JPH0462564B2 - - Google Patents
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- JPH0462564B2 JPH0462564B2 JP1893185A JP1893185A JPH0462564B2 JP H0462564 B2 JPH0462564 B2 JP H0462564B2 JP 1893185 A JP1893185 A JP 1893185A JP 1893185 A JP1893185 A JP 1893185A JP H0462564 B2 JPH0462564 B2 JP H0462564B2
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- lens
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Landscapes
- Lenses (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は、特に光源光を直接光デイスク等の
光情報記録媒体の情報記録面に集光するのに適し
た2枚のレンズ構成から成る記録再生用対物レン
ズに関する。 〔従来の技術〕 光デイスク等の情報記録媒体への記録再生装置
に用いられる光学系で、近年最も一般的なもの
は、第13図に示すように、光源4を出た光をコ
リメータレンズ3で平行光にし、対物レンズ2に
よつて情報記録面1に集光させるものである。こ
の光学系では、光デイスク等の面振れに対しては
対物レンズ2を光軸方向に動かすことによつてフ
オーカシングを行つている。 この方式は、対物レンズ2を動かしても光学系
の性能が不変であるという長所を持つている反
面、対物レンズ2とコリメータレンズ3と2つの
レンズを必要とするための光学系が高価になると
いう問題がある。 このことから光学系のコストダウンのため、第
14図、第15図に示すようにコリメータレンズ
を用いず、光源4からの光を対物レンズ2で直接
に情報記録面1に集光する方式が精力的に研究さ
れつつある。 第14図に示すものは、フオーカシングは対物
レンズ2のみの移動で行うが、移動によつて対物
レンズ2の開口後、性能が変化するため、あまり
結像倍率を大きくすることが出来ず、基準結像倍
率は−1/40〜−1/8程度であつた。 近年コンパクト・デイスク再生用光学系におい
ては、 (1) 光学系のコンパクト化が要求されること。 (2) コンパクト・デイスクの品質向上によつて、
フオーカシングの可能範囲が狭くても実用上問
題がなくなつてきた。 などの理由によつて光学系を見直した結果、第1
4図に示す光学系を基準結像倍率−1/4程度で
使用することが可能であることが明らかになつて
きた。 一方、第15図に示すものは、光源4と対物レ
ンズ2を含む光学系全体のユニツト5を動かして
フオーカシングを行うものであり、フオーカシン
グのための開口数の変化や性能劣化がないが、ユ
ニツト5をできるだけ軽量にするために、必要な
作動距離を確保しつつ光源4と情報記録面1との
距離を小さくすることが重要となる。このため結
像倍率は−1/6〜−1/2と、第14図に示す
光学系と比較して大きくとる必要がある。 第13図の光学系の対物レンズとして使用され
ている対物レンズの代表的なものとしては、特開
昭55−4048号公報、特開昭58−87521号公報、特
開昭59−174810号公報に記載されている2群3枚
構成のものがある。 また、これらの目的で考案され提案された対物
レンズは非常に多種類にわたつている。 一方、第14図ないし第15図の光学系の対物
レンズとして使用するために考案されれた対物レ
ンズとしては、特開昭59−86018号公報に記載の
ものがある。これは、結像倍率−1/4で
NA0.45の仕様で3群4枚構成となつているが、
3群構成であり、鏡枠構造が複雑となり、非常に
作りづらいレンズであるといえる。またNAが
0.45であるためコンパクトデイスクの再生用対物
レンズには使用可能であるが、ビデオデイスクの
再生用対物レンズのように開口数が0.5〜0.53程
度必要なものには性能が不十分である。 さらにDRAW用対物レンズや光デイスクの記
録用対物レンズは光源光のエネルギーを有効に活
用するため、第13図の光学系においては開口数
0.25ないし0.3のコリメーターを使用し、コリメ
ータレンズと対物レンズをあわせた光学系の結像
倍率を−1/2程度にする必要がある。すなわ
ち、DRAWや光デイスクの記録用光学系でコリ
メータレンズを省略するためには、結像倍率−
1/2でNA0.5と非常に大口径な対物レンズを必
要とすることになり、レンズの構成枚数もさらに
多くしなければならない。 近年レンズの屈折面を非球面化することで、球
面レンズに固有の球面収差を補正することで、レ
ンズの構成枚数を減らしコストダウンを達成しよ
うとする試みがなされている。これらのうち2枚
構成のものは、特開昭55−45084号公報、特開昭
58−219511号公報、特開昭59−7917号公報、特開
昭59−9619号公報、特開昭59−48724号公報、特
開昭59−49512号公報、特開昭59−49513号公報に
記載のものがある。 これらのレンズは第13図の光学系の対物レン
ズとして使用するために考案されたレンズであ
り、光源と情報記録面との距離が小さい場合に用
いることはできない。 先に、球面レンズについて述べた事実から、こ
れらの対物レンズの光源側に正の屈折力を有する
レンズを追加すれば結像倍率が−1/4で
NA0.45程度のレンズを構成することは容易であ
ることは明らかである。 しかし、レンズが3群構成となり前述のような
問題点があり、2群構成のままで光源と情報記録
面との距離が小さい場合に最適に使用できる明る
い光デイスク用対物レンズが望まれていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 この発明は、前述の状況からなされたもので、
光源と情報記録面との距離が短い場合に最適に用
いられる明るい2枚構成の光デイスク用対物レン
ズを提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明は、対物レンズの構成を、光源側から
順に、正の屈折力を有する第1レンズと、正の屈
折力を有し、光源側および像側の両方の面が非球
面である第2レンズより構成され、 下記の条件 O<f/f1<0.8 (1) d3/f>0.4 (3) −0.5<f/r2<0.5 (4) 但し f:全系の合成焦点距離 f1:第1レンズの焦点距離 r2:第1レンズの光源と反対側の面の曲率半径 d3:光源側から第3番目のレンズ面間隔 を満足することを特徴とする大口径の光情報記録
媒体の記録再生用対物レンズを提供するものであ
る。 〔作用〕 像側の開口数および焦点距離が一定の場合に
は、光源と情報記録面との距離が短くなるほどレ
ンズの有効径が大きくなり、収差補正が困難にな
る。光デイスク用対物レンズでは、球面収差およ
び正弦条件を良好に補正する必要があるが、上述
のような大口径の対物レンズの場合には、1面の
非球面だけでは収差補正が不十分となる。 そこで、2枚構成レンズの屈折面4面のうち2
面を非球面化するが、2枚のうち1枚のレンズは
球面レンズとすることが可能であればレンズのコ
ストアツプはほとんどない。この発明では光源側
の第2レンズの両面を非球面化することで球面収
差および正弦条件の補正を行つている。 条件(1)はこの第1レンズの屈折力配分を決める
条件でレンズの非球面化によつて効果的に収差を
補正できる範囲を示す。 一般によく知られているように、球面収差は非
球面を導入することで補正が可能である。3次収
差論によると非球面化による3次の球面収差の補
正効果は、非球面量を一定にすると光線高の4乗
に比例する。同様の条件でn次の球面収差(n≧
3、nは奇数)の補正効果は、光線高の(n+
1)乗に比例する。よつて光線高が小さい面で球
面収差を補正しようとすると非球面量が大きくな
る。 条件(1)の上限を超えて第1レンズの屈折力が大
きくなると第1レンズがその焦点距離にくらべて
著しく大口径となること、および第2レンズの屈
折面における光線高の減少という2つの理由で、
球面収差の補正をするのに、先に説明したように
非球面量が大きくなり加工上不利である。さらに
第2レンズの屈折力が小となることから、第2レ
ンズの両面を非球面化しても正弦条件を良好に補
正することが困難となる。 逆に下限を超えて負となると、第1レンズでは
正の球面収差を発生するが、第2レンズでは、そ
れ以上の負の球面収差が発生し、レンズを非球面
化したとしても、大口径でしかも物像間距離が短
い場合は、球面収差、正弦条件の凹凸が大とな
り、球面収差の最大値を小さくおさえても波面収
差の値は大きくなつてしまう。また第2レンズが
大きくなつてしまうという欠点もある。 さらにこの発明のレンズは第2レンズの光源側
の面の頂点曲率半径をr3,n2を第2レンズの屈折
率として 0.6f<r3/n2−1<7f (2) を満足することが望ましい。 条件(2)は非球面レンズである第2レンズの光源
側の面の頂点曲率半径に関するもので、第2レン
ズはそれ自体球面収差、コマ収差の発生が少ない
形状にしておくことが望ましく、特に球面収差よ
り補正が困難なコマ収差に注目して条件を定め
た。 上限を超えて大となると正弦条件がオーバーと
なり逆に下限を超えると正弦条件がアンダーとな
り、いずれも必要な像高内での収差が劣化する。 さらに第2レンズの軸上厚d3に関して次の条件
を満足することを必要とする。 d3/f>0.4 (3) 非点収差はd3/(n3−1)fが大であるほどオーバ ーとなる。一方、屈折率の低いレンズでは、レン
ズの端厚を確保するためレンズの軸上厚を大きく
しなければならず、(n3−1)d3がある値より大
である必要がある。 条件(3)はこのための条件で、下限を超えて小さ
くなると非点収差が大きく、またレンズの端厚が
小さくなり、特に非球面レンズである第2レンズ
をプラスチツクの射出成形などで製造することは
大きな困難をともなう。 さらにこの発明の対物レンズにおいては、2枚
の単レンズだけで、開口数の大きい発散光を収れ
ん光に変換している。第1レンズは発散光を収れ
ん光に変換する作用を持つ球面レンズであるが、
このとき発生する負の球面収差を出来るだけ小さ
くしなければならず第1レンズの光源と反対側の
面の曲率半径r2が条件(4)を満足することを必要と
する。 −0.5<f/r2<0.5 (4) 上限を超えて第1レンズの光源と反対側の面が
凹できつくなると、必要な屈折力を保つため第1
レンズの光源側の面が凸にきつくなる。このため
軸上物点に対する最外側光線の入射角が第1レン
ズの各面において大きくなり、負の高次収差が大
きく発生する。逆に第1レンズの光源側と反対側
の面が凸できつくなると、この面での屈折角が大
となり、同様に負の高次収差が大きく発生する。 これを第2レンズの非球面化により補正するに
は非球面の変形量が大きくなり、非球面を精度良
く加工・製造することが困難になる。 また条件(1)の下限をはずれて第1レンズの屈折
力を0もしくは負にすれば、条件(4)の範囲外であ
つても、負の高次収差の発生はなくなるが、条件
(1)のところで述べたような問題が発生し、大口径
で物像間距離の短いレンズとすることが困難とな
る。 〔実施例〕 以下この発明の対物レンズの実施例を示す。 表中の記号は、 ri:光源側から第i番目のレンズ面の頂点曲率
半径 di:光源側から第i番目のレンズ面間隔 ni:光源側から第i番目のレンズ材料の屈折率 νi:光源側から第i番目のレンズ材料のd線に
対するアツベ数 また、非球面形状は面の頂点を原点とし、光軸
方向をX軸とした直交座標系において、頂点曲率
をC、円錐定数をK、非球面係数をAi、Piを非
球面のべき数(Pi>2.0)とするとき φ=√2+2、(C=1/r) で表わされる。 なお、表中にはカバーガラスGの値も示してあ
る。
光情報記録媒体の情報記録面に集光するのに適し
た2枚のレンズ構成から成る記録再生用対物レン
ズに関する。 〔従来の技術〕 光デイスク等の情報記録媒体への記録再生装置
に用いられる光学系で、近年最も一般的なもの
は、第13図に示すように、光源4を出た光をコ
リメータレンズ3で平行光にし、対物レンズ2に
よつて情報記録面1に集光させるものである。こ
の光学系では、光デイスク等の面振れに対しては
対物レンズ2を光軸方向に動かすことによつてフ
オーカシングを行つている。 この方式は、対物レンズ2を動かしても光学系
の性能が不変であるという長所を持つている反
面、対物レンズ2とコリメータレンズ3と2つの
レンズを必要とするための光学系が高価になると
いう問題がある。 このことから光学系のコストダウンのため、第
14図、第15図に示すようにコリメータレンズ
を用いず、光源4からの光を対物レンズ2で直接
に情報記録面1に集光する方式が精力的に研究さ
れつつある。 第14図に示すものは、フオーカシングは対物
レンズ2のみの移動で行うが、移動によつて対物
レンズ2の開口後、性能が変化するため、あまり
結像倍率を大きくすることが出来ず、基準結像倍
率は−1/40〜−1/8程度であつた。 近年コンパクト・デイスク再生用光学系におい
ては、 (1) 光学系のコンパクト化が要求されること。 (2) コンパクト・デイスクの品質向上によつて、
フオーカシングの可能範囲が狭くても実用上問
題がなくなつてきた。 などの理由によつて光学系を見直した結果、第1
4図に示す光学系を基準結像倍率−1/4程度で
使用することが可能であることが明らかになつて
きた。 一方、第15図に示すものは、光源4と対物レ
ンズ2を含む光学系全体のユニツト5を動かして
フオーカシングを行うものであり、フオーカシン
グのための開口数の変化や性能劣化がないが、ユ
ニツト5をできるだけ軽量にするために、必要な
作動距離を確保しつつ光源4と情報記録面1との
距離を小さくすることが重要となる。このため結
像倍率は−1/6〜−1/2と、第14図に示す
光学系と比較して大きくとる必要がある。 第13図の光学系の対物レンズとして使用され
ている対物レンズの代表的なものとしては、特開
昭55−4048号公報、特開昭58−87521号公報、特
開昭59−174810号公報に記載されている2群3枚
構成のものがある。 また、これらの目的で考案され提案された対物
レンズは非常に多種類にわたつている。 一方、第14図ないし第15図の光学系の対物
レンズとして使用するために考案されれた対物レ
ンズとしては、特開昭59−86018号公報に記載の
ものがある。これは、結像倍率−1/4で
NA0.45の仕様で3群4枚構成となつているが、
3群構成であり、鏡枠構造が複雑となり、非常に
作りづらいレンズであるといえる。またNAが
0.45であるためコンパクトデイスクの再生用対物
レンズには使用可能であるが、ビデオデイスクの
再生用対物レンズのように開口数が0.5〜0.53程
度必要なものには性能が不十分である。 さらにDRAW用対物レンズや光デイスクの記
録用対物レンズは光源光のエネルギーを有効に活
用するため、第13図の光学系においては開口数
0.25ないし0.3のコリメーターを使用し、コリメ
ータレンズと対物レンズをあわせた光学系の結像
倍率を−1/2程度にする必要がある。すなわ
ち、DRAWや光デイスクの記録用光学系でコリ
メータレンズを省略するためには、結像倍率−
1/2でNA0.5と非常に大口径な対物レンズを必
要とすることになり、レンズの構成枚数もさらに
多くしなければならない。 近年レンズの屈折面を非球面化することで、球
面レンズに固有の球面収差を補正することで、レ
ンズの構成枚数を減らしコストダウンを達成しよ
うとする試みがなされている。これらのうち2枚
構成のものは、特開昭55−45084号公報、特開昭
58−219511号公報、特開昭59−7917号公報、特開
昭59−9619号公報、特開昭59−48724号公報、特
開昭59−49512号公報、特開昭59−49513号公報に
記載のものがある。 これらのレンズは第13図の光学系の対物レン
ズとして使用するために考案されたレンズであ
り、光源と情報記録面との距離が小さい場合に用
いることはできない。 先に、球面レンズについて述べた事実から、こ
れらの対物レンズの光源側に正の屈折力を有する
レンズを追加すれば結像倍率が−1/4で
NA0.45程度のレンズを構成することは容易であ
ることは明らかである。 しかし、レンズが3群構成となり前述のような
問題点があり、2群構成のままで光源と情報記録
面との距離が小さい場合に最適に使用できる明る
い光デイスク用対物レンズが望まれていた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 この発明は、前述の状況からなされたもので、
光源と情報記録面との距離が短い場合に最適に用
いられる明るい2枚構成の光デイスク用対物レン
ズを提供することを目的とする。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明は、対物レンズの構成を、光源側から
順に、正の屈折力を有する第1レンズと、正の屈
折力を有し、光源側および像側の両方の面が非球
面である第2レンズより構成され、 下記の条件 O<f/f1<0.8 (1) d3/f>0.4 (3) −0.5<f/r2<0.5 (4) 但し f:全系の合成焦点距離 f1:第1レンズの焦点距離 r2:第1レンズの光源と反対側の面の曲率半径 d3:光源側から第3番目のレンズ面間隔 を満足することを特徴とする大口径の光情報記録
媒体の記録再生用対物レンズを提供するものであ
る。 〔作用〕 像側の開口数および焦点距離が一定の場合に
は、光源と情報記録面との距離が短くなるほどレ
ンズの有効径が大きくなり、収差補正が困難にな
る。光デイスク用対物レンズでは、球面収差およ
び正弦条件を良好に補正する必要があるが、上述
のような大口径の対物レンズの場合には、1面の
非球面だけでは収差補正が不十分となる。 そこで、2枚構成レンズの屈折面4面のうち2
面を非球面化するが、2枚のうち1枚のレンズは
球面レンズとすることが可能であればレンズのコ
ストアツプはほとんどない。この発明では光源側
の第2レンズの両面を非球面化することで球面収
差および正弦条件の補正を行つている。 条件(1)はこの第1レンズの屈折力配分を決める
条件でレンズの非球面化によつて効果的に収差を
補正できる範囲を示す。 一般によく知られているように、球面収差は非
球面を導入することで補正が可能である。3次収
差論によると非球面化による3次の球面収差の補
正効果は、非球面量を一定にすると光線高の4乗
に比例する。同様の条件でn次の球面収差(n≧
3、nは奇数)の補正効果は、光線高の(n+
1)乗に比例する。よつて光線高が小さい面で球
面収差を補正しようとすると非球面量が大きくな
る。 条件(1)の上限を超えて第1レンズの屈折力が大
きくなると第1レンズがその焦点距離にくらべて
著しく大口径となること、および第2レンズの屈
折面における光線高の減少という2つの理由で、
球面収差の補正をするのに、先に説明したように
非球面量が大きくなり加工上不利である。さらに
第2レンズの屈折力が小となることから、第2レ
ンズの両面を非球面化しても正弦条件を良好に補
正することが困難となる。 逆に下限を超えて負となると、第1レンズでは
正の球面収差を発生するが、第2レンズでは、そ
れ以上の負の球面収差が発生し、レンズを非球面
化したとしても、大口径でしかも物像間距離が短
い場合は、球面収差、正弦条件の凹凸が大とな
り、球面収差の最大値を小さくおさえても波面収
差の値は大きくなつてしまう。また第2レンズが
大きくなつてしまうという欠点もある。 さらにこの発明のレンズは第2レンズの光源側
の面の頂点曲率半径をr3,n2を第2レンズの屈折
率として 0.6f<r3/n2−1<7f (2) を満足することが望ましい。 条件(2)は非球面レンズである第2レンズの光源
側の面の頂点曲率半径に関するもので、第2レン
ズはそれ自体球面収差、コマ収差の発生が少ない
形状にしておくことが望ましく、特に球面収差よ
り補正が困難なコマ収差に注目して条件を定め
た。 上限を超えて大となると正弦条件がオーバーと
なり逆に下限を超えると正弦条件がアンダーとな
り、いずれも必要な像高内での収差が劣化する。 さらに第2レンズの軸上厚d3に関して次の条件
を満足することを必要とする。 d3/f>0.4 (3) 非点収差はd3/(n3−1)fが大であるほどオーバ ーとなる。一方、屈折率の低いレンズでは、レン
ズの端厚を確保するためレンズの軸上厚を大きく
しなければならず、(n3−1)d3がある値より大
である必要がある。 条件(3)はこのための条件で、下限を超えて小さ
くなると非点収差が大きく、またレンズの端厚が
小さくなり、特に非球面レンズである第2レンズ
をプラスチツクの射出成形などで製造することは
大きな困難をともなう。 さらにこの発明の対物レンズにおいては、2枚
の単レンズだけで、開口数の大きい発散光を収れ
ん光に変換している。第1レンズは発散光を収れ
ん光に変換する作用を持つ球面レンズであるが、
このとき発生する負の球面収差を出来るだけ小さ
くしなければならず第1レンズの光源と反対側の
面の曲率半径r2が条件(4)を満足することを必要と
する。 −0.5<f/r2<0.5 (4) 上限を超えて第1レンズの光源と反対側の面が
凹できつくなると、必要な屈折力を保つため第1
レンズの光源側の面が凸にきつくなる。このため
軸上物点に対する最外側光線の入射角が第1レン
ズの各面において大きくなり、負の高次収差が大
きく発生する。逆に第1レンズの光源側と反対側
の面が凸できつくなると、この面での屈折角が大
となり、同様に負の高次収差が大きく発生する。 これを第2レンズの非球面化により補正するに
は非球面の変形量が大きくなり、非球面を精度良
く加工・製造することが困難になる。 また条件(1)の下限をはずれて第1レンズの屈折
力を0もしくは負にすれば、条件(4)の範囲外であ
つても、負の高次収差の発生はなくなるが、条件
(1)のところで述べたような問題が発生し、大口径
で物像間距離の短いレンズとすることが困難とな
る。 〔実施例〕 以下この発明の対物レンズの実施例を示す。 表中の記号は、 ri:光源側から第i番目のレンズ面の頂点曲率
半径 di:光源側から第i番目のレンズ面間隔 ni:光源側から第i番目のレンズ材料の屈折率 νi:光源側から第i番目のレンズ材料のd線に
対するアツベ数 また、非球面形状は面の頂点を原点とし、光軸
方向をX軸とした直交座標系において、頂点曲率
をC、円錐定数をK、非球面係数をAi、Piを非
球面のべき数(Pi>2.0)とするとき φ=√2+2、(C=1/r) で表わされる。 なお、表中にはカバーガラスGの値も示してあ
る。
【表】
非球面係数〓べき数
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
第2図、第4図、第6図、第8図、第10図お
よび第12図はそれぞれ実施例1ないし6の諸収
差図である。これらの図をみれば明らかなとお
り、光デイスク用対物レンズとしては十分な収差
補正がなされている。 実施例1ないし4は結像倍率を−1/4倍とし
て収差補正を行つたものであるが、これらの実施
例は第14図、第15図に示す双方の光デイスク
光学系の対物レンズとして使用が可能であり、ま
たNAが0.53と公知の対物レンズと比較して明る
いことから、ビデオデイスクの再生用光学系にも
適用が可能である。 実施例5は結像倍率を−1/2倍としたもの
で、像側のNAが0.5、光源側のNAが0.25と
DRAWや光デイスクの記録用対物レンズとして
最適である。また物像間距離が非常に短く、光学
系をコンパクトとすることが可能であるため、今
後要求されるであろう仕様に十分対応できる。さ
らにレンズの構成材料には収差補正上の制限がな
いため、プラスチツクの射出成形技術等により更
にコストダウンが可能になる。 光デイスク用光学系においては、対物レンズの
光源側に偏光ビームスプリツタ等の光学素子を配
置することが多いが、上記の実施例の若干の設計
変更によつて対応が可能である。 またm=0のときも(1)ないし(3)に条件を満足し
ておけばこの発明は有効で第13図に示す光学系
の対物レンズとして使用することができる明るい
レンズを設計することが可能である。
よび第12図はそれぞれ実施例1ないし6の諸収
差図である。これらの図をみれば明らかなとお
り、光デイスク用対物レンズとしては十分な収差
補正がなされている。 実施例1ないし4は結像倍率を−1/4倍とし
て収差補正を行つたものであるが、これらの実施
例は第14図、第15図に示す双方の光デイスク
光学系の対物レンズとして使用が可能であり、ま
たNAが0.53と公知の対物レンズと比較して明る
いことから、ビデオデイスクの再生用光学系にも
適用が可能である。 実施例5は結像倍率を−1/2倍としたもの
で、像側のNAが0.5、光源側のNAが0.25と
DRAWや光デイスクの記録用対物レンズとして
最適である。また物像間距離が非常に短く、光学
系をコンパクトとすることが可能であるため、今
後要求されるであろう仕様に十分対応できる。さ
らにレンズの構成材料には収差補正上の制限がな
いため、プラスチツクの射出成形技術等により更
にコストダウンが可能になる。 光デイスク用光学系においては、対物レンズの
光源側に偏光ビームスプリツタ等の光学素子を配
置することが多いが、上記の実施例の若干の設計
変更によつて対応が可能である。 またm=0のときも(1)ないし(3)に条件を満足し
ておけばこの発明は有効で第13図に示す光学系
の対物レンズとして使用することができる明るい
レンズを設計することが可能である。
第1図、第2図は第1の実施例の断面図と諸収
差図。第3図、第4図は第2の実施例の断面図と
諸収差図。第5図、第6図は第3の実施例の断面
図と諸収差図。第7図、第8図は第4の実施例の
断面図と諸収差図。第9図、第10図は第5の実
施例の断面図と諸収差図。第11図、第12図は
第6の実施例の断面図と諸収差図。第13図は従
来の光デイスク光学系の配置図。第14図、第1
5図はこの発明の対物レンズを用いる光学系の配
置図。 1:光デイスク(光情報記録媒体)、2:対物
レンズ、3:コリメータレンズ、4:光源、5:
光源ユニツト。
差図。第3図、第4図は第2の実施例の断面図と
諸収差図。第5図、第6図は第3の実施例の断面
図と諸収差図。第7図、第8図は第4の実施例の
断面図と諸収差図。第9図、第10図は第5の実
施例の断面図と諸収差図。第11図、第12図は
第6の実施例の断面図と諸収差図。第13図は従
来の光デイスク光学系の配置図。第14図、第1
5図はこの発明の対物レンズを用いる光学系の配
置図。 1:光デイスク(光情報記録媒体)、2:対物
レンズ、3:コリメータレンズ、4:光源、5:
光源ユニツト。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 光源側から順に、正の屈折力を有する第1レ
ンズと、正の屈折力を有し、光源側および像側の
両方の面が非球面である第2レンズより構成さ
れ、 下記の条件 O<f/f1<0.8 (1) d3/f>0.4 (3) −0.5<f/r2<0.5 (4) 但し f:全系の合成焦点距離 f1:第1レンズの焦点距離 f2:第1レンズの光源と反対側の面の曲率半径 d3:光源側から第3番目のレンズ面間隔 を満足することを特徴とする大口径の光情報記録
媒体の記録再生用対物レンズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1893185A JPS61177408A (ja) | 1985-02-01 | 1985-02-01 | 光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1893185A JPS61177408A (ja) | 1985-02-01 | 1985-02-01 | 光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61177408A JPS61177408A (ja) | 1986-08-09 |
JPH0462564B2 true JPH0462564B2 (ja) | 1992-10-06 |
Family
ID=11985380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1893185A Granted JPS61177408A (ja) | 1985-02-01 | 1985-02-01 | 光情報記録媒体の記録再生用対物レンズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61177408A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USRE45513E1 (en) | 2000-02-18 | 2015-05-12 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Toner bottle having rib away from discharge port |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5491587A (en) * | 1989-02-28 | 1996-02-13 | Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Collimating lens for optical system using semiconductor laser |
US5173809A (en) * | 1989-02-28 | 1992-12-22 | Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Objective lens system of optical information recording/reproducing apparatus |
-
1985
- 1985-02-01 JP JP1893185A patent/JPS61177408A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
USRE45513E1 (en) | 2000-02-18 | 2015-05-12 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Toner bottle having rib away from discharge port |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61177408A (ja) | 1986-08-09 |
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