【発明の詳細な説明】
発明の名称
αタイプ血小板誘導成長因子レセプター遺伝子技術分野
本発明は血小板誘導成長因子(Platelet−DerivedGrowth
Factor(PDGF))のためにレセプター蛋白質をコードし、特にヒト
の血小板中に見出されるpocpの主要1 な型に好んで結合するレセプター蛋
白質をエンコードするヒト遺伝子に関する。また、本発明は組換細胞によるこの
ようなPDGFレセプター遺伝子成長物の合成及びこれらのレセプターをエンコ
ードするDNAの同定及びクローニングによって可能とされた他のいくつかの新
規成長物の製造及び使用にも関する。
背景技術
成長因子およびそのレセプターをエンコードする遺伝子は正常な細胞増殖及び成
長のl1節に密接な関係を有する。このような遺伝子の発現に影響する遺伝的変
化が悪性化を伴う細胞増殖の変化の一因となる可能性を示す証拠も増加している
。若干の腫瘍遺伝子の正常な同族体がチロシンキナーゼ活性を有する膜伸張成長
因子をエンコードする(J、 Downward et al、+ 5cien
ce307.52N19B4); A、Ullrich et al、、 5c
ience 309.418(19B4); C,J、5herr et al
、、 Ce1l 41.665(1985);L、Coussens et a
l、、 Nature 320.277(1986)) 、他の腫瘍遺伝子は、
成長因子により活性化された細胞増殖径路でも同じく作用しているように思われ
る(J、M。
B15hop、5cience 235,305(1985):R,A、Wei
nberg、5cience23(L 770(1985); S、に、Han
ks、 A、)’1.Quinn+ T、Hunter。
5cience 241.42(1988))、かくして、成長因子調節系一般
の知識の増加は、正常な成長調節および腫瘍形成の双方に決定的に関与する遺伝
子を更に理解するのに役立つことが期待される。
血小板誘導成長因子(PDGF )は、それが正常な創傷治癒において主要な役
割を果すと考えられる結合組繊細胞の主要な分裂促進因子である故に、とりわけ
重要である。更にPDGFの異常な発現は癌ばかりでなく、種々の組織病理学的
症状、例えば動脈硬化症、関節炎、および繊維症にも関係している(R,Ros
s、 EJ、Ra1nes。
D、P、Bowen−Pope、 Ce1146.155(1986)) 。
PDGFはAl[およびBl[と命名される2種のポリペプチド鎖のジスルフィ
ド結合ダイマーから成る。AlまたはB鎖または双方を含む3種の可能なダイマ
ー構造がすべて天然に生ずる証拠が存在する(R,P、Doolittle e
tal、、 5cience 221+ 275(1983); M、DJat
erfieldet al、、 Nature 304+ 35(1983);
K、C,Robbins et al、。
Nature 305+ 605(1983);C,−H,He1din et
al、、Nature31L 511(1986); P、5trooban
t and M、DJaterfield。
EMBOJ、 3.2963(1984)) 、成長因子の種々のダイマーの型
は1イソフオーム(isofors+)”と呼ばれる0種々の正常および腫瘍細
胞はA鎖またはB鎖を特異的に発現するように思われる。それにもかかわらず生
理学的な調節過程において最も大切なヒトのインフオームはヒト血小板から分離
されたイソフオーム、即ち、ABヘテロダイマー(即ち1個のAおよびBljを
含むダイマー ; A、 Johnsson 、 C,−H,He1d fn
、 B、Wes termark+ A、 Wasteon+Biochem、
Biophys、Res、Commun、104+ 66(1982)) であ
ると信じられている。
PDGF−A鎖およびBllは、区別可能な特性を有する(P、Beckman
et al、、 5cience 241.1346(198B))、 A鎖
の方がB[よりもはるかに能率的に分泌され、かつより低い比分裂促進活性を発
揮する。 PDGFのB鎖遺伝子は、サルの肉腫ウィルス誘導v−sis腫瘍遺
伝子のヒトにおける正常同族体であることが示されている。更にPDGFレセプ
ターを有する細胞タイプにおいてB111が発現することにより、これらの細胞
が悪性化への道すじをたどる可能性の証拠が発見されてきている。 Bliに比
してAllは培養マウス(NIII/3↑3)細胞の腫瘍性形質転換の誘導性は
低い。
マウス、またはヒト繊維芽細胞を使用してPDGFのイソフオームの結合および
拮抗力を基礎とする最近の研究では、PDGFレセプター(PDGF−R)に2
種のサブタイプの存在することが暗示されている(C,−H,)Ieldin
etal、、Nature L 1387(198B);C,E、Hart e
t al、、Science240、1529(1988))、これらの研究は
、B鎖ダイマーと選択的に結合する1個のレセプターのサブタイプと、PDGF
分子のすべてのイソフオームと能率的に結合する今1つのレセプターのサブタイ
プが存在するという仮説と符号している。しかし、これらの研究の結果は、この
ようなレセプターに関連した病気の研究と究極的治療についての異なった意味を
もつ2つの別個の可能性(即ちこれらのサブタイプは単一のPDGF−R遺伝子
が異なって処理されて生じた産物として現われたのかまたこれらは別個の遺伝子
の成長物なのか)を識別することができなかった。
更に、既に同定されているヒトPDGF−R遺伝子によって成長されたレセプタ
ーの種々のPDGFイソフオームの結合に関して、見解は統一されていない0発
現ベクターによりPDGF遺伝子を種々のPDGFレセプターを欠除するタイプ
の細胞に導入することによって、PDGF−BBの選択的結合(R,G、に、G
ronwald et ai、+ Proc、 Natl。
Acad、 Sci、 US^88.3435(1988); L、C1aes
san−Welshet al、、 Mo1. Ce1)、 Biol、 8.
3476(1988))、または、その代りに、3種のイソフオームのすべてに
よる効率のよい結合(J、A、Escobedo et al、、 5cien
ce 240+1532(1988))に導く方法が報告されている。この結果
のバラツキの根拠は不明である。
このような訳で、既知のPDGFレセプターの異ったPDGFのイソフオームに
対して、また特にヒトPDGFの主要なABヘテロダイマー型に対して反応する
能力に間して不確実性がある。報告された相異点に関しては、既知のPDGF−
R遺伝子成長物の翻訳後の処理が細胞特異的に異なるか、または細胞の成るタイ
プにおいては附属蛋白質が存在することによって説明されるであろう。
その他としては、種々の研究で報告されている結合特性がそれぞれ異なる点は、
異なったPDGFレセプターをエンコードする2種の異った遺伝子の存在によっ
て説明されるであろう。
上述のPDGFリガンドおよびレセプター活性の複雑性、およびその際影響され
る正常な創傷治癒及び結合組織の異常状態、例えば腫瘍の成長、動脈硬化症、関
節炎および繊維症からなる関連した過程を考えてみると、結合組織の成長の調節
の機構に関する知識および解析の改善を提供する方法と構成、およびバイオアッ
セイに対する必要性、また、究極的には内包されるPDGFレセプターにもとづ
く新規の診断および治療法に対する必要性の存在することは明白である。
上述の観察は特にPDGFレセプター成長の遺伝学的基礎を徹底的に分析するこ
とがとりわけ必要であることを示している。更に、チロシンキナーゼ活性を有す
る膜伸張成長因子レセプターをエンコードする遺伝子族、すなわち既知のPDG
Fレセプター遺伝子およびbitおよびjmsの腫瘍遺伝子からなる遺伝子族の
新規の関連メンバーを、保存されたチロシンキナーゼをエンコードする領域をプ
ローブとして利用することによって同定し、またクローニングできることは既に
示されている(C,R,Xing、 M、H,Kraus+ S、A、Aaro
nson、 5cience 22’1974(1985); G、D、 Kr
uh et al、、 5cience 234+ 1545(1986))
。
従って、本発明は主要なヒトPDGFの支配的なエフェクターと思われるPDG
Fレセプター蛋白質の成長法を発展させかつ上述のニーズを遂行するために組換
えDNA技術を応用することを企図している0本発明はまた、治癒および病理学
的過程に関連したこれらのレセプターの分子メカニズムの応用も企図している。
特に、既知のPDGF−R遺伝子と関連するが、異なっており並びにまた他のP
DGF−R,kitおよびjtas遺伝子からなるチロシンキナーゼ遺伝子族の
メンバーと関連するが異なっている新しいヒト遺伝子のコード配列を分離同定す
ることが本発明の目的である。更に本発明の目的は、PDGFを含む生理過程に
おいてPDGFの既知および新規の型の相対的役割を樹立するのに必要とされる
分子レベルの道具となるものを開発することである。
発明の開示
本発明は他のペプチド因子を含有しない新規のpocpレセプター(pocF−
R)蛋白質の成長を含む組換DNA技術の開発に関する。新しいDNAセグメン
ト、RNA 、およびバイオアッセイ法もまた包括する。
特に本発明は、部分的には、DNAセグメントに関し、以下の既知のレセプター
遺伝子、即ち、PDGF−R遺伝子と、コロニー形成促進因子−ルセプタ−(c
olonystimulating factor one receptor
: C3FI−R)遺伝子Cf*s I!瘍遺伝子のある細胞型、c−jmsと
しても知られる)と、kit [1瘍遺伝子の細胞型Cc−bit (C,J、
5herret al、+ Ce1l 41+ 665(1985); L、C
oussens et al、。
Nature 320+ 277(1986); Y、Yarden et a
l−+ Nature323+ 226(1986); P、Besmer e
t al、、 Nature 32L 415(1986); ソ、Yarde
n et al、、EMBOJ、6. 334N1987))とからなる膜伸張
チロシンキナーゼレセプター遺伝子のサブファミリーの内で新しいヒトレセプタ
ーの構造的および/または機能性に特徴を有するメツセンジャーRNA(mRN
A)および蛋白質をエンコードするDNAセグメントに関する。
より具体的には、本発明は、この成長因子レセプターのサブファミリーに属する
別のレセプターに構造的に類似している予測された蛋白質成長物とともに、ゲノ
ムDNA配列または該ゲノムDNAから転写された5RNAに相補的なりNA配
列を(すなわち、cDNA )含有するDNAセグメントを含む。これらのレセ
プターの中でも、予測された新しい遺伝子成長物は、既知のPDGFレセプター
に対して最も近い配列相同性を示す。
更に本発明のDNAによってコードされた新規の成長物は、正常な種々のタイプ
の細胞において既知のPDGFレセプター遺伝子成長物とともに発現される。該
蛋白質成長物はPDGFに結合でき、また機能性にPDGFによって活性化され
得る。しかし、種々のPDGFのイソフオーム(isofor■)の活性は、こ
こでタイプαヒトPDGFレセプターと命名する新しい成長物を、既に同定され
ているPDGFと結合できるレセプターをエンコードする遺伝子の成長物(以前
にPDGFレセプターと呼ばれ、かつここでタイプβPDGF レセプターと命
名された既知のレセプターを含む)から機能的に区別する。更にここに開示する
相当な証拠から、この新しい遺伝子成長物のタイプαPDGF レセプターは、
人体における最も豊富な型のPDGFに対する活性の主要なエフェクターである
ことが示される。
本発明の一実施例の実施に際して、DNAセグメントは適当な宿主細胞中で発現
され、その結果、新規のPDGFレセプター蛋白質を成長できる0本発明はまた
、本発明のDNAセグメントのセンスli (sense 5trand)の転
写の結果として成長されたmRNAにも関する。更に本発明は、本発明のDNA
セグメントに関連した遺伝子から成長されるヒト細胞における■RNAおよび蛋
白質の発現のレベルを決定するための新規のバイオアッセイ法を包含する。
主要な実施例において、本発明は以下に例示される如き新しいPDGFレセプタ
ーをエンコードするDNAセグメントを含む、すなわち本発明は、正常ヒト胸腺
DNAゲノムクローンであってここではTll ゲノムクローンと命名されるも
のと、Tll に含まれ、)IFl、 1lB6. EF17およびTR4と命
名された配列を含む細胞*RNAのヒトcDNAクローンと、上述のヒトDNA
セグメントのいずれかに対するハイブリッド形成によって検出され、既知のPD
GF関連レセプター遺伝子を含まないレセプター遺伝子をエンコードする関連D
NAセグメントとを含む。
Tll クローンに関連するヒト遺伝子を今後Tll遺伝子と呼び、また“Tl
l”の言葉を形容詞として使用する場合は、“Tllゲノムクローン”に特別言
及することがなければ、上述の本発明のDNAセグメントのいづれかを含むこと
を意味する。
今一つの実施例において、本発明はベクターと本発明のDNAからなる組換DN
A分子に関する。これらの組換分子は、Tll 遺伝子関連のゲノムクローンま
たはcDNAクローン及び次のベクターDNAのいずれか −即ちλフアージク
ローニングベクターまたは挿入されたDNAを哺乳類細胞中に発現できる発現ベ
クター−からなる分子によって例示される。
なお、今一つ他の実施例において、本発明は、細胞、好ましくは哺乳類細胞であ
って本発明のDNAで形質転換した細胞を含む、更に本発明は、酵母細胞および
、バクテリア細胞を含む細胞、例えばE、co目またはB、5ubtilisの
細胞で、本発明のDNAで形質転換した細胞を含む0本発明の今一つの実施例に
よれば、形質転換DNAはこの細胞中において発現され、それにより本DNA
によってエンコードされたPDGF−R蛋白質の量をこの細胞内において増加す
ることができる。
また更に、本発明は、本発明のDN^の発現によりまたは本発明のRNAの翻訳
によって作られた新規のPDGF−R蛋白質を含む、これらのレセプターは機能
の研究に使用でき、更に生化学的および機能の分析、例えばレセプター定性的お
よび定量的な結合アッセイのために精製することが可能である。
特に、これらのαタイプのPDGFレセプターは、ヒトPDGFの主要型を含む
種々のPDGFのイソフオームの潜在的類僚体(拮抗体(antagonist
)またはアゴニスト)のレセプター結合および活性化活性をテストすることによ
って、PDGFとそのレセプターが含まれる異常な過程を含む症状の治療の開発
に使用できるであろう。
本発明のこの側面によれば、この新しいPDGP−R蛋白質は本発明の“非変性
(unmodified)″のDNAおよび蒙RNAの蛋白質成長物であること
が可能で、これらの蛋白質は変性されまたは遺伝子工学的に操作された蛋白質成
長物であることも可能である。 DNA配列を工学的方法で変異させた結果とし
て、変性されたPDGF−1?蛋白質は、対応する天然の“野性型(wi 1d
−type)”蛋白質とは、アミノ酸配列中に1個またはそれ以上の相異点を有
している。これらの相異点は、変性された遺伝子成長物に機能性な相異、例えば
それらの製造部力の改善またはバイオアッセイでの使用に対する好適性を付与し
うる。
本発明はまた、本発明のDNA関連遺伝子の発現検出のための新規のパイオア・
ンセイ法に関する。このような一つの実施例によれば、本発明のDNA 、特に
最も好しいDNA は、既知のPDGFレセプター遺伝子のwRNAにさまたげ
られることなく、タイプαPDGF レセプター関連のmRNAの特定のレベル
を決定するプローブとして使用することができる。このようなバイオアッセイは
、例えば、種々のクラスの腫瘍細胞または結合組織の成長および/または治癒反
応における遺伝的欠陥の同定に有用であろう。
本発明は更に、本発明のDNAセグメントまたは関連DNAによってエンコード
されたペプチドに対して作られた新しい抗体類を含む0本発明のこの実施例にお
いては、抗体類はモノクロナールまたはポリクロナール起源であり、また天然、
組換または合成化的方法によるPDGFレセプター関連ポリペプチドを使用して
成長される。これらの抗体は、このようなポリペプチドの配列を含むPDGF−
R蛋白質に特異的に結合する。望ましくは、これらの抗体は、αタイプのPDG
Fレセプター蛋白質蛋白してのみ、またはその他の場合としてβタイプのPDG
Fレセプター蛋白質にだけ結合する。また、本発明の望ましい抗体類は、その蛋
白質がそれの生来の(生物学的に活性の)コンホメーションで存在する場合にP
DGFレセプター蛋白質に結合する。
本発明の抗体類の断片、例えば抗原結合活性を保持し、本技術分野において既知
の方法によって調製の可能なFabまたはF(ab)’断片もまた本発明の範囲
内に入る。更に本発明は、本発明の抗体類またはそれらの活性断片の薬剤として
の配合よりなるが、これらは本技術分野において公知であるポリペプチドを投与
するための薬剤を調製する材料と方法を使用して調製でき、また余計な実験を行
うことなく本抗体類の投与に容易に適応することが可能である。
これらの抗体類、およびこれらの活性断片は、例えば、新しいαタイプのPDG
Fレセプターか、またはその代りに既知のβタイプのPDGFレセプターのいづ
れかを特異的な方法で検出し、あるいは精製するのに使用できる。また、かかる
抗体類は、高レベルのPDGFレセプターを有する組織に対して薬剤を集中させ
るための本技術分野における既知の種々の方法において、例えば、このような抗
体と細胞を殺す薬剤との複合体を使用して適当な腫瘍を治療する際に、使用する
ことができる。
図面の簡単な説明
第1図、ヒト胎盤および胸腺DNAにおけるv−flIsPDGFレセプター関
連遺伝子断片の検出、 v−fasプローブ(A)またはマウスPDGFレセプ
タープローブ(B)をヒト胎盤(レーン1および3)または胸腺(レーン2およ
び4)DNAに対して緊縮(50%ホルムアミド;レーン1および2)または緩
和(30%ホルムアミド;レーン3および4)ハイブリッド形成条件下のハイブ
リッド形成、矢印は、v−fmsおよびマウスPDGF−Rプローブの双方によ
る、緩和条件のもとで検出された12−kbpEcoRX断片を示す。
第2図、λTll ゲノム断片並びにTll のcDNAおよびPDGF−R遺
伝子の分子クローニング、制限地図:すなわちλTllゲノムクローン(実線)
;Tel cDNAクローン(中実の棒);およびPDGP−RcDNAクロ
ーン(中空の棒)。
ヌクレオチド配列解析によって決定された如く、3個の断片内のコード領域をa
、bおよびCとラベルされた黒い四辺形で示す。
第3−1〜3−10図、 Tll cDNAヌクレオチドおよび予測されたアミ
ノ酸配列、ヌクレオチドは左側に番号で示す、予測アミノ酸配列の長く開いた読
みとり枠をヌクレオチド配列の上部に示す、アミノ酸は、推定される開始コドン
から始めてアミノ酸上部に番号を付す。
潜在的N末端シグナルの配列には下線を付す、N結合したグリコジル化の潜在的
部位には上部に線を付し、システィン残基は箱でかこむ、推定の単一膜透過領域
は斜線をつけた棒で示す、キナーゼ領域の潜在的ATP結合部位はグリシンの6
00.602および605残基上とリジンの627残基上にサークルで示す、チ
ロシンの849残基の推定自動燐酸化部位は*によって示す、a、bおよびCの
エキソンによって明示されたTllのゲノム配列の領域にはアンダーラインを付
す、ポリアデニル化されたcDNAの3′末端に近接したAATAAAボックス
も同様にアンダーラインを付す。
第4図、ヒドロパシシテ4 (hydropathicity)プロファイルお
よび他のTll レセプター様遺伝子成長物のチロシンキナーゼとの相似性(h
omology) *予測された蛋白質領域の略図は、シグナル配列(S;黒色
のボックス)、リガンド結合(I igand binding) 8N域(L
B)、膜透過(transmembrane) f+I域(丁h;2番目の黒色
のボックス)、隣接膜(juxtamembrane) 95域(Jl’l)、
チロシンキナーゼCtyrosine kinase) 63域(TKI、 T
K2 i点を打ったボックス)、インターキナーゼ(inter−kinase
)領域([)およびカルボキシル末端(carboxyl terys3nus
)(C)を示す。ヒドロバシシティーのプロファイルはXyteおよびDool
ittle(J、Kyte and R,F、Doolittle+ J。
Mo1. Biol、157.105(1982))の方法によって計算した。
相同性の百分率(homoiogy percentage) は各自の領域内
の同じアミノ酸類に関して示される。用語の省略形:IRはインシュリンレセプ
ター; EGF−12は表皮成長因子レセプター;NDは未確定。
第5図、 Tll 遺伝子の染色体マツピング、 (A)I)Tll−Pプロー
ブとの切片上ハイブリッド形成による正常ヒト染色体上の銀顆粒の分布(3,6
−kbp Pstlゲノム断片のクローン)(第1図参照)。(B)第4染色体
上の顆粒の分布。
第6図、T】1 および既知のPDGF−R遺伝子のwRN^種の正常および腫
瘍細胞における比較。最初に同一のフィルターをpTll−HP(0,95−k
bp #1ndllI−PStlゲノム断片)(A) からのプローブとハイブ
リッドさせそれからPDGF−RcDNAプローブ(B)で再びハイブリッドさ
せた。
別のフィルターを最初Tll cDNA (エンコード領域全体を含むTR4の
3.5−kbp BamHI断片)でハイブリッドさせ(C)それからPDGF
−RcDNA(HPR2の3.8−kbp Ntiel断片)(D)で再びハイ
ブリッドさせた。AおよびBは、ヒト平滑筋(レーン1)、心lI(レーン2)
、肝臓(レーン3)、膵臓(レーン4)または胎児(レーン5および6)から抽
出したRNA (レーン当り5μg)とpoly(A)を含有していた。Cおよ
びDは、G4021eiosyoblasto@a細胞(レーン1 ) 、SK
−LMS−11eiomyosarco*a細胞(レーン2 ) 、A1186
またはA204 rhabdomyosarcoma細胞(レーン3および4
) 、8387 fibrosarcowa細胞(レーン5 ) 、astro
cytoma &I織(レーン6および7) 、A1690 astrocyt
oma細胞(レーン8 )、 Al2O?またはAl72 g1ioblast
o*a細胞(レーン9および10)またはA375 melanoma細胞(レ
ーン11)から抽出した全RNA (レーン当り20 u g)を含有した。2
8Sおよび183 リボゾームRNA (マーカー)の漉走は示す通りである。
第7図、ヒト細胞系(A)およびCO5−1細胞トランスフエクタント(B)に
おける、ペプチドの抗血清によるTllおよびPDGF−R蛋白質の検出、 (
A)A426 ヒト胎児繊維芽細胞(fibroblast) (レーン1,4
.7および10)、8387 fibrosarcoma細胞(レーン2.5.
8および11)、A204 rhabdomyosarcowa細胞(レーン3
,6.9および12) 、(B) CO5−1細胞(レーン1および4 ) 、
Tl1cDN^(レーン2および3)またはPDGF−RcDNA(レーン5お
よび6)を運ぶベクターにより移入されたCO5−1細胞。
第8図、マウス対照区(control) NII(/3T3と、対照区CO5
−1と、Tll または既知のPDGF−RcDNA発現ベクターにより移入さ
れたCO5−1細胞とへの目s1でラベルされたヒトPDGFの結合、結果は3
つの試料による平均値(±SD)を表わす。
第9図、異ったPDGFイソフオームによって誘導されたタイプαおよびタイプ
βのPDGF−R遺伝子成長物のチロシンの自動燐酸化(autophosph
orylation) 、 A204(a) 、8387(B) 、またはNH
f/3T3(C)細胞を、POGF−88(30ng/+wl) (レーン2)
、ヒトPDGF (30ng/ml) (レーン3 ) 、PDGF−AA(3
00ng/m1)(レーン4)または3mM酢酸(媒体対照区(vehicle
control) :レーン1)でインキュベートした。細胞溶解物(cel
l Iysate)を予想されたタイプαまたはタイプβのPDGFレセプター
(それぞれ抗丁IHanti−丁]】)および抗HPR(anti−HPR))
に対するペプチド抗血清によって免疫沈澱させた。免疫プロット解析(iwmu
noblot analysis)をレセプターまたはphosphotyro
sine(anti−P−Tys)(J、J、Wang、 Mo1. Ce1l
。
Biol、 5.3640(1985))に対する抗体を用いてプロットの上に
示すように行った。矢印は免疫ペプチドの存在のもとでブロックされた特定のバ
ンドを示す。
第10図0種々の細胞、例えば(A)マウスN11l/3T3; (B)ヒトM
426;(C)ヒトAG1523; (D) ヒトh413における、PDGF
−AB(Δ)またはPDGF−BB(0)によるDNA合成の刺激。
第11図、それぞれcDNAをになうベクターを使用するトランスフエフシラン
によりタイプα(開いた印)またはタイプβ(閉じた印)のPDGFレセプター
で再構成されたしト 032細胞のレセプターとPDGF−AB(Δ)またはP
DGF−BB(0)との結合、挿入図は、標準(セミログの)スキ中ツチャード
) (Sca tchard)形式により再プロットされた同一のデータを表わ
す。
第12図、タイプα(上部パネル)またはタイプβ(下部パネル) PDGFレ
セプターで再構成されたヒ) D32細胞によるPDGF−AB(Δ)またはP
DGF−BB (0)に対するDNA合成刺激反応。
第13図、タイプα(上部パネル)またはタイプβ(下方パネル”) PDGF
レセプターにより再構成されたヒトD32細胞によるPDGF−AB (Δ)ま
たはPDGF−BB(0)に対する走化性反応。
第14図、タイプα(上方パネル)またはタイプβ(下方パネル) PDGFレ
セプターで再構成されたヒトD32細胞によるPDGF−AB(Δ)またはPD
GF−BB(○)に対する燐酸イノシトール(inositol phosph
ate)形成およびサイドシルのカルシウムイオン起動(すなわち(Ca”)i
;データーは挿入図中)の反応。
具体例の説明
本発明のDNA は、Tll ゲノムのクローン、および、Tll ゲノムのク
ローンに含まれた配列を有する細胞mRNAクローンのヒトcDNAクローンか
らなるHFI、 BB6゜HFI7およびTR4クローンとここで呼ばれるDN
Aによって例示される。
Tll ゲノムのクローンおよびTR4cDNAクローンは、本発明における好
ましいDNAである。pTll−HP(ゲノムクo−7T11 のHind、1
11−Pst■0.95−kbp断片)と命名されたクローンおよびTll c
DNAからの特定の制限断片(エンコードする全域を含むTR4の3.5−kb
p BamHI断片)は、本発明の中で最も好ましいDNAである。
HF1. BB6. HF17およびTR4のcDNAクローンの制限酵素によ
る消化地図、およびこれらのゲノムクローンT11に対するマツピングの関係を
第2図に表わす、TIJ遺伝子関連の最大のcDNAクローンである、TR4c
DNAクローンについてセンス@ (sense 5trand) DNAヌク
レオチド配列および予想され、エンコードされた主要蛋白質配列を第3図に示す
。
実験セクションで記載するように、Tll ゲノムクローンは、制限酵素のEc
ORTの認識部位によって境界づけられた12−kbp配列を含む正常ヒト胸腺
DNAゲノム断片のクローンを含むが、その断片はウィルス腫瘍遺伝子v−/f
msおよびマウスの細胞PDGF−R遺伝子(第1図を参照)のチロシンキナー
ゼ領域に由来するDNAプローブと他の断片に比して、プロット法ハイブリッド
形成による分析に際してはるかに強くハイブリッドした(第1図参照)。Tll
ゲノムのクローンは、mRNAに見出されない介在遺伝子配列(すなわちイン
トロン)に加えて、Tll 遺伝子の■RNA成長物に見出される配列のブロッ
ク(すなわちエキソン)のほとんどを含む。
本発明の他のDNAは、本発明のTI!関連のゲ2ツムまたはcDNAクローン
および次のDNAベクターのいづれか:例えばλバクテリオファージクローニン
グベクター(例証としてλE M B t、4またはλgtll) 、または〔
挿入されたDNAを哺乳類(例えば、cos−1)細胞において発現できる〕哺
乳類発現ベクター(例えば、猿のsarcotmaウィルスプロモータ・−を工
学的に組入れたpSV2gptベクター)からなる組換分子を包含する。
ゲノムのクローンTllDNAは、当該技術分野において公知の標準的な遺伝子
クローニング法により、すなわちEcoRIで消化された正常ヒト胸腺DNA
(蔗糖密度勾配法によっ大きさが選別され、EMBL−4ベクター系へとクロー
ン化されたちの)より構成されたゲノムライブラリーから分離された。λTll
クローンは、v−fasおよびマウスPDGF−Rプローブを用いるハイブリ
ッド形成を基礎にして同定され、緩和されてはいるが緊縮されていないハイブリ
ッド形成の条件のもとでのみ行なわれた。更なるクローニングの戦略およびプロ
ーブの詳細を、以下およびそれにつづく実験セクションで提供する。
pHFlと命名される、HFI cDNAクローンを含むプラスミドは公知の標
準的方法により、本発明の中で最も好ましいDtJAのλTll の0.9−k
bp HindTll−Pstl断片を使用して0kaya@a−Berg発現
ベクターの中で、正常ヒト繊維芽細胞cDNAライブラリーから緊縮条件のもと
で分離された。これは正常ヒト繊維芽細胞(fibroblast)における6
、4−kbRNA転写体にハイブリッドした3、9−kbpcDNA挿入片を含
み、その3′末端にpoly(^)尾部が後続しているポリアデニル化シグナル
を含む、これはまたλTllDNA内にコード配列およびC5FI−R関連の1
70個のヌクレオチドおよびエキソン(a)上流のPDGF−Rチロシンキナー
ゼ領域を含む。
cDNAクローンであるλHB6 は、ヒト小児脳cDNAライブラリーをλg
tllベクター中でスクリーニングするために、クローン11 F 1の0.4
−kbp5’末端を使用する標準的方法によって分離された。
今1つのcDNAクローンであるλEF17は、mRNAの鋳型上でDNA合成
のランダムなブライミングおよびλgtllベクター中のクローニングによって
調製されたヒト胎児繊維芽細胞(M4261胞系)のcDNAライブラリーをλ
)I86の0.2−Kbp5’断片をプローブとしてスクリーニングすることに
よって分離された。可能なATGの開始コドンはEF17内部で同定された。
3種のオーバーラツプしたクローン(pHFl、λHB6及びλEF17)は、
翻訳されない配列の138−bp5’および3′の3−kbpに加えて、全コー
ド領域を含む(第2図)。
cDNAクローンのTR4は、”phagemid″ (ファージとプラスミド
のハイブリッド)ベクター中でM426ヒト胎児繊維芽細胞cDNAライブラリ
ーをスクリーニングするためにλEF17の5’0.2−kbpのサブフラグメ
ントを使用して得られた(米国特許出願の内容、Na07/386,053、標
B“効率的指向性クローニング系(EfficientDirectional
Cloning 5ystev)”1989年7月28日出III)。
6.4−kbp TR4cDNAクローンは、ヌクレオチド部位139において
可能なAT開始コドンで始まり、3406部位のTAA終止コドンまで伸びる開
いた読みとり枠を含む(第3図参照)、更に最初の23個のアミノ酸は、切断可
能な疎水性のシグナルペプチド特性を発揮した(第3図および第4図)、この開
いた読みとり枠には、翻訳されない配列の−3−kbpおよびcDNAの3′末
端のpoly(^)配列からヌクレオチド25個分上流に位置するポリアデニル
化シグナル(AATAA^)が続いた。
cDNA発現プラスミドは、ヌクレオチドの1から3454迄(第3図)を包含
するTll関連cDNAをpsV2gptベクター中に導入することにより当該
技術分野において公知の標準的クローニング法を使用して組立てられたが、pS
V2gptベクター中にはサルのsarcoma ウィルスの長い反覆末端(L
TR)が、以前に詳細に記載したようにしてプロモーターとして工学的に組入れ
られた(C,R,Kig。
N、A、Giese、に、C,Robbins、 S、A、Aaronson、
Proc、 Natl。
Acad、 Sci、 IJSA 82.5295(1985))。
本発明のDNAおよびセンス鎖のRNA は、当該技術分野において既知の蛋白
質成長方法と組合わせて、他のPDGFレセプターの不在の下で、新しい遺伝子
から機能性タイプαPDGF−1?蛋白質を発現する細胞を作るために使用でき
る。これらの新規のレセプターは、細胞における機能の研究、例えば定性および
定量のレセプター結合アンセイに使用できる。
従って、本発明のこの側面における実施例の1つは、好ましくは哺乳類の細胞で
あって、本発明のDNAにより形質転換され、そこにおいて形質転換DNAを発
現できる細胞を含む。’rit関連cDNAを保持するpSV2gptベクター
で形質転換した哺乳類細胞(cos−1)は、公知の方法に従って調製され、1
85kdおよび160kd種(species)(第7B図)としてTll遺伝
子成長物を発現することが示された。これらの成長物は、以下の実験セクション
第8図参照)に示される如く、血小板から分離されたヒトPDGFと結合するこ
とができた。
実験セクションの他の研究によれば、本発明のDNAは、PDGFレセプターの
存在しない他の細胞中にタイプαPDGFレセプター遺伝子機能を再構成するの
に使用可能で、また各々のαまたはβタイプのレセプターは、細胞分裂シグナル
の形質導入、走化性およびホスホイノシチドのターンオーバーの刺激を含む既知
のPDGFの主要な活性を有効に仲介することが更に示されている。
更にこれらの研究によって、タイプαのPDGFレセプターが血小板由来のヒト
PDGFの主要な型に対する主なレセプターであることが明らかになっている。
かくして、遺伝子発現方法における本発明のDNA 。
特にここであげられた有利なTR4cDNAクローンをこのように使用すること
によって、当該分野に習熟した人々は、PDGFの調節過程のメカニズムを決定
し、新規なPDGFレセプター蛋白質を大量に成長するために、不要な実験をく
りかえすことなく、本発明の範囲内の細胞系を構築することができる。
本発明は更に、本発明のDNAに関連したの遺伝子の発現を検出するための新規
のバイオアッセイ法を含む。
このような実施例によれば、本発明のDNAは関連−RNAのレベルを決定する
プローブとして使用されうる。この実施例は、丁11 のmRNA種と正常およ
び腫瘍細胞における既知のPDGF−R遺伝子の比較によって例証される(第6
図)、全体またはポリアデニル化されたRNAは、ホルムアルデヒド中での変性
ゲル電気泳動によって分離しくH,D、Lehrach、D、Diasond+
J、MJozney+H,Boedker+Biochemistry 16
.4743(1977))、ニトロセルローズに移行し、緊縮条件のもとて3I
Pでラベル゛したプローブでハイブリッドさせた。該プローブは、以下の本発明
のDNA のいづれか、例えばクローンPTII−HP(ゲノムのクローンTl
l の0.95−kbp HindlTI−PstT 断片)から;またはTl
l cDNA (コード領域全体を含むTR4の3.5−kbpBawrH1断
片)から調製した。
従って、本発明のDNAおよびRNA (特にここであげられた最も好ましいD
NA )を既知のハイブリッド形成法を使用することによりいわゆる当業者は、
無駄な実験をくりかえすことなく、タイプαのPDGF−R遺伝子の発現レベル
を、タイプβのPDGF−R遺伝子または他の関連腫瘍遺伝子のmRNAから妨
害されることなく測定できる。
本発明はまた、本発明のDNAセグメントまたは他の関連DNAによってエンコ
ードされたペプチドに対する新規の抗体類を含む。本発明によるこの実施例は、
タイプαのPDGF−R蛋白質またはその代りとして、ここではタイプβと命名
された既知のPDGF−R蛋白質に特異的に結合する抗体類を含むウサギ抗血清
によって例証される。
かかるタイプ特異的な抗血清(type 5pecific ar+ti−se
ra) は、それぞれのPDGF−R蛋白質(第3図に示されたタイプα配列の
959−973残基およびそれぞれのcDNA配列によって予測される、既知の
対応するタイプβ配列の967−981残基)のカルボキシル末端領域から15
のアミノ酸配列を示す合成ペプチドに対17て作られた。
これらのペプチドは、次の基準に合致するように選択された。即ち2種のPDG
F−Rタイプ間の配列関連性の欠除(50%以下の配列の相同性);相対親水性
、およびもとの蛋白質と反応性の抗体を成長する比較的高い可能性と関連するこ
とが知られているカルボキシル末端の配置である。
ペプチドに対する抗血清は、ペプチドを化学的に合成し、それらを担体(thy
roglohulin)に結合させ、かつペプチド免疫の標準の方法に従って、
完全なFreundのアジュバントとともに、ペプチド結合体をウサギに注射す
ることによって調製された。
これらの抗体は、蛋白質成長物の検出または精製に使用できる。かくして第7図
は、対応するタイプ特異的ペプチドに対して作られた2種の異ったウサギ抗体〔
抗Tll (タイプαのPDGF−R)および抗−HPR(タイプβのPDGF
−R) )の−es tern プロット実験における使い方を示す、図から明
らかなよ・うに、特定のPDGF−1’iり・イブは、合成ペプチドで免疫した
ウサギ抗血清によって種々の細胞中に特異的に検出さt+、る。
実験セフシラン
基セクションは、PDGFレセブクー/C5i’l−1レセプターの・ナプノ1
ミリ−のレセプ々〜・に類似した新規な遺伝子のゲノム配列およびcDNAの同
定およびクローニングのための実験的研究につい″C記載す、点11本遺伝子に
よって正常ヒト組織中に既知の5.3−kb 1)DGF レセプター*RNA
とともに発現する6、4−kbRNA転写体を生ずる。
この新規のPDGFレセプター遺伝子は、、先祖関係のある染色体4および5の
上に存在するごのL−セブターサゾファミリーのその他の遺伝子のクラスタと両
立し、昧:包体4の4qll−12の位置の染色体4に局在し、た。
クローンされたcDNAに機能性のあることば、CO5−1細胞に新規な遺伝子
のcDNΔを導入することによって(ウィルスのベクターを使用するトランスフ
ェクションによる)、蛋白質の発現が、予測されたベグーブ・トに対する抗血清
により特異的に検出されSという観察結果によって示される。トランスフェクト
されたが、対照区ではないCO5−1細胞は、1′1〜ヒ) PDGFと特異的
結合を示すが、このPDGFはヒト血小板で見出された主要なAB型を含む3種
のPDGFイソフオームのすべてによって有効に競合される。対照的に、CO5
−1細胞における既知のPDGFレセプターcDNAの発現は、PDGFのBB
型に対する顕著な選好性を特徴とする、同一のPDGFイソフオームによる異な
った競合パターンを有するPDGF結合を引きおこす。
新しいレセプター遺伝子が独特のPDGFレセプターを工:/コードするという
更なる証拠は、元来PDGFレセプターのないヒトの細胞の調査に由来している
が、その場合PDGFレセプターの活性は、それぞれのCf1NAをになうベク
ターを使用し、トランスフェクトすることによって導入されたタイプαまたはタ
イプβのレセプターによって再構成される。タイプαのレセプターを有する細胞
は、以下のPDGFにより仲介ざh4る細胞活性のすべて、すなわちレセプター
遺伝子成長物のヂロシンの燐酸化、DNA合成およびその結果とb″Cの細胞増
殖の刺部、走化性、トス7にイノシチド(pbcsptioipositide
)のう)解、お・上びサイドシルのカルら/・シムの起動((Ca” ) i)
において、PDGF−ABに対し゛こ相当により高い反応性を有する。
かくして、再構成されたPDGF−R遺伝子成長物の各すのタイプば、PDGF
−BBに対して独自に同様な生化学的並びに生物学的反応を誘発するが、タイプ
αのPDG!’−Rは、血小板に見出されるヒトPDGFの主要なイソ゛2オー
ムであるPDGF−ABについてより好ましいし七ゲタ・−である。従って、タ
イプαのPDGFレセプターの構造または発現の異常性は、深刻な病理学的影響
を有するであろうし、それに対して本発明は、診断および治療の手段を提供する
。
材料および方法
旦上肛 および DNAに二史jノ〜」鼾二杢−とでPDGF士セブ、−′−一
の 。ゲノムDNA 20μsをEcoRIで消化し、0.8%のアガロースゲ
ル中での電気泳動により分離して、ニトロセルローズ紙に移行させた(E、M、
5outhern、J、Med、 Bias、 98+ 503(1975))
e ”Pでラベルしたプローブに対するハイブリッド形成は(P、W、J、R
4gby、M、Dieckerman、 C,Rhodes、 P、Berg、
J。
Med、 Biol、 113.237(1977))、50%または30%の
ホルムアミド、0.75M NaCl、および0.075Mクエン酸ナトリウム
の溶液中で42℃で行われた(G、MJahl、 M、5tern。
G、R,5tark、 Proc、Natl、 Adad、 Sci、 tls
A 76、3683(1979)) 、ハイブリッド形成後、プロットを室温で
2倍の5SC(0,3M NaCl;0.03Mクエン酸ナトリウム)で洗って
から、50°Cで0.1倍または0.6倍のSSC<それぞれ緊縮または緩和条
件)で洗った。 v−ftasのプローブは、v−jas 1m瘍遺伝子(A、
Hampe、 M、Gobet、 C,J、5herr+ F。
Ga1ibert+ Proc、 Soc、 Natl、 Acad、 Sci
、 USA 8L 85(1984)) の3891から4419のヌクレオチ
ドを包含する0、44−kbp Xhol−BgLII断片であった。マウスP
DGFレセプターのプローブは、そのcDNAのヌクレオチド2490から29
95を包含する0、5−kbp 5inl−Pvul断片であった(Y。
Yarden et al、、 Nature 323+ 226 (1986
))。
λTll °ツム IIびに丁11 のcDN^゛ びPD旺」l−の ローニ
ック。特定のcDNAクローン(カッコ中)が分離されたライブラリーは、例え
ば0kays+a−Bergベクター(pHF)中のヒト繊維芽細胞+mRNA
A gtll中のヒト幼児脳mRNA (λ)IB)、λgtll中のヒト胎
児繊維芽細胞のランダムにプライムされたmRNA (λEF) 、および指向
性クローニングphagemid (TR4またはHPR)中のヒト胎児繊維芽
細胞mRNAを包含した。制限部位は、−重および二重の消化による成長物を電
気泳動で分析することによって決定した。v−jasまたはマウスのPDGFレ
セプタープローブに対して相同のλTll 領域は、第1図に記載したように、
ハイブリッド形成によって同定された。v−/fmsおよびマウスPDGFレセ
プタープローブに相同な領域を含む3個の制限断片(0,95−kbp#fnd
lII−PstI、0.5kbp Aval−5acT 、および0.35−k
bpKpnI−Xbal>は、プラスミド中にサブクローンされたdideox
yll終止方法(F、Sanger、 S、N1cklen、 A、R,Cou
ls。
n、Proc、 Natl、Acad、 Sci、 USA 74.5463(
1977))によって配列が決定された。
:uLJLm−の マ・ピング、プローブを、変形ニック翻訳キット(Amer
sham+ ArlingtonHeArlln、 It)を使用して、4種の
″Hヌクレオチド(New EnglandNuclear、 Boston+
MA)すべてにより、比活性が2.5×10’ cps/ngDNAになるよ
うに、ラベルした。 wethotre−xateでシンクロナイズされたヒト
周辺部淋巴球培養体からのヒトのメタフ7−ゼおよびプロメタファーゼとの切片
上ハイブリッド形成を、以前記載されたようにして行った(M、E、Harpe
r and G、F、5aunders+ Chrososoma(Rerl、
)83.431(1981);N、C,Popescu et al、+cyt
ogenet。
Ce1l Genet 39.73(1985))。
Northernプロ・・ バイブ1 ・ / によるーRN^亘l笠、全部ま
たはポリアデニル化されたRNAをホルムアルデヒド中で変性ゲル電気泳動の実
施によって分離しくH,D、 Lehrach、 D、Diamond+ J、
M、Wozney、 H。
Boedtker、 Biochemistry X6.4743(1977)
)、ニトロセルローズ膜に移して、!tpでラベルしたプローブを用いてV!縮
の条件で(50%ホルムアミド、0.075M NaC1゜0.75M クエン
酸ナトリウム、42°C)でハイプリントさせた。
ペプチド ゛によるTILI びPDGF−Rの−出−0抗Tll (anti
−Tl 1)および抗PDGF−R血清(anti−PDGF−R5era)を
、予想レセプターの対応するカルボキシル末端領域から15個のアミノ酸ペプチ
ドによりウサギを免疫することによって得た。これらのペプチド配列の相同性は
、50%以下であった。c D N A発現プラスミドをヌクレオチドの1〜3
454を包含するTll cDNA(第3図)またはヌクレオチドの1〜393
9を包含するPDGF−RcDN八を、サルのSarcoma ウィルスLTR
がプロモーターとして工学的に組入れられたpSV2gptベクター中に導入す
ることによって組立てた(C,R,King、 N、A、 Giese、K。
C,Robbins、 S、A、Aaronson、 Proc、 Natl、
Acad、Sci、USA82、5295(1985)) 、 l0CIのベト
リ皿に約106のCO3−1細胞を、10%の牛胎児血清を添加したDulbe
ccoの変法によるEagleの培地(DMEM)中で、トランスフェクシタン
の24時間前にインキュベートした。 DNAのトランスフェクシヨンは、燐酸
カルシウム沈澱法によって分析の48時間前に実施された(M、Wigler
et al、、 Ce1l 11+223(1977))、培養体を5taph
−Aバンフy (10sM燐酸ナトリウムpH7,5,100mM NaC1,
1%↑ritonX−100,0,1%SDS、 0.5%deoxychol
ate、 0.1%apro−tinin+ 1mMPMSF、および1wM
sodium orthovanadate)で溶解し曳10.000 x g
、 30分間の遠心分離により透明にした。蛋白質類(100μg/レーン)を
7%のSOSポリアクリルアミドゲルによる電気泳動で溶解させ、ニトロセルロ
ーズフィルターに移して、”’I−protein A(H,Towbir+T
。
5taehelin+ J、Gordon、 Proc、 Natl、 Aca
d、 Sci、 USA76、4350(1979))を使用して免疫プロット
分析(ペプチドブロッキングを使用または不使用)によって調べた。
+!Jで−ベル゛たヒトPDGFの のレセプ −に一対」二重」[金−0C0
S−1m胞を12ウエルのプレートにうえつけて、第7図に記載されているよう
にアッセイ前の48時間にトランスフェクトした。ヒトPDGFをchlora
wine−T法で115Iでラベルし、比活性を3.7 X 10’cpm/n
gとした(L M、Hunter and F、C,Greenwood+ N
ature 19C495(1962))。ヒト血小板から分離されItSIで
ラベルされたPDGFの、50〜100倍過剰の未ラベルのヒトPDGF (A
B)(Collaboratfve Re5earch)または組換ヒトPDG
F−Be(AmGen)または組換PDGF−AA(P、Beckman et
al、、5cience241、1346(1988))の不在または存在の
もとにおける結合を(EJ、Ra1nes and R,Ross、J、Bio
l+Chew 25L 5154(19B2)) 、4℃で2時間行った。結合
しない目’IPDGFを、結合に用いた緩衝液で4回継続して洗うことによって
除去した(牛血清アルブミンをmlあたり1■g含有するDMEM)、続いて細
胞を可溶化緩衝液で(1%TritonX−100,20mM Hepes p
H1,4,10%[v/vl グリセロール)で溶解し、Tカウンターを使用し
て放射能を測定した。
イ α゛PDGF−1−〇 ロジン
lL隣」[北、。PDGFを加えて5分間37℃でインキュベート後、細胞溶解
物を抗ペプチド抗血清によって免疫沈澱させた。全細胞溶解物または免疫沈澱物
を、レセプターまたはphosphotyrosine (抗−P−Tyr)
(Jj、Wang、Mol。
Ce11. Bio+、5.3640(1985))に対する抗体を使用して、
免疫ブロン) (immunoblot)法によって分析した。抗phosph
otyrosine抗体を遮断用の10mMのphosphotyros 5n
eとともに、予めインキュベートした。
結 果
いヒ PDGF−RCSF −R” −の 、 PDGF−R/C5FI−R族
の既知の成長因子レセプター遺伝子に関連した新規な配列を探究するために、ヒ
ト胎盤および胸腺から調製された高分子量DNAをEcoRIで消化しv−fl
llsのチロシンキナーゼ領域由来のDNAプローブおよびマウスPDGF−R
遺伝子(第1図)由来のDNAプローブを使用して、プロットハイブリッド形成
法によって分析した。緊縮条件下では、v−fIIsプローブは、以前報告され
たこの部位(D、Q、Xu、 S、Guilhot、 F、Ga1iberL。
Proc、 Natl、 Acad、 Sci、 USA 82.2862(1
985))における制限多形性(restriction polymorph
ism)にもとづいて、27− kbpおよび/または2O−kbpのEcoR
I制限断片を検出した。低い緊縮条件のもとでは、いくつかのv−fwisのプ
ローブにハイブリッドした12−、6.8−、5−、2.7−。
2.2−kbpの断片が更に観察された。対応したマウスのPDGF−RcDN
Aの領域は、緊縮条件のもとでは単一の21− kbp断片とハイブリッドした
(第1図)。
より低い緊縮度では、同じプローブは更にいくつかの断片を検出し、その内の若
干は、上述のv−/fras関連の断片の大きさに部位のサイズを有していた。
これらの中で、12−kbp EcoRI断片は、他の断片より以上につよく双
方のプローブとハイブリッドした。更に、比較的小さい若干のバンドは、ヒトc
−kitに対して報告された制限断片に対応した(P、Besmer al、、
Nature 320+415(1986):Y、Yarden et al、
、EMBOJ、 6.3341(19B?))。
かくして、12−kbp L?coRI DNA断片をクローンし、またその性
質を一層十分に検討することが決定された。
λEMBL−4ベクター系を使用して、蔗糖勾配によって大きさの選択されたゲ
ノムライブラリーをEcoRI消化正常ヒト胸腺DNAから組立てた。第2図は
12−kbpEcoRI挿入片を含むλ↑11の制限地図を示すが、これはシー
fasおよびマウスのPDGP−Rのプローブでもっばら緩和されているが緊縮
でないハイブリッド形成条件下でのみハイブリッドさせたものを表わす、 vJ
a+S/PDGF−Rチロシンキナーゼ領域に相同の領域は、λTllDNAの
制限エンドヌクレアーゼ消化物に対するハイブリッド形成によって配置が決定さ
れた。
λTll の0.95−kbp HindITl−Pstl、 0.5−kbp
Aval、5acT 、および0.35−kbp KprLI−Xbal断片
にハイブリッドする配列を含む3個のプラスミドサブクローンをヌクレオチド配
列分析で調べた。これらの別個の開いた読みとり枠(第3図)は、ヒトc−fm
s並びにマウスPDGF−R遺伝子に対する関連性を示したが、これらの遺伝子
の各々からは容易に区別され(C,J、5herr et al、。
Ce1l 4L 665 (1985); L、Coussens et al
、、 Nature320、277(1986); Y、Yarden et
al、、 Nature 323.226(1986)) 、さらに、c−ki
t(P、Besmer et al、、 Nature320、415(198
6); Y、Yarden et al、、 EMBOJ、 6.3341(1
987))からも区別された。この3個の推定のコード領域は、真核生物の遺伝
子のエキソン(R,Breathnadand P、Chas+bon、Ann
u、Rev、Btoches、50+ 349(1981))に面するAGおよ
びGTジヌクレオチドによってそれぞれ境界を接した。
Tll配列が転写されたか否かを査定するために種々の細胞のNorthern
プロット分析が、エキソン(a)(第2図)を含み、かつヒトの反復配列を欠如
する0、95−kbpNi?tdTII−PStI断片(pTll−)IP)
のクローンを使用し、て実施された。緊縮な条件のもとで、単一の6.4−kb
、 RNA転写体が正常ヒト繊維芽細胞から調製されたpoly(A)+ RN
A0中に検出された(データ省略)、この転写体は、以前に報告されているPD
GF−R(Y、Yarden et al、。
Nature 323.226(1986))、 c−fras (3)または
c−kit遺伝子(P、Besmer et al、、Nature 320,
415(1986);Y、Yardenet al、、 EMBOJ、 6.3
34N1987))に対する転写体とは大きさにおいて異っていた。これらの発
見のすべてにより、Tll 配列が既知のチロシンキナーゼレセプターのサブフ
ァミリーの既知メンバーとは異なる遺伝子を表わしていることが示された。
な゛ −のcDNA ロー−7’I 、 Okayama−Berg発現ベクタ
ーにおける正常ヒト繊維芽細胞のcDNAライブラリーを、最初にλTll の
0.9−kbp HindITl−Pstl断片のpTi 1− HPクローン
を使用して緊縮条件のもとでスクリーニングした。 3.9−kbp cDNA
挿入片を含む】個の強く対合するクローンを分離した(第2図)。PHFIと命
名された該クローンは、正常なヒト・繊維芽細胞における6、4−kb転写体と
ハイブリッドし、またその3′末端にpoly(A)の尾部がつづくポリアデニ
ル化のシグナルを含んでいた。これはまた、1TilDNA内にエンコードする
配列、4およびエキソン(a)の上流に−CSFI−11−PDGF−Rチロシ
ンキナーゼ謂域に関連した170個のヌクレオチドも含んでいた。
p)IFIの0.4−kbp 5’末端をヒト幼児脳ライブラリーのオーバーラ
ツプしたcDNAクローンを探すために使用した。緊縮条件のもとで、類似した
制限地図を有する多くのflpositive)のクローンを分離した(データ
は図示せず)。最長のλHB6(第2図)を配列分析にかけた。
可能なATG開始コドンは、別のクローン、すなわちλEF17内部で、同定さ
れた。このλEF17は、λHB6の0.2−kbp 5’断片をプローブとし
て使用し、λgtllベクターの中で、M426ヒト胎児繊維芽細胞のcDNA
ライブラリーをスクリーニングすることによって分離されたものである。この3
種のオーバーラフ・ブしたクローン(pHFl、λHB6およびλEF17)
は、3′の翻訳されない配列(第2図)の138−bp 5’および−5−kb
pに加えて、全コード領域(coding region)を包含していた。
ヒト小児脳のライブラリーをスクリーニングする際にプラークハイブリッド形成
(plaque hybridization)において比較弱いシグナルを与
えた2つのクローンのλHB3 とλ)lB4の配列も決定した。これらは、マ
ウスPDGF−RcDNA(Y、Yarden et allNature 3
23.226(1986))の配列に近い類似性を示した。更に、λHB4の2
.0−kbp挿入片を正常のヒト繊維芽細胞RNAにハイブリッドさせた際に、
PDGF−Rの動写体に符号する5、3−kbの転写体を検出した(Y、Yar
den et al、、Nature 323.226(1986))。
λHB4の5′末端からさらに上流の配列を含むクローンはいずれも、λgtl
l中でヒト小児脳cDN^ライブラリーをスクリーニングすることによって得る
ことはできなかった。これは別に記載(標題“効率的指向性クローニング系(E
fficient Directional CloningSystem)”
の米国特許明細書のテーマ、1989年2月出りtfi)されたようにして組立
てられた新しいphages+idベクター中でM426ヒト胎児繊維芽細胞c
DNAライブラリーを利用することによって完成した。このライブラリーをλH
B3のo、a−kbp s’サブフラグメントでスクリーニングすることによっ
て、2個のオーバラップしたクローン、HPR2およびHPR5を得た。これら
には、既知のヒトのPDGF−Hのエンコード配列の全部、その完全な3′非翻
訳領域(untranslated region) 、およびその5′非翻訳
領域の360個のヌクレオチドを含んでいた(第2図)。
新しい関連遺伝子の6.4−kbp cDNAクローン(TR4) はまた、同
じライブラリーから、λEP17の5’0.2−kbpサブフラグメントにより
スクリーニングすることによって転子の6.4−kbp cDNAの完全なヌク
レオチド配列を第3図に示す、ヌクレオチドの位置139において、可能なAT
G開始コドンで始まる開いた読みとり枠は、部位3406におけるTA^終止コ
ドン迄伸張した。この開いた読みとり枠は、更に上流に伸びたが、推定される開
始AτGコドンは、真正開始コドンのKozakの規準(M、Koza’に+C
e1l 44.283(1986))をみたす配列に隣接していた。
更に最初の23のアミノ酸の伸びは、切断可能な疎水性のシグナルペプチドの特
性を発揮した(図3および4)。
3′末端で、開いた読みとり枠には、非翻訳配列の3’−kbpが後続した。ポ
リアデニル化シグナル(AATAAA)はcDNAの3′端のpoly(A)配
列から25ヌクレオチド上流に位置していた。
このシグナルペプチドに対する指定切断部位に従うて(G、von He1jn
e、 Nucleic Ac1ds Res、 14+ 4683(1986)
) 、成熟成長物のアミノ末端は、1066個のアミノ酸が後続する24番目の
アミノ酸におけるグルタミンと予測された。この略120kd (キロダルトン
)の計算分子量値を有するポリペプチド配列は、膜伸張チロシンキナーゼレセプ
ターのすべての特徴を含んでいた。
24個のアミノ酸(525〜548残蟇)からなる疎水性のセグメントは、レセ
プターの膜透過領域の特徴を発揮した(図3および4)、このシグナルペプチド
と膜透過領域の間に、PDGF−R/C3FI−Rのサブファミリー領域を結合
する細胞外リガンドとの構造上の相同性が存在した。10個のシスティン残基が
このサブファミリーの他のレセプターと同一の部位の配置を有し、また8個の潜
在的なN連11(N−1inked)グリコジル化部位がその推定細胞外領域に
分布していた(第3図)。
細胞質領域は、保存されたチロシンキナーゼ領域および親水性カルボキシル末端
の尾部から成っていた(図3および4)。チロシンキナーゼ領域は、共通(co
nsensus)ATP結合配列(Gly−X−Gly−X−X−Gly、、、
、Lys残基)および、416部位にあるpp60v−srcの主要な自動燐酸
化部位に相同な849部位のチロシン残基を含んでいた(J、E、Smart
et al、、Proc、 Natl、 Acad、 5ci−+tlsA 7
B、 6013(1981)) 、更に、チロシンキナーゼを、以前にc−fa
s /C3FI−R,PDGF−Rおよびc−kit に対して示したように、
親水性インターキナーゼ配列によって2つの領域に分けた(第4図)。
PDGF−R、C5FI−R1およびc−kit のアミノ酸と細胞外領域のア
ミノ酸の相同性は、それぞれ31%、18%および19%であった。T11遺伝
子の2個のキナーゼの領域は、c−fasおよびc−kit に対する67〜7
0%に比較して、ヒトPDGFレセプターのキナーゼの領域に対して最も相同で
あった(それぞれ85%および75%)(第4図)。
インターキナーゼの領域においてさえも、このアミノ酸の配列は、c−fasま
たはc−kitの10および19%の相同性と比較して、27%の相同性でPD
GF−Rにより接近して並列するものであった。これらの観察によって、↑11
成長物は、PDGF−R/C5FI−Rのサブファミリー中にあり、またPDG
F−Hに最も深く関連しているという結論に導かれる。
今一つのcDNAクローンの推定されるアミノ酸配列は(TR4cDNAクロー
ンを製造したのと同じ実験により得られた)、その成長物を既知のヒトPDGF
レセプターとして確定した。その配列は、最近発表された既知のヒ) PDGF
レセプターの配列と殆ど完全に一致した(P、G。
K、Gronwald at at、+ Proc、 Natl、 Acad、
Sci、 LISA88.3435(198B); L、C1aesson−
Welsh et al、、Mo1. Ce1l。
Biol、 8.3476(1988))、1個のヌクレオチドの相異は、残基
240をアスパラギン(Asn)からセリン(Set) に変えた。また、マウ
スPDGFレセプターcDNAアミノ酸配列との比較により、リガンド結合領域
(79%)、膜透過領域(transwembrane doslain) (
96%)、近接膜領域(juxtasembrane domain) (97
%)、分裂チロシンキナーゼ(split tyrosine kinase)
wi域(T)[1,99%およびTR2,97%)、インターキナーゼ領域(
86%)およびカルボキシル末端(85%)を含むすべての機能領域を通じて、
高い類似性のあることが判明した。
T11゛ −の マ・ピング、染色体の位置に関して新しい遺伝子特定するため
に、104個の染色体の展開をpTll−pのプローブを使用して切片上ハイブ
リッド形成によって検討した。全部で136個の小粒(grain)を400バ
ンドの抜型図式(ideogram)の上に分布させた(第5図)、全小粒のう
ち、50個(37%)がqll−12のバンドの長腕のアセントロメア領域(a
centro■ericregion)近くに密集する45個の大多数の小粒と
共に染色体4の上に存在した。7個の小粒からなる染色体5911.1−11.
2上の2番目のハイブリッド形成の部位は、全小粒の5%に達した(第5図)。
Tll遺伝子プローブはまた、転座(translocation)B;5(p
22. q23)転座より生ずる大型の異常なマーカー染色体を有するBurk
itt lymphoma細胞系の由来の細胞体ともハイブリッドした。染色体
5における小粒の存在を検討した300以上の染色体の展開の中で、この再配列
された染色体5のラベル化は検出されなかった。
かくして切片上のハイブリッド形成によりTll遺伝子は、染色体4のQll−
12部位に割当てられた。この位置測定によりこの新規な遺伝子は、c−bit
癌原遺伝子と同じ領域内にあることがわかった(L、 d’Auroiol e
tal、+ Hum、Genet 78.374(1988)) 、血小板因子
4(C,A、Griffinet al、+ Cytogenetic Ce1
l Genet 45+ 67(1987)) 、インターフェロンT誘導因子
; r IP−10(A。
D、Lu5ter et al、+ Proc、 Natl、 Acad、 S
ci、 USA 8L286B(1987))およびメラノーマ成長刺激活性(
MGSA) (A。
Richmond etal、、 EMBOJ、 7.2025(198B))
に対する構造的に関連した遺伝子群並びにα−フエ) (feto)蛋白質、ア
ルブミン(M、E、Harper and G、Dugaiczyk、 J、H
us。
Genet、 35.565(1983)) 、HPAFP (M、A、Fur
gnson−Smithet al、、 Cytogenet Ce1l Ge
net 40+ 628(1985)に対する遺伝子群および遺伝子デンチン形
成不全症(dentino−genesis imperfecta)の遺伝子
が4all−13にマツピングされている (S、P、Ba11. P、J、L
、Cook、 M、Mars+ K、B。
Bqckton、Aun Hum、 Genet 46.35(1982))。
いレセプター様遺伝子の組織特異的発現を調べるために、本発明の中で最も好ま
しいDNAのうちのいづれか、すなわちTll ゲノムのクローンのHindI
ll−PStIo、95−kbp断片、またはTR4のcDNA挿入片を、No
rthernプロットハイブリッド形成実験に使用した。単一の6.4−kb転
写体が種々のヒト組織および細胞系のRNAを含有するpoly(A)内で検出
された。第6図に示すように、比較的高レベルの転写体を平滑筋、心臓、および
ヒト胎児に見出したが、ヒト肝臓および肺臓では、これらの条件のもとでは、検
出されないか、またはやっと検出できる程度の転写体を示した。既知のヒトPD
GFレセプター遺伝子に対するプローブを使用して、T11 および5.3−k
b PDGF−R転写体が、それぞれ類似したレベルで、これらの同一の各組織
において同時に発現することがわかった。ヒト骨格筋、胎児脳、胎盤並びに培養
繊維芽細胞およびダリア細胞(glial cell)もまた、高レベルの双方
の転写体を発現した(データ省略)。
かくして、この新しい遺伝子および既知のPDGF−R遺伝子は、協調して嘴査
された正常組織に発現するように思われ、c−flIs /C5FI−Rまたは
c−kit に関して報告されたデータとは非常に異ったパターンを示した (
D。
J、5herret al、、 Ce1l 4L 665(1985); L、
Coussens etal、、Nature 320+ 277(1986)
;P、Beswer et al、、Nature320、415(1986)
; Y、Yarden et al、、 EMBOJ 6.3341(19B?
)) 。
また、T11およびPDGF−R遺伝子の発現を、ヒト腫瘍細胞において比較し
た。ここでは、これらの表現のパターンを容易に区別することが可能であった。
い(つかの腫瘍細胞系は、Tll またはPDGF−R遺伝子転写体のいずれか
を含むが、双方は含まないことが見出された(第60およびD図)。
な J のPDGFレセ − に・
、q」L鍾よ。この新しい遺伝子による蛋白質成長物を同定するために、ペプチ
ド類に対する抗血清を、予測されたその配列にもとづいて調製した。既知のPD
GF−Rの予測された配列の類似領域を利用して抗血清をも成長した。最初にT
ll遺伝子成長物の特異的発現を検出するために、双方のレセプターのcDNA
が分離されているM426胎児繊維芽細胞を利用した。 PDGP−RまたはT
1!遺伝子転子体を特異的に発現した8387およびA204細胞系をそれぞれ
同様に分析した(第7A図)。
Tll遺伝子成長物に対する抗血清(抗T11)を使用したM426m胞の−e
s ternプロット分析法によって、180kdおよび160kdの蛋白質種
が免疫ペプチドと特異的に競合することが判明した。抗PDGF−R(anti
−PDGF−R)ペプチド血清(抗)IPRと命名)により、同じ細胞中に18
0および165kdの蛋白質が検出された。 8387細胞の−esternプ
ロット分析により、抗−HPIIによって認知されたが、抗T12 血清によっ
ては認知されない180および165kdの種(species)が判明した。
これとは反対に、A204細胞は、抗Tll によって特異的に検出されたが抗
HPR血清によっては認知されなかった180および160kdの種を含んでい
た。
これらの発見すべてによって、本発明のこれらの抗体は、同族のレセプター遺伝
子成長物の検出に関しては特異的であり、かつTll遺伝子成長物は、その転写
体を含む細胞において発現されることが示された。
ベ −、に 冒るTel cDNAの 、更にTll遺伝子成長物を免疫学的に
検出する能力のテスト並びにそのcDNAの機能の発現調査として、LTRを基
礎とした発現ベクター(LTR−based expression vect
or)をヌクレオチド1から3454 (第3図)を包含するTl1cDNAお
よび対応する既知のPDGF−RcDNAに対して同様に組立てた。
cos−1細胞における過渡的発現により、PDGF−Rは185kdおよび1
65kd蛋白質として出現したが、Tll遺伝子成長物は185kdおよび16
0kd種として特異的に検出された(第7B図)、各レセプターのそれぞれの低
分子量のものは、分析された細胞の間では、大きさに変化はなかった。しかし、
比較的に分子量が大きい種の中には、若干の大きさの異ったものが観察されたが
、これはグリコジル化(glycosylation)の細胞特異的な相異にも
とづくようである。
PDGFのT11 との 人によ 」」韮、LLL仮lヨU定工その構造的およ
び推定アミノ酸配列の類似性並びにPDGFに反応することの知られる正常な細
胞タイプによるその共通の発現性を理由として、Tll遺伝子成長物が既知のP
DGF−R成長物に何等かの機能性関連性を示したか否かを決定する研究が行わ
れた。
かくして、1251でラベルされたヒトPDGFを、対照区(control)
およびトランスフェクトされたcos−1細胞とともに、未ラベルのPDGFイ
ソフオームの存在または不在のもとで、インキュベートシタ。
第8図に示すように、新しいレセプター遺転子テトランスフェクトされたcos
−1細胞には、NIH/3T3細胞に対するように、それだけ多くの’ ”I−
PDGFが特異的に結合した。過剰のヒトPDGF (ABが支配的) 、PD
GF−BB、またはPDGF−AA との競合によって、結合はトランスフェク
トされていないcos−1細胞のレベル迄減少した。また、目J−PDGFのP
DGF−RcDNA によりトランスフェクトされたcos=1細胞に対する特
異的結合も観察された。しかしこの場合には、結合はヒ1−PDGF(ずなわち
、PDGF−AB)およびPDGF−BBにより競合されたが、PDGF−AA
によっては競合されなかった(第8図)。
かくして、Tll遺伝子とPDGF−R遺伝子の成長物の双方は、ヒトPDGF
と結合したが、PDGFの異なるイソフオームによる競合のパターンによって、
2種のレセプターが区別された。これらの結果は、丁11遺伝子がPDGFの3
種のダイマー型に対して異なった親和性を有する新しいPDGFレセプターをエ
ンコードすることを意味した。従って、Tll レセプター遺伝子成長物は、P
DGF結合がAA並びにBBイソフオームと競合したので、仮にタイプαPDG
F−Rと命名せられ、また以前にクローンされたPDGFレセプター遺伝子の成
長物は、タイプβと命名された。
PDGFのイン7 −ムは および のPDGFレセブーの バ2−ンの 1
。
レセプターにPDGFが結合した後、レセプター蛋白質のチロシン残基の燐酸化
(ρhosphorylation)を含む分子間の多数の変化が生体内におい
て(in viν0)で迅速に触発される(A、R,Frackelton、
P、M、Tremble Jr、、 L。
T、Williams、 J、Biol、 Chew、 259.7909 (
1984); T、O。
Daniel et ai、、Proc、Natl、八cad、Sci、USA
8L 2684(1,985))。各PDGFのインフオームによる2種のP
DGF−R遺伝子成長物の相対的自動燐酸化を比較するために、タイプαおよび
タイプβのPDGF−R遺伝子を発現するA204および8387細胞の反応を
それぞれ分析した。
第9A図に示すように、リガンド処理に続いて5分間溶解(Iyse)されたA
204細胞のイムノプロットにより、容易に検出可能でかつ非常に類似したレベ
ルの180kd種(spec 1es)の自動燐酸化が3種のPDGFのイソフ
オームの各々に応じて行われることが判明した。誘導された自動燐酸化がタイプ
αのレセプター遺伝子成長物に特異的であるという更なる証拠として、リガンド
で刺激されたA204細胞の溶解Th(lynsate)を最初に抗タイプαP
DGF−I?血清(抗−T11)で免疫沈澱させ、つづいて抗phosphot
yrosine血清を用いて免疫プロット法を行った。この試みによって、18
0kdのタイプαPDGFレセプターは、各々3W1のリガンドに反応して同様
の強度でチロシンが燐酸化されることがf!認された。
タイプβのPDGP遺伝子成長物のみを発現した83871[!胞を各々同量の
PDGFイソフオームで処理すると、非常に異ったパターンのレセプターの自動
燐酸化がみられた。ここでPDGF−BB は、抗タイプβPDGF−R血清(
抗)IPR)によって特異的に認識される180kd種の最高レベルの自動燐酸
化を誘導し、またヒ) PDGFは、検出可能な自動燐酸化を同じく誘導した(
第9B図)。これとは対照的に、P[1lGF−AAは、検出可能な燐酸化を誘
導しなかった。
かくして、PDGF−AB とPDGP−BB は双方のI/セプターを触発し
たが、BBホモダイマーに対するβタイプレセプターのはるかに強力な反応並び
にAAホモダイマーに対する検出可能な反応の欠如は、容易にレセプターを機能
性に区別した。
異ったPDGFイソフオームによる2種のレセプターの自動燐酸化のパターンを
同じ細胞で検討するために、最初にNIH/3T3細胞を異なるリガンドによっ
て触発し、つづいて抗タイプαまたはβのPDGF−R血清により免疫沈澱(t
mmunoprecipi、tat、1on)せしめた。続いて免疫沈澱したレ
セプター蛋白質を抗phosphotyrosine血清を使用して免疫プロッ
ト法によって解析した。
第9C図に示すように、タイプαPDGF−R抗血清によって免疫沈澱した18
0kd cD蛋白質は、PDGFのすべての3種のダイマー形式によって燐酸化
された。対照的に、抗タイプβレセプター血清によって免疫沈澱した180kd
の燐量白質は、ヒトPDGF−ABまたはPDGF−BB刺激後にのみ検出され
た。このようにして、異なったPrJGFリガンドに対する反応のパターンは、
自然に双方のPDGF−R遺伝子を発現する形質未転換細胞の一例においてレセ
プター特異的なままであった。
イ αのPDGF レセブ 一番PDGFイ’/7 −1.ABe・ DNAA
° に ′ ・ 玉。
他の繊維芽細胞系における2種のレセプターの発現を次に分析した。 West
ernプロット分析(データ省略)によって分析された系(] tie)の中で
、2種のレセプターの比率に相当の変化の存在することが判明した。マウス繊維
芽細胞は、類似したレベルのタイプαおよびβのレセプターを発現したが、ヒト
繊維芽細胞、例えばAG1532またはM413は、マウス繊維芽細胞またはM
426ヒト繊維芽細胞に比べて、比較的低いレベルのタイプαのレセプターを発
現した。
飽和量のPDGF−ABまたはPDGF−BBは、各々の細胞系において同じ樟
にDNA合成の増加を示した(データ省略)、シかし、最高に次ぐ用量のPDG
F−ABおよびPDGF−BBは、観察された分裂促進活性レベルの相当な相異
を示した(第10図)。NI)l/3T3. BALB/3T3および?142
6細胞は、同等な効率でPDGF−BBおよびPDGF−ABに反応したが、P
DGF−AB は、AG1523またはM413細胞に対して相当に低い活性を
示した。 PDGF−ABに対する比較的低い分裂促進性の反応性は、これらの
細胞における免疫学的に検出されたαレセプターに比してβレセプターの高い比
率と相関関係があるように思われた。
異なったPDGFイソフオームによるN1)I/3T3細胞中の2種のレセプタ
ーの燐酸化について見られる用量反応曲線とまとめて考えると、これらの結果は
、タイプβレセプターの存在における、PDGF−AB並びにPDGF−AAに
よるタイプαレセプターの選択的な誘発を強く示唆した。
PDGFレセプ −のない告 ヘCDNA ’ののPDGF′ −イブの した
、各PDGF−R遺伝子成長物に対する特異的な生物学的および生化学的反応
を調査するために、各々のタイプが独立して導入され発現される可能性のある細
胞において該レセプターを調べるためのシステムを開発した。これらのシステム
は、32D細胞系である、生存および増殖のため通常11−3に依存するマウス
造血細胞系を基礎とした。最近の研究は、EGP−Hに対する発現ベクターをこ
れらの細胞中に導入することにより、EGFの分裂促進シグナルの導入経路との
効果的カップリングに結びつくことを確認した。
gpt選択可能なマーカーを保持する上述の哺乳類の発現ベクターが、32D細
胞をタイプαまたはタイプβのPDGF−RcDNAを使用するエレクトロポレ
ーション法(electroporation)によってトランスフェクトする
ために、使用された。形質転換体(transfor+5ant)を11yco
phenolic acidを加えた培地を用いで選択した。
選択培地中で2週間後、成育培養体を得た。
32D−αRおよび32D−βRと命名された培養体を、上述したようにそれぞ
れNorthernプロ、ト分析にかけた。
NIH/37311i維芽細胞においてマウスの各PDGF−R遺伝子転写体の
検出を可能ならしめる緩和されたハイブリッド形成条件のもとでさえも、いずれ
のタイプのPDGF−RmRNA も32Dの親細胞中には検出されなかった。
対照的に、32D−αRおよび320−θRのトランスフェクト体(trans
fectant)は、ヒトのタイプαおよびタイプβの各PDGF−R遺伝子に
それぞれ特異的な転写体を豊富に発現した。これらのトランスフクト体の膜溶解
物を免疫プロット分析にかけると、抗タイプαPDGF−Rペプチド血清は、1
80kdおよび160kd蛋白質種を320−αR中に検出したが、32D−β
細胞中には検出しなかった。更にこれらの蛋白質は、免疫ペプチドと特異的に競
合した。
320−βR細胞は、これとは反対に、抗タイプβPDGF−R血清によって特
異的に検出される180−200kdおよび165kd種を含有した。これらの
蛋白質種のいずれも、対照(control)である32r+細胞中には検出さ
れなかった。
イ αのレセ −はPDGF−ABイ゛フ −ムにt4 い A る、 PDG
F−BB結合を320−αRまたは320−βRトランスフェクト体において比
較したが、両者は高い親和性結合を示した。スキャンチャード分析によって、単
一親和性クラスの結合部位を有する1細胞当り約2000のレセプターの存在が
明らかとなった。にα値は、32D−αRおよび32D−βRwj胞に対してそ
れぞれ0.4nMおよび0.5nFI であった(第11図)、また、32D−
αR細胞は、’ ”J−PDGF−ABに対して高い結合親和性(k、=0.4
nM)を示し、PDGF−BBに対するものと同数の結合部位を現わした。
対照的に、32D−βR細胞はしかしながら、32[1−αR細胞にくらべて、
’ ”J−PDGF−ABに対して10倍も低い結合能を示した。かくして、こ
れらの類似したPDGF−BBの結合をもとに標準化すると、タイプβのレセプ
ターは、PDGF−ABに対して橿端に低い親和性を示した。
イブαおよび のPDGF ’ −によ てに6 た社゛の ・ 。有線分裂促
進性(s+itogenesis)および退化性は、PDGFに対する繊維芽従
って、32D−αRまたはβR細胞系がこれらの生物学的反応のどちらを仲介す
るかが調べられた。
32D細胞の増殖は、通常インターロイキン3(以後、IL−3)に厳密に依存
し、IL3を培地から除去することは、トランスフェクト体および対照の320
細胞の双方の生存能力を迅速に失わせた。第12図に示すごとく、PDGF−B
Bは、分裂促進のシグナル形質導入経路と効率的にカップルし、また双方のトラ
ンスフェクト体においてIL−3依存性を類似した用量依存を示しながら排除す
ることができたが、対照の320細胞においては効果がなかった。こうして、α
またはβタイプのいずれがの存在がPDGF−BBに対する分裂促進反応(sk
i togenicresponse)にとって必要かつ十分であった。しかし
ながら、32D細胞を含むタイプαのレセプターがPDGF−BHに対するのと
同じようにPDGF−ABに対しても反応性があったのに対して、32D−βR
細胞においてPDGF−ABは相当に低いDNA合成反応を誘発した(第12図
)。
これらの発見を寒天を含む半固形の培地中のコロニー形成分析によって確認した
0両方のトランスフェクト体がPDGF−BB添加培地で容易にコロニーを形成
したが、32D−αR細胞のみがPDGF−AB添加培地でコロニーを形成した
(データ省略)、かくして、32D−αRおよびβRトランスフェクト体により
観察された分裂促進反応は、各々の細胞系によってそれぞれ発現されたαおよび
βの【・セプターに対する同一のPDGFイソフオームの結合特性とよく相関し
た。
走化性がタイプαまたばβのいずれかのPDGFし七ブタ−によって特異的に仲
介されたか否かを調べるために、当該分野で公知の変形Boydenチェンバー
技術を使用して走化性のアッセイを行った。PDGFレセプターが欠如している
32D細胞は、PDGP−ABまたはPDGF−BBに反応しなか−1,だが、
PDGF−BBは、αおよびβレセプター発現l−ンンスフ5、クト体の双方に
対して走化性を示した。 I’DGP−AB は32D−αR細胞に対して比較
的により活性であった(第13図)3
かくして、各PDGFレセグターは、それぞれ独自に32D細胞に遺伝的に内在
する分裂促進および走化性のシグナル経路とカップルした。更に、これらの生物
的機能は、いずれかのレセプターに対するPDGFのイソフオームの相対的結合
能に応じて誘発された。
豆1 たレセ − 丑′ るイノシ
ール ゛および イト・ルのUS
最近の研究によれば、PDGFで誘導された分裂促進のシグナルの導入に際して
、細胞内の遊離カルシウムおよびジアシルグリセロールといった第2メツセンジ
ヤーの増加をおこすイノシトール脂質のレセプター仲介による代謝回転(tur
nover)の重要な役割が示唆されている。かくしてイノシトール脂質代謝お
よび細胞内遊離Ca” ((Ca”) t)に対するPDGF−AHおよびPD
GF−BBの効果を、32D細胞を含むタイプαおよびタイプβのPDGF−R
において研究した。
放射性燐酸イノシトールの蓄積を、8Hミオイノシトール(”II−*yoin
ositol)で培養体をラヘルし、当該分野で公知の方法に従−2てPDGF
のイソフオームを37°Cで1、iClの存在で誘発し、測定した。CCa”〕
i を、sA濁液中の320細胞において螢光(Ca”)i インジケーターf
ura2で負両し、また完全なインキブ、ベーション培地中でPDGFで処理し
て、測定したや
第14図に燐酸イノシトール(inositol phosphate)に対す
るPDGF−/iBおよびPDGF−PIBの効果と、タイプαおよびタイプβ
のPDGF−R32D細胞における(Ca”) i と杏示ず、第14図(パネ
ルA)に示すようLこ、PIIGF−BBおよびPDGF−ABは、炉酸イノシ
トールの用量依存性の蓄積を同様な相)・1的効力で誘発することがii能でt
ryっだ。同e−イソフォ・−ムは、夕・1プαのPDGF−R32D細胞tコ
おいても(I;、己゛〕iを殆ど同様に増加さゼた(第14図、パネル、l\、
挿入しλ1)。PDGF−BB もまた、タイプβのPDGF−R3ハ細iff
におけ2イノシトール脂實の代謝および細胞内のCa”e動を11に!?+!激
し、PDGF−RB lこ反応して酷似L7だ生化学的反応がこれらの異なった
i’DGF−R遺伝子成長物によって3211細胞中に誘発されZrことが確認
された。
第14図(パネル′f3)は、タイプβのPDf;F−R320細胞における燐
酸イノシトールT積を促進する際に、P旧;F−ABがPDGF−BBよりも相
当6ご効果が低かったことなテず。検出可能な燐酸イノシトールの放出は1、P
DGF−Anの濃度が高い場合のみ起った。同様(、、PDGF−AB +よ、
殆どまたは全<(C,a″2)i反応を誘発しなかった。
論 考
本研究は、2種の異ったヒトPDGFレセプター遺伝子の存在を示ずe更に、本
研究は、本発明の2つの主要な具体例PDGF−R/C3FI−Rサブファミリ
ー内における新規遺伝子のゲノム5およびcDNAクローンの検出および分離を
例証する。この遺伝子は、既知のPDGF−It遺伝子とは異なるが、最も深く
関連している。自然な発現の条件のもと、並びにこの新規のcDNAを発現ベク
ターを使用して適当なターゲントの細胞内に導入に次いて、その成長物のPDG
Fに対−3る機能性反らは、既に同定されているPDGFし七ブタ−のチロシン
燐酸化を結合し触発した濃度において示された。
一定量のPDGHによって誘導されたPDGFil遺伝子成長物のチロシン燐酸
化(および幾つかのその他の活性)の類似したレベルをもとにして標準化すると
、新規のしむニブターは、AAのホモダイマー(homodimer)に対し′
、二既知のPDGF−Ifよりもよく反応することが示された。
反対に、既知のレセプターは、BBのホモダイマー・に選択的に反応した。今回
の発見をもとにしで、この新規の遺伝子成長物をタイプαPDGF−Rと命名し
、また以前に同定されているPDGF−R遺伝子成長物をタイプβのし七ブタ−
として部名した。
AAホモダイマーは、N)I!/3T3細胞における検出可能のβタイプレセプ
ターのチロシン燐酸化を刺激できなかったが、該細胞系lこおいてrlNA自成
を誘導できる(P。
Becksan et al、 5cience 24i+ L346(198
8)) * これは、αタイプのレセプターが繊維芽細胞における分裂促進シグ
ナルの経路とカップルできることを示した。タイプβのレセプターもまた、PD
GFを分裂促進経路とカップルさせることが報告されている (J、A、Esc
cbedo atal、、 5cience 240.1532(I988))
、これらの結果は、両方の遺伝子成長物が増殖反応を誘導できることを示唆し
た。
本発明の構成と方法に従って、ヌル細胞中にこれらの異ったレセプター遺伝子に
対する発現ベクターを安定して導入できることは、このような示唆をヒト細胞に
おいて確認することを可能とした。このような細胞における研究は、走化性()
1.5eppa et al、 J、Ce1l Biol。
92、584(1982); G、R,Grotendorst et al、
、 J、Ce1l Physiol、 113+ 26H1982); T、F
、Deuel、 R,M、5enior、 J。
S、Huang、 G、L、Griffin、 J、Cl1n、 Invest
、 6L 1046(1982))、膜の波うち(ruffling)(LMe
llstros et al、。
J、Ce1l Motility and Muscle Res、 C589
(i983))、並びに非相同(heterologous)レセプターの転移
調整(Lransmodulation)(E、Rozengurt、 M、R
odriquez−Pnena+に、A、Sm1th、 Proc、 Natl
、 Acad、 Sci、USA 8(L 7244(1983); R,J、
Davis and M、P、Czech+ Proc、Natl、 Acad
。
Sci、 USA 82.4080(1985))を含む既知のその他のPDG
Fの機能は、タイプαまたはβのPDGF−R遺伝子成長物によって特異的には
仲介されないことを更に示した。
このような知識は、これらのPDGFII能に影響を与える病態の理解と診断へ
の必要な前奏となるものであり、本発明を更に実施することによって推進するこ
とができる。
本発明の方法を使用して解析されたヒト腫瘍細胞系のうちで、2種のPDGF−
R遺伝子の発現が不調和のいくつかの例が観察された。更に、いずれかの遺伝子
からの−RNAを発現する代表的腫瘍細胞系は、細胞に結合しかつPDGFに反
応してチロシンが燐酸化される代表的蛋白質成長物をそれぞれ含有することが示
された。
本発明のタイプαあるいはタイプβのPDGF−R遺伝子成長物に対して特異的
な免疫学的並びに分子生物学的プローブが利用できることは、PDGF−A鎖ま
たはB鎖の発現が、いづれかのレセプター遺伝子との組合せにおいて、腫瘍の発
生に因果的に関連しているヒトの腫瘍の同定を可能とする。同時に、各タイプの
成分を特異的に検出する試薬を利用できることは、他の慢性病態、例えば動脈硬
化症、関節炎、および繊維症における該成長因子とレセプターの複雑なネットワ
ークの異常な発現の関与を発見しようとする努力に対して、決定的な援助となる
(R,Ross+ EJ、Rajnes、 D、 F、Bowen−Pope。
Ce1l 46.155(1986)) 、更に、科学的に重要な観察は、ここ
に記載されたように本発明の実施によって既に与えられている0例えば、新しい
遺伝子の染色体上の配置は、本発明のDNAを使用して確定せられ、該レセプタ
ー遺伝子族の進化の可能性に対する見通しを与える。
かくして、この染色体の配置の特定は、タイプαのPDGFレセプター遺伝子が
染色体4上の関連レセプター様遺伝子、c−kit (L、 d’Auriol
et al、+Hui、 Genet78、374(1988))と同一領域
の4qll−12にあることを示す、その他のこのサブファミリーの遺伝子は、
染色体5の上にあることがわかった。これらは、5q23−31 に位置するこ
とがわかったタイプβのPDGF−R(Y、Yardenet al、、 Na
ture 323.226(1986))および5q33.2−33.3上のC
5FI−R遺伝子CM、 M、LeBeau et al、、 5cience
231゜984 (1986)を含む、ヒト染色体の4および5が共通の祖先
に由来する証拠が存する(D、E、Comings、 Nature238、4
55(1972))。これらの関連レセプター遺伝子は、4q上のセントロメア
(centro@ere)近(または5qの末端半分に集まる。かくして、これ
らの遺伝子の先祖が単一の祖先の染色体に限定されたならば、リンケージの切断
は長腕(long arm)内の逆位によって説明されるであろう。
また本研究は、異なったPDGF−R遺伝子が、それぞれが発現される細胞とは
明らかに独立した結合特性を有する2種のレセプタータイプをエンコードするこ
とを明らかにしている。この観察の示唆するところは、他のレセプターに関する
知識を考慮すれば一層よく評価することができる。
より複雑な生物が進化するにつれて、細胞間伝達機構の複雑性も同じく増大して
いる証拠が浮上してきている。関連したEGFおよびTFGα分子が類似した親
和性をもって共通のレセプターであるEGFレセプターと作用する (J、Ma
ssague、 J、Biol、 Chew、 258+ 13614(198
3))。
これらの成長因子の発生および組織発現の色々のパターンは(R,Derync
k et al、、 Cancer Res、 47+ 707(1987)H
D、C,Lee et al、 Mo1. Ce11. Bias、 5.36
44(1985); D、R,丁−ardzik、Cancer Res、45
. 5413(1985);Rj、Coffey et al、、 Natur
e 328.817(1,987)) 、これらの現在存在する意味を説明する
ものと考えられる。
進化論的に多岐にわたるレセプター遺伝子の例も増加している。このような遺伝
子の成長物は、PDGFやC5F−1レセプターの例のように、全く異ったりガ
ントに対応可能であるか(E、S、Kawasaki et at、 5cie
nce230291(1985); C,Betsholtz et al、、
Nature 320+695 (1986) )、またはその代りに、IG
F−1およびインシュリンレセプターにおける如く関連リガンドに反応できる(
A、Ullrichet al、、 Nature 313(1985); Y
、Ebinaet al、、 Ce1l 40.747(1985); A、U
llrich et al、。
EMBOJ、 5.2503(1986))、ここで、レセプター並びにそれら
のりガントの発生および組織の特異的発現、さらに触発された生化学的反応は1
、生体の複雑性とともに進化してきている。
本研究で示されたように、PDGFによって仲介された反応は、2種の遺伝子に
よってエンコ・−ドされた異なったダイマー型の関連リガンドを含むだけでなく
、異なったPDGFレセプターを同じ(エンコードする2種の関連遺伝子をも含
む、それらの組織特異的発現(C。
Betsholtz et al、、Nature 320.695(1986
);R,A、5eifert。
S、M、Schwartz+ D、F、Bowen−Pope Nature
34.669(1984);M、Jaye et al、、 5cience
228+ 882(1985); J、Ni1ssonet al、、 Pro
c、 Natl、 Acad、Sci、USA 82.4418(1985);
T、Co11ins et al、、 Nature 316.748(198
5))における相異に加えて、この2種のPDGF遺伝子成長物は、彼等の相対
的な分泌能において異なることが知られている。
PDGP−A鎖はB鎖よりもはるかに効果的に遊離され(P。
Becksan et、 al、、 5cience 241.1346(19
88)、このことがPDGF−Alに比較的大きく離れても作用する可能性を与
える。
今迄調査されたすべての正常な組織中に2種のPDGFレセプター遺伝子が同時
に発現する今回の証拠を考えると、これらの組織特異的発現は、これらの機能の
主要な決定因子ではないのであろう。しかしながら、本発明の方法を胎児発生期
間および正常な同質の細胞集団における各レセプタータイプ発現の包括的な調査
に通用することによって、示差調節(differentialregulat
ion)の証拠が明らかにされ得る。
記載の背景および今回の発表を完成するため各発表論文、特許および今迄本文中
で同定された特許明細書をここで参考文献として明細書中に引用する。
上述のように本発明が明瞭に理解できるよう若干詳細に記載した0本発明の範囲
から逸脱することなく形式や詳細を色々と組合わせることができることもまた明
らかであろう。
F工GtJRE1
FXGUBX 2
Figure コ・
Q
Figure 6゜
A I234515 B 1234515C12345eyae1o11
FIG、7A
Q) 1251−HumanPDGFbinding(cpmxlo−2/we
川1山マ贋ti1〒;
FIGURE 9
FIG、12
PDGF (ng/m1)
FIG、+3
20 40 60 80 to0
PDGF (nq/m1)
PDGF (ng/ml>
補正書の翻訳文提出書
(特許法第184条の8)
平成3年8月9日園