JPH0467875B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はパチンコ機の入賞装置に関し、更に詳
しくは入賞球のあつたときに特定遊技状態が付与
される特別入賞部を備えた入賞装置に関するもの
である。

［従来の技術］ 従来、例えば、取付基板の前面左右に遊技球が
入り難い第１状態と遊技球が入り易い第２状態に
変換することができる可動片を対設し、その可動
片の下方に第２状態において受け入れた遊技球を
入賞させる一般入賞部と特別入賞部設け、その特
別入賞部に遊技球が入賞すると可動片を予かじめ
定める一定時間又は一定回数繰り返えし第２状態
にする特定遊技状態として遊技者に有利を与える
ようにした入賞装置は知られている。

［発明が解決しようとする問題点］ ところで、この種の従来入賞装置は、長年に亘
つて使用されていて飽きられつつあるのが現状で
あり、人気が低下しつつある。また、特別入賞部
が固定的に設けられているために変化が少なく、
遊技者にパチンコ遊技の興趣を十分に与えるに至
つていない。

それゆえに、本発明の目的は、遊技者の興味を
引き、かつパチンコ遊技の興趣を大いに高めるの
に役立つ新規なパチンコ機の入賞装置を提供する
ことである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は、取付基板の前面上部に特定入賞口を
設ける。また、特定入賞口の下方位置にモータに
より常時水平回転し、その周囲に前記特定入賞口
に入つた遊技球を受け入れるための複数の入賞部
が区画形成された振り分け回転板を設ける。

そして、前記複数の入賞部のうち少なくとも２
個所は遊技球が入賞すると特定遊技状態が付与さ
れる特別入賞部に定められており、かつ前記少な
くとも２個所の特別入賞部は、常にいずれか１個
所の特別入賞部のみが特定遊技状態を付与するよ
うに設定されており、かつ特定遊技状態が終了し
たことを条件としてその特定遊技状態が付与され
る特別入賞部を他の特別入賞部に移行させるよう
にしたものである。

［作用］ 遊技球が特定入賞口に入ると、その遊技球は、
振り分け回転板上に落下していづれかの入賞部に
入る。そして、特別入賞部に定められた入賞部に
入賞すると遊技者にとつて有利となる特定遊技状
態が付与され、その特定遊技状態が終了すると、
その特定遊技状態が付与される特別入賞部が他の
特別入賞部に移行する。前記遊技球が特別入賞部
に入賞するには振り分け回転板の回転位置と遊技
球の落下タイミングとがうまく一致した場合に限
られ、これにより、遊技者の興味を引き、変化と
スリルに富んだ入賞装置が得られる。

［実施例］ 以下に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。第１図は本発明の一実施例の入賞装置を
装着したパチンコ機の正面図である。パチンコ機
１の遊技盤２のほぼ中央部に本発明の一実施例の
入賞装置３が装着される。この入賞装置３の上部
及び左右上下位置には普通入賞口４、チユーリツ
プ式の変動入賞口５が設けられ、また入賞装置３
の下方には大入賞口６が設けられる。

第２図は本発明の入賞装置３の斜視図、第３図
は一部断面にして内部構造を示す斜視図、第４図
は中央縦断面図である。入賞装置３は、取付基板
７を有する。取付基板７には開口が形成され、そ
の開口の周縁に沿う前面にカバー部材８が設けら
れ、開口の後部には箱枠９が設けられる。前記カ
バー部材８の上面中央部には特定入賞口１０が設
けられ、箱枠９の上面には特定入賞口１０に入つ
た遊技球を後方から内部上方へ導く球流路１１が
設けられている。箱枠９の底板１２上には円形凹
部１３が形成され、その円形凹部１３に振り分け
回転板１４が水平に配設される。また、箱枠９の
後部にはモータ１５が固設され、そのモータ軸１
６に歯車１７が固定されており、該歯車１７と振
り分け回転板１４の外周に形成した歯車部１８と
が相互に噛合つている。

前記振り分け回転板１４は、円錘状の上面に中
心より放射方向に振り分け片１９が形成され、そ
の振り分け片１９によつて６個所の入賞部２０ａ
〜２０ｄ及び２１，２２が設けられている。入賞
部２０ａ〜２０ｄにはそれぞれ同心円上に嵌入孔
２３が穿設され、入賞部２１及び２２には前記嵌
入孔２３と位置を違えて嵌入孔２４及び２５がそ
れぞれ設けられている。

前記、箱枠９の底板１２部分には、前記入賞部
２０ａ〜２０ｄの嵌入孔２３と一致する流出孔２
６と、入賞部２１の嵌入孔２４と一致する流出孔
２７及び入賞部２２の嵌入孔２５と一致する流出
孔２８が穿設されている。そして、底板１２の裏
面にねじで固着された枠部材２９には、流出孔２
７から流出する遊技球を検出するための検出スイ
ツチ３０及び流出孔２８から流出する遊技球を検
出するための検出スイツチ３１が設けられてい
る。また、振り分け回転板１４の上方に位置した
箱枠９の内部には、皿状の誘導板３２が固定的に
設けられ、その底部中央に特定入賞口１０に入つ
て箱枠９の内部へ導かれる遊技球を振り分け回転
板１４の中心位置へ落下させるための球落口３３
が形成されている。

前記大入賞口６は第７図に示すように下部前面
に始動入賞口３４を設けた取付基板３５を有し、
その上方部に遊技球の入賞が可能なように横に大
きくした開口３６を形成し、その全面に開閉板３
７を開閉自在に設けている。開閉板３７は、両側
下辺が軸３８，３８で軸支され、常に前方へ回動
して開口３６を開くように付勢されている。ま
た、開閉板３７の一側の軸より後部には係合片３
９が一体に形成される。この係合片３９の上方に
は一端を軸４０で軸支したレバー４１の他端が連
係され、該レバー４１の上部位置にはソレノイド
４２のプランジヤ４３が接触状に臨む。そして、
動作において、開閉板３７は、ソレノイド４２が
消磁した状態においてはプランジヤ４３に巻装し
たコイルばね４４によりレバーを介して係合片３
９が押し下げられて開口３６を閉じ、ソレノイド
４２が励磁してプランジヤ４３が上方に吸引され
ることにより、図示のように前面側へ開いて開口
３６に遊技球を受入れ可能とするものである。
尚、前記開閉板３７の中央部は、内部が透視でき
るように透明に形成され、その透明部分と対応す
る開口３６の奥部には大入賞口６の開放回数を１
〜８の数字で表示するためのセグメント表示器４
５が設けられている。

本実施例において、前記振り分け回転板１４
は、右回転で１分間に15回転で回転するように設
定される。また、前記振り分け回転板１４の入賞
部２１及び２２は、常にそのいずれか一方が遊技
球が入賞すると特定遊技状態を得る権利が付与さ
れる特別入賞部に設定されている。そして、本実
施例では遊技開始時一方の入賞部２１が特別入賞
部とされており、該入賞部２１に遊技球が入賞し
て特定遊技状態となり、その特定遊技状態が終了
すると特別入賞部が他方の入賞部２１に移行する
ように設定されている。この特定遊技状態は、例
えば一例として始動入賞口３４への遊技球の入賞
を条件に大入賞口６の開閉板３７が約10秒間又は
遊技球が10個入賞するまで開放される。この動作
は、遊技球が始動入賞口３４へ入賞するごとに行
われ、遊技球が始動入賞口３４に８個入賞するか
又は、特別入賞部へ再度入賞すると終了するよう
になつている。そして、このような特定遊技状態
が終了すると、特別入賞部は入賞部２１から入賞
部２２に移動し、その動作が終了すると再び入賞
部２１に戻りこれを交互に繰り返えすようにされ
ている。

前記検出スイツチ３０及び３１は、上述のよう
に特別入賞部に設定されている入賞部２１又は入
賞部２２に入賞する遊技球を検出して特定遊技状
態を得る権利を付与するようにセツトし、またそ
のセツト中に再度遊技球を検出するとその権利を
解除する目的で備えられている。したがつて、例
えば入賞部２１が特別入賞部に設定されていると
き、遊技球が入賞部２２に入つても検出スイツチ
３１は作動しない。

前記カバー部材８の下部位置には複数個の発光
ダイオード４６が配設されている。そして、発光
ダイオード４６の赤又は青の点灯によつて特別入
賞部の設定位置を表示し、また特定遊技状態の権
利が付与されると発光ダイオード４６の点滅によ
りその旨を表示するようになつている。前記始動
入賞口３４に入賞した遊技球の個数は、入賞装置
３の上方位置の入賞口４に設けられたセグメント
表示部４７に１〜８の数字で表示される。以上の
動作はすべて電子制御回路により行われる。

次に、本実施例の作用を説明する。電源の投入
時において、振り分け回転板１４は右回転で１分
間に15回転で回転を始める。また、発光ダイオー
ド４６が赤色の点灯表示をし入賞部２１が特別入
賞部に設定されていることを表示する。また、セ
グセメント表示部４５及び４７が「０」を表示し
遊技開始の状態になる。

この状態で、遊技球が特定入賞口１０に入賞す
ると、該遊技球は球流路１１を後方へ流れて箱枠
９内の誘導板３２上へ流出し、その内周壁に沿つ
て旋回しながら球落口３３から振り分け回転板１
４へ落下する。そして、遊技球が入賞部２１の嵌
入孔２４に入ると、該遊技球は底板１２上で受け
られつつ流出孔２７まで運ばれて落下し、検出ス
イツチ３０により検出される。これによつて、発
光ダイオード４６が赤色の点滅表示に変わり特定
遊技状態の権利が付与されたことを遊技者に知ら
せる。したがつて、この状態で遊技球が始動入賞
口３４に入賞すると前述のような特定遊技状態と
なり遊技者にとつて非常に有利となる。

そして、特定遊技状態が終了すると、特別入賞
部が入賞部２１から入賞部２２に移行して発光ダ
イオード４６が青色の点灯表示をする。そして、
この状態のとき、遊技球が入賞部２２の嵌入孔２
５に入ると底板１２上で受けられつつ流出孔２８
まで運ばれて落下し、検出スイツチ３１により検
出される。これによつて、発光ダイオード４６が
青色の点滅表示に変わり、再び特定遊技状態の権
利が付与されたことを遊技者に知らせる。そし
て、特定遊技状態が終了すると特別入賞部は再び
入賞部２１に移行し、以後特定遊技状態が終了し
たことを条件として特別入賞部が交互に移行する
動作を繰り返す。

尚、遊技球が振り分け回転板１４の入賞部２０
ａ〜２０ｄの嵌入孔２３に入つた場合は、すべて
流出孔２６まで運ばれて落下し、単なる入賞球と
して処理されるに止まる。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によれば、複数の入賞部
を形成した振り分け回転板を備え、その複数の入
賞部のうち少なくとも２個所を特定遊技状態が付
与される特別入賞部とし、しかもその特別入賞部
が交互に移行するようにしているので、変化に富
み、パチンコ遊技の興趣を著しく高めることがで
きる。

また、特別入賞部への入賞は、振り分け回転板
の回転位置と遊技球の落下タイミングとによつて
左右されるものであるから、入賞する態様に偶然
性を伴わせることができ、遊技者に期待感とスリ
ルをもたらせることができる等、従来の入賞装置
とは全く別異の新規な入賞装置を提供することが
できる。

尚、誘導板３２を設けることによつて遊技球の
落下タイミングがより不規則となり、一層面白さ
が向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の入賞装置を装着し
たパチンコ機の正面図、第２図は本発明の一実施
例の入賞装置の斜視図、第３図は一部断面にして
内部構造を示す斜視図、第４図は中央縦断側面
図、第５図は第４図Ｘ−Ｘ線断面図、第６図は第
４図のＹ−Ｙ線断面図、第７図は大入賞口の斜視
図である。 ７……取付基板、１０……特定入賞口、１４…
…振り分け回転板、１５……モータ、２０ａ〜２
０ｄ……入賞部、２１，及び２２……特別入賞
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 取付基板の前面上部に設けられる特定入賞口
   と、 モータにより常時水平回転し、その周囲に前記
   特定入賞口に入つた遊技球を受け入れるための複
   数の入賞部が区画形成された振り分け回転板とを
   備え、 前記複数の入賞部のうち少なくとも２個所は遊
   技球が入賞すると特定遊技状態が付与される特別
   入賞部に定められており、 前記少なくとも２個所の特別入賞部は、常にい
   ずれか１個所の特別入賞部のみが特定遊技状態を
   付与するように設定されており、かつ特定遊技状
   態が終了したことを条件としてその特定遊技状態
   が付与される特別入賞部を他の特別入賞部に移行
   させるようにしたことを特徴とするパチンコ機の
   入賞装置。 ２ 振り分け回転板の上方位置に球落口を有する
   皿状の誘導板を設けて、特定入賞口に入つた遊技
   球をその誘導板上で旋回させながら振り分け回転
   板上へ落下させうようにしたことを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載のパチンコ機の入賞装
   置。