JPH0458013A - 副室式断熱エンジン - Google Patents

副室式断熱エンジン

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JPH0458013A
JPH0458013A JP16564390A JP16564390A JPH0458013A JP H0458013 A JPH0458013 A JP H0458013A JP 16564390 A JP16564390 A JP 16564390A JP 16564390 A JP16564390 A JP 16564390A JP H0458013 A JPH0458013 A JP H0458013A
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JP
Japan
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chamber
wall
air
temperature
sub
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JP16564390A
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Hiroshi Matsuoka
寛 松岡
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、セラミック材から成る副室式断熱エンジン
に関する。
〔従来の技術〕
従来、エンジンの副室構造については、例えば、実開昭
60−107325号公報に開示されたものがある。該
エンジンの副室構造は、主燃焼室と連通ずる副室を備え
たエンジンであり、該副室の内壁をセラミック部材で形
成すると共に、このセラミック部材の外周に空間を形成
し、かつ排気系からの排気ガスを流通させる通路を上記
空間に接続したものである。このエンジンの副室構造は
、上記の構成によって、セラミック部材の内側の温度上
昇に応じてセラミック部材の外周部も適度に加熱され、
保温効果を高めることができ、クラ・7りの発生を有効
に防止できる。また、排気ガスの熱を利用しているので
、電気ヒータや複雑な制御装置を必要とせず、セラミッ
ク部材の外側の温度を内側の温度に自動的に追従させ、
温度差を小さくすることができる。
一般に、内燃機関の燃焼室において、副室式は燃料と空
気との混合が副燃焼室と主燃焼室とで2回行われ、混合
状態が直接噴射式に比較して良好であり、HC,NOX
の排出量は少ない。しかしながら、副室式エンジンは直
接噴射式エンジンに比較して冷却水損失が大きく、燃費
が悪くなる。
即ち、副室式エンジンの冷却水損失が太き(なる原因に
ついては、副室内のガス流速が直接噴射式エンジンの燃
焼室のガス流速に比べて10倍以上であるため、副室の
熱伝達率が大きく、副室壁部からの放熱量が大きくなる
からである。そこで、副室を断熱構造に構成し、壁部の
温度を上昇させ、冷却水損失を減少させ、HC,NOX
の排出量を低減して低エミソソヨン高性能の断熱エンジ
ンを提供する試みが行われている。
しかしながら、副室を断熱することによって副室の温度
は上昇するが、エンジンの運転条件によっては副室が高
温に成り過ぎてセラミック材料の耐熱温度を超えてしま
う恐れがあり、また、副室の外面を同程度に断熱する構
造に構成した場合には、熱応力の差に起因する副室の耐
久性の問題が発生する。即ち、副室ブロックを構成する
セラミック材料が、窒化珪素(SisNa) 、炭化珪
素(SiC)等である場合に、一般に、窒化珪素(S1
sN4)、炭化珪素(SiC)等のセラミンク材料は、
高温度に耐える耐熱性であり且つ高強度な材料であるが
、熱伝導率が高く断熱度は低い材料であり、また、ヤン
グ率が高いため、耐変形性に富んでいるため温度分布に
不均一が発生すると、高い熱応力が作用することになる
そこで、本出願人は、副室ブロックの耐久性を向上させ
るために副室断熱エンジンの温度制御装置を開発し、先
に特願平1−281922号として出願した。該副室断
熱エンジンの温度mi制御装置は、副室の燃焼ガスに晒
される副室ブロックを耐熱性、熱シヨツク性に優れた窒
化珪素、チタン酸アルミニウム等のセラミック材料で形
成して高温燃焼ガスに耐える構造に構成し、特に、エン
ジンの高負荷時に、副室の温度上昇を抑制するため、副
室を構成するセラミック材料から成る副室ブロックの外
周に金属部材及び発泡金属部材を配置し、該発泡金属部
材の外周に空気通路を形成し、該空気通路に冷却空気を
流して副室を構成するセラミック部材を最適温度にコン
トロールするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来、上記のように、断熱エンジンは燃焼温度が高温に
なり、No、の生成量は温度と燃料当量比によって決ま
ることは十分に知られていることである。断熱エンジン
のように、高温になる場合には燃料当量比をコントロー
ルして燃料当量比の大きい混合気を生成して燃焼させる
ことが、N08の発生を低減することに必要なことであ
る。この原理を具体的に断熱エンジンに適用させると、
エンジンを副室式断熱エンジンに構成することである。
燃焼室を副室と主室に分割し、−次燃焼を副室で燃料当
量比の大きい混合気即ち燃料リンチで且つ高温で行わせ
ることによって、NOxの生成を抑制することができる
しかし、燃焼室の断熱度について考察すると、副室式エ
ンジンについては、直接噴射式エンジンに比較して燃焼
してから受熱する内壁面の表面積が増加すること、副室
内の空気流動が主室に比較して高くなって熱伝導率が高
くなること、及び副室が吸入行程における吸入空気によ
る冷却が行われないことにより、副室式断熱エンジンの
断熱性は大きく劣化するという問題がある。
断熱エンジンにおいて、断熱度を左右する要因は、壁面
表面の温度である。この壁面温度を燃焼室を断熱構造に
構成することによって上昇させ、筒内燃焼ガス温度と壁
面との温度差を小さくし、熱伝達量を減じ、断熱度の上
昇を図ることができる。セラミンク材料で製作した断熱
エンジンの内壁温度は、700〜800℃以上に上昇し
ている。
一方、筒内空気温度は吸気時には、30〜70℃前後で
あり、また、燃焼時には、2500℃前後にまで上昇す
る。
この時、筒内燃焼ガスから壁面を通じて放熱される熱量
は、吸入行程から圧縮行程の前半までは壁面温度に比べ
、ガス温度即ち筒内空気温度の方が低く、筒内ガスは壁
面より受熱される。次いで、圧縮行程が進行すれば、断
熱圧縮により筒内ガス温度は上昇し、圧縮行程の後半か
ら爆発行程及び膨張行程にかけては、筒内ガス温度が壁
面温度より高温になるため、筒内ガス即ち燃焼ガスより
壁面へ放熱される。
以上のように、筒内においての壁面とガスとの熱の出入
りは、エンジンの行程によって変化し、全体としての放
熱量は、筒内ガスから壁面へ放熱される放熱量と壁面よ
り筒内ガスが受熱する受熱量との差引になる。前記のよ
うに、壁面温度を700〜800℃以上に断熱した時は
、この差引された放熱量は、通常の水冷エンジンの10
〜30%まで減少させることができる。
しかし、副室式断熱エンジンの副室壁体の内壁での放熱
に注目してみると、必ずしも上記のようにはならない。
即ち、吸入行程で吸入された低温の空気は、ピストン、
シリンダヘッドのヘッド下面、ライチ上部等には直接接
触して熱を奪うが、副室内へ入り込むことはなく、副室
の内壁を冷却することはなく、僅かに圧縮行程にて主室
より副室へ流入する空気によって副室の壁面は冷却され
るのみで、主室に比較して上記の差引された放熱量は大
幅に増大する。
副室内のサイクル中のガス温度を主室又は直接噴射式エ
ンジン(DI)の燃焼室のガス温度と比較すると、下記
のようになる。
また、副室内の空気流動は、副室式エンジンの特徴であ
る混合気形成を空気流動を主体で行うため、直接噴射式
エンジンに比較して数倍高く、熱伝達率も3〜4倍と考
えられる。以上のことより、副室式断熱エンジンは、直
接噴射式断熱エンジンに比較して、1.5〜3倍程度の
放熱量を示す。
この副室式断熱エンジンにおける副室からの放熱量を減
じるため、副室内壁の断熱層を更に高め即ち断熱構造を
一層高度にすることは、理論的には成立しても、この場
合の壁面の温度は、1300℃以上の温度にまで上昇さ
せる必要があり、現存するセラミック材料では実現でき
ないことである。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであり、
副室の燃焼ガスに晒される副室壁体を耐熱性等に優れた
窒化珪素、チタン酸アルミニウム等のセラミック材料で
形成して高温燃焼ガスに耐える構造に構成し、特に、副
室を構成する副室壁体の外周に空気通路を構成し、エン
ジンの高負荷時の副室の温度上昇時には、積極的に空気
通路に加圧ポンプによって冷却空気を流して副室壁体を
冷却し、該副室壁体の耐熱温度以下に冷却し、しかも、
加圧ポンプより空気通路に送り込んで加熱された空気を
排気通路を通じてターボチャージャに送り込み、該ター
ボチャージャに設けた発電−電動機によって熱工フルギ
ーを回収する副室式断熱エンジンを提供することである
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するために次のように構
成されている。即ち、この発明は、主室に連通ずる副室
を形成し且つシリンダヘッドの穴部に配置したセラミッ
ク製副室壁体、シリンダヘッドの穴部壁面に配置した断
熱部材、該断熱部材と前記副室壁体との間に形成した空
気通路、該空気通路に空気を送り込むための加圧ポンプ
、前記空気通路を排気通路に連通ずる連通路、前記副室
の壁温を検出するセンサー、及び該センサーの検出信号
に応答して前記加圧ポンプの作動を制御するコントロー
ラを有する副室式断熱エンジンに関する。
また、この副室式断熱エンジンにおいて、前記加圧ポン
プの作動によって発電−電動機を備えたターボチャージ
ャのコンプレフサからの加圧空気の一部を前記空気通路
に送り込み、且つ前記空気通路を通った空気を前記排気
通路を通して前記ターボチャージャのタービンに送り込
むように構成したものである。
また、この副室式断熱エンジンにおいて、前記排気通路
から前記空気通路への排気ガスの逆流を防止するため、
前記連通路にワンウェイバルブを配置したものである。
(作用〕 この発明による副室式断熱エンジンは、以上のように構
成されており、次のように作用する。即ち、この副室式
断熱エンジンは、断熱構造に構成した副室を形成するセ
ラミック製副室壁体の外周に空気通路を形成し、前記副
室の壁温に応答して前記加圧ポンプの作動して前記空気
通路に加圧空気を送り込むので、前記副室壁体を常に耐
熱温度以下に維持して前記副室壁体の耐久性を向上させ
、また、前記副室壁体を冷却することで前記副室での燃
焼温度を上昇させることを可能にし、前記副室で高温で
且つ燃料当量比を大きくして燃料リンチで主たる燃焼を
行わせてN OXの発生を抑制する。
この場合に、前記副室壁体の温度状態に対応して前記加
圧ポンプの作動を制御するので、エンジンの高負荷時の
高温時には、前記加圧ポンプを作動して前記副室壁体を
外側から加圧空気で強制的に冷却し、前記副室壁体のセ
ラミック材料の熱破壊を防止する。また、エンジンの低
負荷時の低温時には、前記加圧ポンプを作動しないので
、前記副室壁体の外周の前記空気通路内に空気は密封状
態になって断熱空気層を提供し、前記副室から外側への
放熱を阻止して副室内の温度上昇を図ることができ、前
記副室の低温時の燃焼状態を向上させることができる。
更に、前記排気通路から排気ガス及び前記加圧ポンプに
よる加圧空気を前記ターボチャージャのタービンに送り
込むことによって、加圧空気が有する熱エネルギーを有
効に回収することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明による副室式断熱エン
ジンの実施例を詳述する。
第1図はこの発明による副室式断熱エンジンの一実施例
を説明する概略図、第2図は第1図の副室式断熱エンジ
ンの1気筒を示す断面図、第3図は第2図の平断面図、
及び第4図は第3図の符号A部分の拡大断面図である。
この副室断熱エンジンは、主室l及び該主室1に連絡孔
3を通じて連通ずる断熱構造の副室2を有している。主
室1は、ピストンヘッド部及び/又はシリンダのライナ
上部15とヘッド下面部20とから成るヘッドライナ3
0によって構成される室で構成される。ヘッドライナ3
0はシリンダへラド10に形成された穴部16に嵌合さ
れている。また、副室2は、シリンダヘッド10に形成
された穴部13に配置された副室壁体4に形成された室
で構成される。シリンダへンドエ0は、図示していない
が、シリンダブロックにガスケットを介して固定されて
おり、該シリンダブロックに形成された孔部にはシリン
ダを構成するシリンダライナが嵌合し、該シリンダライ
ナのシリンダにハヒストンが往復運動可能に配置されて
いる。シリンダヘッドlOには、吸気ボート14及び排
気ポート18が形成されている。吸排気ボート14゜1
8を開閉する吸排気バルブ17がヘッド下面部20に形
成したバルブシートに各々配置されている。即ち、吸気
ポー)14には吸気バルブが配置され、また、排気ポー
ト18には排気バルブ17が配置されている。排気ポー
ト18は、該内壁面に断熱ガスケント29が配置されて
断熱構造に構成され、排気ガスエネルギーがシリンダヘ
ッド10を通じて外部に放出されるのを防止している。
更に、副室2には、燃料噴射ノズル8が配置されており
、該燃料噴射ノズル8から燃料が副室2に噴霧されるよ
うに構成されている。
この発明による副室式断熱エンジンは、第1図に示す実
施例では4気筒エンジンとして示されている。この副室
式断熱エンジンは、発電−電動機19を備えたターボチ
ャージャ25を備えている。
ターボチャージャ25のタービン22には、副室式断熱
エンジンで発生した排気ガスが排気通路である排気ポー
ト18及び該排気ポート18に連通ずる排気通路12を
通じて送り込まれるように構成されている。また、ター
ボチャージャ25のコンプレ、す21は、排気ガスエネ
ルギーによって回転駆動されるタービン22によってシ
ャフトを介して回転駆動される。コンプレッサ2Iによ
って送り出される空気は、吸気通路23を通して副室式
断熱エンジンの吸気ボート14に送り込まれ、該吸気ボ
ート14より主室1に吸入空気として供給される。
この副室式断熱エンジンは、上記の構成において、特に
、次の構成を有することに特徴を有している。即ち、こ
の副室式断熱エンジンは、副室2を構成するシリンダヘ
ッド10の穴部13に配置したセラミック製副室壁体4
、シリンダヘッド10の穴部13壁面に配置した断熱部
材6、該断熱部材6と副室壁体4との間に形成した空気
通路7、該空気通路7に空気を送り込むための加圧ポン
プ9、空気通路7を排気通路である排気ポート18に連
通ずる連通路28、副室2の壁温を検出する壁温センサ
ー24、及び該壁温センサー24の検出信号に応答して
加圧ポンプ9の作動を制御するコントローラ5を有する
ことである。
更に、この副室式断熱エンジンは、加圧ポンプ9の作動
によって発電−電動機19を備えたターボチャージャ2
5のコンプレッサ21からの空気の一部を空気通路7に
送り込み、且つ空気通路7を通った空気を排気ポート1
8を通じてターボチャージャ25のタービン22に送り
込むように構成したことである。
この副室式断熱エンジンにおいて、副室2はセラミック
材料によって断熱構造に構成されている。
第1図では副室2を構成する副室壁体4とヘッドライナ
30とが一体構造に形成されているが、必ずしも上記構
造に構成することはなく、副室2及び連絡孔3を形成す
る副室壁体4とヘッドライナ30とを結合して構成して
もよいものである。また、副室壁体4については、副室
壁体4の形状に一体構造で成形し、次いでそれを焼結し
て製作することができる。或いは、副室壁体4を二分割
して成形し焼結して製作し、次いで、化学版着法(CV
D)、物理蒸着法(PVD)等によって両者を接合して
完成する。副室壁体4の外周面にはフィン31が形成さ
れ、該フィン31は副室2が耐熱温度以下に調整される
ように副室2を冷却する機能を果たしている。空気道路
7は、空気を取り入れるため空気取入口11を通して空
気通路26に連通している。この空気通路26は、ター
ボチャージャ25のコンプレフサ21から送り出される
空気を吸気ボート14に供給するための供給通路23か
ら分岐された通路である。この空気通路26には、加圧
ポンプ9が配置されており、加圧ポンプ9の作動によっ
て供給通路23からの空気の一部が空気通路26に導か
れるように構成されている。更に、副室壁体4の外周に
形成された空気通路4は、連通路28を通じて排気通路
である排気ポート18に連通しているが、直接排気通路
12に連通ずるように構成することもできる。
また、排気ガスが排気ボート18或いは排気通路12が
ら空気通路7に逆流するのを防止するため、連通路28
にはワンウェイバルブ27が配置されている。
この副室式断熱エンジンにおける副室壁体4及びヘッド
ライナ30は、耐熱性、耐変形性、断熱性に冨んだ材料
、例えば、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素
、複合材料等のセラミンク材で製作されている。また、
シリンダヘッド10の穴部13壁面に配置した断熱部材
6は、極めて断熱性に富んだ材料、例えば、チタン酸ア
ルミニウム、窒化珪素等のセラミックウィスカー材で製
作されている。従って、副室2はシリンダヘッド10に
対して高度の断熱構造に構成されることになり、副室壁
体4の外周に形成される空気通路7は、該断熱部材6に
よってシリンダヘッド10に対して断熱され、空気通路
7の熱エネルギーはシリンダヘッド10を通して放熱さ
れることが防止される。
更に、この副室式断熱エンジンにおいて、副室壁体4の
壁温を検出するため、壁温センサー24が副室壁体4の
外壁部に設けられているが、副室壁体4の壁温を検出す
る構成は必ずしも上記構成に限らず、例えば、負荷セン
サー、回転センサー等を利用することができる。即ち、
エンジンの作動状態、例えば、エンジン負荷を検出し、
該負荷に応じて間接的に副室壁体4の壁温を検出するこ
とができる。エンジン負荷が高負荷時には、燃焼状態は
盛んであり副室2の温度は高温になっている状態であり
、また、部分負荷時には、燃焼状態は盛んでなく副室2
の温度は低温状態である。エンジン負荷は、負荷センサ
ーによって燃料噴射ポンプから燃料噴射ノズル8に供給
される燃料流量を測定するか、又はアクセルペダルの踏
込み量を測定することで検出することができる。これら
の壁温センサー24から検出された各検出信号は、コン
トローラ5に入力され、コントローラ5は各入力信号に
応答して加圧ポンプ9に指令を発し、加圧ポンプ9の作
動を制御するように構成されている。一般に、副室2を
断熱構造に構成した場合に、エンジンの高負荷時には、
副室壁体4を形成する耐熱性のセラミック材料の耐熱温
度より上昇する状態が発生する恐れがある。また、エン
ジンの低負荷時には、シリンダ内の最大ガス温度は、副
室2が断熱構造に構成されていても壁温は耐熱温度以下
である。
次に、この発明による副室式断熱エンジンの作動の一例
を、第5図の処理フロー図を参照して概説する。
この副室式断熱エンジンを始動することによって、燃料
噴射ノズル8から副室2に燃料が噴霧され、ターボチャ
ージャ25の作動で供給された吸入空気と混合気が生成
されて燃焼する。吸入空気は、ターボチャージャ25の
コンプレッサ21がら吸気通路23、吸気ポート14を
通じて主室1に供給される。一方、主室1及び副室2で
燃焼した排気ガスは、排気ポート18及び排気通路12
を通ってターボチャージャ25のタービン22に送り込
まれる。副室壁体4の外周部に設置された壁温センサー
24によって副室壁体4の壁温Tvを検出し、該検出さ
れた温度信号をコントローラ5に入力する(ステップ4
0)。
人力された検出信号を受けてコントローラ5は、壁温セ
ンサー24によって検出された副室壁体4の外周部の温
度TEが予め設定した温度T、。より大きいか否かを判
断する(ステップ41)。
次いで、副室壁体4の外周部の温度TEが予め設定した
温度T、。より大きい場合には、副室2を形成する副室
壁体4が過熱状態になっているので、コントローラ5の
指令によって加圧ポンプ9を作動しくステップ42)、
冷却空気を吸気通路23から吸入空気の一部、例えば、
2〜5%の空気量を空気通路26に吸い込ませ、該空気
通路26がら空気取入口11を通して空気通路7に供給
する。
加圧空気は空気通路7をを通る時に、加圧空気は空気通
路7を通ることによって副室壁体4を冷却することにな
る(ステップ43)。セラミック材料から成る副室壁体
4の外周のフィン31がら空気道路7に放熱される熱流
を増大させ、それによって副室壁体4の温度低下を達成
し、セラミンク材料の耐熱温度以下に低下させ、副室壁
体4の耐久性を向上させる。
次いで、昇温された加圧空気は、連通路2Bを通って排
気ポート18に排出され、排気ポート18から排気通路
12を通ってタービン22に送り込まれる(ステップ4
4)。加圧空気がタービン22に送り込まれることによ
って、排気ガスエネルギーと加圧空気エネルギーはター
ビン22に作用してコンプレッサ21の仕事、或いは発
電−電動機19に作用して発電して電力としてバッテリ
ーに蓄電され、エネルギー回収が行われる。この回収エ
ネルギーは、加圧ポンプ9を作動するために必要なエネ
ルギーとして十分なエネルギーである。
また、ステップ41において、壁温センサー24で副室
壁体4の壁温TEが予め設定された所定の温度Tえ。よ
り大きくない場合には、コントローラ5の指令で加圧ポ
ンプ9の作動を停止しくステップ45)、空気通路7を
密閉状態に遮断し、副室壁体4即ち副室2の温度上昇を
させる制御を行う(ステップ46)。即ち、空気通路7
への加圧空気の供給を遮断することによって、空気通路
7に存在する空気は断熱空気層として機能し、副室2を
形成する副室壁体4の壁部の温度を上昇させ、副室2で
の燃焼状態を向上させ、熱損失を減少させ、Hc、NO
xの排出量の低減を計るようにする。
〔発明の効果〕
この発明による副室式断熱エンジンは、以上のように構
成されているので、次のような効果を有する。即ち、こ
の副室式断熱エンジンは、シリンダヘッドの穴部に配置
したセラミック製副室壁体とシリンダヘッドの穴部壁面
に配置した断熱部材との間に空気通路を形成し、コント
ローラによって前記副室の壁温を検出するセンサーの検
出信号に応答して前記空気通路に空気を送り込むための
加圧ポンプの作動を制御したので、前記副室壁体を常に
耐熱温度以下に維持でき、前記副室での燃焼温度を上昇
させて高温で且つ燃料当量比を大きくして燃料リッチで
主たる燃焼を行わせてN Oxの発生を抑制すると共に
、前記副室の耐久性を向上できる。更に、穴部壁面に配
置した前記断熱部材を配置して前記副室壁体を空気冷却
することで、前記シリンダヘッドから直接外部へ放熱さ
れることが防止される。特に、エンジンの高負荷時の前
記副室の高温時に、前記加圧ポンプを作動して前記副室
壁体の外周側からの強制的に冷却し、前記副室壁体のセ
ラミック材料の耐熱温度以下に前記副室壁体を冷却して
熱破壊を防止し、前記副室壁体の亀裂、破壊等の損傷の
発生を防止し、前記副室の耐久性を向上させることがで
きる。
しかも、前記空気通路を連通路で排気通路に連通したの
で、この副室式断熱エンジンに発電−電動機を備えたタ
ーボチャージャを設けておけば、前記加圧ポンプの作動
によってコンプレッサからの空気の一部を前記空気通路
に送り込み、且つ前記排気通路から排気ガス及び前記加
圧ポンプによる加圧空気を前記ターボチャージャのター
ビンに送り込むことができ、前記副室壁体を冷却して数
百度に昇温された加圧空気が有する熱エネルギーは前記
ターボチャージャの前記タービンで仕事をして前記コン
プレッサ或いは前記発電−電動機で有効に回収される。
この時、前記副室の冷却に必要な空気量は、前記ターボ
チャージャの前記コンプレフサから送り出されるエンジ
ンの全体吸気量の2〜5%で十分である。
特に、前記加圧ポンプで空気を増圧させる場合、空気温
度が低いため前記加圧ポンプは低いエネルギーで作動可
能であり、500℃まで昇温した空気を膨張させる時の
エネルギーは昇圧に要してエネルギーの2.4倍のエネ
ルギーを有するため、前記加圧ポンプによる空気の加圧
に要する仕事は前記副室からの熱回収エネルギーで十分
供給できる。
この場合に、前記副室壁体の温度状態に対応して前記加
圧ポンプの作動を制御するので、エンジンの高負荷時の
高温時には、前記加圧ポンプを作動して前記副室壁体を
外側から加圧空気で強制冷却し、前記副室壁体のセラミ
ック材料の熱破壊を防止する。また、エンジンの低負荷
時の低温時には、前記加圧ポンプを作動しないので、前
記副室壁体の外周の前記空気通路内に空気は密封状態に
なって断熱空気層を提供し、前記副室から外側への放熱
を阻止して副室内の温度上昇を図ることができ、前記副
室の低温時の燃焼状態を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明による副室式断熱エンジンの一実施例
を説明する概略図、第2図は第1図の副室式断熱エンジ
ンの1気筒を示す断面図、第3圓は第2図の平断面図、
第4図は第3図の符号A部分の拡大断面図、及び第5図
はこの副室式断熱エンジンの作動の一例を示す処理フロ
ー図である。 1−−m−主室、2−−−−−副室、4−−−−副室壁
体、5コントローラ、6−−−−断熱部材、7一−−空
気通路、8−−−−−燃料噴射ノズル、9−−−−加圧
ポンプ、10−一一一一一シリンダヘッド、12−一−
−−排気通路、13.16〜−−−−m−穴部、14−
−−−−一吸気ポート、18排気ポート(排気通路)、
1 ’J−−−発発電電電動機21− コンプレッサ、
22−−一タービン、23−−−一吸気通路、24− 
壁温センサー、25ターボチヤージヤ、26一−−空気
通路、27ワンウエイバルブ、28−−一連通路。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)主室に連通する副室を形成し且つシリンダヘッド
    の穴部に配置したセラミック製副室壁体、シリンダヘッ
    ドの穴部壁面に配置した断熱部材、該断熱部材と前記副
    室壁体との間に形成した空気通路、該空気通路に空気を
    送り込むための加圧ポンプ、前記空気通路を排気通路に
    連通する連通路、前記副室の壁温を検出するセンサー、
    及び該センサーの検出信号に応答して前記加圧ポンプの
    作動を制御するコントローラを有する副室式断熱エンジ
    ン。
  2. (2)前記加圧ポンプの作動によって発電−電動機を備
    えたターボチャージャのコンプレッサからの空気の一部
    を前記空気通路に送り込み、且つ前記空気通路を通った
    加圧空気を前記排気通路を通じて前記ターボチャージャ
    のタービンに送り込むように構成した請求項1に記載の
    副室式断熱エンジン。
  3. (3)排気ガスが前記排気通路から前記空気通路に逆流
    するのを防止するため、前記連通路にワンウェイバルブ
    を配置した請求項1に記載の副室式断熱エンジン。
JP16564390A 1990-06-26 1990-06-26 副室式断熱エンジン Pending JPH0458013A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016081780A1 (en) * 2014-11-19 2016-05-26 Pinnacle Engines, Inc. Insulated engine

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