JPH0457735B2 - - Google Patents

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JPH0457735B2
JPH0457735B2 JP61265108A JP26510886A JPH0457735B2 JP H0457735 B2 JPH0457735 B2 JP H0457735B2 JP 61265108 A JP61265108 A JP 61265108A JP 26510886 A JP26510886 A JP 26510886A JP H0457735 B2 JPH0457735 B2 JP H0457735B2
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JP
Japan
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crevice corrosion
hydrogen absorption
corrosion resistance
titanium
resistance
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JP61265108A
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JPS63118034A (ja
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Shiro Kitayama
Yoshiaki Shida
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、耐水素吸収性に優れた耐隙間腐食用
チタン合金に関する。 (従来の技術) チタンは一般に中性塩化物環境、および酸化性
環境において優れた耐食性を示すことから、火力
および原子力発電所の復水器管等に使用されてい
るが、海水淡水化のブラインヒータなど100℃以
上の中性塩化物環境で使用される材料としては完
全には耐食性が発揮されるとは言い難い。例えば
隙間腐食のような局部腐食を生じること、またそ
の材料自身が高耐食性であるため、耐食的でない
他の材料と長期間接触した状態で使用されるとガ
ルバニツクカツプルを生じ、その場合チタンはカ
ソード側となつて電池反応が生じ、その電池反応
に伴つて発生する水素を吸収して水素化物を形成
し、脆化するという弱点がある。 このような純チタン材の隙間腐食および水素吸
収は海水淡水化材料選定試験(工技院主催の茅ケ
崎モデルプラント試験)の際にも経験されてい
る。 一方、チタンが隙間腐食を生じるような環境に
対しては純チタンにPd0.12〜0.25%添加した
ASTMGr.7あるいはGr.11を用いるのが一般的と
されているが、これらは純チタンの約2倍程度の
コスト高となり、経済的ではない。 また、Ti−0.15Pd合金は純チタンに比べ水素
吸収し易いことが分かつている。(防食技術
Vol.32、No.6、pp.311−317、1983年)。 なお、最近、耐隙間腐食用材料としてTi−
0.8Ni−0.3Mo合金(ASTM Gd 12)が、そして
耐隙間腐食用および耐水素吸収用材料とてTi−
(0.005〜0.2%)Ru−(0.01〜2.0%)Ni合金が開
発されている(特開昭61−127844号参照)。 その他の従来技術としては次のものを挙げるこ
とができる。 特公昭33−6053号にはTiに0.001〜20%のパラ
ジウム、ロジウム等の白金族元素を添加すること
で塩酸、硫酸等の非酸化性酸中での耐酸性を向上
することが開示されている。 特開昭61−9543号にはTiに0.005〜0.5%の白金
族であるRuを添加することにより耐隙間腐食性
を改善することが開示されている。 特開昭61−127843号にはTiに0.005〜0.5%のRu
とともに0.01〜1.0%のMoまたは0.005〜〜0.5%
のWを添加する耐隙間腐食性、耐水素吸収性の改
善されたチタン合金が開示されている。 (発明が解決しようとする問題点) 以上からも分かるように、従来にあつてTi−
Pd系合金は、比較的多量のpdが含有されている
ため材料コストが高く、また特性的には耐水素吸
収性が十分でないため今日要求されている分野で
の利用が余り行われていないのが現状である。 ここに、本発明の目的は、耐隙間腐食性を有
し、さらに耐水素吸収性を有する、冷間加工性に
優れた低いコストのチタン合金を提供することで
ある。 さらに、本発明の別の目的は、海水淡水化プラ
ントさらに各種化学工業プラントなどで使用され
る熱交換器用として、中性に近い高温塩化物環境
用に広く高性能材料として利用できる低いコスト
のチタン合金を提供することである。 (問題点を解決するための手段) すでに述べたように、TiにPdを添加すると耐
酸性および耐隙間腐食性が改善されることはすで
に知られている。そこで本発明者らはTi−Pd系
合金の耐水素吸収性の改善ならびに材料コスト低
減を目指し、種々検討したところ、予想外にも
Pd量は従来考えられていたより少なくとも十分
であり、また0.20重量%以下程度であれば、耐隙
間腐食性さらには耐水素吸収性も実質上低下する
ことなく、大幅な材料コストの低減を図ることが
できることを知り、本発明を完成した。 すなわち、PH2〜10、NaCl濃度25%(重量)
以下、温度200℃、圧力25Kgf/mm2以下の環境に
おいて各種Ti−Pd−Fe系合金の耐隙間腐食性の
試験を行つたところ、Pd量は0.03%程度で十分で
あることが分かつた。一方、ガルバニツクカツプ
ルを形成したような場合、チタンの電位が−
0.7V(vsSCE)以下になると水素吸収が問題とな
るが、Pd量が0.1%を越えると、水素吸収が加速
され、またFe含有量が0.2%を越えて多くなると
水素吸収を助長する傾向にあることが分つた。 また、本発明にかかる合金系は本質的に工業用
純チタン系であつて酸素の混入は避けられず、ま
た使用上、適当な強度を付与することが望まし
く、JIS3種程度の酸素を含有させても何ら冷間加
工性を損なうことはない。したがつて、本発明の
要旨とするところは、重量%で、 Pd:0.03〜0.1%、Fe:0.2%以下、 酸素:0.3%以下、 残部不可避的不純物およびチタン から成る組成を有する、耐水素吸収性に優れた耐
隙間腐食用チタン合金である。 (作用) 次に、本発明において上述のように合金組成を
限定した理由を述べる。 すでに述べたように、純チタンにPdを添加す
ると耐隙間腐食性が向上するが、PH2、NaCl25
%、温度200℃の中性塩化物環境下での耐隙間腐
食性を向上させるには、Pd0.03%以上の添加が必
要であり、一方、純チタンに0.1%を越えるPdを
添加しても耐隙間腐食性が飽和するだけでなく、
水素吸収を助長するため、本発明にあつてはPd
含有量の上限を0.1%とする。好ましくは、0.03
%〜0.07%である。 Pdを添加しない場合におけるFe含有量に着目
すると、Fe含有量0.1%を越えると水素吸収が増
大する。このことからFeは水素吸収を促進する
元素と考えられる。なお、同様の傾向は従来のよ
うに0.15%Pdという多量のPdを含有する場合に
も見られる。Feは、これを含有することにより、
結晶粒の微細化効果による機械的性質の改善効果
があるが、0.2%を越えると耐隙間腐食性も劣化
させるので上限を0.2%とする。好ましくは0.15
%以下である。 これに対しPd微量添加では水素吸収抑制効果
があり、Pd0.03%でその効果が現れるためFe0.2
%以下まではFeの配合が許容される。Fe量が0.2
%を越えると、微量Pd添加による水素吸収抑制
効果は失われる。しかし、Pdが0.1%を越えると
Fe0.2%以下であつても水素吸収抑制効果は失わ
れ、むしろPd添加量の増加とともに水素吸収量
は増大する。したがつて、本発明にあつて、Fe
含有量は0.2%以下、好ましくは0.15%以下に限
定する。 酸素は通常チタン原料中に0.06%程度含有され
ているが、さらに機械的性質を増大させるため、
冷間加工性を害しない範囲である0.3%以下に制
限する。 通常チタンおよびチタン合金に、不純物として
一般に含まれるCおよびNは成分制御が困難であ
り、市販板に含まれる程度の量(0.005〜0.015
%)であれば、本発明では特に問題にはならな
い。 次に、本発明をその実施例によつてさらに具体
的に説明する。 (実施例) 第1表に示す合金組成を有する各チタン合金を
調製した。製造にあたつてまずスポンジチタン、
Pd粉末およびFe粉末を準備し、純度99.99%Ar中
でタングステン製非消耗電極を用いてアーク溶解
により厚さ20mm×幅75mm×長さ95mmの角型インゴ
ツトを溶製した。その後、真空度10-6Torr中で
1100℃×24hの均質化熱処理を行い、熱間鍛造、
熱間圧延、機械加工、真空焼鈍(720℃×30min)
を経て、厚さ2mm×一辺30mm正方形および厚さ2
mm×幅10mm×長さ30mmの試験片とし、前者は隙間
腐食、後者は水素吸収試験に供した。いずれも試
験片をエメリ#320で表面研磨後、アセトンで脱
脂洗滌後乾燥し、試験に供した。 隙間腐食試験は、チタン内張オートクレーブ内
に塩酸または水酸化ナトリウムでPH調整した25%
NaCl溶液を入れ、試験溶液に試験片と同サイズ
のテフロン板を試験片−テフロン板−試験片の順
に並べて、一辺30mmの正方形の中央の穴に純チタ
ン製ボルトを通し、大気焼鈍による皮膜形成処理
をした純チタン製ナツトで締付けることで隙間を
形成させた隙間腐食試験片を浸漬し、500時間試
験後、隙間内を観察し、腐食生成物(TiO2)の
有無で耐隙間腐食性を評価した。なお、純チタン
製ボルト・ナツトと試験片とはテフロン製ブツシ
ユで絶縁しており、締付力はトルクレンチを用い
て10Kg−cm一定とし、溶液は非脱気状態で試験し
た。試験条件は25%NaCl、200℃PH2および10で
あり、浸漬した隙間腐食試験片の組は、試験条件
あたり2組であつた。 耐水素吸収性試験は、ポテンシヨセツト電源を
用い80℃、PH2、6%NaCl溶液中で試料をカソ
ードとして−1.2VvsSCEに設定し、500h保持する
陰極チヤージ法によつて水素吸収性の試験前後の
水素増加量で調べた。水素分析は板厚そのままで
行つた。試験表面積は約2cm2であつた。本試験方
法により、水素吸収量が50ppm以下であるか否か
で評価した。 比較材としてしはのJIS1〜3種純チタン市販
板、ASTM Gr7市販板およびFe量を変化させた
ASTM Gd7相当試作材を用いた。これら市販板
および試作材より採取した隙間腐食および水素吸
収の試験片形状は各々ボタン溶解材より採取した
試験片形状と同一とした。 これらの試験結果を第1表にまとめて示す。
【表】
【表】 実施例No.1〜6,10,11,14,17,18は市販板
および比較材であり、No.1〜3はPd0.15%含有材
の水素吸収に及ぼすFe含有量の影響を、No.4〜
6はPd無添加材の水素吸収に及ぼすFe含有量の
影響を示しており、Fe含有量の増加は水素吸収
を助長すること、およびPd無添加の場合隙間腐
食を発生することを示している。これらに比べ、
No.7〜9はPdを0.03%添加することで耐隙間腐食
性を保持しつつ耐水素吸収性を大幅に改善してい
ることが分かる。しかしNo.10とNo.18は、Fe量が
0.2%を越えると、微量Pd添加による水素吸収抑
制効果がなく、かつ耐隙間腐食性も失われてい
る。 No.11〜13は、耐隙間腐食性に及ぼすPd添加の
効果を示すもので、Fe含有量0.20%以下でPd0.01
%の添加では耐隙間腐食性が十分でないことを、
No.14〜17は耐水素吸収性に及ぼすPd添加の効果
を示し、Pdが0.1%を越えると耐隙間腐食性は良
好であるが、耐水素吸収性が劣化することを示し
ている。 実施例No.19,20は耐隙間腐食性、耐水素吸収性
におよぼす酸素含有量の効果を示すが、酸素含有
量0.28%以下では、耐隙間腐食、耐水素吸収性に
実質上悪影響を及ぼさない。 以上のように本発明材は微量のPd添加で、従
来より耐隙間腐食性チタン合金として用いられて
いるASTM Gr.7と同等の耐隙間腐食性を有し、
かつGr.7より耐水素吸収性に優れており、しかも
Pd添加量を低減させることで製品価格を大幅に
下げることができ、工業的に有用な耐水素吸収性
に優れた耐隙間腐食用チタン合金である。 耐隙間腐食性、耐水素脆化性および経済性を考
慮すれば、Pdの添加量は0.03〜0.07%が望まし
い。本発明材は50%圧延率では割れを生じなかつ
た。Pdのこのような微量添加は、純チタンの耐
水素吸収性と耐隙間腐食性を向上させるだけでな
く、α+β型チタン合金、β型チタン合金に対し
ても効果を発揮するものである。 (発明の効果) 以上の通り、本発明によればPdを含有した耐
隙間腐食用チタン合金において、高価なPdを減
少させてもなお耐隙間腐食性を保持しつつ、さら
に耐水素吸収性を大幅に改善されていることを特
徴とするチタン合金が得られる。
【特許請求の範囲】
1 Moを3〜14%含有し、残部実質的にTiであ
ることを特徴とする、油井環境で良好なる耐食性
を有する油井環境用チタン合金。 2 V、CrおよびFeの少なくとも1種を含有す
るとともに、Moを3%以上含有し、かつ下記式
で示されるMoeqが3.0≦Moeq≦14.0、残部実質
的にTiであることを特徴とする、油井環境で良
好なる耐食性を有する油井環境用チタン合金。 Moeq=〔Mo〕+〔V〕/1.5+〔Cr〕/0.6+
〔Fe〕/0.35 〔wt%〕 3 それぞれ9.0%以下のAl,SnおよびZrの少な
くとも1種を含有するとともに、Moを3〜14%
含有し、残部実質的にTiであることを特徴とす
る、油井環境で良好なる耐食性を有する油井環境
用チタン合金。 4 それぞれ9.0%以下のAl,SnおよびZrの少な
くとも1種を含有するとともに、V,Crおよび
Feの少なくとも1種を含有し、さらに、Moを3
%以上含有し、かつ下記式で示されるMoeqが3.0
≦Moeq≦14.0、残部実質的にTiであることを特
徴とする、油井環境で良好なる耐食性を有する油
井環境用チタン合金。
JP26510886A 1986-11-07 1986-11-07 耐水素吸収性に優れた耐隙間腐食用チタン合金 Granted JPS63118034A (ja)

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JOURNAL OF THE ELECTROCHEMICAL SOCIETY=1959 *

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