JPH0448991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本考案は、車両用前照灯の走行ビーム（以下、
「ハイビーム」という。）とすれ違いビーム（以
下、「ロウビーム」という。）との切り換えを制御
するヘツドランプコントロール装置に関する。

《従来の技術》 従来、車両用前照灯のハイビームとロウビーム
との切り換えは、車内のステアリング横に取り付
けられているコンビネーシヨンスイツチレバーに
よつて行つていた。

《考案が解決しようとする課題》 しかしながら、上述のような手段では、ハイビ
ームとロウビームとの切り換えをステアリング操
作とともに行わなければならないため、その操作
が面倒であり、とくに、カーブした道路を走行中
に対向車が接近してきた場合、ハンドル誤操作を
起こすおそれがあるという問題点がある。

本考案は、上述の問題点を解決するために、前
照灯のハイビームとロウビームとの切り換えを足
で行えるようにしたヘツドランプコントロール装
置を提供することを目的とする。

《課題を解決するための手段》 本考案は、車両用前照灯の走行ビームとすれ違
いビームとを切り換え制御するヘツドランプコン
トロール装置であつて、前記切り換え制御を、ブ
レーキペダルの踏み込み操作に連動させたことを
特徴としている。

《作用》 上述のヘツドランプコントロール装置では、走
行中に対向車が接近すると、運転者は、足でブレ
ーキペダルを踏んで前照灯の照射方向を切り換
え、手ではステアリング操作のみを行う。

《実施例》 以下、図面を参照して本考案のヘツドランプコ
ントロール装置を説明する。

第２図に示すように、自動車の前照灯であるヘ
ツドランプ１は、それに内蔵した光源を制御する
ことにより、ハイビーム２とロウビーム３とに切
り換わるように構成されている。そして、光源を
ハイビーム２及びロウビーム３に切り換えるため
の手動式スイツチであるコンビネーシヨンスイツ
チレバー４が、車内のステアリング５の部分に設
けられている。さらに、ブレーキペダル６を踏む
ことで作動する電磁スイツチ２２（第１図参照）
が、前記手動式スイツチと並列に設けられてい
る。

そして、ヘツドランプコントロール装置を構成
する回路は、第１図に示すようになつている。図
中の符号７はバツテリを示しており、このバツテ
リ７からヘツドランプ１までの間に手動回路と自
動回路の２系統の回路が設けられている。

手動回路は、バツテリ７のプラス側が、ランプ
スイツチ１０を介して、ステアリング５の横に取
り付けられたコンビネーシヨンスイツチレバー４
によつて作動される手動式切り換えスイツチ１１
と接続され、この手動式切り換えスイツチ１１の
一方の出力端１１ａがハイビーム用光源８ａに接
続され、他方の出力端１１ｂがロウビーム用光源
８ｂに接続されて、これらハイビーム用及びロウ
ビーム用の光源８ａ，８ｂがそれぞれバツテリ７
のマイナス側に接続されて構成されている。

さらに、前記構成の通常の手動回路に並設され
た自動回路は次のように構成されている。

バツテリ７のプラス側がブレーキペダル５に設
けられたブレーキスイツチ１３とブレーキランプ
１４とに順次接続され、バツテリ７のマイナス側
に接続されて、ブレーキランプ１４の回路が構成
されている。

さらに、ブレーキスイツチ１３とブレーキラン
プ１４の間に分岐点１５が設けられ、この分岐点
１５に、自動制御セツトスイツチ１６と抵抗１７
を介して、Ｔ形フリツプフロツプ１８の入力端
CPが接続されている。このＴ形フリツプフロツ
プ１８の出力端Ｑに、抵抗１９を介して、スイツ
チング素子としてのトランジスタ２０のベースが
接続されている。トランジスタ２０のエミツタは
アースされ、コレクタが、電磁スイツチ２２のソ
レノイド部２２ａを介して、前記手動回路のラン
プスイツチ１０と手動式切り換えスイツチ１１と
の間に設けられた第１分岐点２３に接続されてい
る。

この分岐点２３と手動式切り換えスイツチ１１
との間には前記自動制御セツトスイツチ１６と連
動する第１連動スイツチ２４が設けられており、
この第１連動スイツチ２４と第１分岐点２３との
間に第２分岐点２５が設けられている。第２分岐
点２５は、前記自動制御セツトスイツチ１６と連
動する第２連動スイツチ２６を介して、電磁スイ
ツチ２２のスイツチ部２２ｂに接続されている。
この電磁スイツチ２２のスイツチ部２２ｂの２つ
の出力端は、ハイビーム用光源８ａ及びロウビー
ム用光源８ｂにそれぞれ接続されている。そし
て、このスイツチ部２２ｂは、ソレノイド部２２
ａの非通電時にロウビーム用光源８ｂ側に接触
し、ソレノイド部２２ａの通電時にハイビーム用
光源８ａ側に接続されるように構成されている。
なお、前記自動制御セツトスイツチ１６、第１連
動スイツチ２４及び第２連動スイツチ２６は、セ
ツトスイツチ１６及び第２連動スイツチ２６が
ON状態になつたときに第１連動スイツチ２４が
OFF状態になり、スイツチ１６，２６がOFF状
態になつたときにスイツチ２４がON状態になる
ように設定されている。

以上のように構成されたヘツドランプコントロ
ール装置では、ヘツドランプ１のハイビーム２及
びロウビーム３の切り換えは次のようにして行わ
れる。

手動によりヘツドランプ１の切り換えを行うと
きは、自動制御セツトスイツチ１６をOFFさせ
る。これにより、第１連動スイツチ２４がON、
第２連動スイツチ２６がOFFとなる。そして、
ランプスイツチ１０をONすると、第１連動スイ
ツチ２４及び手動式スイツチ１１を介してランプ
バルブ１が通電され、ハイビーム２とロウビーム
３の切り換えは、手動式スイツチ１１によつて行
われる。

ブレーキペダル５の踏み込み操作に連動してヘ
ツドランプ１の切り換えを行うときは、自動制御
セツトスイツチ１６をONさせる。これにより、
第１連動スイツチ２４がOFF、第２連動スイツ
チ２６がONとなる。そして、ランプスイツチ１
０をONすると、第２連動スイツチ２６及び電磁
スイツチ２２を介してランプバルブ１が通電され
る。そして、ランプバルブ１の切り換えを行うと
きは、運転者が足でブレーキペダル６を踏む。こ
れにより、ブレーキスイツチ１３がON状態にな
り、ブレーキランプ１４が点灯するとともにセツ
トスイツチ１６を介してＴ形フリツプフロツプ１
８にハイレベルの信号が入力し、出力端Ｑからの
出力信号の状態が反転する。これを第４図のタイ
ムチヤートで説明すると、第４図ａはブレーキス
イツチ１３の断続によりＴ形フリツプフロツプ１
８の入力端CPに入力する信号を示している。こ
の信号は、ブレーキスイツチ１３がON状態にな
つている間はハイレベルの信号を出し、OFF状
態になるとロウレベルに戻るようになつている。
この図においてブレーキペダル５を一度踏むと、
第４図ｂのように、出力端Ｑの状態が変化してハ
イレベルの信号を出力し、もう一度踏むと、さら
に出力端Ｑの状態が変化してロウレベルの信号を
出力する。そして、出力端Ｑからのハイレベルの
信号の出力に対してトランジスタ２０が作動さ
れ、ソレノイド部２２ａに通電あるいは非通電さ
せてスイツチ部２２ｂを切り換える。これによ
り、運転者は、足でヘツドランプ１をハイビーム
２あるいはロウビーム３に切り換え、手ではステ
アリング操作のみを行う。

《考案の効果》 以上のように、本考案のヘツドランプコントロ
ール装置では、運転者は、足で車両用前照灯を走
行ビームあるいはすれ違いビームに切り換え、手
はステアリング操作のみを行うことができ、ハン
ドル誤操作を起こすおそれがなくなつて車両走行
時の安全性が向上するという利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のヘツドランプコントロール装
置の回路図、第２図は本考案のヘツドランプコン
トロール装置を備えた車両を示す概略側面図、第
３図は第２図の車両のステアリング部を示す正面
図、第４図はブレーキスイツチとＴ形フリツプフ
ロツプの出力信号を示すタイムチヤートである。 １……ヘツドランプ、２……ハイビーム、３…
…ロウビーム、５……ステアリング、６……ブレ
ーキペダル、１３……ブレーキスイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車両用前照灯の走行ビームとすれ違いビームと
   を切り換え制御するヘツドランプコントロール装
   置であつて、前記切り換え制御を、ブレーキペダ
   ルの踏み込み操作に連動させたことを特徴とする
   ヘツドランプコントロール装置。