JPH0467603B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、レールの高低を検出する高低変換器
を検定する装置に関するものである。

〔発明の背景〕

第３図は、レール２１の高低を検定する方法を
示す説明図である。

高低変換器１０を固定した車体２２に対して、
車輪２３の車軸受２４が弾性的に支承されてい
る。車体２２を走行させると、レール２１が上下
に波打つているとき車軸受２４が車体２２に対し
て上下に動く。この上下動を検出するため、前記
の変換器１０のアーム１１の先端が、車軸受２４
に対して連結される。

２は軸受箱に固定した台車アームであり、変換
器のアーム１１の先端は上記の台車アーム２に対
して球接手を介して連結される。

レール２１の高低差によつて車輪２３が上下動
すると、変換器アーム１１が揺傾動せしめられ、
変換器１０がレール２１の高低差を検出する。

上に述べた変換器１０を検定したり補正したり
する場合、第３図に示したようにレール上を走行
することも考えられるが、これを能率良く室内で
静止状態で検定するために高低変換器検定装置が
用いられる。

高低変換器検定装置とは、要するに、第３図に
示したような実際の稼動と同様の作動を、室内で
静止状態で行わせるようにシユミレートする装置
である。

第２図は公知の高低変換器検定装置の１例を示
す斜視図である。

台車に固定されるべき台車アーム１に対して検
定治具２が固定されている。３は固定用のボル
ト・ナツトである。

上記の検定治具２に対して上下台４が上下摺動
自在に支承され、ゼロ点調整ボルト５によつて上
下方向の位置を調節される構造である。

上記の検定台６と、アーム１１の先端に固着し
たコマ１２との間にゲージ９を挿入すると、アー
ム１１はゲージ９の高さ寸法に応じて上方に傾動
せしめられ、変換器１０がアーム１１の傾動角に
応じた検出信号を発する。

上記のゲージ９の寸法を変えて交換し、変換器
１０の特性が検定される。

しかし、従来装置（第２図）においては、前述
の如く検定台６のＹ軸方向の水平が出ていないの
で、ゲージ９の挿入位置が少しでも違うと、直ち
に測定誤差を生じる。また、コマ１２はゲージ９
の上に乗つているだけなので滑り易く、不安定で
ある。こうした事情により、ゲージ９のセツトに
高度の熟練と多大の労力とを要し、検定精度が低
い。

上に述べた技術的困難は、主として、２本の水
平調整ボルト８を操作してゲージ９の頂面を正し
く水平にしなければならないこと、及び、該ゲー
ジ９の頂面とコマ１２とを正確に対向せしめなけ
ればならない為である。

〔発明の目的〕

本発明は上述の事情に鑑みて為されたもので、
高低変換器検定装置を改良して、高度の熟練を要
せず、迅速かつ容易にゲージをセツトし、更に迅
速、容易にゲージを交換・再セツトできる高低変
換器検定装置を提供しようとするものである。上
記の改良によつてゲージのセツト又は交換におけ
る時間・労力が節約され、かつ高低変換精度が向
上して検定の信頼性、再現性が向上することが当
然期待される。

〔発明の概要〕

上記の目的を達成するため、本発明の検定装置
は、高低変換検定用のゲージを検定台の上にセツ
トし、一方、高低変換器アームの先端にコマを取
り付け、上記のコマを前記のゲージに当接せしめ
た高低変換器検定装置において、前記の検定台の
基準面が水平となるように該検定台を台車アーム
に固定５すると共に、前記のコマを高低変換器ア
ームに対して球接手を介して取り付けると共に、
該コマを検定台に対して水平な軸によつて枢支し
たことを特徴とする。

〔発明の実施例〕

次に、本発明の１実施例を第１図について説明
する。この実施例は前記の従来例（第２図）の装
置に本発明を適用して改良したもので、第１図と
同一の図面参照番号にダツシを付して示した台車
アーム１′、変換器１０′、同アーム１１′、ケー
ジ９′は従来装置におけると類似の構成部材であ
る。

台車アーム１′に対して検定治具１３を固定す
る。その取付面の当接面１ａ，１３ｃにそれぞれ
機械加工を施して精密に密着させ、この取付操作
によつて検定治具１３の基準面（該治具に取り付
けられた検定台(A)の頂面Ｓ）が正しく水平になる
ように構成する。

前記の検定治具１３に、Ｚ軸方向の案内バー１
３ａ，１３ｂを固定し、この案内バー１３ａ，１
３ｂによつて検定台(A)１４ａおよび検定台(B)１４
ｂを上下摺動自在に支承する。

１５は、検定治具１３に対して検定台(A)１４ａ
を上下方向に摺動する零点調整ネジである。

上記の検定台(A)１４ａの上にゲージ９′をセツ
トする。この検定台(A)１４ａは、前述の如くＸ−
Ｙ平面と平行に、即ち正しく水平に固定されてい
る。

前記の検定台(B)１４ｂに対して、Ｘ軸方向の枢
支軸１６によつてコマ１７を枢支する。そして上
記のコマ１７を変換器１０′のアーム１１′の先端
に球接手（図示せず）を介して固定し、このコマ
１７をゲージ９′に対向当接せしめる。

前記の変換器１０′はその軸１０ａをＹ軸方向
に設置し、アーム１１′をＸ−Ｙ平面内で回動可
能ならしめる。

以上の構成により、コマ１７は検定台(B)１４ｂ
を介して、軸１６によりＸ軸回りの回動自在に支
承され、ゲージ９′に対して正対せしめられる。

このため、第１図に示したようにゲージ９′を
検定台(A)１４ａ上に取り付けると、自動的にその
頂面が水平姿勢となつてコマ１７に当接する。こ
の状態で零点調整ネジ１５を操作して変換器１
０′の信号出力の零点を求めれば高低変換器検定
操作の準備が完了する。

〔発明の効果〕

以上詳述した如く、本発明の検定装置によれ
ば、別段の熟練を要せずに、迅速かつ容易に、高
低変換用ゲージを正しくセツトして、該ゲージの
頂面を正しくコマに対向当接せしめることがで
き、ゲージのセツト作業及びゲージの交換作業の
時間・労力の節減、並びに高低変換器検定の信頼
性、再現性の向上に貢献するところ多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の高低変換検定装置の１実施例
を示す斜視図、第２図は従来の高低変換器検定装
置の１例を示す斜視図である。第３図はレールの
高低を測定する方法の説明図である。 １，１′……台車アーム、２……検定治具、９，
９′……ゲージ、１０，１０′……変換器、１１，
１１′……変換器アーム、１２……コマ、１３…
…検定治具、１３ａ，１３ｂ……ガイドバー、１
４ａ……検定台(A)、１４ｂ……検定台(B)、１５…
…零点調整ネジ、１６……コマの枢支軸、１７…
…コマ、２１……レール、２２……車体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車体と、車体をレール上に支持させる台車
   と、軸を回転させることによつて回転量に比例す
   る信号を出力する、車体に支持された変換器と、
   変換器の軸に取り付けられた変換器アームと、台
   車からのびかつ変換器アームの自由端に連結され
   た台車アームとをもつレールの高低を検出する変
   換器のための検定装置であつて、台車アームに支
   持される検定治具と、直線移動と位置固定とをお
   こなえるように検定治具に取り付けられた第一の
   検定台および第二の検定台と、第一の検定台に設
   けられたゲージ載置面に配置される複数のゲージ
   と、変換器アームの長手方向にたいして直角な水
   平軸を中心に回転可能にかつ第一の検定台上のゲ
   ージに接触するように第二の検定台に保持されて
   いると共に、変換器アームに球継手を介在して連
   結されているコマと、ゲージ載置面およびコマの
   回転軸を水平に、検定台の移動方向を鉛直方向に
   位置させて検定治具を台車アームに支持させるた
   めに台車アームと検定治具とのあいだに設けられ
   た手段とを具備し、変換器を車体に支持させる手
   段が台車アームおよび変換器を相対変位させずか
   つ変換器アームをほぼ水平に位置させて変換器を
   車体に固定させていることを特徴とする高低変換
   器検定装置。