JPH0466590A - 第四級ホスホニウム フルオライド類の製造方法 - Google Patents

第四級ホスホニウム フルオライド類の製造方法

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JPH0466590A JP17635490A JP17635490A JPH0466590A JP H0466590 A JPH0466590 A JP H0466590A JP 17635490 A JP17635490 A JP 17635490A JP 17635490 A JP17635490 A JP 17635490A JP H0466590 A JPH0466590 A JP H0466590A
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吉岡 宏輔
Hideharu Seto
秀春 瀬戸
Akiteru Sen
昭輝 銭
Yukitaka Uchibori
内堀 幸隆
Masayuki Umeno
正行 梅野
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は脂肪族アルコール及びハロゲン化物類、芳香族
ハロゲン化物類なとのフッ素化剤、シリル化化合物から
の脱シリル化剤、有機化合物の反応における相間移動触
媒などとしての広い用途と優れた性質を有する第四級ホ
スホニウム フルオライド類の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の技術による第四級ホスホニウム フルオライド類
の+i!ν造方法はいくつか知られている。それらの若
干の従来方法の概略は下記のとおりである。
fat  第四級ホスホニウム硫酸塩を出発原料として
用い、これにクロロホルム/水の混合溶媒系中で炭酸水
素カリウムを反応させ、次にこの反応液に1当量比のフ
ン化水素カリウムを添加して反応させ第四級ホスホニウ
ム ヒフルオライ1へを生成するか、または前記反応液
に大過剰のフッ化水素カリウムを添加して反応させ第四
級ホスボニウムトリフルオライドを生成する方法〔文献
「シンセソス」(Synthesis)第508頁< 
1988年)参照〕。
この方法で起る反応は次の反応式で表わすことかできる
(但しRは、I]−ブチル基、フェニル基又はトリn−
ブチル−n−ヘキザデカン基を示す)。
(b)  テトラフェニルホスホニウム ブロマイドを
予しめ水酸化ナトリウム水溶液により処理し、ついでそ
の処理反応液を、フン化水素酸でF−型に処理したアン
バーライト(Amberlite) IR410のごと
き市販のイオン交換樹脂を充てんしたカラムに通送する
ことによりテトラフェニルホスホニウム ビフルオライ
トに定量的に転化する方法(「ジャーナル・オブ・ケミ
カル・ソサイエティ−・ミカル・コミュニケーションJ
 (J、Chem、Soc。
Chem、 Commun、 )第1256頁(198
3年)、及び特開昭61−161224号公報参照〕。
こ参照法での反応は次の反応式で表わせる。
(C)  上記の方法(b)で得られたテトラフェニル
ホスホニウム ビフルオライトを水溶液中で炭酸ナトリ
ウムで中和する反応によりテトラフェニルホスホニウム
 フルオライ1−を生成する方法〔[ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソサイエテイ・ダルトン・トランスサンク
ンヨンズ(J、 Chem、 Soc、 Da、1to
n trans)第227頁(1988年)参照〕。こ
の方法での反応は次の反応式で表わせる。
〔発明か解決しようとする課題〕
前記の方法のうち、(a)の方法によると、出発原料と
なる第四級ホスホニウム硫酸塩を得るためには、通常、
下記の反応式で示すごとく第四級ホスホニウム ブロマ
イドから二段階の工程を経て反応を行わなければならな
い〔シンセシス(Synthesis)第5 (1B 
、fj、(1085年)Jの′C1力法の)’ip f
lが繁雑となる。
(但しRはアルキル基を示す)。
しかも、一般に、4個のアルキル基を燐原子上に有する
第四級ホスホニウム フルオライ)−類は、水に対する
溶解度が高いので、これを含む水性反応液から回収する
には、クロロホルムなとの有機溶媒を多量に用いて抽出
しなければならない。その結果として容積収率が悪くな
る。また、該フルオライド生成物のフッ素イオンがクロ
ロホルムの塩素原子と交換反応を起こして生成物を汚染
する可能性がある。
また、前記(blの方法によると、種々のイオンとの交
換反応を経てフルオライド塩とするため、原料及び中間
体のブロムイオン、ナトリウムイオン、水酸イオンなと
の混入か避けられない。
したがって、従来の方法は必ずしもT集的製法としては
実用的ではない。そのため、これに代わる第四級ホスホ
ニウム フルオライド類の工業的に有利な製造方法の開
発が要望されている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上述した問題点を解決するために鋭意努力
を重ねた。その結果、第四級ホスホニウム ヒドロキシ
ドを出発原料とし、て用いて水溶液中で第四級ホスホニ
ウム フルオライド類を安価に、かつ極めて簡便に、し
かも高収率、高純度で製造し得る方法をみいたした。
したがって、本発明によると、次の一般式(II)(式
中、Rはアルキル基を示す)で表わされる第四級ホスホ
ニウム ヒドロキン1−の水溶液中で該第四級ホスホニ
ウム ヒドロキシドに次式(III ’)HF    
        (III )の弗化水素酸を第四級ホ
スホニウム ヒドロキシドの1モル当りに1モル〜4モ
ルのHFの割合で反応させることを特徴とする、一般式
(I)(式中、Rは前記と同じ意味をもち、nはl、2
.3又は4の整数である)で表わされる第四級ホスホニ
ウム フルオライド類の製造方法が提供される。
本発明の方法での反応は次の反応式で表わすことができ
る。
(n)  (III)           (1)但
し、R及びnは前記と同じ意味を示す。
一般式(I)の化合物におけるRは直鎖又は分枝鎖状の
アルキル基、特に炭素数1〜8のアルキル基、好ましく
は炭素数1〜6のアルキル基を表わし、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、イソブチル基、5ec−ブチル基、tert−ブ
チル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチ
ル基及びヘキシル基などであり得る。
以下、本発明の第四級ホスホニウム フルオライド類の
製造方法をさらに詳しく説明する。
出発原料となる式(II)の第四級ホスホニウムヒドロ
キシドは、対応する第四級ホスホニウムハライドからイ
オン交換法によってハライドイオンを含まない高純度品
として、容易に製造できることか知られている(特開昭
(i2−2123975i公報う。
このようにして得た式(II)の第四級ホスホニム ヒ
ドロキシドの5〜50%(重量)を含む水溶液に、工業
的に入手できる45〜55%(重量)の濃度のフッ化水
素酸(HF)の水溶液をHFとして1当量(化学量論量
)になる割合で滴下して加える。この酸塩基反応の当量
点かpH8であるため、この反応時に指示薬としてフェ
ノールフタレインを添加して赤色から無色になるまてフ
ッ化水素酸を加えても反応の終点を見分けることかでき
る。
原料化合物(II)と反応剤HFの濃度は前記のとおり
であるか方法の操作的には原料の式(If)の第四級ホ
スホニウム ヒドロキシド水溶液の濃度は10〜40%
(重量)が好ましい。反応温度は0〜60℃、好ましく
は10〜40℃が好ましい。また弗化水素酸(HF)の
水溶液の滴下時間はlO分〜1時間で行ない、30分〜
1時間程熟成する。所望ならば、原料化合物(II)の
水溶液に弗化水素カス(HF)をゆるやかに吹込んで反
応させることもできる。反応後、10〜200°C1好
ましくは30〜60℃で減圧下に水を留去させると、次
式 (R七−P(EIF(E)・3H20で示される第四級
ホスホニウム フルオライドの3水和物を定量的に生成
し得るが、さらに留去を続けると再分配反応によってビ
フルオライドとホスフィンオキサイトを与える。また、
上述したのとまったく同し操作によりフッ化水素酸(H
F)を式(II)の第四級ホスホニウム ヒドロキシド
に対しHFの2当量又は3当量、又は4当量比になる量
で加え反応させ、次いて反応液から減圧下に水を留去さ
せると、それぞれ、一般式(I)で表示される第四級ホ
スホニウム ビフルオライト又は第四級ボスホニウムト
リフルオライト又は第四級ホスホニウム テトラフルオ
ライドの完全な無水物(式中、nは2.3又は4の整数
である)を定量的に得ることができる。
本発明の方法では、これらの反応の副生物は水しかなく
、非常に高純度で式(1)の目的物を収得できる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙け、具体的に本発明を説明する。
実施例! 冷却管、攪拌機を備えた50(Wの4つロフラスコに4
0.0%濃度のテトラ−n−ブチルホスホニウム ヒド
ロキシド水溶液207.4g (0,30モル)を入れ
、指示薬としてフェノールフタレイン溶液を3〜4滴添
加し、10〜15℃に冷却した。次に47.096のH
Fla度のフッ化水素酸水溶液を、温度10〜15°゛
Cに保ちながら指示薬の色か赤色から無色に変わるまで
滴下したところ、該HF水溶液の12.8 g(I(F
o、30モル)を要した。滴下終了後、室温中で30分
間樽押して反応させた後、エバポレーターにて減圧下4
0〜50°Cで水を留去し、続いて真空ポンプで2時間
脱水すると、無色透明な液体の99.7g(収率99.
9%、純度ioo%)として次式%式% で表わされる表題化合物を得た。この得られた生成物の
分析結果を以Fに示す。
’H−NMR(CDCβ3)、δ(ppm)1.00(
t、   d ・6.5t(z、   1211)、 
  1.52(q、   d ・6.5Hz。
IC旧、   2.10〜2.40(m、   811
)、   7.20(br、   s、   6)1)
9F、−NMR(CDCl 3 )、  δ(ppm)
 :125、5(s) 夫巖例−1 冷却管、攪拌機を(R5えた5 (,10m7!の4つ
目フラスコに40.0%濃度のテトラ〜n−プチルホス
ポニウム ヒドロキシド水溶液345.6g (0,5
0モル)を入れ、実施例1と同し要領で17.0%のI
IFa度のフッ化水素酸を滴下したか、このHF水溶液
の21.3g (HF0.50モル)を加えたところで
変色点となった。さらに追加して1当量比のフン化水素
酸21.3g lFo、50モル)を加えて室温中で3
0分間攪拌して反応させた。次にその反応液からエバポ
レーターで減圧下40〜50℃で水を留去し、さらに真
空ポンプで4〜5時間脱水したところ、無色透明の液体
生成物(室温では固体)の149.3g(収率100.
0%、純度100%)として次式%式%() て表わされる表題化合物を得た。得られた生成物の分析
結果を以下に示す。
融 点=30〜35°C ’H−NMR(CDCn 3)、  δ(ppm) :
1.00(t、 d・6.5Hz、  12t()、 
 1.52(q、  d・6.5t1z。
16H)、 2.10−2.40(m、 811)、 
 1.3.90(s、  IH)QF−NMR(C1)
C(! 3 )、  δ(ppm)155.6(s) 元に阻で 実測値・C64,77%、 H12,1266、F  
12.70%。
P  10.41% 計算値(C−=H37FzPとして) C64,38%、 812.52%、 F 12.73
%。
P  10.37% 犬猾男1 冷却管、攪拌機を備えた50(Wの4つ1−」フラスコ
に40.0% 濃度のテトラ−n−ブチルホスホニウム
 ヒドロキシド水溶液207.4g (0,30モル)
を入れ、実施例1と同様の要領で47,0%のHF1度
のフッ化水素酸を滴トして反応させると、このHF水溶
液の12.8g ()(Fo、30モル)を加えたとこ
ろで変色点となった。さらに追加し7て2当量比のフン
化水素酸25.5 g (fIF 0.60モル)を加
えて室温中で3t1分間攪拌して反応させた。
続いて反応lr番を実施例2と同し脱水操作にかけたと
ころ、無色透明の液体95.6g (収率100.0%
、純度100%)として次式 %式%() て表示される表題化合物を得た。
得られた生成物の分析結果を以−Fに示す。
’ )(−NMR(CDCl 3 )、  δ(ppm
) :1.00(t、 d=6.511z、 1211
)、 1.52(q、 d・fi、511z。
1611)、 2.lo−2,40(m、 811)、
 13.2Fl(br、 s、 2tl)’F−NMR
(CIIC723>、  δ(ppm)167.4(s
) 元素分析 実測値・CGo、62%、 H11,77%、  F 
17.90%。
1)9.71% 計算値(C,、l+、、F3Pとして)C60,33%
、  )(12,05%、  F  17.90%P 
  9.72% 夫急貫−失 冷却管、攪拌機を備えた3 (1(I mlの・1つロ
フラスコに、40.0%濃度のテトラ−n−ブチルホス
ホニウム ヒドロキシド水溶液138.3g (0,2
0モル)を入れ、実施例1と同様の要領で47.0%の
HF濃度のフッ化水素酸を滴下して反応させると、該H
F水溶液8.5g (HF0.20モル)を加えたとこ
ろで変色点となった。さらに3当量比のフッ化水素酸2
5.5g (HF0.60モル)を加えて室温中で30
分間攪拌して反応させた。
続いて実施例2と同じに反応液の脱水操作を行なったと
ころ、無色透明の液体67.7g (収率100.0%
、純度100%)として次式 %式%) で表示される表題化合物を得た。
得られた生成物の分析結果を以下に示す。
’H−NMR(CDC1、)、  δ(ppm) :1
.00(t、 d=6.5Hz、  12H)、 1.
52(q、 d=6.5t(z。
16t()、 2.10〜2.40(m、 8H)、 
13.00(br、 s、 3H)”F−NMR(CD
C13)、  δ(ppm) :145.8 元素分析 実測値: C56,70%、 H11,78%、  F
 22.42%。
P   9.10% 計算値(C16H39F4Pとして)・C56,76%
、  8 11.64%、  F  22.45%P 
  9.15% 次に、実施例1〜4で用いられた原料化合物の調製例を
参考製造例で示す。
水中で十分に膨潤させたアンバーライトJRA400(
CI型:オルガノ社製品)150−を、内径25+nm
のカラムに充填する。
次いで、10%苛性ソーダ水溶液390 g (975
ミリモル)を4 ml / cnf /分の流速で通し
て樹脂をOH型に変換し、脱イオン水を用いて、溶出液
か中性になるまで樹脂を洗浄した。
テトラ−n−ブチルホスホニウム ブロマイド28、 
Og (82,5ミリモル)を脱イオン水112Jに溶
解し、この水溶液をカラムに通し、次いで、脱イオン水
にて流し出し、目的とするテトラ−n−ブチルホスホニ
ウム ヒドロキシドを多量に含む主分画、約18M’を
分取した。
この主分画である水溶液を180−のジクロルメタンで
2回抽出して、未反応のテトラ−n−ブチルホスホニウ
ム ブロマイドを抽出して除去した。
抽出後の水溶液中に残存する微量のジクロルメタンを減
圧留去することにより、高純度のテトラn−ブチルホス
ホニウム ヒドロキシド水溶液180−を得た(濃度二
〇、 375モル/l、収率:81.8%)。
この溶液中に含まれる未反応のテトラ−n−ブチルホス
ホニウム ブロマイドはトレース量であった。なお、ジ
クロルメタン抽出液より、未反応のテトラ−n−ブチル
ホスホニウム フロマイト3.3g (回収率11.8
%)が回収された。
次に参考例1及び2をあげて本発明の方法により得た式
(I)化合物の有用性を具体的に説明する。
祭!日生上 テトラ−n−ブチルホスホニウム ビフルオラテトラー
〇−ブチルホスホニウム ビフルオライド4.5g(1
5ミリモル)とp−クロロニトロベンセン0.8g(5
ミリモル)とキシレン51nlを混せ、均一溶液とする
。その混合液を140 ℃で2時間加熱し、p−クロロ
ニトロベンセンのフッ素化反応を終了させた。反応液を
水洗して後処理し、カスクロマトクラフィーによる内槽
分析の結果、p−フルオロニトロベンセンの0.63g
(収率90%)を得た。
テトラ−n−ブチルホスホニウム トリフルオライド3
.2g(10ミリモル)と2−テトラ゛デカノールte
rt−ブチルジフェニルシリルエーテル2.3g(5ミ
リモル)とテトラヒドロフラン3−の均一溶液を45℃
で48時間反応させたところ、tert−ブチルジフェ
ニルシリル基の脱離が起り、2−テトラデカノールの1
.07g(収率100%)を得た。
〔発明の効果〕
本発明の方法により以下の特色を以って、第四級ホスホ
ニウム フルオライド類を工業的に極めて容易に製造す
ることができる。
すなわち、第1に、容易に入手できる第四級ホスホニウ
ム ヒドロキシドに水溶液中てフッ化水素酸を1〜4当
量作用させる簡便な操作で、対応するフルオライド類を
高収率目つ極めて簡単に得ることかできる。
第2に、従来法に比べ、多段階のイオン交換をしな(で
も目的物に導けるので、不純物となる対アニオン類がま
ったく目的生成物中に混入せず、また反応上副生ずるの
は水のみであるため、極めて純度か高く、かつ定量的に
目的物を得ることができる。
第3に、得られた第四級ホスホニウム フルオライI・
類は高純度であり、また種々の溶媒への溶解性にすぐれ
、脂肪族、芳香族化合物のフッ素化剤、脱/リル化剤、
そして相聞移動触媒なととしてa利に1’す用できるな
どの優れた性質を有し、工業的にも非常に有用である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 次の一般式(II) ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、Rはアルキル基を示す)で表わされる第四級ホ
    スホニウムヒドロキシドの水溶液中で該第四級ホスホニ
    ウムヒドロキシドに次式(III)HF(III) の弗化水素酸を第四級ホスホニウムヒドロキシドの1モ
    ル当りに1モル〜4モルのHFの割合で反応させること
    を特徴とする、一般式( I )▲数式、化学式、表等が
    あります▼( I ) (式中、Rは前記と同じ意味をもち、nは1、2、3又
    は4の整数である)で表わされる第四級ホスホニウムフ
    ルオライド類の製造方法。
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