JPH0459219B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0459219B2
JPH0459219B2 JP15831983A JP15831983A JPH0459219B2 JP H0459219 B2 JPH0459219 B2 JP H0459219B2 JP 15831983 A JP15831983 A JP 15831983A JP 15831983 A JP15831983 A JP 15831983A JP H0459219 B2 JPH0459219 B2 JP H0459219B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
film
air permeability
paper
polyethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP15831983A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6058350A (ja
Inventor
Toshio Komatsu
Hideyuki Takahashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Priority to JP15831983A priority Critical patent/JPS6058350A/ja
Publication of JPS6058350A publication Critical patent/JPS6058350A/ja
Publication of JPH0459219B2 publication Critical patent/JPH0459219B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は食品等の品質保持に利用される脱酸素
剤包装体に関する。 詳しくは、通気性外材1が、孔をあけたプラス
チツクフイルム、または孔をあけた透明な紙であ
り、通気性内材2が、和紙、ポリエチレンより軟
化点の高い不織布、または和紙とプラスチツク繊
維との混抄紙より選ばれた材料aとポリエチレン
またはこれより軟化点の低いプラスチツクのフイ
ルムからなる材料bとを熱圧着してフイルムに亀
裂を生じさせて通気性をもたせた積層体であり、
該外材1と該内材2とを該外材1が材料a側と対
面するように重ね合わせ、材料b面を内側にして
脱酸素剤を入れて折り込み、三方の周縁部をシー
ルしてなること、または、該外材1と該内材2と
を該外材1が材料a側と対面するように重ね合わ
せてなるシート一対を、材料b面を内側にして対
向させこの間に脱酸素剤を入れて四方の周縁部を
シールしてなることを特徴とする脱酸素剤包装体
に関する。 [従来技術とその問題点] 最近、脱酸素剤が食品その他の物品の保存に多
く使用されるようになつてきた。 脱酸素剤は、鉄その他の金属粉、ハイドロキノ
ン、カテコール、またはアスコルビン酸のような
有機化合物、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、または亜
ニチオン酸塩等の還元性硫黄化合物等を主成分と
したものであり、通常これを通気性包材で包装し
たものが使われている。 かかる脱酸素剤包装体の酸素吸収特性は、その
他脱酸素剤の主成分の特性にもよるが、これを包
む包材および包装形態が脱酸素剤の性能に深く関
与している。特に、酸素吸収速度は包材の通気性
に依存する。 従来技術では、脱酸素剤の一般的な包材は、紙
に孔のあいたポリエチレンフイルムを熱ラミネー
トしたものが用いられている。この場合の通気性
の調節は、ポリエチレンフイルムの開孔率(孔径
および孔数)で調節されていた。 例えば、包装材料として、特開昭53−51096号
公報には、融点の異なる2枚のプラスチツクフイ
ルムに孔をあけ、これをそのまま重ね合わせる
か、または紙を挟んで積層接着して脱酸素用の包
材とすることについて開示されている。しかし、
この場合、フイルムを開孔後に熱接着するため
に、接着時に孔が変形したり閉塞したりして、均
一な所望の範囲の通気度を有する包剤を安定して
得ることは難しい。さらに、接着時の各フイルム
が紙の圧着状態によつて通気度が変化する等の欠
点もある。 また、特開昭56−124441号公報にも、表面に孔
をあけたプラスチツクフイルムを用いた包装材料
が開示されている。この場合には接着剤を使つて
いるために、やはり、孔が変形したり、接着剤の
影響や積層時の圧着状態によつて通気性が変化し
たりするなどの欠点がある。 上述のような表面に孔を開けたプラスチツクフ
イルムを用いた包装材料においては、表裏の有孔
膜の間に紙層があつて表裏の孔位置がズレている
ことが多いため、酸素が紙層の断面横方向を介し
表裏の孔を通気する。このため、通気度を一定値
以上に大きくすることができない。これを大きく
しようとして、表裏の有孔膜の開孔率を大きくす
ると錆や染みの発生が多くなるという問題が生ず
る。 殊に、脱酸素剤を多湿食品や乾燥食品に適用し
た場合、脱酸素剤と食品の間の水分授受が脱酸素
剤の性能に大きく影響するが、この水分授受にも
包材の構造とその通気度が深く感与している。 多湿食品を対象とする場合には、水分を多く含
んでいるため、酸素による品質劣化が起こり易い
から、包装体の通気度を大きくして脱酸素剤速度
を早くする必要がある。しかし、高通気度に調節
するため、例えば、ポリエチレンフイルムの開孔
率を上げると、錆や染みの発生が多くなる欠点が
あつた。また、通気度にバラツキがあつて酸素吸
収速度の小さいものがあると、酸素吸収前に食品
の品質劣化が進んでしまい、また、精度良く調節
して酸素吸収速度を一定範囲以上に収めることも
できない。 水分含有量が多いと、当然、包装袋が湿つて破
損したり、有孔ポリエチレンフイルムの孔を通し
て内容物が染みだしたりして、食品の安全衛生上
はなはだ好ましくない問題も起こる。 一方、乾燥食品の場合には、品質劣化が比較的
遅いためそれほど大きな酸素吸収速度は必要な
い。しかし、通気度が大きすぎると、かえつて脱
酸素剤から水分が乾燥食品に移行し、品質劣化す
る場合がある。特に、脱酸素剤包装体と乾燥食品
の接触部分で局所的に水分含有率が高くなり、品
質劣化を起こすことが多い、また、酸素吸収に必
要な水分が蒸散して酸素吸収能力の低下を招き、
保存系内の脱酸素が十分進まないために、食品の
酸化による品質劣化が進んでしまうことになる。 結局、乾燥食品の場合には、脱酸素剤包装体の
通気度は比較的小さくて良いが、精度良く調節す
ることにより、水分移行速度を適正にすると同時
に、乾燥下での脱酸素剤の酸素吸収能力を十分に
発揮できるようにする必要がある。 何れにしても食品分野の場合は、従来の乾燥剤
包装体等のように一定以上の通気度を保持すれば
バラツキがあつても問題ない場合とは全く異な
り、脱酸素剤包装体には通気度の調節精度の高い
ことが極めて重要な要件となつている。 このように、脱酸素剤包装体の通気度は、その
酸素吸収速度、食品との水分の授受、酸素吸収能
力等を決定する重要なものであり、対象食品の特
性応じて低通気度から高通気度まで、精度良く調
節できることが望まれている。 また、脱酸素剤包装体の通気度が大きくできな
いために、脱酸素剤包装体のサイズ毎に酸素吸収
速度が変化せざるを得ない欠点、特に大型サイズ
において、そのサイズに応じて吸収速度を大きく
できない欠点がある。すなわち、酸素吸収量の小
さな小型サイズは、単位酸素吸収量当りの包材面
積が大きく(=通気度小さく)、酸素吸収速度が
大きくなり、一方、大型サイズは単位酸素吸収量
当りの包材面積が小さく(=通気度大きく)、酸
素吸収速度が小さくなることが原因である。 脱酸素剤包装体には多種多様な食品等の特性に
応じて、通気性以外にも、耐水性、耐破損性、安
全衛生性、食品の香り保持性、外観保持性等が要
求される。中でも、脱酸素剤包装体には外観保持
性が重要である。脱酸素剤は、通常の乾燥剤包装
体等とはちがつて、内容物が錆や染みとなつて包
装体表面に発現し易く、外観を損なうばかりでな
く、安全衛生上も問題になる。 [発明が解決しようとする課題] 本発明の目的とするところは、上記した従来の
包装材料の有する問題点を解消し、低通気度から
高通気度まで精度の高い調節が可能で、安定した
通気度を有し、しかも、多湿食品へ適用した場合
でも安全衛生上の問題がなく、強度が大きく、食
品の香り保持性に優れる脱酸素剤包装体を提供す
ることにある。 さらに、各酸素吸収量サイズ毎の酸素吸収速度
を同一とすることを可能とした脱酸素包装体を提
供することにある。 [問題を解決するための手段] 本発明者らは、前記した従来技術の問題点に鑑
み、鋭意研究を行つた結果、脱酸素剤を通気性外
材および通気性内材を用いて二重包装することに
より、多くの問題が解決できることを見出した。
加えて、包装材、殊に通気性内材について研究を
重ね、非常に効果的な通気性内材を見出して本発
明を完成するに至つた。 本発明は、通気性外材1が、孔をあけたプラス
チツクフイルムまたは孔をあけた透明な紙であ
り、通気性内材2が、和紙、ポリエチレンより軟
化点の高い不織布、または和紙とプラスチツク繊
維との混抄紙より選ばれた材料aとポリエチレン
またはこれより軟化点の低いプラスチツクのフイ
ルムからなる材料bとを熱圧着してフイルムに亀
裂を生じさせて通気性をもたせた積層体であり、
該外材1と該内材2とを該外材1が材料a側と対
面するように重ね合わせ材料bを内側にして脱酸
素剤を入れて折り込み三方の周縁部をシールして
なること、または、該外材1と該内材2とを該外
材1が材料a側と対面するように重ね合わせてな
るシート一対を材料b面を内側にして対向させこ
の間に脱酸素剤を入れて四方の周縁部をシールし
てなることを特徴とする脱酸素剤包装体を提供す
る。 すなわち、本発明の脱酸素剤包装体は、通気性
外材1、通気性内材2および脱酸素剤から構成さ
れ、脱酸素剤がこれらの通気性包材によつて二重
包装されたものであり、かつ、包材の重ね合わせ
方によつて三方、あるいは四方のシールされた周
縁部を有する脱酸素剤包装体である。 本発明において通気性外材1としては、孔をあ
けたプラスチツクフイルム、または孔をあけた透
明な紙が用いられる。 プラスチツクフイルムとして、例えば、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリアミド、ポリプロピ
レン、ポリカーボネート、セロフアン等の単層フ
イルム、または、これらのフイルムとポリエチレ
ン、ポリエチレン酢酸ビニル共重合体、アイオノ
マー、ポリブタジエン、塩化ビニル等のフイルム
を積層した複合フイルムが用いられる。 また、透明な紙として、例えば、グラシン紙ま
たはパーチメント紙等のような透明性を有する
紙、または、これらの紙とポリエチレン、ポリエ
チレン酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリ
ブタジエン、塩化ビニル等のフイルムを積層した
紙も用いられる。 なお、外材1は周縁部でのシールのため、ヒー
トシール性を有する必要がある。 上記の外材に孔をあける場合に、所望する通気
度によつて孔の数や大きさを、適宜選択すること
が可能である。 外材に孔をあけるには、たとえば、円錐、四角
錘、三角錘、あるいは先の尖つた円柱等の形をし
た針が使用される。 孔の大きさは、針の太さや長さ、孔をあける際
の圧力等によつて調節することができる。また、
開孔に加熱した針を用いることによつて形状のそ
ろつた孔をあけることができるが、一方、針でフ
イルムを溶融させつつ開孔するため、孔径が大き
くなつて錆や染み等の発生が目立つことになるか
ら、針は加熱しない方が好ましい。 針開孔の方向は、包装体表面へ突起しないよう
外側から穿孔することが好ましい。 外材の厚さは、製造上の扱い易さ等から100μ
以下が好ましく、10〜60μが特に好ましい。 通気性外材1の通気性は、酸素透過度として
1000ml/m2・24hr・atm以下、好ましくは、500
ml/m2・24hr・atm以下が望ましい。 本発明において通気性内材2としては、和紙、
ポリエチレンより軟化点の高い不織布、または和
紙とプラスチツク繊維との混抄紙より選ばれた材
料aとポリエチレンまたはこれより軟化点の低い
プラスチツクのフイルムからなる材料bとを熱圧
着してフイルムに亀裂を生じさせて通気性をもた
せた積層シートが用いられる。 材料aの和紙として、坪量20〜100g/m2、好
ましくは、30〜60g/m2のものが用いられる。 また、不織布としては、湿式、乾式、またはス
パンボンド式不織布等を使用することが可能であ
り、材質として、ポリエチレンより軟化点の高い
もので、例えば、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リエチレンテレフタレート、レーヨン、ビニロン
等の不織布が挙げられる。 不織布の坪量は、20〜100g/m2、好ましくは、
30〜60g/m2のものが用いられる。 また、和紙とプラスチツク繊維との混抄紙とし
ては、例えば、和紙とレーヨンを混抄したレーヨ
ン紙が用いられる。 上記紙や不織布に、撥水性または撥油性を付与
するために、各々、撥水剤または撥油剤で加工し
たものも用いることができる。 材料bとして、ポリエチレン、または、これよ
り軟化点の低い、例えば、ポリエチレン酢酸ビニ
ル共重合体、アイオノマー樹脂等のフイルムが用
いられる。 通気性内材2は、上記の紙や不織布などの表面
が疎で凹凸が大きく目の粗い材料aに、ポリエチ
レンなどのフイルムを熱圧着してフイルムに亀裂
を生じさせ、所望の通気性を付与することによつ
て得ることができる。 通気性内材2の通気度は、通気度を透湿度で表
示した場合の20g/m2・24hr・atm(25℃)以上
が必要であり、好ましくは、50g/m2・24hr・
atm(25℃)以上、より好ましくは100g/m2
24hr・atm(25℃)以上が望ましい。 本発明の脱酸素剤包装体において、内材2の通
気度は、外材1の通気度の1.2倍以上にすること
が望ましい。これによつて、内材の通気度のバラ
ツキの影響を防ぐことができ、外材の通気度を律
速にして脱酸素剤包装体の通気度を極めて精度良
く調節することが可能になる。 本発明において脱酸素剤として、亜硫酸塩、亜
硫酸水素塩、亜ニチオン酸塩、ヒドロキノン、カ
テコール、レゾルシン、ピロガロール、没食子
酸、ロンガリツト、アスコルビン酸および/また
はその塩、イソコルビン酸および/またはその
塩、ソルボース、グルコース、リグニン、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソ
ール、第一鉄塩、または、鉄粉等の金属粉を含有
する脱酸素剤、炭酸ガス発生型脱酸素剤または炭
酸ガス吸収型脱酸素剤等が用いられる。 本発明に係わる脱酸素剤包装体を製造するに
は、三方向シール方法、あるいは四方広シール方
法が好適であり、各々、三方シール型自動充填包
装機あるいは四方シール型自動充填包装機が用い
られる。 三方向シール方法においては、通気性外材1と
通気性内材2とを外材1が材料a側と対面するよ
うに重ね合わせて三方シール型自動充填包装機へ
導き、フイルムb面を内側にして二つ折りにし、
この間に適量の脱酸素剤を充填しつつ三方の周縁
部をシールして、袋状の脱酸素剤包装体が製造さ
れる。 または、四方向シール方法においては、外材1
と内材2とを外材1が材料a側と対面するように
重ね合わせてなるシート一対を、各々両側からフ
イルムb面が対面するように四方シール型自動充
填包装機に導入し、フイルムb面同志の間に脱酸
素剤を充填しつつ四方の周縁部をシールして、同
じように袋状の脱酸素剤包装体が製造される。 何れの場合にも、自動充填包装機に設置された
穿孔装置により外材1に所望の数と大きさの孔を
開けることが可能であり、脱酸素剤包装体の通気
度が精度良く調節される。 脱酸素剤包装体を製造する際に、外材の寸法を
内材よりも1mm以上、好ましくは2mm以上大きく
することが好ましい。外材を大きくすることによ
り、内材が外材からはみ出すことがなく外観を損
なわないばかりでなく、外材同志の熱シール部分
ができることにより包装強度が向上することにも
なる。 本発明においては、具体的な包装材として、外
材1として、ポリエチレンテレフタレートとポリ
エチレンのラミネートフイルム、ポリプロピレン
フイルム、あるいはグラシン紙にポリエチレン酢
酸ビニル共重合体をラミネートしたものなどに開
孔したフイルム、および、内材2として、和紙に
ポリエチレンフイルムをラミネートし亀裂を生じ
させて通気性をもたせた積層体、ありいは、ポリ
エチレンテレフタレートの不織布にポリエチレン
酢酸ビニル共重合体をラミネートし亀裂を生じさ
せて通気性をもたせた積層体の組合せが例示され
る。 [作用と効果] 本発明に係わる脱酸素剤包装体は、孔をあけた
プラスチツクフイルムまたは孔をあけた透明な紙
である通気性外材1と、和紙、ポリエチレンより
軟化点の高い不織布、または和紙とプラスチツク
繊維との混抄紙より選ばれた材料aとポリエチレ
ンまたはこれより軟化点の低いプラスチツクのフ
イルムからなる材料bとを熱圧着してフイルムに
亀裂を生じさせて通気性をもたせた積層体である
極めて通気性の優れた内材2の二つの包材からな
る二重包装構造を有する。このため、通気は外材
の開孔部、外材と内材の空間部、内材シートを通
して脱酸素剤に至る。かかる二重包装脱酸素剤に
おいて、通気性内材の役割は非常に大きい。 すなわち、本発明に係わる通気性内材2は、紙
などに有孔プラスチツクフイルムを積層接着した
従来の包材のかかえる問題、すなわち、通気度が
大きくできないこと、かりに大きくできても、粉
末内容物の粉洩れ、あるいは錆や染みの発生など
の問題を解消して、大きな通気度を付与できるも
のであり、かつ、十分なシール性を強度を有す
る。 本発明は、かかる通気性の優れた内材を用い、
本発明の外材/内材の二重構造をとることを可能
にし、二重包装の特性を発揮して優れた脱酸素剤
包装体の提供を可能にするものである。 本発明の脱酸素剤包装体においては、内材の通
気度を外材の通気度より十分大きく採ることがで
きるため、外材の通気度を調節することによつて
脱酸素剤包装体の通気度を極めて精度良く調節す
ることが可能になる。また、内材の通気度のバラ
ツキの影響を防ぐことができる。 特に、外材と内材の間に空間部があるため、従
来困難であつた低通気度レベル(透湿度で10〜60
g/m2・24hr・atm、25℃)まで通気度を精度良
く調節できる。 このように脱酸素剤包装体の高通気度化が可能
となつたために、酸素吸収量の大きな大型サイズ
の通気度も高くすることができ、酸素吸収量サイ
ズ毎の酸素吸収速度や吸収能力をバラツキなく同
一とすることが可能になる。 また、真空パツクの際に、外材/内材の通気度
差が少ないために、包装体内外の圧力差がほとん
ど生じることなく破損のおそれがない。 本包装体の外材と内材の間の空間部は、上記に
寄与する以外にも、様々な効果を有する。例え
ば、脱酸素に伴う発熱が食品に直接伝わることが
なく、冷凍食品や冷蔵食品に好適に適用できる。
また、内容物の染み出しに対する隠蔽効果も果た
すことになる。 本発明の脱酸素剤包装体における印刷は、外材
の裏側に施される。このため、印刷インキが直接
食品に触れることがなく衛生上安全であるばかり
でなく、特にベタ印刷を重ねることにより内材表
面の隠蔽効果を付与できる。かりに、内材表面に
内容物の染み出しがあつても外観を損なうことは
ない。 さらに、本発明にかかわる二重包装の効用とし
て、プラスチツクフイルムの二重構造となつてい
るため耐水性に優れ、高水分含量の多湿食品に適
用しても湿潤して破損するようなことはない。 また、本発明による脱酸素剤包装体の特長とし
て、優れた香り保持性を加えることできる。すな
わち、通気度を低く、かつ、精度良く調節できる
ため、香り成分が内部の脱酸素剤に到達し難くで
き、同時に香りの通り難い表面のプラスチツクフ
イルムによつても保持される。 本発明により脱酸素剤包装体は、その製造に際
し、複雑な加工工程を必要とせず、包材に無駄が
ない。しかも、種々の性能と袋の大きさに合わ
せ、必要な箇所に必要な大きさの孔を必要な数だ
け開けることができ、簡単に所望の通気度が付与
できる。その上、製品の品質は均一でバラツキが
なく、ロスがない。かかる効用は、工業的生産に
計ることのできない経済的効果をもたらすもので
ある。 本発明は、極めて経済的な脱酸素剤包装体の工
業的製造を可能とするものである。 次に実施例により本発明をさらに詳しく説明す
る。 実施例 1 次の材料を準備した。 外材1:ポリエチレンテレフタレートフイルム
(厚さ12μ)にポリエチレンフイルム(厚さ
【表】 実施例 2 外材1として、裏に文字印刷と白ベタ印刷各1
色を施したポリエチレンテレフタレートフイルム
(厚さ12μ)にポリエチレンフイルム(厚さ40μ)
を押しだしラミネートした積層フイルム(幅80
mm)と、内材2として、和紙(坪量40g/m2)に
ポリエチレンフイルム(厚さ25μ)を熱圧着ラミ
ネートしてフイルムに亀裂を生じさせた通気性積
層シート(幅75mm)を用意した。 次に、外材1と径0.7mmの針を付けた針ロール
に通して孔を開けつつ、外材1のPE面と内材2
の和紙面が向かい合うように重ね合わせて三方シ
ール型自動充填包装機に導入し、次いで、折り合
わせて向かい合つた内材2の内側に鉄系脱酸素剤
を1.5gずつ充填しつつ外材1の外側からバーヒ
ーターによりヒートシールし、連結したシール部
を切断して脱酸素剤包装体(寸法50×40mm□)を
得た。この工程において、外材1の孔数を調節し
て種々の孔数を有する脱酸素剤包装体を得た。 これらの脱酸素剤包装体を、脱脂綿2gに水10
mlを含む含水綿と共に、空気250mlを入れ、ポリ
塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン/ポリ
エチレンのラミネートフイルム袋に密封し、25℃
の恒温槽中に保存した。 脱酸素剤包装体を封入した袋内の酸素濃度を経
時的に測定し、酸素濃度が0.1%以下になるまで
の時間(脱酸素時間)を記録した。また、2日目
に密封した袋にピンホールを開けて保存を続け、
保存開始後14日目に脱酸素剤包装体の状態を観察
した。結果を第2表に示す。
【表】 比較例 1 和紙(坪量40g/m2)にポリエチレンフイルム
(厚さ25μ)を熱圧着ラミネートしてフイルムに
亀裂を生じさせた通気性積層シートを包装材料に
用い鉄系脱酸素剤1.5gを充填して脱酸素剤一重
包装体(寸法50×40mm□)を得た。 この脱酸素剤包装体について、実施例2と同様
の試験を行つた。結果を第2表に、実施例1の結
果と併せ示す。 実施例 3 次の材料を準備した。 外材1:ポリエチレンテレフタレートフイルム
(厚さ12μ)にポリエチレンフイルム(厚さ
25μ)をラミネートした積層フイルムのロール
巻き(幅60mm)2本 内材2:和紙(坪量40g/m2)にポリエチレンフ
イルム(厚さ20μ)を熱圧着ラミネートしてフ
イルムに亀裂を生じさせた通気性積層シートの
ロール巻き(幅60mm)2本 脱酸素剤3:鉄系脱酸素剤 四方シール型自動充填包装機(第3図)の両側
に各々外材1および内材2を配備しておき、外材
1を径0.5mmの針を付けたロールに通して孔を開
けつつ、外材1のPE面と内材2の和紙面が対面
するように内材2を重ね合わせながら、両側から
導入した。次いで、内材2同志の内側に脱酸素剤
3を3gずつ充填してヒートシールしたのち、横
シール部の両サイドをカツトすると共に連結した
シール部の中央部をカツトして、脱酸素剤包装体
(寸法50×50mm□)を得た。 上記工程において、外材1の孔数を調節して
種々の孔数を有する脱酸素剤包装体を得、各々、
空気50ml共存の密封下、25℃で脱酸素時間の測定
を行つたところ、第3表のような結果が得られ
た。
【表】 【図面の簡単な説明】
図面において、第1図、第2図および第3図は
自動充填包装機の態様例である。第1図および第
2図は、三方シールの場合に、各々、熱ロールお
よびバーヒーターを使用した例を示す。第3図は
四方シール自動充填包装機の一例である。第4図
は本発明の脱酸素剤包装体における包材構成の一
態様の概念図を示す。第5図および第6図は、
各々、三方シール脱酸素剤包装体および四方シー
ル脱酸素剤包装体の一態様の断面斜視図を示す。 図面において、それぞれ、1は未穿孔の外材、
2は内材、3は針ロール、4は熱ロール、4−1
は熱ロール、4−2はバーヒーター、5は脱酸素
剤充填シユート、6はカツター、7は包材シール
部、8は脱酸素剤包装体を示す。また、9は外材
(プラスチツクフイルムまたは透明な紙に孔をあ
けてなる材料)、10は内材、11は和紙、ポリ
エチレンより軟化点の高い不織布または和紙とプ
ラスチツク繊維との混抄紙より選ばれた材料、1
2は亀裂を生じさせたポリエチレンまたはこれよ
り軟化点の低いプラスチツクのフイルム、13は
包装材料、14は空間(空気層)、15は脱酸素
剤を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 通気性外材1が、孔をあけたプラスチツクフ
    イルムまたは孔をあけた透明な紙であり、通気性
    内材2が、和紙、ポリエチレンより軟化点の高い
    不織布、または和紙とプラスチツク繊維との混抄
    紙より選ばれた材料aとポリエチレンまたはこれ
    より軟化点の低いプラスチツクのフイルムからな
    る材料bとを熱圧着してフイルムに亀裂を生じさ
    せて通気性をもたせた積層体であり、該外材1と
    該内材2とを該外材1が材料a側と対面するよう
    に重ね合わせ材料b面を内側にして脱酸素剤を入
    れて折り込み三方の周縁部をシールしてなるこ
    と、または、該外材1と該内材2とを該外材1が
    材料a側と対面するように重ね合わせてなるシー
    ト一対を材料b面を内側にして対向させこの間に
    脱酸素剤を入れて四方の周縁部をシールしてなる
    ことを特徴とする脱酸素剤包装体。
JP15831983A 1983-08-30 1983-08-30 脱酸素剤包装体 Granted JPS6058350A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831983A JPS6058350A (ja) 1983-08-30 1983-08-30 脱酸素剤包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15831983A JPS6058350A (ja) 1983-08-30 1983-08-30 脱酸素剤包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6058350A JPS6058350A (ja) 1985-04-04
JPH0459219B2 true JPH0459219B2 (ja) 1992-09-21

Family

ID=15669032

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15831983A Granted JPS6058350A (ja) 1983-08-30 1983-08-30 脱酸素剤包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6058350A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6058350A (ja) 1985-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4657133A (en) Package containing quality-retaining agent
US4579223A (en) Oxygen absorbent packet
US4657610A (en) Method for manufacturing gas permeable packaging material
US4485133A (en) Oxygen absorbent packaging
JPS6330223B2 (ja)
JPS62234544A (ja) シ−ト状脱酸素剤
JPH0459219B2 (ja)
JPH044225B2 (ja)
JP2508617B2 (ja) 脱酸素剤二重包装体
JPH0585419B2 (ja)
JP2666381B2 (ja) 脱酸素剤用包装フィルム
JPH03305B2 (ja)
JP3123567B2 (ja) 品質保持剤包装体
JPH0219406Y2 (ja)
JPH0420662B2 (ja)
JPS6254704B2 (ja)
JPH0464937B2 (ja)
JP2003261182A (ja) 包装体に使用する隔壁材料
JPH0585418B2 (ja)
JPH0464936B2 (ja)
JPH0420661B2 (ja)
JPH0464935B2 (ja)
JPH0420660B2 (ja)
JPH0410857B2 (ja)
JP2003211604A (ja) 包装シート、アルコール蒸散剤用包装袋および食品用包装袋