JP2780188B2 - 位相差板およびこれを用いた液晶電気光学素子 - Google Patents

位相差板およびこれを用いた液晶電気光学素子

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は位相差板およびこれを用いた液晶電気光学素
子に関する。
[従来の技術] 位相差板とは、複屈折性を有するフィルムあるいはシ
ートであり、今日では液晶電気光学素子の光学補償板と
しても広く用いられている。
例えば、従来のスーパーツイステッドネマチックモー
ドには表示に特有の色付きが存在したが、これに位相差
板を1枚あるいは複数枚備えることでこの色付きを軽減
することが、特公昭64−519号で提案されている。この
ような液晶表示モードを、以下FTNモードと呼ぶことに
する。
第2図に、従来のFTNモードを利用した液晶電気光学
素子の断面図を示す。図中、1は上側偏光板、2は液晶
セル、3は位相差板、4は下側偏光板である。液晶セル
の液晶8には、メルク社製のネマチック液晶ZLI−4336
を用いた。この液晶の波長590nmの光に対する複屈折率
Δnは0.142である。セルギャップdは6.3μm、リター
デーションΔndは0.89μmである。一方、位相差板には
ポリカーボネート(以下PCと呼ぶ)系樹脂の一軸延伸フ
ィルムを用いた。そのΔn(590nm)は0.0039、dは145
μm、Δndは0.57μmである。
第3図の40には前記PCフィルムのリターデーションの
波長依存性を示した。ここでΔnの波長依存性を示すパ
ラメータγを、波長450nmの光に対するΔnと、波長650
nmの光に対するΔnの比で定義する。
γ≡Δn(450nm)/Δn(650nm) PCのγ値は約1.12である。
第4図には、従来の液晶電気光学素子の各軸の関係図
を示した。上側偏光板の偏光軸(吸収軸)方向10が液晶
セルの上基板のラビング方向11となす角度20を左45゜、
液晶セルの液晶のねじれ角21を左230゜、位相差板の屈
折率が最も大きくなる軸方向(一軸延伸フィルムの延伸
方向)13が液晶セルの下基板のラビング方向12となす角
度22を90゜、下側偏光板の偏光軸(吸収軸)方向14が13
となす角度23を左45゜とした。
以上の条件のもとで作製した従来の液晶電気光学素子
の、オン時及びオフ時の分光特性を第7図に示す。その
表示コントラストは1:25程度である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来の位相差板とこれを利用した液晶
電気光学素子には、位相差板による光学補償が不充分
で、液晶電気光学素子のオフ時の色付きが大きいという
課題があった。
本発明はこのような課題を解決するもので、その目的
とするところは、より完全な光学補償を可能にした位相
差板と、これを利用した表示の色付きが少ない液晶電気
光学素子とを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の位相差板は、光学的に正の一軸性を有する第
1の延伸フィルムの延伸方向と、光学的に負の一軸性を
有する第2の延伸フィルムの延伸方向とが平行になるよ
うに前記第1の延伸フィルムと前記第2の延伸フィルム
とを積層してなり、前記第1の延伸フィルムと前記第2
の延伸フィルムの複屈折率(Δn)の波長依存性が互い
に異なることを特徴とする。
また、本発明の液晶電気光学素子は、一対の基板間に
液晶を挟持してなる液晶セルと位相差板とが一対の偏光
板の間に配置されてなる液晶電気光学素子において、前
記位相差板は、光学的に正の一軸性を有する第1の延伸
フィルムの延伸方向と、光学的に負の一軸性を有する第
2の延伸フィルムの延伸方向とが平行になるように前記
第1の延伸フィルムと前記第2の延伸フィルムとが積層
されてなり、前記第1の延伸フィルムと前記第2の延伸
フィルムの複屈折率(Δn)の波長依存性が互いに異な
ることを特徴とする。
[作用] FTNモードの色付きは、位相差板のγ値に依存する。
第6図は、前述の従来技術の諸条件のもとで、位相差
板のγ値だけを1.0から1.7まで変化させたときのオフ時
の色付きの変化を、CIE1931(x,y)座標上に示したもの
である。図中央の*印は白色点であり、この点に近いほ
ど色付きが少ないことをあらわす。この場合はγ≒1.5
で色付きが極小となる。γの最適値はセル条件によって
も若干異なるが、概ね従来の1.12よりも大きくした方が
色付きが小さくなると云ってよい。
ところが、通常の高分子のγ値は1.00〜1.15の範囲に
あり、高分子の分子構造等を工夫しても1.2以上の値を
得るのは至難の技である。
本発明では2枚のフィルムを組み合わせることによっ
て、大きなγ値を有する位相差板を得ることを可能にし
た。
第3図の41と42には、それぞれ580μm厚のPCの一軸
延伸フィルムと2800μm厚のポリメタクリル酸メチル
(以下PMMAと呼ぶ)樹脂の一軸延伸フィルムのリターデ
ーションの波長依存性を示した。PCとPMMAのγ値はそれ
ぞれ1.12と1.06であるが、延伸軸が平行になるように両
者を重ね合わせることによって、43に示すようにγ=1.
30という高分散の位相差板が得られる。これは、リター
デーションの波長依存性に単純な加成性があるためであ
る。
なお、PCやポリプロピレン(以下PPと呼ぶ)は延伸に
伴い延伸方向の屈折率が大きくなって光学的に正の一軸
性を有するようになるが、PMMAやポリスチレン(以下PS
と呼ぶ)は逆に延伸方向に屈折率が小さくなって光学的
に負の一軸性を有するようになる。延伸フィルム2枚で
大きなγ値を有する位相差板を得ることは、PCとPP、あ
るいはPSとPMMAといった組み合わせでも可能である。と
ころがこのように光学的性質の同じフィルムを組み合わ
せると、フィルム1枚の場合に比べて視覚が狭くなると
いう問題がある。本発明では、PCとPMMA、あるいはPSと
PPというように光学的性質の異なるフィルムを組み合わ
せることによって、2枚のフィルムが補償しあい、より
広い視覚を得ることを可能にした。これは、本出願人が
既に特願昭63−198506号で提案した効果を利用したもの
である。
[実施例] 以下、実施例により本発明の詳細を示す。
(実施例1) 第1図に、本発明の位相差板の構成を示す。図中、フ
ィルム上に描かれた矢印は、その延伸方向を表わしてい
る。実施例1の位相差板は、580μm厚のPCの一軸延伸
フィルム30と、2800μm厚のPMMAの一軸延伸フィルム31
とを、その延伸方向が平行になるように積層したもので
ある。第3図の41と42には、一軸延伸フィルム30および
31のリターデーションの波長依存性を示した。PCとPMMA
のγ値はそれぞれ1.12と1.06であるが、延伸軸が平行に
なるように両者を重ね合わせることによって、43に示す
ようにγ=1.30という高分散の位相差板を得た。
第2図に、本発明の液晶電気光学素子の断面図を示
す。図中、1は上側偏光板、2は液晶セル、3は位相差
板、4は下側偏光板である。液晶セルの液晶8には、従
来と同様メルク社製のSTN用ネマチック液晶ZLI−4336を
用いた。セルギャップdは6.3μm、リターデーション
Δndは0.89μmである。
第4図には、本発明の液晶電気光学素子の各軸の関係
図を示した。上側偏光板の偏光軸(吸収軸)方向10が液
晶セルの上基板のラビング方向11となす角度20を左45
゜、液晶セルの液晶のねじれ角21を左230゜、位相差板
の合成屈折率が最も大きくなる軸方向(PCフィルムの延
伸方向)13が液晶セルの下基板のラビング方向12となす
角度22を90゜、下側偏光板の偏光軸(吸収軸)方向14が
13となす角度23を左45゜とした。
以上の条件のもとで作製した本発明の液晶電気光学素
子の、オン時及びオフ時の分光特性を第5図に示す。そ
の表示コントラストは1:28である。従来の液晶電気光学
素子に比較して、オフ時の色付きが改善されている点に
最大の特徴がある。
(実施例2) 実施例2の位相差板は、280μm厚のPSの一軸延伸フ
ィルムと、850μm厚のPPの一軸延伸フィルムとを、そ
の延伸方向が平行になるように積層したものである。2
枚のフィルムのリターデーションは、PSが2280nm、PPが
1710nmである。また、PSとPPのγ値はそれぞれ1.11と1.
05であり、積層して得た位相差板のγ値は1.31である。
実施例2のセル構成と軸関係は、全て実施例1と同様
である。但し、第4図において、位相差板の合成屈折率
が最も大きくなる軸方向13は、PSの延伸方向と垂直な方
向になる。
以上の条件のもとで作製した本発明の液晶電気光学素
子の、オン時及びオフ時の分光特性は、第5図に示した
実施例1の場合とほぼ同様であり、オフ時の色付きが大
きく改善されている。しかも実施例2の位相差板は、PS
のリターデーションがPPのそれよりも大きいために、光
学的に負の一軸性を有しており、これを用いた液晶電気
光学素子は実施例1のものよりも視角が広い。この効果
については、既に本出願人が特願平1−10405号で明ら
かにしている。
なお以上の実施例において、2枚のフィルムは、延伸
した後にラミネートすることを前提にしているが、あら
かじめラミネートしておいて、しかる後に2枚一緒に延
伸することも可能である。
[発明の効果] 以上述べたように、本発明によれば、より完全な光学
補償を可能にした位相差板と、これを利用した表示の色
付きが少ない液晶電気光学素子とを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の位相差板の構成を示す図である。 第2図は、本発明及び従来の液晶電気光学素子の断面図
である。 第3図は位相差板のリターデーションの波長依存性を示
す図である。 第4図は、本発明及び従来の液晶電気光学素子の各軸の
関係を示す図である。 第5図は、本発明の実施例1における液晶電気光学素子
のオン時及びオフ時の分光特性を示す図である。 第6図は、位相差板のγ値がオフ時の色付きに及ぼす影
響を示す図である。 第7図は、従来の液晶電気光学素子のオン時及びオフ時
の分光特性を示す図である。 1……上側偏光板 2……液晶セル 3……位相差板 4……下側偏光板 5……液晶セルの上基板 6……液晶セルの下基板 7……透明電極 8……ねじれ配向をしたネマチック液晶 10……上側偏光板1の偏光軸(吸収軸)の方向 11……液晶セルの上基板5のラビング方向 12……液晶セルの下基板6のラビング方向 13……位相差板3の屈折率が最大となる軸方向 14……下側偏光板4の偏光軸(吸収軸)の方向 20……10が、11となす角度 21……液晶セルの液晶のねじれ角 22……12と13がなす角度 23……14が、13となす角度 30……PC(実施例2においてはPS)の一軸延伸フィルム 31……PMMA(実施例2においてはPP)の一軸延伸フィル
ム 40〜43……以下の位相差板のリターデーションの波長依
存性 40……PC(145μm厚)の一軸延伸フィルム 41……PC(580μm厚)の一軸延伸フィルム 42……PMMA(2800μm厚)の一軸延伸フィルム 43……41と42を第1図のように積み重ねてなる位相差板 50……オン時の分光特性 51……オフ時の分光特性

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に正の一軸性を有する第1の延伸フ
    ィルムの延伸方向と、光学的に負の一軸性を有する第2
    の延伸フィルムの延伸方向とが平行になるように前記第
    1の延伸フィルムと前記第2の延伸フィルムとを積層し
    てなり、前記第1の延伸フィルムと前記第2の延伸フィ
    ルムの複屈折率(Δn)の波長依存性が互いに異なるこ
    とを特徴とする位相差板。
  2. 【請求項2】一対の基板間に液晶を挟持してなる液晶セ
    ルと位相差板とが一対の偏光板の間に配置されてなる液
    晶電気光学素子において、 前記位相差板は、光学的に正の一軸性を有する第1の延
    伸フィルムの延伸方向と、光学的に負の一軸性を有する
    第2の延伸フィルムの延伸方向とが平行になるように前
    記第1の延伸フィルムと前記第2の延伸フィルムとが積
    層されてなり、前記第1の延伸フィルムと前記第2の延
    伸フィルムの複屈折率(Δn)の波長依存性が互いに異
    なることを特徴とする液晶電気光学素子。
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