JPH0459329B2 - - Google Patents

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JPH0459329B2
JPH0459329B2 JP58031796A JP3179683A JPH0459329B2 JP H0459329 B2 JPH0459329 B2 JP H0459329B2 JP 58031796 A JP58031796 A JP 58031796A JP 3179683 A JP3179683 A JP 3179683A JP H0459329 B2 JPH0459329 B2 JP H0459329B2
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JP
Japan
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polymerization
trioxane
mixer
heat
polymer
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JP58031796A
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Kazuhiko Matsuzaki
Junzo Masamoto
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はトリオキサンの連続重合法、更に詳し
くは、トリオキサンと重合触媒とを均一に混合し
た後、重合反応機に供給する連続重合法に関する
ものである。 実質的に無水のトリオキサンを重合触媒の存在
下で単独重合、あるいはエチレンオキシド等の化
合物と共重合せしめて、高分子量のポリオキシメ
チレンを得る事は従来より良く知られている。 またトリオキサンの単独重合、共重合を、塊状
状態にて重合反応機で連続的に行なう事も知られ
ている。 例えば特公昭44−5234号公報においては、コニ
ーダー(Ko−Kneador)の名称で知られる一軸
重合機が用いられている。また特公昭47−629号
公報、特開昭51−84890号公報においては二軸重
合機を用いる事が提案されている これら等の方法では、トリオキサンと重合触媒
との混合が不足である。重合触媒の局在化のため
にトリオキサンの局部的な重合が起こり、局部的
に非常に高温度となるため、重合体の分解・劣化
が激しい。 この欠陥を克服するため、特公昭57−44690号
公報においては、2台以上の重合機を直列につな
ぎ、第1の重合機に出口より、転化率40〜60モル
%の重合生成物を粉体として取り出す方法が提案
されている。 この方法でも第1の重合機におけるトリオキサ
ンと重合触媒との混合は不十分である。 トリオキサンは重合時に発熱する。この重合熱
を適切に除去出来ない場合には、重合生成物の分
解・劣化が起こる。 またこの方法では第1の重合機で重合生成物は
既に粉体化されている。粉体より重合熱を除去す
る事は、はなはだ困難である。このためこの方法
ではトリオキサンの一定処理量(重合量)当り大
きな除熱エリアが必要となる。また同時にこの方
法では粉体化時の機械的粉砕により大きな内部発
熱(摩擦熱)があり、重合熱のみならず摩擦熱も
奪わなければならない。この事も第1の重合機を
著るしく大きくする一因となつている。 特開昭54−161695号公報においては、環状エー
テルと重合触媒とをノズルより供給し、このノズ
ルの先端をトリオキサンの流れで洗い流す方法が
開示されている。 この方法では確かにトリオキサンと重合触媒と
の混合は従来法に較べて改良されている。しかし
ながらこの方法は、トリオキサンの初期重合熱の
除去には全く無効果であり、重合熱の除去は従来
法に依らざるを得ない。 本発明者らは高品質のポリアセタールを生産す
るには、トリオキサンと重合触媒とを極めて均一
に混合し、且つ同時に混合によつて惹起される初
期重合熱を効率良く除去する事が必要との結論に
達し本発明を完成した。 本発明は (1) ルイス酸を触媒としてトリオキサンを単独重
合させるかまたはトリオキサンと環状エーテル
を共重合させてポリアセタールを得る連続重合
反応において、トリオキサンとルイス酸、また
はトリオキサンと環状エーテルとルイス酸を、
64〜140℃の温度範囲で10〜300秒間均一混合し
たのち、液相状態を保ちつつ反応混合物を重合
機に供給することを特徴とするトリオキサンの
連続重合法 である。 なお、本発明の好ましい実施態様としては (2) 均一混合が、撹拌混合機を用いてなされる前
記第(1)項記載のトリオキサンの連続重合法 (3) 均一混合が、静的混合機(スタテイツク・ミ
キサー)を用いてなされる前記第(1)項記載のト
リオキサンの連続重合法 (4) 均一混合が、二軸混合機を用いてなされる前
記第(1)項記載のトリオキサンの連続重合法 (5) 重合機が、二軸反応機である前記第(1)項記載
のトリオキサンの連続重合法 (6) 重合溶媒が、トリオキサンに対して30重量%
以下の割合で混合される前記第(1)項記載のトリ
オキサンの連続重合法 (7) ルイス酸が、三弗化ホウ素もしくは三弗化ホ
ウ素酸位化合物である前記第(1)項記載のトリオ
キサンの連続重合法 (8) 三弗化ホウ素もしくは三弗化ホウ素酸位化合
物が、トリオキサン1モル当り1×10-5〜5×
10-4モルの割合で混合される前記第(1)項または
第(7)項記載のトリオキサンの連続重合法 (9) 環状エーテルが、エチレンオキシドもしくは
エチレングリコールホルマールである前記第(1)
項記載のトリオキサンの連続重合法 (10) エチレンオキシドもしくはリチレングリコー
ルホルマールが、トリオキサン1モル当り2×
10-3〜1×10-1モルの割合で混合される前記第
(1)項または第(9)項記載のトリオキサンの連続重
合法 などがあげられる。 本発明の方法を用いる事によつて、トリオキサ
ンと重合触媒であるルイス酸との混合が極めて均
一に行なわれ、且つ混合のなされる混合機より初
期重合熱が効率よく除去される。 以下本発明を詳細に説明する。 本発明においてトリオキサンもしくはトリオキ
サン、環状エーテル(以下モノマーと略称)とル
イス酸とは一定の温度・時間範囲の条件下、混合
機を用いて混合される。 本発明では、滞留時間分布がシヤープな混合
機、即ち混合機内部での物質の流れがピストン
(プラグ)フローに近く、且つデツド・スペース
(超滞留スペース)が出来うる限り皆無に近い混
合機が好ましく用いられる。 本発明ではモノマーとルイス酸とを混合する事
によつて得られる反応混合物を液相状態を保ちつ
つ重合機に供給する事が必要である。混合機内に
滞留時間分布のある場合には、滞留時間の長いフ
ラクシヨンは固体化・粉末化しやすい。固体化・
粉末化すると初期重合熱の除去は困難となる。ま
た固体化・粉末化すると混合機の閉塞がしばしば
起こる。従つて本発明においてはこの固体化・粉
末化は避けなければならない。 一方滞留時間の短いフラクシヨンは、初期重合
熱の放出が不十分であり、重合機に供給された後
発熱する事になる。重合機内部では重合反応物は
固体化・粉末化するので、重合機よりの重合熱の
除去は相当困難となる。このフラクシヨンは、重
合機出口でのトリオキサンの重合体への転化率を
低下せしめる原因ともなる。またこのフラクシヨ
ンはモノマーとルイス酸との混合が必らずしも均
一に進んでいない場合もあり得る。従つて本発明
においては、この滞留時間の短かいフラクシヨン
の生成も避けなければならない。 この様な観点から本発明では、撹拌混合機、静
的混合機(スタテイツク・ミキサー)及び二軸混
合機が混合機として推奨される。 ここで撹拌混合機とは一軸の撹拌翼、ロータ
ー、インペラー等の撹拌手段を有する混合機であ
る。撹拌混合機は滞留時間分布がブロードになり
やすく、本発明では滞留時間分布をシヤープにす
る工夫の採られた撹拌混合機を用いる事が望まし
い。例えば一軸ローター撹拌混合機においては、
ローターとケーシングの間に一定のクリアランス
をつけ、且つケーシングに螺旋状の溝を堀り、内
容物の流れを出来うる限りピストン・フローに近
づける工夫、あるいはローターに螺旋状の突起ピ
ンをつけ、このピンの回転運動により内容物の流
れをピストン・フロー化する工夫等が必要であ
る。 静的混合機(スタテイツク・ミキサー)とは混
合機の内部に邪魔板を有し、物質の流れがこの邪
魔板に衝突する事によつて混合が成されるもので
あり、混合機本体には何ら駆動部分を有さないも
のである。 二軸混合機とは、混合機内部に二本の駆動軸を
有し、この駆動軸にスクリユー、パドル、円盤、
ピン等の混合手段が直結されたものである。 二本の駆動軸は同方向或いは異方向に回転す
る。またスクリユー、パドル等は相手軸に付いた
スクリユー、パドル等及びケーシング(バレル)
と一定のクリアランスを以つて回転する事によつ
て混合が成される。 二軸混合機において、スクリユー、パドル等が
相手軸のスクリユー、パドル等と噛み合つている
場合には特にセルフ・クリーニング性能が強く発
揮される。ここでセルフ・クリーニング性能と
は、スクリユー、パドル等の表面の物質が絶えず
更新され、新らしい物質で置換される能力を意味
する。 本発明の混合機にとつて、このセルフ・クリー
ニング性能は極めて重要なものである。 混合機の壁面、スクリユーの表面等を覆つてい
る物質は流動しにくく更新され難い。このために
滞留時間が長くなり、本発明では反応混合物が固
体化・粉末化しやすい。本発明では反応混合物の
固体化・粉末化は避けなければならず、その意味
においてセルフ・クリーニング性能の要求は大き
い。 本発明の混合機においては混合が成されるとと
もに初期重合熱が除去される。初期重合熱は、反
応混合物が液相状態を保つている場合には効率よ
く除去される。反応混合物が固体化・粉末化して
固相状態となつた場合には反応熱の除去は著るし
く困難となる。 初期重合熱の除去のために、本発明の混合機に
は通常ジヤケツトが付設される。ジヤケツトに通
水する事によつて初期重合熱は除去される。また
二軸混合機の場合には、軸の内部を中空にして、
ここに通水する事によつても初期重合熱は除去さ
れる。 本発明においてモノマーと重合触媒とは、64〜
140℃の混合温度範囲で混合される。混合温度が
64℃未満の場合には、トリオキサンの固化がおこ
る。混合温度が140℃を越える場合には反応混合
物の劣化(ハイドライド・シフトと呼ばれる副反
応の増加)と未反応トリオキサンの著るしい気化
がおこる。従つて混合温度は厳密に64〜140℃間
でコントロールせねばならない。 また本発明においてモノマーと重合触媒とは10
〜300秒の混合時間範囲で混合される。ここで本
発明の混合時間とは以下の式で定義される値であ
る。 混合時間(sec)=混合機の有効空間容量()/供
給モノマー容量(/sec) 混合機時間が10秒未満の場合には、初期重合熱
の除去が不十分となる。このため重合機内での発
熱量が増え、重合体の品質が低下する。混合時間
が300秒を越える場合には、副反応生成物が増加
し、また大容量の混合機が必要となる。またこの
場合には混合機内部で反応混合物の固体化が起こ
り、連続的な重合が継続出来ない事が多い。 従つて本発明においては、混合時間は厳密に10
〜300秒間で設定する事が必要である。 本発明では混合機内の反応混合物は液相状態を
保つたまま重合機に供給される。 本発明では従来公知のトリオキサン重合反応機
を重合機として用いる事が出来る。また本発明で
はこれらの重合反応機の中でも、とりわけ二軸反
応機が好んで用いられる。ここでの二軸反応機と
は特公昭47−629号公報、特公昭51−34890号公
報、特開昭56−38312号公報等において明らかに
されている如く、反応機内部に二本の駆動軸を有
し、この駆動軸にスクリユー、パドル、円盤、ピ
ン等の混練手段が直結されたものである。二本の
駆動軸は同方向或いは異方向に回転する。この様
な二軸反応機の例としては例えばKRCニーダー
(栗本鉄工所)、Tex(日本製鋼所)、Tem(東芝機
械)、ZSK(ウエルナー&プライデレル)、AP−
conti(リスト)等がある。 重合機の内部で、混合機より出て来た液相状態
の反応混合物の重合反応は更に進み、重合機の出
口においては固体化・粉末化された重合体が得ら
れる。 重合機の内部においても重合熱は依然として放
出され続けるので除熱が必要である。しかしなが
ら本発明においては、混合機において初期重合熱
を除去出来ているので、重合機よりの熱除去量は
少なく、熱除去を極めて容易に行う事が出来る。 重合機において熱除去が不足の場合には、固体
化・粉末化された重合体の品温が上昇する。品温
の上昇とともにハイドライド・シフトと呼ばれる
重合体切断反応が頻発し、重合体の分子量を低下
せしめる。またこの反応は重合体の熱安定性も低
下せしめる。 ハイドライド・シフト (はオキシメチレン基の連鎖を示す。) 本発明では、重合熱を効率よく除去できるので
ハイドライド・シフトが極めて少なく、高重合度
であり、高い熱安定性を併せ持つ高品質のポリア
セタールが得られる。 本発明では重合熱を効率よく除去出来るので重
合溶媒を多重に用いる必要は全く無い。本発明で
重合溶媒はトリオキサンの30重量%以下、より好
ましくは15重量%以下の量比で用いられる。 本発明で用いる事の出来る重合溶媒には、ペン
タル、ヘキサン、ヘブタン、シクロヘキサン等の
脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、二塩化エチ
レン等のハロゲン化炭化水素がある。 本発明においてトリオキサンの単独重合及び共
重合にはルイス酸が重合触媒として用いられる。 ルイス酸の第1のグループとしては、四塩化
錫、四臭化錫、四塩化チタン、三塩化アルミニウ
ム、塩化亜鉛、三塩化バナジウム、五弗化リン、
三塩化アンチモン、三弗化ホウ素、三塩化ホウ素
等のフリーデル・クラフト型化合物がある。また
三弗化ホウ素ジエチルエーテレート、三弗化ホウ
素ジブチルエーテレート、三弗化ホウ素ジオキサ
ネート等の三弗化ホウ素配位化合物もこのグルー
プに含まれる。 ルイス酸の第2のグループとしては、過塩素
酸、アセチルパークロレート、t−ブチルパーク
ロレート等の無機酸・有機酸がある。 ルイス酸の第3のグループとしては、トリフエ
ニルメチルヘキサフロロアンチモネート、アリル
ジアゾニウムヘキサフロロホスフエート、トリエ
チルオキソニウムテトラフロロボレート等の複合
塩化合物がある。 またこれ等の3つのグループの他に、モリブデ
ンオキシドアセチルアセトネート等もルイス酸と
して用いる事が可能である。 これらのルイス酸の中でも、フリーデル・クラ
フト型化合物及び複合塩化合物が好ましく、更に
は、三弗化ホウ素、三弗化ホウ素配位化合物が特
に好ましく用いられる。 ルイス酸はトリオキサン1モル当り1×10-5
5×10-2モルの割合で混合機において混合され
る。 三弗化ホウ素、三弗化ホウ素配位化合物はトリ
オキサンの重合開始能力が高いので、これらの化
合物は、トリオキサン1モル当り1×10-5〜5×
10-4モルの割合で混合される。 本発明ではトリオキサンは単独重合されるか、
環状エーテルと共重合される。 本発明で用いる事の出来る環状エーテルの第1
のグループは、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブチレンオキシド、シクロヘキセンオキ
シドスチレンオキシド等のアルキレンオキシドで
ある。 環状エーテルの第2のグループは、エチレング
リコールホルマール、ジエチレングリコールホル
マール、トリエチレングリコールホルマール、
1,4−ブタンジオールホルマール、1,6−ヘ
キサンジオールホルマール等の環状ホルマールで
ある。 これらの環状エーテルの中でも特にエチレンオ
キシド及びエチレングリコールホルマールが好ま
しく用いられる。 環状エーテルは、トリオキサン1モル当り5×
10-4〜6×10-10モルの割合で混合機において混
合される。 環状エーテルとして特に好ましく用いられるエ
チレンオキシド、エチレングリコールホルマール
は、トリオキサン1モル当り2×10-3〜1×10-1
モルの割合で混合される。 また本発明においては、メチラール等の分子量
調節剤が用いられて、ポリアセタールの分子量を
コントロールする事も出来る。 本発明のトリオキサンの単独重合もしくは環状
エーテルとの共重合は通常30〜150℃の温度範囲
で行なわれる事が多い。また重合時間についての
制限はないが、40秒〜50分の重合時間が選ばれ
る。 重合機出口より出て来た重合体には次いで水酸
化ナトリウム、アンモニア、アミン、第4級アン
モニウム塩等の塩基性物質が添加され、重合触媒
として用いたルイス酸が中和・失活化される。 ルイス酸の中和・失活化の後、重合体は水、ア
ルコール等と共に加熱され、重合体未端の不安定
部分が除去されて安定化される。 安定化された重合体には、熱安定剤、酸化防止
剤、光安定剤等が添加され実用に供される。 以上詳しく述べて来た本発明の重合法を用いる
事により、高品質のポリアセタールを効率よく生
産する事が可能となつた。以下の実施例における
測定値は、次の測定法による。 還元粘度:p−クロロフエノール/テトラクロロ
エチレン(1:1重量比)溶液中で、重合体濃
度0.5gr/dl、60℃にて測定、分子量は尺度 β:重合体末端のホルメート基
【式】 の濃度。βの高いほど、ハイドライド・シフト
が激しく起こつている。 Rv:222℃、真空下にて50分間重合体を加熱した
際の重合体残存率。Rvの高いほど重合体の熱
安定性は良好である。 実施例 1 (1) 均一混合(撹拌混合機を用いた例) トリオキサン、エチレンオキシド、ベンゼ
ン、三弗化ホウ素ジブチルエーテレートを以下
の割合で瞬間混合機(商品名S−1ミキサー、
桜製作所)に供給し、瞬間混合機のローター回
転数1800rpmにて激しく混合した。 トリオキサン 15Kg/hr エチレンオキシド 330gr/hr ベンゼン 1.2/hr BF3OBu2 3.3gr/hr ここで用いた瞬間混合機とは、ローターとケ
ーシングとのクリアランスが2.0mmであり、ロ
ーターに多数の突起ピンを有し、このピンの配
例によつてピストン・フローに近い流れで内容
物を輸送しうる様に工夫された混合機である。 均一混合の間、内液温度を85℃に保つべく瞬
間混合機のジヤケツトに通水して除熱を行なつ
た。また混合時間は46秒であつた。 (2) 重合反応 (1)の瞬間混合機にて均一混合された液相状態
の反応混合物を、配管を通して重合機である二
軸反応機に導いた。ここで用いた二軸反応機と
は、同方向回転タイプの反応機であり、KRC
ニーダー#5型(栗本鉄工所)の商品名にて市
販されているものである。 二軸反応機のジヤケツトには15℃の冷却水を
通液し、重合熱の除去を行なつた。 二軸反応機の出口より、未反応トリオキサン
を10重量%含む重合体が粉体として取り出され
た。この粉体の品温は70℃であつた。 (3) 触媒失活化・安定化 (2)の二軸反応機の出口より取り出された粉体
を1.5重量%のトリエチルアミンを含む水の中
に導き、重合触媒の失活化を行なつた。重合体
と水とを分離し、次いで重合体を乾燥した。こ
の重合体は以下の物性を有していた。 還元粘度 3.50 β 20×10-5(mol/mol、CH2O) βの値から見られる如く、ハイドライド・シ
フトは非常に少ない。これは瞬間混合機での均
一混合と除熱の結果である。 またこの重合体に、0.5重量%のトリブチル
アミンと2.5重量%の水を加えた後、単軸押出
機中で、200℃で安定化せしめた。安定化後の
重合体のRvは99.8%であり、極めて熱安定性
に優れていた。 比較例 1 (4) 重合反応 実施例1と同量のトリオキサン、エチレンオ
キシド、ベンゼン、三弗化ホウ素ジブチルエー
テレートを、均一混合なしで直接重合機に供給
ノズルを通して導いた。エチレンオキシド、三
弗化ホウ素ジブチルエーテレートの供給ノズル
の先端は絶えずトリオキサンの流れで洗われて
いた。重合機入口でのトリオキサンに富む流れ
の温度を85℃に保つ様に、供給トリオキサンを
加熱した。尚エチレンオキシド、三弗化ホウ素
ジブチルエーテレートの供給ノズルの先端から
重合機までのトリオキサンに富む流れの滞留時
間は1.2秒であつた。 ここで用いた重合機は実施例1と同じKRC
ニーダー#5型である。このニーダーのジヤケ
ツトには15℃の冷却水を通液し、重合熱の除去
を行なつた。 ニーダーの出口より、未反応トリオキサンを
17重量%含む重合体が粉体として取り出され
た。この粉体の品温は113℃であつた。 (5) 触媒失活化・安定化 (4)のニーダーの出口より取り出された粉体を
実施例1と同等に操作して触媒失活化・安定化
せしめた。この重合体は次の物性を有してい
た。 還元粘度 2.26 β 105×10-5(mol/mol、CH2O) Rv 96.4(%) 還元粘度、βの値から見られる如く、実施例
1に較べてハイドライド・シフトは多く、分子
量の低下が顕著である。また同時に重合体の熱
安定性も実施例1に較べて不良である。 実施例 2 (6) 均一混合(静的混合機を用いた例) 以下の量のモノマー、重合触媒、重合溶媒を
静的混合機に供給した。重合溶媒で希釈された
重合触媒は、静的混合機の直前でモノマーの流
れの中に供給した。 トリオキサン 5Kg/hr エチレングリコールホルマール 185gr/hr シクロヘキサン 0.4/hr BF3OEt2 0.45gr/hr ここで用いた静的混合機とは、内部に十字の
邪魔板を146枚有している内径8mmφ、長さ
1.50m、有効空間容量45.3mlのパイプ型のもの
である。 静的混合機のジヤケツトには16℃の冷却水を
通液し、初期重合熱の除去を行なつた。静的混
合機の内液の温度は、入口が75℃、中間が90
℃、出口が83℃であり、75〜90℃の温度分布が
見られた。また混合時間は34秒であつた。 (7) 重合反応 (6)の静的混合機にて均一混合された液相状態
の反応混合物を、配管を通して重合機である二
軸反応機に導いた。ここで用いた二軸反応機
は、実施例1と同じ反応機である。 二軸反応機のジヤケツトには25℃の冷却水を
通液し、重合熱の除去を行なつた。 二軸反応機の出口より、未反応トリオキサン
を14重量%含む重合体が粉体として取り出され
た。この粉体の品温は65℃であつた。 (8) 触媒失活化・安定化 (7)の重合機の出口より取り出された粉体を実
施例1と同等に操作して触媒失活化・安定化せ
しめた。この重合体の物性値は次の如くであ
る。 還元粘度 3.46 β 15×10-5(mol/mol、CH2O) Rv 99.7(%) 本実施例においても、ハイドライド・シフト
の少ない、熱安定性に優れた重合体が得られて
いる。 実施例 3 (9) 均一混合(二軸混合機を用いた例) トリオキサン、エチレンオキシド、ベンゼ
ン、三弗化ホウ素ジオキサネートを以下の割合
で150rpmで回転している二軸混合機に供給し
た。エチレンオキシド、ベンゼンで希釈された
三弗化ホウ素ジオキサネートは二軸混合機の直
前でトリオキサン流れの中に供給した。 トリオキサン 15Kg/hr エチレンオキシド 405gr/hr ベンゼン 1.1/hr 三弗化ホウ素ジオキサネート 4.0gr/hr ここで用いた二軸混合機とはL/D=8.8、
同方向回転型のものであり、二本の駆動軸に凸
レンズ型、径50mmのパドルが90度の位相差を持
つて組み込まれ、パドルはケーシングとの間に
1.0mmのクリアランスを以つて回転するもので
ある。この二軸混合機は、KRCニーダー#2
型(栗本鉄工所)の商品名で市販されているも
のである。 二軸混合機のジヤケツトには、24℃の冷却水
を通し、初期重合熱の除去を行なつた。二軸混
合機の内液の温度は、入口が70℃、中間が84℃
出口が85℃であり、70〜80℃の温度分布が見ら
れた。またトレーサー法を用いて調べた滞留時
間は、107秒であつた。 (10) 重合反応 (9)の二軸混合機にて均一混合された液相状態
の反応混合物を、配管を通して重合機に導びい
た。ここで用いた重合機も実施例1と同じ重合
機である。 重合機のジヤケツトには15℃の冷却水を通液
し、重合熱の除去を行なつた。 重合機の出口より未反応トリオキサンを12重
量%含む重合体が粉末として取り出された。 この粉体の品温は、73℃であつた。 (11) 触媒失活化・安定化 (10)の重合機の出口より取り出された粉体を実
施例1と同等に操作して触媒失活化・安定化せ
しめた。この重合体の物性値は次の如くであ
る。 還元粘度 3.53 β 21×10-5(mol/mol、CH2O) Rv 99.6(%) 本実施例においても、ハイドライド・シフト
の少ない、熱安定性に優れた重合体が得られて
いる。 実施例 4〜8 (12) 均一混合(混合時間を変えた例) 実施例2と同一量のモノマー、重合触媒、重
合溶媒を実施例2と同等の方法で第1表に示す
長さを有し、第1表に示す混合時間を与える静
的混合機に供給した。 ここで用いた静的混合機は、内部に十字の邪
魔板を有し、内径8mmφのパイプ型のものであ
る。 静的混合機のジヤケツトには、16℃の冷却水
を通液し、初期重合熱の除去を行なつた。静的
混合機の内液の温度の分布(温度範囲)は、第
1表に示す通りである。 (13) 重合反応 (12)の静的混合機にて均一混合された液相
状態の反応混合物を、実施例2と同等に操作し
て重合せしめた。 重合機の出口より第1表に示す未反応トリオ
キサンを含む重合体が粉末として取り出され
た。 またこの粉体の品温も第1表に併せて示し
た。 (14) 触媒失活化・安定化 (13)の重合機の出口より取り出された粉末
を実施例2と同等に操作して触媒失活化・安定
化せしめた。この重合体の物性値を第1表に示
した。 いづれの実施例においても、ハイドライド・
シフトが少なく、熱安定性の良好な高重合度ポ
リアセタールが得られている。 実施例 2〜4 (15) 均一混合(混合時間過少及び過多の例) 実施例2と同一量のモノマー、重合触媒、重
合溶媒を、実施例2と同等の方法で、第1表に
示す長さを有し、第1表に示す混合時間を与え
る静的混合機に供給した。 ここで用いた静的混合機は、内部に十字の邪
魔板を有し、内径8mmφのパイプ型のものであ
る。 静的混合機のジヤケツトには、16℃の冷却水
を通液し、初期重合熱の除去を行なつた。静的
混合機の内液の温度の分布は、第1表に示す通
りである。ここで比較例2においては、混合時
間が過少であり、初期重合熱が十分放出されて
いない。また比較例4においては、混合時間が
過多なため、静的混合機内部で反応混合物の固
化がおこり、静的混合機が閉塞した。 (16) 重合反応 (15)の静的混合機にて均一混合された反応
物を実施例2と同等に操作して重合せしめた。 重合機の出口より第1表に示す未反応トリオ
キサンを含む重合体が粉末として取り出され
た。 この粉体の品温も第1表に示した。 (17) 触媒失活化・安定化 (16)の重合機の出口より取り出された粉末
を実施例2と同等に操作して触媒失活化・安定
化せしめた。この重合体の物性値を第1表に併
せて示した。 混合時間が過少の場合も、過多の場合も、ハ
イドライド・シフトは多く、重合度の低下が顕
著となる。またこれに原因して、重合体の熱安
定性も低下している。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ルイス酸を触媒としてトリオキサンを単独重
    合させるかまたはトリオキサンと環状エーテルを
    共重合させてポリアセタールを得る連続重合反応
    において、トリオキサンとルイス酸、またはトリ
    オキサンと環状エーテルとルイス酸を、64〜140
    ℃の温度範囲で10〜300秒間均一混合したのち、
    液相状態を保ちつつ反応混合物を重合機に供給す
    ることを特徴とするトリオキサンの連続重合法。
JP3179683A 1983-03-01 1983-03-01 トリオキサンの連続重合法 Granted JPS59159812A (ja)

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JPS5642610A (en) * 1979-09-14 1981-04-20 Shikoku Chem Manufacture of imitation stone

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