JPH0465704B2

JPH0465704B2 -

Info

Publication number: JPH0465704B2
Application number: JP60221729A
Authority: JP
Inventors: Riiman Suendoson Debitsudo; Aaru Eruson Edowaado; Yuujin Riibaa Kuremento; Deii Rorudo Maikuru
Original assignee: American Hospital Supply Corp
Current assignee: American Hospital Supply Corp
Priority date: 1984-10-05
Filing date: 1985-10-04
Publication date: 1992-10-20
Also published as: JPS6190677A; EP0180348B1; US4651751A; EP0180348A3; EP0180348A2; DE3585984D1

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、先端の柔軟な心臓整調用カテーテル
に関する。

（従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点）心臓を電気的に刺激しまたは整調するためには
整調用カテーテルとパルス発生器とが用いられ
る。一般にカテーテルは右心室内に挿入される。
カテーテルは、単極、即ち単一の電極を有するも
の、または双極、即ち二つの電極を有するもので
あつても良い。何れの場合においても、電気エネ
ルギのパルスをパルス発生器からカテーテルを経
て心臓に伝達し得るためには、カテーテルの末端
電極を心臓の壁に接触させなければならない。こ
の方法による心臓の整調は一般には一時的なもの
であり、例えば心筋こうそく後の手術の際に必要
とされる。

整調用カテーテルについての一つの問題は、心
臓内への挿入および心臓の壁と係合するため、こ
のカテーテルの挿入に際してカテーテルが心臓を
突き破る危険を引き起こすことである。カテーテ
ルは心臓内に挿入されるに充分なこわさをそなえ
なければならないので、カテーテルが心臓を突き
破らないような軟弱なものとすることはできな
い。さらにカテーテルは、電極と心臓の壁との間
の係合を妨げようとする心臓の拍動および患者の
動きが存在する下で、電極が心臓の壁と連続的に
接触を保ち得るように、ある程度の弾性をそなえ
なければならない。

米国特許第3664347号に示すように、心臓刺激
カテーテルにたわみ性の尾部を設け、この尾部か
ら基端部に間隔をあけて電極を置くことが周知と
なつている。この構造の場合、尾部は肺動脈内に
なければならず、いずれの電極もカテーテルの末
端ないしその付近にはない。

心臓整調用カテーテルまたはその他の内部カテ
ーテルを挿入する一つの方法は、そのカテーテル
を、肺動脈案内用カテーテルの孔を通して前進さ
せることである。これを達成するには肺動脈案内
用カテーテル（以下、「案内用カテーテル」とい
う）を先ず静脈と右心室とを経て肺動脈に挿入し
なければならず、このようにするには、案内用カ
テーテルを右心室内で湾曲させる必要がある。こ
の案内用カテーテルは、この湾曲した部分または
その近傍でポートを有し、このポートを通して整
調用カテーテルまたはその他の内部カテーテルを
延伸させることができる。この複合された案内用
カテーテルと整調用カテーテルとによる手段につ
いての一つの問題は案内用カテーテルが前記ポー
トの末端側直後の部分に逆の急カーブまたはよじ
れを形成しがちなことであるが、これは案内用カ
テーテルの孔がよじれにより遮断される可能性が
あるので望ましくない。

案内用カテーテルは必然的にたわみ性があり、
長く、且つ極めて小さい直径のものである。前記
ポートが案内用カテーテルの長手方向軸線の周り
に回転する傾向があるので、このような形式の前
記ポートの方向付けを制御することは本来的に困
難である。前記ポートの方向付けは心臓内の整調
用カテーテルの位置決めに著しく影響するので、
前記ポートの角度方向を適切に設定する制御が重
要である。

（問題点を解決するための手段）本発明は、案内用カテーテルに関連する上記に
指摘した諸問題を克服するものである。さらに詳
述すれば、本発明により、心臓内で容易に緩やか
な曲がりまたは湾曲をなし、しかも整調用カテー
テルと共に使用される際によじれない案内用カテ
ーテルが得られる。複合された案内カテーテルと
整調用カテーテル（内部カテーテルとによる手
段）がよじれ勝ちである一つの理由は、整調用カ
テーテル（内部カテーテル）が出て来る前記ポー
トの基端側の案内用カテーテルが比較的剛性であ
り、前記ポートの末端側の案内用カテーテルが比
較的にたわみ性であるということである。このポ
ートにおけるこわさの急激な変化が案内用カテー
テルのよじれを生じさせる。

本発明によれば、細長い重合体または金属の棒
または線のような補剛エレメントが、接着による
などして案内用カテーテル内に永久的に固定され
る。補剛エレメントは前記ポートの基端側部分か
ら始まつてポートの末端側部分にわたつて延びて
おり、これにより前記ポートを通る領域とそれよ
り末端側部分とが補剛される。補剛の程度は、案
内用カテーテルがよじれることなしに所望の緩い
湾曲を成し得るほどのものである。案内用カテー
テルと整調用カテーテルが右心室を整調するため
に用いられる場合、なるべくなら、補剛エレメン
トは右心室より更に末端側へ延び上大静脈より基
端側で終端しないことが望ましく、またなるべく
なら、補剛エレメントはその両端が右心房と右心
室とにそれぞれあることが望ましい。

補剛エレメントはまた、案内カテーテルに対し
て半径方向にとつた平面内でねじれて前記ポート
の方向性を失わせるような案内用カテーテルの傾
向を著しく低減させる。さらに補剛エレメント
は、案内用カテーテルを滅菌したり、又は包装し
たりしている間に案内用カテーテルの前記ポート
が案内用カテーテルの長手方向軸線の周りに回転
することを防止する。従つて整調用カテーテル
は、非常に高い精度を以て、心臓内の所望の位置
に指向させることができる。

カテーテルの補剛エレメントは周知されてお
り、補剛エレメントを有する一つのカテーテルが
米国特許第3995623号に示されている。しかし、
この米国特許第3995623号の補剛エレメントは、
カテーテル内での急な曲がりやよじれの形成を容
易にするために備えられており、この補剛エレメ
ントと心臓への内部カテーテルの送出しに用いら
れるポートとの間には協働関係がない。

半径方向の平面内におけるポートの方向付け
は、所望の位置に内部カテーテルを案内する際に
重要である。内部カテーテルが整調用カテーテル
である場合は、ポートの中心が概ね湾曲した部分
の外側にあるべきであり、なるべくなら、半径方
向の面内で視たポートの中心が、外側に面する湾
曲した部分を二分する半径方向基準線と約30゜以
下の角度を成すことが望ましい。

ポートを経由して右心内に内部カテーテルを容
易に通過させるため、ポートを含む案内用カテー
テルの一つの孔はなるべくなら少なくとも部分的
にこの孔を閉鎖する閉鎖装置を含むことが望まし
い。上記の閉鎖装置は、ポートを経て外方に内部
カテーテルを案内するため、なるべくならこの孔
内に基端側に面する傾斜面を含むことが望まし
い。案内用カテーテルが体内にある際にポートが
正確に位置し得るようにするため、この閉鎖装置
は都合良く放射線不透過性プラグを含むことがで
きる。

所望の緩い曲がりを形成するために、補剛エレ
メントはなるべく、ほとんどその全長にわたりほ
ぼ一定の太さであることが望ましい。しかし、比
較的剛性のある補剛エレメントを比較的たわみ性
のある案内用カテーテルの本体に混入させるた
め、補剛エレメントの軸方向の短い両端部分が中
間の中央部分より少ないこわさをそなえることが
できる。

補剛エレメントは、所望の緩やかな湾曲した部
分を備え得るように、なるべく前以て湾曲状に形
成されていることが望ましい。好適な構造におい
ては、湾曲した部分が円形であり、180゜を超えて
延びる。補剛エレメントは、それが案内用カテー
テルの孔内で回転に抗して保持されるように、接
着によるなどして、カテーテル本体の孔内に永久
的に固定される。この構造によれば、案内用カテ
ーテルの滅菌および使用中におけるポートのねじ
り変位を阻止するように作用することができる。

本発明の案内用カテーテルは、種々の構造の各
種の内部カテーテルと共に使用できるが、とくに
整調用カテーテル用に適している。整調用カテー
テルおよび内部カテーテルとは、本明細書に使用
する場合、外部カテーテルまたは案内用カテーテ
ルを貫通し得るカテーテルとプローブとの双方を
含む意味で用いられている。

本発明、ならびにそれに付随する特徴と利点と
は、添付の説明用図面に関連してなされる次の説
明を参照することにより、更に詳細に理解できる
はずである。

（実施例および作用）第１図は、本発明の案内用カテーテル６３（第
５図および第６図）と共に使用できる内部カテー
テルまたは整調用カテーテルの一形式である双極
整調用カテーテル１１を示す。整調用カテーテル
１１はパルス発生器１３に電気的に結合され、一
般に、本体１５と細長い内部導体１７とを包含す
る。

本体１５は、内部室２１と、後部外被１９の一
端に入れられた管２３と、外部導体２５と、ポリ
テトラフルオロエチレンのような適切な材料から
成るたわみ性の外部被覆２７とを有する後部外被
１９を含む。内部導体１７及び外部導体２５はパ
ルス発生器１３に至る導線２９と、内部室２１内
で適宜に結合される。内部室２１は、要すれば、
適当な注封材料（図示せず）を容れることができ
る。

図示の実施例の場合、外部導体２５は、外部被
覆２７から末端側へ内部室２１から延びる一連の
密着コイル３１と、この密着コイル３１から末端
側へ向けて軸線方向に間隔をあけたコイル３３と
で巻かれるフラツト・ワイヤ、即ちほぼ長方形断
面の電線の形を成している。外部被覆２７は外部
導体２５の末端の付近で終端し、この外部導体２
５の露出部分が電極３５を形成する。

内部導体１７は、本体１５の外側にある内部導
体１７の部分の末端側部分として、本体１５を軸
線方向に貫いて内部室２１から延びる第一部分３
７と、遷移部分３９と、末端部分４１とを有する
細長い電線の形を成している。第３ａ図に詳細に
示すように、第一部分３７は真つ直で、絶縁材４
３に被覆されている。遷移部分３９は、末端側に
延びるにしたがつて隣接コイル間の軸線方向の間
隔を次第に減少させた軸方向に間隔をあけた複数
のコイル４５を包含する。この漸進的な間隔の減
少は好ましいが本質的なものではない。末端部分
４１は複数の密着コイル４７を包含し、整調用カ
テーテル１１の末端４８で終わる。これらのコイ
ル４５は、一層の制御のし易さを目指して、きつ
くまた緩く、これを巻くこともできる。

内部導体１７は、例えば電線４９（第２ａ図）
で、または電線５１（第２ｂ図）で、これを形成
することができる。電線４９は、第一部分３７を
形成するために使用できる比較的大径の円筒状部
分５３と、それぞれ遷移部分３９と末端部分４１
とを形成するために使用できる円筒状部分５５，
５７とを有する。円筒状部分５５，５７の各々
は、それぞれ、その直ぐ基端側にある円筒状部分
５３，５５よりも小さい直径である。

電線５１もまた円筒状部分５３を有し、それに
よつて第一部分３７を形成することができる。し
かし電線５１は、円筒状部分５５の代りに、末端
側へ延びるにつれて漸進的に直径が減少しそれに
より遷移部分３９を構成する円すい状部分５９を
有する。電線５１はまた円筒状部分５７をも有
し、それにより末端部分４１を構成することがで
きる。電線４９，５１は、ステンレス鋼などの各
種の適当な材料で構成することができる。電線４
９，５１は、はんだ付けまたは溶接によるなどし
て一緒に適切に接合された多数の部分で形成する
ことができるが、これらの電線の各々は、なるべ
く一体であることが望ましい。この一体である場
合には、電解研摩または心なし研削により、電線
４９，５１にテーパを付することができる。

上述の構造のため、第一部分３７は遷移部分３
９よりたわみ性が少なく、遷移部分３９は末端部
分４１よりたわみ性が少ない。また、第一部分３
７は本体１５によつて補強される。さらに、遷移
部分３９が末端に延びるにつれて、遷移部分３９
のたわみ性が増大する。第一部分３７の相対的な
こわさは、第一部分３７を巻かないままとし、そ
れを更に大きい直径の電線で構成することによつ
て得られる。遷移部分３９は、それが、より小さ
い直径の電線で巻かれ且つ構成されるため、第一
部分３７よりも一層たわみ性がある。遷移部分３
９が末端側に延びるにつれてコイル４５間の軸線
方向の間隔が減少するため、また電線５１の円す
い部分５９の直径が漸進的に減少するため、遷移
部分３９のたわみ性は増大する。コイル４７が密
着性であるため、またそれを構成するのに最小直
径の電線が使用されているため、末端部分４１は
遷移部分３９よりも一層たわみ性がある。末端部
分４１は、末端４８までの広い範囲でたわみ性が
あり且つ弾性がある。

第１図〜第３図の実施例においては、不導性の
エラストマ６１が、コイル４７，４５，３３内の
中央空間を充てんする。

このエラストマ６１は、内部導体１７、外部導
体２５を互いに絶縁させるのに役立つ。図示の実
施例においては、エラストマ６１が末端部分４１
と共に末端４８で終わる。この実施例において
は、エラストマ６１の存在が、上述の、第一部分
３７、遷移部分３９、末端部分４１の相対的なこ
わさの関係を変えることはない。エラストマ６１
はコイル４５とコイル３３との間の空間を充てん
し、さらに遷移部分３９のコイル４５を包み、そ
れにより、コイル４７のみが露出して電極６２を
画定する。この実施例においては、末端部分４１
が電極６２を形成する。エラストマ６１が除去さ
れた場合には、遷移部分３９のコイル４５を適当
な絶縁ジヤケツト内に包むことが望ましい。

第３ｂ図は、ここに図示または説明しない全て
の点で整調用カテーテル１１と同様な整調用カテ
ーテル１１ａを示す。整調用カテーテル１１の各
部分に対応する調整用カテーテル１１ａの各部分
は、後に文字「ａ」を付した対応する参照数字で
表示されている。

整調用カテーテル１１，１１ａ間の唯一の差異
は、整調用カテーテル１１ａの内部導体１７ａ
が、はんだまたは溶接によるなどして適当に接合
された二つの部品、即ち直線部分７５とコイル部
分７７とで与えられるということである。この目
的のため、直線部分７５の末端がコイル部分７７
の基端側近くに達するようにコイル内に挿入され
る。直線部分７５が第一部分１７ａを画定し、コ
イル部分７７が遷移部分３９ａと末端部分４１
ａ、即ち電極６２ａ、とを画定する。

第３ｃ図は、ここに図示または説明しない全て
の点で整調用カテーテル１１と同様な整調用カテ
ーテル１１ｂを示す。整調用カテーテル１１の各
部分に対応する整調用カテーテル１１ｂの各部分
は、後に文字「ｂ」を付した対応する参照数字で
表示されている。

整調用カテーテル１１ｂにおいては、内部導体
１７ｂが、セグメント７９と、セグメント７９の
末端側に取り付けられた軟質でたわみ性があり弾
性を有する導電性のエラストマ材料から成るボデ
ー８１とを包含する。セグメント７９は電線もし
くはケーブルであつて良い。セグメント７９の末
端部分は絶縁材４３ｂの外へ突出し、拡大断面部
分の頭部８３内で終端する。

ボデー８１と電極３５ｂとの間のセグメント７
９は、不導体である軟質でたわみ性があり弾性を
有するプラスチツク材料から成るジヤケツト８５
内に包まれる。セグメント７９とジヤケツト８５
とは遷移部分３９ｂを構成し、遷移部分はボデー
８１とセグメント７９の基端側の整調用カテーテ
ル１１ｂの部分とのこわさの中間のこわさを有す
る。セグメント７９はボデー８１内にわずかな距
離しか突出せず、従つてボデー８１は内部導体１
７ｂで最もたわみ性のある部分となる。ジヤケツ
ト８５は、電極３５ｂを画定するコイル内に延伸
することができる。

エラストマ材料から成るボデー８１は、例え
ば、頭部８３がボデー８１内に埋め込まれるよう
に、セグメント７９の末端の周りにこれを成形す
ることができる。これにより、エラストマ材料か
ら成るボデー８１が、ジヤケツト８５の末端に対
してしつかりと保持される。必要があれば、ボデ
ー８１をジヤケツト８５に接着または結合しても
良い。

第４図は、ここに図示または説明しない全ての
点で双極整調用カテーテル１１と同様な単極整調
用カテーテル１１ｃを示す。整調用カテーテル１
１，１１ｃ間の唯一の差異は、外部導体２５が、
適切な生体適合性のプラスチツク材料から成る可
とう管８７に置き換えられていることである。整
調用カテーテル１１の各部分に対応する整調用カ
テーテル１１ｃの各部分は、後に文字「ｃ」を付
した対応する参照数字で表示されている。第４図
に略図で示すように、この単極整調用カテーテル
１１ｃによれば、回路は、右心室の壁７３を接地
することにより完結され、このため患者を適切に
接地する必要がある。

第５図は、第１図〜第４図に示す整調用カテー
テルの何れかのような内部カテーテルを案内しか
つ指向するために、本発明の案内用カテーテル６
３をどのように使用するのかを示す図である。こ
の案内用カテーテル６３を、一般的には第５図に
ついて、また、より詳細には第６図〜第１３図に
ついて説明する。先ず第５図の一般的な説明を述
べると、案内用カテーテル６３は、在来の技法を
用い、静脈を経て心臓内に挿入できるカテーテル
本体１０１を有する。上記の挿入に続いて、案内
用カテーテル６３の末端に隣接するバルーン６５
が肺動脈６７内に位置させる。第５図に示すよう
に、案内用カテーテル６３は上大静脈６６を通つ
て進み、右心房６９と右心室７１とを通つて進む
際に、約180゜の湾曲した部分６８が形成される。
案内用カテーテル６３は、その孔の一つから右心
室７１内に通じるポート７２を有する。

図示の実施例において、補剛エレメント６４
は、ポート７２が連通する孔の外部において案内
用カテーテル６３内に結合された、金属、エラス
トマまたはプラスチツクの、細長くたわみ性があ
り弾性を有する棒または線の形を成している。補
剛エレメント６４はカテーテル本体１０１内に永
久的に固定され、また補剛エレメント６４は応力
の無い状態で永久的に曲げられており、従つて、
カテーテル本体１０１もポート７２のところで曲
げられている。図示の好適な構造においては、補
剛エレメント６４が、ポート７２の基端側の右心
房６９から連続的に、ポート７２の末端側に位置
する右心室７１の位置へ進む。従つて、ポート７
２の反対側のポート７２に隣接する案内用カテー
テル６３の領域は補剛されるが、上記の補剛は、
案内用カテーテル６３が右心室を経て肺動脈６７
に延びる際によじれることなく、右心室内に、比
較的緩い湾曲した部分６８を案内用カテーテル６
３に形成させるように制御される。

第５図に示すように、右心室に位置決めされた
案内用カテーテル６３によれば、整調用カテーテ
ル１１を、案内用カテーテル６３の孔を通してポ
ート７２の外に挿入することができる。整調カテ
ーテル１１がその前進運動を続けると、右心室の
壁に電極６２が接触し、末端４８までの広い範囲
の末端部分４１の弾性のため、壁に沿つて曲が
り、またはたわむ。これにより、電極６２と遷移
部分３９とが弾性的に曲がり、また電極６２は壁
７３を貫通することなく壁７３に接して横たわ
る。次いで回路が、電極６２から心臓の壁７３と
心臓内の体液とを経て電極３５まで完結される。
末端の電極３５およびそれにより遠方における整
調用カテーテル１１とくに内部導体１７、外部導
体２５、のたわみ性により、末端の電極６２の、
壁７３との連続的な係合が維持される。内部の整
調用カテーテル１１は、その全長にわたつてたわ
み性を有する。しかし、整調用カテーテル１１の
弾性とたわみ性とは、心臓の壁７３を貫通するに
不充分な柱の強さと、末端の電極６２と心臓の壁
７３との間の接触を保持するに充分な弾性とを与
えるように、主として遷移部分３９、末端部分４
１において注意深く制御される。

第６図〜第１３図は、案内用カテーテル６３の
好適な形式を更に詳細に示す。図示の実施例にお
けるカテーテル本体１０１は、貫通孔１０３（第
１２図）と、補強孔１０５と、バルーン膨張孔１
０７と、案内孔１０９とを有する。カテーテル本
体１０１の基端はハブ１１１内で終わり、孔１０
３，１０５，１０７の各々はカテーテル本体１０
１の基端付近で終端する。コネクタ管１１３，１
１５，１１７，１１９はそれぞれ孔１０３，１０
５，１０７，１０９の基端内に在来の方法で取り
付けられる。

貫通孔１０３は完全にカテーテル本体１０１を
通つて末端１２１（第９図）に延び、バルーン膨
張孔１０７は末端１２１に近接する位置まで延
び、そこでポート１２３を経由、バルーン６５の
内部に連通する。バルーン６５は、在来の方法で
カテーテル本体１０１上に保持される。

サーミスタ１２５（第６図および第８図）は、
ポツテイング１２６によるなどして補剛孔１０５
内に取り付けられ、ポート１２７により補剛孔内
で露出される。サーミスタ線１２９は、サーミス
タ１２５から補剛孔１０５を通り、補剛孔１０５
内の注入ポート１３１（第６図）に近接する位置
まで基端側に延び、この位置で、サーミスタ線１
２９はバルーン膨張孔１０７内にクロスオーバす
る。孔の間でのサーミスタ線１２９のクロスオー
バは、米国特許第4329993号に示すようにして達
成される。サーミスタ線１２９は、クロスオーバ
位置から、バルーン膨張孔１０７内をコネクタ管
１１７まで延伸する。

案内孔１０９はポート７２（第１０図）まで延
び、案内孔１０９は、ポリ塩化ビニルとタンタル
との混合物のような適宜の放射線不透過性材料か
ら成るプラグ１３３により、ポート７２の直後の
基端側で閉鎖される。プラグ１３３は、ポート７
２を経由して右心室内へ内部（すなわち、整調
用）カテーテル１１を通過させるのを容易にする
ため、ポート７２に向かつて外方へ延びながら末
端側に傾けられた傾斜面１３５を有する。内部カ
テーテル１１の送出を容易にするため、ポート７
２はなるべくなら、カテーテル本体１０１の軸線
方向に細長くすることが望ましい。

補剛エレメント６４は各種の異なつた構造のも
ので良く、第１３図に示す実施例の場合、同エレ
メントは、ポリ塩化ビニル（PVC）などの適当
なプラスチツクの管またはジヤケツト１３９内に
包まれたナイロンのコアまたはロツド１３７を含
んでいる。ロツド１３７は弧状に予備成形される
が、なるべく、円弧状に予備成形されることが望
ましい。円弧の範囲は変化できるが、なるべくな
ら、それは180゜を超えて延びることが望ましく、
約240゜が一般的に最適と考えられる。ナイロン・
ロツド１３７の予備成形は高温で行うことができ
る。その後、管１３９はロツドを覆つて収縮す
る。ロツド１３７は対向端１４１を有し、上記対
向端の間では補剛エレメント６４がほぼ一定の断
面であり、そのため、この比較的大きな中央部分
のこわさはほぼ一定である。中央部分より若干小
さいこわさの両端部を補剛エレメントに設けるた
め、管１３９がわずか距離だけ対向端１４１を超
えて延びる。例えば補間エレメント６４が長さ約
101.6mm（4in）の場合、管１３９は対向端１４１
の各々を超えて約2.54mm（0.1in）〜約5.08mm
（0.2in）突出すれば良い。

補剛エレメント６４は、補剛孔１０５を経て所
望の位置に挿入され、それが孔内で回転に抗して
保持されるように、結合剤１４２で孔１０５内に
強固に結合される。結合剤１４２、これは例えば
ビニルまたはウレタンでも良い、は開口１４３
（第１０図）を通して孔１０５内にこれを注入す
ることができ、また結合剤１４２はなるべくな
ら、補剛エレメント６４の全長にわたつて孔内の
残余の空間を充てんすることが望ましい。結合剤
１４２はまた、開口１４３を閉鎖する。

第１０図に示すように、補剛エレメント６４
は、ポート７２の末端側よりはむしろ基端側へ充
分長く延びる。一例として、補剛エレメントは、
ポート７２の中心から末端側に約63.5mm（2.5in）、
またポート７２の中心から約38.1mm（1.5in）だけ
延伸できる。第１０図に一例として示すように、
補剛エレメント６４は開口１４３の双方を超えて
わずかに延び、カテーテル本体１０１は補剛エレ
メント６４を緩やかに湾曲した部分６８に若干回
復させる。第６図の好適な実施例に示すように、
補剛エレメント６４はバルーン６５の基端側に位
置し、サーミスタ１２５は補剛エレメントとバル
ーンとの間に在る。

補剛孔１０５が案内孔１０９と正反対に位置す
る必要はない。例えば、補剛孔１０５は、孔１０
３，１０５、または１０７の何れの位置を占めて
も良い。

湾曲した補剛エレメント６４は概ね、カテーテ
ル本体１０１に湾曲した部分６８を形成する（第
５図および第１０図）。湾曲した部分６８は内側
６８ａと外側６８ｂとを有し、ポート７２は湾曲
した部分６８の外側６８ｂに在り、従つて内部カ
テーテル１１は心臓内に適切に位置決めされる。
この実施例においては、ポート７２の中心１４６
（第１２図）を通る半径方向線１４４が、外側６
８ｂに面する湾曲部６８の部分を二分する半径方
向基準線１４８と約10゜の小さい角度を成してい
る。この構成によれば、内部カテーテル１１が、
湾曲した部分６８に対して概ね接線方向に存在す
る。

コネクタ管１１９は透明部分１４５（第６図お
よび第７図）を有し、ポート７２と透明部分の基
端縁１４７との間の距離は正確に制御される。案
内用カテーテル６３の使用中、内部カテーテル１
１は、第５図に関連して説明したように、コネク
タ管１１９と案内孔１０９とを通つてポート７２
まで前進する。内部カテーテル１１は、末端４８
がポート７２に在る時に基端縁１４７にあらわれ
る適宜の標識を有する。このようにして医師は、
内部カテーテル１１が孔１０９からポート７２を
経てまさに出ようとする時を知る。

コネクタ管１１３と貫通孔１０３とは、血圧の
監視および血液のサンプリングのような各種の目
的のため、在来のように使用することができ、コ
ネクタ管１１５と補剛孔１０５とは、例えば、熱
希釈による心拍出量測定のような諸目的で、注入
ポート１３１を経て上大動脈６６または右心房６
９内に注射液を注入するために用いても良い。コ
ネクタ管１１７は在来のコネクタ１５３により分
岐管１４９，１５１に結合され、分岐管１４９，
１５１は、サーミスタ線１２９を支持するため、
またバルーン６５の膨張および収縮用の流体を運
ぶために、それぞれ使用できる。

本発明の実施例を図示し説明したが、多くの変
更、修正および変換は本発明の精神と範囲とに必
ずしも背くことなく、当業者によりなされ得るも
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図はパルス発生器に結合された双極整調用
カテーテルの部分断面側面図、第２ａ図および第
２ｂ図は導体に使用できる電線の二つの異なる形
式を示す部分側面図、第３ａ図、第３ｂ図および
第３ｃ図はそれぞれ双極可とう先端カテーテルの
三つの形式の側面図（第３ａ図および第３ｂ図に
はコイル内のエラストマ材料を図示せず）、第４
図は単極整調カテーテルの正面図、第５図は本発
明の案内用カテーテルが使用できる人間の心臓の
断面図、第６図は本発明に従つて作られた平らに
並べた案内用カテーテルの正面図、第７図は第６
図の括線７で示される内部カテーテルの基端部分
の拡大部分正面図、第８図は案内用カテーテルの
サーミスタとの隣接領域とを示す部分断面図、第
９図は概ね第６図の線９−９についての拡大断面
図、第１０図は第１０図に示す諸部分を包装され
且つ応力を除去された概ね正確な形状とした概ね
第６図の線１０−１０についての拡大部分断面
図、第１１図は第１０図に示す構造の正面図、第
１２図は概ね第１０図の線１２−１２についての
拡大断面図、第１３図は補剛エレメントの一形式
の平面図である。図の主要な部分を表す符号の説明１１：双極
整調用カテーテル（又は、内部カテーテル）、１
１ａ：調整用カテーテル、１１ｂ：調整用カテー
テル、１１ｃ：調整用カテーテル、１３：パルス
発生器、１５：本体、１７：内部導体、１７ａ：
内部導体、１７ｂ：内部導体、１９：後部外被、
２１：内部室、２３：管、２５：外部導体、２
７：外部被覆、２９：導線、３１：密着コイル、
３３：コイル、３５：電極、３５ｂ：電極、３
７：第一部分、３７ａ：第一部分、３９：遷移部
分、３９ａ：遷移部分、３９ｂ：遷移部分、３９
ｃ：遷移部分、４１：末端部分、４１ａ：末端部
分、４３：絶縁材、４３ｂ：絶縁材、４５：コイ
ル、４７：密着コイル、４８：末端、４９：電
線、５１：電線、５３：円筒状部分、５５：円筒
状部分、５７：円筒状部分、５９：円すい状部
分、６１：エラストマ、６２：電極、６２ａ：電
極、６２ｂ：電極、６３：案内用カテーテル、６
４：補剛エレメント、６５：バルーン、６６：上
大静脈、６７：肺動脈、６８：湾曲部、６８ａ：
内側、６８ｂ：外側、６９：右心房、７１：右心
室、７２：ポート、７３：壁、７５：直線部分、
７７：コイル部分、７９：セグメント、８１：ボ
デー、８３：頭部、８５：ジヤケツト、８７：可
とう管、１０１：カテーテル本体、１０３：貫通
孔、１０５：補剛孔、１０７：バルーン膨張孔装
置、１０９：案内孔、１１１：ハブ、１１３：コ
ネクタ管、１１５：コネクタ管、１１７：コネク
タ管、１１９：コネクタ管、１２１：末端、１２
３：ポート、１２５：サーミスタ、１２６：ポツ
テイング、１２７：ポート、１２９：サーミスタ
線、１３１：注入ポート、１３３：プラグ、１３
５：傾斜面、１３７：コアまたはロツド、１３
９：管またはジヤケツト、１４１：対向端、１４
２：結合剤、１４３：開口、１４４：半径方向
線、１４５：透明部分、１４６：中心、１４７：
基端縁、１４８：半径方向基準線、１４９：分岐
管、１５１：分岐管、１５３：コネクタ、７：括
線。

Claims

【特許請求の範囲】１基端および末端と、案内用カテーテルのカテ
ーテル本体内を長手方向に延びる少なくとも一つ
の孔と、この孔からカテーテル本体の外部に及ぶ
一つのポートとを有する細長いカテーテル本体を
包含し、案内用カテーテルが右心室を経て肺動脈
内に延伸する際に前記ポートが右心室内に在るよ
うになつており、またカテーテル本体内に永久的
に固定される細長い補剛エレメントを有し、前記
補剛エレメントが前記ポートの基端側の位置から
前記ポートの末端側の位置へわたつて延びてお
り、前記補剛エレメントが応力の無い状態で永久
的に曲げられ且つ前記ポートのところで前記カテ
ーテル本体の部分が曲げられており、前記補剛エ
レメントがたわみ性であり且つ案内用カテーテル
が右心室を経て肺動脈に延伸する際に案内用カテ
ーテルがよじれをつくらずに緩い湾曲した部分を
形成するに充分なこわさがあり、前記孔が該孔と
前記ポートとを経て右心室へ内部カテーテルを通
すようにされた、心臓の右側を経て肺動脈内に通
るようにされた案内用カテーテル。２特許請求の範囲第１項に記載の案内用カテー
テルにおいて、前記ポートの末端側の前記カテー
テル本体にバルーンを含み、前記カテーテル本体
がこのバルーンを膨張させるためにバルーン膨張
孔装置を該バルーンに連通させ且つ前記ポートの
末端側の位置と前記バルーンとの間でサーミスタ
をカテーテル本体に備えるようにした案内用カテ
ーテル。３特許請求の範囲第１項または第２項に記載の
案内用カテーテルにおいて、前記カテーテル本体
が補剛孔を有し、前記補剛エレメントが前記補剛
孔内に在り、該補剛孔から到達する注入ポートを
前記カテーテル本体がそなえるようにした案内用
カテーテル。４特許請求の範囲第１項から第３項までの何れ
か一つの項に記載の案内用カテーテルにおいて、
半径方向の面内で視た前記一つの孔のポートの中
心を通る半径方向の線が、外側に面する湾曲部の
部分を二分する半径方向基準線と約30゜以下の角
度を成すようにした案内用カテーテル。５特許請求の範囲第１項から第４項までの何れ
か一つの項に記載の案内用カテーテルにおいて、
応力が無い状態にある前記補剛エレメントが180゜
を超えて延びる概ね円形の弧を形成するようにし
た案内用カテーテル。６特許請求の範囲第１項から第５項までの何れ
か一つの項に記載の案内用カテーテルにおいて、
前記補剛エレメントがほぼ一定のこわさの中央部
分と前記中央部分よりこわさの少ない両端部分と
をそなえるようにした案内用カテーテル。７特許請求の範囲第１項から第６項までの何れ
か一つの項に記載の案内用カテーテルにおいて、
前記一つの孔のポートを経由して右心室内まで内
部カテーテルの通過を容易にするため、前記ポー
トを閉鎖せずに前記一つの孔のポートに近接した
前記一つの孔を少なくとも部分的に閉鎖する閉鎖
装置を含むようにした案内用カテーテル。８特許請求の範囲第７項に記載の案内用カテー
テルにおいて、前記閉鎖装置が放射線不透過性プ
ラグを含むようにした案内用カテーテル。９特許請求の範囲第７項に記載の案内用カテー
テルにおいて、前記閉鎖装置が、前記一つの孔の
ポートを経由して右心室内まで内部カテーテルの
通過を容易にするため、前記の一つの孔の中で基
端側に面する傾斜面を含むようにした案内用カテ
ーテル。