JPH0618904B2 - ポリエステル製シ−ト - Google Patents

ポリエステル製シ−ト

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JPH0618904B2
JPH0618904B2 JP62015078A JP1507887A JPH0618904B2 JP H0618904 B2 JPH0618904 B2 JP H0618904B2 JP 62015078 A JP62015078 A JP 62015078A JP 1507887 A JP1507887 A JP 1507887A JP H0618904 B2 JPH0618904 B2 JP H0618904B2
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sheet
polyester
mold
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heat
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JP62015078A
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徹 松林
幸一 酒井
尾洋 鳥屋
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリエステルシートに関し、更に詳しくは、例
えばオーブン料理可能(オーブルナブルということもあ
る)な耐熱変形性、耐衝撃性及び蓋材のヒートシール性
の優れた容器等を効率よく成形し得るポリエステルシー
トに関する。
〔従来技術〕
ポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートよりな
るシートは熱成形により、トレイ状或いはカツプ状に成
形可能であり、各種容器用の原材料として広く使用され
ている。特にポリオレフイン樹脂が添加されたポリエチ
レンテレフタレート(PETと略記する場合がある)シ
ートより、PETが結晶化しうる条件で熱成形せしめた
成形品は、特開昭59−62660 号公報に記載の如く、耐熱
性が優れており、オーブナブルトレイの如き耐熱容器と
して使用し得る。しかしながら、かかる技術により得ら
れるPET 製容悪は、蓋材を熱接着(ヒートシールという
場合がある)した際に接着強度が弱いことの変形が顕著
であること、更に熱成形に使用するシートを製造する際
に、PETとポリオレフイン樹脂とが熱融着し、製造が
困難となること等の欠点を有しており、その改善が望ま
れていた。
〔発明の目的〕
本発明はかような事情を背景としてなされたものであ
り、その目的とするところは、シート及び熱成形容器の
生産性が優れ、優れた耐熱性及び蓋材との熱接着性を有
し、かつ苛酷な温度条件で使用された後の耐衝撃性が優
れた熱成形容器を成形し得るポリエステルシートを提供
することにある。
〔発明の構成〕
本発明者は、前記の如き欠点のないポリエステルシート
に関し鋭意研究の結果、特定の無機化合物を特定の割合
でPETと溶融混合せしめて得られるシートであれば欠
点を改善し得ることを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、エチレンテレフタレートを主たる繰返
し単位とし、固有粘度が0.8以上であるポリエステル
であつて、該ポリエステルを示差熱量計により測定した
際の降温時結晶化温度(TCD) と昇温時結晶化温度(TCI)
との温度差(△TC)が50〜70℃の範囲となるように珪
酸マグネシウムを主成分とする無機化合物を0.1〜2
重量%の割合で該ポリエステルに配合せしめてなり、か
つ該ポリエステルの密度が1.330 〜1.345g/cm3
の範囲であることからなるポリエステル製シートであ
る。
本発明においてポリエステルとは、ポリエチレンテレフ
タレートのホモポリマーは勿論のこと、テレフタル酸成
分の一部を例えばイソフタル酸,ナフタリンジカルボン
酸,ジフエニルジカルボン酸,ジフエノキシエタンジカ
ルボン酸,ジフエニルエーテルジカルボン酸,ジフエニ
ルスルホンジカルボン酸等の如き芳香族ジカルボン酸;
ヘキサヒドロテレフタル酸,ヘキサヒドロイソフタル酸
等の如き脂環族ジカルボン酸;アジピン酸,セバチン
酸,アゼライン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;p−β
No.ヒドロキシエトキシ安息香酸,p−オキシ安息香
酸,ε−オキシカプロン酸等の如きオキシ酸等の他の二
官能性カルボン酸の1種以上の成分で、及び/又はエチ
レングリコール成分の一部を例えばトリメチレングリコ
ール,テトラメチレングリコール,ヘキサメチレングリ
コール,デカメチレングリコール,ネオペンチレングリ
コール,ジエチレングリコール,1,1−シクロヘキサ
ンジメチロール,1,4−シクロヘキサンジメチロー
ル,2,2−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフエニ
ル)プロパン,ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフエ
ニル)スルホン等の他のグリコールの1種以上の成分で
置換したコポリエステルを包含する。このコポリエステ
ル中の共重合成分の総割合は全酸成分に対し3モル%以
下であることが好ましい。これらのうちポリエチレンテ
レフタレートのホモポリマーが好ましいものである。
本発明に用いるポリエステルシートとは、ポリエチレン
テレフタレートを主成分とする実質的に非晶質のシート
であり、シートを構成するポリエチレンテレフタレート
の固有粘度は0.8以上であることが熱成形性が良好で
あるため、また熱成形体の強度が高いため好ましい。
本発明のポリエステルシートは熱成形してトレイ,カツ
プ等の形状の耐熱性及び耐衝撃性の優れた成形体を得る
ことができる。熱成形は、シートを加熱軟化せしめて所
望の型に押し当て、型と材料の間隙にある空気を排除
し、大気圧により型に密着せしめ成形する真空成形、或
いは大気圧以上の圧縮空気によりシートを型に密着せし
める圧空成形及び真空,圧空を併用する成形等を総称す
る。耐熱性の優れた成形体を成形する方法としては例え
ばポリエステルシートのTCI以上TCD以下の範囲に保つ
た金型(A)でシートを熱成形し、次いでTg以下に保つた
金型(B)で該成形体を更に熱成形して冷却賦型する方法
がある。金型(A)と金型(B)とは実質的に同一形状の成形
品を得るための彫込形状のものであるが、金型(A)が凹
型,金型(B)が成形体の肉厚を考慮した若干寸法の異な
る凸型又は凹型である事が好ましく、或いはその逆であ
つても良い。
いずれにしろ、成形体に耐熱性を付与するため、金型
(A)はポリエステルが急速に結晶化する温度(例えば1
50〜190℃)に保つ必要があるが、加熱軟化せしめ
たポリエステルシートの結晶化度が低過ぎると、成形体
と金型とが接着して(離型不良とも云う)良好な形状の
成形体が得られない。また、加熱軟化せしめたポリエス
テルシートの結晶化度が高過ぎると、金型の形状通りの
成形体が得られない(賦型不良とも云う)。良好な熱成
形体を得るためには、ポリエステルシートの結晶化速度
が、適正なものである事が必要であり、該ポリエステル
のDSC でのTCDとTCIとの差(△TC)が50〜70℃の範
囲であればよい。△TCが50℃よりも低いと、結晶化速
度が遅過ぎ、また、△TCが70℃よりも高いと結晶化速
度が速過ぎるため、いずれの場合も良好な成形体を得る
ためのシート加熱時間範囲(成形条件巾とも云う)が狭
過ぎるか、或いは適正な加熱時間が存在しない。
成形条件巾が狭いと、良好な成形品を安定して生産する
事が困難であり、特に多数個採の生産を行う場合に、全
製品が良好である条件が見出せない。
ポリエステルシートの結晶化速度を、上記適正な範囲
(△TC=50〜70℃)とするためには、適正な結晶化促進
剤を上記範囲となる割合で配合する必要があり、珪酸マ
グネシウムを主成分とする無機化合物(タルクという場
合もある)をPETに対し、0.1〜2重量%の範囲で
配合する事により得られる。添加割合が0.1%よりも
少ない場合は、結晶化速度促進効果が不十分となり、2
%よりも多い場合は、強度が低下するため好ましくな
い。珪酸マグネシウム以外のPETの結晶化速進剤とし
て無機化合物のCaCO3 等を用いた場合は、結晶化促進効
果が不十分であり、また、モンタン酸ナトリウム塩,パ
ルミチン酸ナトリウム塩等の有機カルボン酸のナトリウ
ム塩を用いた場合は、結晶化納度が速過ぎて、熱成形時
のシート加熱条件巾が狭いこと、押出したシートが褐色
に変質する等のため好ましくない。
尚、低密度ポリエチレンの如き、ポリオレフイン樹脂を
添加することにより、本発明と同等の結晶化速度を有す
るポリエステルシートが得られるが、かかるシートより
熱成形にて得られるトレイ状容器は、容器の耐熱収縮
性、蓋材とのヒートシール性に難点があり、好ましくな
い。
なお外観を良好にするための着色剤、また耐熱溶融安定
性を改良するための安定剤を含有させてもよい。
〔発明の効果〕
本発明のポリエステルシートは、耐熱,耐衝撃性,ヒー
トシール性の優れた熱成形体に成形でき、例えばオーブ
ナブルトレイの如き容器の成形材料として有利に使用で
きる。
〔実施例〕
以下実施例により本発明を詳述する。
なお、主な物性値の測定条件は次のとおりである。
(1)固有粘度〔IV〕;O−クロロフエノール又はフエ
ノール/テトラクロルエタン混合溶媒中で無機添加剤或
いはポリオレフイン樹脂を別した溶液にて35℃にて
測定。
(2)密度〔ρ〕;四塩化炭素とn−ヘプタンにより作成
した密度勾配管により25℃にて測定。
(3)ガラス転移温度〔Tg〕;示差熱量計(セイコー電子
工業株式会社製DSC−20型)により20℃/minの
昇温速度で測定。
(4)昇温時結晶化ピーク温度〔TCI〕;Tgと同様の条件で
測定。
(5)融点(ポリエステル)〔TmE〕;Tgと同様の条件で測
定。
(6)降温時結晶化ピーク温度〔TCD〕;示差熱量計にて2
90℃で3分間保持したサンプルを20℃/minの降温
速度で測定。
(7)熱収縮率〔SH〕;内容積Voのトレイを230℃のオ
ーブン中で10分間熱処理した後、室温冷却した際のト
レイ容積VHより次式で算出 (8)引張衝撃強度〔Ti〕;テスター産業(株)製引張衝
撃試験機によりサンプルより打抜いたダンベルの強度を
20℃にて測定。
(9)熱成形性;所定温度に保つてある金型を用い、所定
温度のヒーターによりシートを加熱する時間を変えて、
トレイ状成形体を熱成形した際の、シート加熱時間上限
(賦型性により判定)と下限(離型性により判定)との
差(時間巾)により判定した。
(10)ヒートシール性;トレイより切り出した15mm巾の
短冊状サンプルと15mm巾に切断した蓋材とをテスター
産業株式会社製ヒートシーラーにて熱接着したサンプル
の接着強度を引張試験機にて測定し評価した。
実施例1〜3および比較例1〜7 IV1.06,Tg70℃のポリエチレンテレフタレート
(以下PETという)を160℃で5時間除湿熱風で乾
燥し得られた乾燥チツプと、表−1に示すポリオレフイ
ン樹脂及び表−1に示す添加剤とを表−1に示す割合で
ブレンドした後、先端にシート押出し用ダイスを装着し
てある30mmφスクリユー径の押出機に供給した。押出
機シリンダー設定温度240〜280℃の条件にて溶融
混練し、押出シートを冷却ロールにて冷却して肉厚約
0.5mmのポリエステルシートを得た。各シートの密度
及びIVを表−1に示す。
該シートを浅野研究所製FC−1APA−W型圧空・真空成形
機により金型(A)として彫込形状、たて135mm,横5
8mm,深さ18mmの凹型トレイ型を、金型(B)としてた
て133mm,横56mm,深さ18mmの凸型トレイ型を用
い、加熱シト表面温度160〜180℃,160〜18
0℃に保つてある金型(A)との接触時間5秒,金型(B)の
温度20〜50℃,金型(B)との接触時間5秒の条件で
真空成形を行つた。かくして得られたトレイを更に23
0℃のオーブン内で10分間熱処理した。かかるトレイ
の評価結果を表1に示す。
本発明の組成は、熱成形性,トレイの耐熱性,蓋材との
ヒートシール性及び熱処理したトレイの耐衝撃性が優れ
ている。
実施例4〜5及び比較例6 PETのIVが異なるものを用いた他は実施例−1と同
様に成形を行い評価を実施した。
結果を表−2に示す。
シート中のPETのIVが0.8以上、特に0.85以上の
場合が極めて良好であつた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−24748(JP,A) 特開 昭55−62957(JP,A) 特開 昭61−60750(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレンテレフタレートを主たる繰返し単
    位とし、固有粘度が0.8以上であるポリエステルであ
    つて、該ポリエステルを示差熱量計により測定した際の
    降温時結晶化温度(TCD) と昇温時結晶化温度(TCI) との
    温度差(△TC)が50〜70℃の範囲となるように珪酸マグ
    ネシウムを主成分とする無機化合物を0.1〜2重量%
    の割合で該ポリエステルに配合せしめてなり、かつ該ポ
    リエステルの密度が1.330〜1.345 g/cm2の範囲
    であることからなるポリエステル製シート。
JP62015078A 1987-01-27 1987-01-27 ポリエステル製シ−ト Expired - Lifetime JPH0618904B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS592708B2 (ja) * 1978-11-06 1984-01-20 帝人株式会社 ポリエステル樹脂組成物の製造方法
JPS5924748A (ja) * 1982-07-30 1984-02-08 Unitika Ltd ポリエステル組成物
JPS6160750A (ja) * 1984-08-31 1986-03-28 Mitsui Petrochem Ind Ltd ポリエステル組成物

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