JPH0451620Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、まほうびん等の液体容器のハンドル
に関するものであつて、特に携帯用のステンレス
まほうびんのハンドルとして適した構造に関する
ものである。

この種の液体容器のハンドルとしては、不使用
時には液体容器本体に対して折畳んで液体容器を
コンパクトに携行したり収納したりすることがで
き、また使用時にはハンドルを液体容器本体から
引出して、これを把持して内容液を注出すること
ができるものが好ましい。

従来の技術 従来この種の液体容器のハンドルとしては各種
の構造のものが知られている。その一例として、
例えば実開昭60−103438号公報、実開昭60−
103439号公報、実開昭60−103440号公報等に記載
されたものが知られている。これらのものは、液
体容器本体の側面に連結部材とハンドル本体とよ
りなるハンドルを取付け、このハンドルを液体容
器本体から引出すことにより略く字状のハンドル
を構成してこれを把持することができ、またハン
ドルを真直ぐに畳んで液体容器本体の側面に沿わ
せて収納することができるものである。

而して前記実開昭60−103438号公報のものは、
ハンドル本体が二部品に分かれて伸縮するように
なつており、また実開昭60−103439号公報及び実
開昭60−103440号公報に記載されたものは、ハン
ドル本体の下端の液体容器本体に対する取付け部
が、液体容器本体に沿つて上下に摺動自在であ
り、その摺動部を操作ねじで固定してハンドルの
状態を保持するようになつている。

考案が解決しようとする問題点 しかしながらこれらの構造のものは、実開昭60
−103438号公報のものにあつてはハンドル本体を
伸縮可能のものとするための構造が複雑であり、
また部品点数も多く、高価なものであつた。また
他の二件のものにあつては、ハンドルを引出した
り収納したりするときに摺動部をねじで固定しな
ければならず、その操作が面倒なものである。

本考案はかかる事情に鑑みなされたものであつ
て、構造が簡単でコンパクトに畳むことができ、
且つハンドルを引出したり収納したりする操作が
極めて容易なハンドルの構造を提供することを目
的とするものである。

問題点を解決する手段 而して本考案は、液体容器本体の上部側面に連
結部材の一端を回動自在に軸支し、ばね手段によ
り該連結部材を前記液体容器本体側面から離れる
方向に付勢し、該連結部材にハンドル本体の上端
を前記連結部材に沿つて摺動自在且つ回動自在に
軸支し、該ハンドル本体の下端を前記液体容器本
体の下部側面に回動自在に支持し、前記ハンドル
本体を前記液体容器本体から離れる方向に回動せ
しめることにより前記連結部材とハンドル本体と
が略く字状のハンドルを構成すると共に、前記ハ
ンドル本体の上端部における前記連結部材に対す
る軸支部の下方に、前記連結部材の端末部に係止
する係止爪をハンドル本体から出没自在に設け、
該係止爪をばね手段により常時ハンドル本体から
突出する方向に偏倚せしめ、ハンドルを液体容器
本体側面に沿つて収納した状態において、前記係
止爪により連結部材とハンドル本体との相対的な
回動を阻止せしめたことを特徴とするものであ
る。

以下本考案を図面に従つて説明する。第１図は
本考案のハンドルを適用した液体容器としてのス
テンレスまほうびんを示すものであつて、１はま
ほうびん本体であり、該まほうびん本体１の胴体
２の上下にはそれぞれ肩体３及び底体４が取付け
られている。５はまほうびん本体１の上端開口部
に被せられた蓋である。

６はハンドルである。該ハンドル６はその下端
が前記底体４に回動自在に軸支されたハンドル本
体７と、該ハンドル本体７の上端に回動自在且つ
摺動自在に軸支された連結部材８とよりなり、該
連結部材８の先端は前記肩体３に回動自在に軸支
されている。

第２図はまほうびん本体１に対するハンドル６
の取付け状態を示すものである。前記肩体３の側
面には相対向して一対のフランジ９，９が突設さ
れ、該フランジ９，９間に前記連結部材８の一端
がピン１０により回動自在に軸支されており、且
つばね手段１１により連結部材８を常時まほうび
ん本体１から離れる方向に付勢している。また連
結部材８の中央部には両側面に開口する長孔１２
が穿設されており、また連結部材８の先端には係
止凹１３が形成されている。ハンドル本体７の上
端部には前記連結部材８の側面に沿つて摺動部１
４が形成され、該摺動部１４の先端にピン１５が
固着され、該ピン１５は前記長孔１２に摺動自在
に挿通されている。

ハンドル本体７の上端部には係止部材１６が嵌
挿され、該係止部材１６の先端の係止爪１７が、
ハンドル本体７の上端部から出没し得るように設
けられ、ばね手段１８により係止爪１７が常時突
出する方向に付勢されていると共に、係止部材１
６に一体に設けられた操作片１９により操作でき
るようになつている。

前記ハンドル本体７の下端は、前記底体４の側
面に相対向して突設された一対のフランジ２０，
２０の間に、ピン２１により回動自在に軸支され
ている。

作 用 本考案において、液体容器を携帯し、又は収納
する際には、図面に実線で示すようにばね手段１
１の弾力に抗して連結部材８をピン１０を回動軸
として図中時計方向に回動してまほうびん本体１
の側面に押付けると、ピン１５が長孔１２に沿つ
て上方に摺動し、ハンドル本体７はピン２１を回
動軸として図中反時計方向に回動し、連結部材８
の先端が一旦係止爪１７を押してハンドル本体７
内に押込んだ後、ばね手段１８の弾力により係止
部材１６の係止爪１７が突出して連結部材８の係
止凹部１３に係止する。これによつてハンドル本
体７と連結部材８とは、ピンと長孔１２との結合
部及び、係止爪１７と係止凹部１６との係止部の
二カ所において結合され、且つ両者はそれぞれま
ほうびん本体１に結合されていることにより両者
の長さ方向の摺動が阻止されるので、ハンドル本
体７と連結部材８とが互いに回動することができ
ず、第２図の実線の状態から動くことができな
い。従つてハンドル６はまほうびん本体１の側面
に沿つて真直ぐに折畳まれて収納され且つ係止部
材１６によつてこの状態に保持され、まほうびん
をコンパクトに収納し、または携行することがで
きる。

次にハンドル６を使用する際には、操作片１９
を操作して係止部材１６を下方に偏倚させると、
係止爪１７が引込んで係止凹部１３との係止が解
除され、ばね手段１１の弾力により連結部材８は
ピン１０を回動軸として図中反時計方向に回動
し、それに伴つてハンドル本体７もピン２１を回
動軸として時計方向に回動し、ピン１５は長孔１
２の下方に摺動し、第２図に鎖線で示すように略
く字状のハンドル６を構成する。従つてそのハン
ドル本体７を把持して、まほうびん本体１から内
容液を注出することができる。

考案の効果 本考案によれば、ハンドル６はハンドル本体７
と連結部材８との二部品よりなり、部品点数が少
なく、構造が簡単であつて安価に提供することが
できる。またハンドル６を畳んだ状態においては
係止爪１７が係止凹部１３に係止しているので不
用意にハンドル６が引出されて突出することがな
く、携帯中にハンドル６やまほうびん本体１が傷
付くことがない。また液体容器を使用する際に
は、操作片１９を操作するだけの単純な操作によ
つてばね手段１１の弾力によつてハンドル６が形
成され、これを把持して内容液を注出することが
できるものであつて、非常に使用し易いものであ
る。また操作片１９もハンドル本体７の上端部に
設けられるので、ハンドル６を把持する操作の一
環として操作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のハンドルを適用した液体容器
としてのステンレスまほうびんの斜視図である。
第２図は本考案のハンドル主要部の中央縦断面図
であり、第３図はその正面図である。 １……液体容器本体、６……ハンドル、７……
ハンドル本体、８……連結部材、１１……ばね手
段、１７……係止爪、１８……ばね手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 液体容器本体１の上部側面に連結部材８の一端
   を回動自在に軸支し、ばね手段１１により該連結
   部材８を前記液体容器本体１側面から離れる方向
   に付勢し、該連結部材８にハンドル本体７の上端
   を前記連結部材８に沿つて摺動自在且つ回動自在
   に軸支し、該ハンドル本体７の下端を前記液体容
   器本体１の下部側面に回動自在に支持し、前記ハ
   ンドル本体７を前記液体容器本体１から離れる方
   向に回動せしめることにより前記連結部材８とハ
   ンドル本体７とが略く字状のハンドル６を構成す
   ると共に、前記ハンドル本体７の上端部における
   前記連結部材８に対する軸支部の下方に、前記連
   結部材８の端末部に係止する係止爪１７をハンド
   ル本体７から出没自在に設け、該係止爪１７をば
   ね手段１８により常時ハンドル本体７から突出す
   る方向に偏倚せしめ、ハンドル６を液体容器本体
   １側面に沿つて収納した状態において、前記係止
   爪１７により連結部材８とハンドル本体７との相
   対的な回動を阻止せしめたことを特徴とする、液
   体容器のハンドル。