JPH0452036B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、左右両眼視差を有する映像によつ
て、立体感のある視覚を得ることができる立体映
像装置に関する。

従来技術 左右両眼視差を有する立体映像信号を出力する
たとえば２つの装置があり、これらの装置からの
別個の立体映像信号を合成しようとする場合、従
来では１フイールドの信号ごとにこれを手動操作
によつて合成していた。すなわち一方の装置から
の左眼用映像信号に他方の装置の左眼用映像信号
を合成し、一方の装置からの右眼用映像信号に他
方の装置からの右眼用映像信号を合成するなどの
処理において、操作者が一方の装置から１フイー
ルド分のたとえば左眼用映像信号を取出し、これ
に他方の装置から同様の左眼用信号を取出して合
成する操作を手動で行ない、このような操作を連
続して行なつて、合成された立体映像信号を得て
いた。

したがつて、相互に独立に立体映像信号を出力
する装置間で、または少なくとも１つが立体映像
信号を出力する装置間で、前述したような立体映
像信号の合成が、相互に同期されて手動操作によ
ることなく行なわれるような技術が所望されてい
た。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、上述の問題点を解決し、立体映像信
号に関するフイールドごとの映像信号の合成を容
易に行なうことができる立体映像装置を提供する
ことである。

問題点を解決するための手段 本発明は、相互に左右両眼視差を有する左眼用
映像信号と右眼用映像信号とを出力する立体映像
信号出力手段と、 複合映像信号出力手段と、 複合映像信号における偶数フイールドと奇数フ
イールドとを判別するフイールド判別手段と、 左眼用映像信号と右眼用映像信号とを、上記複
合映像信号の各フイールドに、フイールドごとに
同期して合成するようにしたことを特徴とする立
体映像装置である。

作 用 本発明の立体映像装置は、相互に左右両眼視差
を有する左眼用映像信号と右眼用映像信号とを出
力する立体映像信号出力手段と、複合映像信号出
力手段とを含む。これらの左眼用映像信号と右眼
用映像信号とを、上記複合映像信号と合成しよう
とする場合、複合映像信号における偶数フイール
ドと奇数フイールドとを判別するフイールド判別
手段からの判別信号によつて、この同期を実現す
る。したがつて上記合成は手動操作によることな
く容易に行なわれることができる。

実施例 第１図は本発明の一実施例の立体映像装置１の
構成を示すブロツク図である。第１図を参照し
て、本実施例の構成について説明する。たとえば
磁気テープや各種デイスクなどの記録媒体に記録
された立体映像信号は、映像信号再生部２によつ
て再生され、相互に両眼視差を有する左眼用映像
信号と右眼用映像信号とが、１フイールドごとに
交互に出力される。この立体映像信号は、後述す
る構成と動作とを有するフイールド判定部３に入
力され、入力した立体映像信号が左眼用フイール
ドであるか右眼用フイールドであるかを識別し、
後述する識別信号GSをたとえばパーソナルコン
ピユータなどによつて実現される処理装置４に出
力する。処理装置４には合成用映像発生部５の左
眼用映像発生部５Ｌと、右眼用映像発生部５Ｒと
からの合成用映像がそれぞれ入力される。

処理装置４は、フイールド判定部３からの前記
識別信号GSによつて、左眼用映像と右眼用映像
とを交互に出力して映像合成部６に入力する。こ
の映像合成部６には、フイールド判定部３からの
立体映像信号も入力されており、これらが合成さ
れ得られた結果が表示装置７に表示され、または
磁気テープ映像記録再生装置などの記録装置８に
よつて記録される。

第２図はフイールド判定部３の構成を示すブロ
ツク図である。第２図を参照して、フイールド判
定部３の構成について説明する。フイールド判定
部３は、立体映像信号中の複合同期信号COSが
入力される単安定マルチバイブレータ（以下、マ
ルチバイブレータと略す）２０を含んでおり、抵
抗Ｒ１およびコンデンサＣ１が設けられており、
これによる時定数Ｒ１，Ｃ１によつて出力パルス
の持続時間が決定される。また前記複合同期信号
COSが入力される入力端子Ａ以外の入力端子Ｂ
と、クリア信号入力端子とには、正の定電
圧とその反転電圧とがそれぞれ加えられる。

また出力端子Ｑの出力信号Ｂは、Ｄ型フイリツ
プフロツプ回路（以下、Ｄ−FF回路と略す）２
１のクロツク入力端子CLKに入力される。この
Ｄ−FF回路２１のクリア信号入力端子には、
前記定電圧の反転電圧が入力される。データ入力
端子Ｄには、複合同期信号COSが入力される。
その出力端子Ｑは、後断のＤ−FF回路２２のデ
ータ入力端子Ｄに接続され、クロツク入力端子
CLKには、前記信号Ｂが入力される。出力端子
Ｑの出力信号Ｄは、AND回路２３の一方入力端
子に入力され、他方入力端子には、Ｄ−FF回路
２１の出力端子からの出力信号Ｃが入力され
る。

AND回路２３の出力信号Ｅは、NAND回路２
４の一方入力端子に入力され、他方入力端子には
水平同期信号Ｈが入力される。その出力信号は、
前記フイールド判別信号GSとして取り出される。

第３図はフイールド判定部３の動作を説明する
タイミングチヤートである。第２図および第３図
を参照して、フイールド判定部３の動作について
説明する。フイールド判定部３に複合映像信号が
入力されると、同期分離回路（図示せず）によつ
て、複合同期信号COSが取り出される。

フイールド判定部３のマルチバイブレータ２０
は、前記時定数Ｒ１，Ｃ１で定められるパルス幅
Ｗ１を有する出力信号Ｂを、第３図２図示のよう
に出力する。これをクロツク信号入力とするＤ−
FF回路２１では、信号Ｂの立上がりエツジでク
リアされた出力が得られるために、複合同期信号
COS中の垂直同期信号Ｖが、第３図３のように
得られる。

この垂直同期信号Ｖをデータ入力とするＤ−
FF回路２２は、前記信号Ｂをクロツク入力とし
ており、したがつて信号Ｂの１周期W2だけ位相
のずれた遅延信号Ｄが得られる。この遅延信号Ｄ
と、垂直同期信号Ｖとが入力されるAND回路２
３の出力Ｅは、第３図５に示すように垂直同期信
号Ｖの立上がり時刻t1から、遅延信号Ｄの立上が
り時刻t2に亘る期間でハイレベルとなる。この信
号Ｅのパルス幅は、信号Ｂの周期W2と等しく、
かつ第３図６に示す水平同期信号Ｈの周期WHの
半分となつている。

ここで複合同期信号COSにおいて、奇数フイ
ールドと偶数フイールドとでは、垂直同期信号の
前後の等化パルス２８の数が異なつており、した
がつて水平同期信号Ｈは両者の間でWH／２＝
W2だけ位相がずれている。

すなわち、奇数フイールドの場合には、第３図
６および同図７で示すように、信号Ｅの立上がり
期間W2において、水平周期信号Ｈは立上がりエ
ツジを有さず、したがつてフイールド判別信号
GSの出力レベルは、たとえばハイレベル状態を
維持する。一方、偶数フイールドでは、第３図５
および同図６に示すように、信号Ｅの立上がり期
間W2内で、水平同期信号Ｈは立上がりエツジを
有している。

したがつてフイールド判別信号GSは、第３図
７の時刻t3で示すように立ち下がりエツジを有し
たパルスを有している。すなわちNAND回路２
４の出力であるフイールド判別信号GSを読取る
ことによつて、当該時刻のフイールドが偶数フイ
ールドであるかまたは奇数フイールドであるかを
判別することができる。また、映像信号再生部２
からの左眼用映像信号と右眼用映像信号とは、映
像信号のたとえば奇数フイールドと偶数フイール
ドとにそれぞれ割当てられるように予め設定され
ており、したがつて上述のように映像信号の奇数
フイールドと偶数フイールドとを判定することに
よつて、左眼用映像信号と右眼用映像信号とを判
定できる。

第４図は本実施例における処理装置４の動作を
説明するフローチヤートである。第１図〜第４図
を参照して、本実施例の動作について説明する。
第４図ステツプn1では処理装置４は、フイール
ド判定部３からの垂直同期信号入力待ちであり、
入力されるとステツプn2に移り、上記フイール
ド識別信号GSを取込む。ステツプn3ではこのフ
イールド識別信号GSによつて、映像信号再生部
２からフイールド判定部３に取込まれた映像信号
が、右眼用映像信号であるかまたは左眼用映像信
号であるかを判断する。右眼用映像信号の場合に
はステツプn4に移り、合成用映像発生部５から
右眼用映像を、映像合成部６に出力する。ステツ
プn3で左眼用フイールドと判断されると処理は
ステツプn5に移り、処理装置４は合成用映像発
生部５から左眼用映像を、映像合成部６に出力す
る。

このようにしてフイールド判定部３からのフイ
ールド識別信号GSによつて、映像信号再生部２
からの立体映像信号の左眼用映像と、右眼用映像
とに対応するフイールド期間に、合成用映像発生
部５からそれぞれ左眼用映像と、右眼用映像とを
出力して合成するようにした。すなわちこのよう
なフイールドごとの映像の合成を容易に行なうこ
とができる。

効 果 以上のように本発明に従えば、左右両眼視差を
有する立体映像信号と、複合映像信号とを合成し
ようとする場合、フイールド判別手段からの識別
信号によつて、これらが相互に同期して合成され
るようにした。したがつてこれらの映像信号の合
成に当たつて手動操作を省くことができ、操作が
格段に簡略化される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の立体映像装置１の
構成を示すブロツク図、第２図はフイールド判定
部３の構成を示すブロツク図、第３図はフイール
ド判定部３の動作を示すタイミングチヤート、第
４図は処理装置４の動作を説明するフローチヤー
トである。 １……立体映像装置、２……映像信号再生部、
３……フイールド判定部、４……処理装置、５…
…合成用映像発生部、６……映像合成部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 相互に左右両眼視差を有する左眼用映像信号
   と右眼用映像信号とを出力する立体映像信号出力
   手段と、 複合映像信号出力手段と、 複合映像信号における偶数フイールドと奇数フ
   イールドとを判別するフイールド判別手段と、左
   眼用映像信号と右眼用映像信号とを、上記複合映
   像信号の各フイールドに、フイールドごとに同期
   して合成する映像合成手段とを備えてなることを
   特徴とする立体映像装置。