JPH0452593Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はビル、工場等で用いられる空気調和機
で、換気により失われる熱を回収するために使用
される全熱交換装置に関するものである。

従来の技術 一般にこの種の全熱交換装置は、第２図に示す
ように全熱交給気ボツクス１１１と全熱交排気ボ
ツクス１１２の中間の仕切板１０８を貫通して、
全熱交換器の箱体１０１を取付け、またこれらに
ミキシング給気ボツクス１１３とミキシング排気
ボツクス１１４が接続されている。そして、箱体
１０１には直方形の全熱交換素子１０２の四隅を
スライド支持する断面Ｌ形のレール部材１０３を
取り付け、箱体１０１の吸込側１０１ａには粗塵
を捕集するフイルタ枠１０５を保持するため、箱
体１０１外側に断面コ形レール部材１０４を取り
付けて検飩方式でフイルタ枠１０５をはめ込んで
いた。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、フイルタ枠１０５
を全熱交排気ボツクス１１２とミキシング給気ボ
ツクス１１３の中間仕切板１０８で分割して、検
飩式で取り付けていたため、全熱交換素子１０２
は片側からスライドさせて保守点検が可能である
が、フイルタ枠１０５の保守、点検時、各々のボ
ツクス内に入つて作業する必要があり、メンテス
ペースが必要で機器が大きくなり、かつ手間がか
かるという問題があつた。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
全熱交換素子およびフイルタ枠の保守、点検時、
同一側から出し入れ可能とする全熱交換装置を提
供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 前記目的を達成するため、本考案は箱体内に直
方形の全熱交換素子の四隅をスライド支持するＬ
形レール部材を備え、その対角一対のＬ形レール
部材にフイルタ枠を挾持する一対のコ形レール部
材の一方を固定し、他方を前記箱体内に固定する
ことによつて前記全熱交換素子およびフイルタ枠
を前記箱体の同一側面から出し入れ可能とした全
熱交換装置の構成としたものである。

作 用 この構成により、フイルタ枠はコ形レール部材
をスライドさせて出し入れし、全熱交換素子はＬ
形レール部材をスライドさせることにより、箱体
の同一側面から出し入れ可能となる。

実施例 以下本考案の一実施例を第１図にもとづき説明
する。図示のように全熱交給気ボツクス１１と全
熱交排気ボツクス１２の中間には仕切板８を設け
てあり、この仕切板８を貫通して箱体１を取り付
け、またこれらにミキシング給気ボツクス１３と
ミキシング排気ボツクス１４が接続されている。
前記箱体１には直方形の全熱交換素子２の四隅を
スライド保持する断面Ｌ形レール部材３を取り付
けてあり、箱体１の吸込側１ａには粗塵を捕集す
るフイルタ枠５を、また他側の吸込側１ｂにはし
や風板６を挾持する一対のコ形レール部材４を設
けている。この一対のコ形レール部材４の一方は
対角一対のＬ形レール部材３に取り付け、他方を
箱体１内に固定している。

上記構成により、箱体１内にコ形レール部材４
を取り付けていることによつて、全熱交換素子２
およびフイルタ枠５がそれぞれ片側よりスライド
して取り付け、取り外しが可能となり、保守、点
検時、全熱交給気ボツクス１１の一方から出入り
すれば良いこととなり、メンテスペースの削減、
点検扉等の部材の削減が図れ、機器が軽量コンパ
クトになる。また保守、点検の手間が節約でき
る。

考案の効果 以上の実施例の説明より明らかなように、本考
案によればフイルタ支持用レール部材の一方を全
熱交換素子用レール部材に固定し、他方を箱体内
に固定することによつて、全熱交換素子およびフ
イルタ枠を箱体の同一側面の一カ所から出し入れ
可能となり、メンテスペースおよび点検扉等の部
材の削減ができ、機器が軽量コンパクトになり、
かつ保守、点検の手間が節約できるという効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全熱交換装置の斜
視図、第２図は従来の全熱交換装置の斜視図であ
る。 １……箱体、２……全熱交換素子、３……Ｌ形
レール部材、４……コ形レール部材、５……フイ
ルタ枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 箱体内に直方形の全熱交換素子の四隅コーナー
   部を支持するＬ形レール部材を設け、一対のコ形
   レール部材でフイルタ枠を上下に挾持し、コ形レ
   ール部材の一方を対角一対のＬ形レール部材の一
   方に固定し、他方を前記箱体内に固定し、全熱交
   換素子およびフイルタ枠を前記箱体の同一側面か
   ら出し入れ可能とした全熱交換装置。