JPH0453849A - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH0453849A
JPH0453849A JP16372790A JP16372790A JPH0453849A JP H0453849 A JPH0453849 A JP H0453849A JP 16372790 A JP16372790 A JP 16372790A JP 16372790 A JP16372790 A JP 16372790A JP H0453849 A JPH0453849 A JP H0453849A
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鬼頭 幸博
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Koichi Murai
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ポリオレフィン樹脂組成物に関し、さらに詳
しくは、クロス、レサー ポリオレフィン樹脂以外のプ
ラスチック、金属なとの異種材料を、プライマー処理な
どの工程を省略して直接、接着剤で容易に接着すること
かでき、経済性に優れるとともに、異種材料との接着性
、曲げ弾性および耐衝撃性のバランスに優れたポリオレ
フィン樹脂組成物に関する。
発明の技術的背景 ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹
脂は、分子内に極性基を有せず、化学的に不活性である
ため、その性質を利用して種々の用途に利用されている
。しかしなから、分子内に極性基をもたないポリオレフ
ィン樹脂からなる成形体は、その表面に極性基が存在し
ないため、クロス、レサー ポリオレフィン樹脂以外の
プラスチック、金属なとの異種材料との接着か困難であ
るという問題点かある。しかも、従来は、ポリオレフィ
ン樹脂成形体と直接接着することか可能な材料および接
着剤がなかった。したかって、ポリオレフィン樹脂成形
体とクロス、レサーなどの異種材料との接着は、たとえ
ばポリオレフィン樹脂成形体の表面をトリクロロエタン
の蒸気で30秒間洗浄して脱脂を行なった後、プライマ
ーを塗布して乾燥し、次いて、このプライマー塗布面に
接着剤を塗布して乾燥した後、クロス、レサーなどの異
種材料を接着積層するという方法が、従来より採用され
ている。上記のような方法ではプライマーの処理工程を
必要とするため、得られるポリオレフィン樹脂成形体と
異種材料とからなる積層体は、ポリオレフィン樹脂その
ものが低コストであっても、製造コストが高くなるとい
う問題点がある。
また、上記のようなプライマー処理工程の代わりに、ポ
リオレフィン樹脂成形体の表面にコロナ放電処理なとを
施して、この成形体表面の樹脂に極性基を導入した後、
異種材料を接着剤で接着積層するという方法がある。し
かしながら、この方法は、コロナ放電処理なとの設備費
および運転費か高いため経済的でない。
さらに、極性基を有する樹脂を配合して接着性を付与し
た改質ポリオレフィン樹脂からなる成形体と異種材料と
をプライマー処理することなく、直接接着剤を用いて接
着積層するという方法かある。しかしなから、従来の改
質されたポリオレフィン樹脂の成形体と異種材料とを直
接接着して得られた積層体は、必すしも充分な接着強度
を有していなかった。
本発明者らは、上記のような問題点を解決すべく鋭意研
究し、特定のポリオレフィン樹脂と特定のグラフト変性
ポリオレフィンワックスとを配合したところ、プライマ
ー処理することなく、クロス、レサーなどの異種材料を
接着剤を用いて直接接着することが容易で、経済性に優
れるとともに、異種材料との接着性、曲げ弾性(曲げ弾
性率)および耐衝撃性のバランスに優れた成形体を提供
し得るポリオレフィン樹脂組成物が得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、プライマー処理なとの工程を
省略して、クロス、レサーなどの異種材料を、接着剤を
用いて直接接着することが容易で、経済性に優れるとと
もに、異種材料との接着性、曲げ弾性(曲げ弾性率)お
よび耐衝撃性のバランスに優れた成形体が得られるよう
なポリオレフィン樹脂組成物を提供することを目的とし
ている。
発明の概要 本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフ
ィン樹脂(A)100重量部とグラフト変性ポリオレフ
ィンワックス(B)0.01〜30重量部とからなり、
がっ 該グラフト変性ポリオレフィンワックス(B)が、 極限粘度[ηコ0.04〜0.6c3D/g(Dポリオ
レフィンワックス100M量部に対してスチレン系化合
物を1〜900重量部添加してグラフトさせたグラフト
変性ポリオレフィンワックスであることを特徴としてい
る。
発明の詳細な説明 以下、本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物について
具体的に説明する。
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、特定のポリ
オレフィン樹脂(A)と特定のグラフト変性ポリオレフ
ィンワックス(B)とから構成されている。
ポリオレフィン樹脂(A) 本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(A)としては
、具体的には、炭素原子数2〜1oのα−オレフィン、
たとえばエチレン、プロピレン、■−ブテン、4−メチ
ル−1−ペンテンなどの単独重合体、あるいは上記のよ
うなα−オレフィンと他の炭素原子数2〜20のα−オ
レフィン20モル%以下との共重合体などが挙げられる
。また本発明においては、上記のような単独重合体、共
重合体は、単独で用いることもてきるし、また2種以上
混合して用いることもてきる。
本発明においては、上記のようなポリオレフィン樹脂の
分子量、メルトフローレート(MFR)なとは特に制限
されないが、エチレンを主体とする重合体のメルトフロ
ーレート[ASTM  D1238に準拠(190℃、
荷重2.16kg)、以下同様]は、通常0.05〜3
0g/10分てあり、またプロピレンを主体とする重合
体のメルトフローレート[ASTM  D  1238
に準拠(230℃、荷重2.16)cg)、以下同様]
は、通常0.1〜100g/10分である。
また、本発明においては、ポリオレフィン樹脂(A)と
して、結晶性プロピレン重合体ブロック(イ)と、エチ
レン重合体ブロック(ロ)と、エチレン−プロピレン系
共重合体ゴム、スチレン−ブタジェン系ゴムおよびスチ
レン−ブタジェンブロック共重合体からなる群から選択
される1種または2種以上のゴムで構成されるゴムブロ
ック(ハ)とからなるプロピレン・エチレンブロック共
重合体を用いる二とかできる。
上記のゴムブロック(ハ)を構成するスチレン−ブタジ
ェン系ゴム(SBR)としては、具体的には、JIS 
 K−6300に準拠して測定したムーニー粘度ML 
  (100℃)が好ましくは1+4 20〜80、さらに好ましくは35〜60、かっ結合ス
チレン含有量が好ましくは15〜60重量%、さらに好
ましくは20〜50重量%のスチレン−ブタジェン系ゴ
ムか望ましい。
上記のゴムブロック(ハ)を構成するスチレン−ブタジ
ェンブロック共重合体は、共役ジオレフィンと芳香族ビ
ニル化合物とからなる共重合体で、(A−B)   ま
たはB−(A−B)   またはn+1       
     n+1A−(B−A)  の一般式で表わさ
れる。たたし、上記一般式において、Aは芳香族ビニル
化合物からなる重合体ブロックであり、Bは共役ジオレ
フィンからなる重合体ブロックであり、nは1〜20の
整数である。一般に、Aブロックの全体の分子に占める
割合は1〜50重量%である。
また、本発明で用いられるスチレン−ブタンエンブロッ
ク共重合体の平均分子量は、通常1、0000〜100
0000、好ましくは50000〜250000の範囲
内にある。
上記の共役ジオレフィンとしては、具体的には、1.3
−ブタジェン、イソプレン、n−1,3−ペンタジェン
なとか挙げられる。
上記の芳香族ビニル化合物としては、具体的には、スチ
レン、メチルスチレン、ジメチルスチレンなどが挙げら
れる。
なお、本発明においては、共役ジオレフィン重合体ブロ
ックを水添したスチレン−ブタジェンブロック共重合体
も用いることができる。
上記のゴムブロック(ハ)として、エチレン−プロピレ
ン系共重合体を用いる場合、本発明においては、下記の
ようなプロピレン・エチレンブロック共重合体が好まし
く用いられる。
[プロピレン・エチレンブロック共重合体](1)アイ
ソタクチック指数が90以上、好ましくは94以上のプ
ロピレン重合体ブロック60〜90重量%、好ましくは
70〜85重量%と、 (If)エチレン含有量が30〜80モル%、好ましく
は40〜60モル%で、極限粘度[η]が1.0〜8.
0697g、好ましくは2.0〜5.0c3D/gであ
るプロピレン・エチレン共重合体ブロック5〜25重量
%、好ましくは8〜15重量%と、(II[)極限粘度
[ηコが0,5〜5.0c3R/g、好ましくは1.0
〜4,0djll/gのエチレン重合体ブロック5〜2
5重量%、好ましくは7〜15重量%とからなり、かつ エチレン含有量が5〜30モル%、好ましくは8〜20
モル%で、メルトフローレート(MFR)が0.1〜1
00g/10分、好ましくは2〜50g/10分である
プロピレン・エチレンブロック共重合体。
このプロピレン・エチレンブロック共重合体は、上記の
各ブロック(1)(II)および(II[)か、順次的
に重合した共重合体で構成されていることか好ましい。
上記のようなプロピレン・エチレンブロック共重合体を
用いると、耐衝撃性、剛性なとの機械的強度特性のバラ
ンスと耐熱性に優れた成形体を提供し得る成形性に優れ
た組成物か得られる。
なお、上記のプロピレン・エチレンブロック共重合体に
おいては、アイソタクチック指数は、沸騰n−へブタン
不溶分を重量%て表わしたときの数値であり、エチレン
含有量は、13C−NMR法で測定した値[モル%]て
あり、極限粘度[η]は、135℃デカリン溶媒中で測
定した値[dg/g]であり、メルトフローレートは、
ASTM  D1238  Lに準拠して測定した値[
g/10分]である。
上記プロピレン・エチレンブロック共重合体は、オレフ
ィン類を立体規則性触媒、好ましくは担体付遷移金属成
分および有機アルミニウム化合物よりなる触媒の存在下
に、一つの重合反応系中で重合させることにより得られ
る、いわゆる非ポリマブレンドタイプの共重合体であり
、具体的な製造方法は、本出願人による特開昭52−9
8045号および特公昭57−2[1613号の公報に
詳しく説明されている。
上記プロピIノン・エチレンブロック共重合体は、また
必すしも一つの重合反応系中で重合させることにより得
られた一種の重合体に限らす、別々に重合された二種以
上のプロピレン・エチレンブロック共重合体の混合物で
あってもよい。
グラフト変性ポリオレフィンワックス(B)本発明で用
いられるグラフト変性ポリオレフィンワックス(B)は
、特定のポリオレフィンワックスに特定量のスチレン系
化合物をグラフト共重合した変性物である。
グラフト共重合に供されるポリオレフィンワックスは、
135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η〕か0
.04〜0.6dD/g、好ましくは0.05〜0.5
di)/g、さらに好ましくは0.06〜0.56N/
gの範囲内にある。
本発明で用いられるポリオレフィンワックスは、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−デセンなとのα−オレフィンの
単独重合体、またはこれらα−オレフィンの2種以上の
共重合体であって、具体的には、高圧法ポリエチレンの
熱分解によって得られるポリエチレンワックス、高圧で
エチレンをラジカル重合して得られる高圧重合ポリエチ
レンワックス、エチレンまたはエチレンと上記のような
α−オレフィンとを遷移金属化合物触媒の存在下に中・
低圧重合することによって得られるポリエチレンワック
スまたはエチレン・α−オレフィン共重合体ワックス、
ポリプロピレンワックス、ポリ−1−ブテンワックス、
ポリ4−メチル−1−ペンテンワックス、ポリプロピレ
ン・4−メチル−1−ペンテン共重合体ワックスなどが
挙げられる。なお、本発明でいうポリオレフィンワック
スにはポリオレフィンワックスの酸化物も含まれる。こ
の場合の酸素含量は、通常10重量%以下である。
上記のスチレン系化合物はグラフトモノマーとして用い
られる。スチレン系化合物としては、具体的には、スチ
レン、α−メチルスチレン、0−メチルスチレン、l−
メチルスチレン、p−メチルスチレンなどが挙げられる
本発明においては、スチレン系化合物は、ポリオレフィ
ンワックス100重量部に対して1〜900重量部、好
ましくは5〜500重量部、さらに好ましくは10〜4
50重量部の量で用いられる。
また、スチレン系化合物のグラフト量は、ポリオレフィ
ンワックス1モルに対して2.5×10〜1.6モル、
 好ましくは1×10−2〜1.2モル、さらに好まし
くは2X10””2〜1.1モルの範囲内にある。スチ
レン系化合物のグラフト量が上記のような範囲にあるグ
ラフト変性ポリオレフィンワックスは、ポリオレフィン
樹脂(A)との相溶性か良好で、接着性を向上させる効
果を有する。なお本発明では、上記のスチレン系化合物
に加えて、(メタ)アクリル酸エステル、塩化ビニル、
無水マレイン酸などをグラフトモノマーとして用いるこ
とができる。この場合、スチレン系化合物以外のグラフ
トモノマーのグラフト量は、全グラフトモノマー中の約
60モル%以下である。
本発明で用いられるグラフト変性ポリオレフィンワック
スの135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]
は、通常0.05〜0,9dΩ/g1好ましくは0.0
7〜0.7di!/g、さらに好ましくは0.08〜0
.7d11/gの範囲内にある。
グラフト変性ポリオレフィンワックスは、従来公知の方
法によって製造することかできる。たとえば、上記ポリ
オレフィンワックスとスチレン系化合物とを、溶液状態
あるいは溶融状態で加熱反応させることによってグラフ
ト変性ポリオレフィンワックスを得ることができる。な
お、この反応は、必要に応じてラジカル開始剤の存在下
で実施される。
L記反応に用いられるラジカル開始剤としては、有機ペ
ルオキシド、有機ベルエステル、アゾ化合物か挙げられ
る。具体的には、ヘンシイルベルオキシド、ジクロルベ
ン゛ゾイルペルオキンド、ジクミルペルオキシド、シー
tert−ブチルペルオキシド、2.5−ジメチル−2
,5−ジ(ベルオキンベンゾエ−1・)ヘキシン−3,
1,4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ヘンセン、ラウロイルベルオキンド、2.5−ジメ
チル−2,5−シ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキ
シン−3,2,5−7メチルー2,5−ジ(tertブ
チルペルオキシ)ヘキサンなとの有機ペルオキシド、t
ert−ブチルベルアセテート、tert−ブチルヘン
シェード、tert−ブチルベルフェニルアセテート、
tert−ブチルベルイソブチレート、tert−ブチ
ルベルー5ec−オクトエート、tert−プチルペル
ピバレ−1・、クミルベルピバレート、tert−ブチ
ルベルジエチルアセテートなとの有機ベルエステル、ア
ゾビス−イソブチルニトリル、ジメチルアゾイソブチレ
ートなどのアゾ化合物か挙げられる。これらのうちでは
、ジクミルペルオキシド、シーtert−ブチルペルオ
キシド、2,5−ツメチル−2,5−ジ(tert−ブ
チルペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2
,5−ジ(tert−プチルペルオキノ)ヘキサン、1
.4−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル トか好ましい。
上記のクラフト反応温度は、通常130〜300℃、好
ましくは135〜250℃の範囲である。
本発明においては、クラフト変性ポリオレフィンワック
ス(B)の中に、染料、顔料、カラス繊維、カーボンブ
ラック、帯電防止剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、炭酸カ
ルシウム、タルク、マイカ、SBR.、NBR,スチレ
ン・マレイン酸共重合体などの添加物を、本発明の目的
を損なわない範囲で配合することもてきる。
このグラフト変性ポリオレフィンワックスを配合した本
発明に係るポリオレフィン樹脂組成物を成形すると、表
層部にグラフト変性ポリオレフィンワックスが存在して
いるポリオレフィン樹脂成形体が得られる。したがって
、このようなポリオレフィン樹脂成形体は、その表面に
極性基を有し、化学的に活性であるため、クロス、ポリ
オレフィン樹脂以外の樹脂、レサー、金属なとの異種材
料との接着性に優れている。すなわち、このポリオレフ
ィン樹脂成形体とクロスなとの異種材料とを接着する際
に、上述したようなプライマー処理なとの工程を省略す
ることができる。
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物を構成するクラ
フト変性ポリオレフィンワックス(B)は、ポリオレフ
ィン樹脂(A)100重量部に対して0.01〜30重
量部、好ましくは0.05〜20重量部、さらに好まし
くは0,1〜10重量部の量で用いられる。
ポリオレフィン樹脂(A)とグラフト変性ポリオレフィ
ンワックス(B)とを、上記のような割合で配合すると
、ポリエステルやナイロンなとて作られたクロスなとの
異種材料との接着か容易で、経済性に優れるとともに、
異種材料との接着性、曲げ弾性(曲げ弾性率)および耐
衝撃性のバランスに優れたポリオレフィン樹脂組成物か
得られる。
なお、本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物には、そ
の混合の任意の段階で、酸化防止剤、耐候安定剤、塩酸
吸収剤、滑剤、核剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料
なとの各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で
配合することかできる。
本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物を調製する方法
としては、たとえばポリオレフィン樹脂(A)およびグ
ラフト変性ポリオレフィンワックス(B)を、あるいは
これらの成分および上記のような添加剤を、ヘンシェル
ミキサー ■−ブレンダー リホンブレンダーなどを用
いて混合する方法、この混合により得られた混合物を、
さらに押出機などて混練造粒を行なう方法、上記の諸成
分をバンバリーミキサ−1単軸または多軸押出機、ニー
ダ−などを用いて溶融混練して造粒する方法か挙げられ
る。
上記のようにして得られたポリオレフィン樹脂組成物は
、従来公知の成形法、たとえば射出成形法、押出成形法
、圧縮成形法により成形する二とができる。
また、上記のような成形法で製造されたポリオレフィン
樹脂成形体は、その表面をトリクロロエタン蒸気で洗浄
して脱脂し、次いて、接着剤を塗布した後、クロス、ポ
リオレフィン樹脂以外の樹脂、レサー 金属なとの異種
材料を積層して圧着または熱圧着することによって積層
体を得る二とができる。また、上記の接着剤塗布後、フ
ロックを散布して静電気なとを利用して接着層に定着さ
せることによってソフト感のあるポリオレフィン樹脂成
形品を得ることもてきる。
発明の効果 本発明に係るポリオレフィン樹脂組成物は、特定のポリ
オレフィン樹脂(A)と特定のグラフト変性ポリオレフ
ィンワックス(B)とを特定の割合で含んで構成されて
いるため、クロスなとの異種材料との接着か容易で、経
済性に優れるとともに、異種材料との接着性、曲げ弾性
および耐衝撃性のバランスに優れた成形体を提供するこ
とができる。
以下、本発明を実施例により説明するか、本発明は、こ
れら実施例に限定されるものではない。
実施例1 [グラフト変性ポリオレフィンワックスの製造]極限粘
度[η]0.08dΩ/gの高密度ポリエチレンワック
ス420gを1.5gのカラス製反応器に仕込み、14
0℃にて溶解した。次いて、溶解した高密度ポリエチレ
ンワックスに、スチレンモノマー280gとジーter
t−ブチルペルオキシド11. 7gとを添加して4時
間加熱反応させた後、溶融状態のまま5mmHg真空中
で]時間脱気処理して揮発分を除去し、その後、冷却し
た。
得られたグラフト変性ポリエチレンワックスにおけるス
チレンのグラフト量は、ポリエチレンワックス1モルに
対して0.167モル(グラフト率42%)であった。
[ポリオレフィン樹脂組成物の製造コ 下記のプロピレン・エチレンブロック共重合体100重
量部と、 上記グラフト変性ポリオレフィンワックス0.01重量
部と、 イルガノックス(Irganox ) 1010 [酸
化防止剤、ムサシノチハガイギー■製]0.10重量部
と、マーク(Mark) 329 [酸化防止剤、アデ
カ・アーカス化学■製]0.10重量部と、ステアリン
酸カルシウム(塩酸吸収剤)0.08重量部とを、ヘン
シェルミキサーで混合した後、二軸押出機(■日本製鋼
所製、品番CIM−50)を用い 樹脂温度220℃で
押出して造粒し、ペレットを117だ。
プロピレン・エチレンブロック共重合体:エチレン含有
ffi    60モル%MFR25g/10分 上記プロピレン・エチレンブロック共重合体の組成 (I)プロピレン重合体ブロック ・・79重量% アイソタクチック指数97 (II)プロピレン−エチレン共重合体ブロック・・・
11重量% エチレン含有m    43モル% 極限粘度[η]    2.8dΩ/g(m)エチレン
重合体ブロック ・・10重回% 極限粘度[η]   2.OdΩ/g 得られたポリオレフィン樹脂組成物について、接着力、
曲げ弾性率およびアイシソh ?Ej撃強度を下記の試
験方法に従って測定した。
[試験方法コ (1)接着力 ポリオレフィン樹脂組成物を射出成形(樹脂温度200
℃、射出圧力1000 kg/csf) t、て得た厚
さ2龍のシートを長さ80mm、幅30mr+の短冊状
に切断し、表面をイソプロピルアルコールで拭いて脱脂
する。次に接着剤(サンスター化学製、商品名ペンギン
セメント370)を塗布(塗布量150g/rrr)L
、23℃で2分間前乾燥する。
次に、同様に接着剤を塗布して前乾燥した幅25順の短
冊状のキャンパス用クロスを重ね、圧力1 kg / 
c♂で3秒間圧着して接着力測定用試験片を作製する。
この試験片を剥離スピード200 in/分で180℃
剥離し、剥離強度を求める。
(2)曲げ弾性率 AS、TM  D  790に準拠して曲げ弾性率を求
める。
(3)アイゾツト衝撃強度 ASTM  D  256に準拠してアイゾツト衝撃強
度(ノツチ付)を求める。
試験結果を表1に示す。
実施例2 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を0.1重量部とした以外は、実施例1と同
様にしてポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験を行
なった。
試験結果を表1に示す。
実施例3 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を1重量部とした以外は、実施例1と同様に
してポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験を行なっ
た。
試験結果を表1に示す。
実施例4 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を5重量部とした以外は、実施例1と同様に
してポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験を行なっ
た。
試験結果を表1に示す。
実施例5 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を30重量部とした以外は、実施例1と同様
にしてポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験を行な
った。
試験結果を表1に示す。
比較例1 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スを用いなかった以外は、実施例1と同様にしてポリオ
レフィン樹脂組成物を得、上記試験を行なった。
試験結果を表1に示す。
比較例2 実施例1において、グラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を0.005重量部とした以外は、実施例1
と同様にしてポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験
を行なった。
試験結果を表1に示す。
比較例3 実施例1において、クラフト変性ポリオレフィンワック
スの配合量を40重量部とした以外は、実施例1と同様
にしてポリオレフィン樹脂組成物を得、上記試験を行な
った。
試験結果を表1に示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)ポリオレフィン樹脂(A)100重量部とグラフト
    変性ポリオレフィンワックス(B)0.01〜30重量
    部とからなり、かつ 該グラフト変性ポリオレフィンワックス(B)が、 極限粘度[η]0.04〜0.6dl/gのポリオレフ
    ィンワックス100重量部に対してスチレン系化合物を
    1〜900重量部添加してグラフトさせたグラフト変性
    ポリオレフィンワックスであることを特徴とするポリオ
    レフィン樹脂組成物。
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