JPH0456802A - 積層位相差板及び楕円偏光板並びに液晶パネル及び液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、複屈折光の位相差の視野角変化の補償に好適
な積層位相差板、及び楕円偏光板、並びにそれを用いた
コントラストの良好な着色防止域の広さに優れる複屈折
系の液晶パネル、及びそれを搭載した液晶表示装置に関
する。

発明の背景 ＳＴＮ液晶の急使な電気光学特性を利用して単純マトリ
クス駆動による大画面の液晶パネルが実現され、パーソ
ナルコンピュータや、ワードプロセッサなどにおけるデ
イスプレィに使用されている。しかし、ＳＴＮ液晶の複
屈折性による楕円偏光で偏光板を介した表示が青色系統
や緑色ないし黄色系統等に着色する。そのため、かかる
楕円偏光を直線偏光に戻して着色防止による白黒表示を
達成すべ（、その複屈折を補償する手段が講じられてい
る。

前記の手段として、液晶セルと偏光板の間に複屈折性の
フィルムからなる位相差板を介在させる方式が提案され
ている。この方式はＢＦＴＮ方式などと呼ばれており、
単層セルによる白黒表示を可能にして、それまでの複数
の液晶セルを重ね合わせるＤ−８ＴＮ方式の嵩高や高重
量問題を解消している。

従来の技術及び課題 従来、前記のＢＦＴＮ方式に用いる複屈折性のフィルム
からなる位相差板としては、−軸又は二軸等で延伸処理
された透明な高分子フィルムを１枚用いたものが知られ
ていた。

しかしながら、視点を若干変えるだけで再び着色表示が
現れるなど、白黒表示として見ることができる視野角が
狭（、また良好なコントラストで見ることができる視野
角も狭（て視認性に劣る問題点があった。

課題を解決するための手段 本発明は、延伸フィルムを特殊な組合せで積層してなる
位相差板により上記の課題を克服したものである。

すなわち本発明は、複屈折性が負の樹脂からなるｍ−延
伸フィルムを用いてなる位相差板と、複屈折性が正の樹
脂からなる二軸延伸フィルムを用いてなる視角補償板と
の積層体からなることを特徴とする積層位相差板、及び 前記の積層位相差板と偏光板との積層体からなることを
特徴とする楕円偏光板、並びに前記の積層位相差板、又
は楕円偏光板を複屈折性の液晶セルの少なくとも片側に
配置してなることを特徴とする液晶パネル、及び 前記の液晶パネルを搭載してなることを特徴とする液晶
表示装置を提供するものである。

なお本発明において、複屈折性が負とは、フィルムの面
内における屈折率の異方性において、延伸方向の屈折率
が最小値を示す性質を意味し、複屈折性が正とは、当該
延伸方向の屈折率が最大値を示す性質を意味する。

作用 複屈折性が負の樹脂からなるｍ−延伸フィルムは厚さ方
向の屈折率（ｎｚ）が面内方向の平均屈折率（ｎｘ＋ｎ
ｙ）／２よりも太き（、複屈折性が正の樹脂からなる二
軸延伸フィルムは厚さ方向の屈折率が面内方向の平均屈
折率よりも小さい。その場合の位相差と視野角の関係を
第１図に例示した。一方、延伸フィルムを積層すること
によりそれらの複屈折光の位相差（△ｎｄ）を重畳、な
いし加減でき、これにより積層体における屈折率を制御
することができる。

前記の結果、−軸延伸フィルムと二軸延伸フィルムを前
記した複屈折性が負と正となる組合せで積層することに
より、厚さ方向の屈折率が面内方向の屈折率（ｎｘ、　
Ｈｙ）の中間となるよう制御することができ、その積層
体における厚さ方向の屈折率を式：　ｎｚ＝　（ｎｘ＋
ｎｙ）／２で表される関係に近付けるほど位相差の視野
角による変化を低減化でき、これを複屈折性の液晶セル
に適用することによりコントラストや白黒表示域等の視
認性を向上させることができる。

実施例 第２図に例示の如く本発明の積層位相差板４は位相差板
１と視角補償板３との積層体からなる。

位相差板は、複屈折性が負の樹脂からなるｍ−延伸フィ
ルムを用いて形成したものである。視角補償板は、複屈
折性が正の樹脂からなる二軸延伸フィルムを用いて形成
したものである。なお、図中の２は透明な接着層である
。

複屈折性が負の樹脂からなるｍ−延伸フィルムとしては
、ポリスチレンやスチレン系共重合体、ポリメタクリル
酸メチルやメタクリル酸メチル系共重合体などからなる
ものがあげられる。就中、木きい位相差を付与できるポ
リスチレンやスチレン・アクリロニトリル共重合体、ス
チレン・メタクリル酸共重合体、スチレン・メタクリル
酸メチル共重合体、スチレン・ブタジェン共重合体、ス
チレン・無水マレイン酸共重合体の如きスチレン系共重
合体からなるｍ−延伸フィルムが好ましく用いられる。

ｍ−延伸フィルムの形成は、樹脂を例えばキャスティン
グ方式や押出方式等の適宜な方式でフィルムに成形し、
それを加熱下に一方向に延伸処理することにより行うこ
とができる。

複屈折性が正の樹脂からなる二軸延伸フィルムとしては
、例えばポリカーボネート、ポリビニルアルコール、酢
酸セルロース、ポリエステル、ポリオレフィンなどで代
表される汎用の樹脂からなるものがあげられる。

二軸延伸フィルムの形成は、例えば前記のｍ−延伸フィ
ルムの場合に準じて縦・横の二方向に延伸処理すること
により行うことができる。

本発明において用いる位相差板、ないし視角補償板は、
延伸フィルムそのものからなっていてもよいし、延伸フ
ィルムに樹脂層やガラス層等からなる補強層、ないし保
護層等を設けたものであってもよい。位相差板、ないし
視角補償板における延伸フィルムの厚さは、５〜５００
　＆１１が一般的であるが、補償すべき位相差等に応じ
て適宜な厚さとしてよい。

位相差板、ないし視角補償板は、−軸延伸フィルム、な
いし二軸延伸フィルムの積層体として形成されていても
よい。その積層数は任意である。

吸収損失や積層界面における反射損失などによる透過率
や視認性の低下を抑制する点よりは、積層数が少ないほ
ど有利である。

なお、位相差板と視角補償板の積層には通常、接着剤な
いし粘着剤が用いられる。その場合、限定するものでは
ないがアクリル系の接着剤ないし粘着剤の如（透明性の
良好なものが好ましく用いられる。また、光透過率の点
より積層する位相差板と視角補償板との中間の屈折率を
有する接着剤ないし粘着剤が好ましく用いられる。

第３図に例示の如く本発明の楕円偏光板６は、積層位相
差板４と偏光板５の積層体からなる。なお２１は透明な
接着層である。

用いる偏光板については特に限定はない。一般には偏光
フィルムや、偏光フィルムを樹脂層やガラス層で補強、
ないし保護したものなどが用いられる。偏光フィルムの
形成は例えば、ポリビニルアルコール系延伸フィルムの
如き親水性フィルムを、ヨウ素の如き二色性染料で処理
したり、樹脂フィルムを適宜に処理してポリエンを配向
させることにより行うことができる。

第４図、第５図に例示した如く本発明の液晶パネルは、
上記した積層位相差板又は楕円偏光板を複屈折性の液晶
セルの片側又は両側に配置したものである。

第４図の液晶パネルは、片側にのみ積層位相差板４を設
けたタイプである。第５図の液晶パネルは、第４図にお
ける偏光板７と積層位相差板４に代えて、偏光板５と積
層位相差板４からなる第３図の楕円偏光板６を設けたも
のである。なお８が複屈折性の液晶セルであり、９は偏
光板である。

また２２は透明な接着層である。前記の第４図、第５図
の液晶パネルは、その偏光板５又は７側が視認側である
。

液晶パネルの形成に用いる積層位相差板、ないし楕円偏
光板は、複屈折性の液晶セルにおける位相差を補償する
ものである。これにより、着色が防止されて白黒表示が
達成され、パーソナルコンピュータや、ワードプロセッ
サなどの液晶表示装置に好ましく搭載することができる
。なおその搭載方式は従来に準じてよい。

実施例１ 厚さ５０ｕ−のポリスチレンフィルムを１１０’Ｃで８
゜％−軸延伸してなる位相差板（ムｎ　ｄ　＝５００ｎ
ｍ　）と厚さ５０μ−のポリカーボネートフィルムを１
６０℃で縦・横両方向に９％二軸延伸してなる視角補償
板（△ｎｄ＝ｏｎ＋ａ）をアクリル系粘着剤を介して積
層し、積層位相差板を得た。

実施例２ 厚さ７０μ蒙のポリスチレンフィルムを１１０℃で５０
％−軸延伸してなる位相差板（△ｎｄ＝５０００１１）
と厚さ６０ｕ層のポリカーボネートフィルムを１６０℃
で縦・横両方向に８％二軸延伸してなる視角補償板（△
ｎｄ＝ｏｎ−）をアクリル系粘着剤を介して積層し、積
層位相差板を得た。

実施例３ 厚さ１００ｕ＋ｅのスチレン・メタクリル酸メチル共重
合体フィルムを１１０℃で６０％−軸延伸してなる位相
差板（△ｎ　ｄ　＝５００ｎｓ）と、実施例１・と同じ
視角補償板をアクリル系粘着剤を介して積層し、積層位
相差板を得た。

実施例４ 実施例１と同じ位相差板と、厚さ１００μ薗のボリビニ
ルアルコールフィルムを１００℃で縦・横両方向に３０
％二軸延伸してなる視角補償板（△ｎｄ＝Ｏｎ、）をア
クリル系粘着剤を介して積層し、積層位相差板を得た。

左右方向の視野角の範囲を調べた。

結果を表に示した。

実施例５ 厚さ１００μ糟のスチレン・アクリロニトリル共重合体
フィルムを１１５℃で７０％−軸延伸してなる位相差板
（△ｎ　ｄ　−５００ｎｍ　）と、実施例１と同じ視角
補償板をアクリル系粘着剤を介して積層し、積層位相差
板を得た。

比較例 実施例１と同じ位相差板をそのまま単層位相差板として
用いた。

評価試験 実施例、比較例で得た積層（単層〉位相差板は適用対象
の液晶パネルのコントラスト比を最高とすべ（、位相差
が５００ｎｇ＊付近となるよう調製したものであり、そ
れをＳＴＮ液晶セルに接着して、輝度計による選択時と
非選択時におけるＹ値の測定からコントラスト比が２＝
１以上となる上下、発明の効果 本発明の積層位相差板、楕円偏光板は、視野角の変化に
よる位相差の変動が少なく、それを用いた着色防止によ
り、コントラストに優れる白黒表示が広い視野角域で達
成された視認性に優れる液晶パネル、ひいては液晶表示
装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は位相差と視野角の関係を例示したグラフ、第２
図は積層位相差板を例示した断面図、第３図は楕円偏光
板を例示した断面図、第４図、第５図はそれぞれ他の液
晶パネルを例示した断面図である。 に位相差板 ２．２１，２２　、接着層 ３：視角補償板 ４：積層位相差板 ５．７，９　、偏光板 ６：楕円偏光板 ８：液晶セル 第 図 第 図 第 図 第 ジ 図 特許出願人　　日東電工株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、複屈折性が負の樹脂からなる一軸延伸フィルムを用
   いてなる位相差板と、複屈折性が正の樹脂からなる二軸
   延伸フィルムを用いてなる視角補償板との積層体からな
   ることを特徴とする積層位相差板。 ２、請求項１に記載の積層位相差板と偏光板との積層体
   からなることを特徴とする楕円偏光板。 ３、請求項１に記載の積層位相差板、又は請求項２に記
   載の楕円偏光板を複屈折性の液晶セルの少なくとも片側
   に配置してなることを特徴とする液晶パネル。 ４、請求項３に記載の液晶パネルを搭載してなることを
   特徴とする液晶表示装置。