JPH0453384Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は小口タイル、二丁掛タイル等の比較的
大型のタイルユニツトに係るものである。

（従来の技術） 従来この種のタイルユニツトをタイル下地に貼
付けモルタル等の接着剤を介して貼着する場合、
目地内に接着剤が盛り上がるまで押え込む必要が
ある。

（考案が解決しようとする問題点） この際、タイルユニツト全面を同時に押えるこ
とは不可能で、一般的にはタイル鏝で部分的に押
えている。従つて目地内に完全に接着剤を盛り上
がらせることは困難であつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はこのような問題点を解決するために提
案されたもので、複数のタイル片の集合体の表面
に表紙を貼着するとともに、同表紙における前記
タイル片の目地部及びジヨイント位置に透孔を穿
設してなることを特徴とし、作業能率の改善と施
工精度の向上とを図るようにしたものである。

（作用） 本考案においては前記したように複数のタイル
片の集合体の表面に表紙を貼着してタイルユニツ
トを構成して、同ユニツトを順次壁面に接着する
とともに、相隣るタイルユニツトを接合すること
によつてタイル壁を施工するものである。

この際、前記表紙におけるタイル片の目地部、
及びジヨイント位置に穿設された透孔を介して、
接着剤中の空気が抜かれ、タイル片の目地内に接
着剤が完全に盛り上がり、タイルの接着効果が向
上する。

これと同時に前記透孔によつて、タイル目地部
及びジヨイント位置の各部分における接着剤の回
り込み状態を目視によつて確認できる。

更に表紙に噴霧して剥がす時にも前記透孔から
空気が入り、タイル片の浮き上がりが防止され
る。

（考案の効果） このように本考案によれば複数のタイル片の集
合体の表面に表紙を貼着して構成されたタイルユ
ニツトを壁面に接着するようにしたことにより、
作業能率が著しく改善されるものであり、また前
記表紙に穿設された透孔より接着剤中の空気が逃
げることができるので、タイルの接着不良がなく
なるとともに、前記透孔によつて目視により直接
接着剤の回り込み状態を確認できることと相まつ
て、施工精度が向上されるものである。更にまた
前記表片に噴霧して剥がすとき、前記透孔から空
気が進入して、タイル片の浮上がりを防止するも
のである。

（実施例） 以下本考案を図面に示す実施例について説明す
る。

１は小口タイル片で、同タイル片１を３個宛４
段に千鳥状に予め整列、組み立ててなる集合体の
表面に、前記各タイル片１に跨がつて表紙２が貼
着されている。

同表紙２にはタイル片１の目地部、及びジヨイ
ントの位置に透孔３が穿設され、かくしてタイル
ユニツトＡが構成されるものである。

なお表紙２はクラフト紙のように表面ができる
だけ平滑なものがよい。

図示の実施例は前記したように構成されている
ので、タイル下地の壁体Ｂ表面に接着剤４を塗布
してその上に前記タイルユニツトＡを貼着し、同
タイルユニツトに振動を賦与すると前記透孔３よ
り接着剤４中の空気が逃がされ、タイルユニツト
の接着効果が挙る。また前記透孔３を介して目地
部、ジヨイント部における接着剤４の回り込みを
確認することができる。

次いで噴霧器によつて表紙２に噴霧し、糊が溶
けた時期をみて表紙２を剥離する。この際前記透
孔３から空気が進入することによつて、タイルユ
ニツトの浮上がりが防止される。

しかる後、目地部を仕上げ、タイル表面の清掃
を行う。

図示の実施例によればこのように複数のタイル
片１を千鳥状に予め整列、組み立てた集合体の表
面に表紙２を貼着してタイルユニツトＡを構成し
て、同ユニツトＡを壁面に接着することによつて
作業能率を改善し、また表紙２に穿設された透孔
３より接着剤４中の空気を抜くことによつて、接
着不良が生起することのないようにし、更に前記
透孔３によつて接着剤４の廻り込み状態を目視す
ることによつて施工精度を改善することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るタイルユニツトの一実施
例を示す平面図、第２図はその使用状態を示す縦
断側面図である。 １……タイル片、２……表紙、３……透孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のタイル片の集合体の表面に表紙を貼着す
   るとともに、同表紙における前記タイル片の目地
   部及びジヨイント位置に透孔を穿設してなること
   を特徴とするタイルユニツト。