JPH046582Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、まほうびん等の液体容器のハンドル
に関するものであつて、特に携帯用ステンレスま
ほうびんのハンドルとして適した構造に関するも
のである。

この種の液体容器のハンドルとしては、不使用
時には液体容器本体に対して折畳み、液体容器を
コンパクトに携行したり収納したりすることがで
き、また使用時にはハンドルを液体容器本体から
引出して、これを把持して内容液を注出すること
ができるものが好ましい。

従来の技術 従来この種の液体容器のハンドルとしては各種
の構造のものが知られている。その一つの構造と
して、液体容器の側面に略コ字状のハンドルの両
端を取付け、該ハンドルをその取付け位置を軸と
して横方向に回動可能としたものがある。このも
のは、ハンドルを回動して液体容器の側面に沿わ
せることにより、ハンドルを畳んでコンパクトに
収納することができ、またこれを液体容器本体か
ら突出するように回動することにより、ハンドル
を把持して内容液を容易に注出することができる
ようにしたものである。

考案が解決しようとする問題点 前記構造のものは構造が簡単でハンドルをコン
パクトに収納できる点で好ましいものであるが、
使用時にハンドルを把持しにくい欠点がある。す
なわち、手でハンドルを把持する際には、横方向
に幅が広い方が握り易く好ましい。ところが一方
前記構造のハンドルにおいては、折畳んで液体容
器本体に沿わせた状態において液体容器本体の外
表面からの突出高さを低くして、コンパクトに収
納するために、ハンドルの厚さはできるだけ薄い
ものが好ましい。

ハンドルの厚さを薄くすると、これを回動して
液体容器本体から突出させた状態では、ハンドル
の幅が狭く、これを把持すると液体容器の重量に
より掌に局部的に大きな荷重が加わり、握り難い
のである。逆にハンドルの握り部分の幅を大きく
すると、液体容器本体に畳んだ状態における突出
高さが高くなり、コンパクトに収納することがで
きない。

本考案はかかる事情に鑑みなされたものであつ
て、コンパクトに畳むことができ、且つ使用時に
は握り易いハンドルの構造を提供することを目的
とするものである。

問題点を解決する手段 而して本考案は、液体容器本体に上下に間隔を
置いて胴リングを二つ取付け、該胴リング間にハ
ンドル本体を回動自在に取付け、該ハンドル本体
の先端部間には偏平な握り部を取付けると共に、
前記ハンドル本体と前記握り部とのいずれかに角
ピンを突設し、他方には前記角ピンが回転自在に
嵌合する大径部と前記角ピンが摺動可能且つ回動
不能に嵌合する角溝とよりなる嵌合孔を形成し、
前記角ピンを嵌合孔に嵌合してなり、ハンドル本
体を液体容器本体から突出する方向に回動し、握
り部をハンドル本体に対して直角方向に回動して
液体容器本体から離れる方向に偏倚せしめること
により、前記角ピンが嵌合孔の角溝に嵌合して握
り部をハンドル本体に対して回動不能としたこと
を特徴とするものである。

以下本考案を図面に従つて説明する。第１図は
本考案のハンドルを適用した液体容器としてのス
テンレスまほうびんを示すものであつて、１はま
ほうびん本体であり、該まほうびん本体１の胴部
には上下に間隔を置いて二つの胴リング２，３が
取付けられている。４はまほうびん本体１の上端
開口部に被せられた蓋である。

５はハンドルである。該ハンドル５は略コ字状
のハンドル本体６を有しており、該ハンドル本体
６の中央部が前記胴リング２，３間に回動自在に
支持されている。またそのハンドル本体６の両端
間には、偏平な握り部７が取付けられている。第
２図は胴リング２，３に対するハンドル５の取付
け状態を示すものであつて、前記ハンドル本体６
の上下両端面には長孔８が形成されており、該長
孔８に前記胴リング２，３に突設されたピン９が
回動自在且つ長孔８に沿つて摺動自在に嵌合され
ている。

またハンドル本体６の先端部には、円形の大径
部１０と該大径部１０からハンドル本体６の先端
方向に伸びる角溝１１とよりなる嵌合孔１２が形
成されており、該嵌合孔１２に握り部７の両端部
に突設された角ピン１３が嵌合している。該角ピ
ン１３は、前記嵌合孔１２の大径部１０には回動
自在に嵌合され、また角溝１１に対しては摺動の
み可能であつて回動不能となるように嵌合されて
いる。

作 用 まほうびんを携帯し、又は収納する際には、図
面に実線で示すように握り部７の幅方向をハンド
ル本体６に一致するように回動し、さらにハンド
ル本体６をまほうびん本体１に対してピン９を回
動軸として回動してまほうびん本体１の側面に沿
わせ、さらに長孔８をピン９に沿つて摺動させて
ハンドル５を図中左方に偏倚させる。これにより
ハンドル５は胴リング２，３の間の空所に畳まれ
て収納される。

次にハンドル５を使用する際には、ハンドル５
を図中右方に偏倚させて長孔８を長孔８の端部に
位置させ、その状態でハンドル本体６をまほうび
ん本体１に対してピン９を回動軸として回動させ
てハンドル５を側方に引出す。さらに角ピン１３
が大径部１０に嵌合した状態で握り部７をハンド
ル本体６に対して回動させ、握り部７の幅方向が
ハンドル本体６と直角となる状態で握り部７を引
くと、角ピン１３が嵌合孔１２の角溝１１に嵌合
し、握り部７がハンドル本体６に対して回動不能
となる。この状態が図面において鎖線で示されて
いる。

考案の効果 本考案によれば、ハンドル５を使用する際に
は、偏平な握り部７の幅を横にして使用するの
で、掌に局部的に荷重が加わることがなく、握り
易く、またまほうびんから内容液を注出する操作
も容易である。また使用状態では握り部７がハン
ドル本体６に対して回転不能であるので、ハンド
ル５がまほうびん本体１に対してぐらつくことが
なく、安定して注出操作ができる。

しかもハンドル５を畳んだ状態では、握り部７
の幅方向がまほうびん本体１の側面に沿うので、
ハンドル５のまほうびん本体１からの突出高さが
低く、コンパクトに畳むことができ、収納や携帯
に便利である。

実施例 本考案においては、ハンドル本体６は胴リング
２，３に対して単純に回動自在に軸支するだけで
も良いが、前述のように胴リング２，３に突設さ
れたピン９をハンドル本体６に形成された長孔８
に回動及び摺動自在に嵌合することにより、使用
時においてハンドル５をまほうびん本体１の中央
付近に位置せしめることができるので注出操作が
容易であると共に、ハンドル５を畳んだ状態にお
いてハンドル５が不用意に回動して突出すること
がないという利点を有する。

また先の説明では、握り部７に角ピン１３を突
設し、ハンドル本体６に嵌合孔１２を形成してい
るが、逆に握り部７に嵌合孔１２を形成し、ハン
ドル本体６に角ピン１３を突設して同様の作用を
なさしめることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のハンドルを適用した液体容器
としてのステンレスまほうびんの斜視図である。
第２図は第１図のステンレスまほうびんの主要部
の拡大横断面図である。 １……まほうびん本体、２，３……胴リング、
５……ハンドル、６……ハンドル本体、７……握
り部、１０……大径部、１１……角溝、１２……
嵌合孔、１３……角ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器本体１に上下に間隔を置いて胴リング
   ２，３を二つ取付け、該胴リング２，３間にハン
   ドル本体６を回動自在に取付け、該ハンドル本体
   ６の先端部間には偏平な握り部７を取付けると共
   に、前記ハンドル本体６と前記握り部７とのいず
   れかに角ピン１３を突設し、他方には前記角ピン
   １３が回転自在に嵌合する大径部１０と前記角ピ
   ン１３が摺動可能且つ回動不能に嵌合する角溝１
   １とよりなる嵌合孔１２を形成し、前記角ピン１
   ３を嵌合孔１２に嵌合してなり、ハンドル本体６
   を液体容器本体１から突出する方向に回動し、握
   り部７をハンドル本体６に対して直角方向に回動
   して液体容器本体１から離れる方向に偏倚せしめ
   ることにより、前記角ピン１３が嵌合孔１２の角
   溝１１に嵌合して握り部７をハンドル本体６に対
   して回動不能としたことを特徴とする、液体容器
   のハンドル。