JPH0460474B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0460474B2
JPH0460474B2 JP59120045A JP12004584A JPH0460474B2 JP H0460474 B2 JPH0460474 B2 JP H0460474B2 JP 59120045 A JP59120045 A JP 59120045A JP 12004584 A JP12004584 A JP 12004584A JP H0460474 B2 JPH0460474 B2 JP H0460474B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methanol
liters
water
resin
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59120045A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6069085A (ja
Inventor
Ii Uiruson Kenesu
Bii Tsuinmaaman Sherudon
Eru Monahan Richaado
Mocharesu Deru Uaru Sagurario
Izaberu Marutein Fuerunandesu Maria
Dee Hensensu Otsutoo
Ii Furoa Jeemusu
Deriso Sheriru
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JPS6069085A publication Critical patent/JPS6069085A/ja
Publication of JPH0460474B2 publication Critical patent/JPH0460474B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/655Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having oxygen atoms, with or without sulfur, selenium, or tellurium atoms, as the only ring hetero atoms
    • C07F9/65525Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having oxygen atoms, with or without sulfur, selenium, or tellurium atoms, as the only ring hetero atoms the oxygen atom being part of a seven-(or more) membered ring
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N1/00Microorganisms, e.g. protozoa; Compositions thereof; Processes of propagating, maintaining or preserving microorganisms or compositions thereof; Processes of preparing or isolating a composition containing a microorganism; Culture media therefor
    • C12N1/20Bacteria; Culture media therefor
    • C12N1/205Bacterial isolates
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12PFERMENTATION OR ENZYME-USING PROCESSES TO SYNTHESISE A DESIRED CHEMICAL COMPOUND OR COMPOSITION OR TO SEPARATE OPTICAL ISOMERS FROM A RACEMIC MIXTURE
    • C12P17/00Preparation of heterocyclic carbon compounds with only O, N, S, Se or Te as ring hetero atoms
    • C12P17/02Oxygen as only ring hetero atoms
    • C12P17/08Oxygen as only ring hetero atoms containing a hetero ring of at least seven ring members, e.g. zearalenone, macrolide aglycons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12RINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
    • C12R2001/00Microorganisms ; Processes using microorganisms
    • C12R2001/01Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales
    • C12R2001/07Bacillus
    • C12R2001/125Bacillus subtilis ; Hay bacillus; Grass bacillus

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ここで一般に“デイフイシジン”
(difficidin)と呼ばれる新規抗菌化合物およびそ
の誘導化合物、および該化合物を製造、単離およ
び精製する工程に関するものである。ここで用い
られているように、新造名称である“デイフイシ
ジン”は、下記構造式の化合物を示す(式中、
R1は水素であり、Ra及びRbは下記に列挙した意
味を有し、各種のその塩を与える)。それに対応
して、“オキシデイフイシジン”の名称は、ここ
で用いられるように、R1が水酸基でRaおよびRb
が指示された意味を有する下記構造式の化合物
を意味する。この新規抗菌性化合物は、メリーラ
ンド州、ロツクビルにあるブタペスト条約第2条
()の国際寄記当局である米国標準菌株保存施
設(American Type Culfure Collection)に寄
託され各々ATCC39374および39320と指定された
バチリス・ズブチリス(Bacillus subtilis
MB3575およびMB4488の微生物培養により得ら
れる。 本発明の新規抗菌性化合物デイフイシジンおよ
び誘導体化合物は好気性および嫌気性微生物に対
して抗菌活性を有する。これらは、グラム陽性お
よびグラム陰性細菌感染の治療に、非経口的に用
いることができる。 プロチシン(proticin)は、燐を含む強度に不
飽和な無定形化合物で、広い抗菌スペクトルを有
し、特にグラム陰性感菌性に有効と記載されてい
る既知の抗菌性化合物である。この物質は、バチ
ルス・リケンホルミス(Bacillus
licheniformis)の形として同定された菌株の発
酵により生産されたと言われる。その製造、特
性、および抗菌活性についてのより詳細な記載
は、以下の参考文献中に見出し得る:(1)プレフエ
ピー(Prave,P.)ほかアンチビオツクス誌
(J.Antibiotics)25(1):第1−3頁、1972年;(2)
フエルテシー エル(Vertesy,L.)、アンチビ
オチツクス誌(J.Antibiot)25(1):第4−10頁、
1972年;(3)エスマン ジー(Nessmann、G.)ほ
か、ナツールビツセンシヤツト
(Naturwissenschaften)59(2):第81−82頁、
1972年;(4)ドイツ特許公開公報第2035812号フエ
ルテシー エル(Vertesy,L)ほか“バチリス
リヘニホルミスからのプロチシンの製造”
“(Proticin from Bacillus lichenirormis)”フ
アルプベルケ ヘキスト社、1970年7月18日;お
よび(5)英国特許第1350271号、バチルス リヘニ
ホルミスの醗酵によるプロチシンの製造
(Proticin Produced by Bacillus
licheniformis fermentation)フアルプベルケ
ヘキスト社(Farbwerke Hoechst A.G.)、
1974年4月18日(ケミカルアブストラクト81
48531y、p30b、1974年参照)。 しかしながら、特異抗生物質化合物プロチシン
について繰返し参照しても、上述の参考文献では
単一化合物を特徴づけることは出来ず、またそこ
に示されているスペクトル・データは数種の可能
な化合物に矛盾しないものである。上述のフエル
テシーの文献(2)は、二重結合のただ一つにのみ一
つのメチル基が存在することを記載しているのに
対し、本発明の化合物は、そのようなメチル基を
2個有しているので、本発明のR1が水酸基であ
る新規抗菌性化合物(オキシデイフイシジン)は
上記文献中に記載されたいわゆるプロチジンと
は、化学的に異なるものである。他方、R1が水
素である本発明での新規抗菌性化合物(デイフイ
シジン)は、それが異なる分子量を有しているこ
とから、文献中の化合物とは容易に区別される。 デイフイシジンは化学的には、構造式に図示
されるように、不斉中心をC4、C5、C15、およ
びC21に有する22員大環状ポリエンラクトン燐酸
エステルである。 見れば判るように、構造式中には2つの主要
化合物がある。一つの化合物は、R1が水素のも
のであつて、既に指摘したように、以後は“デイ
フイシジン”と記す。もう一方の化合物はR1
水酸基のものであつて、以後は“オキシデイフイ
シジンと記す。 本発明に従つて、以下の構造式を有する新規抗
菌性化合物デイフイシジンおよびその誘導体が与
えられる: 式中、RaおよびRbは、水素;アルカリ金属お
よびアルカリ土類金属陽イオン;アンモニウム;
および置換アンモニウムからなる群より独立的に
選択された置換基であり、R1は水素または水酸
基である。 アンモニウム陽イオンは、既知の方式によつ
て、好ましくは、例えば低級アルキル基により置
換され得る。 デイフイシジンが製造され、さらにモノおよび
ジ−カリウム塩の平衡を変える燐酸カリウム塩と
して用いられる。この塩の形は、製造が容易であ
ること、および低PH下で存在する酸型(Ra=Rb
=H)が恐らく不安定なことから採用されたもの
である。 デイフイシジンおよびその誘導体は、メリーラ
ンド州、ロツクビルの米国標準菌株保存施設
(American Type Culfure Collection)に寄託
されたバチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)MB3575およびMB4488の微生物培養に
より製造することができる。これらはそこから
各々受託番号ATCC39374および39320で無制限に
入手し得る。 該バチルスあるいはその変種および変異株は、
微生物培養ら一般的に用いられる栄養培地あるい
は栄養溶液を用いた寒天スラント試験管またはエ
ルレンマイヤー・フラスコあるいはフアーメンタ
ー中の深部培養条件下において、よく知られた微
生物手法に従つて培養することができる。 本発明においては、デイフイシジンおよびその
誘導体は、微生物、例えばバチルス・ズブチリス
Bacillus subtilis)ATCC39320を好気条件下、
約28℃の温度で培養中に生産される。栄養培地の
組成は、広範囲に変化させることができる。必須
の同化可能な栄養成分は、炭素源、窒素源、燐、
硫黄、マグネシウム、カルシウム、および塩素を
含む無機物源である。培養は中性PH条件好ましく
は、約6.0から7.0の条件が最も生産的である。 典型的な炭素源には、グルコース、デキストリ
ン、澱粉、グリセロールなどを含む。典型的な窒
素源は植物粉(大豆、綿実、トウモロコシなど)
肉粉または動物性ペプトン、醸造可溶物
(distillers solubles)、カザミノ酸、酵母細胞、
種々の加水分解物(カゼイン 酵母、大豆、な
ど)、酵母核酸、およびアミノ酸を含む。 ナトリウム、カリウム、アンモニウム、マグネ
シウム、およびカルシウムの塩酸、硝酸、硫酸、
炭酸および燐酸塩の如き無機塩類は必須無機元素
の供給源を提供する。栄養培地は鉄、銅、マンガ
ン、亜鉛、及びコバルトのような種々の微量元素
をも含む。 培養中に過剰な発泡が生じたときは、発酵の前
または途中で、発酵培地中に、植物油、ラード
油、およびポリプロピレングリコールのような消
泡剤を添加することができる。デイフイシジンの
最大収量は、約20ないし120時間以内に到達され、
培養に依存している。発酵の接種ダネは、懸濁
液、スラント、凍結細胞、または凍結乾燥物から
供給され得る。 上述の通常培養法に加えて、メソド インマイ
クロバイオロジー(Methods in Microbiology)
第2巻〔アカデツク出版(Academic Press)ロ
ンドン−ニユーヨーク〕、1970年、第259−328頁
に記載されているような連続法を用いることもで
きる。そのような糸では、菌を長期間自然変異あ
るいは他の崩壊が顕著になることなく定常状態を
保つことができる。 デイフイシジンおよびその誘導体の生産のため
に、本発明がバチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)ATCC39374あるいは39320を使用する
ことのみに限定されるのではないことが理解され
るべきである。菌がデイフイシジンおよびその誘
導体を生産している限りは、該微生物から生じた
自然または人工の変異株またはバチルス・ズブチ
リス(Bacillus subtilisATCC39374または
29320の他の変種の使用を包含することが特に望
まれ、また意図されている。バチルス・ズブチリ
ス(Bacillus subtilis)変異株の人工的な生産
は、X−線または外線(UV)照射の如き通常の
操作、または、ナイトロジエン・マスタード、ニ
トロソグアニジン、樟脳などのような化学変異剤
の利用、または組換えDNA工学手法などにより
達成することができる。 バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)
ATCC39320の形態学的および生理学的特性 ATCC39320の形態学的および生理学的性質は
以下のようである: 形態:グラム陽性、空胞のない栄養桿菌で末端は
円形;平均の大きさ0.9×2.3〜2.6μ;単細
胞体。桿菌は運動性あり。好気条件下で胞
子形成。胞子は0.5×1.0μ(平均の大きさ)、
卵形ないし円筒形、多く中央部に形成、胞
子のうは膨まず。 集落の外観: 平たん、円状で外縁は不規則、表面は滑ら
かでない。集落がなくなるに従つて外縁は
不透明になる。肉汁表面で光沢なく、しわ
のある全面薄膜形成、トリプチカーゼ大豆
寒天上で色素生産なし。28℃、37℃で生
育、60℃で生育せず。 陽性反応: カタラーゼ、フオゲス−プロスカウエル
(Voges−Proskauer)、ゼラチン、硝酸塩
還元。クエン酸の利用、グルコース、アラ
ビノース、マンニトール、キシロース、ソ
ルビトール、およびスクロースからの酸生
成、澱粉加水分解。 陰性反応: ウレアーゼ、インドール、プロピオン酸の
利用。アルギニン・ジヒドロラーゼ、ラム
ノースおよびメリオビースからの酸生成、
嫌気性寒天中(穿刺または嫌気ジヤー中で
の平板培養)で非生育、嫌気条件下肉汁ま
たは硝酸肉汁中で非生育。 ベルゲイ(Bergey)のマニユアル・オブデイ
ターミナテイプ バクテリオロジー(Manual of
Deferminative Bacteriology)、第8版、〔ウイ
リアムス・アンド・ウイルキンス(Williams&
Wilkins)〕、1974年、およびゴルデン・アール・
イー(Gordon,R.E.)、ハイネム・ダブリユー・
シー(Haynes,W.C.)およびパンク・シー・エ
イチ(Pang,C.H.)(1973年)、ザ・ギナス・バ
チルス(The Genus Bacillus)、アグリカルチ
ヤーモノグラフ(Agriculture Monograph)No.
427、ユー・エス・デパートメント・オブ・アグ
リカルチヤー(U.S.Department of
Agriculture)、〔ワシントン・デイー・シー
(Washington,D.C.)〕中の培養記載との比較の
結果は、MB4488/ATCC34320が既知種バチル
ス・ズブチリス(Bacillus subtilis)の株であ
ることを示す。 バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)
ATCC39374の形態学的および生理学的特性 ATCC39374の形態学的および生理学的性質は、
以下に述べる微生物の集落の外観に関する点を除
くと上に示したATCC39320のものと同じであ
る: 集落の外観:24時間で盛り上つた円形、ムコイ
ド。集落が古くなるに従つて外縁が乾燥不透明
および不規則になる。中央ムコイド領域は乾燥
し続け、不透明化およびしわがよる。肉汁表面
上で光沢なく、しわのある全面薄膜形成。トリ
プチカーゼ大豆寒天上で色素生成なし。28℃、
37℃で生育、60℃で非生育。 デイフイシジンおよびその誘導体の生産 A 抗菌性化合物デイフイシジンおよびその誘導
体、またはそれらの塩の一つの、しかしその中
ではオキシデイフイシジンが大きな割合で生産
されるような、製造方法は、デイフイシジンお
よびその誘導体を形成し、バチルス・ズブチリ
ス(Bacillus subtilis)ATCC39320株に属す
る微生物を炭素源、窒素源、栄養塩、および微
量元素を含む栄養水溶液により、20゜乃至40℃
の範囲の温度で24乃至120時間、栄養溶液が可
成りの量のデイフイシジンおよびその誘導体を
含むようになるまで培養すること、その後、培
養液からデイフイシジンおよびその誘導体を分
離し、必要なら薬学的に許容される塩基を用い
て塩に変換することを含む。 培養中に、栄養培地のPH値は、中性からやや
酸性に変る;一般に緩衝液の添加は不要である
が、予防策として用いることも出来る。望まし
い収量が2〜4日後に得られるので、培養をこ
の期間後に適当に停止する;その時栄養液は多
量のオキシデイフイシジンを含んでいる。
ATCC39320の培養はデイフイシジンに比して
より多くのオキシデイフイシジンを生産する
が、全体の力価は以下に述べるATCC39374培
養より低いことが認められた。 B 抗菌性化合物デイフイシジンおよびその誘導
体、またはそれらの薬学的に許容される塩基と
の塩の一つ、しかしその中ではデイフイシジン
がより大きな割合で生産されるもう一つの、そ
してより好ましい製造方法は、デイフイシジン
およびその誘導体を形成し、バチルス・ズブチ
リス(Bacillus subtilis)ATCC39374株に属
する微生物を、炭素源、窒素源、栄養塩および
特にコバルトを含有する微量元素を含む栄養水
溶液により、栄養養液が可成りの量のデイフイ
シジンおよびその誘導体を含むまで20゜乃至40
℃の範囲で24乃至120時間培養し、その後培養
液からデイフイシジンおよびその誘導体を分離
し必要なら薬学上許容される塩基との塩に変換
することを含む。 既に指摘したように、バチルス・ズブチリス
Bacillus subtilis)ATCC39374株を用いる方
法が同様に好ましい。何故なら、オキシデイフイ
シジンより大きな割合のデイフイシジンを生成
し、上記“A”に述べた方法で用いたバチルス・
ズブチリス(Bacillus subtilis)ATCC39320微
生物より高力価を生成することが認められたから
である。 コバルトの添加、例えば0.1g/、は該微生
物によるデイフイシジンの優先的な生産を起こさ
せ、生産されるオキシデイフイシジン量に対し重
量比で3:1の大きさにまでなることが認められ
た。種々の水溶性のコバルト塩を用いることがで
できる。例えば、好んで用いられるのは塩化コバ
ルト6水和物である。 同様に、コバルト存在下で燐酸塩を例えば
100ppm添加すると、オキシデイフイシジンの生
産に比し、バチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)培養によるデイフイシジンの優先的な
生産が起こることが認められた。他方、オキシデ
イフイシジンの優先的な生産はマンガン、例えば
塩化マンガン4水和物を例えば0.025g/添加
することにより行なわれる。しかし、これらの知
見は予備的な性格のものであり、望まれるかも知
れない、デイフイシジンかまたはオキシデイフイ
シジンの生産に影響を及ぼす目的で培地に有利な
操作を加える可能性があることを示すものとして
のみ含まれているものである。 デイフイシジンおよびその誘導体の分離 デイフイシジンおよびその誘導体を分離するた
めに菌の培養液を先ず遠心分離により清澄にす
る。しかし、デイフイシジンおよびその誘導体の
可成りの部分は、細胞部分に残留することにな
る。この粗製品をXAD−2およびHP−20樹脂の
ような有機系ポリマー樹脂およびリクロプレプ
(LiChroprep)RP−18樹脂およびフオトマン
(Whatman)のODS樹脂(共にC18H37残基が化
学的に結合した外層をもつた珪酸である)のよう
な珪酸系ポリマー樹脂のような適当な吸着剤を用
いぞクロマトグラフイーにより精製する。デイフ
イシジンおよびその誘導体は、吸着剤から適当な
極性溶媒またはその混合物により溶出され、次い
で、デイフイシジンおよびその誘導体の水性抽出
が行なわれる。デイフイシジンおよびオキシデイ
フイシジンは次に高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)により相互に、そして、構造的な関連
化合物から分離される。 デイフイシジンおよびその誘導体の有効抗菌量
は、哺乳動物で5mg/Kgから20mg/Kgの程度と考
えられる。デイフイシジンおよびその誘導体は、
グラム陰性およびグラム陽性感染症の治療に有効
であり、静脈内、筋肉内、または皮下に単独ある
いは製剤担体との組み合せで投与し得る。最終的
な投与経路および量は臨床的により決定され、患
者の独自の条件に基くべきである。 デイフイシジンおよびその誘導体と、適当な製
剤担体との組み合わせは、薬剤士の領域でよく知
られている方法によりなされる。例えば、皮下
(S.C.)投与の目的では、デイフイシジンおよび
その誘導体の溶液は一般に例えば無菌水溶液また
はアルコール溶液を用いる。この溶液は、必要な
ら適当に緩衝化されるべきであり、稀釈液は先
ず、食塩またはグルコースで等張にしておくこと
ができる。これらの水溶液およびアルコール溶液
は静脈内(i.v.)注射としても適当である。 以下の例は、バチルス・ズブチリス(Bacillus
subtilis)ATCC39320およびATCC39374から
のデイフイシジンおよびオキシデイフイシジンの
製造および単離を説明するものである。 実施例 1 ATCC39320を用いたデイフイシジンおよびオ
キシデイフイシジンの製造 1 “A”工程 ATCC39320(MB4488)培養、凍結乾燥管は培
養の脱脂乳懸濁液0.15mlを含む1.00mlアンプル
中に凍結乾燥した状態で保持されている。 2 “B”工程 容器:フラスコ当り50ml培地を含む邪魔板3個
つき250ml容エルレンマイヤーフラスコ、 培地: 重量/体積 デキストロース 1g/ 可溶性澱粉 10g/ 牛肉エキス 3g/ アルダミン(Ardamine)PH 5g/ NZ−アミンE型 5g/ MgSO47H2O 0.05g/ 1.34M燐酸緩衝液 0.02%体積/体積 CaCO3(PHを7.0−7.2に調整後) 0.05% 燐酸緩衝液 KH2PO4 91g/ Na2HPO4 95g/ 接種材料: 凍結乾燥管(Lyo tube)1本の内容物を各
“B”フラスコ中へ インキユベーシヨン: 220RPMで回転する約5cm(2″)回転盤から
なる回転振盪機上で28℃24時間 無菌性: 平板塗抹およびグラム染色 3 “C”工程 容器:500ml培地を含む邪魔板3個つき2リツ
トル容エルレンマイヤーフラスコ、 接地:“B”工程と同じ 接種材料: “B”工程からの10ml インキユベーシヨン: “B”工程と同じ 無菌性: “B”工程と同じ 4 “E”工程 容器:750リツトル容ステンレス スチール
フアーメンター 培地: デキストリン 40g/ ソルラツク(Solulac) 7g/ アルダミン(Ardamine)YEP 5g/ 塩化コバルト 50mg/ ポリグリコール2000 1ml/ 前−殺菌 PH 7.3 殺菌:121℃ 20分 接種材料: “C”工程1リツトル フアーメンター容積A.I.:501リツトル 温度:28℃ 通気:約141リツトル/分(5CFM)(30時間)
次に約170リツトル/分(6CFM) 撹拌:130RPM(12時間)次に110RPM 圧:約0.91Kg/cm2(13PSI) 消泡剤: ポリグリコール2000 循環時間: 92時間 無菌性: 顕微鏡検定および28℃および37℃で平板塗抹 生理: 【表】 実施例 2 デイフイシジンおよびオキシデイフイシジンの
単離および精製 A 抗菌複合体の予備的単離 実施例1で記載された発酵バツチからの約420
リツトルの全培養液(PH5.9)は、92時間目に収
穫した。培養液をシヤープレス遠心機を用いて清
澄化した。416リツトルの清澄培養液を500mlの
4N塩酸によりPH5.0に合せ、次いで、4リツト
ル/分で38リツトルのロームアンドハース社のア
ンバーライトXAD−2樹脂に吸着させた。樹脂
を4リツトル/分で120リツトルの冷たい蒸留脱
イオン水により洗浄した。抗菌複合体は、160リ
ツトルの酢酸エチル4リツトル/分により樹脂か
ら溶出した。溶出液の下部水層は除去廃棄した。
溶出液を無水硫酸ナトリウム上で30分間撹拌し、
乾燥した。乾燥剤を過により除去し、液を真
空下で2.65リツトルに濃縮した。濃縮液に1リツ
トルの水を加え、緩やかに撹拌しつつ130mlの
2.5N水酸化ナトリウムにより下部水層のPHを8.5
に調整した。混合物を2分間激しく撹拌した。層
を分離させた。下部水性抽出液を別容器に移し、
上部有機層を各回500mlの水と抽出の間PHを8.5に
するのに十分な2.5N水酸化ナトリウムにより2
回抽出した。3つの水性抽出液を併せ、PH6.9に
調整した。抽出液量は2.4リツトルであつた。2.1
リツトルの抽出後酢酸エチル溶液は、94gの総固
体を含んでいた。 デイフイシジンおよびオキシデイフイシジン
は、水性抽出物中、および水抽出後酢酸エチル区
分の両方に種々の量で存在した。下記B工程は、
水抽出後酢酸エチルからのデイフイシジンおよび
オキシデイフイシジンの単離を述べる。下記C工
程は水性抽出液からのデイフイシジンの単離を述
べる。D工程は別の単離法および対応する分析評
価を述べる。 B デイフイシジンおよびオキシデイフイシジン
の単離 上記A工程からの2.1リツトル水抽出後酢酸エ
チル分画の0.4ml試料を油状残渣まで蒸発させ、
0.7mlの7:3メタノール−0.01M燐酸カリウム
PH7.0中に取つた。その溶液0.4mlを同一溶媒中、
28℃でデユポン・ゾルバツクス(Dupont
Zorbax)ODSカラム〔内径4.6mm(ID)×25cm〕、
10ミクロン、上でクロマトグラフにかけた。流速
は1ml/分で、カラム溶出液は、10mm光路長のフ
ローセル((flow cell)およびハネウエル・エレ
クトリツク(Honeywell Electronik)の195記録
機を備えたラボラトリー・データー・コントロー
ル・スペクトラ・モニター(Laboratory Data
Control Spectra Monitor)紫外線検出機を用
いて275nmでモニターした。溶出液を0.5ml分画
で集め、ビブリオ パーコラスト(Vibrio
percolaus)MB1272に対する寒天平板拡散法で
検定した。表は生物検定の結果を要約したもの
である。 表のデータは、水抽出後酢酸エチル中に2つ
の異なつた抗菌物質の存在を示す。11および12分
画の活性は抗菌性オキシデイフイシジンによるも
のである。61−65分画の活性は抗菌性デイフイシ
ジンによるものである。 【表】 C 抗菌性デイフイシジンの分離―方法1 上記A工程からの併合水性混合抽出液2.4リツ
トル(総固体66g)は溶け込んでいる酢酸エチル
の大部分を除くために2.1リツトルに濃縮した。
濃縮物は0.22Lの0.1M燐酸カリウムPH7.0で稀釈
し、50ml/分で1リツトルのミツビシ・ダイアイ
オン(Mitubishi Diaion)HP−20樹脂上に吸着
させた。樹脂を3リツトルの蒸留水、3リツトル
の1:1メタノール−0.1M燐酸カリウムPH7.0、
3リツトルの65:35メタノール−燐酸緩衝液、お
よび3リツトルの9:1メタノール−蒸留水で連
続的に洗浄した。抗菌性複合体は50ml/分で、
3.9リツトルのメタノールで溶出し、1.45リツト
ルの先駆分画と2.45リツトルの濃厚分画として集
めた。先駆部分にはオキシデイフイシジンが豊富
であり、一方濃厚分画にはデイフイシジンが豊富
であつた。濃厚区分(総固体0.55g)は50mlまで
濃縮し、116mlの0.1M燐酸カリウムPH7.0で稀釈
した。溶液は、イー・メルク・リクロプレツプ
(E.Merck LiChroprep)RP−18、25−40ミクロ
ン樹脂の74mlのカラムに5ml/分でチヤージし
た。カラムは、メタノール濃度を漸増させるメタ
ノール−水混合物で連続的に展開した(表)。
流速は5ml/分、分画は各7.5mlであつた。 【表】 分画の高速液体クロマトグラフイー(HPLC)
分析および生物検定に基き、抗菌物質が分画109
−121に溶出し、この分画は表のピーク2(デイ
フイシジン成分)と同じ高速液体クロマトグラフ
イー保持時間を示した。分画109−121を粗デイフ
イシジン成分濃厚区分として併合した。 濃厚区分を8.2mlにまで濃縮し、0.9mlの1Mク
エン酸ナトリウムPH5.4および6.1mlのメタノール
で稀釈した。この溶液を4:6メタノール−
0.1Mクエン酸ナトリウムPH5.5中イー・メルク・
リクロプレツプ(E.Merck LiChroprep)RP−
18樹脂25−40ミクロンの177mlのカラム上に2
ml/分で吸着させた。カラムを同一流速で30mlの
4:6メタノール−クエン酸緩衝液で洗浄した。
カラムを次に75:25メタノール−クエン酸(分画
1−35)および8:2メタノール−クエン酸(分
画36−70)で展開した。全分画は2mlであつた。
薄クロマトグラフイー(TLC)および紫外線
(UV)分析に基き、分画42−65を併せ、6mlに
濃縮した。得られた白色懸濁液を、5mlの0.1M
燐酸カルシウムPH7.2および不溶物質が再溶解す
るのに充分な量のメタノール(7ml)で稀釈し
た。その溶液を以下の方式で脱塩した。この溶液
を3:7メタノール−0.1M燐酸カリウムPH7.0中
の8mlのリクロプレツプ(LiChroprep)RP−18
樹脂上に吸着させた。この樹脂を24mlの3:7メ
タノール燐酸緩衝液および24mlの3:7メタノー
ル−蒸留水で連続的に洗浄した。デイフイシジン
成分は30mlの9:1メタノール−蒸留水で溶出し
た。溶出液は81:19メタノール−0.1Mクエン酸
ナトリウムPH5.5中室温下デユポン・ゾルバツク
ス(Dupont Zorbax)ODSカラム〔内径4.6mm
(ID)×25cm〕を用いた高速液体クロマトグラフ
イーにより分析した。流速は2ml/分であつた。
溶出液の275nmにおける紫外線吸収の約94%はデ
イフイシジン成分(保持時間379秒)に帰因する
ものであつた。保持時間418秒の不純物は、
275nm吸収の残りの6%に対応した。その不純物
はリクロプレツプRP−18樹脂上で注意深くクロ
マトグラフイーを行なうことにより除去した。次
に上記30mlの溶出液を濃縮してメタノールを除き
1Mクエン酸ナトリウムPH5.4およびメタノールで
8ml、最終溶液組成4:6メタノール−0.1Mク
エン酸ナトリウムにした。この溶液を17mlのリク
ロプレツプRP18樹脂に仕込んだ。カラムを75:
25メタノール−0.1Mクエン酸ナトリウムPH5.5
(分画1−31、各2ml)、および8:2メタノール
−クエン酸(分画32−72、各2ml)で、2ml/分
で連続的に溶出した。高速液体クロマトグラフイ
ー分析に基き、分画41−54を濃厚区分1として併
合した。濃厚区分のPHを稀水酸化ナトリウムで
1.5単位増大させた。外れの区分55−72は併せて
溶媒組成4:6メタノール−0.1Mクエン酸にま
で濃縮し上述のように17mlのリクロプレツプRP
−18クロマトグラフにかけた。適当な分画を濃厚
区分2として併合した。溶液のPHを1.5単位増大
させた。濃厚区分1および2を併せ濃縮してメタ
ノールを除き、0.1M燐酸カリウムでPH8.0に調整
した。得られた10mlの不透明溶液に、試料を透明
にするのに充分な量のメタノール(7.5ml)を加
えた。この溶液を8mlのリクロプレツプRP−18
樹脂に吸着させることにより脱塩した。樹脂を50
mlの3:7メタノール0.1M燐酸カリウムPH7.0お
よび30mlの3:7メタノール−蒸留水で連続的に
洗浄した。次に、樹脂を30mlの9:1メタノール
−水で溶出した。溶出液は、約21mgの実質上純粋
なデイフイシジンを含んでいた。 D 抗菌物質デイフイシジンの単離―方法2 上述A部の水抽出後酢酸エチル溶液2.1リツト
ル中の1.7リツトルを40℃で油状にまで濃縮し、
9:1メタノール−勢で915mlに稀釈した。不溶
物を遠心分離により取り除いた。澄明な遠心分離
液を、9:1メタノール−水で充填したDEAE・
セフアデツクスA−25(アセテート・サイクル)
600mlのカラムに20ml/分で吸着させた。この樹
脂を4リツトルの9:1メタノール−水で洗浄し
た。粗デイフイシジン成分を樹脂から9:1メタ
ノール−水中3%塩化アンモニウムで溶出し、そ
の間一連の100ml分画を集めた。450mlの濃厚区
分、分画7−10は高速液体クロマトグラフイー検
定によりデイフイシジン160mgを含んでいた。濃
厚区分を916mlの水で稀釈し、180mlのダイアイオ
ン(Diaion)HP−20樹脂に18ml/分で吸着させ
ることにより脱塩した。樹脂を600mlの水、600ml
の0.1M燐酸カリウムPH7.5および再度600mlの水
で連続的に洗浄した。メタノールによる樹脂の溶
出で1gの総固体を含む208mlの抗生物質濃厚区
分を与えた。試料を100mlに濃縮し、233mlの
0.05M燐酸カリウムPH7で稀釈し、190mlのリク
ロプレツプRP−18樹脂、25−40ミクロンのカラ
ム上に仕込んだ。次いで、1:1メタノール−
0.05M燐酸カリウムPH7、10ml/分で(分画1−
40)続いて50%メタノールから90%メタノール緩
衝液の直線勾配により(分画41−280)溶出した。
全分画は各10mlであつた。高速液体クロマトグラ
フイー検定およびビブリオパーコランス
((Vibrio percolans)に対する生体外(in
vitro)寒天平板拡散検定に基き分画222−237を
まとめた。154mlの濃厚区分は115mlのデイフイシ
ジンを含んでいた。試料を170mlの0.05M燐酸カ
リウムPH7で稀釈し、95mlのフオトマン・パーテ
イシル(Whatman Partisil)M20 10/25ODS
−3カラム(内径2.2cm×25cm)、10ミクロン、上
に吸着させた。カラム10ml/分で65:35メタノー
ル−0.05M燐酸カリウムPH7(分画1−89)、70:
30メタノール−緩衝液(分画90−149)、および
75:25メタノール−緩衝液(分画150−230)で連
続的に溶出した。全分画は各5mlであつた。分画
180−220を併合し、34mlにまで蒸発させた。得ら
れたミルク状の懸濁液が透明になるのに充分な量
のメタノール(11ml)を添加した。その溶液を2
ml/分で18mlのダイアイホンHP−20樹脂上に吸
着させた。樹脂を40mlの33:7メタノール−水で
洗浄した。樹脂をメタノールで溶出し、本質的に
純粋なデイフイシジン・カリウム塩83mgを含む濃
厚区分を得た。水からその抗生物質を凍結乾燥す
ることにより、白色無定形固体を得た。それにつ
いて以下に述べる分析結果が得られた。 デイフイシジンの物理化学的特性 − 水、メタノールおよびエタノールのような低
級アルコールに可溶 − 0.1重量パーセント水溶液のPH6.9 紫外線スペクトル(メタノール中)λmax A1% 1cm 235nm 866 263nm 316 273nm 415 283nm 328 マススペクトルデータ 高分解能質量測により、トリメチルシリル化の
際、試料は分子式C31H45O6P:分子量544(ジ−
TMS誘導体、m/z688.3744)に対応するジ−
TMS誘導体(M+TMS2)としてm/z688.3741
の位置に分子イオンを示した。陰イオンFAB
〔Fast Atom Bombardment高速原子衝撃〕分析
の結果はその分子量算定(観察(M−H)-、m/
z543)を確証した。1 HNMRスペクトル スペクトルは第1図のように測定された。スペ
クトルは20%CD3OD/CDCl3中22℃(約5mg/
0.35ml)300MHzで記録されており、ケミカルシ
フトは内部標準テトラメチルシランをゼロppmと
した相対値ppmで示されている。13 CNMRケミカルシフト スペクトルは、20%CD3OD/CDCl3中5℃で
記録された。ケミカルシフトは内部標準テトラメ
チルシラン(TMS)のダウンフイールドにppm
で表示されている。HRMSデータと一致して、
31個の炭素原子は以下のケミカルシフトで認めら
れた:16.8、18.7、20.0、23.2、24.9、30.7(2x)、
32.7、35.9、39.0、39.5、41.5、71.7、74.2、11.7、
115.4、120.7、123.6、124.2、125.0、126.1、
127.0、127.2、129.7、133.2、133.7、134.6、
139.1、141.1、146.2、172.7ppm。 実施例 3 ATCC39374を用いたデイフイシジンおよびオ
キシデイフイシジンの製造 培地の調製 培地Aは以下に挙げた成分を蒸留水中に懸濁す
ることにより調製した。50mlのこの懸濁液を邪魔
板3個つき250mlフラスコおよび500mlを邪魔板3
個つき2000ml容フラススコに分配した。フラスコ
は綿栓し、121℃、約1.26Kg/cm2(18PSI)で30分
間オートクレーブした。 培地Bは以下に挙げた成分を蒸留水中に懸濁す
ることにより調製した。PHは指示されているよう
に調製し、この培地9.5リツトルを14リツトルの
ニユー・ブランスブイツク・サイエンテイフイツ
ク(New Brunswick Scientific)のミクロフエ
ルム(Microferm)フアーメンター、MF−114
型に仕込んだ。フアーメンターを無撹拌、121℃、
約1.26Kg/cm2(18PSI)で120分間オートクレーブ
した。オートクレーブ後、培地を機械的に撹拌、
通気し、28℃に冷却した。 培地Cは以下に挙げた成分を蒸留水中に懸濁
し、沸騰するまで加熱し、18×150mm試験管に12
ml分配することにより調製した。試験管を121℃、
約1.26Kg/cm2(18PSI)で20分間オートクレーブ
の後、試験管を傾斜状に置き、培地がスラントに
固化するようにした。 培養液の調製 ATCC39374培養の凍結乾燥試験管を無菌的に
培地Aの邪魔板3個つき250ml容フラスコに接種
し、220RPM28℃で24時間インキユベートした。
このタネ培養をC培地のスラント12本に接種する
のに用いた。一度接種した後、スラントを96時間
28℃でインキユベートし、冷蔵した。上述のよう
に調製したスラントの一部を培地Aの250mlフラ
スコに接種するのに用いた。フラスコは
220RPM28℃で24時間インキユベートした。この
第1段階タネフラスコの3%を培地Aの2000mlフ
ラスコの接種に用い、これも又220RPM、28℃で
24時間インキユベートした。この第2段階タネ・
フラスコを直接フアーメンターの接種に、あるい
は第3段階のタネの接種に用いることができる。
第3段階のタネを用いる際は第2段階のタネの3
%を培地Aのもう一つの2000mlフラスコへの接種
に用いた。第3段階のタネを28℃、220RPMで24
時間インキユベーシヨン後、そのフラスコを用い
て培地B含有フアーメンターへ接種した。 デイフイシジンおよびオキシデイフイシジンの生
産 上述のように調製し、前述の第2または第3段
階のタネ・フラスコを接種した培地Bを含むフア
ーメンターを28℃、300−400RPM、0.3vvm空気
下でインキユベートした。発泡制御の必要がある
ので無菌ポリグリコールP−2000を添加した;フ
アーメンター中のポリグリコールP−2000の全量
は1%(v/v)を越えなかつた。発酵は88時間
で終了した。フアーメンターから引き出した試料
をメタノール(全培溶液1部にメタノール2部を
加える)で抽出し、産物形成を高速液体クロマト
グラフイーにより検定した。試料の様相、2つの
発酵の平均値を表に示す。収穫したフアーメン
ターは、処理するまで4−10℃に貯蔵した。 培地A: g/ トリプチカ−ゼペプトン 25 スクロース 10 大豆粉 10 可溶性澱粉 10 CaCO3 10 グルコース 5 牛肉エキス 1 麦芽エキス 1 酵母エキス 1 コーンステイープリカー(Corn Steep
Liquor) 0.5 大豆油 0.1 大豆トリプチカーゼ 0.1 PH 6.8(そのまま) 培地B:g/ デキストリン 40 ソルラツク(Solulac) 7 酵母エキス 5 CoCl2−6H2O 0.05 ポリグリコールP−2000 5ml/L 培地C: g/ 寒 天 20 麦芽エキス 10 デキストロース 4 酵母エキス 4 PH7.0 【表】 これらの発酵結果は生産されたデイフイシジ
ン:オキシデイフイシジンの比が約3:1である
点で異常と思われる。この比が約1:1に観察さ
れるのがより普通である。 実施例 4 デイフイシジンの単離 上述の実施例3で記載された発酵分からの約11
リツトルの全培養液(PH6.5)を約88時間目に収
穫した。培養液PHを水酸化ナトリウム水溶液で
7.3に調整した。培養液に4.8リツトル量のイソプ
ロパノールを添加した。完全に撹拌した後、培養
液を遠心分離で清澄にした。14.4リツトルの清澄
培養液試料を100ml/分で1リツトルのドウエク
ス(Dowex)1×2(Cl-)樹脂50−100メツシユ
に吸着させた。樹脂を2リツトルの蒸留水で洗浄
し、100ml/分で9:1メタノール−水中、3%
塩化アンモニウムにより溶出した。溶出物を8本
の500ml分画に集めた。1.5リツトルの濃厚区分
(分画2−4)を3リツトルの水で稀釈し、100
ml/分でダイアイオンHP−20樹脂の1リツトル
カラム上に吸着させた。樹脂を2リツトルの3:
7メタノール−水、1.5リツトルの0.1M燐酸カリ
ウムPH7および2リツトルの水で連続的に洗浄し
た。樹脂をメタノールで溶出し、2.5gの29%純
度のデイフイシジンを得た。溶出液を30mlに濃縮
した。濃縮液10ml(250mlデイフイシジン)を
0.05M燐酸カリウムPH7.1で15.4mlに稀釈し、カー
ル・フイツシヤー(Karl Fsher)分析により分
析した試料中の含水量を50%にした。15.4mlの試
料を1:1メタノール−0.05M燐酸カリウムPH
7.1中100mlのセフアデツクスLH−20樹脂でクロ
マトグラフにかけた。流速は2.5ml/分であつた。
デイフイシジンは保持時間1.75カラム体積で溶出
した。200mlの濃厚区分を150mlの水で稀釈し、8
ml/分で、3:7メタノール−水で平衡化した80
mlのダイアイオンHP−20に吸着させた。樹脂を
100mlの3:7メタノール−水で洗浄し、200mlの
メタノールで溶出した。溶出液濃厚区分は80ml
で、256mgの56%純度デイフイシジンを含んでい
た。溶出液40ml量を4mlに濃縮し、0.03M燐酸カ
リウムPH7で8.2mlに稀釈し、65:35メタノール
−0,03M燐酸カリウム緩衝液で平衡化しておい
た95mlのフオトマン・パーテイシルM20 10/
25ODS−3カラム(10ミクロン)上に仕込んだ。
カラムを75:25メタノール−緩衝液で溶出し、溶
出液を一連の10ml分画に集めた。分画31から40を
併合し、30%以下のメタノールを含む溶液にまで
濃縮し、2.5ml/分で25mlのダイアイオンHP−20
樹脂上に吸着させた。樹脂を100mlの3:7メタ
ノール−水で洗浄した。メタノールでの溶出によ
り54mgのほとんど純粋なデイフイシジンを得た。
抗菌物質は分解を最小にするために−80℃でメタ
ノール中に保存した。一部を水から凍結乾燥し、
物理化学的特性測定用の試料とした。1HNMRス
ペクトルおよびマス・スペクトルはこの産物が上
記の実施例2のD工程で評価した産物と同一であ
ることを示した。 実施例 5 オキシデイフイシジンの製造 オキシデイフイシジンの製造に3つの異なる発
酵過程を用いた。 A 培地の調製 以下に述べる培地Aは、下に挙げた成分を蒸留
水に溶解し、滅菌前に濃塩酸または50%水酸化ナ
トリウムによりPHを7.0と7.2との間に調整するこ
とによつて調製した。この培50mlを邪魔板3個つ
き250ml容振盪フラスコに分配し、500mlの同一培
地を邪魔板3個つき2000ml容振盪フラスコに分配
した。フラスコを綿栓し、オートクレーブ中で
121℃で25分間加熱することにより滅菌し、室温
にまで冷却した。 培地A デキストロース 0.1 可溶性澱粉 1.0 牛肉エキス 0.3 アルダミン(Ardamine)PH 0.5 NZアミンE型 0.5 MgSO4・7H2O 0.005 燐酸緩衝液(1) 2.0ml CaCO3 (2) 0.05% (1) 燐酸緩衝液 KH2PO4 9.1 Na2HPO4 9.5 PH−7.70 (2) PHを適当なレベルに調整した後添加 以下に述べる培地Bは、ニユー・ブランスブイ
ツク・サイエンテイフツク(New Brunswick
Scientific)の栄養滅菌器NS−20型中で、以下に
挙げた成分を蒸留水に懸濁、滅菌前に濃塩酸また
は50%水酸化ナトリウムでPHを7.2および7.4の間
に調整し、121℃、約1.26Kg/cm2(1平方インチ
当り18ポンド)で20分の加熱で滅菌することによ
り調製した。14リツトルの電磁的に組合せたニユ
ー・ブランスブイツク・サイエンステイフイツク
のミクロフエルム(Microferm)フアーメンタ
ー、MF−114型をジヤー中100mlの蒸留水と共に
オートクレーブ内で121℃、約1.26Kg/cm2(一平
方インチ当り18ポンド)で90分間加熱することに
より滅菌した。栄養滅菌器からの9.5リツトルの
冷却培地Bを滅菌フアーメンター中に無菌的に移
し温度を約28℃に調整した。 培地B デキストリン 4.0 譲造可溶物 0.7 酵母エキス 0.5 CoCl2・6H2O 0.005 培養の展開 バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis
ATCC39320の凍結乾燥体を無菌的に開き、上述
のように250mlの培地Aを含むフラスコへの接種
に用いた。フラスコは、220rpm回転振盪機上で
28℃24時間インキユベートした。タネは引続き第
1のフラスコから15mlずつを培地Aを含む2000ml
振盪フラスコ3本に無菌的に移すことにより増殖
させた。その2000ml振盪フラスコを220rpm回転
振盪機上で28℃24時間インキユベートした。タネ
工程における最終PH測定値は、7.20から8.35の範
囲であつた。 製 造 2000mlフラスコ1本を用いて、前述のように調
製した14リツトル容器の各々へ接種した。接種直
後にフアーメンターの条件を28℃(27.9乃至28.3
℃)、300rpmおよびKdwが2.35×10-4gram、
moles O2/ml/hr/atmに相当する2リツト
ル/分通気に設定した。発酵の間に発泡制御のた
めに必要に応じポリグリコールP−2000を添加し
たが、0.04%を越すことはなかつた。接種77時間
後に撹拌および通気を、Kdwが1.3×10-4gram、
moles O2/ml/hr/atmに相当する200rpmおよ
び1リツトル/分に減じた。フアーメンターをイ
ンキユベーシヨン89時間後に収穫した。フアーメ
ンター過培養液試料について抗菌およびPH分析
を行なつた。そのデータを以下に示す: 【表】 B. 培地調製および培養の展開は上のAに述べ
たのと同じである。 生 産 2000mlフラスコ1本を用いて、前述のように調
製した14リツトル容器の各々に接種した。接種直
後にフアーメンターの条件を28℃(28.0乃至28.3
℃)、300rpmおよびKdWが2.35×10-4gram、
molesO2/ml/hr/atmに相当する2リツトル/
分通気に設定した。発酵中に発泡制御のために必
要に応じてポリグリコールP−2000を添加した
が、004%を越すことはなかつた。フアーメンタ
ーを接種後41時間に収穫した。フアーメンター
過培養液試料について抗菌およびPH分析を実施し
た。そのデータを以下に示す: 【表】 C 培地調製は上のAに述べたのと同じである。 培養の展開 バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis
ATCC39320の凍結乾燥菌体を無菌的に開き、上
述のように、250mlの培地Aを含むフラスコへの
接種に用いた。フラスコは220rpm回転振盪機上
で27℃24時間インキユベートした。タネは引続き
第1のフラスコから2mlずつを培地Aを含む振盪
フラスコ4本に無菌的に移すことにより増殖させ
た。これら4本のフラスコは220rpm回転振盪機
上で、28℃24時間インキユベートした。24時間
後、4本のフラスコをまとめて15mlずつを培地A
を含む2000ml振盪フラスコ4本に無菌的に移し
た。これら2000mlフラスコを220rpm回転振盪機
上で28℃24時間インキユベートした。タネ工程に
おける最終PH測定値は7.21から8.35の範囲であつ
た。 生 産 2000mlのフラスコ1本を用いて、前述のように
調製した14リツトルフアーメンター容器の各々へ
接種した。接種直後にフアーメンターの条件を28
℃(27.5から28.2℃)400rpmおよびKdwが3.8×
10-gram、moles O2/ml/hr/atmに相当する
3リツトル/分に設定した。発酵中に発泡制御の
ために必要に応じてポリグリコールP−2000を添
加したが、0.23%を越えることはなかつた。接種
65時間後に撹拌を200rpmに低下させ、Kdw
1.75×10-4gram、moles O2/ml/hr/atmに減
少させた。フアーメンターを接種89時間後に収穫
した。4つのバツチを併合し、回分供給式
(batchfed)シヤープレス遠心分離機で
30.000rpmで遠心分離した。上澄をもう2回遠心
分離し、清澄な上澄を得た。フアーメンター過
培養液試料について抗菌およびPH分析を行なつ
た。4本の14リツトル・バツチの平均値のデータ
は以下の通りであつた: 【表】 実施例 6 オキシデイフイシジンの単離及び精製 A オキシデイフイシジンの予備的精製 上記実施例5に記載した、同一条件で生育させ
た14リツトル発酵4本からの全培養液を併合し、
ターボシヤープレス遠心分離機にかけた。清澄遠
心上澄28.3リツトルを濃塩酸でPH4.8に調整し、
2.1リツトルのローム・アンド・ハース社のアン
バーライトXAD−2樹脂上に吸着させた。次に
樹脂を同じ流速で8リツトルの水により洗浄し
た。抗生物質活性分を樹脂から6リツトルの酢酸
エチルで溶出し、1つの分画に集めた。溶出液は
約0.8リツトルの暗色水性下層を含んでおり、こ
れを取除き廃棄した。酢酸エチル層を無水硫酸ナ
トリウムで簡単に乾燥し、次に400mlまで濃縮し
た。 粗抗菌成分を、酢酸エチル濃縮物を撹拌しつ
つ、2.5N水酸化ナトリウムで水層のPHを8.5に至
らせつつ150mlの水を用いて水へ逆抽出した。水
性抽出物を除去し、水抽出後の酢酸エチルを再び
PH8.5の100mlの水で抽出した。最終の第3回目の
PH8.5の70mlの水での抽出の後、3つの水性抽出
物を併合し、PH8.5に調整した。最終体積は360ml
試料を−80℃で凍結保存した。 B ほとんど純粋なオキシデイフイシジンの単離 上記A工程からの併合水性抽出物を融解し、
205mlに濃縮し、15mlの1M燐酸カリウムPH7で緩
衝化した。この溶液215ml量を流速20ml/分で500
mlのダイアイオンHP−20に吸着させた。樹脂を
1.5リツトルの水、1.5リツトルの1:1メタノー
ル−0.1M燐酸カリウムPH7および1.5リツトルの
65:35メタノール−0.1M燐酸カリウムPH7で段
階的に洗浄した。オキシデイフイシジンを9:1
メタノール−水で樹脂から溶出した。溶出物を20
ml分画で集め、高速液体クロマトグラフイーによ
り検定した。分画20から35を併せ、50mlに濃縮
()した。PH7.5;高速液体クロマトグラフイー
検定によりオキシデイフイシジン430mg。 ()の49ml量(421mgオキシデイフイシジン)
を1:4メタノール−水中リクロプレツプRP−
18樹脂〔イー・メルク(E.Merck)25−40ミクロ
ン〕170mlのカラムに仕込んだ。先ず、カラムを
流速約3.5ml/分で250mlの1:4メタノール−水
により溶出した。溶出物は廃棄した。カラムを次
に同じ流速で1:1メタノール−水により溶出し
た。一連の20ml分画を集めた。紫外線及び高速液
体クロマトグラフイー検定に基き、分画27から38
をほとんど純粋なオキシデイフイシジンとして併
合した。−80℃における保存中の凍結を防ぐため
に、その分画に100mlのメタノールを添加し、メ
タノール濃度を65%にした。最終体積360mlで378
mgのほとんど純粋なオキシデイフイシジンを含
む。 試料は−80℃で保存した()。 C オキシデイフイシジンのアルカリ性フオスフ
アターゼによる脱燐酸 薄層クロマトグラフイーシステム:フオトマン
(Whatman)KC18F逆相平板 9:1メタノール−0.1Mクエン酸ナトリウムPH
6.0 5mg/mlのオキシデイフイシジン水溶液(上記
B工程からの試料()〕100μに10μの
0.25MTRIS塩酸緩衝液および5μの子牛腸粘膜
アルカリ性フオスフアターゼ〔2000単位/ml、ピ
ー・エル・バイオケミカルス社(P−L
Biochemicals Inc.)〕を添加した。28℃で60分間
インキユベーシヨンした後に大部分のオキシデイ
フイシジン(Rf0.59)は、燐酸検出用のハーネ
(Hane′s)試薬に陰性の新物質(Rf0.38)に変換
していた。 D 物理化学的および生物学的特性解析のための
ほとんど純粋なオキシデイフイシジンの単離 上記実施例5に述べたオキシデイフイシジン生
産生物に関する発酵研究の結果から良好な抗生物
質力価を有する3つの培養液が得られた。バツチ 全培養液体積 PH 1 6.7リツトル 6.3 2 6リツトル 6.2 3 7.3リツトル 6.1 粗オキシデイフイシジンを以下の手法により
各々のバツチよりそれぞれ単離した。全培養液
(6−7リツトル)を濃塩酸でPH4.8に調整した。
後続のXAD−2吸着段階でカラムをつめる可能
性をさけるために培養液を遠心分離にかけ、細胞
体を除くのが有利であることが認められた。しか
し、全培養液から、直接オキシデイフイシジンを
XAD−2樹脂に吸着させることが可能であるこ
とが示された。培養液(清澄化したものまたは全
部)を70ml/分で700mlのローム・アンド・ハー
ス社のAnberite XAD−2樹脂上に吸着させた。
樹脂を2.5リツトルの水で洗浄した。粗オキシデ
イフイシジンを2.5リツトルの酢酸エチルで溶出
した。酢酸エチル溶出液の下部水層を廃棄した;
上層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、約300ml
に濃縮した。酢酸エチル濃縮物はB段階で述べた
ようにPH8.5で100ml、50mlおよび30mlの水で連続
的に逆抽出した。併合した水性抽出物をPH6.8に
調整し、−80℃で保存した。 バツチ1、2、および3の水性抽出は、溶け込
んでいる酢酸エチルを除くために各々150−200ml
に濃縮した後、併合した。その溶液を10mlの1M
燐酸カリウムPH7で緩衝化し、流速20ml/分でダ
イアイオンHP−200樹脂上に吸着させた。カラ
ムを1.4リツトルの0.1M燐酸カリウムPH7、1.4リ
ツトルの1:1メタノール−0.1M燐酸カリウム
PH7で連続的に洗浄した。次にカラムを20ml/分
で9:1メタノール−水により溶出した。溶出物
を体積各220ml、100ml、200ml、200mlおよび210
mlの5分画(分画1−5)に集めた。高速液体ク
ロマトグラフイー検定およびビブリオ・パーコラ
ンス(Vibrio percolans)に対する寒天平板拡
散検定に基き、分画3および4をオキシデイフイ
シジン区分()として併せた;高速液体クロマ
トグラフイー検定により約350mgオキシデイフイ
シジン。 試料()を45mlに濃縮し、PH7.0に調整した。
濃縮物を水中のリクロプレツプRP−18樹脂(イ
ー・メルク、25−40ミクロン)170mlカラム上に
仕込んだ。カラムを先ず450mlの水で洗浄した。
カラムをさらに600mlの1:1メタノール−水で
次いで1.1リツトルの65:35メタノール−水で溶
出した。溶出液を20ml分画で集めた。紫外線及び
高速液体クロマトグラフイー検定に基き、分画28
−42を併合した。−80℃保存中の凍結を防ぐ目的
で貯めた分画()に100mlのメタノールを添加
した。体積380ml、試料を凍結乾燥し、238mgのほ
とんど純粋なオキシデイフイシジン()を得
た。窒素下−80℃で保存した。 E オキシデイフイシジン(試料)の物理化学
的特性 紫外線スペクトル(0.1M燐酸カリウム中) λMax A1% 1cm 235nm 750 266nm(sh) 304 275nm 376 284nm(sh) 307 ()から()への凍結乾燥の間に、オキシ
デイフイシジンの10−15%の分解が生じ得る証拠
がある。()の凍結乾燥重量と()の紫外線
分析に基いて、A1% 1cm(275nm)−438が算定され
る。 マススペクトルデータ 高分解能質量測定り、電子衝撃マス・スペクト
ル(EI−MS)は、分子式C31H42O3(計算値
462.3134)に対応するM+−H3PO4イオンをm/
z462.3095に与えた。高質量領域の他の有意なイ
オンはm/z444、381、および349に生じた。トリ
メチルシリル化の際、試料は分子式C31H45O7P
(分子量560)(トリ−TMS誘導体の計算値m/
z776.4089)に対応するトリ−TMS誘導体
(M+・TMS3)としてm/z776.4100の位置に分
子イオンを示した。モノ−TMS(mono−TMS)
誘導体としてm/z462、381および349に相当する
適切なEI−MSを確証する他の有意なイオンおよ
びその対応する正確な質量値および分子式は以下
のようである: 【表】13 CNMRケミカルシフト スペクトルは、CD3OD/CDCl3(約1:1)
中、0℃(12mg/0.35ml)で記録された。ケミカ
ルシフトは、テトラメチルシラン(TMS)内部
標準のダウンフイールドにppmで与えられてい
る。マス・スペクトル・データと一致して、31個
の炭素原子は以下のケミカルシフトで認められて
いる: 16.3、16.7、18.8、24.1、26.1、31.3(2x)、33.5、
36.2、41.8、46.6、72.5、74.5、75.2、114.1、
115.4、121.3、124.8、125.0(2x)、125.2、126.6、
127.3、129.4、133.9、134.0、137.1、139.0、
141.2、144.6、173.5ppm。 33.5および72.5ppmのピークは、燐酸基の31Pと
のカツプリングによつて二重線として出現してい
る。1 HNMRスペクトル スペクトルは第2図のように測定された。スペ
クトルは、300MHz、CD3OD/CDCl3(約1:1)
中0℃(約4mg/0.35ml)で記録された。ケミカ
ルシフトは内部テトラメチルシランをゼロppmと
した相対値ppmで示されている。 薄層クロマトグラフイーデータ − フオトマンKC18F逆相平板 9:1メタノール−0.1Mクエン酸ナトリウム、
PH6.0 Rf=0.59 − 視覚化の方法 1 短紫外線光下の照明 2 燐酸エステルにたいするハーネ(Hane′s)
試薬(モリブデン酸アンモニウム−HClO4
噴霧 マススペクトルの結果は、抗生物質オキシデイ
フイシジンの分子式をC31H45O7P(分子量560)と
確定した。トリス(トリメチルシリル)−オキシ
デイフイシジンの分子イオンからH3PO4
2TMSが容易に消失することは燐原子が、燐酸モ
ノエステルとして存在することを示唆する。この
ことは、ハーネ試薬試験(薄層クロマトグラフイ
ー)陽性および上詰C段階に示したアルカリ性フ
オスフアターゼによりオキシデイフイシジンが容
易に失活することで支持される。NMRデータ
は、オキシデイフイシジンの構造が燐酸に加えて
以下のものを含むことを示唆する。 − 8つのオレフイン結合、その中2つは末端の
メチレン − 1つのエステルまたはラクトン機能 − 1つの水酸基および − アつの環
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2において得られたデイフイシ
ジンの1H−NMRスペクトル(20% CD3OD/
CDCl3中、22℃、300MHz)である。第2図は実
施例6において得られたオキシデイフイシジンの
1H−NMRスペクトル〔CD3OD/CDCl3(約1:
1)中、0℃、300MHz)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中、RaおよびRbが水素;アルカリ金属お
    よびアルカリ土類金属陽イオン;アンモニウム;
    および置換アンモニウムからなる群より独立して
    選択された置換基であり、またR1は水素または
    水酸基である)を有する化合物。 2 R1が水素である特許請求の範囲第1項に記
    載の化合物デイフイシジン。 3 R1が水酸基である特許請求の範囲第1項に
    記載の化合物オキシデイフイシジン。 4 バチルス属に属する、式 (式中、RaおよびRbが水素;アルカリ金属お
    よびアルカリ土類金属陽イオン;アンモニウム;
    および置換アンモニウムからなる群より独立して
    選択された置換基であり、またR1は水素または
    水酸基である)の化合物()生産菌を、水性栄
    養培地中、制御された好気性条件下で培養して化
    合物()を回収する化合物()の製造方法。 5 生産菌がバチルス・ズブチリス(Bacillus
    subtilis)ATCC39320である特許請求の範囲第4
    項記載の製造方法。 6 生産菌がバチルス・ズブチリス(Bacillus
    subtilis)ATCC39374である特許請求の範囲第4
    項記載の製造方法。
JP59120045A 1983-06-13 1984-06-13 デイフイシジンおよび誘導体抗菌物質 Granted JPS6069085A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US503951 1983-06-13
US06/503,951 US4545991A (en) 1983-06-13 1983-06-13 Difficidin and derivative antibacterials

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6069085A JPS6069085A (ja) 1985-04-19
JPH0460474B2 true JPH0460474B2 (ja) 1992-09-28

Family

ID=24004207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP59120045A Granted JPS6069085A (ja) 1983-06-13 1984-06-13 デイフイシジンおよび誘導体抗菌物質

Country Status (5)

Country Link
US (1) US4545991A (ja)
EP (1) EP0128505B1 (ja)
JP (1) JPS6069085A (ja)
DE (1) DE3483374D1 (ja)
ES (1) ES533101A0 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4609742A (en) * 1985-02-04 1986-09-02 Merck & Co., Inc. Difficol, intermediate in antibiotic preparation
US4816448A (en) * 1987-02-05 1989-03-28 Merck & Co., Inc. Thermal isomer of difficidin and thermal isomer of oxydifficidin antibacterials
US5430053A (en) * 1994-04-19 1995-07-04 Arizona Board Of Regents Acting On Behalf Of Arizona State University Isolation and structure of dictyostatin 1
WO2002044350A2 (de) 2000-11-28 2002-06-06 Henkel Kommanditgesellschaft Auf Aktien Cyclodextrin-glucanotransferase (cg tase) aus bicillus agaradherens (dsm 9948) sowie wasch- und reinigungsmittel mit dieser neuen cyclodextrin-glucanotransferase
US7247299B2 (en) * 2002-11-27 2007-07-24 Kemin Industries, Inc. Antimicrobial compounds from Bacillus subtilis for use against animal and human pathogens
EP2179652B1 (de) * 2008-09-10 2019-05-08 ABiTEP GmbH Gesellschaft für AgroBioTechnische Entwicklung und Produktion Verwendung eines antibakteriellen Mittels zur Behandlung von bakteriellen Infektionen bei Kulturpflanzen
BE1025305B1 (fr) * 2017-12-08 2019-01-11 Ets Pollet Sa Composition détergente

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SE351494B (ja) * 1970-07-13 1972-11-27 Food Control
DE2035812A1 (de) * 1970-07-18 1972-02-03 Farbwerke Hoechst AG, vorm. Meister Lucius & Brüning, 6000 Frankfurt Neues Antibiotikum und Verfahren zu seiner Herstellung

Also Published As

Publication number Publication date
EP0128505B1 (en) 1990-10-10
ES8602942A1 (es) 1985-12-01
US4545991A (en) 1985-10-08
EP0128505A2 (en) 1984-12-19
JPS6069085A (ja) 1985-04-19
ES533101A0 (es) 1985-12-01
EP0128505A3 (en) 1987-06-03
DE3483374D1 (de) 1990-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
SU1724015A3 (ru) Способ получени гликопептидных антибиотиков А82846А, А82846В и А82846С или их солей, штамм актиномицета NocaRDIa оRIеNтаLIS NRRL 18098-продуцент гликопептидных антибиотиков А82846А, А82846В и А82846С, Штамм актиномицета NocaRDIa оRIеNтаLIS NRRL 18099-продуцент гликопептидных антибиотиков А82846А, А82846В и А82846С и штамм актиномицета NocaRDIa оRIеNтоLIS NRRL 18100-продуцент гликопептидных антибиотиков А82846А, А82846В и А82846С.
JP5729919B2 (ja) チアクマイシン生産
EP0231111B1 (en) Glycopeptide antibiotics, their preparation and use and microorganisms for producing them
KR960013432B1 (ko) 항균제 fr109615 및 이의 제조방법
JPH0460474B2 (ja)
US4681846A (en) Process for the preparation of difficidin and derivative antibacterials
US4341768A (en) Antibiotic compounds
US4282322A (en) Process for enzymatic deacylation of antibiotics
EP0253413B1 (en) New antibiotics called "mureidomycins a, b, c and d" a process for their preparation and their therapeutic use
US4360593A (en) Process of producing a peptide antibiotic with Bacillus circulans
JPH0430400B2 (ja)
EP0413967B1 (en) Novel antibiotic
US4264734A (en) Process for producing antibiotic desacetyl 890A10
US4262002A (en) Discovery of A73A, a new efrotomycin-like antibiotic in fermentation broth
US4950605A (en) FR-900493 substance, a process for its production and a pharmaceutical composition containing the same
EP0010964A1 (en) Ravidomycin, process of preparation and pharmaceutical compositions containing same
KR820002138B1 (ko) A-40104 항생물질의 제조방법
JP2002226499A (ja) 抗生物質ge23077、その医薬上許容される塩および組成物ならびにそれらの用途
NZ533732A (en) Antibiotics GE 81112 factors A, B, B1, pharmaceutically acceptable salts and compositions, and use thereof
EP0216636A2 (en) Process for producing oganomycin E
US4304859A (en) Process for producing A73A, a new Efrotomycin-like antibiotic in fermentation broth
KR100349771B1 (ko) 항생물질스탈로바신
EP0424051A1 (en) Glycopeptide antibiotics
GB2093017A (en) Polyene antibiotics
JPS60192593A (ja) Fr−900462物質