JP5783772B2 - 調湿性シート及びそれを用いた畳 - Google Patents

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Description

本発明は、抄紙によって得られるシートで、調湿機能を有する調湿性シート及びこの調湿性シートを芯材の一部に有する畳に関する。
従来、調湿性シートとして、全重量の30〜80重量%の珪藻土と、フリーネスが100〜200mlとなるように叩解されたパルプと、珪藻土とパルプとの間の結合強度を高める添加剤とを含むシートが知られている(特許文献1参照)。この調湿性シートは、パルプと珪藻土と添加剤とを所定濃度で配合したスラリーを抄紙し、プレス脱水とドライパートで乾燥を施すことで得られるものとなっている。
特許第3624377号公報
しかしながら、上記従来の調湿性シートの場合、フリーネスが100〜200mlのパルプを用い、しかもプレス脱水を経て製造されるものであることから、密度が高く、硬くクッション性に劣る問題がある。このため、畳の芯材の一部として敷き込み、畳に調湿機能を持たせる用途に用いると、畳が硬くなり、畳の風合いや芯材の保護機能が損なわれやすい問題がある。
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたもので、抄紙によって得られる調湿性シートであって、優れた調湿性能と共に、畳の芯材の一部として敷き込んでも畳の風合いや芯材の保護機能を損なわない適度なクッション性を有する調湿性シートを提供することを目的とする。
本発明は、上記目的のために、木質系繊維単独又は木質系繊維を含む、フリーネスが400〜700mlの繊維材料と、全固形分重量の10〜70重量%の珪質頁岩とを含有する水性スラリーを抄紙して得られる、坪量が400〜3000g/m2、密度が0.2〜0.5g/cm3、単層アスカー硬度が84度以下であって、前記繊維材料に、フリーネスが500ml以上の嵩高繊維が配合されていることを特徴とする調湿性シートを提供するものである。
また、上記本発明は、前記嵩高繊維の配合量が、前記水性スラリー中の全固形分の1〜40重量%であることをその好ましい態様として含むものである。
更に本発明は、上記本発明に係る調湿性シートが芯材の一部として設けられていることを特徴とする畳を提供するものでもある。
本発明に係る調湿性シートは、高い吸放湿性を発揮する珪質頁岩を含有しているので、良好な調湿性能が得られる。また、本発明に係る調湿性シートは、フリーネスが300〜700mlの繊維材料を用いて抄紙し、好ましくはプレス脱水を施すことなく乾燥することで得られるもので、坪量が300〜3000g/m2、密度が0.2〜0.5g/cm 3、単層アスカー硬度が88度未満である。このため、適度なクッション性を備えたものとなっており、畳の芯材の一部として用いても、畳の風合いを損なうことがない。また、本発明に係る調湿性シートを用いた畳は、適度なクッション性を維持していると共に、良好な吸放湿性を発揮し、居住環境を向上させることができる。
本発明に係る畳の一例を示す断面図である。 本発明の実施例及び比較例で測定した畳の吸放湿量の変化を示すグラフである。
本発明に係る調湿性シートは、木質系繊維単独又は木質系繊維を含む、フリーネスが300〜700mlの繊維材料と、全固形分重量の10〜70重量%の珪質頁岩とを含有する水性スラリーを抄紙することで得られる。
木質系繊維としては、例えば、一般に使用されている広葉樹未晒クラフトパルプ(LUKP)や針葉樹樹未晒クラフトパルプ(NUKP)等の未漂白パルプ、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)や針葉樹樹晒クラフトパルプ(NBKP)等の漂白化学パルプ、砕木パルプ(GP)、加圧式砕木パルプ(PGW)、リファイナ砕木パルプ(RGP)サーモメカニカルパルプ、(TMP)等の機械パルプ、脱墨古紙パルプ(DIP)、損紙、段ボール、雑誌、新聞紙等の古紙等を単独又は適宜混合して用いることができる。また、本発明で用いる繊維材料は、上記木質系繊維単独でも、木質系繊維と非木質系繊維の混合繊維であってもよい。非木質系繊維としては、例えば、麻、ケナフ等の非木質繊維原料から得られるパルプ繊維、合成パルプ、無機繊維等の一種又は二種以上を用いることができる。
本発明で用いる繊維材料は、フリーネスが300〜700mlであることが必要で、フリーネスが400〜650mlであることが好ましい。フリーネスが300ml未満では濾水性が悪く、サクションを強くしたりプレス脱水が必要となると共に、繊維の絡みが強くなったり微細繊維の影響密度が高くなり、必要なクッション性が得られなくなる。フリーネスが700mlを超えると、繊維の絡み合いが少なくなり、得られる調湿性シートの必要な強度が得られない。また、担持させる珪質頁岩の粉漏れが著しくなる。
なお、本発明におけるフリーネスは、JIS P 8121(パルプのろ水度試験方法)に記載されたカナダ標準ろ水試験方法に従って測定した値をいう。
本発明で用いる繊維材料のフリーネスは、例えば、使用する木質繊維として未叩解の古紙原料(フリーネス約450ml)を用いること等によって300ml以上とすることができる。しかし、嵩高繊維を添加することでフリーネスを調整する方が、得られる調湿性シートの風合いがよくなるので好ましい。嵩高繊維としては、例えば、未叩解のパルプ、麻、綿等の天然繊維、アクリル、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維等が挙げられ、フリーネスが500ml以上の繊維が好ましく、600ml以上の繊維がより好ましく、700mlを超える繊維が最も好ましい。
上記嵩高繊維の配合量は、水性スラリーにおける固形分の全量に対し1〜40重量%が好ましく、3〜30重量%であることがより好ましく、5〜20重量%であることが最も好ましい。嵩高繊維の配合量が水性スラリーにおける固形分の全量に対し1重量%未満では添加の効果が得にくく、40重量%を超えると地合が悪くなって得られる調湿性シートの強度が低下しやすくなる。
水性スラリーにおける珪質頁岩の配合量は、水性スラリー中の全固形分重量の10〜70重量%であることが必要で、30〜60重量%であることが好ましい。珪質頁岩の配合量が、全固形分重量の10重量%未満では十分な吸放湿性能が得られず、70重量%を超えると得られる調湿性シートの強度低下及び珪質頁岩の粉漏れが著しくなる。珪質頁岩の粒径は、算術平均径で1〜100μmであることが好ましく、5〜50μmであることがより好ましい。算術平均径が1μm未満では珪質頁岩の歩留りが悪く、100μmを超えると重量当たりの表面積が小さくなって吸放湿特性が低下すると共に、得られる調湿性シートからの珪質頁岩の粉漏れを生じやすくなる。
本発明に係る調湿性シートは、上記珪質頁岩を担持していることで、良好な吸放湿性を奏する。本発明に係る調湿性シートを畳に用いる場合、JIS A 1470−1(建築材料の吸放湿性試験方法)による吸放湿性が10g/m2以上であることが好ましく、15m/m2以上であることがより好ましい。
本発明に係る調湿性シートは、上述の繊維材料と珪質頁岩とを含有する水性スラリーを抄紙することで得られる。この水性スラリーには、一般の製紙工程で使用される薬剤を添加することができる。例えば、内添サイズ剤、アニオン性、ノニオン性、カチオン性又は両性の歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤、分散剤、サイズ剤、消泡剤、接着剤成分、スライムコントロール剤、填料、染料、着色顔料、蛍光染料等の各種抄紙用内添助剤を必要に応じて添加することができる。内添サイズ剤としては、例えば、アルキルケテンダイマー系、アルケニル無水コハク酸系、スチレン−アクリル系、高級脂肪酸系、石油樹脂系サイズ剤、ロジン系サイズ剤等が挙げられる。歩留り向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤としては、例えば、アルミニウム等の多価金属化合物(硫酸バンド、塩化アルミニウム、アルミン酸ソーダ、塩基性アルミニウム化合物等)、各種澱粉類、ポリアクリルアミド、尿素樹脂、ポリアミド・ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアミン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド等が挙げられる。接着剤成分としては、分散型接着剤が好適に用いられ、例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス等が挙げられる。
抄紙方法としては、適度なクッション性を得やすくするために、単層抄紙が好ましい。使用する抄紙機としては、例えば、長網式抄紙機、ギャップフォーマー型抄紙機、円網式抄紙機、短網式抄紙機等から、目的に応じて適宜選択することができる。抄紙方法は、酸性抄紙、中性抄紙、弱アルカリ抄紙等のいずれの方法でもよいが、抄紙後プレス脱水することなく乾燥することが好ましい。乾燥も、例えば熱風の吹き付け、赤外線の照射等、プレス圧がかからない方法によることが好ましい。抄紙後、プレス圧をかけると、得られる調湿性シートの密度が高くなり、クッション性が得にくくなりやすい。適度なクッション性を有する調湿性シートが得やすくなる目安として、乾燥直前の紙層の含水率は65重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、このような紙層を例えば熱風等で初期乾燥した後、補助的にシリンダー乾燥等の乾燥を行うことで乾燥効率を高めることもできる。
本発明の調湿性シートは、坪量が300〜3000g/m2、密度が0.2〜0.5g/cm 3、単層アスカー硬度が88度未満となるよう、上記薬剤を必要に応じて添加した水性スラリーを抄紙し、乾燥することで得られる。
本発明の調湿性シートの坪量は、上記のように300〜3000g/m2であることが必要で、好ましくは400〜1500g/m2である。坪量が300g/m2未満では十分なクッション性と吸放湿性が得られず、3000g/m2を超えると濾水性が極めて悪くなり、製造が困難となる。
本発明の調湿性シートの密度は、上記のように0.2〜0.5g/cm 3であることが必要で、0.3〜0.45g/cm 3であることが好ましい。密度が0.2g/cm 3未満では珪質頁岩を保持することが困難となると共に、強度が不十分となる。本発明において、密度は、JIS P 8118(紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法)に基づいて測定した値をいう。
本発明の調湿性シートの単層アスカー硬度は、上記のように88度未満であることが必要で、82以下であることが好ましい。単層アスカー硬度が88度以上では、硬質なため、畳の芯材の一部として敷き込んだ時に畳の風合いが損なわれる。単層アスカー硬度の下限は、珪質頁岩の保持力、地合不良、強度低下等から、70度程度である。本発明において、単層アスカー硬度は、試験片の一枚をSRIS0101(日本ゴム協会標準規格)のアスカーC型にて測定した値をいう。
次に、本発明に係る畳の一例を図1に基づいて説明する。
図1において、1は畳表、2は上述した調湿性シート、3は補強ボード、4は断熱板、5は背面シートである。調湿性シート2、補強ボード3及び断熱板4は畳の芯材を構成している。
畳表1としては、い草を織った一般的なものの他、合成繊維や紙糸を織ったものを用いることもできる。吸放湿機能の点からは、天然のい草を織ったものが好ましい。
本例における調湿性シート2は畳表1に隣接してその下側に配置されているが、補強ボード3が透湿性の良好なものである場合にはその下側に敷き込むこともできる。但し、調湿性シート2の吸放湿機能とクッション性を最大限に活かす上では、本例のように畳表の直ぐ下側に敷き込むことが好ましい。また調湿性シート2は、単層で敷き込む他、複数枚を重ねて敷き込んだり、複数箇所(例えば図示される位置と補強ボード3と断熱板4の間の2箇所)に敷き込むこともできる。
補強ボード3は断熱板4の保護とクッション性の調整のためのもので、例えば木製単板、ベニア板等の合板、木質系繊維板等を用いることができる。
断熱板4としては、合成樹脂発泡体の板材が用いられる。合成樹脂発泡体としては、例えばポリスチレン系発泡体、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系発泡体、ポリウレタン系発泡体、フェノール樹脂系発泡体等を用いることができる。これらの中でも、吸水性が低く、断熱性、機械的強度に優れることから、ポリスチレンの発泡体が好ましく、特に押出発泡成形品が好ましい。
背面シート5は、背面からの湿気を遮断するためのもので、合成樹脂のクロスシート等を用いることができる。
上記のような畳とすると、調湿性シート2の吸放湿機能により室内の湿度が自動的に調整されるので、居住環境を向上させることができる。
以下、実施例と比較例により本発明を更に説明する。
なお、フリーネス、密度、単層アスカー硬度、吸放湿量の測定方法は以下の通りである。
(1)フリーネス
JIS P 8121(パルプのろ水度試験方法)に記載されたカナダ標準ろ水試験方法に従って測定した。
(2)密度
JIS P 8118(紙及び板紙−厚さ及び密度の試験方法)に基づいて測定した。
(3)単層アスカー硬度
試験片一枚についてSRIS0101(日本ゴム協会標準規格)のアスカーC型にて測定した。
(4)吸放湿量
JIS A 1470−1(建築材料の吸放湿性試験方法)に基づいて測定した。
<実施例1>
繊維材料としては、段ボール古紙(フリーネス420ml)33重量部と、針葉樹パルプ(フリーネス682ml)7重量部と、綿繊維(綿解繊物:フリーネス740ml)10重量部との混合繊維(フリーネス451ml)を用いた。珪質頁岩としては、稚内グリーンファクトリー社製の稚内層珪質頁岩(70μmアンダー品、算術平均径29.1μm、メジアン径14.9μm)を用いた。
上記混合繊維50重量部と上記珪質頁岩50重量部とを混合した固形分を添加した水性スラリーを用い、角形テスト抄紙機によりJIS P 8222(試験用板紙の調製方法)に基づいて抄紙及びコーチングした。その後、プレスすることなく型枠に入れ、120℃の熱風乾燥機で4時間乾燥して、珪質頁岩を担持した坪量400g/m2の調湿性シートを作製した。なお、熱風乾燥前の含水率は82重量%であった。
得られた調湿性シートの密度と単層アスカー硬度を測定した。その結果を、繊維材料として用いた混合繊維のフリーネスの値と共に表1に示す。
比較例1〜3
実施例1で繊維材料として用いた混合繊維をビーターで叩解し、フリーネスを変化させた他は実施例1と同様にして調湿性シートを作製し、得られた調湿性シートの密度と単層アスカー硬度を測定した。その結果を、繊維材料として用いた混合繊維のフリーネスの値と共に表1に示す。
Figure 0005783772
<実施例
繊維材料として、実施例1で用いた段ボール古紙に広葉樹パルプ(フリーネス672ml)を加えて混合してフリーネスを550mlに調整した混合繊維を用いた他は実施例1と同様にして調湿性シートを作製した。得られた調湿性シートの密度は0.347g/cm3、単層アスカー硬度は83度であった。なお、熱風乾燥前の含水率は82重量%であった。
<実施例
実施例1で50重量部の珪質頁岩と混合した50重量部の混合繊維を、実施例で用いた段ボール古紙と広葉樹パルプの混合物40重量部に綿廃棄物解繊物(綿70重量%、アクリル30重量%、フリーネス760ml)を10重量部加えてフリーネスを582mlとした混合物とした以外は実施例1と同様にして調湿性シートを作製した。得られた調湿性シートの密度は0.322g/cm3、単層アスカー硬度は78度であった。なお、熱風乾燥前の含水率は79重量%であった。
<実施例4〜7、比較例4,5
坪量を変えて抄紙した以外は実施例1と同様にして調湿性シートを作製し、得られた調湿性シートの密度、吸放湿量及び単層アスカー硬度を測定した。その結果を坪量及び熱風乾燥前の含水率と共に表2に示す。なお、坪量が大きくなるにつれて抄紙時に水が抜けにくくなり、特に実施例では、脱水時間が長くなった。
Figure 0005783772
<実施例8〜12、比較例6,7
実施例1で50重量部の珪質頁岩と混合した50重量部の混合繊維を、実施例1で用いた段ボール古紙と綿繊維の混合物とし、両者の配合比率を変えた以外は実施例1と同様にして調湿性シートを作製し、得られた調湿性シートの密度及び単層アスカー硬度を測定した。その結果を段ボール古紙と綿繊維の配合比と、両者の混合物である混合繊維のフリーネスと共に表3に示す。なお、実施例12の調湿性シートにおいてはやや膜薄になった箇所が見られ、比較例においては、調湿性シートを十分作製することができなかった。
Figure 0005783772
<実施例13,14
珪質頁岩の粒径を変えた以外は実施例と同様にして調湿性シートを作製し、得られた調湿性シートの密度、単層アスカー硬度及び吸放湿量を測定した。その結果を珪質頁岩の算術平均径(表では「平均径」と表示)及びメジアン径、熱風乾燥前の含水率と共に表4に示す。また、実施例1の値についても併記する。
Figure 0005783772
<実施例15〜18、比較例
混合繊維と珪質頁岩の配合比を変えた以外は実施例1と同様にして調湿性シートを作製し、得られた調湿性シートの吸放湿量を測定した。その結果を混合繊維と珪質頁岩の配合比と共に表5に示す。
Figure 0005783772
比較例9
実施例1において、コーチング後、吸水ろ紙3枚に挟み、乾燥前の含水率を65重量%までプレス脱水した以外は同様にして調湿性シートを作製した。得られた調湿性シートの密度は0.440g/cm3、単層アスカー硬度は85度であった。
<比較例10
実施例1において、JIS P 8222(試験用板紙の調製方法)に準拠し、コーチングの後、吸水ろ紙3枚に挟み、圧力410kPaで、1回目は5分間、2回目は2分間プレスし、得られた含水率51重量%の湿紙を回転型乾燥機を用いて110℃で2分間乾燥した以外は同様にして調湿性シートを作製した。得られた調湿性シートの密度は0.542g/cm3、単層アスカー硬度は91度であった。また、調湿性シートは反りが著しいものであった。
<比較例11
比較例9において、コーチングの後、吸水ろ紙3枚に挟み、乾燥前の含水率を60%までプレス脱水した以外は同様にして調湿性シートを作製した。得られた調湿性シートの密度は0.462g/cm3、単層アスカー硬度は89度であった。
<実施例19
実施例1で用い針葉樹パルプ7重量部及び段ボール古紙33重量部と、実施例4で用いた綿廃棄物物解繊物10重量部との混合繊維(フリーネス465ml)を繊維材料とし、この繊維材料50重量部と、実施例1で用いた珪質頁岩50重量部と、少量の製紙用薬剤(ロジンサイズ剤、硫酸バンド、アクリルバインダー、消泡剤)を含んだ水性スラリーを丸網抄紙機にて単層で抄紙した後、コンベア上の紙層を200℃にて連続的に熱風乾燥し、更にシリンダー乾燥して調湿性シートを製造した。得られた調湿性シートの坪量は508g/m2、密度は0.363g/cm3、単層アスカー硬度は84度、吸放湿量は17g/m2であった。なお、熱風乾燥前の含水率は81重量%であった。
<実施例20
実施例19において、抄紙坪量を増やした以外は同様に行い、坪量1165g/m2の調湿性シートを製造した。この調湿性シートの密度は0.398g/cm3、単層アスカー硬度は81度、吸放湿量は37g/m2であった。なお、熱風乾燥前の含水率は82重量%であった。
<実施例21
図1に示される構成のうち、背面シート5を省略した畳を作製した。調湿性シート2としては、実施例19で製造したものを用いた。い草を織った畳表1を用い、断熱板4としては押し出し発泡ポリスチレン板を用いた。補強ボード3としては、厚さ15mmの木質系繊維板を用いた。
上記畳について、JIS A 1470−1「調湿建材の吸放湿性試験方法」の湿度50〜75%の中湿域における試験を行った。試験結果を表6に示すと共に、吸放湿量変化グラフを図2に示す。
<比較例12
調湿性シート2を介在させなかった以外は実施例21と同様の畳について同様の試験を行った。試験結果を表6に示すと共に、吸放湿量変化グラフを図2に示す。
Figure 0005783772
1 畳表
2 調湿性シート
3 補強ボード
4 断熱板
5 背面シート

Claims (3)

  1. 木質系繊維単独又は木質系繊維を含む、フリーネスが400〜700mlの繊維材料と、全固形分重量の10〜70重量%の珪質頁岩とを含有する水性スラリーを抄紙して得られる、坪量が400〜3000g/m2、密度が0.2〜0.5g/cm3、単層アスカー硬度が84度以下であって、前記繊維材料に、フリーネスが500ml以上の嵩高繊維が配合されていることを特徴とする調湿性シート。
  2. 前記嵩高繊維の配合量が、前記水性スラリー中の全固形分の1〜40重量%であることを特徴とする請求項1に記載の調湿性シート。
  3. 前記請求項1又は2に記載の調湿性シートが芯材の一部として設けられていることを特徴とする畳。
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