JPH0455017Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は乗客コンベアの照明装置の改良に関す
るものである。

〔従来の技術〕

従来乗客コンベアの照明装置としては、例えば
特開昭59−124683号公報に示されているものや、
第４図乃至第７図に示したものが知られている。
図において、１は乗客コンベアの主枠、２はステ
ツプ（図示せず）の両側に設けられた欄干部、３
は上記欄干部２上を摺動案内される通常ゴムから
なる無端部状手摺帯、４は上記欄干部２の側部を
構成するガラス等からなるパネルで、乗客を保護
するためステツプ（図示せず）の両側において上
記欄干部２に嵌着されている。５はこのパネル４
の上記欄干部２への嵌着部に介装されたパツキン
グ、６は欄干部２上に立設した欄干支柱で、両側
壁６ａ，６ａを有する溝型部材からなり、螺子１
０により欄干部２上に固定されている。７は手摺
帯３を案内支持する合成樹脂からなるクリツプガ
イドで、欄干支柱６の両側壁６ａ，６ａの各上端
に張り出したフランジに沿うようにＬ字状に嵌着
されている。１１は光源となる蛍光灯で第６図お
よび第７図に示すように、ホルダ１２を介して上
記欄干部２の下面に螺子１４により吊下支持され
ている。１３は蛍光灯１１のソケツトで、該蛍光
灯１１の両端に装着され、上記欄干支柱６内に挿
通された電線ケーブル８に接続されている。１５
は蛍光灯１１を覆う桶状の照明カバーで、アクリ
ル等比較的点灯熱に強い材質が用いられており、
両側の突出縁を上記欄干部２における両側垂下壁
下端の折曲縁部に係止支持させている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のように構成された乗客コンベアの照明装
置では、乗客コンベアの運転の際、手摺帯３の内
面３ａとクリツプガイド７の表面との間で摩擦が
生じて第７図に示すように、摩耗粉１６を発生さ
せることとなり、この摩耗粉１６が螺子１０，１
４を装着する穴や、ソケツト１３への電線ケーブ
ル８からの接続線を通す穴等の隙間から、照明カ
バー１５の内面に落ちて溜り、照明効果を損うと
ともに、乗客コンベアの見栄えを悪化させるとい
う欠点があつた。

本考案は上記のような欠点を解決するためにな
されたもので、照明カバー内に摩耗粉が落ちるこ
とを防止し乗客コンベアの照明効果を良好ならし
めるようにした照明装置を得ることを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係る乗客コンベアの照明装置は、欄干
支柱を構成する相並立せる両側壁間に、手摺帯の
摺動に基づく落下摩耗粉を阻止するための遮断板
を架設したものである。

〔作用〕

本考案においては、欄干支柱の両側壁間に遮断
板が架設されているので、手摺帯とクリツプガイ
ドが摩擦して摩耗粉を発生させても遮断板の表面
に溜るだけで照明カバーの内面に落ちることはな
く乗客コンベアの照明効果を向上させることがで
きる。

〔実施例〕

以下、従来例に相当する部分には同一符号を付
して示す第１図の一実施例について本考案を説明
する。図において、１７は遮断板で、欄干支柱６
の両側壁６ａ，６ａ間に装着して電線ケーブル８
の上方位置に架設されている。

本考案は以上のような構成を有しており、乗客
コンベアの運転の際、手摺帯３の内面３ａとクリ
ツプガイド７とが摩擦で摩耗粉１６を生じても、
摩耗粉１６は遮断板１７の表面に溜り、照明カバ
ー１５の内面に落ちることはないので、照明効果
を損わず乗客コンベアの見栄えを良くすることが
できる。また遮断板１７は手摺帯３と電線ケーブ
ル８を上下に隔てるので、手摺帯３と電線ケーブ
ル８とが接触するのを防止する役割を果し、より
安全な乗客コンベアを提供することができる。

第２図は本考案の他の実施例を示すもので、１
８は遮断板で、弾性を有する軟質のプラスチツク
等で構成されており、中央部が撓み凹んで装着な
されている。このようにすれば遮断板を欄干支柱
６の両側壁６ａ，６ａの間に架設する際、クリツ
プガイド７を欄干支柱６の両側上端のフランジ部
分からいちいち嵌脱しなくとも、遮断板１８の中
央部を指等で圧下させれば簡単に着脱架設でき、
第１図の場合と同様の効果を得ることができ、ま
た作業性も向上させることができる。

第３図は本考案の他の実施例を示すもので、１
９は遮断板で両端に凹凸１９ａが形成されてい
る。このようにすれば遮断板の欄干支柱６への係
止を容易とすることができる。

なお、本考案の遮断板１７，１８，１９は第４
図において乗客コンベアの照明カバー１５の最上
部の端Ａから最下部の端Ｂまでの照明カバー１５
の全長より僅かでも長ければ照明カバー１５の内
面に摩耗粉１６が落ちて溜ることを防止すること
ができる。また遮断板１７，１８，１９が上記Ａ
〜Ｂ間に一定の長さに分割されて架設されていて
も、分割部分での隙間を無くすことにより照明カ
バー１５の内面に摩耗粉１６が落ちて溜ることを
防ぐことができるのは明らかである。

〔考案の効果〕

以上のように本考案によれば極めて簡単な構成
により、照明カバー内に摩耗粉が落ち積もること
がなく乗客コンベアの照明効果を向上させるとと
もにその見栄えを向上させることができ、また電
線ケーブルと手摺帯とが接触するのを防止して安
全性を高めることができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す断面図、第２
図、第３図は本考案の他の実施例を示す断面図、
第４図は従来の乗客コンベアの側面図、第５図は
第４図の−断面図、第６図は第４図の−
断面図、第７図は第５図−断面図である。 図において、１は主枠、２は欄干部、３は手摺
帯、４はパネル、５はパツキング、６は欄干支
柱、６ａは側壁、７はクリツプガイド、８は電線
ケーブル、９は欄干ベース、１０，１４は螺子、
１１は蛍光灯、１２はホルダー、１３はソケツ
ト、１５は照明カバー、１６は摩耗粉、１７，１
８，１９は遮断板、１９ａは凹凸。なお、各図
中、同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 光源を収納した欄干基台と、この欄干基台の
   下面に装着され上記光源を覆う照明カバーと、
   上記欄干基台上に沿つて立設され無端部状手摺
   帯を摺動自在に案内支持する欄干支柱とを備え
   た欄干照明装置において、上記欄干支柱を構成
   する相並立せる両側壁間に、その上端を摺動す
   る無端部状手摺帯による摺動摩耗粉の落下を阻
   止する遮断板を架設したことを特徴とする乗客
   コンベアの照明装置。 (2) 上記遮断板を、上方のコンベアの折り返し地
   点から下方のコンベア折り返し地点に亘つて、
   照明カバーの全長よりも少なくとも長寸とした
   ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項記載の乗客コンベアの照明装置。 (3) 上記遮断板を弾性体で構成したことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項または第２
   項記載の乗客コンベアの照明装置。 (4) 上記遮断板の両側端面に凹凸を形成したこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第３項に
   記載の乗客コンベアの照明装置。