JPH0452295B2 - - Google Patents

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JPH0452295B2
JPH0452295B2 JP59015090A JP1509084A JPH0452295B2 JP H0452295 B2 JPH0452295 B2 JP H0452295B2 JP 59015090 A JP59015090 A JP 59015090A JP 1509084 A JP1509084 A JP 1509084A JP H0452295 B2 JPH0452295 B2 JP H0452295B2
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JP
Japan
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methyl methacrylate
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vinyl chloride
component
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JP59015090A
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Toshito Narita
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
[発明の技術分野] 本発明は、耐候性、耐熱変形性、耐衝撃性及び
加工性が優れた塩化ビニル系樹脂組成物に関す
る。 [従来技術の問題点] 従来から、塩化ビニル系樹脂は、安価であつ
て、難燃性、耐薬品性など多くの長所を有する樹
脂として汎用されていた。しかしながら、塩化ビ
ニル樹脂単独では、耐衝撃性、耐熱変形性、射出
成形時にみられるゲートマークなどの成形性及び
真空成形性などの二次加工性等に関しては、必ず
しも満足できる性質は得られなかつた。 そこで、かかる性質を改善するための添加剤が
種々提案されている。例えば、耐衝撃性を改良す
るために、いわゆるMBS樹脂などの改質剤を添
加する方法が開発された。また、耐熱変形性に関
しては、α−メチルスチレンを主成分とする軟化
温度の高い樹脂を使用することが提案されてい
る。更に、加工性については、加工助剤と称され
る、主に、還元粘度が3dl/g以上の高重合度の
アクリル系重合体または共重合体を添加すること
が行われていた。 しかしながら、このような種々の方法を適用す
ることによつて一応の目的は達成される反面、効
果の異なる添加剤を二種又は三種同時に使用して
も、耐候性、耐熱変形性、耐衝撃性及び加工性な
どの諸特性をすべて向上させることは困難であつ
た。例えば、耐熱変形性改質剤は、耐衝撃性など
の諸特性を低下させてしまい、すべてについてバ
ランスのとれた性能を付与することはできなかつ
た。また、ブタジエンを使用した耐衝撃性改質剤
は、屋外での用途に用いた場合に、経時的に強度
を低下させ、更には帯色をきたすため、使用する
に耐えないものであつた。なお、二次加工性につ
いては、適切な改良方法が見出されていないのが
現状である。 [発明の目的] 本発明は、塩化ビニル樹脂本来の特性を維持し
たまま、更に耐候性、耐熱変形性、耐衝撃性及び
加工性にも優れた塩化ビニル系樹脂系組成物を提
供することを目的とする。 [発明の概要] 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、 (A) 塩化ビニル成分を80重量%以上含む塩化ビニ
ル系樹脂:50〜80重量部 (B) メタクリル酸メチル成分90〜100重量%とア
クリル酸低級アルキルエステル10〜0重量%から
なり、かつその還元粘度が0.3〜0.8dl/gである
メタクリル酸メチル系重合体:5〜40重量部 (C) メタクリル酸メチル成分75〜90重量%とアク
リル酸低級アルキルエステル成分25〜0重量%か
らなり、かつその還元粘度が2〜12dl/gである
メタクリル酸メチル系重合体:1〜15重量部 (D) アクリル系ゴム30〜80重量%と、(メタ)ア
クリル酸低級アルキルエステル、スチレン系化合
物及び(メタ)アクリロニトリルからなる群より
選ばれる一種以上の化合物70〜20重量%とのグラ
フト共重合体:5〜30重量部から構成され、(A)〜
(D)の合計量が100重量部であることを特徴とする。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明における塩化ビニル系樹脂(A)は、塩化ビ
ニル単独重合体、又は、塩化ビニル成分と20重量
%以内の他の共重合可能な単量体成分との共重合
体である。これらの単独重合体及び共重合体は、
単独で又は混合して用いられる。共重合可能な単
量成分としては、例えば、酢酸ビニル、エチレ
ン、プロピレンなどが挙げられるが、その共重合
体中に占る割合は20重量%以内である。20重量%
を超える場合には、熱変形温度の低下が大きくな
り、本発明の目的である耐熱変形性を付与するこ
とが困難となるため好ましくない。なお、塩化ビ
ニル系樹脂(A)は、JIS K−6721で規定される平均
重合度600〜1100のものが、成形上好ましい。 本発明におけるメタクリル酸メチル系重合体(B)
は、メタクリル酸メチル単独重合体、又は、メタ
クリル酸メチル成分と10重量%以内のアクリル酸
低級アルキルエステル成分との共重合体である。
これらの単独重合体及び共重合体は、単独で又は
混合して用いられる。なお、メタクリル酸メチル
系重合体(B)は、その0.1gを100mlのクロロホルム
に溶解した溶液を25℃にて測定したときの還元粘
度(ηsp/c)が、0.3〜0.8dl/gの範囲内にあ
ることが必要である。還元粘度が0.3dl/g未満
の場合は、本発明の目的である耐熱変形性を付与
することが困難となるため好ましくない。 メタクリル酸メチル系重合体(B)に用いるアクリ
ル酸低級アルキルエステルとしては、炭素数1〜
4のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエス
テルが挙げられるが、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチルなどが好ましい。その共重合体中に占
る割合は10重量%以内、である。10重量%を超え
ると、本発明の目的である耐熱変形性を付与する
ことが困難になるため好ましくない。 本発明におけるメタクリル酸メチル系重合体(C)
は、メタクリル酸メチル単独重合体、又は、メタ
クリル酸メチル成分と25〜10重量%のアクリル酸
低級アルキルエステル成分との共重合体である。
これらの単独重合体及び共重合体は、単独で又は
混合して用いられる。なお、メタクリル酸メチル
系重合体(C)は、その0.1gを100mlのクロロホルム
に溶解した溶液を25℃にて測定したときの還元粘
度(ηsp/c)が、2〜12dl/gの範囲内にある
ことが必要である。還元粘度が12dl/gを超える
場合は、例えば、押出成形時の付荷が大きくなる
ため、加工が困難になる。 メタクリル酸メチル系重合体(C)に用いるアクリ
ル酸低級アルキルエステルとしては炭素数1〜4
のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステ
ル、などが挙げられるが、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチルなどが好ましい。その共重合体中
に占る割合は10〜25重量%の範囲であり、25重量
%を超えると、本発明の目的である耐熱変形性を
付与することが困難になるため好ましくない。 本発明におけるグラフト共重合体(D)は、耐衝撃
性を付与するための成分である。また、グラフト
共重合体(D)を構成するアクリル系ゴムは耐候性を
付与するための成分であつて、その効果はジエン
系ゴムよりも優れている。しかしながら、用途に
よつては必要に応じてアクリル系ゴム中の40重量
%以下を共役ジエン系ゴムで置き換えてもよい。
本発明におけるアクリル系ゴムには、かかる場合
も含まれる。なお、アクリル系ゴムとしては、主
成分としてアルキル基の炭素数が1〜8のアクリ
ル酸アルキルエステルから得られるものを使用す
る。 グラフト共重合体(D)は、かかるアクリル系ゴム
30〜80重量%の存在下に、(メタ)アクリル酸低
級アルキルエステル、スチレン化合物及び(メ
タ)アクリロニトルからなる群より選ばれる一種
以上の化合物70〜20重量%を共重合せしめること
により得られる。ここで、グラフト共重合用の
(メタ)アクリル酸低級アルキルエステルとは、
炭素数が1〜4のアルキル基を有するものであ
る。また、スチレン化合物としては、例えば、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及
びα−メチルビニルトルエンが挙げられる。本発
明においては、通常、メタクリル酸メチル、アク
リル酸ブチル、スチレンなどが用いられる。これ
らのグラフト共重合用の単量体成分の配合量は20
〜70重量%であるが、70重量%を超えると弾性体
成分が不足して満足な耐衝撃性が得られず、また
20重量%未満では塩化ビニル系樹脂(A)成分との相
溶性が不十分となり、界面剥離を生じて充分な耐
衝撃性が得られにくくなる。 以上の含有成分からなる本発明の塩化ビニル系
樹脂組成物は、前記した塩化ビニル系樹脂(A)50〜
80重量部、メタクリル酸メチル系重合体(B)5〜40
重量部、メタクリル酸メチル系重合体(C)1〜15重
量部、グラフト共重合体(D)5〜30重量部をそれぞ
れ配合してなるものであつて、(A)〜(D)の合計量は
100重量部である。塩化ビニル系樹脂(A)の配合量
が50重量部未満の場合には、難燃性、耐薬品性な
どの塩化ビニル系樹脂が本来有する特性が損なわ
れてしまうため好ましくなく、60重量部以上の配
合量とすることが好ましい。また、メタクリル酸
メチル系重合体(B)は、耐熱変形性、機械的剛性、
成形性及び二次成形性を付与する上で重要な成分
であり、5重量部未満の場合には、これらの諸特
性を充分に付与することができなくなり、40重量
部を超えると、グラフト共重合体(D)成分の耐衝撃
性付与効果を損なうため好ましくない。更に、メ
タクリル酸メチル系重合体(C)の配合量が1重量部
未満では、得られる樹脂組成物の真空成形性、圧
空成形性、深絞り成形性及び肉厚均一性に対する
効果が不十分となり、一方、15重量部を超える
と、例えば、押出成形時の負荷が大になり、加工
性が低下するため好ましくない。また、グラフト
共重合体(D)は耐衝撃性改質剤として使用されるも
のであるが、5重量部未満ではその効果が乏しく
なり、一方、30重量部を超えると連続層を形成
し、耐衝撃性はむしろ低下するため好ましくな
い。なお、グラフト共重合体(D)の配合量は10〜25
重量部の範囲内にあることが好ましい。 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、上記し
た(A)〜(D)成分の他に、必要に応じて、熱安定剤、
光安定剤、滑剤、充填剤、染顔料又は可塑剤など
を添加してもよい。 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、例えば、
シート、プレート、異型成形品、射出成形品に使
用することができ、更には、優れた耐候性を生か
して、屋外、屋内の住宅関連部材、家具、容器な
どにも使用することができる。これらの成形品
は、押出、圧延、射出などの通常の成形方法によ
つて製造することができる。 [発明の効果] 本発明の塩化ビニル系樹脂組成物では、低粘度
のメタクリル酸メチル系重合体(B)、高粘度のメタ
クリル酸メチル系重合体(C)及び耐衝撃性改質剤で
あるグラフト共重合体(D)を特定範囲の量で塩化ビ
ニル樹脂(A)に配合しているため、従来の塩化ビニ
ル系樹脂の欠点である耐候性、耐熱変形性、耐衝
撃性及び加工性についてバランスよく改質させる
ことができる。更には、(B)成分及び(C)成分の併用
により、驚くべきことに、真空成形性などの二次
加工性についても著しく改良することができた。 [発明の実施例] 以下の実施例及び比較例において、「部」とは
すべて「重量部」を表す。 実施例 1 平均重合度700のポリ塩化ビニル(A)65部;メタ
クリル酸メチル95重量%及びアクリル酸エチル5
重量%から構成され、還元粘度の0.4dl/gのメ
タクリル酸メチル系共重合体(B)15部;メタクリル
酸メチル85重量%及びアクリル酸ブチル15重量%
から構成され、還元粘度が6dl/gのメタクリル
酸メチル系共重合体(C)5部;並びに、アクリル酸
ブチルゴム70重量%の存在下で、メタクリル酸メ
チル25重量%及びアクリル酸ブチル5重量%を共
重合せしめて得られたグラフト共重合体(D)15部
に、ブチルスズマレエート3部、ステアリン酸ブ
チル1部及びモンタンワツクス1部を加え、得ら
れた混和物を40mmφ単軸押出機により押出して厚
さ3mmのシートを製造した。押出機のシリンダー
及びダイス温度は185℃であつた。 かかるシートの耐候性、耐衝撃性、耐熱変形
性、押出成形性及び二次成形性について評価し、
得られた結果を各成分の配合量とともに表に記載
した。なお、耐候性及び耐衝撃性は、サンシヤイ
ンウエザオメーターによる曝露前と600時間曝露
後とにおけるアイゾツト衝撃強度(ASTM D
256)を測定することにより評価した。耐熱変形
性は、ASTM D 648(1820 KPa)により測定
した。押出成形性は、内径40mmの押出機の負荷
(アンペア)で示した。また、二次成形性につい
ては、真空成形機を用い、内径90mm、底へ向つて
のテーパー角が5°で深さが可変のカツプ次モデル
木型を使用して、140℃、真空度670mmHgの条件
で成形したときの成形可能な深さを測定すること
により評価した。 実施例 2 メタクリル酸メチル系共重合体(B)を、還元粘度
が0.6dl/gのメタクリル酸メチル単独重合体に
代えたこと以外は、実施例1と同様にしてシート
を成形し、試験評価した。結果を表に併記した。 実施例 3 グラフト共重合体(D)を、アクリル酸ブチルゴム
70重量%の存在下に、スチレン22重量%及びアク
リロニトリル8重量%を共重合させたグラフト共
重合体に代えたこと以外は、実施例1と同様にし
てシートを成形し、試験評価した。結果を表に併
記した。 実施例 4 実施例1で使用したポリ塩化ビニル(A)、メタク
リル酸メチル系共重合体(B)、メタクリル酸メチル
系共重合体(C)及びグラフト共重合体(D)の配合部数
を表の如く変更したこと以外は、実施例1と同様
にしてシートを成形し、試験評価した。結果を表
に併記した。 比較例 1 メタクリル酸メチル系共重合体(B)を、還元粘度
が3dl/gのメタクリル酸メチル単独重合体に代
えたこと以外は、実施例1と同様にしてシートを
成形し、試験評価した。結果を表に併記した。 比較例 2 メタクリル酸メチル系共重合体(C)を、メタクリ
ル酸メチル85重量%及びアクリル酸ブチル15重量
%から構成され、還元粘度が1.5dl/gのメタク
リル酸メチル系共重合体に代えたこと以外は、実
施例1と同様にしてシートを成形し、試験評価し
た。結果を表に併記した。 比較例 3 グラフト共重合体(D)を、ジエン系ゴムから構成
されるMBS樹脂(商品名メタブレンC223、三菱
レイヨン株式会社製)に代えたこと以外は、実施
例1と同様にしてシートを成形し、試験評価し
た。結果を表に併記した。 比較例4及び5 実施例1で使用したポリ塩化ビニル(A)、メタク
リル酸メチル系共重合体(B)、メタクリル酸メチル
系共重合体(C)及びグラフト共重合体(D)の配合部数
を表の如く変更したこと以外は、実施例1と同様
にしてシートを成形し、試験評価した。結果を表
に併記した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 塩化ビニル成分を80重量%以上含む塩化
    ビニル系樹脂:50〜80重量部、 (B) メタクリル酸メチル成分90〜100重量%とア
    クリル酸低級アルキルエステル成分10〜0重量
    %からなり、かつその還元粘度が0.3〜0.8dl/
    gであるメタクリル酸メチル系重合体:1〜40
    重量部、 (C) メタクリル酸メチル成分75〜90重量%とアク
    リル酸低級アルキルエステル成分25〜10重量%
    からなり、かつその還元粘度が2〜12dl/gで
    あるメタクリル酸メチル系重合体:5〜40重量
    部及び (D) アクリル系ゴム30〜80重量%と、(メタ)ア
    クリル酸低級アルキルエステル、スチレン系化
    合物及び(メタ)アクリロニトリルからなる群
    より選ばれた一種以上の化合物70〜20重量%と
    のグラフト共重合体:5〜30重量部 から構成され、(A)〜(D)の合計量が100重量部で
    あることを特徴とする塩化ビニル系樹脂組成
    物。
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