JPH04505112A - 硬度の異なる二種の材料からなる硬膜カテーテル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 硬度の異なる二種の材料からなる硬膜カテーテル技術分野 本発明は、体内の管腔（スペース）に局所麻酔剤を注入するためのカテーテル、 特に長期間同一の部位に挿入されていてもその管腔内の弱い体組織を傷゛つけな いように構成されたカテーテルにこの種のカテーテルは薬物を注入するとき、さ らには、硬膜１ユ腔、胸膜内腔に連続的に麻酔剤を注入するときに、特に有効に 用いられる。実際の適用にあたって対象とされる管腔は比較的細長く、その長軸 に対］〜である角度の一方向からしか到達できず他の方向からは比較的到達しに くくなっている。これは具体的には神経や比較的弱い体組織のことであり、これ らは外傷や錯感覚をおこしやすく、ときにはその管腔に接する部分も比較的弱い 組織であるため、なおりにくい深刻な傷になることもある。極端な場合、組織に 穴があいたり炎症あるいは腹爛をおこすこともある。

血管内カテーテルの使用において、血管に穴があくのを防止したりや血管のプラ ク除去の手段として、静脈および動脈用の比較的短く柔軟なカテーテル導管チッ プが用いられてきた。この使用に際しては、はとんどすべての血管に挿入するカ テーテルは、そのカテーテルチップを血管内でガイドしたり向きをかえたりする ために、比較的硬質なものでなければならない。このような限定条件下では、血 管内カテーテルにおける柔軟なチップ部分は長くとも１から１．５センチメート ル程度でなければならない。ところがこの種のカテーテルは硬膜上控、胸膜内腔 での使用には適切でないと考えられてきた。なぜならば、カテーテルの大部分を 成す比較的硬質な部分が管腔内の弱い組織を損傷させてしまうためである。さら に、胸膜内腔、硬膜」二腔技術で麻酔をかけられた患者か静止していないと、柔 軟なチップがカテーテルの本体からはずれてしまう危険性が増す。その管腔に何 日間ときには数週間以上にわたってカテーテルが留まる場合にその危険性はさら に高まる。

壁咀Ω斐約 以上のことを考慮して本発明により提供されるカテーテルは近位部と体内の管腔 （キャビティ）に留まる延長先端部を備え、前記先端部は柔軟な材料からなり、 前記近位部は先端部との結合部分から近位端部にむかって延び実質的に硬質でね じれにも強い。

さらに、その先端部との結合部分は、比較的短い仲介部分であり、そこでは柔軟 部分と硬質部分が組みあわされて十分高く加熱され広い結合範囲で両者の材料が 自在に混ざり合いその結果柔軟な先端部が硬質な近位部に一体的に結合できるよ うになっているものが好ましい。また、硬質な近位部にはひとつまたはそれ以上 の指示マークがチップから離れて設けられており、麻酔医が柔軟な先端部分のる が管腔に挿入され、硬質な近位部が近位端にむかって管腔の比較的濃密な組織に 挿入され、さらに体外まで出ていることが確認できるようになっているものが好 ましい。また、′柔軟な先端部分は比較的濃密な組織に１．２センチメートル入 りこめるほどの長さがあり、そこが多少柔軟な緩衝域となるようなものが好まし い。断続的であれ連続的であれ麻酔をかけるときは一週間あるいはそれ以上の長 い期間麻酔剤注入のための要件が保持されなければならない。したがって、カテ ーテルは柔軟な先端部分から近位端に向かって硬度が高くなるようにし、ねじれ やっぷれに耐え、患者か静止していなくとも移動しないように構成されている。

チップがカテーテルの他の部分がら確実に外れないようにするには、柔軟なチッ プ部分と硬質な部分乏のあいだに強力な接着物質を慎重に適用しなければならな い。この場合、まず二つの部分をあわせて硬質な方の樹脂と柔軟な方の樹脂が比 較的短い１６分の１インチ程度の長さの遷移域内で混じるように熱をかけて行う のが好ましい。これ以上の長さの遷移域を設けるとチップが作用位置にあっても 遷移域か体外に突き出されてしまう危険性があるので、たとえば２から３センチ メートルの遷移域では長づ−ざる。

カテーテルの硬質な部分はロックウェル硬度６８Ｄ程度のポリウレタン樹脂でで きているのが好ましいが、ロックウェル硬度６５Ｄから７５Ｄ程度の樹脂であれ ば使用できる。細長い硬質のワイヤー探り針をカテーテルの導入の際用いれば確 実な処理ができる。この探り針を用いるときは、探り針の先端をカテーテルの柔 軟な先端部に入れてはならない。

胸膜内に麻酔剤を注入するためにカテーテルを用いる好適な例では、スキンフィ ール（ｓｋｉｎ　ｗｈｅａｌ）を空刺することになっている部分でもちあげて、 貫通できるように皮膚に小さな傷をつくる。

ハステッド（Ｈｕｓｔｅｄ）型の１７ゲージ針のようにカーブした探り針付きの チップ針を、皮膚に対して３０から４０度の角度で下部肋骨の上端のすぐ上の肋 間管腔にさし込む。針は尾方肋間膜の空孔後、切刃を上方に向けながら中間方向 に進ませる。このようにすると特有の抵抗が示されるので、それによって針の進 んでいる方向の確認ができる。探り針を外した後、プランジャーを約２から４セ ンチメートル後ろに引いて注射器を針に取付け、針をゆっくり進ませる。そして 壁側胸膜が空孔されると、注射器のプランジャーは胸膜管腔内の除圧で引かれる 以前の位置に戻り始める。

続いて注射器をはずして、カテーテルの先端チップをすばやく針に通す。カテー テルのチップが針のカーブした点にきたら、圧力かわずかに上がるのがわかるが 、このときカテーテルは胸膜内に入ったのである。この時点でカテーテルの第一 基準マークは針のハブとほぼ一致している。これより先にカテーテルを進ませる ための圧力は最小でなければならない。離れた方の基準マークが針のハブと一致 した時点で、カテーテルは胸膜内に５センチメートル刺し込まれた状態にある。

続いて、カテーテルは残したまま、針を抜き取る。これで、カテーテルはループ 状に巻かれ同一の部位に固定され、注射器を通常の方法で取付は必要に応じて麻 酔剤を注入する。

硬化された探り針であってもカテーテルの内管に正しくおさめられていれば、こ の探り針の先端チップが柔軟な先端部分の間近に位置するので、硬膜上控のカテ ーテル挿入に対して前記と同様な手順を取ることができる。またこの技術分野で 認識されているように、硬膜にカテーテルを挿入するとき、硬膜の貫通決定には ハンギングドロップ法あるいはロスオブレジスタンス（ｌｏｓｓ　ｏｆｒｅｓｉ ｓｔａｎｃｅ）技術が用いられる。

区皿０！工笠脱」 第１図はこの発明に従って構成されたカテーテルが、中空の斜めチップ針を通っ て胸膜管腔に挿入するところである。

第２図は第１図のカテーテルが胸膜管腔内を適切な位置まで進みきったところで ある。

第３図は針が抜き取られて、麻酔がかけられる状態のカテーテルである。

日を　施するための最良の≦態 実例を使って、図面を参照しながら、麻酔をかけるために胸膜管腔に導入された カテーテルについて説明する。たとえば肋骨多損傷を受けた患者の痛みを和らげ るためにブピバカイン溶液を施すような場合がある。他の処理、たとえば硬膜上 控に麻酔剤を注）　入する場合も本発明の範囲内である。本発明の示唆するとこ ろに従って構成されたカテーテルが１０で示されている。これは、生ト　体親和 性の放射線を通さない樹脂材料で形成される。このカテーテルは長さ９０センチ メートル程度、直径１９ゲ一ジ程度が好ましい。このようなカテーテルが１７ゲ ージ直径のカーブしたチッく　プ針１１に差し込まれているところが示されてい る。カテーテル１　１０は外径はほぼ一定で、長手方向に先端チップの出口まで 延びる一本の内管があり、麻酔剤や他の医薬が通って注入される。必〉　要であ れば他の内管を加えて設けてもよい。カテーテルの近位端Ｉ３には最初はなにも 取付けず、カテーテルが一定の位置に収ま１　れば、針をカテーテルから引き抜 けるようになっている。そして、針を引き抜いたあとは、カテーテルの近位端は カテーテル用の注・・　′　対型のアダプターや、必要に応じて麻酔剤注入を行 う注射器に取付けられる。

、本発明によれば、カテーテル１０は比較的長い先端チップ部１３を備え、これ は生体親和性樹脂でできている。チップ部分の明瞭な特長は、このチップが全長 を通して比較的柔軟な材料でできており、体管腔に挿入されても弱い組織の炎症 や損傷を防ぐことができるようになっている。チップ部を形成するための生体親 和性樹脂は、ロックウェル硬度９３Ａ程度のものを用いることが好ましい。生体 親和性樹脂として適切なのは、サーメディクス（Ｔｈｅｒｍｅｄｉｃｓ）によっ て商標ＴＥＣＯＦＬＥＸとして製造されている脂肪族ポリウレタンあるいはダウ ケミカル社の同様な樹脂である。やはりダウケミカル社のテレサン（Ｔｅｌ　Ｉ ｅｔｈａｎｅ）のような芳香族ポリウレタンも使用できる。以上述べた生体親和 性樹脂の中で、比較的柔軟な樹脂でロックウェル硬度８０ＡからＩ　００Ａ程度 のものを用いる。チップ部は、少なくとも４センチメートルから８センチメート ル程度の長さのものが好ましい。ただし、この長さは実際の適用時には多少変化 する。胸膜内腔あるいは硬膜上控に麻酔剤を注入するために、５センチメートル 程度の挿入長さに１または２センチメートル程度の過剰分があれば、柔軟部分の みが管腔内に挿入されていることが問題なく確認される。

柔軟な方の先端部分１３は、カテーテルの近位端にむかって延びる硬質な方の近 位部１４に結合する。硬質な方の近位部Ｉ４もやはり、生体親和性ポリウレタン 樹脂で形成されているのが好ましい。上に挙げた脂肪族ポリウレタン樹脂を用い れば、最良の結果が得られ、ロックウェル硬度６８Ｄ程度のカテーテル材が作成 できる。この硬質性のある材料を用いれば、通常の適用条件下でもねじれやつぶ れに強く、ねじれによっであるいはカテーテルの近位部が挿入されている濃密な 体組織からの圧力をうけて生じる内管の閉塞を防ぐことができる。これ以外の上 記の樹脂であっても、ロックウェル６５Ｄから７５０の値を持つものであれば使 用できる。硬質な方の挿入されていない部分もまた体外でのねじれやつぶれに強 い。特にカテーテルを硬膜技術に用いるときカテーテルが横たわっている患者の 下に長時間おかれる場合が多いので、体外でのねじれやつぶれにも強くなければ 、危険である。

柔軟な方の先端部分と長くて硬質な方の部分は熱と圧力を充分かけて結合し、仲 介部すなわち遷移域を形成する。この遷移域は１６分の１インチ程度の長さがあ り、硬質な方の樹脂と柔軟な方の樹脂がここで混じり合う。また、比較的広範囲 で強力な結合をするので、長時間カテーテルが一定位置に留まっていてもはずれ ることはない。

カテーテルの先端チップを管腔内で適切に位置づけるために、そして硬質で長い 方の部分が絶対に管腔内にはいらず、弱い組織に損傷をあたえないようにするた めに、チップの位置を視覚的に示すための基準マークをカテーテル上に離して付 けるのが好ましい。たとえば、第一の基準マーク１５は、これが針のハブ付近に くるとカテーテルのチップと針のチップが合致していることが麻酔医にわかるよ うに、カテーテルの本体につけられている。次のマーク１６は柔軟な先端部の挿 入長さだけ最初のマークより近位端側に離れてつけられているので、それがハブ 付近にくるとカテーテルの先端部分にほぼ等しい長さが管腔内に挿入されている ということがわかるようになっている。必要であればふたつのマークの間に他の マークを加えてもよい。

胸膜内腔に麻酔剤を注入するのにカテーテルを使用するときは第１図に示したよ うにカーブしたチップ針１１を適切な肋間腔に挿入する。この針を管腔内に適切 に位置づけてから、カテーテルを針のハブに通して、最初の基準マーク１５が針 のハブに到達するまで進ませる。このとき、カテーテルの先端チップが針のチッ プからまさしく出るところであることがわかる。そしてカテーテルの使用者はカ テーテルがひとたび針のチップから出て胸膜的管腔に進むと抵抗がなくなること を実感するだろう。さらに第２図のように、マーク１６が針のハブに近づいてか らは、柔軟なカテーテルが適切な長さだけ胸膜管腔に挿入されそれ以上の進行が 止められ、カテーテルの硬質な方の部分は管腔に挿入されないようになっている 。

この時点で、第３図のように針は抜き取られカテーテルからはずされる。

３．９．１０１Ｊ 平成　年　月　日

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. １．麻酔剤などを、受け入れ方向に比較的狭い空隙をもち細長く延びた体管腔に 、注入する装置であって、前記装置は、先端チップから近位端に向かって細長く 延びた第一本体部と、前記第一本体部から近位端に向かって細長く延び第一本体 部に結合した第二本体部とを有するカテーテルを備え、前記第一本体部は比較的 柔軟な生体親和性樹脂材料で形成されており、前記第二本体部は比較的硬質な生 体親和性樹脂材料で形成され、 更に、カテーテルの長手方向に延び、前記第一本体部への出口部を前記先端チッ プに相当する位置に有する内管を備え、前記第二本体部の外側部は、長く延びた 体管腔内でのカテーテルの先端チップの位置を示すための基準手段を有し、前記 第一本体部の材料は前記管腔内で体組織に接触して曲がりやすいため体組織を傷 つけることがなく、前記第二本体部の材料はっぶれやねじれに強い、ことを特徴 とする麻酔剤等を注入する装置。
2. ２．前記第一本体部がロックウェル硬度８０Ａから１００Ａ程度の材料で形成さ れている請求の範囲第１項記載の装置。
3. ３．前記第一本体部がロックウェル硬度９３Ａ程度の材料で形成されている請求 の範囲第２項記載の装置。
4. ４．前記第二本体部がロックウェル硬度６５Ｄから７５Ｄ程度の材料で形成され ている請求の範囲第２項記載の装置。
5. ５．前記第二本体部がロックウェル硬度６８Ｄ程度の材料で形成されている請求 の範囲第４項記載の装置。
6. ６．前記第一本体部が実質的にポリウレタンで形成されている請求の範囲第４項 記載の装置。
7. ７．前記第二本体部がポリウレタンで形成されている請求の範囲第６項記載の装 置。
8. ８．前記ポリウレタンが脂肪族ポリウレタンである請求の範囲第７項記載の装置 。
9. ９．前記第一本体部が少なくとも５センチメートルの長さである請求の範囲第８ 項記載の装置。
10. １０．前記基準手段が体管腔内で先端チップの位置を視覚的に示すために前記第 二本体部上の一定位置に備えられた少なくともひとつの基準マークである請求の 範囲第１項記載の装置。
11. １１．前記基準手段が前記第二本体部上に備えられた複数の基準マークであり、 前記基準マークの最初のものはカテーテルの設置で使用された挿入針の長さ分だ けカテーテルの先端チップから離れており、前記基準マークの次のものは前記体 管腔内への前記第一本体部の挿入長さ分だけ最初の基準マークから近位端に向か って離れて備えられている請求の範囲第１項記載の装置。
12. １２．麻酔剤のような医薬を、受け入れ方向に比較的狭い空隙をもち細長く延び た体管腔に、注入する方法であって、カテーテルを体管腔内を横切る方向で進ま せ、前記カテーテルは先端チップから近位端に向かって細長く延びた第一本体部 と、前記第一本体部から近位端に向かって細長く延び第一本体部に結合した第二 本体部からなり、前記第一本体部および第二本体部は実質的に均一で一定の外径 をもっており、前記第一本体部は比較的柔軟な生体親和性樹脂材料で形成されて おり前記第二本体部は比較的硬質な生体親和性樹脂材料で形成されており、また 内管はカテーテルの長手方向に延び前記第一本体部への出口部を先端チップに相 当する位置に備え、さらに前記第二本体部の外側表面は、体管腔におけるチップ の位置を視覚的に示す指示マークを前記第一本体部および第二本体部の接続部か ら近位端に向かって備え、このうち第二の指示マークは最初の指示マークから体 管腔内に挿入されることになっている第一本体部の長さ分だけ近位端に向かって 離れて位置しており、前記第一本体部の材料は前記管腔内で体組織に接触して曲 がりやすいため体組織を傷つけることがなく、前記第二本体部の材料はつぶれや ねじれに強く、前記第二指示マークが患者の皮膚に入る前に、カテーテルの進み を停止する、ことからなる医薬を注入する方法。