JPH0461117B2 - - Google Patents
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- JPH0461117B2 JPH0461117B2 JP63267544A JP26754488A JPH0461117B2 JP H0461117 B2 JPH0461117 B2 JP H0461117B2 JP 63267544 A JP63267544 A JP 63267544A JP 26754488 A JP26754488 A JP 26754488A JP H0461117 B2 JPH0461117 B2 JP H0461117B2
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Landscapes
- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Paper (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、ホイスカー及び有機繊維として叩解
繊維と、弱叩解短繊維及び/又は未叩解短繊維と
を含むシートであつて、樹脂やセラミツクス等の
母材に使用される補強用シートに関する。 (従来の技術及びその解決すべき課題) 従来より、複合材料を強化するために補強材料
としてホイスカーを使用することは公知であり、
近年、複合材料のホイスカーの割合を大きくし、
更に強度の改良された複合材料を製造するために
予めホイスカーをシート状に使用することが行わ
れている。 このようなシート状にする技術として、ホイス
カーを、叩解したセルロースパルプからなる定着
担持体とともに抄紙して、ホイスカーをセルロー
スパルプに定着することにより、シート化するこ
とが行われている(特開昭60−81399号公報)。 しかしながら、この技術では、単に定着担持体
として叩解により完全にフイブリル化したセルロ
ースパルプを使用いているため、抄紙工程におけ
る濾水性が悪い。また、叩解繊維には叩解により
長繊維が含まれなくなつているため、補強用シー
トの強度を改良することはできない。一方、叩解
繊維にセルロースの未叩解長繊維を配合すれば、
濾水性はやや改善されるものの、長繊維間の交点
部分にホイスカーが存在しにくいために、シート
内でホイスカーの分布が不均一になるなど問題と
なつていた。 従つて、本発明は、複合材料に使用することの
できる補強用シートであつて、抄紙性及び強度が
改良された薄層補強用シートを提供することを目
的とする。 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討
した結果、ホイスカーと、有機繊維と、バインダ
ーとを含有する補強用シートにおいて、その有機
繊維として、叩解繊維と、未叩解短繊維及び/又
は弱叩解短繊維とを使用することにより、上記目
的を達成できることを見出し、本発明に到つたも
のである。 以下、本発明について詳述する。 本発明の補強用シートは、ホイスカーと、有機
繊維と、バインダーを主体とする。 ホイスカーとしては、炭化珪素、窒化珪素、チ
タン酸カリウム等のチタン酸塩、グラフアイト、
ポリオキシチメレン等が使用できる。 有機繊維としては、叩解繊維と、未叩解短繊維
及び/又は弱叩解短繊維が使用される。 叩解繊維は、叩解によりフイブリル化した繊維
であり、ホイスカーの定着担持体として使用され
る。叩解繊維に使用される繊維としては、例えば
パラ系芳香族ポリアミドパラ系アラミド繊維、ア
クリル繊維、ポリエチレン繊維、セルロース繊維
等が使用できる。 叩解は、例えば適度の濃度で繊維を水中に分散
した後、デイスクレフアイナーやビーター等の叩
解機で、繊維を完全にフイブリル化することによ
り得られる。叩解によるフイブリル化は、繊維の
表面から徐々に行われる。叩解の過程で種々の程
度でフイブリル化されるが、本発明でいう叩解繊
維とは完全にフイブリル化された繊維をいう。叩
解の程度(フイブリル化の程度)は、簡単に測定
することができ、例えば、叩解機を通過した繊維
を顕微鏡で観察することにより行うことができ
る。しかし、叩解度の決定は上記のような顕微鏡
観察により行うよりも、通常は製紙工程のセルロ
ース繊維の叩解度管理で使用しているカナデイア
ン・スタンダード・フリーネス・テスターによつ
て決定するのが便利であり、また抄紙時の脱水抵
抗等、抄紙条件の推定データとしても役立つこと
から、本発明ではこのカナデイアン・スタンダー
ド・フリーネス(CSF)の値を用いて評価するこ
とにした。 叩解繊維のフリーネス(CSF)としては、300
ml以下が好ましい。300ml以上では、ホイスカー
の配合率が高いと、ホイスカーの一部が定着しな
くなつたり、抄紙時の脱水性を阻害したり、ある
いは高価なホイスカーの歩留まりを低下するな
ど、好ましくないからである。 叩解繊維は一般に、ホイスカーと有機繊維との
合計量に対して5〜30重量%で使用される。5重
量%より少ないと、ホイスカーの定着が悪くな
り、一方、30重量%より多いと、濾水性が劣るか
らである。 本発明においては、叩解繊維とともに未叩解短
繊維及び/又は弱叩解短繊維を使用する。これら
の繊維を併用することにより、抄紙工程での濾水
性(脱水性)が改良され、またホイスカーをシー
ト内に均に含めることができ、補強用シートとし
ての強度を大きく改良することができる。なお、
弱叩解短繊維を使用すると、未叩解繊維に比べて
ホイスカーの均一性が更に改良される。 上記未叩解短繊維及び弱叩解短繊維は、連続繊
維とは異なるチヨツプドストランドのような短繊
維(通常、3〜25mm)をそのまま又は弱く叩解し
て繊維としたものである。これにより、抄紙工程
における濾水性の改良と、ホイスカーの均一な分
布とを達成し、補強用シートがあらゆる方向で均
一なしかも改良された強度を有する薄層シートが
提供される。 未叩解短繊維は繊維を全く叩解していない繊維
をいう。未叩機解短繊維に使用される繊維には
種々の繊維が使用でき、例えばパラ系芳香族ポリ
アミド(パラ系アラミド繊維)、アクリル繊維、
ポリエチレン繊維、メタ系芳香族ポリアミド(メ
タ系アラミド繊維)、ビニロン繊維、ポリエステ
ル繊維、フエノール繊維、ポリプロピレン繊維等
が挙げられる。 未叩解繊維のフリーネス(CSF)は700〜800ml
が好ましい。 弱叩解短繊維は、繊維の表面のみを叩解した繊
維であり、400〜700mlのフリーネス(CSF)を有
することが好ましい。弱叩解短繊維に使用される
繊維としては、例えば、パラ系芳香族ポリアミド
(パラ系アラミド繊維)、アクリル繊維、ポリエチ
レン繊維を挙げることができる。 本発明に使用されるバインダーとしては、従来
からこのような補強用シートの分野で使用されて
いる、各種の有機又は無機バインダーを使用する
ことができる。バインダーは抄紙シートの乾燥後
の強度を持たせ、ホイスカーが繊維から脱落する
のを防止し、更には高密度化のためカレンダー掛
けするときの密着剤としての役割を果たす。ま
た、バインダーは樹脂ワニスを含浸し、複合材料
とした場合にその耐溶剤性を高める効果を有して
いる。 バインダーとしては、例えばアクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、ウレタン樹脂等の有機バインダーや、ア
ルミナゾル、コロイダルシリカ、アルキルシリケ
ート等の無機バインダーがある。 バインダーは、通常有機繊維100重量部当たり
5〜30重量部の量で使用される。 なお、バインダーには必要に応じてシランカツ
プリング剤等の結合助剤を添加してもよい。 補強シートは、一般に上記ホイスカー、有機繊
維、バインダー等の原料を所定の濃度で抄紙用の
スラリーを調整し、これを抄紙し、そして乾燥す
ることによつて製造することができる。なお、バ
インダーは、抄紙した後、スプレーで吹きつけて
もよい。また、抄紙シートを乾燥した後、カレン
ダー掛してもよい。 このようにして製造した補強用シートは、樹脂
やセラミツクス等の母材を含浸することによつて
複合材料に用いることができる。 実施例 以下、実施例により本発明について更に詳細に
説明する。 実施例1〜8及び比較例1〜2 以下の表−1及び表−2に示す配合で、ホイス
カーと、有機繊維と、バインダーとから抄紙用混
合スラリーを調整し、撹拌後、定着剤としてカチ
オン性ポリアクリルアミドを、0.3%の割合で配
合した。次に、この混合スラリーから、TAPPI
手抄きシートマシンにより抄紙した。抄紙シート
は、105℃で熱風乾燥した後、100℃に加熱した金
属カレンダーロール間を100Kg/cmの線圧で通過
させた。一方、走査型電子顕微鏡によりホイスカ
ーの分布を観察し、その均一性を評価した。更
に、得られた補強用シートをエポキシ樹脂で含浸
し、複合材料を製造し、その引張強度を測定し
た。 表より、本発明の実施例では、比較例に比べて
補強用シートの抄紙性及び得られた複合材料の引
張強度が大変に優れていることが分かる。
繊維と、弱叩解短繊維及び/又は未叩解短繊維と
を含むシートであつて、樹脂やセラミツクス等の
母材に使用される補強用シートに関する。 (従来の技術及びその解決すべき課題) 従来より、複合材料を強化するために補強材料
としてホイスカーを使用することは公知であり、
近年、複合材料のホイスカーの割合を大きくし、
更に強度の改良された複合材料を製造するために
予めホイスカーをシート状に使用することが行わ
れている。 このようなシート状にする技術として、ホイス
カーを、叩解したセルロースパルプからなる定着
担持体とともに抄紙して、ホイスカーをセルロー
スパルプに定着することにより、シート化するこ
とが行われている(特開昭60−81399号公報)。 しかしながら、この技術では、単に定着担持体
として叩解により完全にフイブリル化したセルロ
ースパルプを使用いているため、抄紙工程におけ
る濾水性が悪い。また、叩解繊維には叩解により
長繊維が含まれなくなつているため、補強用シー
トの強度を改良することはできない。一方、叩解
繊維にセルロースの未叩解長繊維を配合すれば、
濾水性はやや改善されるものの、長繊維間の交点
部分にホイスカーが存在しにくいために、シート
内でホイスカーの分布が不均一になるなど問題と
なつていた。 従つて、本発明は、複合材料に使用することの
できる補強用シートであつて、抄紙性及び強度が
改良された薄層補強用シートを提供することを目
的とする。 本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討
した結果、ホイスカーと、有機繊維と、バインダ
ーとを含有する補強用シートにおいて、その有機
繊維として、叩解繊維と、未叩解短繊維及び/又
は弱叩解短繊維とを使用することにより、上記目
的を達成できることを見出し、本発明に到つたも
のである。 以下、本発明について詳述する。 本発明の補強用シートは、ホイスカーと、有機
繊維と、バインダーを主体とする。 ホイスカーとしては、炭化珪素、窒化珪素、チ
タン酸カリウム等のチタン酸塩、グラフアイト、
ポリオキシチメレン等が使用できる。 有機繊維としては、叩解繊維と、未叩解短繊維
及び/又は弱叩解短繊維が使用される。 叩解繊維は、叩解によりフイブリル化した繊維
であり、ホイスカーの定着担持体として使用され
る。叩解繊維に使用される繊維としては、例えば
パラ系芳香族ポリアミドパラ系アラミド繊維、ア
クリル繊維、ポリエチレン繊維、セルロース繊維
等が使用できる。 叩解は、例えば適度の濃度で繊維を水中に分散
した後、デイスクレフアイナーやビーター等の叩
解機で、繊維を完全にフイブリル化することによ
り得られる。叩解によるフイブリル化は、繊維の
表面から徐々に行われる。叩解の過程で種々の程
度でフイブリル化されるが、本発明でいう叩解繊
維とは完全にフイブリル化された繊維をいう。叩
解の程度(フイブリル化の程度)は、簡単に測定
することができ、例えば、叩解機を通過した繊維
を顕微鏡で観察することにより行うことができ
る。しかし、叩解度の決定は上記のような顕微鏡
観察により行うよりも、通常は製紙工程のセルロ
ース繊維の叩解度管理で使用しているカナデイア
ン・スタンダード・フリーネス・テスターによつ
て決定するのが便利であり、また抄紙時の脱水抵
抗等、抄紙条件の推定データとしても役立つこと
から、本発明ではこのカナデイアン・スタンダー
ド・フリーネス(CSF)の値を用いて評価するこ
とにした。 叩解繊維のフリーネス(CSF)としては、300
ml以下が好ましい。300ml以上では、ホイスカー
の配合率が高いと、ホイスカーの一部が定着しな
くなつたり、抄紙時の脱水性を阻害したり、ある
いは高価なホイスカーの歩留まりを低下するな
ど、好ましくないからである。 叩解繊維は一般に、ホイスカーと有機繊維との
合計量に対して5〜30重量%で使用される。5重
量%より少ないと、ホイスカーの定着が悪くな
り、一方、30重量%より多いと、濾水性が劣るか
らである。 本発明においては、叩解繊維とともに未叩解短
繊維及び/又は弱叩解短繊維を使用する。これら
の繊維を併用することにより、抄紙工程での濾水
性(脱水性)が改良され、またホイスカーをシー
ト内に均に含めることができ、補強用シートとし
ての強度を大きく改良することができる。なお、
弱叩解短繊維を使用すると、未叩解繊維に比べて
ホイスカーの均一性が更に改良される。 上記未叩解短繊維及び弱叩解短繊維は、連続繊
維とは異なるチヨツプドストランドのような短繊
維(通常、3〜25mm)をそのまま又は弱く叩解し
て繊維としたものである。これにより、抄紙工程
における濾水性の改良と、ホイスカーの均一な分
布とを達成し、補強用シートがあらゆる方向で均
一なしかも改良された強度を有する薄層シートが
提供される。 未叩解短繊維は繊維を全く叩解していない繊維
をいう。未叩機解短繊維に使用される繊維には
種々の繊維が使用でき、例えばパラ系芳香族ポリ
アミド(パラ系アラミド繊維)、アクリル繊維、
ポリエチレン繊維、メタ系芳香族ポリアミド(メ
タ系アラミド繊維)、ビニロン繊維、ポリエステ
ル繊維、フエノール繊維、ポリプロピレン繊維等
が挙げられる。 未叩解繊維のフリーネス(CSF)は700〜800ml
が好ましい。 弱叩解短繊維は、繊維の表面のみを叩解した繊
維であり、400〜700mlのフリーネス(CSF)を有
することが好ましい。弱叩解短繊維に使用される
繊維としては、例えば、パラ系芳香族ポリアミド
(パラ系アラミド繊維)、アクリル繊維、ポリエチ
レン繊維を挙げることができる。 本発明に使用されるバインダーとしては、従来
からこのような補強用シートの分野で使用されて
いる、各種の有機又は無機バインダーを使用する
ことができる。バインダーは抄紙シートの乾燥後
の強度を持たせ、ホイスカーが繊維から脱落する
のを防止し、更には高密度化のためカレンダー掛
けするときの密着剤としての役割を果たす。ま
た、バインダーは樹脂ワニスを含浸し、複合材料
とした場合にその耐溶剤性を高める効果を有して
いる。 バインダーとしては、例えばアクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、ウレタン樹脂等の有機バインダーや、ア
ルミナゾル、コロイダルシリカ、アルキルシリケ
ート等の無機バインダーがある。 バインダーは、通常有機繊維100重量部当たり
5〜30重量部の量で使用される。 なお、バインダーには必要に応じてシランカツ
プリング剤等の結合助剤を添加してもよい。 補強シートは、一般に上記ホイスカー、有機繊
維、バインダー等の原料を所定の濃度で抄紙用の
スラリーを調整し、これを抄紙し、そして乾燥す
ることによつて製造することができる。なお、バ
インダーは、抄紙した後、スプレーで吹きつけて
もよい。また、抄紙シートを乾燥した後、カレン
ダー掛してもよい。 このようにして製造した補強用シートは、樹脂
やセラミツクス等の母材を含浸することによつて
複合材料に用いることができる。 実施例 以下、実施例により本発明について更に詳細に
説明する。 実施例1〜8及び比較例1〜2 以下の表−1及び表−2に示す配合で、ホイス
カーと、有機繊維と、バインダーとから抄紙用混
合スラリーを調整し、撹拌後、定着剤としてカチ
オン性ポリアクリルアミドを、0.3%の割合で配
合した。次に、この混合スラリーから、TAPPI
手抄きシートマシンにより抄紙した。抄紙シート
は、105℃で熱風乾燥した後、100℃に加熱した金
属カレンダーロール間を100Kg/cmの線圧で通過
させた。一方、走査型電子顕微鏡によりホイスカ
ーの分布を観察し、その均一性を評価した。更
に、得られた補強用シートをエポキシ樹脂で含浸
し、複合材料を製造し、その引張強度を測定し
た。 表より、本発明の実施例では、比較例に比べて
補強用シートの抄紙性及び得られた複合材料の引
張強度が大変に優れていることが分かる。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ホイスカー、有機繊維及びバインダーを含む
スラリーを抄紙して得られる補強用シートであつ
て、 有機繊維が、パラ系芳香族ポリアミド繊維、ア
クリル繊維、ポリエチレン繊維及びセルロース繊
維からなる群より選ばれる叩解繊維、パラ系芳香
族ポリアミド繊維、メタ系芳香族ポリアミド繊
維、アクリル繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン
繊維、ポリエステル繊維、フエノール繊維及びポ
リプロピレン繊維からなる群より選ばれる未叩解
短繊維、及びパラ系芳香族ポリアミド繊維、アク
リル繊維及びポリエチレン繊維からなる群より選
ばれる弱叩解短繊維からなり、 ホイスカー50〜80重量%、叩解繊維5〜30重量
%、未叩解短繊維及び/又は弱叩解短繊維10〜45
重量%からなる繊維材料、及び有機繊維100重量
部に対し、5〜30重量部のバインダーを含むこと
を特徴とする補強用シート。 2 前記叩解繊維のフリーネス(CSF)が300ml
以下である請求項1記載のシート。 3 前記弱叩解短繊維のフリーネス(CSF)が
400〜700ml以下である請求項1記載のシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63267544A JPH02118194A (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 複合材料用ホイスカー含有シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63267544A JPH02118194A (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 複合材料用ホイスカー含有シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02118194A JPH02118194A (ja) | 1990-05-02 |
JPH0461117B2 true JPH0461117B2 (ja) | 1992-09-29 |
Family
ID=17446293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63267544A Granted JPH02118194A (ja) | 1988-10-24 | 1988-10-24 | 複合材料用ホイスカー含有シート |
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JP (1) | JPH02118194A (ja) |
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Citations (3)
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JPS5422531A (en) * | 1977-07-21 | 1979-02-20 | Nippon Mineral Fiber Mfg | Separator plate for lead storage battery and method of making same |
JPS6081399A (ja) * | 1983-10-04 | 1985-05-09 | 三菱電機株式会社 | アルミナペーパーおよびボロンナイトライドペーパー |
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-
1988
- 1988-10-24 JP JP63267544A patent/JPH02118194A/ja active Granted
Patent Citations (3)
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