JPH0463597A - 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板 - Google Patents

細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板

Info

Publication number
JPH0463597A
JPH0463597A JP2174305A JP17430590A JPH0463597A JP H0463597 A JPH0463597 A JP H0463597A JP 2174305 A JP2174305 A JP 2174305A JP 17430590 A JP17430590 A JP 17430590A JP H0463597 A JPH0463597 A JP H0463597A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
temperature
polymer compound
cells
lcst
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2174305A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Mori
有一 森
Toshiaki Takezawa
俊明 竹澤
Manabu Yamazaki
学 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
WR Grace and Co
Original Assignee
WR Grace and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by WR Grace and Co filed Critical WR Grace and Co
Priority to JP2174305A priority Critical patent/JPH0463597A/ja
Priority to CA 2044307 priority patent/CA2044307A1/en
Priority to EP91109774A priority patent/EP0463508A1/en
Publication of JPH0463597A publication Critical patent/JPH0463597A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • C12N15/89Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation using microinjection
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N5/00Undifferentiated human, animal or plant cells, e.g. cell lines; Tissues; Cultivation or maintenance thereof; Culture media therefor
    • C12N5/0068General culture methods using substrates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2539/00Supports and/or coatings for cell culture characterised by properties
    • C12N2539/10Coating allowing for selective detachment of cells, e.g. thermoreactive coating

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は遺伝子工学、細胞工学、発生工学などの分野に
おいて細胞内注入および吸引などを細胞に障害を与える
ことなく簡便に行うことを可能にする細胞への遺伝子導
入法およびそれに用いる細胞固定板に関する。本発明ば
、特にトランスジェニック動物により家畜などの育種、
有用物質の生産、病態モデル動物の開発などを行う時に
卵母細胞への遺伝子の注入などを細胞に障害を与えるこ
となく簡便に行うことを可能にするものである。
従来の技術 トランスジェニック動物の最も一般的な作製方法は次の
3つの工程から成り立っている。1)動物の卵管あるい
は子宮から受精卵を取り出す工程、2)該受精卵中に外
来遺伝子を注入する工程、3)外来遺伝子が注入された
受精卵を仮親の卵管あるいは子宮中に再移植する工程で
ある。上記の工程の中で1)と3)の工程に関しては今
日、技術が確立されているのに対して2)の工程に関し
ては多くの問題が未解決のまま残されている。即ち、い
かに細胞に障害を与えることなく簡便に受精卵の核中に
遺伝子を注入することができるかがトランスジェニック
動物作製の鍵である。今日、最も一般的に行われている
方法がマイクロインジェクション法である。先端が直径
50〜100 amのガラス製ピペットの先を細胞膜に
接着させてピペット内を若干、陰圧にすることにより細
胞を固定化し、先端径が1〜2μsのガラス製マイクロ
キャピラリーピペットを用いて該受精卵の雄性前核中に
外来遺伝子溶液1〜2p、Q (200〜1000コピ
ー)を注入する方法である。水洗の問題点は卵母細胞を
1個づつ顕微鏡下でマイクロマニュピレータ−を用いて
ガラス製ピペットで固定しなければならず、熟練した技
術を必要とするのみならず、細胞を1個1個固定するた
めに大変な手間がかかることである。
更に大きな問題はガラス製ピペットの先端で陰圧下に細
胞膜を吸引して固定化すると細胞膜に重大な物理的障害
を与えることになる。この固定時の細胞膜への障害がト
ランスジェニック動物の作出率を低下させる大きな原因
の1つであると考えられている。
発明が解決しようとする課題 本発明の目的は、上述したようにマイクロインジェクシ
ョン法により受精卵中に遺伝子を導入する際に行うガラ
ス製ピペットによる卵母細胞の固定化に伴う煩雑さおよ
び細胞膜に与える障害性といった問題点を解決した細胞
への遺伝子導入法を提供することにある。更に該遺伝子
導入法に用いる細胞固定板を提供することをも目的とす
る。
課題を解決するための手段 上記の目的は新規な細胞への遺伝子導入法およびそれに
用いる細胞固定板を提供する本発明によって達成された
本発明の遺伝子導入法は、LCSTを有する温度感応性
高分子化合物からなる細胞固定板を用いてLCST以上
の温度で細胞を固定化し、細胞内に遺伝子の注入操作を
行った後、温度をLCST以下に下げることによって該
細胞固定板から該細胞を脱離させることを特徴とする。
また、本発明の遺伝子導入法に用いる細胞固定板は、L
CSTを有する温度感応性高分子化合物からなることを
特徴とする。ここでL CS T (Lower Cr
1ticalSolut1on Temperatur
e)とは温度感応性高分子化合物の水和と脱水和の転移
温度をいう。
本発明の細胞固定板に使用するLCSTを有する温度感
応性高分子化合物は、LCST以上の温度では固体状態
であり、LCST以下の温度では可溶性になって水に溶
解する点に特徴がある。本発明の遺伝子導入法は、この
ような温度感応性高分子化合物の性質を利用するもので
ある。即ち、まず細胞を接着固定するときには細胞固定
板の温度をLCST以上に保って固体状態にしておき、
十分に細胞を細胞固定板に接着固定する。そして、外来
遺伝子を該細胞中に注入した後に、温度をLCST以下
に下げ温度感応性高分子を溶解状態あるいは親水性状態
にする。これによって遺伝子を注入した細胞が細胞固定
板から容易に脱離する。
以上の操作からなる本発明の遺伝子導入法は、細胞にほ
とんど障害を与えることなく遺伝子導入を行うことがで
きる点に大きな利点がある。即ち、従来技術のように減
圧したピペットを用いて細胞を固定する必要がないため
細胞膜を傷つけるおそれがなく、また遺伝子を導入した
細胞を細胞固定板から脱離する際に直接細胞に物理的外
力を加えないで良い点に著しい技術的価値が認められる
さらに、本発明は温度変化をはじめとする極めて簡便な
操作からなるため、高度の技術的熟練を必要としない点
にも利点がある。従って、本発明の遺伝子導入法を用い
ることによって、トランスジェニック動物の作出率の向
上や大量生産化が可能になるものである。
本発明の遺伝子操作法に用いる細胞固定板は温度感応性
高分子化合物のみからなるものであってもよいし該高分
子化合物と支持体からなるものであっでもよい。また、
後述するように細胞の接着因子などの他の材料を有する
場合もある。これらの材料と高分子化合物は混合されて
いても、別々の層や部分を形成していてもよい。また支
持体への結合は、コーティング、グラフト重合等、通常
使用される手段によるものであってもよい。
上述のように本発明の基材に用いるLCSTを有する温
度感応性高分子化合物は、遺伝子注入などのために細胞
を固定する時には固体状態であり、再移植のために脱離
する時には温度をLCST以下に下げることによって可
溶性になって水に溶解する点に特徴がある。このため、
温度感応性高分子化合物のみからなるもの、あるいは該
高分子化合物を支持体表面にコーティングしてなるもの
はLCST以下に温度を下げることによって固体であっ
た該高分子化合物あるいは該高分子化合物の支持体上の
コーティング層が水に溶解する。また、該高分子化合物
を支持体表面にグラフトしてなる場合には該グラフト高
分子化合物表面が疎水性から親水性に変化する。これら
の基材における高分子化合物の変化はすべて可逆的であ
る。
温度感応性高分子化合物の状態変化は、水利と脱水和に
よるものとされている。これについては、ffaski
ns、 M、、 at al、、 J、 Macrom
ol、 Scj、−Cheal、。
A2(8)、 1441.1968に、該高分子化合物
のひとつであるポリ−N−イソプロピルアクリルアミド
(PNIPAAm)を例に挙げて説明がなされている。
PNI PAAmは水に対する溶解度温度係数が負の高
分子化合物である。そして、低温においては、PNIP
AAm分子と水分子との水素結合に依存する水和物(オ
キソニウムヒドロキシド)が生成している。しかし、こ
れはLCST以上に温度を上げることによって分解し、
脱水和するため、結果としてPNIPAAm分子同士が
凝集して沈澱するとされている。
本発明の細胞固定板に使用することのできる温度感応性
高分子化合物としては、ポリNi換アクリルアミド誘導
体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体およびこれら
の共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレン
オキサイド、エーテル化メチルセルロース、ポリビニル
アルコール部分酸化物などが挙げられる。特に好ましい
のは、ポリN置換アクリルアミド誘導体またはポリN置
換メタアクリルアミド誘導体またはこれらの共重合体、
ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール部分
酢化物である。
好ましい高分子化合物を以下にLCSTが低い順に列挙
する。
ポリ−N−アクリロイルピペリジン; ポリ−N−n−プロピルメタアクリルアミド;ポリ−N
−イソプロピルアクリルアミド;ポリーN、N−ジエチ
ルアクリルアミド;ポリ−N−イソプロピルメタアクリ
ルアミド;ポリ−N−シクロプロピルアクリルアミド:
ポリ−N−アクリロイルピロリジン; ポリーN、N−エチルメチルアクリルアミド;ポリ−N
−シクロプロピルメタアクリルアミド;ポリ−N−エチ
ルアクリルアミド 上記の高分子は単独でも、雁の単曾体と共重合してもよ
い。共重合する単量体としては、親水性単量体、疎水性
単量体のいずれも用いることができる。一般的には親水
性単量体と共重合するとLCSTは上昇し、疎水性単量
体と共重合するとLCSTは下降する。従って、これら
を選択することによっても所望のLCSTを有する高分
子化合物を得ることができる。
親水性単量体としては、N−ビニルピロリドン、ビニル
ピリジン、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N−
メチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルメタアクリレ
ート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシメチ
ルメタアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、
酸性基を有するアクリル酸、メタアクリル酸およびそれ
らの塩、ビニルスルホン酸、スチルスルホン酸など、並
びに塩基性基を有するN、N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート、N、N−ジエチルアミノエチルメタクリ
レート、N、N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミ
ドおよびそれらの塩などが挙げられるがこれらに限定さ
れるものではない。
細胞膜は通常、陰性に荷電しているので、静電的相互作
用による基質に対する細胞の接着性を向上させるために
、塩基性を有する単量体との共重合体を用いるのが好ま
しい。
一方、疎水性単量体とじては、エチルアクリレート、メ
チルメタクリレート、グリシジルメタクリレート等のア
クリレート誘導体およびメタクリレート誘導体、N−n
−ブチルメタアクリルアミドなどのN置換アルキルメタ
アクリルアミド誘導体、塩化ビニル、アクリロニトリル
、スチレン、酢酸ビニルなどが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
一方、本発明の細胞固定板に用いることができる細胞の
接着因子とは、温度感応性高分子化合物と組合せること
により卵母細胞の接着性を高めるものをいう。このよう
な機能を有する因子として最も典型的なものは細胞外マ
トリックスであり、該マトリックスの主要成分である各
種のタイプのコラーゲン、フィブロネクチン、ビトロネ
クチン、ラミニン、プロテオグリカン、グリコサミノグ
リカン、などが好ましい。細胞外マトリックス以外にも
コラーゲンの熱変性物であるゼラチン、細胞膜上の糖鎖
に親和性を有するコンカナバリンA(ConA)などの
レクチン、イガイ由来の接着蛋白質、フィブロネクチン
と細胞との結合部分に対応する接着性オリゴペプチドな
どを使用することができる。
一方、該高分子化合物を用いた細胞固定板への成型には
通常の高分子化合物の成型法を用いることができる。例
えば高分子化合物を水あるいは有機溶媒に溶解し、ソル
ベントキャスティング法により板状、膜状に成型するこ
とが可能である。支持体表面に高分子化合物をコーティ
ングした細胞固定板を製造する場合には、あらかじめ所
望の形状の支持体を用意して、通常の方法でその支持体
表面に高分子化合物をコーティングすることができる。
支持体表面に高分子化合物をグラフト重合する場合には
、それ自体所望のLCSTをもつ高分子化合物を選択す
る他、前記のように、各種の単量体と共重合グラフト法
を用いることによって所望のLCSTに調節することが
できる。共重合グラフト法を行う場合には、親水性単量
体、疎水性単量体のいずれも用いることができる。一般
的には親水性単量体と共重合するとグラフト共重合体の
LCSTは上昇し、疎水性単量体と共重合するとLCS
Tは下降する。使用しうる親水性単量体、疎水性単量体
は上記の通りである。
表面に高分子化合物をグラフト重合する場合の支持体と
しては、例えば、ガラス、ポリスチレン、ポリカーボネ
ート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリオキシメチレン、ポリ塩化ビニ
ル、ポリアクリロニトリル、ポリテトラフロロエチレン
、ポリジメチルシロキサンなどが挙げられるが、これら
に限定されるものではない。
支持体への温度感応性単量体のグラフト重合法は材質、
その形状などによって最適な方法を選ぶことができる。
低温プラズマ重合法は、支持体が板状、フィルム状、平
膜状の場合に好適に用いることができる。該方法は支持
体の表面のみにグラフト重合が可能であり、支持体のバ
ルクの性質を損なうことが少なく、比較的ラジカルが発
生しにくいポリマー、例えばポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリテトラフロロエチレン、ポリジメチルシロキ
サン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリメチルメ
タクリレートなどのポリマーに容易にグラフト重合でき
るからである。
温度感応性高分子化合物と細胞の接着因子からなる細胞
固定板は主として次の方法によって製造される。
細胞固定板の成型は、通常の高分子化合物の成型法を用
いることができる。例えば、細胞の接着因子および該高
分子化合物を水あるいは有機溶媒に溶解し、ソルベント
キャスティング法により膜状、板状に成型する方法であ
る。
支持体表面に前記混合物をコーティングした本発明の細
胞固定板を製造する場合には、あらかじめ所望の形状の
支持体を用意して、通常の方法でその支持体表面にコー
ティングすることができる。
また、支持体上に高分子化合物層および細胞接着因子層
を有する固定板を製造する場合には各層を順次コーティ
ングしていくなどの方法で製造することができる。
なお、支持体への基質層の形成は、コーティングに限定
されることなく、グラフト重合など種々の方法で行うこ
とができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明の範囲は特許請求の範囲の項の記載により定
まるものであり、以下の実施例により制限を受けるもの
ではない。
実施例−1 N−イソプロピルアクリルアミドモノマー(N I P
AAm、  Eastoman Kodak  Co、
) 50gをベンゼン500 mlに溶解し2.2′−
アゾビスイソブチルニトリル(A I BN)0.2g
を重合開始剤として使用し60℃で12時間、窒素気流
中、撹拌下に重合を行った。重合物はベンゼン中で沈澱
するためデカンテーションした後沈澱物をテトラヒドロ
フラン(THF)に溶解しエチルエーテルを用いて沈澱
精製を行いポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(P
NIPAAm)を得た。該PNI PAA田の0.5%
水溶液および1%リン酸緩衝液(P B S)のLCS
Tを濁度法で測定した結果、それぞれ約32℃と約29
℃であった。
該PNI PAAm O,5%水溶液を0.45μsの
フィルターを用いてi濾過滅菌した後、該ポリマー水溶
液とウシの真皮ペプシン可溶化タイプIコラーゲン(滅
菌済、高研■製)0.5%水溶液を等粗混合し終濃度が
0.25%PNI PAAmおよび0.25%コラーゲ
ンの混合溶液を作製した。該混合溶液的400μQを市
販の組織培養用プラスチックディッシ−x (Falc
on社製、 35+nmφ)の底面に注入し、クリーン
ベンチ内で常温で無菌的に風乾した。
上記の方法によりデイツシュ底面にコラーゲンとPNI
PAAmの1:1混合物が約0.9μsの厚さにコーテ
ィングされたデイツシュを得た。
次に雌マウスの卵管より実体顕微鏡下で卵母細胞を採取
し、ヒアルロニダーゼを含む培養液中に入れ数分間処理
した後、培養液で2〜3回洗浄した後37℃の炭酸ガス
インキュベーター中で保温、保存する。一方、コラーゲ
ンとPNIPAAsmの混合物が底面にコーティングさ
れたデイツシュを37℃に保温できるようにしたマイク
ロインジェクション装置に設置し、デイツシュ底面の温
度が37℃になった時点で、37℃に保温された該卵母
細胞を含有する培養液を該コーティングデイツシュ中に
注入し、そのままの状態で10〜30分間静置した。
該卵母細胞が該デイツシュ底面に完全に接着、固定化さ
れたのをデイツシュを軽く振とうすることによって確認
した後、マイクロインジェクション装置を用いて先端径
が1〜2陣のDNA注入用ガラス製マイクロキャピラリ
ーピペットを用いて該卵母細胞内に約5pj7のリン酸
緩衝液(P B S)を注入することが可能であった。
PBSの卵母細胞内への注入は卵母細胞の膨化によって
確認した。以上の操作を行った後、PBS注入卵母細胞
が接着している該デイツシュをマイクロインジェクショ
ン装置から取り出し、デイツシュの外側を約10℃に冷
却し約15分間放置すると該卵母細胞は該デイツシュ底
面から脱離し培養液中に浮遊した。
本発明の方法を用いることによって、卵母細胞を保持用
ピペットを用いて保持することなく細胞内に注入が可能
になり、注入操作の手間および困難が著しく軽減された
。一方、従来の卵母細胞固定化法であるガラス製保持用
ピペットで固定化した場合には細胞膜への機械的障害性
が保持後の卵母細胞の走査電顕的観察によって明確に確
認されたのに対して本発明の方法によって固定化、脱離
した卵母細胞には形態学的に全く異常は認められなかっ
た。従って、本発明によれば、トランスジェニック動物
の作出率を有意に高めうろことが期待される。
実施例−2=実施例−1で用いられたPNIPAAm水
溶液にレクチンの一種類であるコンカナバリンA (C
onA、豊年製油■)を混合した溶液を無菌的に作製し
、実施例−1で用いられたデイツシュ底面に注入し乾燥
し、PNIPAAmとConAの混合物(混合比2:1
)の層が約0.9μmの厚みでコーティングされたデイ
ツシュを作製した。
該デイツシュを用いて実施例−1と全く同様の実験をマ
ウスの卵母細胞を用いて行ったところ、37℃で該細胞
はデイツシュ底面に接着固定化され、容易に細胞内に注
入が可能であった。さらに10℃に冷却すると該デイツ
シュ底面から該卵母細胞が脱離し培養液中に浮遊し仮親
への移植が可能になった。
発明の効果 本発明の方法は細胞への外来遺伝子の注入を目的とする
従来の固定、離脱法の問題点を解決し、細胞への障害性
を著しく軽減すると同時に、簡便かつ技術的に容易な細
胞の固定、離脱法を提供する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、LCSTを有する温度感応性高分子化合物からなる
    細胞固定板を用いてLCST以上の温度で細胞を固定化
    し、細胞内に遺伝子の注入操作を行った後、温度をLC
    ST以下に下げることによって該細胞固定板から該細胞
    を脱離させることを特徴とする細胞への遺伝子導入法。 2、前記高分子化合物がポリN置換アクリルアミド誘導
    体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体またはこれら
    の共重合体、ポリビニルメチルエーテルまたはポリビニ
    ルアルコール部分酢化物からなる群より選ばれることを
    特徴とする請求項1の遺伝子導入法。 3、前記細胞固定板が、支持体と該支持体表面にコーテ
    ィングされているLCSTを有する温度感応性高分子化
    合物からなることを特徴とする請求項1の遺伝子導入法
    。 4、前記細胞固定板が、支持体と該支持体表面にグラフ
    ト重合されているLCSTを有する温度感応性高分子化
    合物からなることを特徴とする請求項1の遺伝子導入法
    。 5、前記細胞固定板が、支持体、LCSTを有する温度
    感応性高分子化合物からなる層および細胞の接着因子か
    らなる層よりなることを特徴とする請求項1の遺伝子導
    入法。 6、前記細胞固定板が、支持体、およびLCSTを有す
    る温度感応性高分子化合物と細胞の接着因子との混合物
    からなる層よりなることを特徴とする請求項1の遺伝子
    導入法。 7、前記細胞の接着因子が細胞外マトリックス、ゼラチ
    ン、レクチン、イガイ由来の接着蛋白質、接着性オリゴ
    ペプチド、細胞膜抗原に対する抗体からなる群より選ば
    れることを特徴とする請求項5または6の遺伝子導入法
    。 8、前記細胞外マトリックスがコラーゲン、フィブロネ
    クチン、ビトロネクチン、ラミニン、プロテオブリカン
    、グリコサミノグリカンから成る群より選ばれることを
    特徴とする請求項7の遺伝子導入法。 9、請求項1、5または6の細胞固定板。
JP2174305A 1990-06-29 1990-06-29 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板 Pending JPH0463597A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2174305A JPH0463597A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板
CA 2044307 CA2044307A1 (en) 1990-06-29 1991-06-11 Method for injecting substances into cells
EP91109774A EP0463508A1 (en) 1990-06-29 1991-06-14 Method for injecting substances into cells

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2174305A JPH0463597A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0463597A true JPH0463597A (ja) 1992-02-28

Family

ID=15976338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2174305A Pending JPH0463597A (ja) 1990-06-29 1990-06-29 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0463508A1 (ja)
JP (1) JPH0463597A (ja)
CA (1) CA2044307A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996017073A1 (fr) * 1994-11-29 1996-06-06 Takara Shuzo Co., Ltd. Procede pour la production de cellules transformees

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5646001A (en) * 1991-03-25 1997-07-08 Immunivest Corporation Affinity-binding separation and release of one or more selected subset of biological entities from a mixed population thereof
DE69634697T2 (de) * 1995-10-25 2006-05-04 Octoplus B.V. Kationische polyacrylate und poly(alkyl)acrylate oder die entsprechende acrylamide zur verwendung in synthetischen transfektions-systemen
CA2275474A1 (en) * 1996-12-20 1998-07-02 Genesystems, Inc. Method and device for microinjection of macromolecules into non-adherent cells
DE60303169T2 (de) * 2003-08-07 2006-08-31 Octoplus Technologies B.V. Kationisches (Alkyl)acrylamid, hiervon abgeleitetes Polymeres sowie dieses enthaltendes Transfektions-System
US7132242B2 (en) * 2003-11-10 2006-11-07 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and device for targeted delivery of materials to selected single cells
CA2560352A1 (en) * 2006-09-21 2008-03-21 Yu Sun High-throughput automated cellular injection system and method

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CS216992B1 (en) * 1980-07-21 1982-12-31 Miroslav Stol Composite polymere material for the biological and medicinal utilitation and method of preparation thereof
CA1280081C (en) * 1984-09-24 1991-02-12 Calgene, Inc. Plant cell microinjection technique
DE68913602T2 (de) * 1988-07-13 1994-06-16 Collaborative Biomed Prod Gewebe-Immobilisierungs- und Zellkultursystem und Verfahren zum Anbringen biologisch wirksamer Teile an einem Substrat.
JPH06104061B2 (ja) * 1989-02-10 1994-12-21 花王株式会社 細胞培養支持体材料
EP0387975A1 (en) * 1989-03-16 1990-09-19 W.R. Grace & Co.-Conn. Cell culture substrate cell sheet, cell cluster and preparations thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996017073A1 (fr) * 1994-11-29 1996-06-06 Takara Shuzo Co., Ltd. Procede pour la production de cellules transformees
US5824547A (en) * 1994-11-29 1998-10-20 Takara Shuzo Co., Ltd. Method for production of transfected cells

Also Published As

Publication number Publication date
EP0463508A1 (en) 1992-01-02
CA2044307A1 (en) 1991-12-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103080295B (zh) 细胞培养用温度应答性基材及其制造方法
EP1600177B1 (en) Endothelial cell sheet for cornea regeneration, method of producing the same and method of using the same
CA2012309A1 (en) Cell culture substrate, cell sheet, cell cluster and preparations thereof
JP2716646B2 (ja) 細胞凝集体の形成方法
JP6995112B2 (ja) 細胞の培養方法及び細胞支持複合体の製造方法
JP6978585B2 (ja) 細胞の培養方法
US9469839B2 (en) Cell culture support and associated method for cell growth and release
JP6581650B2 (ja) 温度感応性グリコールキトサン誘導体を利用したスフェロイド形成用培養容器及びそれを利用したスフェロイドの形成方法
JP2003024056A (ja) すぐに使用できる均一に分散した細胞外マトリックスを基質に提供する方法
KR20200103762A (ko) 줄기 세포 배양용 스캐폴드 재료 및 그것을 사용한 줄기 세포의 배양 방법
JPH0463597A (ja) 細胞への遺伝子導入法およびそれに用いる細胞固定板
EP1980613B1 (en) Method of maintaining the function of liver tissue cells over long time
Zhu et al. A vertical-flow bioreactor array compacts hepatocytes for enhanced polarity and functions
Jiang et al. Toward label-free selective cell separation of different eukaryotic cell lines using thermoresponsive homopolymer layers
EP0470681A2 (en) Cell clusters or sheets comprising a plurality of cell species and preparations thereof
JP3414444B2 (ja) 固定化用器具、これを用いた生物組織の固定化法および培養法
JPH05168470A (ja) 複数の細胞種からなる細胞塊状体とシートおよびその製造法
JP2019076046A (ja) 心筋細胞を含むシート状組織の張力測定デバイス、システム及びキット
JP2023021274A (ja) 立体的細胞構造体の製造方法
JPH03266980A (ja) 細胞培養用基材およびそれを用いた細胞集合体の製造方法
JPH0311787B2 (ja)
WO2021090767A1 (ja) 細胞培養装置
JP7041325B2 (ja) 細胞培養器及び細胞培養装置
CN114181945A (zh) tRNA m7G修饰、WDR4、METTL1在机体发育的功能和应用
EP1580260A1 (en) Cell separation and collection apparatus and separation and collection method