JPH045541Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、道路の舗装装置に関する。

〔従来の技術〕

一般にアスフアルトによつて舗装された道路は
コンクリートによつて舗装された道路に比べる
と、輪立ちができやすい等、耐久性が劣る反面、
仕上がりが良く、走行性がきわめて良い。

このため、最近では、アスフアルトによる舗装
が主流をなし、車輪の往来が激しく、道路表面の
摩耗が激しい場所は、依然としてコンクリートに
よつて舗装され、したがつて、連続する道路でも
アスフアルトによる舗装とコンクリートによる舗
装の継目が生ずる。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、アスフアルトによる舗装とコンクリー
トによる舗装との継目では材質の相違により、ア
スフアルト舗装側にあつては、輪立ち等、凹凸が
できやすい一方コンクリート舗装側にあつては、
亀裂、欠け等、破損しやすく、総じて車輌の通過
による傷みが激しいという欠点があつた。

この考案は、このような前記従来の問題点を解
消するために提案されたもので、車輌通過時の衝
撃をうまく吸収し、車輌往来による道路継目部方
の傷みをなくすことを可能にした道路の舗装装置
を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

コンクリート舗装による道路とアスフアルト舗
装による道路との間に道路幅方向に長い断面矩形
の複数枚のPC舗装板を路面が連続するように並
べて敷設し、当該PC舗装板を道路方向に複数本
のPC鋼材によつて連結し、かつ道路方向にとな
り合うPC舗装板の側面に凹部を対向して設け、
かつ前記PC舗装板とPC舗装板との目地部および
凹部に弾性目地部材を充填し、前記PC鋼材の一
方の端部はコンクリート舗装による道路のコンク
リート中に固定し、他方の端部はアスフアルト舗
装による道路に接するPC舗装板中に固定するこ
とによつて前記目的を達成するものである。

〔実施例〕

以下、この考案を図示する一実施例によつて説
明すると、プレキヤストコンクリート板若しく
は、現場打ちコンクリートによつて舗装された道
路１とアスフアルトによつて舗装された道路２間
に複数枚のプレキヤストコンクリート舗装板３
（以下、PC舗装板という。）が道路１，２と路面
が連続するように並べて敷設されている。

PC舗装板３……は道路１，２の幅方向に細長
く形成されている。

隣接するPC舗装板３，３間には、弾性目地部
材４が介在されている。

弾性目地部材４は、ひし形断面の基部４ａと、
この基部４ａの両側部と上下両端部に水平片４
ｂ，４ｂと垂直片４ｃ，４ｃを基部４ａの長手方
向に連続して突設することによつて形成されてい
る。

また、弾性目地部材４は、天然ゴム、合成ゴム
あるいは合成樹脂材より形成されている。

このように形成された弾性目地部材４は、PC
舗装板３の側面に弾性目地部材４の表面形状に対
応する形状に形成された凹部５に基部４ａおよび
水平片４ｂ，４ｂを接着し、かつ垂直片４ｃ，４
ｃをPC舗装板３の端面に接着することにより、
PC舗装板３，３間に取付けられている。

なお、弾性目地部材４は、隣接するPC舗装位
置３，３の凹部５，５間にウレタン樹脂等の溶融
物を注入して形成することもできる。

第３図〜第７図は、弾性目地部材４の変形例を
示したものである。このうち、第６図は水平片４
ｂ，４ｂをなくした弾性目地部材を示したもので
ある。

また、隣接するPC舗装板３，……は、これら
の部材間に複数本のPC鋼材６，……を連続して
挿通することによつて連結されている。

PC鋼材６の両端は道路１のコンクリートおよ
び道路２に接する舗装板３中に固定されている。
（第２図参照） また、PC鋼材６，……は、表面にウレタン、
アスフアルトや、高分子材料によつて被覆するこ
とによりあるいはシーヌを挿通することにより、
アンボンド方式に形成されている。

かかる構成において、車輌がPC舗装板３，…
…の上を通過する際、PC舗装板３，……は弾性
目地部材４の材質的特性により角変位を生ずるこ
とができ、コンクリート舗装による道路１とアス
フアルト舗装による道路２間の緩衝体としての働
きを有する。

また、PC舗装板３，３間の弾性目地部材４は、
基部４ａが厚肉に形成されているため、目地材と
しての働きの他に、車輌荷重によるPC舗装板３，
３間の応力（せん断力）を伝達する働きをも有す
る。

〔考案の効果〕

この考案は、以上の構成からなるので以下の効
果を有する。

複数枚のPC舗装板がコンクリート舗装道路
とアスフアルト舗装道路との間において、角変
位を生ずるように敷設され、両道路間の緩衝体
としての働きを有するため、車輌通過時の衝撃
をうまく吸収し、車輌往来による道路継目部分
の損傷を完全に防止することができる。

また、道路方向にとなり合うPC舗装板どう
しを複数本のPC鋼材によつて連結し、道路方
向にとなり合うPC舗装板の側面部に凹部を対
向して設け、かつ、前記PC舗装板とPC舗装板
との目地部および凹部に弾性目地部材を充填し
た構造になつているため、PC舗装板の目地部
における応力（せん断力）をスムーズに伝達で
きる。

また、構造も簡単であるため施工も容易であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第７図は、この考案の一実施例を示す
もので、第１図および第２図はコンクリート舗装
による道路とアスフアルト舗装による道路との継
目部の断面図、第３図〜第７図は第１図における
Ａ部拡大断面図である。 １，２……道路、３……PC舗装板、４……弾
性目地部材、４ａ……基部、４ｂ……水平片、４
ｃ……垂直片、５……凹部、６……PC鋼材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コンクリート舗装による道路とアスフアルト舗
   装による道路との間に道路の幅方向に長い断面矩
   形の複数枚のPC舗装板を路面が連続するように
   並べて敷設し、当該PC舗装板を道路方向に複数
   本のPC鋼材によつて連結し、道路方向にとなり
   合うPC舗装板の側面に凹部を対向して設け、か
   つ前記PC舗装板とPC舗装板との目地部および凹
   部に弾性目地部材を充填してなり、前記PC鋼材
   の一方の端部はコンクリート舗装による道路のコ
   ンクリート中に固定し、他方の端はアスフアルト
   舗装による道路に接するPC舗装板中に固定して
   あることを特徴とする道路の舗装装置。