JP6581650B2 - 温度感応性グリコールキトサン誘導体を利用したスフェロイド形成用培養容器及びそれを利用したスフェロイドの形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、生体内と同等の機能を有する3次元細胞組織であるスフェロイド(spheroid)形成用の培養容器、及び、それを利用したスフェロイドの形成方法に関するものである。
体内細胞及び組織は、非常に複雑な3次元構造を、相互作用しながら成長させて、分化、発展していく。しかし、大部分の細胞培養は、2次元の、不浸透性の平らな表面で行われている。よって、2次元細胞培養は、我々の体内の細胞環境条件を適切に模写していないという限界を有する。
最近は、生体内と同等の機能を有する3次元細胞組織であるスフェロイドの培養が注目を浴びている。癌を模写するための細胞凝集(cell aggregation)を誘導することが行われているのであり、糖尿治療のためのインシュリンの正常分泌を誘導するためにランゲルハンス島細胞を移植するにあたって、凝集された細胞を移植する方法などが使用されていることから、スフェロイドの大量生産が要求されている。また、幹細胞の研究が成熟するにつれ、胚芽幹細胞を3次元培養して、各種の分化メカニズムの研究に応用するための様々な方法が試みられている。
従来の3次元細胞培養方法としては、懸滴培養法(Hanging−drop method)、回転式培養法、遠心分離法、マイクロモールディング(Micromolding)法などがある。例えば、特許文献1では、底面が漏斗状のウェルに複数の単一細胞をシーディングし、底面にて、この単一細胞を凝集及び分裂させてスフェロイドを培養する方法を開示している。特許文献2では、プレート部と、前記プレート部の一面から延長され、内部に中空状管を含む複数個の細胞受容部と、を含む3次元細胞培養用具を利用して培養する方法を開示している。
このような3次元細胞培養方法は、再生医療やハイブリッド(hybrid)人工臓器、生体有用物質の生産、生物組織や器官臓器の機能の調査・探索、新薬のスクリーニング(screening)、内分泌攪乱物質などの影響を評価する動物実験の代替法、センサ(sensor)機能を有する細胞チップなどの各分野の産業への利用が期待されている。
しかし、このような従来の3次元細胞培養方法は、別途の培養用具を必要とし、培養方法が複雑なだけでなく、所要時間も長いという問題点がある。
特開平6−327465号 韓国登録特許第10−1341572号
本発明の課題は、温度によって可逆的なゾル−ゲル転移特性を有するグリコールキトサン誘導体を利用し、簡単な方法にて短時間で、3次元細胞組織であるスフェロイドを形成することができるスフェロイド形成用培養容器、及びそれを利用したスフェロイドの形成方法を提供することである。
このために、本発明は、
下記化学式1のグリコールキトサン誘導体が、培養空間の表面にコーティングされたスフェロイド形成用培養用器を提供する。
<化学式1>

(前記化学式1において、
はC1〜C18のアルキル基であり、
x、y、zは10乃至10000の整数であって、これらのモル%は0.05≦x≦0.8、0.05≦y≦0.15及び0.05≦z≦0.9である。)
また、本発明は細胞培養の際、前記化学式1のグリコールキトサン誘導体が、培養空間の表面にコーティングされた培養容器を使用する、スフェロイドの形成方法を提供する。
本発明によると、温度による可逆的なゾル−ゲル転移が可能で、細胞親水性が殆どないグリコールキトサン誘導体がコーティングされた培養用器を利用して細胞を培養した後、温度変化のみでもって、形成されたスフェロイドを分離するという比較的簡単な方法で、短時間で細胞スフェロイドを得ることができる。このように形成された細胞スフェロイドは、細胞の特異的な機能を、長期にわたって維持することができる。
本発明の一実施例によるN−ヘキサノイル・グリコールキトサンのH−NMRスペクトルである。 本発明の一実施例によるN−ヘキサノイル・グリコールキトサンのFT−IRスペクトルである。 本発明の一実施例によるN−ヘキサノイル・グリコールキトサンのゾル−ゲル挙動を示す写真である。 本発明の一実施例による、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンの濃度によるゾル−ゲル転移温度の変化のグラフである。 本発明の一実施例によるスフェロイド形成の方法を概略的に示す図である。 a)マトリゲルコーティング培養容器にて、b)N−アセチル・グリコールキトサンコーティング容器にて、c)N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、血管内皮の前駆細胞を培養した際のスフェロイドの形成の様子を光学顕微鏡で観察した写真である。 一般培養容器、グリコールキトサンコーティング容器、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、心筋細胞を培養した際の細胞増殖率及び細胞生存率を比較したグラフである。 一般培養容器、グリコールキトサンコーティング容器、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、心筋細胞を培養した際の生存/死滅の分析結果を示す写真である。 一般培養容器、グリコールキトサンコーティング容器、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、心筋細胞を培養した際の細胞の個数によるスフェロイドの形成の様子を光学顕微鏡で観察した写真(1)である。 一般培養容器、グリコールキトサンコーティング容器、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、心筋細胞を培養した際の細胞の個数によるスフェロイドの形成の様子を光学顕微鏡で観察した写真(2)である。 グリコールキトサンコーティング培養容器とN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、心筋細胞を培養した際の細胞の濃度による心筋細胞スフェロイドの直径の分布を示すグラフである。 一般培養容器、グリコールキトサンコーティング培養容器、及びN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器にて、形成された心筋細胞のスフェロイドを、それぞれ3日、7日間培養し、スフェロイドの状態で生存/死滅分析を行った結果を示す共焦点顕微鏡の写真である。 一般培養容器とN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器において、軟骨細胞を培養するした際の、細胞の個数によるスフェロイドの形成の様子を光学顕微鏡で観察した写真である。 一般培養容器とN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器において、軟骨細胞を培養するした際の、細胞の個数によるスフェロイドの形成の様子を光学顕微鏡で観察した結果のグラフである。 懸滴培養法とN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング容器を利用したスフェロイドの形成方法におけるスフェロイド形成の所要時間を比較したグラフである。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明では、特定温度で可逆的なゾル−ゲル転移を行う温度感応特性を有するグリコールキトサン誘導体を利用した細胞培養を介して、3次元細胞組織であるスフェロイドを形成する方法を提示する。
詳しくは、本発明では、下記化学式1に示したように、5位にグリコール基が置換されたグリコールキトサン誘導体において、2位のアミン基の一部が、アセチル基、及び、RがC1〜C18のアルキル基であるアルキルアシル基により置換されたグリコールキトサン誘導体を利用する。
<化学式1>

(前記化学式1において、
はC1〜C18のアルキル基であり、
x、y、zは10乃至10000の整数であって、これらのモル%は0.05≦x≦0.8、0.05≦y≦0.15及び0.05≦z≦0.9である。)
前記グリコールキトサン誘導体として、相転移臨界温度が37℃以下のものを利用することが好ましい。より好ましくは、N−プロピオニル(プロパノイル)・グリコールキトサン、N−ブチロイル(ブタノイル)・グリコールキトサン、N−ペンタノイル・グリコールキトサン、N−ヘキサノイル・グリコールキトサン、N−アセチル・グリコールキトサンである。
本発明のグリコールキトサン誘導体は、相転移臨界温度以上の温度では、化学架橋を形成せずに形成されるヒドロゲル(hydrogel)を形成し、それ未満の温度では、再び、ゲル状態からゾル状態へと相変化が行われる。
このようなゾル−ゲル転移の発生は一定水準の置換度の範囲で行われるが、ゾル−ゲル転移が可能な臨界置換度は20〜95%(化学式1のz値に対応)、好ましくは20〜70%であり、前記範囲を逸脱すると可逆的なゾル−ゲル転移が発生しなくなる。前記臨界置換度は置換基の種類に応じて異なり得るが、本発明の実施例で製造した−NHアシル・グリコールキトサンの置換度は20〜67%の範囲内でゾル−ゲル転移が発生する。
また、ゾル−ゲル臨界温度は、疎水性置換器を有するグリコールキトサン誘導体の分子量に応じて異なり得るが、好ましくは、前記誘導体は重量平均分子量が100〜5,000,000、より好ましくは、200〜100,000の範囲で使用する。
本発明のスフェロイド形成用培養容器は、その内部培養空間の表面に、上述したグリコールキトサン誘導体がコーティングされる。
詳しくは、前記培養空間の表面とは、培養容器と細胞が接触する部分をいう。
この際、培養容器の材質及び形状は特に制限されない。一例として、その材質としては、アクリル系樹脂、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、スチレン系樹脂、アクリル・スチレン系共重合樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン・ビニルアルコール系共重合樹脂、熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系樹脂、及びシリコーン樹脂のうちの一つまたはこれらの組合せで形成される。
前記グリコールキトサン誘導体は細胞との親和度が低く、細胞培養の際に細胞と結合しないため細胞凝集を誘導する。よって、これらのグリコールキトサン誘導体がコーティングされた培養容器で細胞を培養すると、効果的に3次元細胞組織であるスフェロイドを形成することができる。
この際、グリコールキトサン誘導体は、細胞培養に適合した相転移臨界温度を有するためにコーティング溶液のうち重量4%以上の含量で含まれることが好ましい。前記コーティング溶液は、グリコールキトサン誘導体と細胞培養用培地を含む。
本発明のスフェロイドの形成方法は、細胞培養の際に上述した培養用器を使用する。
培養可能な細胞は、本発明で特に限定されず、この分野で公知の細胞を使用してもよいが、一例として上皮細胞、繊維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、心筋細胞、幹細胞、人間由来の臍帯血細胞及び中間葉幹細胞、血管内皮前駆細胞(endothelial progenitor cell)、胚芽幹細胞(embryonic stem cell)、筋母細胞(myoblast)、心臓幹細胞(cardiac stem cell)などが利用されうる。前記中間葉幹細胞は、これに限らないが、骨髄、筋肉、脂肪、臍帯血、羊膜または羊水から分離されうる。前記血管内皮前駆細胞は、これに限らないが、血液、臍帯血、胚芽または骨髄から分離されうる。
一般的な細胞培養温度である37℃以下の相転移臨界温度を有する本発明のグリコールキトサン誘導体は、細胞培養の際に、化学架橋を形成せずにヒドロゲルを形成することで、スフェロイドの形成を効果的に誘導するのであり、一定の大きさのスフェロイドを形成した後、回収のために相転移臨界温度未満の温度に減温した際には、再び、ゲル状態からゾル状態へと、相変化するため、スフェロイドの分離が容易である。
以下、本発明の好ましい実施例及び実験例を記載する。下記実施例及び実験例は本発明をより明確に表現するための目的にのみ記載されるだけであって、本発明の内容が下記実施例に限定されることはない。
製造例1:N−ヘキサノイル・グリコールキトサン
下記反応式1に示したように、反応器に、アセチル化されたグリコールキトサン10g(重量平均分子量400kDa、アセチル化度9.34±2.50%(H NMR測定したとき)、Sigma−Aldrich、Inc.、USA)を、蒸留水100mlに溶解した後、グリコールキトサンとヘキサン酸無水物とのモル比が0.4になるようにヘキサン酸無水物を添加し、常温で48時間攪拌した。
次に、反応を終了し、冷たいアセトンで沈殿させて反応物を得て、遠心分離により固形物を得た。分離した固形物を、分画分子量(Molecular Weight Cut−off) 2kDaの透析膜を使用して、3日間蒸留水で透析した後、凍結乾燥した。この際、置換度(%)は36.5±2.0、歩留りは82.3%であった。
<反応式1>
H−NMR分析
前記で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの合成の成否の如何を確認するために、H−NMR分析を行い、得られた結果を図1に示した。
NMRサンプルはDOを溶媒として使用し、高分子を1wt%に溶かして製造した。GC及びHGCのスペクトルは、いずれもδ=4.71ppmで、溶媒として使用したDOのピークが示されることを確認したのであり、δ=3.68ppmでグルコピラノシル環のH2−H8ピークが示されることを観察した。また、δ=2.74ppmでは−N ピークを、δ=2.02ppmではアセチル基である−CO−C のピークを確認した。グリコールキトサンにヘキサノイル基をつけたN−ヘキサノイル・グリコールキトサン(HGC)のスペクトルでは、δ=2.31ppmで−CO−C を確認し、δ=1.62ppmで−CO−CH−CH−CH−C −CHのピークが追加的に示されたことを確認し、δ=1.32ppmでは−CO−CH−C −C −CH−CHに当たるピークが示されることがわかる。また、δ=0.89ppmで−CO−CH−CH−CH−CH−C のピークを確認した。
FT−IR分析
前記で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンの合成の成否の如何を確認するためにFT−IR分析を行って、得られた結果を図2に示した。試片はKBrペレットとして製造し、750〜4000cm−1の範囲で測定した。グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンの、それぞれのスペクトルにおいて、カルボニル結合(C=O)の伸縮振動を示す波長(1665cm−1)と、C−Hの伸縮振動を示す波長(2880〜2890cm−1)とをいずれも確認しており、グリコールキトサンのスペクトルでは、1級アミン結合の曲げ振動を示す吸収波長が1596cm−1で示された。N−ヘキサノイル・グリコールキトサンのスペクトルでは1596cm−1でのピークが消えており、1555cm−1でアミド結合(N−H)の曲げ振動を示す吸収波長を確認した。
このような結果を介して、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンがきちんと合成されていることを確認した。
ゾル−ゲル転移挙動
前記で製造した−NHアルキルアシルグリコールキトサンをPBSに4wt%濃度で希釈した後、ゾル−ゲル挙動を確認した。
図3aに示したように、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンは、低い温度ではよく流れるゾル状であるが、高い温度ではゲル状になってバイアルを傾けてもよく流れない。このような、温度によるゾル−ゲル相転移挙動を確認した。
N−ヘキサノイル・グリコールキトサンのゾル−ゲル転移温度を、管反転法(tube inverting method)で測定し、その結果を図3のb)に示した。試料としてN−ヘキサノイル・グリコールキトサンをPBS(Phosphate−Buffer Saline)溶液に溶かして多様な濃度で準備し、4℃の温度で保管しながら十分に溶解した。準備した試料はMulti−Blok heaterを使用して温度を上げながら測定した。バイアルを傾けて30秒間観察し、流れるとゾル状態、流れないとゲル状態とみなした。
図3bに示したように、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンを3wt%で溶かした際には42±1で、4wt%の場合は32.3±0.6で、5wt%の場合は27.3±0.6で、ゾル−ゲル転移を示すことを確認した。細胞培養実験は、多様な濃度のうち、37℃以下でゾル−ゲル転移が行われ、粘性が、より低い、N−ヘキサノイル・グリコールキトサン4wt%の濃度で行った。
製造例2:N−アセチル・グリコールキトサンの製造
グリコールキトサン0.2g(重量平均分子量400kDa、アセチル化度9.34±2.50%(H NMR測定したとき、Sigma−Aldrich、Inc.、USA)を、25mlの蒸留水に溶解した後、25mlのメタノールを添加して希釈した。得られた溶液に、予め計算された含量の無水酢酸(Sigma−Aldrich、Inc.、USA)をマグネティックスターラーで攪拌しながら添加した。
常温で48時間攪拌し続けた後、冷たいアセトンで沈殿させて反応物を得、遠心分離により白色の個体を得た。次に、得られた反応物を1mol/L水酸化ナトリウム溶液で12時間処理してO−アセチル基を除去し、分画分子量 2kDaの透析膜を使用して3日間蒸留水で透析した後、凍結乾燥した。得られたN−アセチル・グリコールキトサンのアセチル化度は92%であった。
実施例1:温度感応性グリコールキトサンを利用した細胞スフェロイドの形成
図4に示したように、直径35mmのペトリ皿に4wt%でDMEM培地に溶かされたグリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンをそれぞれ250μlずつ追加し、底面全体に、均一に広がるように、針のない注射器の先を利用して塗布した。コーティングされたペトリ皿を37℃、5%COインキュベータにover−night(O/N)で保管した。一日後、培養したラット胎子の心筋細胞を、トリプシン酵素で処理して単一細胞として浮遊させた。血清が含有された培地でトリプシンを不活性化させた後、遠心分離して細胞を集めた。集められた細胞を新たな培地に移動させ、細胞を計数した。計数した細胞は、採集培地ボリュームを3mlに合わせて、コーティングされた35mmペトリ皿に追加した。37℃、5%COインキュベータにて一日ほど培養した。一日後、細胞が凝集されたかについて顕微鏡により確認した。
実施例2:温度感応性グリコールキトサンを利用した細胞スフェロイドの形成
直径35mmのペトリ皿に4wt%でDMEM培地に溶かされたマトリゲル(BD−matrigel)、N−アセチル・グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンをそれぞれ250μlずつ追加し、底面全体に、均一に広がるように、針のない注射器の先を利用して塗布した。コーティングされたペトリ皿に、臍帯血幹細胞由来の血管前駆細胞を6×10個/100μlを敷き、37℃、5%COインキュベータにて24時間培養した。一日後、細胞が凝集されたかについて顕微鏡により確認した。その結果を図5に示した。
図5を参照すると、マトリゲルコーティング培養容器ではスフェロイドが形成されておらず、細管(tubule)が形成されているのに対し、アセチル化グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンが、それぞれコーティングされた培養容器では、細胞が凝集してスフェロイドが形成されていることが分かる。
実験例1:細胞増殖率及び細胞生存率の確認
96−ウェルプレートにコラーゲンをコーティングした。ラット胎子から分離した心筋細胞を2×10個/100μl敷いた。翌日、1wt%に希釈した、グリコールキトサン、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンを培地として敷いた。細胞を敷いた翌日を1日と計算し、1、3、5、7日間隔で新しい培地に切り替えながら、日別にMTT分析を行って日にちによる細胞の増殖率を確認した。
5g/ml MTT試薬を各ウェル当たり20μlずつ分注し、37℃、5%COインキュベータで2時間インキュベーションした。ウェルにある培地を全て除去し、DMSOを150μlずつ分注した。プレートをホイルで包んで光を遮断し、常温で15分放置した。Spectra Maxを使用して吸光度540nmで測定した。その結果を図6Aに示した。
直径12mmのカバースリップにコラーゲンをコーティングし、24−ウェルプレートに入れた。ラット胎子から分離した心筋細胞を1×10個敷いた。翌日、1wt%に希釈した、グリコールキトサン、N−ヘキサノイル・グリコールキトサン培地に切り替えた。培地切り替えの3日後、細胞生存率アッセイ(Live−dead assay)(abcam、ab65470)を行い、その結果を図6Bに示した。
図6Bから分かるように、緑色の蛍光は生きている細胞、赤色の蛍光は死んでいる細胞を示しており、グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンにおいて、一部の細胞が赤色の蛍光を示してはいるが、大部分高い生存率を示した。これから、グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキサンが細胞生存率に及ぼす影響は殆ど微々であることが分かる。
実験例2:細胞数による心筋細胞スフェロイドの形成と長期間培養時の細胞スフェロイドの生存率の確認
グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンが心筋細胞の3次元スフェロイド形成にいかなる影響を及ぼすのかを確認するために、ペトリ皿、グリコールキトサンコーティング皿、そしてN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿に、それぞれ、心筋細胞の濃度を多様にして培養した。
心筋細胞の個数をそれぞれ0.5×10個、1×10個、2×10個、5×10個、10×10個にし、10%の血清と1Xペニシリン/ストレプトマイシンが添加されたDMEM培地3mlに希釈し、用意しておいた35mmペトリ皿と、グリコールキトサン及びN−ヘキサノイル・グリコールキトサンをコーティングしたペトリ皿に分注した。37℃、5%COインキュベータで1日培養した。それぞれのペトリ皿の細胞濃度、そして時間によるスフェロイドの形成の様子を、光学顕微鏡により×100の倍率で観察した。その結果を図7A及びBに示した。
図7A及びBから分かるように、グリコールキトサンとN−ヘキサノイル・グリコールキトサンがコーティングされた皿では、1日目からスフェロイドが大部分形成されている。2×10個〜10×10個の心筋細胞で、スフェロイドはよく形成されていた。対照群のペトリ皿では細胞数が増加するにつれ一部スフェロイドを形成する一方、残りは単一細胞を維持し浮遊しており、いくつかの単一細胞は皿の底面に付着していた。注目すべきは、少数の細胞であったが、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンがコーティングされた皿では、グリコールキトサンコーティング群のうち2×10個で形成されていたスフェロイドの大きさと類似していることが分かった。
対照群のペトリ皿は心筋細胞が大部分単一細胞として存在し、底面に付着されていることが分かった。グリコールキトサンがコーティングされたペトリ皿で培養された心筋細胞の場合、形成されたスフェロイドが底面に付着されており、その周辺に存在する単一細胞も同じく底面に付着されていることが分かった。一方、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンがコーティングされた皿の場合、スフェロイドが底に付着されずによく維持されていることが分かる。3日後には、ペトリ皿群における大部分の細胞が底面に付着していて、少数形成されたスフェロイドまで付着していた。グリコールキトサンコーティング皿は、1日目に形成されたスフェロイドがそのまま底面に付着してその周辺に細胞が広がることを確認した。N−ヘキサノイル・グリコールキサンコーティング皿は1日目と類似した様子をそのまま維持しており、底面にも付着されず浮遊したスフェロイドがよく維持されていることが分かった。
このような結果から、スフェロイドを形成するのに、N−ヘキサノイル・グリコールキサンコーティング皿が、少数の細胞でもスフェロイドを形成するのに大した問題はなく、3日後にも依然としてスフェロイドを形成することで、長期的な実験に利用することが容易であると考えられる。
図8は、グリコールキトサンコーティング培養皿と、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿とで、心筋細胞を培養する際、細胞の濃度による心筋細胞スフェロイドの直径分布を示すグラフである。
多様な細胞の濃度別に、スフェロイドが形成された程度と、スフェロイドの直径分布を調べるために、前記で製造されたスフェロイドを3日間培養して、直径とスフェロイドの個数を計数した。
図8を参照すると、2×10個の細胞が培養された、グリコールキトサンとN−ヘキサニオノイル・グリコールキトサンコーティング皿とを比べると、グリコールキトサンコーティング皿の場合には大部分のスフェロイドが約40μm程度の直径を有することが分かり、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿の場合には主に100μm以下の直径を有しながらもグリコールキトサンよりスフェロイドの個数が著しく多いことが分かった。5×10個の細胞が培養されたコーティング皿をそれぞれ比べると、グリコールキトサンコーティング皿で培養された心筋細胞スフェロイドは100μm以下の直径分布を有し、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿で培養されたスフェロイドは大部分150μm以下の直径を有しながらグリコールキトサンより多いスフェロイドが形成されたことが分かる。10×10個の場合、グリコールキトサンコーティング皿とN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿とのいずれもで、150μm以下の直径を有するスフェロイドが大部分であったが、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿の場合には、より多くの個数のスフェロイドを形成しており、250μm付近の直径を有するスフェロイドも形成されていることが分かる。
前記で製造されたスフェロイドを3日間、7日間培養し、スフェロイドの状態のまま細胞生存率アッセイ(Live-dead assay)を行った。共焦点蛍光顕微鏡を利用して撮影した。その結果を図9に示した。
図9から分かるように、3日目には、ペトリ皿と、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿は、ほぼ緑の蛍光を帯びており、死んでいる細胞は殆ど観察されなかった。一方、3日目のグリコールキトサンコーティング皿のスフェロイドは、死んでいる細胞がスフェロイドの中から分布していることを観察できた。7日目にも3日目と類似した結果を得た。N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿のスフェロイドからは、7日目に、死んでいる細胞を、少し、より多く観察できたが、スフェロイドの大きさを比べると、グリコールキトサンより生存率が高いことが分かった。
また、グリコールキトサン、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンのコーティング皿では、心筋細胞スフェロイドを10日間維持した。グリコールキトサンコーティングと、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティングを比べると、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンの拍動強度が、グリコールキトサンの拍動強度より一定で持続的であった。
実験例3:細胞濃度による軟骨細胞スフェロイドの直径分布
心筋細胞と同様の類似した結果が出るのかを確認するために、他の細胞を利用して同じ実験を行った。使用した細胞は軟骨細胞であって、多様な細胞数をN−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿に分注して2日後に観察した。その結果を図10に示した。図10に示したように、心筋細胞とは異なり、対照群のペトリ皿でも軟骨細胞スフェロイドがよく形成されており、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンでは、より少数の細胞でもスフェロイドをよく形成することを観察した。
実験例4:懸滴培養法とのスフェロイド形成の所要時間の比較
従来の、スフェロイドを製作する方法のうち、懸滴培養法は、重力を利用する方法であって、これは細胞が混合された培地を一滴ずつペトリ皿の蓋に落として覆い被せるのである。一定の大きさのスフェロイドを製造することができる長所があるが、多数のスフェロイドを製造するほど、時間が長くかかり、扱いが容易でないという短所がある。1000個のスフェロイドを製造する際に要する時間を、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿と比べて、図11に示した。
図11を参照すると、従来の懸滴培養法に比べ、N−ヘキサノイル・グリコールキトサンコーティング皿を利用すると、スフェロイドの形成時間が著しく短縮されていた。

Claims (11)

  1. 下記化学式1のN−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体が、培養空間の表面にコーティングされたスフェロイド形成用培養容器。
    <化学式1>
    (前記化学式1において、
    C5のアルキル基であり、
    x、y、zは10乃至10000の整数であって、これらのモル%は0.05≦x≦0.8、0.05≦y≦0.15及び0.05≦z≦0.9である。)
  2. 前記化学式1のN−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、置換度が20〜95%であることを特徴とする請求項1に記載のスフェロイド形成用培養容器。
  3. 前記N−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、重量平均分子量が200〜5,000,000であることを特徴とする請求項1に記載のスフェロイド形成用培養容器。
  4. 前記N−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、相転移臨界温度以上の温度では、化学架橋を形成せずに形成される、ヒドロゲルを形成することを特徴とする請求項1に記載のスフェロイド形成用培養容器。
  5. 前記相転移臨界温度は37℃以下であることを特徴とする請求項に記載のスフェロイド形成用培養容器。
  6. 細胞培養の際、下記化学式1のN−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体が、培養空間の表面にコーティングされた培養容器を使用するスフェロイドの形成方法。
    <化学式1>
    (前記化学式1において、
    C5のアルキル基であり、
    x、y、zは10乃至10000の整数であって、これらのモル%は0.05≦x≦0.8、0.05≦y≦0.15及び0.05≦z≦0.9である。)
  7. 前記化学式1のN−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、置換度が20〜95%であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記N−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、重量平均分子量が200〜5,000,000であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 前記N−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体は、相転移臨界温度以上の温度では、化学架橋を形成せずに形成される、ヒドロゲルを形成することを特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 前記相転移臨界温度は37℃以下であることを特徴とする請求項に記載の方法。
  11. 前記N−ヘキサノイル・グリコールキトサン誘導体の相転移温度未満に温度を下げて、形成されたスフェロイドを分離することを特徴とする請求項6に記載の方法。
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