JPH0449260Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は、バツクホーのブーム水平スイングア
ームの連結部構造に関するものである。

(ロ) 従来の技術 従来、バツクホーのブーム基端を支持するブー
ム保持台は、旋回台の先端に突設したブーム支持
ブラケツトに枢支されている。

また、同バツクホーは、同ブーム保持台と旋回
台との間に介設したスイングシリンダーの伸縮作
動により、同保持台を左右回動してブームの水平
スイングができるように構成している。

しかも、スイングシリンダーのロツド先端と、
ブーム保持台側面との連結は、一点にて枢支され
ており、ブームの水平スイング角度は、当初の設
定状態より変更できないものであつた。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 従つて、バツクホー本体の位置を一定位置に定
着した状態でブームをスイングさせ、同ブームに
よる掘削作業を行う際、同ブームは、一定角度し
かスイング作動が行えない為に、履帯外側方にお
ける掘削が行いにくく履帯外側の掘削作業を行う
場合には、バツクホー本体を横方向にずらして掘
削位置を合わせていた。

また、かかる場合において、バツクホー本体の
位置を横方向にずらすのに、支障のない場所で
は、問題はないが、地盤の関係で横方向にずらす
ことができない場合には、スイング角度が一定に
限定されている為掘削できない不具合があつた。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案では、ブーム基端を支持するブーム保持
台を、旋回台先端に突設したブーム支持ブラケツ
トに左右回動自在に枢支し、ブーム保持台側面
と、旋回台との間に介設したスイングシリンダー
の伸縮作動にして、ブーム保持台を左右回動でき
るべく構成したバツクホーにおいて、ブーム保持
台の側面に複数個の調整取付孔を有した固設ブラ
ケツトを突設すると共に、固設ブラケツトに、同
取付孔を介して、前後振替自在に構成した別体の
調整ブラケツトを、取付位置調整自在に連結し、
同調整ブラケツトにスイングシリンダー先端を連
結してなるバツクホーのブーム水平スイングアー
ムの連結部構造を提供せんとするものである。

(ホ) 作用 本考案では、ブーム左右のスイング角度を変更
する場合、ブーム保持台側面の固設ブラケツトに
調整ブラケツトを取り付けると共に、固定ブラケ
ツトの調整取付孔を介して、同調節ブラケツトの
取付位置を調整することにより、スイングシリン
ダーのブーム保持台への連結位置が替わり、同シ
リンダーによるブーム保持台の回動を調整する。

特に、調整ブラケツトは、固設ブラケツトに前
後振替え自在に構成されている為に、単なる取付
け位置の調整ではなく、調整ブラケツトの前後振
替えによつてスイング角度の調整を行うものであ
る。

(ヘ) 効果 本考案によれば、従来のバツクホー本体は、履
帯外側の掘削ができなかつたが、同ブラケツトの
振替を含めた調整ブラケツトの取付の位置調整が
できる為に、ブームのスイング角度を任意角度に
設定することができ、掘削地盤の状況に応じて適
性なる掘削作業を行える効果を有する。

特に、バツクホー本体を横方にずらすことがで
きない場合において、掘削する必要がある際に多
大の効果を有する。

(ト) 実施例 本考案の実施例を図面にもとづき詳説すれば、
第５図に示す全体側面図において、Ａは、バツク
ホーを示しており、バツクホー本体１は、下部に
走行部としての履帯２を有し、その上方に旋回台
３を旋回自在に配設している。

また、同旋回台３上には、運転部４を設け、同
運転部４の後方には、原動機５を搭載している。

更に、旋回台３先端には、ブーム支持ブラケツ
ト６を突設し、同ブラケツト６先端部には、ブー
ム保持台７を枢支８し、同保持台７の上端にはブ
ーム９の基端を同ブーム９が上下回動自在に枢支
１０している。

また、同旋回台３の前面には、スイングシリン
ダー１１が連結されており、同シリンダー１１の
ロツド１２の先端は、固設ブラケツト１３と調整
ブラケツト１４とを介して、ブーム保持台７の側
面に取り付けられている。

しかも、同固設ブラケツト１３と調整ブラケツ
ト１４はブーム保持台７の回動角度を調整自在に
構成している。

すなわち、固設ブラケツト１３は、ブーム保持
台７の側面に位置されており、円弧状に弯曲した
上固設ブラケツト１３−１と下固設ブラケツト１
３−２とより構成されている。

さらに、かかる上下固設ブラケツト１３−１，
１３−２には、３個の調整取付孔ａ，ｂ，ｃを穿
設している。

また、調整ブラケツト１４は、固設ブラケツト
１３の別体に設けると共に、平面視略Ｌ字状に構
成されており、Ｌ字状の底面部分に固設ブラケツ
ト１３に装備するブラケツト基部１５を形成する
と共に、同基部１５の端部より突設したシリンダ
ー保持ブラケツト１６を形成している。

かかるブラケツト基部１５には、固設ブラケツ
ト１３の調整取付孔ａ，ｂ，ｃの各孔の間隔と同
じ間隔とした取付孔ｄ，ｅを穿設している。

また、かかるシリンダー保持ブラケツト１６の
先端には、スイングシリンダー１１のロツド１２
を連結する為の連結孔１７を設けている。

しかし、調整ブラケツト１４は、表裏対称に形
成されており、同ブラケツト１４の前後を振替え
ることにより、シリンダー保持ブラケツト１６の
位置が、ブラケツト基部１５の左端、あるいは右
端に位置するように構成されている。

図中、１８は、スイングシリンダー１１のロツ
ド１２先端に設けた軸支部であり、連結孔１７と
枢支状態に連結するものである。

ここで、固設ブラケツト１３と調整ブラケツト
１４との取付方法を詳説すれば、次のとおりであ
る。

すなわち、固設ブラケツト１３の調整取付孔
ａ，ｂ，ｃのうちいずれか隣接する同取付孔ａ，
ｂあるいは、ｂ，ｃに調整ブラケツト１４の取付
孔ｄ，ｅを合わせてピン１９を各孔ｄ，ｅに挿嵌
することにより、固設ブラケツト１３と調整ブラ
ケツト１４の取付が完了するものである。

そして、調整ブラケツト１４の取付け位置調整
を行う場合には、例えば固設ブラケツト１３の調
整取付孔ｃ，ｄに調整ブラケツト１４の取付孔
ｄ，ｅを合わせると、調整ブラケツト１４の連結
孔１７がブーム保持台７の枢支部８と調整取付孔
ｃとの仮想線c′上に位置するものである。

また、固設ブラケツト１３の調整取付孔ｂ，ａ
に調整ブラケツト１４の取付孔ｄ，ｅをそれぞれ
合わせた状態では、調整ブラケツト１４の連結孔
１７がブーム保持台７の枢支部８と調整取付孔ｂ
との仮想線b′上に位置するものである。

また、固設ブラケツト１３の調整取付孔ｂ，ａ
に、調整ブラケツト１４を前後に振替えて第２図
に示すように調整取付孔ａに調整ブラケツト１４
の取付孔ｄを、さらに、同取付孔ｂに同ブラケツ
ト１４の取付孔ｅをそれぞれ合わせて連結する。

この際、調整ブラケツト１４の連結孔１７は、
同枢支部８と調整取付孔ａとの仮想線a′上に位置
するものである。

以上のように、調整ブラケツト１４の取付け位
置を前後部に替えたり、同ブラケツト１４を前後
振替えることにより、スイングシリンダー１１と
の連結部となる連結孔１７の位置は、前後方向に
移動するものである。

従つて、かかる構造により、同じストロークの
シリンダー作動にもかかわらず、ブーム保持台７
の回動角度を左右にずらすこととなり、ブーム９
の左右スイングの変更を行うことができる。

ちなみに、調整ブラケツト１４の連結孔１７
が、枢支部８と調整取付孔ｂとの仮想線b′上にあ
る場合に、ブーム９の左右スイング角度を同一に
しておけば、連結孔１７が仮想線c′に位置すると
ブームの右スイングが左スイングより大となり、
また、調整ブラケツト１４の連結孔１７が仮想線
a′上に位置すると、ブーム左スイングが右スイン
グよりも大となるものである。

さらに、かかる構造において、調整ブラケツト
１４と連結するスイングシリンダー１１先端の軸
支部１８を同シリンダー１８の軸を中心として回
動自在に構成している。

かかる構造の軸支部８により、調整ブラケツト
１４を連結したままの状態にして、同ブラケツト
１４の前後振替えをワンタツチにて行い、調整ブ
ラケツト１４の取付け調整を容易に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案における水平スイングアーム
の連結部構造の分解説明図。第２図は、本考案の
連結部の平面図。第３図は、調整ブラケツトの平
面図。第４図は、第３図の−線断面図。第５
図は、バツクホーの全体側面図。 ３……旋回台、６……ブーム支持ブラケツト、
７……ブーム保持台、９……ブーム、１１……ス
イングシリンダー、１３……固設ブラケツト、１
４……調整ブラケツト、ａ，ｂ，ｃ……調整取付
孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ブーム９基端を支持するブーム保持台７を、旋
   回台３先端に突設したブーム支持ブラケツト６に
   左右回動自在に枢支し、ブーム保持台７側面と、
   旋回台３との間に介設したスイングシリンダー１
   １の伸縮作動にして、ブーム保持台７を左右回動
   できるべく構成したバツクホーにおいて、ブーム
   保持台７の側面に複数個の調整取付孔ａ，ｂ，ｃ
   を有した固設ブラケツト１３を突設すると共に、
   固設ブラケツト１３に、同取付孔ａ，ｂ，ｃを介
   して、前後振替自在に構成した別体の調整ブラケ
   ツト１４を、取付位置調整自在に連結し、同調整
   ブラケツト１４にスイングシリンダー１１先端を
   連結してなるバツクホーのブーム水平スイングア
   ームの連結部構造。