JPH046137B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は車両用光ループ情報伝送路に係り、特
に端末装置を分岐接続するための接続構造に関す
る。

〔発明の背景〕

光フアイバーを用いた車両用光ループ情報伝送
路として、例えば、鉄道サイバネ論文誌1983年、
No.701「鉄道における光フアイバー伝送システム」
およびNo.702「光フアイバー式車両制御情報伝送シ
ステム」が知られている。

第３図はその一例を示している。光フアイバー
を車上の光ループ情報伝送路の媒体とする場合、
各車両９毎に設けられた端末装置４と、光フアイ
バーケーブル１と、車両間の渡り線となる光ジヤ
ンパーケーブル３が必要である。一般に、光フア
イバーケーブル１および光ジヤンパーケーブル３
は強度的な理由から多芯のものが用いられ、車両
間の連結部や分岐部には各芯線を接続して保持す
る接続箱２が必要となる。従つて、第３図に示す
ように車両毎に端末装置４との接続のための接続
箱２と、隣り合う車両との接続のための２個の接
続箱２との計３個の接続箱が必要となつていた。

第４図は第３図の光フアイバーケーブルを線図
で表わした光ループ情報伝送路で、上述したよう
にａ部およびｂ部に接続箱が必要となる。

一般に、接続箱における伝送損失は接続点１箇
所につき約1dBであるが、光フアイバーケーブル
自体の伝送損失は１Kmにつき5dB以下である。従
つて、光フアイバーケーブル自体が長くなつても
さほど損失は増大しないが、接続箇所の増加は大
きな損失増加となつてしまう。

次に端末装置用と光ジヤンパーケーブル用の接
続箱２内の構成について説明する。第５図は端末
装置用の接続箱２を示し、光フアイバーケーブル
１の芯線５を単芯光コネクタ６によつて接続し、
接続箱２内に納めたものであり、また第６図は光
ジヤンパーケーブル３用の接続箱２を示し、光フ
アイバーケーブル１の芯線５を多芯光コネクタ
７，８により接続している。通常単芯光コネクタ
６に代えて溶接されることもあるが、その場合伝
送損失は減少するものの、若干の損失は存在す
る。

上述したように従来の車両用光ループ情報伝送
路は、車両当り３個の接続箱２が必要とされてい
たため、接続部自体によつて生ずる伝送損失が大
きくなつており、その低減が望まれていた。

［発明の目的］ 本発明の目的は、接続箇所および多芯光コネク
タ接続部を減少して伝送損失を低減した車両用光
ループ情報伝送路を提供するにある。

［発明の概要］ 本発明は、従来端末装置の近傍に接続箱を設け
て接続を行なつていたのに対し、車両間の光ジヤ
ンパーケーブルのための接続箱内で、端末装置へ
の接続のための分岐を行なうことによつて、車両
当り１個の接続箱を減少し、かつ光ジヤンパーケ
ーブルと光フアイバーケーブルの多芯光コネクタ
による着脱可能な接続部を１つの光ジヤンパーケ
ーブル当り一箇所だけとして伝送損失を低減した
ことを特徴とする。

［発明の実施例］ 以下本発明の実施例を図面によつて説明する。

第１図は車両の側面図であり、各車両は同一構
成であるので、今、車両９ａについてのみ説明す
る。車両９ａの下部には端末装置４ａが配置さ
れ、また隣り合う車両側に接続箱２ａ，２ｂが配
置されている。この接続箱２ａ，２ｂ間は光フア
イバーケーブル１ｂによつて接続され、また隣り
合う車両の接続箱２との間は光ジヤンパーケーブ
ル３ａ，３ｂによつて接続されている。端末装置
４ａは、接続箱２ａ内から分岐した光フアイバー
ケーブル１ａによつて接続され、このようにして
光ループ情報伝送路が構成されている。

従来の構成との差は、絶続箱２ａ，２ｂ間が直
接光フアイバーケーブル１ｂによつて接続されて
いること、また端末装置４ａが接続箱２ａで分岐
接続されていることであり、従つて、接続箱は車
両当り１個少なくなついる。

次に、接続箱２ａの構成について第２図を用い
て説明する。

光ジヤンパーケーブル３ａは、連結された車両
を切り離すとき光ループ情報伝送路も分離できる
ようにするものであるから、少なくとも一端を分
離可能な構造とすれば良い。そこで、本実施例で
は光ジヤンパーケーブル３ａの一端を接続箱２ａ
に固定し、他端に接栓８ａを設け、各光フアイバ
ーケーブル１ａ，１ｂ，３ａの芯線間を接続箱２
ａ内で単芯光コネクタ６ａによりそれぞれ接続し
ている。

光フアイバーケーブル１ｂは途中に接続部がな
く、両端を光ジヤンパーケーブル３ａとの接続部
に直接接続しているので、光フアイバーケーブル
１ｂの伝送損失は従来よりも車両当り約1dB少な
くすることができる。光フアイバーケーブル１ａ
は従来より多少長くなるが、前述したように光フ
アイバーケーブル自体の伝送損失は１Kmにつき
5dB以下であり、ほとんど無視できる。

また、一般に、多芯光コネクタによる接続部の
伝送損失は、単芯光コネクタに比べて大きいの
で、光ジヤンパーケーブルと光フアイバーケーブ
ル間の両接続部の一方のみを多芯光コネクタによ
る着脱可能な接続とし、他方を単芯光コネクタに
よる接続とすることにより、上記両接続部を多芯
光コネクタによる着脱可能な接続とする従来例に
比べて、さらに伝送損失を低減することができ
る。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、隣り合う
車両間に設けられた光ジヤンパーケーブルとの接
続部となる接続箱を車両の両端部に設け、端末装
置はいずれか一方の接続部から分岐した光フアイ
バーケーブルによつて接続したため、従来よりも
車両当りの接続箱を１つ少なくして伝送損失を低
減することができる。

また、光ジヤンパーケーブルと光フアイバーケ
ーブル間の両接続部のうち、一方の接続部のみを
多芯光コネクタによる着脱可能な接続とし、他方
の接続部は多芯光コネクタによる着脱可能な接続
よりも伝送損失の少ない単芯光コネクタによる接
続としたため、伝送損失をさらに低減することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による光ループ情報
伝送路を示す側面図、第２図は第１図の要部拡大
詳細図、第３図は従来の光ループ情報伝送路を示
す側面図、第４図は第３図の線路図、第５図およ
び第６図は第３図のそれぞれ異なる例による要部
拡大詳細図である。 １ａ，１ｂ……光フアイバーケーブル、２ａ，
２ｂ……接続箱、３ａ，３ｂ……光ジヤンパーケ
ーブル、４ａ……端末装置、６ａ……単芯光コネ
クタ、８ａ……多芯光コネクタの接栓、９ａ……
車両。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 車両の両端に接続箱を設け、これら両接続箱
   間を光フアイバーケーブルによつて接続し、また
   隣り合う車両の接続箱間を光ジヤンパーケーブル
   によつて接続し、上記光フアイバーケーブルに端
   末装置を接続して成る車両用光ループ情報伝送路
   において、一方の接続箱で、上記光ジヤンパーケ
   ーブルの一端と上記光フアイバーケーブル間を着
   脱可能な多芯光コネクタを介して接続し、他方の
   接続箱で上記光ジヤンパーケーブルの他端と上記
   光フアイバーケーブル間、上記光ジヤンパーケー
   ブルの他端と上記端末装置の分岐用光フアイバー
   ケーブル間、および上記光フアイバーケーブルと
   上記端末装置の分岐用光フアイバーケーブル間を
   それぞれ単芯光コネクタで接続したことを特徴と
   する車両用光ループ情報伝送路。