその上部が自動車１の車
種名称を示す上表示部１５となつており、下部は
製造者の名称を示す下表示部１６となつている。
また、上記貼付シート１４はその裏面に接着剤が
塗布されている。そして、上記上表示部１５が上
部曲面１０、下表示部１６が下部曲面１１に位置
するように、貼付シート１４を両曲面１０，１１
にまたがつて貼り付けてある。

上記構成において、貼付シート１４には前記稜
線１２に対応させて孔１８を形成してある。この
孔１８は、上記両表示部１５，１６の間で、か
つ、貼付シート１４の車幅方向中途部に形成さ
れ、上記稜線１２に沿つて延びる長孔１９と、上
記貼付シート１４の車幅方向両端に形成され同上
稜線１２上に位置する切欠２０，２０とで構成さ
れている。

貼付シート１４を両曲面１０，１１にまたがつ
て貼り付けようとするときには、稜線１２に阻害
されて貼付シート１４にしわが生じようとする
が、貼付シート１４には稜線１２に対応させて孔
１８を形成しているため、生じようとする上記し
わは上記孔１８により吸収される。よつて、上記
貼付シート１４を両曲面１０，１１に沿つてなめ
らかに貼り付けることができる。

（考案の効果）この考案による効果は、次の如くである。即
ち、車体外面上に延びる湾曲した稜線を境として
互いに折れ曲がるように連なる２つの面に対し、
これら両面にまたがつて貼付シートを貼り付けよ
うとする場合、上記稜線によつて、上記貼付シー
トに生じようとするしわはこの孔により吸収さ
れ、両面に沿つてなめらかに貼ることができる。
このため、この貼付シートの外観上の体裁が向上
する。しかも、上記貼付シートは従来のように分
割していないため、接合線を挟むように両面に貼
り付けられた貼付シートの各部位間に寸法誤差の
生じることはない。よつて、この点からも貼付シ
ートの外観上の体裁は良好に保たれる。

また、上記のように両面にまたがつて貼り付け
られる貼付シートは一体物であるため、従来、分
割した貼付シートを別個に貼り付けていたことと
比較して貼付シートの貼付作業は容易となる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は第２図
の部分拡大図、第２図は自動車後部の斜視図であ
る。１……自動車（車両）、１０……上部曲面、１
１……下部曲面、１２……稜線、１４……貼付シ
ート、１８……孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

車体外面上に延びる湾曲した稜線を境として互
いに折れ曲がるように連なる２つの面が同上車体
外面に形成され、上記２つの面にまたがつて貼り
付けられる車両における装飾用等の貼付シートで
あつて、上記稜線に対応させて貼付シートに孔を
形成したことを特徴とする車両における装飾用等
の貼付シート構造。