JPH0449052Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は積載プレートを介して複数段に積み重
ねられた大型の梱包体の結束紐の除去装置に関す
る。

（従来の技術） この種、大型の梱包体の結束する結束紐は、梱
包体の荷崩れがないように頑丈に結束するために
強度があり、そして梱包体の数箇所を結束するの
で、梱包を解く時には、これを切断するしかなく
このため、切断作業に労力が嵩む不都合がある。

また、積載プレートを介して複数段に積み重ね
た梱包体の結束紐を切断する時は、この切断途中
において梱包体を移動すると、積み崩れが生じる
ことがあるために、切断作業員が梱包体の周囲を
移動して切断作業をしなければならない不都合が
ある。

（解決すべき問題点） 本考案は、かかる不都合を解消して、結束紐の
切断作業および排除作業を一連に行うと共に数箇
所の切断作業を梱包体の積み崩れなしに行うこと
ができる結束紐の除去装置を提供することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段） 本考案の目的を達成するために梱包体の結束紐
の背面に挿入して該結束紐を引張る引張装置と、
引張られた結束紐の背面に挿入したガイドプレー
トと正面に配設したガイドロールとにより該結束
紐を挟持するガイドロール装置と、該ガイドロー
ル装置の結束紐挟持位置近傍で結束紐を切断する
カツタ装置と、該カツタ装置で切断される結束紐
の切断部に対向して開口し、ガイドロール装置に
より引き出された切断済み結束紐を案内排出する
シユート装置とを移動台に配設し、該移動台を梱
包体に沿つて移動自在に設けたことを特徴とす
る。

前記引張装置は、梱包体を結束している結束紐
が梱包体と密接しているため、これを梱包体から
一時的に引き離してカツタ装置による切断を容易
にする。該引張装置は、梱包体の結束紐背面に挿
入され、その後梱包体から結束紐を引き離す手段
を備える。

前記ガイドロール装置は、引張装置により梱包
体から引き離された結束紐を、その正面および背
面で挟持するものでガイドプレートとガイドロー
ルとから成る。

ガイドプレートは、引張装置により引張られた
結束紐の背面に挿入する手段を備え、ガイドロー
ルは、ガイドプレートに対して移動するための手
段を備えるとともに該ガイドロールの回転駆動装
置を備え、この回転により切断された結束紐をシ
ユート装置に排出する。この際、後述するシユー
ト装置の結束紐を排出する手段に該結束紐の先端
が到達した時にガイドロールが後退して結束紐の
挟持を解除するようにするのが好ましい。

前記カツタ装置は、ガイドロール装置で挟持さ
れた状態の結束紐を切断するためのものである。
カツタ装置は、回転切断刃、加熱切断刃等からな
り、結束紐の材質により任意選択される。

前記シユート装置はカツタ装置により切断され
た結束紐を排出するもので、結束紐の切断される
位置に開口するシユートを備える。好ましくは、
シユートに排出された結束紐を連続して排出する
ための手段を備える。

前記移動台は、前記各装置を載置したもので、
各装置を一体に移動する。該移動台は、適宜の移
動路に沿つて移動自在に設けられており、該移動
路は、梱包体を載置した台に沿つて設けられてい
る。そして、移動台は、好ましくは移動路に沿つ
て自走する機構を備える。自走機構を備えるとき
には、梱包体を結束する切断すべき結束紐の対面
位置に本考案の装置を停止させるための停止機構
を備えるのが好ましい。該停止機構は、移動台の
停止位置を予め設定した機構を備え、該停止位置
に梱包体の結束紐を位置決めして配置するように
する。または、該停止位置において更に適宜、位
置に微調整を自動的に行う機構を備える。或い
は、本考案の装置が移動台により梱包体に接近す
るときに、切断すべき結束紐を検知するタツチス
イツチ装置等のセンサーを設けて、該センサーの
位置検出により移動台を停止する機構を備えるよ
うにする。

本考案の装置は、シユート装置により排出され
る一本の結束紐を細片に裁断する装置を備えるの
が好ましい。その裁断手段は、回転切断刃、加熱
切断刃、レーザーによる切断手段等からなり、結
束紐の材質により任意選択される。

（作用） 本考案は、前記の構成を採用したので、移動台
を梱包体の結束紐の位置に移動して、引張装置に
より梱包体に密接す結束紐を梱包体から引張り出
し、ガイドロール装置のガイドプレートを引張り
出された結束紐の背面に挿入し、該ガイドプレー
トとガイドロールとにより結束紐を挟持すると共
に挟持された結束紐をカツタ装置で切断した後、
ガイドロールによりシユート装置に結束紐を排出
し、次いで移動台を他の結束紐の位置に移動して
同様に結束紐の切断・排出を行うことができる。

（実施例） 本考案を実施する装置の一例を図面に基き説明
すると次の通りである。

１は引張装置、２はガイドプレート３とガイド
ロール４とからなるガイドロール装置、５はカツ
タ装置、６はシユート装置、７は移動台である。
更に詳細には、第３図乃至第６図示のように移動
台７は、前記各装置を載置したもので、一対のレ
ール８，８に移動自在に載架され、レール８，８
の間に配設したスクリユーシヤフト９に螺着して
該シヤフト９の回転によつて移動するようにし
た。該移動台７にはその移動方向に直交し互いに
平行な１対の第１ガイドバー１０，１０に案内さ
れ且つ第１前後動シリンダ１１に連結されて前後
動する第１摺動台１２と、同じく移動台７の移動
方向に直交し互いに平行な１対の第２ガイドバー
１３，１３に案内され且つ第２前後動シリンダ１
４に連結されて前記第１摺動台１２と並設されて
前後動する第２摺動台１５と、第１摺動台１２上
の上部支持板１６に設けた移動台７の移動方向に
直交し互いに平行な１対の第３ガイドバー１７，
１７に案内され且つ第３前後動シリンダ１８に連
結されて前後動する第３摺動台１９と、第１摺動
台１２上の下部支持板２０に設けた移動台７の移
動方向に直交し互いに平行な１対の第４ガイドバ
ー２１，２１に案内され且つ第４前後動シリンダ
２２に連結されて前後動する第４摺動台２３とを
設けた。該第１摺動台１２には、その摺動方向の
一側に位置して梱包体Ａとの間隔を一定に保つプ
ツシヤ２４を設けた。

前記引張装置１は前記第３摺動台１９に設け、
第３摺動台１９の摺動方向に直交して設けた第１
横動シリンダ２５に取付けた引張プレート２６を
備える。

該引張プレート２６は第１摺動台１２の前進に
より梱包体Ａに接近して一定の間隔が与えられ、
第３摺動台１９の前進により梱包体Ａと当接する
位置まで前進され、更に第１横動シリンダ２５に
より梱包体Ａに沿つて第４図仮想線示のようにガ
イドロール４の上方位置まで横動される。また引
張プレート２６は、その取付ブラケツト２７に対
して長さ調整自在に取付けた。

前記ガイドロール装置２は、前記第２摺動台１
５上に設けた駆動装置を備えたガイドロール４と
第４摺動台２３に設けたガイドプレート３とから
成る。ガイドプレート３は、第４摺動台２３の摺
動方向に直交する第２横動シリンダ２８に取付け
た。従つてガイドプレート３は第１摺動台１２の
前進により梱包体Ａに接近して一定の間隔が与え
られ、第４摺動台２３の前進により梱包体Ａと当
接する位置まで前進され、更に第２横動シリンダ
２８により梱包体Ａに沿つて前記ガイドロール４
と対面位置まで横動される。ガイドロール４は第
２摺動台１５の前進により、前記したようにその
対面位置に移動してきたガイドプレート３に対し
て圧接する位置まで前進される。

前記カツタ装置５は第２摺動台１５の前記ガイ
ドロール４の直上位置に設け、ガイドロール４と
ガイドプレート３とにより挟持された結束紐Ｂを
切断するため第５前後動シリンダ２９に取付けた
加熱切断刃３０を備える。

前記シユート装置６は前記加熱切断刃３０を出
没自在とする孔３１を備え、その開口３２を結束
紐Ｂの切断位置に臨ませると共に切断された結束
紐Ｂの排出通路３３を備え、更に結束紐Ｂを強制
的に排出するための１対の搬送ロール３４，３４
を有する。

本実施装置では、切断された結束紐Ｂの排出の
際に該結束紐Ｂを細片に裁断する裁断装置３５を
備える。前記裁断装置３５は、シユート装置６の
排出通路３３に介在させた１対の繰出ロール３
６，３６と、該繰出装置３６，３６で繰り出され
る結束紐Ｂを一時的に挟持する支持台３７と、結
束紐押え３８と、挟持された結束紐Ｂを切断する
ための加熱切断刃３９と、結束紐押え３８と加熱
切断刃３９とを昇降する昇降シリンダ４０とから
成る。前記結束紐押え３８は、加熱切断刃３９が
貫通する孔４１を備え、支持台３７は該孔４１を
貫通して下動する加熱切断刃３９の先端を収容す
る凹部４２を備える。

４３は結束紐押え３８を案内するロツド、４４
は該押え３８を下方へ弾発するバネである。

次にその作動を第７図に従つて説明する。第７
図ａ〜ｄは、梱包体の上方からみた状態を示し、
第７図ｅ〜ｈは、梱包体の側方からみた状態を示
す。

図示例では、梱包体Ａは、第１図示のようにそ
の一側面に位置して２本の結束紐Ｂが縦方向に張
設されている。

梱包体Ａに対し切断すべき結束紐Ｂとシユート
装置６とを対面させる位置に移動台７を移動して
停止する。次いで第１摺動台１２を第１前後動シ
リンダ１１の前進により、同図ａに示すように、
そのプツシヤ２４が梱包体Ａに当接するまで前進
させて停止する。次いで同図ｂに示すように引張
プレート２６を第３前後動シリンダ１８により梱
包体Ａに当接するまで前進させて停止し、次いで
同図ｃに示すように引張プレート２６を第１横動
シリンダ２５の往動により結束紐Ｂの背面に挿入
させる。次いで同図ｄに示すように引張プレート
２６を第３前後動シリンダ１８の後退により結束
紐Ｂを梱包体Ａから引張り出す。次いで同図ｅに
示すようにガイドプレート３を第４前後動シリン
ダ２２及び第２横動シリンダ２８により引出され
た結束紐Ｂの背面に挿入する。次いで同図ｆに示
すように第２摺動台１５を前進させてガイドロー
ル４は前記ガイドプレート３と共に結束紐Ｂを挟
持するように前進すると共にシユート装置６の開
口部３２も結束紐Ｂに当接する。次いで同図ｇに
示すように切断刃３０を第５前後動シリンダ２９
により前進させて結束紐Ｂを切断し、次いで同図
ｈに示すようにガイドロール４を回転するとき該
ロール４とガイドプレート３とで挟持される結束
紐Ｂはシユート装置６内に送られると共に搬送ロ
ール３４，３４により排出通路３３を通じて裁断
装置３５の繰出ロール３６，３６に搬送される。
次いで繰出ロール３６，３６で繰り出された結束
紐Ｂは支持台３７と結束紐押え３８で挟持された
状態で加熱切断刃３９による切断され細片化され
る。

次いで、移動台７を移動して、もう一方の結束
紐Ｂとシユート装置６とを対面させる位置に配置
して前記と同様に結束紐Ｂの切断・排出・裁断を
行う。

（効果） 本考案は前記の説明からも明らかなように、引
張装置により梱包体から結束紐を引張り出した状
態とし、更にガイドロール装置により該結束紐を
挟持した状態としてカツタ装置により切断するの
で梱包体を損傷することなく結束紐を確実に切断
することができる。そして、切断された結束紐の
一端はガイドロール装置に挟持された状態のまま
にあるので、ガイドロールを回転させることによ
りシユート装置を介して速かに排出することがで
き、結束紐の除去作業が容易である。そして、梱
包体が数箇所で結束紐により結束されているとき
に、梱包体を移動することなく切断すべき結束紐
の位置に移動して切断・排除をおこなうことがで
きるので作業中に積み重ねられた梱包体が積み崩
れするおそれがない等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

本考案の実施の１例を示すもので、第１図は実
施装置の配設状態を示す斜視図、第２図は第１図
と同様の配設状態の側面図、第３図は実施装置の
平面図、第４図は側面図、第５図は正面図、第６
図は第４図の部分拡大図、第７図は作動を説明す
るための線図である。 １……引張装置、２……ガイドロール装置、３
……ガイドプレート、４……ガイドロール、５…
…カツタ装置、６……シユート装置、７……移動
台。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 梱包体の結束紐の背面に挿入して該結束紐を引
   張る引張装置と、引張られた結束紐の背面に挿入
   したガイドプレートと正面に配設したガイドロー
   ルとにより該結束紐を挟持するガイドロール装置
   と、該ガイドロール装置の結束紐挟持位置近傍で
   結束紐を切断するカツタ装置と、該カツタ装置で
   切断される結束紐の切断部に対向して開口し、ガ
   イドロール装置により引き出された切断済み結束
   紐を案内排出するシユート装置とを移動台に配設
   し、該移動台を梱包体に沿つて移動自在に設けた
   ことを特徴とする梱包体の結束紐除去装置。