JPH0449060B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は蒸着あるいはスパツタリング方法で製
造される相変化型光記録媒体に反射率変化を起こ
し、前記光記録媒体を記録及び消去が可能になる
様にする（以下これを初期化という）光記録媒体
製造検査装置に関するものである。

従来の技術 一般に、Te酸化物を中心とする薄膜は、その
形成時には相対的に光学定数の小なる状態である
ため、記録方向として光学定数の大なる状態から
小なる状態への変化を使う場合には、ひとまず薄
膜の光学定数を大なる状態へ変えておくことが必
要である。従つて前記薄膜を使つた光記録媒体を
製造するには光記録媒体製造装置で初期化する必
要がある。前記初期化は、光学式記録再生装置で
１トラツクずつ行うことも可能であるが処理時間
が多くかかるので、デイスク製造時に初期化専用
装置を用いることが有効である。

従来の記録媒体製造装置では、例えば特開昭60
−106031号公報に示されているように、光学定数
ｎ，ｋ等を大なる状態から小なる状態、あるいは
小なる状態から大なる状態へと、いずれの方向で
も情報記録又は消去可能である光記録媒体に大パ
ワーで連続出力のレーザー光を幅広くデイスク上
に照射し、光デイスクの全面を高速に光学常数が
高い状態に変化させることにより光記録媒体を初
期化していた。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、この装置では欠陥検査のため再
度デイスクを走査しなければならない。従つて、
デイスク製造工程としてはリスクが生じ、コスト
アツプになるという問題点があつた。

問題点を解決するための手段 本発明は反射率の変化を利用して情報を記録及
び消去できる相変化型光記録媒体に、反射率変化
を起こす所定のパワー密度を有し複数トラツクに
またがる第１のビームを照射する第１の光学系
と、フオーカス、トラツキング制御及び欠陥を検
出する信号を導く第２の光学系とを備え、前記第
１のビームで前記光記録媒体に反射率変化を起こ
すと同時に前記第２の光学系にて反射率変化後の
欠陥検査をするものである。

作 用 本発明は上記した構成により、所定のパワー密
度を有し複数トラツクにまたがる第１のビームを
相変化型光記録媒体に照射することによつて前記
光記録媒体の全面に反射率変化を起こし高速に前
記光記録媒体を初期化すると同時に、フオーカ
ス、トラツキング制御及び欠陥を検出する信号を
導く第２の光学系にて反射率変化後の欠陥検査を
し、デイスク製造工程のリスクを少なくできる。

実施例 図は本発明の実施例を示した図であり、１はレ
ーザー光源で一定光量のレーザー光を発光する。
２はコリメータレンズでレーザー光源１からのレ
ーザー光を平行光にする。３は偏光ビームスプリ
ツタ。４はλ／４波長板である。５はハーフミラ
ーである。６は対物レンズ、７は対物レンズ６を
フオーカス及びトラツキング方向に動作させる光
学ピツクアツプであり、ボイスコイルモータ等の
既知の駆動手段にて構成される。８はデイスクで
ある。９はハーフミラーである。１０は光検出器
でデイスク８からの反射光を受光する。１１は集
光レンズ、１２は分割ミラーである。１３はフオ
ーカス制御用光検出器で２分割の光検出器より構
成されている。１４はトラツキング制御用光検出
器でフオーカス制御用光検出器１３と同様な構成
である。１５はArレーザーである。１６はコリ
メータレンズでレーザー光源１５からのレーザー
光を平行光にする。１７は情報を記録するトラツ
ク溝、１８はレーザー光源１からのレーザー光で
デイスク８上に形成された約φ1μｍのビーム、１
９はレーザー光源１５からのレーザー光でデイス
ク８上に形成された複数トラツクにまたがるビー
ムである。

以上のように構成された光記録媒体製造検査装
置について以下その動作について説明する。レー
ザー光源１から出たレーザー光はコリメータレン
ズ２を通過して平行光となり偏光ビームスプリツ
ター３、λ／４波長板４を介し、ハーフミラー５
で反射させ対物レンズ６の光軸からずらせて対物
レンズ６に入射させデイスク８上に約φ1μｍのビ
ームを形成する。ここでデイスク８は面振れ及び
芯振れをともなつて回転しているので、所定の情
報トラツクにレーザービーム１８を集光させるた
めに、後述するフオーカス誤差信号及びトラツキ
ング誤差信号に基づいて光学ピツクアツプ７に駆
動電圧を印加して対物レンズ６をフオーカス方向
及びトラツキング方向に動作させ、レーザー光を
所定のトラツクに追従させている。デイスク８か
らの反射光は入射光路と逆光路をたどり、λ／４
波長板４を２度通過することにより入射光と90°
偏光された光となり偏光ビームスプリツタ３で分
離され、ハーフミラー９によつて２方向に分か
れ、一方は光検出器１０に他方は集光レンズ１１
に入射する。集光レンズ１１を出た反射光は分割
ミラー１２によつて分割され、一方はフオーカス
制御用光検出器１３に集光され、他方はトラツキ
ング制御用光検出器１４に集光される。フオーカ
ス制御用光検出器１３及びトラツキング制御用光
検出器１４は２分割の光検出器より構成され、
各々の光検出器からの作動出力によりフオーカス
誤差信号及びトラツキング誤差信号を作り出す。
これらの誤差信号を前述した光学ピツクアツプ７
に駆動電圧を印加することによりフオーカス制御
及びトラツキング制御がなされる。一方レーザー
光源１５から出たレーザー光はコリメータレンズ
１６を通過してハーフミラー５を介して対物レン
ズ６に入射させ、デイスク８上に複数トラツクに
またがるビーム１９を形成する。前記ビーム１８
にて所定の情報トラツクにトレースさせ、前記ビ
ーム１９において前記光記録媒体の反射率変化を
起こすと同時に前記光検出器１０にて反射率変化
後の欠陥検査をする。ここでビーム１８は所定の
情報トラツクを１回転トレースした後複数トラツ
クジヤンピングする様にし、前記光記録媒体の全
面にわたつて一様にかつ高速に反射変化をさせ、
同時に反射率変化後の欠陥検査を可能にしてい
る。

発明の効果 以上述べてきたように、本発明によれば相変化
型光記録媒体の反射率変化と同時に反射率変化後
の欠陥検査が可能となるので、デイスク製造リス
クが小さくなりコストダウンを図ることができ光
記録媒体製造検査装置としては極めて有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例における光記録媒体製造
検査装置の原理図である。 １，１５……光源、２，１６……コリメータレ
ンズ、３……偏光ビームスプリツタ、４……λ／
４波長板、５，９……ハーフミラー、６……対物
レンズ、７……光学ピツクアツプ、８……光デイ
スク、１０……欠陥検査用光検出器、１１……集
光レンズ、１２……分割ミラー、１３……フオー
カス制御用光検出器、１４……トラツキング制御
用光検出器、１７……情報トラツク、１８……光
源１で形成された約φ1μｍのビーム、１９……光
源１５で形成された複数トラツクにまたがるビー
ム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 反射率の変化を利用して情報を記録及び消去
   できる相変化型光記録媒体に、反射率変化を起こ
   す所定のパワー密度を有し複数トラツクにまたが
   る第１のビームを照射する第１の光学系と、フオ
   ーカス、トラツキング制御及び欠陥を検出する信
   号を導く第２の光学系とを備えたことを特徴とす
   る光記録媒体製造検査装置。 ２ 第１のビームで光記録媒体に反射率変化を起
   こすと同時に第２の光学系にて反射率変化後の欠
   陥検査をすることを特徴とする特許請求の範囲第
   １項記載の光記録媒体製造検査装置。 ３ 欠陥検査の手段として、あるトラツクを１回
   転トレースして、第１のビームで反射率変化を起
   こすと同時に第２の光学系で前記トラツクの欠陥
   検査をした後、前記第１のビームの照射にて反射
   率変化を起こすトラツク本数分以内のジヤンピン
   グをし、トラツクを１回転トレースして前記操作
   を繰り返すことを特徴とする特許請求の範囲第１
   項または第２項記載の光記録媒体製造検査装置。