JPH0468567B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、自動車などの移動体における現在位
置および走行軌跡を予め地図がセツトされた画面
上に表示させる走行経路表示装置に関する。

従来技術 最近、後で詳しく設明するが、例えば不案内地
域などにおける自動車等の移動体の運転時に、走
行予定コースから外れて運転者が道に迷うことが
ないように適切なガイダンスを行なわせるため、
移動体の走行にともない、距離検出器により車速
に応じた走行距離と方向検出器により進行方向お
よびその変化量とをそれぞれ刻々と検出し、それ
ら各検出値から移動体の二次元座標上における現
在位置を逐次演算によつて求め、その結果を記憶
保持させながら予め走行予定地域における地図が
映し出されている画面上に刻々変化する連続した
点情報によつて移動体の現在位置およびそれに至
るまでの走行軌跡を更新表示させることにより、
運転者に現在位置の確認を行なわせることができ
るようにした走行経路表示装置が開発されてい
る。

しかしてこのような走行経路表示装置では、移
動体の走行状態にしたがつて距離検出および方向
検出をなす際における各検出精度を要因とした位
置誤差の発生が否めず、走行が進むにしたがつて
その誤差が累積されて現在位置およびそれまでの
走行軌跡が地図上の走行予定コースから外れてし
まうという問題がある。

そのため従来では、画面上に表示されている走
行軌跡を移動キーにより平行移動させたり、回転
キーにより回転移動させたりすることのできるキ
ー操作手段を設けて、走行軌跡が地図上の走行予
定コースから外れた場合、その都度複雑なキー操
作をなして現在位置およびそれまでの走行軌跡の
修正を行なわせるようにしている。

目 的 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、
移動体の現在位置およびそれまでの走行軌跡が地
図上の走行予定コースから外れた場合、その位置
修正を自動的にかつ精度良く行なわせることがで
きるようにした走行経路表示装置を提供するもの
である。

構 成 本発明はその目的達成のため、予め画面に映し
出されている地図の走行予定コース上に複数の通
過目標点を適宜設定させておき、地図の走行予定
コース上に設定された目標点に対応する地点を移
動体が実際に通過するに際して目標点を通過した
旨の入力操作を行わせ、その目標点通過の操作入
力に応じて地図上に表示さる現在位置がその地図
上設定されている最近の目標点にくるとともに、
走行軌跡がその最近の目標点と直前の目標点との
間にわたつて表示されるように現在位置および走
行軌跡を移動してその表示位置の修正を自動的に
行なわせるようにしている。

以下、添付図面を参照して本発明の一実施例に
ついて詳述する。

第１図は本発明による走行経路表示装置の構成
例を示すもので、その基本的な構成としては、例
えば自動車のタイヤの回転に応じて単位走行距離
ごとのパルス信号を出力する光電式，電磁式また
は機械接点式などによる距離検出器１と、例えば
ヨー方向の角速度の変化を検出するジヤイロスコ
ープなどからなる自動車走行にともなう方向変化
量に比例した信号を出力する方向検出器２と、距
離検出器１からのパルス信号数をカウントして自
動車の走行距離を計測するとともに、方向検出器
２の出力信号にしたがつてその進行方向の変化を
わり出すことにより自動車の単位走行距離ごとに
おける２次元座標上の位置を逐次演算によつて求
め、かつシステム全体の集中制御を行なわせる
CPU，プログラム用ROMおよび制御用RAMな
どからなる信号処理装置３と、その信号処理装置
３によつて求められた刻々変化する２次元座標上
の位置のデーータを順次格納し、自動車の現在位
置に対応する有限の連続位置情報としてそれを保
持する走行軌跡記装置（RAM）４と、予め地図
情報が記憶されている地図情報記憶媒体５と、そ
の記憶媒体５から必要な地図情報を選択的に読み
出す記憶媒体再生装置６と、その読み出された地
図情報に応じて地図画像を画面に表示させるとと
もに、走行軌跡記憶装置４に格納された位置デー
タにもとづいて自動車の現在位置，それまでの走
行軌跡および現在の進行方向などを同一画面に
刻々更新表示させる表示装置７と、信号処理装置
３へ動作指令を与えるとともに、表示装置７に表
示させる地図の選択指定およびその表示された地
図上における自動車の出発点の設定を行なわせ、
また表示される地図および走行軌跡の方向変換，
その表示位置のシフト，地図および走行軌跡の部
分拡大表示，表示縮尺率の選択などの表示形態の
設定変更などを適宜行なわせることのできる操作
装置８とによつて構成されている。

このように構成されたものでは、選択的に読み
出された地図が表示装置７の画面に映し出される
とともに、その地図上において設定された出発点
からの自動車走行にしたがつて信号処理装置３に
より予め設定された地図の縮尺率に応じてＸ−Ｙ
座標上における現在位置（ｘ，ｙ）が刻々と演算
によつて求められ、その演算結果が走行軌跡記憶
装置７に逐次送られてその記憶内容が更新されて
いくとともに、その記憶内容が常時読み出されて
表示装置７に送られる。それにより表示装置７に
は、第２図に示すように、その画面に表示された
地図上に自動車の現在位置を示す表示マークＭ
１，その現在位置における自動車の進行方向を示
す表示マークＭ２および出発点Ｓから現在位置に
至るまでの走行軌跡表示マークＭ３が自動車の走
行状態に追従して模擬的に表示される。

以上の構成および動作は冒頭において説明した
従来の走行経路表示装置と同じである。

したがつてこのような走行経路表示装置では、
第３図に示すように、前述した累積誤差によつ
て、移動体の現在位置およびそれまでの走行軌跡
が移動体の走行が進むにしたがつて地図上の走行
予定コースから次第に大きくずれていつてしま
う。

本発明はこのような走行経路表示装置にあつ
て、特に、予め画面に映し出されている地図の走
行予定コース上に通過目標点を適宜設定させるこ
とのできる手段と、地図の走行予定コース上に設
定された目標点に対応する地点を移動体がが通過
するに際して目標点を通過した旨の入力操作を行
わせる手段と、その目標点通過の操作入力に応じ
て地図上に表示される現在位置がその地図上に設
定されている最近の目標点にくるとともに、走行
軌跡がその最近の目標点と直前の目標点との間に
わたつて表示されるように現在位置および走行軌
跡を移動してその表示位置の修正を行わせる手段
とをとることによつて、地図上の走行予定コース
からずれた移動体の現在位置およびそれまでの走
行軌跡の自動修正を行なわせるようにしている。

画面に映し出されている地図上の走行予定コー
スに通過目標点を適宜設定させることのできる手
段としては、操作装置８からの入力操作によつ
て、例えば第４図に示すように、画面に映し出さ
れた地図における出発点Ａから目的地Ｂに至るま
での走行予定コース上に、目標点Ｏ１〜Ｏ４をカ
ーソル指定手段などによつて適宜位置決め設定さ
せることができるようにしている。その際、各設
定された目標点Ｏ１〜Ｏ４の二次元座標上の位置
のデータが信号処理装置３の内部メモリに登録さ
れることになる。

また目標点通過の入力操作を行なわせる手段と
しては、操作装置８に目標点通過の入力キーを設
けておき、移動体が目標点を通する際にオペレー
タによりそのキーを押下させて目標点通過の入力
操作を行なわせるようにしている。

さらにその目標点通過の入力操作に応じて地図
上の走行予定コースからずれた移動体の現在位置
およびそれまでの走行軌跡の自動修正を行なわせ
る手段としては、以下のように実行される。

いま、例えば第５図ａに示すように、地図上の
目標点Ｏ１，Ｏ２が設定されている走行予定コー
スから移動体の現在位置の表示マークＭ１および
走行軌跡の表示マークＭ３がずれている場合、信
号処理装置３の制御下において、操作装置８から
の目標点通過の操作入力に応じて、まず、第５図
ｂに示すように、そのときの現在位置の表示マー
クＭ１が最近の目標点Ｏ２の位置にくるように現
在位置および走行軌跡の各表示マークＭ１，Ｍ３
を平行移動させる。

次に、前回の通過目標点Ｏ１において移動体の
現在位置および走行軌跡の自動修正が実行された
ときに目標点Ｏ１上における走行軌跡表示マーク
Ｍ１上の点Ｐ１（第５図ａ参照）が予め記憶され
ており、前述のように平行移動された走行軌跡表
示マークＭ１上の点Ｐ１（第５図ｂ参照）が直前
の目標点Ｏ１上にくるように、またはその直前の
目標点Ｏ１に最も接近するように目標点Ｏ２上に
ある現在位置の表示マークＭ１を中心として走行
軌跡表示マークＭ３を回転させて、第５図ｃに示
すように、走行軌跡の表示マークＭ３がその最近
の目標点Ｏ２と直前の目標Ｏ１との間にわたつて
表示されるようにする。

そして信号処理装置３は、地図上の走行予定コ
ースからずれた移動体の現在位置および走行軌跡
の各位置データを、前述のように走行予定コース
上に自動修正された現在位置および走行軌跡の各
位置データに書き換える。

効 果 以上、本発明による走行経路表示装置にあつて
は、画面に映し出される地図の走行予定コース上
に予め設定された通過目標点を移動体が実際に通
過する際に目標点通過の入力操作を行なわせるだ
けで、その地図の走行予定コースからずれた移動
体の現在位置およびそれに至るまでの走行軌跡を
地図の走行予定コース上の所定の位置に自動的
に、現在の通過目標点と直前の通過目標点との間
の距離の如何にかかわりなく、また画面に映し出
される地図の切換えに関係なく、精度良く修正さ
せることができるとう優れた利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による走行経路表示装置の基本
的な構成例を示すブロツク図、第２図はその走行
経路表示装置における表示画面の一例を示す図、
第３図は移動体の現在位置および走行軌跡が地図
上の走行予定コースからずれた状態を示す図、第
４図は地図の走行予定コース上に複数の目標点を
設定した状態の一例を示す図、第５図ａは現在位
置および走行軌跡が地図上の走行予定コースから
ずれた状態を示す図、第５図ｂはそのずれた現在
位置が最近の通過目標点にくるように現在位置お
よび走行軌跡を平行移動した状態を示す図、第５
図ｃは現在の通過目標点と直前の通過目標点との
間にわたつて表示されるように走行軌跡を回転さ
せた状態を示す図である。 １……距離検出器、２……方向検出器、３……
信号処理装置、４……走行軌跡記憶装置、５……
地図情報記憶媒体、６……記憶媒体再生装置、７
……表示装置、８……操作装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 移動体の刻々変化する二次元座標上における
   現在位置を逐次演算によつて求め、その求められ
   た現在位置のデータを記憶保持させながら、予め
   地図が映し出された画面上に移動体の現在位置お
   よびそれに至るまでの走行軌跡の更新表示を行わ
   せるようにした走行経路表示装置において、予め
   画面に映し出されている地図の走行予定コース上
   に通過目標点を適宜設定させることのできる手段
   と、地図の走行予定コース上に設定された目標点
   に対応する地点を移動体が通過するに際して目標
   点を通過した旨の入力操作を行わせる手段と、そ
   の目標点通過の操作入力に応じて地図上に表示さ
   れる現在位置がその地図上に設定されている最近
   の目標点にくるとともに、走行軌跡がその最近の
   目標点と直前の目標点との間にわたつて表示され
   るように現在位置および走行軌跡を移動してその
   表示位置の修正を行わせる手段とをとるようにし
   たことを特徴とする走行経路表示装置。