JPH0450483B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、燃料ガスと燃料オイルとを混合燃焼
させて、アンプル、電球、化学用または医療用器
具などの各種ガラス器具の製造および加工のため
に、短期間で狭い部分を高温度に加熱できるよう
に、バーナトツプ内に、燃料ガス供給路とそれに
連通する先端噴出部、および、燃料オイル供給路
を形成するとともに、前記燃料ガス供給路への燃
料ガスの供給に伴つて前記燃料オイル供給路から
燃料オイルが吸引混合されて前記先端噴出部へ霧
状態で供給されるように、前記燃料オイル供給路
を前記燃料ガス供給路の途中に連通接続してある
ガスアトマイズバーナに関する。

この種のバーナは、短時間づつ間歇的に燃焼さ
せる状態で使用されるのが一般的であるが、その
燃焼が極めて高温で行なわれるため、特にその先
端噴出部付近が早期のうちに損傷劣化し易い欠点
がある。そこで、従来一般に、空気や水蒸気など
の冷却用流体を先端噴出部付近に供給するための
流路を備えるとともに、その冷却用流体供給用流
路の途中に遮断弁とかガバナなどを介装し、その
遮断弁あるいはガバナを燃料ガス供給路に介装さ
れている開閉弁と背反的に運動させるように切替
え、燃料ガスの供給停止時、即ち、非燃焼時には
冷却用流体を供給して先端噴出部付近を冷却する
ように構成していた。

ところが、かかる従来構成のものでは、遮断弁
とかガバナといつた部材が必要であるのみなら
ず、燃料ガス供給路に介装された開閉弁との間で
の切替えのための連動制御機構が必要であるた
め、全体的に高価になる欠点があつた。

本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであ
つて、その目的は、バーナトツプの先端噴出部付
近を冷却してバーナトツプの耐久性を向上させる
ための機構を簡素かつ安価に構成できるようにせ
んとすることにある。

上記目的を達成するために、本発明によるガス
アトマイズバーナは冒頭に記載した基本的構成を
有するものにおいて、バーナトツプ内に、燃料ガ
スの供給圧よりも低い供給圧に設定された冷却用
流体の供給路を設けるとともに、その冷却用流体
供給路を前記燃料ガス供給路の途中に連通接続
し、もつて、燃料ガスの供給状態においては圧力
差によつて冷却用流体の前記先端噴出部への供給
が自動停止され、一方、燃料ガスの供給停止状態
においては冷却用流体が前記先端噴出部へ自動供
給されるように構成してある、という特徴を備え
ている。

上記特徴構成により発揮される作用および効果
は次の通りである。

即ち、燃料ガスの供給圧よりも低く設定された
冷却用流体の供給路を燃料ガス供給路に連通接続
しておく、という極めて簡素な構成を採用するだ
けで、燃料ガスの供給および停止に伴つて、両流
路間の圧力差に基いて、冷却用流体を先端噴出部
へ背反的に供給停止したり供給することを、自動
的に行なわせることができるのである。

したがつて、冷却用流体の供給・供給停止の切
替えをするための弁等、ならびに、その弁等と燃
料ガス供給路に介装された開閉弁との間での運動
制御機構の何れをも不要にでき、非燃焼時におい
て先端噴出部付近を冷却させてバーナトツプの耐
久性を向上させるための機構を極めて簡素かつ安
価に構成できるに至つたのである。

以下、本発明の実施例を例示図に基いて詳述す
る。

バーナトツプ１の中心に燃料オイル供給路２が
形成されるとともに、その燃料オイル供給路２の
径方向外方に燃料ガス供給路３が形成され、か
つ、バーナトツプ１先端の周方向に所定間隔をへ
だてた三箇所に、燃料ガス供給路３に連通接続さ
れた噴出部４……が形成され、また、その先端噴
出部４……に近い燃料ガス供給路３の途中に、前
記燃料オイル供給路２の先端が分岐流路５……を
介して連通接続され、もつて燃料ガスの噴出に伴
い、燃料オイルを吸引混合することにより霧化さ
せて燃焼させる、ガラス溶解炉用のガスアトマイ
ズバーナが構成されている。

前記バーナトツプ１は、第１ないし第３部材１
ａ，１ｂ，１ｃで構成され、前記先端噴出部４…
…を備えた第１部材１ａと、中間の第２部材１ｂ
とが、耐熱性のネジ付蓋体６を前記燃料オイル供
給路２を有する第３部材１ｃにネジ込むことによ
り、第３部材１ｃに一体的に取付けられており、
高温燃焼に起因して損傷劣化しやすい先端側の第
１及び第２部材１ａ，１ｂ夫々を各別に交換でき
るように構成されている。

前記燃料ガス供給路３は、前記第３部材１ｃと
中空状の第１筒体７によつて形成される環状流路
３ａ、それに連ねて周方向三方に分岐された第１
分岐流路３ｂ、第２部材１ｂと第３部材１ｃとの
間で形成される環状の第１ヘツダ３ｃ、第２部材
１ｂに形成される第２分岐流路３ｄ、第１部材１
ａと第２部材１ｂとの間で形成される環状の第２
ヘツダ３ｅ、および、第１部材１ａに外拡がり状
に形成される第３分岐流路３ｆから構成され、そ
の第３分岐流路３ｆ夫々の先端が前記噴出部４…
…となつている。

また、前記第１筒体７の径方向外方に中空筒状
の第２筒体８が連設されて両筒体７，８間に環状
の流路９ａが形成されるとともに、第３部材１ｃ
に、前記環状流路９ａに連ねた状態で周方向三方
に分岐して分岐流路９ｂが形成され、かつ、第２
部材１ｂと第３部材１ｃ間に環状のヘツダ９ｃが
設けられるとともに、第２部材１ｂに、前記燃料
ガス供給路３を構成する第２分岐流路３ｄ夫々と
前記ヘツダ９ｃとを連通接続する連通路９ｄが形
成され、前記環状流路９ａにブロワー１０が接続
され、環状流路９ａ、分岐流路９ｂ、ヘツダ９ｃ
および連通路９ｄにより、冷却用流体として空気
を供給する冷却用流体供給路９が構成されてい
る。

前記ブロワー１０において、その空気供給圧が
燃料ガスの供給圧よりも低く設定されており、前
記燃料ガス供給路３に介装された開閉弁１１の開
閉に伴い、その開き状態では、上述の圧力差によ
り冷却用空気の供給は自動停止されて、燃料ガス
と燃料オイルとが混合状態で先端噴出部４……か
ら噴出供給されて燃焼し、他方、閉じ状態では、
燃料ガスの供給の停止に伴つて、冷却用空気は先
端噴出部４……に自動供給されてバーナトツプ１
を冷却するように構成されている。

前記連通路９ｄは第２分岐流路３ｄよりも小径
に構成され、かつ、冷却用空気の供給方向が燃料
ガスの供給方向に対して鋭角状に交差するように
されており、燃料ガスの供給時に、供給燃料ガス
が連通路９ｄ内に入り込むことを良好に防止でき
るように構成されている。

なお、前記冷却用空気供給路９に逆止弁を設け
ても良い。

また、上記燃料ガスおよび冷却用空気の供給圧
としては、一例を示せば、燃料ガス供給圧は約
1.0Kg／cm²・Ｇに設定されるものであり、それに
対し冷却用空気の供給圧は0.6〜0.8Kg／cm²・Ｇに
設定されるものである。

また、前記冷却用流体としては、上述のような
空気に限らず、例えば水蒸気など各種の流体が使
用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明のガスアトマイズバーナの実施例
を示し、第１図はバーナトツプの縦断面図、第２
図は第１図の−線断面図である。 １……バーナトツプ、２……燃料オイル供給
路、３……燃料ガス供給路、４……先端噴出部、
９……冷却用流体供給路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ バーナトツプ１内に、燃料ガス供給路３とそ
   れに連通する先端噴出部４、および、燃料オイル
   供給路２を形成するとともに、前記燃料ガス供給
   路３への燃料ガスの供給に伴つて前記燃料オイル
   供給路２から燃料オイルが吸引混合されて前記先
   端噴出部４へ霧状態で供給されるように、前記燃
   料オイル供給路２を前記燃料ガス供給路３の途中
   に連通接続してあるガスアトマイズバーナにおい
   て、前記バーナトツプ１内に、燃料ガスの供給圧
   よりも低い供給圧に設定された冷却用流体の供給
   路９を形成するとともに、その冷却用流体供給路
   ９を前記燃料ガス供給路３の途中に連通接続し、
   もつて、燃料ガスの供給状態においては圧力差に
   よつて冷却用流体の前記先端噴出部４への供給が
   自動停止され、一方、燃料ガスの供給停止状態に
   おいては冷却用流体が前記先端噴出部４へ自動供
   給されるように構成してあることを特徴とするガ
   スアトマイズバーナ。