JPH0466082A - 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材 - Google Patents

細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材

Info

Publication number
JPH0466082A
JPH0466082A JP2179411A JP17941190A JPH0466082A JP H0466082 A JPH0466082 A JP H0466082A JP 2179411 A JP2179411 A JP 2179411A JP 17941190 A JP17941190 A JP 17941190A JP H0466082 A JPH0466082 A JP H0466082A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
temperature
cells
polymer compound
sensitive polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2179411A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Yamazaki
学 山崎
Toshiaki Takezawa
俊明 竹澤
Yuichi Mori
有一 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WR Grace and Co
Original Assignee
WR Grace and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by WR Grace and Co filed Critical WR Grace and Co
Priority to JP2179411A priority Critical patent/JPH0466082A/ja
Publication of JPH0466082A publication Critical patent/JPH0466082A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は所望の細胞数から構成される細胞塊状体を培養
する方法に関する。
本発明は上記細胞塊状体の培養に適した基材に関する。
さらに本発明は細胞産生物を効率良く生産するのに適し
た細胞塊状体の培養法に関する。
また、医薬品などの被検物質や放射線などの物理的刺激
が細胞に与える影響を定量的にかつ鋭敏に測定するのに
適した細胞塊状体の培養法に関する。
また、生体組織、特に細胞組織の欠損部の補綴などに適
した細胞塊状体の培養法に関する。
従来の技術 動物細胞は2種類に分類される。即ち、接着非依存性細
胞と接着依存性細胞である。前者の接着非依存性細胞は
細胞の足場である基質が存在しなくても、またそれぞれ
の細胞が単独の状態でも生存、増殖、物質産生能などの
細胞機能を正常に発現させ得る細胞であり、典型的な例
としては血液系の細胞、癌細胞などがあげられる。
一方、接着依存性細胞は基質に接着した状態あるいは細
胞同志で集合した状態ではじめて生存、増殖、物質産生
能などの細胞機能を発現する細胞である。
初代培養細胞をはじめとした正常二倍体細胞の大部分は
接着依存性である。さらに無限に増殖可能な樹立細胞系
にも接着依存性を示すものが数多く知られている。例え
ば、インターフェロン、インターロイキンなどのサイト
力イン類、エリスロボエチン、コロニー・ステユミレイ
ティング・ファクター トロンボポエチンなどの各種分
化成長ホルモン、組織プラスミノーゲンアクチベーター
ワクチンなどの有用な細胞産生物を生産する樹立細胞系
にも接着依存性を示すものが多く知られている。従って
、これら有用な細胞産生物の生産のためにも接着依存性
細胞の培養技術の確立は非常に重要である。
一般に細胞を物質生産のために利用する場合、細胞を高
機能を維持した状態で大量lこかっ高密度に培養するこ
とが重要である。ところが、動物細胞は微生物細胞と比
較して老廃物の蓄積および酸素をはじめとした栄養物の
供給不足の影響を受は易く、大量、高密度培養時にその
機能を維持することが極めて困難である。
接着非依存性細胞の場合には、浮遊培養法が最も適当で
あると考えられている。撹拌下に浮遊培養法を行えば、
細胞老廃物の速やかな除去および栄養物の効率的な供給
が可能であり、大量かつ高密度化を目的とした装置のス
ケール・アップ化が容易であるからである。しがし、接
着依存性細胞の場合にはすでに述べたように基質に接着
した状態あるいは細胞同志が集合した塊状体ではじめて
生存でき、かつ細胞機能を発現することができるため細
胞が単独に浮遊した状態である浮遊培養法は適用ができ
なかった。そこで従来、接着依存性細胞の大量培養法と
して基質としての高分子材料からなるマイクロビーズを
培養液中に浮遊させマイクロビーズ表面に細胞を接着さ
せ撹拌下に培養を行う疑似浮遊培養法(マイクロビーズ
培養法)が開発されている。マイクロビーズ培養法のよ
うな単層培養法の最も大きな問題点は、多くの臓器実質
細胞の場合は生体内では単層では存在せず3次元的な細
胞塊状体を形成していて単層培養系は実際の生体中の細
胞構築と著しく異なっているということである。生体内
で単層状で存在している上皮系、内皮系細胞であっても
マイクロビーズ培養法で用いられている高分子材料基質
上に接着させられた状態は生体内の環境と著しく異なっ
ている。上述したような生体内との環境の差異は細胞の
特異的機能の発現、即ち特異的な細胞産生物の生産機能
などを著しく阻害すると考えられている。
単層培養法のもう1つの欠点は細胞集合体の形状が単層
状であり培養細胞密度が低いということである。この低
細胞密度は細胞産生物生産の効率の低下をもたらす。
上記の問題点を解決するために細胞同志がお互いに接着
し3次元構造を形成した塊状培養法が検討されている。
単層培養系と比較すると人工基質も存在せず、細胞を取
り囲む環境は生体内の状態に近くより生理的であると考
えられる。
多くの癌細胞は浮遊培養によって細胞同志が凝集し塊状
体が形成される( R,M、5uLherland。
5cience、240,177.1988) 、これ
に対して正常二倍体細胞の場合には浮遊培養によって塊
状体を形成することはほとんど不可能である。唯一、正
常二倍体細胞で塊状体が得られたケースは特殊な培養基
質上で肝細胞を単層培養中に偶然に形成されたものであ
る(N−Koide、et al、、Biochemi
cal andBiophysical  Re5ea
rch Communications、16、385
゜1989)。しかし従来の塊状体は癌細胞であれ正常
細胞であれ偶然に形成されたものであり所望の細胞数か
らなる塊状体を大量に得ることは困難であった。特に、
塊状体を構成する細胞数は塊状体の大きさと密度に関連
していて、塊状体の内部の細胞への栄養物の補給、老廃
物の陳去に大きな影響を与え、塊状体の大きさが大きす
ぎると内部の細胞が壊死してしまう。しがたって塊状体
を構成する細胞数は特に重要な因子である。細胞産生物
を大量に産生させるためには所望の細胞数からなる塊状
体を大量に製造する必要があり上記したように従来行わ
れて来た方法では不可能であった。
一方、従来の方法で作製された細胞塊状体を医薬品、化
粧品、食品添加物、殺虫剤、工業試薬などの種々の被検
物質の細胞機能に与える影響の測定に用いると、塊状体
を構成している細胞数が不均一であるために、その効果
を定量的に判定することができなかった。これは放射線
、温度、電場、磁場などの物理的刺激の細胞障害性の測
定に関しでも、全く同様であった。
以上概観してきたように従来の細胞塊状体の作製技術で
はそれを構成する細胞数を所望の値にすることが困難で
あると同時に大量に作製することも困難であった。した
がって、これらの塊状体の有効利用を著しく損なわしめ
る重大な欠点を有している。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は上述したように従来の細胞塊状体作製技
術では困難であった所望の細胞数から構成される塊状体
を大量に作製することを可能にする方法を提供すること
にある。更に本発明の方法に用いる細胞培養用基材を提
供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記の目的は、所望の細胞数を有する細胞塊状体を作製
する新規な方法およびそれに用いる細胞培養用基材を提
供する本発明によって達成された。
本発明の細胞塊状体形成法は、温度感応性高分子化合物
からなる細胞培養用基材上において該温度感応性高分子
化合物のLCST以上の温度で細胞を培養し、細胞増殖
後、温度をLCSTより低くして該温度感応性高分子化
合物表面に増殖した細胞を基材から脱離することからな
り:該温度感応性高分子化合物の表面積を調整すること
によって該細胞塊状体の細胞数を制御することを特徴と
するものである。また、本発明の細胞培養用基材は、か
かる細胞塊状体形成法に有効に使用されるものである。
該基材は、LCSTを有する温度感応性高分子化合物か
らなるものであり、後述するように細胞非接着性物質な
どをさらに含有することができる。なお、ここでL C
S T (LowerCritical 5oluti
on Temperature)とは温度感応性高分子
化合物の水利と脱水和との転移温度をいう。従って、L
CSTを有する温度感応性高分子化合物はLC3T以上
の温度では固体状態であり、LCST以下の温度では可
溶性になって水に溶解する点に特徴がある。このため、
LCST以上の培養温度では、該高分子化合物の表面は
細胞が接着・増殖する足場となってコロニーを形成する
ことができる。一方、温度をLCST以下にすると該高
分子化合物は溶解するため、形成された細胞コロニーは
バラバラになることなく基材から脱離して細胞塊状体を
形成する。
このような細胞塊状体形成法において、使用する温度感
応性高分子化合物の表面積を変化させて、形成される細
胞塊状体の細胞数を調べたところ、驚くべきことに両者
の間に簡明な相関関係があることが認められた。例えば
、繊維芽細胞についてその関係を検討したところ、後述
する実施例に示すように、表面積と細胞数との関係は実
に単純な一次関数で表されることが明らかになった。即
ち、細胞培養用基材の温度感応性高分子化合物の表面積
Xと形成される細胞塊状体の細胞数yとの関係は、 y “ a x という簡単な式で表される(aは細胞に特有の定数)。
これと類似する簡単な相関関係は、さらに肝細胞、表皮
細胞、心筋細胞および骨細胞においても存在する。
以上のように、表面積と細胞数との簡明な相関関係が明
らかにされたことによって、所望の細胞数を有する細胞
塊状体を容易に形成することができるようになった。即
ち、あらかじめ数点のサンプル試験をおこなうことによ
って表面積と細胞数との関係式中の定数を決定し、その
後、この式を用いて所望の細胞数に対応する表面積を算
出し、その表面積を有する温度感応性高分子化合物を使
用して細胞培養すれば容易かつ正確に所望の細胞数を有
する細胞塊状体を形成することができる。
このことは、従来は不可能であった細胞塊状体の細胞数
の制御が、簡便に精度よく行うことができるようになっ
たことを示すものであり、本発明の技術的価値は極めて
大きく、その技術的応用も多岐にわたると期待される。
本発明で使用する温度感応性高分子化合物の状1m変化
は、水利と脱水和によるものとされている。
これについては、■askins、M、、 et al
、、 J、Macromof 、Sci、Chem、、
A2(8)、 1441 、1968に、該高分子化合
物のひとつであるポリ−N−イソプロピルアクリルアミ
ド(PNI PAAm)を例に挙げて説明がなされてい
る。PNI PAAmは水に対する溶解度温度係数が負
の高分子化合物である。そして、低温においては、PN
 I PAAm分子と水分子との水素結合に依存する水
和物(オキソニウムヒドロキシド)が生成している。し
かし、これはLCST以上に温度を上げることによって
分解し、脱水和するため、結果としてPN I PAA
m分子同士が凝集して沈澱するとされている。
本発明の細胞培養用基材に使用することのできる温度感
応性高分子化合物としては、ポリN置換アタリルアミド
誘導体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体およびこ
れらの共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチ
レンオキサイド、エーテル化メチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール部分酢化物などが挙げられる。特に好ま
しいのは、ポリN置換アクリルアミド誘導体またはポリ
N置換メタアクリルアミド誘導体またはこれらの共重合
体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール
部分酢化物である。
好ましい高分子化合物を以下にLCSTが低い順に列挙
する。
ポリ−N−アクリロイルピペリジン; ポリ−N−n−プロピルメタアクリルアミド;ポリ−N
−イソプロピルアクリルアミド;ポリーN、N−ジエチ
ルアクリルアミド;ポリ−N−インプロピルメタアクリ
ルアミド:ポリ−N−シクロプロピルアクリルアミド;
ポリ−N−アクリロイルピロリジン; ポリーN、N−エチルメチルアクリルアミド;ポリ−N
−シクロプロピルメタアクリルアミドポリ−N−エチル
アクリルアミド; 上記の高分子は単独でも、他の単量体と共重合してもよ
い。共重合する単量体としては、親水性単量体、疎水性
単量体のいずれも用いることができる。−船釣には親水
性単量体と共重合するとLCSTは上昇し、疎水性単量
体と共重合するとLCSTは下降する。従って、これら
を選択することによっても所望のLC3Tを有する高分
子化合物を得ることができる。
親水性単量体としては、N−ビニルピロリドン、ビニル
ピリジン、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチ
ルメタアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、
酸性基を有するアクリル酸、メタアクリル酸およびそれ
らの塩、ビニルスルホン酸、スチルスルホン酸など、並
びに塩基性基を有するN、N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、N、N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ドおよびそれらの塩などが挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。
細胞膜は通常、陰性に荷電しているので静電的相互作用
による基質に対する細胞の接着性を向上させるために、
塩基性を有する単量体との共重合体を用いるのが好まし
い。
一方、疎水性単量体としては、エチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のア
クリレート誘導体およびメタクリレート誘導体、N−n
−ブチルメタアクリルアミドなどのN置換アルキルメタ
アクリルアミド誘導体、塩化ビニル、アクリロニトリル
、スチレン、酢酸ビニルなどが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
本発明で使用する細胞培養基材は、LSCTを有する温
度感応性高分子化合物のみからなるものであってもよい
し、さらに細胞の接着・増殖因子などの他の材料を含む
ものであってもよい。温度感応性高分子化合物と他の材
料とは混合されていても、別々の層を形成していてもよ
い。
一方、本発明の細胞培養用基材に用いることができる細
胞の接着・増殖因子とは、温度感応性高分子化合物と組
合せることにより細胞の接着性を高めるものをいう。こ
のような機能を有する因子として叢も典型的なものは細
胞外マトリックスであり、該マトリックスの主要部分で
ある各種のタイプのコラーゲン、フィブロネクチン、ビ
トロネクチン、ラミニン、プロテオグリカン、グリコサ
ミノグリカンなどが好ましい。細胞外マトリックス以外
にもコラーゲンの熱変性物であるゼラチン、細胞膜上の
糖鎖に親和性を有するフンカナバリンA(ConA)な
どのレクチン、イガイ由来の接着蛋白質、フィブロネク
チンと細胞との結合部分に対応する接着性オリゴペプチ
ドなどを使用することができる。
細胞培養用基材上の温度感応性高分子化合物の表面積は
、細胞非接着性材料によって画定されていてもよい。即
ち、温度感応性高分子化合物を細胞非接着性材料によっ
て隔離、区画等することもできる。具体的には、細胞非
接着性材料表面上に該温度感応性高分子化合物を含む層
を例えば円形に形成させたもの(第1図(a)、(b)
)や、該温度感応性高分子化合物を含む表面に該細胞非
接着性材料からなる層を例えば格子状に形成させたもの
(第2図(a)、(b))が挙げられるが、これらに限
定されるものではない。これらの細胞培養用基材におい
ては、温度感応性高分子化合物の間に細胞非接着性表面
が存在するために、各々の温度感応性高分子化合物は独
立に細胞培養を行ってそれぞれの表面積に応じた細胞数
を有する細胞塊状体を形成する。従って、一つの細胞培
養用基材上に存在する温度感応性高分子化合物の表面積
は、すべて同一であっても、異なっていてもよい。
表面積をすべて同一にした場合には、細胞数のそろった
細胞塊状体を一度に大量に形成することができるという
利点かある。また、一定の範囲内の細胞数を有する細胞
塊状体混合物を得たい場合には、それに対応する様々な
表面積を有する細胞培養用基材を使用すればよい。
本発明で使用する細胞非接着性表面を有する材料は、細
胞に対する親和性がなくて、しかも温度感応性高分子化
合物上での細胞培養に悪影響を与えないものであれば、
その種類は制限されない。
例えば、表面に官能基を有しないポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリテトラフロロエチレン、ポリジメチルシ
ロキサンなどの不活性高分子化合物や高含水率のハイド
ロゲルなどが挙げられるがこれらに限定されるものでは
ない。なお、細胞培養用基材の各々の層を形成させる方
法はとくに制限されないが、最も好ましい方法はソルベ
ントキャスティング法である。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明の範囲は特許請求の範囲の記載により定まる
ものであり、以下の実施例により制限を受けるものでは
ない。
衷養男 0.5%PNI PAAm (平均分子量:約1゜3X
10つ水溶液を作製した。該水溶液のLSCTを濁度法
で測定した結果、約32℃であった。
該水溶液をオートクレーブ減菌処理した後、等量の0.
5%牛真皮ペプシン可溶化タイプ■コラーゲン溶液(K
OKEN  CELLGEN  T−PC1高研(株)
製)と混合し、PNr PAAmとコラーゲンの濃度比
が1/lの混合溶液を無菌的に作製した。
次にポリプロピレンフィルム(厚さ約50μm)上に、
径が約10nm、511113 mmの大きさの円状の
穴をあけたポリ、エステルフィルム(厚さ約150μm
)のパターンをのせ、該0.5%混合溶液をコートし、
第1図に示すようにPN I PAAmとコラーゲンの
等量混合物のコーティング層をポリプロピレンフィルム
上に形成させた。さらに微少な円状コーティング層(厚
さ約1μm)を形成させるために径が約0.5 mmの
針の先端から該混合液全ポリプロピレンフィルム上に滴
下させ乾燥することによって径が約1mmのコーティン
グ層を形成させた。以上のコーティング操作は無菌的に
行りた。
このようにして作製したフィルムを径が34mmになる
ように打ち抜きこれを径が35mmのファルコン1組織
培養用プラスチックデイツシュ(#3001、a本ベク
トン・ディキンソン(株))に入れ、さらにポリカーボ
ネート製リング(滅菌済)で該フィルムを押さえて細胞
培養を行った。
次にヒト真皮由来の線維芽細胞をDMEM (ダルベツ
コ改変イーグル培地 GIBCO社製、15%牛脂児血
清含有)中に分散させ最終濃度が約2X10’細胞/m
lの細胞分散液を作成し、37℃に保温した。あらかじ
め約37℃に保温されたコートフィルム入りデイツシュ
中に該37℃の細胞分散液、約2mlを注入し37℃で
空気15%炭酸ガスインキュベーター(タバイエスペッ
ク製)中で4日間培養した。4日間培養後、該フィルム
上のコーティング部分にのみ細胞が接着・増殖している
ことが顕微鏡下に確認された。未コート部分には細胞は
全く接着していなかった。各種の大きさにコーティング
された部分の細胞数を顕微鏡下で計測し表1に示した。
ただちにlOoCに保温されたインキュベーターに5分
間放置した。各コート部分ごとに細胞シートがフィルム
表面より脱離した。この細胞シートの各々を古い培地中
から取り出し2回新しい培地で洗浄することにより溶解
したポリマーとコラーゲンを除去した。この後、2ml
の新鮮培地を含む疎水性デイツシュ(日本ベクトン・デ
ィキンソン(株))に移し、浮遊状態で2日間培養する
ことによって細胞塊状体を得た。該細胞塊状体の直径を
表1に示す。
表1 コーティング部分  コーティング部分  コーティン
グ部分  塊状体のの径(關)  の面積(fflが)
の細胞数(個) 径(μm)10     79   
 8xlO’   4905     20    2
xlO’   2903      7    7x1
03 2201      0.8  9xlO’  
 110コ一テイング部分の面積とコーティング部分の
細胞数の関係を第3図に示すが、コーティング部分の面
積によって細胞塊状体中の細胞数が精度良く制御するこ
とが可能であった。さらに表1に示すようにコーティン
グ部分の面積によって細胞塊状体の径をも制御が可能で
あった。
発明の効果 本発明の方法は従来法では不可能であった細胞塊状体を
構成する細胞数を精度良く制御しかつ一定の細胞数から
構成される塊状体を大量かつ簡便に作製する方法を提供
する。
【図面の簡単な説明】
vg1図は細胞非接着性材料表面上に円状の温度感応性
高分子化合物層を形成させたもの。 第2図は温度感応性高分子化合物表面上に格子状の細胞
非接着性材料層を形成させたもの。 l: 細胞非接着性材料 2: 温度感応性高分子化合物を含む材料3: 細胞 第3図は温度感応性高分子化合物のコーティング部分の
面積と細胞数の関係を示す。 代理人  弁理士湯浅恭=−シ王1 −2.乞 (外4名) 第1図 第2図 (b)平面図 (0)平面図 ス (b)断 面 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、温度感応性高分子化合物からなる細胞培養用基材上
    において該温度感応性高分子化合物のLCST以上の温
    度で細胞を培養し、細胞増殖後、温度をLCSTより低
    くして該温度感応性高分子化合物表面に増殖した細胞を
    基材から脱離することからなる細胞塊状体形成法におい
    て、 該温度感応性高分子化合物の表面積を調整することによ
    って該細胞塊状体の細胞数を制御することを特徴とする
    細胞塊状体形成法。 2、前記細胞が単層培養可能な細胞であることを特徴と
    する請求項1の細胞塊状体形成法。 3、(a)温度感応性高分子化合物の表面積と該温度感
    応性高分子化合物を用いて請求項1の方法によって形成
    される細胞塊状体の細胞数との関係を求め、 (b)その関係に基づき、所望の細胞数を有する細胞塊
    状体を形成するのに必要な温度感応性高分子化合物の表
    面積を求め、 (c)該表面積を有する温度感応性高分子化合物を用い
    て請求項1の方法によって所望の細胞数を有する細胞塊
    状体を形成する ことを特徴とする請求項1の細胞塊状体形成法。 4、前記温度感応性高分子化合物の表面積と細胞塊状体
    の細胞数との関係が一次関数である請求項3の細胞塊状
    体形成法。 5、前記細胞培養用基材の温度感応性高分子化合物の表
    面の境界が細胞非接着性物質によって画定されているこ
    とを特徴とする請求項1、3または4の細胞塊状体形成
    法。 6、前記高分子化合物がポリN置換アクリルアミド誘導
    体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体またはこれら
    の共重合体、ポリビニルメチルエーテルまたはポリビニ
    ルアルコール部分酢化物からなる群より選ばれることを
    特徴とする請求項1の細胞塊状体形成法。 7、前記細胞培養用基材の細胞増殖用面が該温度感応性
    高分子化合物と細胞の接着・増殖因子の混合物から成る
    ことを特徴とする請求項1の細胞塊状体形成法。 8、前記細胞の接着・増殖因子が細胞外マトリックス、
    ゼラチン、レクチン、イガイ由来の接着蛋白質、接着性
    オリゴペプチドからなる群より選ばれることを特徴とす
    る請求項7の細胞塊状体形成法。 9、前記細胞外マトリックスがコラーゲン、フィブロネ
    クチン、ビトロネクチン、ラミニン、プロテオグリカン
    、グリコサミノグリカンから成る群より選ばれることを
    特徴とする請求項8の細胞塊状体形成法。 10、前記細胞培養用基材が、細胞非接着性材料上に部
    分的に該温度感応性高分子化合物がコーティングされて
    いることを特徴とする請求項1の細胞塊状体形成法。 11、前記細胞培養用基材が細胞非接着性材料上に部分
    的に該温度感応性高分子化合物と該細胞接着・増殖因子
    の混合物がコーティングされていることを特徴とする請
    求項1の細胞塊状体形成法。 12、前記細胞培養用基材が細胞非接着性材料上に該温
    度感応性高分子化合物からなる層および該細胞接着・培
    養因子からなる層よりなることを特徴とする請求項1の
    細胞塊状体形成法。 13、前記細胞培養用基材が細胞非接着性材料上に該温
    度感応性高分子化合物が部分的にグラフトされているこ
    とを特徴とする請求項1の細胞塊状体形成法。 14、請求項1、5、7、10、11、12または13
    の細胞培養用基材。
JP2179411A 1990-07-06 1990-07-06 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材 Pending JPH0466082A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2179411A JPH0466082A (ja) 1990-07-06 1990-07-06 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2179411A JPH0466082A (ja) 1990-07-06 1990-07-06 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0466082A true JPH0466082A (ja) 1992-03-02

Family

ID=16065398

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2179411A Pending JPH0466082A (ja) 1990-07-06 1990-07-06 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0466082A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078961A1 (ja) * 2003-03-07 2004-09-16 Mebiol Inc. 浮遊担体および浮遊・回収方法
JP2016145315A (ja) * 2015-01-30 2016-08-12 東ソー株式会社 ポリ−n−ビニルイミダゾリドン構造を有する温度応答性ポリマー

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078961A1 (ja) * 2003-03-07 2004-09-16 Mebiol Inc. 浮遊担体および浮遊・回収方法
JP2016145315A (ja) * 2015-01-30 2016-08-12 東ソー株式会社 ポリ−n−ビニルイミダゾリドン構造を有する温度応答性ポリマー

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9587213B2 (en) Methods and devices for encapsulating cells
CN103814125B (zh) 粘附性细胞的培养方法
EP1781345B1 (en) Immobilization of cells in a matrix formed by biocompatible charged polymers under laminar flow conditions
JP4599022B2 (ja) すぐに使用できる均一に分散した細胞外マトリックスを基材に提供する方法
JP2716646B2 (ja) 細胞凝集体の形成方法
US10131874B2 (en) Cell culture support and associated method for cell growth and release
MX2008013885A (es) Substrato para el crecimiento de celulas cultivadas en tres dimensiones.
WO2005014774A1 (ja) 動物細胞の培養担体と、該培養担体を用いた動物細胞の培養方法および移植方法
US11499136B2 (en) Cell culture substrate
JPH0489000A (ja) 細胞培養キットおよび細胞傷害試験法
JPH04278083A (ja) 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養用基材
JPH05168470A (ja) 複数の細胞種からなる細胞塊状体とシートおよびその製造法
JPH0466082A (ja) 細胞数を制御した細胞塊状体形成法およびそれに用いる細胞培養基材
JPH0779772A (ja) 細胞培養液及びその培養液を用いたスフェロイドの製造方法
Park et al. Phenotype of hepatocyte spheroids in Arg-GLY-Asp (RGD) containing a thermo-reversible extracellular matrix
JP2023021274A (ja) 立体的細胞構造体の製造方法
Yang et al. In vitro study of the interactions of galactosylated thermo-responsive hydrogels with cells
JP3594978B2 (ja) 癌細胞増殖方法
EP0499932A1 (en) Cancer cell cluster comprising cancer cells and normal cells and preparation thereof
JP5674255B2 (ja) 細胞培養基材の評価方法
JPWO2004078961A1 (ja) 浮遊担体および浮遊・回収方法
JPH06153905A (ja) 細胞培養基材および細胞培養方法
JPH0731464A (ja) 細胞培養基材及びその製造方法
JP3105011B2 (ja) 培養癌組織
JPH05276923A (ja) 細胞培養用基材およびその製造方法