JPH04502635A - 熱成形できるポリアリールエーテルケトンシート - Google Patents
熱成形できるポリアリールエーテルケトンシートInfo
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
熱成形できるポリアリールエーテルケトンシート発明の背景
本発明は新規な熱成形できるポリアリールエーテルケトンシート及びそれから製
造した熱成形製品に関する。
成形製品は熱成形方法を用いて熱可塑性プラスチックシートから製造することが
できる。熱成形は、“ツール アンド マニューファクチャリング エンジニャ
ズ ハンドブック(第2巻、第4版、ソサエティーオン マニュファクチャリン
グ エンジニャズ ミシガン州、デイヤボーン、1984、チャールス ウィッ
ク纒)中で、熱可塑性プラスチックシートをその加工温度に加熱し、次いで機械
的方法又は減圧及び/又は加圧によって生じた圧力差を用いて、型表面と接触さ
せ且つそれが型の形状を維持するようになるまで型の輪郭に保ちながら冷却する
方法と定義されている。
熱成形の技術の熟練者には、半結晶性の重合体から製品を成形するためには結晶
の融点と等しいか又はそれよりも高い加工温度が必要であるということは公知で
ある。たとえば、文献に記載するように、ポリアリールエーテルケトンシートの
熱成形に対して必要な温度は、これらの材料が溶融する、300〜400℃の範
囲である。
ジフェニルエーテルとイソフタリル及びテレフタリルクロリドの縮合生成物から
成るポリアリールエーテルケトンは米国特許第3.516.966号(バー)、
3,666.612号(アンジエロ)及び3.637.592号(バー)中に開
示されている。厚さが300ミクロメートルに至るまでのフィルムが製造されて
いる。
長繊維強化ボリアリールエーテルケトンマトリックスから成る熱成形できる複合
材料は米国特許第3.434,914号(スターマンら)、4゜624.886
号(コグスウェルら)、4,613,393号(キャラタナツクら)及び4.6
57.717号(キャラタナツクら)中に記されている。それらの複合材料の熱
成形のために必要な加工温度は、いづれの場合も、重合体マトリックスの結晶の
融点であるか又はそれよりも高い。
たとえば、無定形のポリエチレンテレフタレートは容易に熟成形することができ
、次いで熱成形した製品を熱処理して結晶化を誘発させると、それがその機械的
性賀、特に引張弾性率を向上させる(米国特許第4゜457.797号(ハチャ
ドーリアンら))。しかしながら、ポリエチレンテレフタレートは、その融点よ
りも高い温度でシート状に押出し、次いで結晶化を誘発することなく室温まで冷
却することができるのに対して、ポリアリールエーテルケトンは冷却するときに
きわめて急速に結晶化する傾向があり、そのために容易には無定形のシート状に
押出すことはできないという点で、両者は異なっている。
たとえば、ポリカーボネート又はアクリル樹脂のような、他の熱成形できる材料
から成るシートに対して用いる温度、たとえば160℃の近辺の温度、と匹敵す
る、比較的低い温度で熱成形することができる無定形のポリアリールエーテルケ
トンシートを提供することが可能であれば、きわめて望ましいことである。この
ような開発は、比較的低いエネルギーの必要と比較的低い資本投下の故に、従来
の技術の顕著な改善を提供する。
発明の要約
本発明に従って、ポリアリールエーテルケトンが約5%未満の結晶度を有し且つ
本質的に下式I、II及びIII :によって表わされる基から選択した繰返し
単位から成っている、約625〜5000ミクロメートルの厚さを有するポリア
リールエーテルケトンシートを提供するが、上記の式中でPhは1.4−フェニ
レン又は1,3−〇〇
フェニレン基を表わしている。前者の場合には、式I中の −c−ph−c一部
分はテレフタリル基(T)であり、後者の場合には、それはイソフタリル(1)
基である。式Iによって表わされるポリアリールエーテルケトンの場合において
は、T:I異性体比は約70 : 30〜O: 100、好ましくは60:40
〜O:100、特に60:40〜50 : 50である。シートは、その厚さ範
囲の下限の近くで、約160℃程度の低い温度で熱成形することができる。
式Iによって表わされるポリアリールエーテルケトンは工業においてポリエーテ
ルケトンケトン又はPEKKとしても公知であり、式11によって表わされZも
のはポリエーテルエーテルケトン又はPEEKとして、また式IIIによって表
わされるものはポリエーテルケトン又はPEKとして公知である。
図面の簡単な説明
図1は種々のポリエーテルケトンケトンの分単位での結晶化ハーフタイムと温度
(’C)の関係のプロットである。
図2は典型的なポリエーテルケトンケトンの示差走査熱量測定(DSC)プロッ
トである。
図3は押出機と冷却ロール系列の概念図である。
図4は別の押出機及び冷却ロール系列の二つの異なる実施形態、a及びblの概
念図である。
図5はさらに別の押出機と冷却ロール系列の概念図である。
発明の詳細な説明
本発明のシートの製造のために適するポリエーテルケトンケトンは、たとえば、
米国特許第3.065.205号(ボナー) 、3,441.538号(マーク
スL3,442,857号(ソーントン)及びゲイらの米国特許願第762,2
52号中に記されているような、テレフタリルクロリド及びイソフタリルクロリ
ドとジフェニルエーテルの反応によって取得することができる。適当なポリエー
テルエーテルケトンは、たとえば、米国特許第4.176.222号(シンドリ
ーら)中に記すようにして、製造することができる。適当なポリエーテルケトン
は、たとえば、米国特許第3.953.400号(ダール)中に記されている。
本発明の熱成形できるシートの製造に用いるポリアリールエーテルケトン組成物
は全組成物の重量で50%に至るまでの量で非核形成性の充填剤を含有すること
ができる。代表的な充填剤は、二酸化チタン、無機顔料、カーボンブラック、ガ
ラス球、硫酸カルシウム、及び320℃を越える加工温度に耐えることができる
ような化学的に不活性な有機粉体材料を包含する。全組成物の重量で5%に至る
までを、たとえば、けい灰石及び長さ約0.46Cm未満の切断したガラススト
ランドのような、無機繊維補強剤とすることができる。
本発明において適するボリアリールエーテルケトン組成物は、たとえば、溶融押
出し及び射出成形のような、標準的な加工方法によってシート状に成形すること
ができる、熱可塑性の材料である。熱成形できるシートは溶融押出しによって製
造することが好ましい。熱可塑性樹脂をシートとして押出すために設計した、通
常の単軸又は二軸押出機、シーテイングダイ及び引取り装置が好都合である。押
出し温度は重合体溶融温度(これはポリアリールエーテルケトンの1.4/1.
3−フェニレン比によって影響を受ける)及び分子量(又は溶融粘度)に依存す
る。たとえば、PEKK中のT:I異性体比が70 : 30又は50 : 5
0であるときは、好適な押出し温度は約360〜370℃であり:T:1異性体
℃である。本発明において適するPEKKの溶融粘度は、1.191111の直
径と3.91の長さ:直径比のオリフィスを有するダイを備えた毛細管レオメー
タ−中で、70 : 30と50 二50のT/I異性体比に対しては360℃
で、60:40のT/I異性体比に対しては340℃で測定するときに、180
s”のせん断速度において約3000Pa−5〜約300Pa−3の範囲である
ことが好ましい。一般に、ポリアリールエーテルケトンの融点よりも約り0℃〜
約50℃高い押出し温度が好都合である。上記の範囲の下限に近い押出し温度が
劣化を最低限度とするために好適であり、また400℃未満であることが好まし
い。また、シートの厚さが増大するにつれて、通常は可能な温度範囲の中の比較
的低い温度で操作することが好適となる。比較的高い押出温度も可能であるが、
重合体の劣化が起こりやすくなる。
押出したポリアリールエーテルケトンシートをダイから直接に、重合体の溶融温
度よりも低い温度に表面温度が保っであることから一般に“冷却ロール″と呼ば
れる、研摩した金属又はテキスチャートロール上に運ぶ。冷却速度と呼ばれる、
シートを冷却して固化させる速度は、本発明において必要な無定形のシート構造
の達成における重要な局面である。
冷却速度は主として冷却ロールの温度、シートの厚さ及び生産ライン速度によっ
て決まり、反ったり、湾曲したりするシートを生じるほど急速ではなしに、本発
明のシートに固有の成形特性及び物理的性質を達成するために十分な程度に急速
でなければならない。物理的性質と熱成形性の冷却速度依存性は、たとえば重合
体をそのガラス転移点を通して冷却するときの重合体の結晶化速度と固化速度の
ような、固有の物理的性質に関係する。
次いで図1を参照すると、この図は任意的に“結晶化ハーフタイム゛と呼ばれる
ポリアリールエーテルケトンの性質と温度の関係のプロットを示す。本発明者が
適用する定義によれば、結晶化ハーフタイムは、所定の温度に保つときに示差走
査熱量測定(D S C)によって測定した、無定形の試料が重合体の結晶化発
熱極大に到達するまでに要する時間の長さである。かくして、結晶化ハーフタイ
ムは結晶化過程の完結に対して必要な時間の半分を表わす必要はないけれども、
当該系に対して認められる挙動の予報となることが実証されている。図2は70
: 30のT/l異性体比を有するPEKKに対するこの種の典型的なりSC
走査である。
種々のポリアリールエーテルケトンに対する最低冷却速度は次のようにして概算
することができる。
(a)最大のボリアリールエーテルケトン結晶度、Crmax、は30%±3%
であることがX線結晶学によって実験的に認められている。
(b)前記のように、Crmaxの約1/2(すなわち15%)は結晶化ハーフ
タイムの終りに到達するものと推定される。
(C)正常の冷却速度において、図1に示す曲線の最下部に沿ってのみ顕著な結
晶化が生じる。(後記第1表参照。)(d)申し分のない冷却速度は、溶融加工
温度から顕著な結晶化範囲にある最低温度までの温度間隔を、最短の結晶化ハー
フタイムの多くとも1/3以内に通過し、従って結晶度が最大でも約5%となる
ような速度である。
一般的に、異なるC rmaxに対して、この温度範囲を、長くとも(tl/2
) m1nx 5%10.5Crmax%= 10 (tl/2) win/
Crrtraxに等しい時間間隔内で通過させる。
第1表は選択したPEKKに対して概賞した最短結晶化ハーフタイム(図]から
)及び最低冷却速度を示す。
夷1嚢
50150 2 275−210 360 225 0.9−2.3625−2
00060/40 2.75 270−215 340 136 0.9−3.
6+625−500070/30 1 285−205 360 465 0.
962580/20 0.25 320−190 380 2280 実施不能
625−例として、70/30のテレフタリル/イソフタリル異性体比に対して
は、0.9m/分(1分当り1.9kgの材料)の生産ライン速度で移動する、
約1.45g/cがの比重を有する幅74cm、厚さ1000ミクロメートル(
0,1cm)の押出したPEKKシートを360℃の溶融加工温度から205℃
に冷却する(155℃の温度低下)。この温度範囲を最短結晶化ハーフタイム(
これは1分である)の1/3、すなわち、約20秒以下、で通過させなければな
らず、従って冷却速度は約り65℃/分となる。
冷却速度は押出シート中に結晶性が発現するかどうかを決定する。第1表は三つ
の重要な変数を包含する:T/I異性体化、シート厚さ及び生産ライン速度。ラ
イン速度の増大及び/又は厚さの増大につれて、シートが比較的高い温度にある
時間が長くなり(熱の散逸効率が低い)、かくして、当該重合体に対する冷却速
度が十分に低くない限りは、結晶性が発現するおそれが大きくなる。
他のポリアリールエーテルケトンに対しても、同様な計算を行なうことができる
。これらの計算は指針としてのものにすぎず、実際の条件は実験的に確立しなけ
ればならない。
冷却ロール温度は、平らなシートが得られるように選ばなければならず、それは
大きな変動を許さないから、このプロセスにおいて大きな役割りを果さない。温
度が高過ぎるときには、シートがロールに粘着し、温度が低過ぎるときは、平ら
な均一シートが得られない。もっとも実際的な目的に対しては、冷却温度範囲は
約110℃から重合体のガラス転移温度のすぐ上の温度までである。
冷却速度の選択は重合体の溶融粘度(その分子量に関係する)及びシートの厚さ
にも依存する。適当な冷却速度を達成するためには、冷却ロールを、電気的に又
は伝熱媒体によって、約160℃の温度に至るまで加熱することができなければ
ならない。この分野の熟練者は、特にシートの物理的性質及びその熱成形性に対
する冷却速度の影響を示している本明細書内の実施例を参考にして、二つ又は多
くとも三つの簡単な実験を行なうことによって、最適冷却速度を実験的に決定す
ることができよう。
本発明の無定形ボリアリールエーテルケトンシートは、標準的な装置を用いて標
準的な方法によって、すなわち、真空、加圧、機械的又は二輪シート成形によっ
て、容易に熱成形することができる。最適条件は特定の機械及び金型の設計に依
存して異なる。これらの条件はプラスチック技術者が一般的に使用する技術によ
って容易に確立することができる。
PEKKシートの熱成形温度範囲は160〜300℃であるが、好適な組成物及
び比較的厚さの薄いシートに対しては、約170〜235℃、特に175〜20
0℃である。
成形が生じる以前にシートを熱成形温度範囲に加熱するために要する時間は本発
明のシートの熱成形のプロセスにおける重要な変数である。
一般に、成形工程中の均一な流れを達成するためには、シート中の均一な熱分布
を維持しながら、予熱時間を最低限度としなければならない。
滞留時間は、たとえば、シートの寸法、特に厚さ、当該オーブンの熱特性及び望
ましい成形温度範囲のような、プロセス変数に依存するから、正確な成形条件は
実験によって決定しなければならないが、プラスチック技術者によって容易に確
立することができる。PEKKシートに対しては、それは、たとえば1〜5分の
短時間である。下表は、それらの二つの予熱時間に対して推奨される最高温度に
対する一般的指針を提供する。
第2表
最高推奨シート温度、℃
T/I異性体比 1分 5分
予熱のためには放射又は対流オーブンのいずれも適しているけれども、効率の点
で放射加熱器が好適である。放射加熱器の表面温度は一般に500〜1100℃
、好ましくは600〜900℃に保つ。過度に高いシート温度又はオーブン滞留
時間は、たとえば、不適当な延伸又は型光れの不良及び成形した製品の脆さのよ
うな、無定形ポリアリールエーテルケトンシートの貧弱な成形性をもたらすおそ
れがある。
ポリエ−テエーテルケトンンートの熱成形は、圧力又はプラグの助けを伴なうか
又は伴なわない真空成形によって、達成することができる。
真空度は少なくとも58kPaでなければならない。成形圧力は常圧から690
1Paまでの範囲である。金型温度は常温から150℃までの範囲である。高い
金型温度及び/又は付加的な圧力は一般に内部応力を最小限度にして、良好な細
部及び材料分布を与え、より一層均−な部品を提の形状と表面の再現及び当初の
シートの表面テキスチャーの維持を実証する。成形した製品は、その製造に用い
たシートの物理的性質を実質的に維持する。このような熱成形製品は、航空機室
内用の三次元パネル、導管及びその他の成分を包含する、種々の用途において有
用である。
次いで本発明を、その代表的ない(つかの実施形態によって例証するが、これら
の実施例中で部数、割合及び百分率は、他のことわりがない限りは、すべて重量
による。
実施例1
360℃において180s”のせん断速度で390 Pa−5の溶融粘度を有す
る、ジフェニルエーテル(D P E)及び70:30のTRI異性体比におけ
るテレフタリルクロリドとイソフタリルクロリドから製造したポリエーテルエー
テルケトンを幅15.4cm、厚さ0.15cmのシートとして押出した。押出
し装置は20.5cmの水平な固定したスロットダイを備えた、排気した30m
m二軸押出機及び研摩したクロムの3本ロール冷却ロール系列から成っていた。
押出機とロール系列を図3中に示すが、ここでEl、E2及びE3は異なる押出
機バレル区域であり:Dはダイである。温度プロフィルは次のとおりである:
E1=245℃、E2=360℃、E3=358℃。ダイ温度は375℃、冷却
ロール温度は106℃であった。かくして得た15.4cmx23.Ocmのシ
ートを、“キャルロツド“加熱オーブンと直径9.63cm、高さ3.84cm
の室温の円筒状“トップハツト”金型を備えた、ブラウンマシーン社真空熱成形
機を用いて熱成形した。94.5kPaの真空と185℃〜193℃の成形温度
を使用して得た製品は、0.95の熟成形直径比によって示すように、良く成形
し且つ良好な型の再現を有していた。
この形状の型を用いて製造した製品に対する、熱成形直径比は型の深さの7/8
に等しい点における熱成形製品の直径を型の直径で割った値として定義する。こ
の値は成形したシートが型の形状に一致する程度、従って、どのようによく部品
を形成しうるかということを表わす。1の値は完全な成形性を示すけれども、本
発明の目的に対しては、約0.85に等しいか又はそれよりも大きい熱成形比は
許容しうる成形性を指示する。本発明の目的に対しては、成形性は型を完全に充
填すべき能力と定義し、一方、型の再現とは型の表面細部を再現すべき能力を意
味する。
実施例2
7%のデュポン二酸化チタンR101@T i O2,0,003%のファイザ
ー赤色顔料RO−3097クロマレツド[F]及び0.05%の青色顔料フェロ
V−3285ダークブルーを含有する、360℃において1805−1のせん断
速度で532 Pa−5の溶融粘度を有する、DPE及び、70:30のT二I
J!性体比における1、テレフタルクロリドとイソフタルクロリドから製造した
ポリエーテルケトンケトンを、幅74cta、厚さ0゜10cmの無定形シート
として押出した。装置は、340/250/177ミクロメードルのふるいパッ
ク及び、0.25cm幅の間隙に設定した、金属インサートによって幅を74c
mに低下させた138cmのダイを備えている、30:1のL/D比と3.5:
1の圧縮比を有する11.5cm単軸、非排気押出機:及び垂直の、3本ロール
、直径20.5c+a、研摩クロム冷却ロール系列から成っていた。使用した温
度プロフィルを図4;;示すが、この図は押出機とダイの温度プロフィルを示す
概念図である。
垂直のロール系列を概念的に図48に示す。El、E2、E3、E4及びE5は
押出機バレルの温度区域であり;Aはアダプターであり;且つDl、D2、D3
、D4及びD5はダイの温度区域である。温度は次のとおりである。バレルに対
してはE1=383℃、E2=377℃、E3=371℃、E4=363℃、E
5=349℃;アダプターに対してはA=371℃;ダイに対してはD1=36
4℃、D2=352℃、D3=354℃、D4冨352℃、D5=364℃。ロ
ール温度は、上から下へ、それぞれ、146℃、140℃及び160℃であった
。押出したシートについて引張強さくASTM D−1708)とガードナー衝
撃強さくASTM D−3029)を測定した。その結果を第3表中に示す。1
5.4cmX 23. Qcraのシート試料を実施例1におけると同様な装置
を用いて真空成形した。182〜188℃の成形温度範囲を用いたが、生じた製
品はよく成形し、良好な型の再現と適切な物理的性質の保持を実証した。
シート 84.6 81.5 111 86.6 7.7製品 68.1 69
.2. 68.8 55.1 −実施例3
重量で7%のTiO2,0,003%のレッド、及び0.05%のブルーを含有
し、360℃において1808−’のせん断速度で532Pa−sの溶融粘度を
有する、DPE及び、70:30のT:1異性体比における、テレフタリルクロ
リドとイソフタリルクロリドから製造したポリエーテルケトンケトンを、実施例
2に記した装置を用いて、幅74cm、厚さ0゜20cmのシートとして押出し
た。温度プロフィルは、冷却ロール系列の最上方と中心のロールに対して146
〜140℃、最下方のロールに対して160℃に設定した以外は、実施例2にお
ける同様であった。押出したシートの引張及び衝撃特性を第4表中に示す。15
.4c+ax 23.0C11のシート試料を“トップハツト”型の深さが2.
6cmとした以外は実施例1におけると同様な装置を用いて真空成形した。19
3〜199℃の成形温度範囲は、測定不能であるか又は0.85未満であった熱
成形直径比が示すように、成形不能の限界にある製品を与えた。
この実施例から70 : 30のT/I異性体比を有する厚さ0.20cmのP
EEKシートは実験条件下に結晶化を避けるために十分なほど急速に冷却するこ
とができないということが明らかである。
90.0 90.6 85,6 58.6 3816 0.9〜1.4 0.7
71京大部分の試料が型の深さに完全に延伸せず、従って測定不能であった。
重量で12.3%+7)Ti02.0.017 %0) レー/ド及ヒ0.13
%ノブルーを含有し、340℃において156s”のせん断速度で912Pa−
5の溶融粘度を有する、DPE及び、60 : 40のT二■異性体比における
、テレフタリルクロリドとイソフタリルクロリドから製造したポリエーテルケト
ンケトンを、異なる冷却ロール系列を用いた以外は実施例2中に記した装置を用
いて、幅74cm、厚さ0.20cmの無定形シートとして押出した。最上方の
冷却ロールは、直径20.5cmの、テキスチャード、キャストシリコーンロー
ルであり、最下方の研摩クロム冷却ロールを移して、上方の2本のロールの背後
に中心のロールに対して約60℃の角度で配置した。この冷却ロールの配置を図
4bに示す。押出し温度プロフィルは次のとおりであった:バレルに対してはE
1=338℃、E2=377℃、E3工377℃、E4=377℃、E5=34
9℃及び332℃;A=338℃;ダイに対してはD1=340℃、D2=33
2℃、D3=332℃、D4=332℃、D5=340℃。上方の冷却ロール温
度は140℃であり、中央の冷却ロール温度は130℃であり、第三の冷却ロー
ルは加熱しなかった。引張特性とガードナー衝撃強さを第5表中に示す。ガード
ナー衝撃強さは平滑な側で9.9J、テキスチャード側で36.2Jであった。
15.4X23.Qcmのシート試料を実施例1と同様な装置を用いて真空成形
した。成形温度範囲は190〜220℃であり、生成した製品は良好に成形し、
良好な型の再現を示し且つ物理的の性質を良好に保持していた。
第5表
シート 87.6 86.4 89.1 91.9 4027 3956 9.
9〜36.2 −製品 77.0 73.0 86.1 82.1 3813測
定不能 測定不能 0.99実施例5
12.3%のTiO2、O017%のレッド及び0,13%のブルーを含有する
、340℃において156s”のせん断速度で912 Pa−5の溶融粘度を有
する、DPE及び、60 : 40のTN1異性体比における、テレフタリルク
ロリドとイソフタリルクロリドから製造したポリエーテルケトンケトンを、実施
例4中に記した装置と条件を用いて、幅74cm。
厚さ0.10c+aのシートとして押出した。引張特性とガードナー衝撃強さを
第6表中に示す。15.4X23.Ocmのシート試料を、室温の12゜8cm
の直径と5,1cmの深さの“トップハツト”型を伴う実施例1におけると同様
の装置を用いて真空熱成形した。かくして得た成形製品は一般に良好に成形し、
良好な工法れを示した。
種々の成形温度と滞留時間に対して熱成形直径比を測定した。いくつかの試験に
おいては成形した製品中の結晶度百分率をも測定したが、いずれの場合も3%未
満(検出限界)であることが認められ、従って製品は全く無定形であった。その
データを第7表中に示す。結晶度はX線回折を用いて測定した。自動化フィリッ
プス回折計とCuKa放射線を用いて対称的透過で走査を集めた。2θが0.0
2°のステップで4°から60°の2θまでの固定時間モードでデータを集めた
。各回折図中の背景散乱は立方スプラインに適合し、それを除いた。2θが6°
から370までのデータ部分を結晶度測定のために使用した。半結晶性試料中の
結晶性成分は、回折図から非結晶性成分を差引(ことによって同定した。
非結晶性成分の寄与を除いたのちに残る回折図の部分を結晶性成分とみなした。
結晶度測定は“高分子科学におけるX線回折方法”、171頁、レロイEアレキ
サンダー、第2版、1979、ロバートE、クリーガー出版、ハンチントン、ニ
ューヨーク中に記載の方法に基づく。
シート 83,1 79.1 113 109 36.2製品 77.4 79
,3 86.1 88.5 測定不能180 0.97 0.94 0
190 1.27 0.97 0
200 0.80 0.99 測定せず200 1.12 0.98 測定せず
200 1.97 0.99 測定せず220 1.67 0.99 0
実施例6
5%のTiO2を含有する、360℃において1805″1のせん断速度で40
3 Pa−5の溶融粘度を有する、DPE及び、70:30のT:I異性体比に
おけるテレフタリルクロリドとイソフタリルクロリドから製造したポリエーテル
ケトンケトンを、0.13cmに設定した、幅87cmの水平ダイを備えた5、
4cm、車軸、排気押出様及び2本ロール研摩クロム冷却ロールを用いて押出し
た。図5は押出機と垂直冷却ロール系列を表わす概念図である。温度プロフィル
は押出機バレルに対してE1=310℃、E2=336℃、E3=344℃、E
4=348℃;アダプターに対してA=348℃であった。ダイ温度は357℃
であり、冷却ロールの温度は135℃であった。生じた押出しシートは幅72c
m、厚さ0.10cmであった。引張特性とガードナー衝撃強さを第8表中に示
す。シートは実施例5におけると同様な装置を用いて真空成形した。か(して得
た成形製品は全般的に良好に成形し且つ良好な復流れを示した。
種々の成形温度と滞留時間における熱成形直径比並びに相当する結晶度を測定し
た。その結果を第9表中に示す。180〜200℃の範囲で申し分のない結果が
得られることが明らかである。
シート 80,7 78.6 105 90.7 3972 3792 36.
2第9表
1700.90 0.87 0
190 1.38 0.94 0
195 1.57 0.97 0
195 2.17 0.95 測定せず195 3.22 0.90 2〜3
200 1.45 0.99 測定せず/・−7タイム +MIN+
と−ト7o−(mWl
補正書の写しく翻訳文)提出書 (特許法第184条の8)平成3年6月4日
Claims (20)
- 1.ポリアリールエーテルケトンは約5%未満の結晶度を有し且つ本質的に下式 I、II及びIII: ▲数式、化学式、表等があります▼I ▲数式、化学式、表等があります▼II▲数式、化学式、表等があります▼II I式中でPhは1.4−フエニレン又は1.3−フエニレン基のいずれかである 、 によって表わされる基から選択した繰返し単位から成ることを特徴とする、約6 25〜5000ミクロメートルの厚さを有するポリアリールエーテルケトンシー ト。
- 2.ポリアリールエーテルケトンは式Iによって表わされる繰返し単位を有する ポリエーテルケトンケトンである、請求範囲第1項記載のシート。
- 3.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は約70:30 〜0:100であり、且つシートの厚さは約625〜1250ミクロメートルで ある、請求範囲第2項記載のシート。
- 4.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は最大でも60 :40である、請求の範囲第2項記載のシート。
- 5.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は約60:40 〜50:50であり、且つシートの厚さは約625〜2000ミクロメートルで ある、請求範囲第4項記載のシート。
- 6.シート組成物の50重量%に至るまでの量で非核形成充填剤を含有する、請 求の範囲第1項記載のシート。
- 7.シート組成物の50重量%に至るまでの量で非核形成充填剤を含有する、請 求の範囲第4項記載のシート。
- 8.シート組成物の5%に至るまでが無機繊維質充填剤である、請求の範囲第7 項記載のシート。
- 9.ポリアリールエーテルケトンは約5%未満の結晶度を有し且つ本質的に下式 I、II及びIII: ▲数式、化学式、表等があります▼I ▲数式、化学式、表等があります▼II▲数式、化学式、表等があります▼II I式中でPhは1,4−フエニレン又は1,3−フエニレン基のいずれかである 、 によって表わされる基から選択した繰返し単位から成る、約625〜5000ミ クロメートルの厚さを有するポリアリールエーテルケトンシートの製造方法にし て、該方法は (a)ポリアリールエーテルケトンをその融点よりも高い適当な加工温度に加熱 し、 (b)溶融した重合体をシートとして成形し、且つ(c)溶融加工温度と顕著な 結晶化が生じる最低温度の間での冷却時間が長くても最短結晶化ハーフタイムを 10/最高結晶度で乗じた時間となるような冷却速度でシートを冷却し、ここで 最短結晶化ハーフタイムは示差走査熱量測定によって測定するときに、コポリエ ーテルケトン試料が結晶化発熱極大に達するまでに要する時間の最短量として定 義し、且つ最高結晶度は当該ポリアリールエーテルケトンに対してX線結晶学に よって決定する、 段階から成ることを特徴とする該製造方法。
- 10.ポリアリールエーテルケトンは式(I)の繰返し単位を有するポリエーテ ルケトンケトンである、請求の範囲第9項記載の方法。
- 11.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は約70:3 0〜0:100であり、且つシートの厚さは約625〜1250ミクロメートル である、請求の範囲第10項記載の方法。
- 12.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は最大でも6 0:40である、請求の範囲第10項記載の方法。
- 13.1,4−フエニレンの1,3−フエニレンに対する異性体比は約60:4 0〜50:50であり、且つシートの厚さは約525〜2000ミクロメートル である、請求の範囲第12項記載の方法。
- 14.シート製造温度はポリアリールエーテルケトンの融点よりも約10〜50 ℃高い温度である、請求の範囲第9項記載の方法。
- 15.製造したシートを約110℃からポリアリールエーテルケトンのガラス転 移温度の直上までの温度範囲に保った一つ以上のロール上で冷却する、請求の範 囲第14項記載の方法。
- 16.ポリアリールエーテルケトンは式Iの繰返し単位を有するポリエーテルエ ーテルケトンである請求の範囲第15項記載の方法。
- 17.請求の範囲第9項記載の方法によって製造したポリアリールエーテルケト ンシートから成る無定形三次元パネル。
- 18.請求の範囲第13項記載の方法によって製造したポリアリールエーテルケ トンシートから成る無定形三次元パネル。
- 19.約625〜5000ミクロメートルの壁厚を有する、ポリアリールエーテ ルケトンシートから熱成形した無定形三次元パネル又は導管にして、該ポリアリ ールエーテルケトンは約5%未満の結晶度を有し且つ本質的に下式I、II及び III: ▲数式、化学式、表等があります▼I ▲数式、化学式、表等があります▼II▲数式、化学式、表等があります▼II I式中でPhは1,4−フエニレン又は1,3−フエニレン基のいずれかである 、 に相当する繰返し単位から成ることを特徴とする、該三次元パネル又は導管。
- 20.本質的に式Iによって表わした繰返し単位から成り、その中で1,4−フ エニレンの1,3−フエニレン単位に対する異性体比は約6:40/50:50 である、ポリアリールエーテルケトンから製造した、約625〜2000ミクロ メートルの壁厚を有する請求の範囲第19項記載のパネル又は導管。
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