JPH0453741B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は主として軽量構造搬送用キヤリヤのブ
レーキに関するもので、このキヤリヤはフレーム
と、車輪と、引張手段とを有し、引張手段はフレ
ームに回動可能に装着されており、ブレーキ作用
を及ぼすときにはこれは上側位置に持上げること
ができるようにしたものである。

この種の荷物運搬用、運搬用キヤリヤはとくに
飛行場において、エアカーゴのコンテナを輸送す
るのに使用される。これらキヤリヤは複数を連結
してトラツク等の牽引車で牽引される。飛行場の
安全規則によつて、これらキヤリヤは少なくとも
１つの車輪に作用するブレーキを設け、連結され
ていないキヤリヤが風やジエツト機の噴射流等で
不用意に動き出さないようにする必要がある。こ
のようなブレーキはキヤリヤを静止状態に保持す
るためのものであるためパーキングブレーキとも
称される。

これ迄この種の搬送用キヤリヤには種々のブレ
ーキ機構が使用されている。この種のものの１つ
には一般自動車のブレーキと同じようなドラムブ
レーキがあり、このドラムブレーキに連結したロ
ープまたは引張手段をケーブルで引上げることに
よつて動作させる。この種ドラムブレーキは１個
の車輪または数個の車輪に配設する。またケーブ
ルまたはチエインによつて動作するブレーキロツ
ドも使用されており、引張手段を持上げたとき車
輪またはホイールの外側表面にこれを係合させ
る。ブレーキロツドの代わりにブレーキシユーを
使用しうること当然である。

これら既知のブレーキ機構は信頼性が少なく、
かつ機構が複雑であるという欠点があつた。ドラ
ムブレーキの欠点は、そのブレーキが動作し切り
になることであり、この際車輪は回転できない。
一方ドラムの保持力は磨耗或いは、油、さび、ご
み等の原因で減少する。ブレーキシユーも車輪ま
たはシユー表面が磨耗すると保持力がすくなり調
整を必要とする。

本発明の目的は、上記の如き欠点を有しないブ
レーキで、必要の際、この種搬送用キヤリヤを確
実に静止させることのできるブレーキを提供しよ
うとするにある。本発明においては、引張手段
と、２つの走行可能車輪３との間に車輪運動機構
２を設け、引張手段を上側位置としたとき、両車
輪が互いに反対の方向を向く如くしたことを特徴
とする。又前記車輪３は前輪であることが望まし
い。

本発明の有利な実施例においては、機構は、リ
ンクロツドによつて引張手段に連結されたシヤー
部材と、車輪にリンクロツドで連結された回転ア
ームとを具えてなることを特徴とする。

さらに他の例では、引張手段と前輪の間に設け
るこの機構を歯付ラツクとワイヤケーブルで構成
する。

本発明によつて得られる最も重要な利点は、ブ
レーキの動作中極めて信頼度が高く、かつ磨耗の
恐れがなく、このためそのサービス寿命が従来の
ものよりも大幅に長いことである。さらに本発明
によるブレーキは調整の必要がなく、また保守の
必要もない。

第１図は本発明による荷物搬送用キヤリヤの平
面図を示す。この搬送用キヤリヤはフレーム１
と、このフレーム１に回転可能に装着した４個の
車輪３と、ピボツト８によつてフレーム１に回動
可能に装着した細長い牽引あるいは引張手段９と
を有する。第７図に２で示す部分が本発明による
車輪連動機構である。

この車輪連動機構の動作原理は次の如くであ
る。ブレーキによつて搬送用キヤリヤを停止させ
たいときは引張手段９を持上げる。すなわち、ピ
ボツト８を中心として90°上側に回転させる。こ
のように引張手段９を上側に回転させると、ピボ
ツト７（第４図）によつて、引張手段９の回転中
心（ピボツト８）より偏心させて引張手段９に連
結してあるリンクロツド６がその他端に連結して
あるシヤーメンバー１０を回転させる。次でこれ
によつてシヤーメンバ１０は、それに枢着されて
いるリンクロツド５を移動させ、リンクロツド５
は車輪回動アーム４によつて前側の車輪３を第７
図に示すようなトウイン（爪先内向き）位置に持
来す。これにより搬送用キヤリヤは完全にブレー
キを加えられて停止する。引張手段にロツク装置
が設けてあつて、再びブレーキを解離させようと
する迄引張手段を上側位置に保持する。

上述のインク手段の他に、引張手段９と前輪３
との間には、例えば適当な歯付ラツク、チエイン
及びケーブル駆動手段を用いうること当然であ
る。本発明の特徴として重要なのは、前車輪が反
対の向きに（トウイン）回動されることである。

本発明はこの他多くの変形が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のブレーキを設けた軽量構造搬
送用キヤリヤの平面図、第２図は同側面図、第３
図は第１図の−線上断面図、第４図は引張手
段を垂直位置としたときのシヤ部材の位置を示す
側面図、第５図は引張手段を水平の引張位置とし
たときの側面図、第６図はシヤー部材とリンクロ
ツドの動作説明図、第７図は搬送用キヤリヤの前
輪をトウイン角度としたときの略図である。 １……フレーム、２……車輪連動機構、３……
車輪、４……車輪回動アーム、５，６……リンク
ロツド、７，８……ピボツト、９……引張手段、
１０……シヤー部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ フレーム１と、車輪３と、引張手段９とを有
   し、引張手段はフレームに回動可能に装着されて
   いて、ブレーキ作用を行うときには垂直位置に持
   上げることができるようになつている軽量構造搬
   送用キヤリヤのブレーキにおいて、 前記引張手段９と、２つの走行可能車輪３との
   間に車輪連動機構２を設け、引張手段を上側位置
   としたとき、両車輪が互いに反対の方向を向く如
   くしたことを特徴とする軽量構造搬送用キヤリヤ
   のブレーキ。 ２ 前記車輪連動機構２は、リンクロツド６によ
   つて引張手段９に連結されたシヤー部材と、車輪
   ３にリンクロツド５で連結された回転アーム４と
   を具えてなる特許請求の範囲第１項記載の軽量構
   造搬送用キヤリヤのブレーキ。 ３ 引張手段９と、キヤリヤの車輪３の間に設け
   た前記機構は歯付ラツクとワイヤケーブルで構成
   される特許請求の範囲第１項記載の軽量構造搬送
   用キヤリヤのブレーキ。 ４ 前記車輪３は前輪であることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項記載の軽量構造搬送用キヤリ
   ヤのブレーキ。