JPH0448450A - 記録感度の高い光磁気記録方法 - Google Patents

記録感度の高い光磁気記録方法

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JPH0448450A
JPH0448450A JP2154288A JP15428890A JPH0448450A JP H0448450 A JPH0448450 A JP H0448450A JP 2154288 A JP2154288 A JP 2154288A JP 15428890 A JP15428890 A JP 15428890A JP H0448450 A JPH0448450 A JP H0448450A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、記録感度の高い光磁気記録方法に関する。
〔従来の技術〕
最近、高密度、大容量、高いアクセス速度、並びに高い
記録及び再生速度を含めた種々の要求を満足する光学的
記録再生方法、それに使用される記録装置、再生装置及
び記録媒体を開発しようとする努力が成されている。
広範囲な光学的記録再生方法の中で、光磁気記録再生方
法は、情報を記録した後、消去することができ、消去し
た後、再び新たな情報を記録することが繰り返し可能で
あるというユニークな利点のために、最も大きな魅力に
満ちている。
この光磁気記録再生方法で使用される記録媒体は、記録
層として垂直磁気異方性を有する磁性薄膜を用いるもの
である。磁性薄膜は、代表的には、非晶質の重希土類−
遷移金属合金からなる。具体的な合金例としては、Gd
FeやGdCo、 GdFeCo、 TbFe、TbC
o、 TbFeCoなどが挙げられる。
記録層は、一般に同心円状又はらせん状の溝又は突条か
らなるトラックを有しており、このトラック上に情報が
記録される。
記録すべき情報は、予め2値化されており、情報は、磁
化の向きが上向きの小さな磁区(ビット、ビット又はマ
ークと呼ばれる)と磁化の向きが下向きの小さな磁区の
2つで表現される。ここでは、最近の例にならって前者
をマークB1と呼び、後者をマークB。と呼ぶことにす
る。これらのマークB、、BOは、デジタル信号の0.
 1の何れか一方と他方にそれぞれ相当する。
一般に、記録層の磁化の向きは、媒体製造後つまり記録
前に、強力な外部磁場を印加することによって上向き又
は下向きに揃えられる。この処理を初期化(initi
alize)と呼ぶ。
初期化する理由は、■磁性薄膜は、成膜状態では、磁化
の向きが不揃いであることと、■実際の記録では、ビッ
トを形成するときに必要な記録磁界Hbの向きを高速で
変える(変調する)ことは実際困難であるから、専ら、
一方のマーク(マークB、)だけを情報に従い作成した
いからである。
記録前に、記録層の磁化の向きを全体に上向き又は下向
きの一方(マークB。の向きに相当)に揃えておき、そ
の上で反対の向きの磁化を有するマークB、を2値化情
報に従い間欠的に形成するのである。
情報は、このマークB、の有無及び/又はマーク長によ
って表現される。これか実際の記録方法である。
マークの形成は、直径1ミクロン程度に小さく絞ったレ
ーサービームと記録磁界Hbを用いて行われる。つまり
、レーザービームを照射することにより、磁性薄膜のそ
の部分をキュリー点以上に加熱して保磁力をセロにする
。その上でレーザービームの照射を止めるか又はビーム
から遠ざけると、照射された部分の温度は自然に冷えて
行く。
キュリー点以下に冷えると、その部分に保磁力が再び現
れる。そのとき記録磁界Hbが存在すると、磁化の向き
は、Hbの向きに倣う。こうして、Hbの向きと同じ向
きの磁化を持ったマークB1が形成される。
形成されたマークB1は、磁気光学効果(カー効果又は
ファラデー効果)を利用して検出され、それにより記録
された情報が再生される。
〔発明か解決しようとする課題〕
ところで、C/N比は、■θにと■再生時に照射するレ
ーザービームの強度に対し、正の相関関係かある。そこ
で、C/N比を高くするためには、■θにの大きい磁性
材料を選ぶ必要があり、そうすると、θにの大きい磁性
材料は、例外なくキュリー点が高い。また、C/N比を
高くするためには、■再生時にレーザービームの強度を
高くすると、記録層の温度がキュリー点を越えてしまい
、その結果、情報が消失してしまうので、なるべくキュ
リー点の高い磁性材料を選ぶ必要がある。
しかし、従来の記録方法は、上述の如く、キュリー点以
上に加熱して保磁力をゼロにする必要がある。従って、
キュリー点の高い磁性材料を選ぶと、記録感度が低くな
るという問題点が発生する。
つまり、高強度のレーザービーム光源が必要になり、或
いは記録線速度を低くしなければならない。
換言すれば、従来の記録方法は、記録感度を向上させよ
うとすると、キュリー点の低い磁性材料を選ぶ必要があ
り、そのため、C/N比が低下するという問題点があっ
た。
従って、本発明の目的は、C/N比を低下させることな
く、記録感度を高くすることにある。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者は、鋭意研究した結果、特殊な2層膜
光磁気記録媒体に着目した。この媒体は、[垂直磁気異
方性を有する磁性薄膜からなる第1層と、垂直磁気異方
性を有し第1層よりキュリー点が高いか又はほぼ等しい
磁性薄膜からなる第2層との少なくとも2層が、互いに
交換結合した状態で積層されており、かつ、室温で第1
外部磁界により第1層の磁化の向きは変えないで第2層
の磁化の向きだけを所定の向きに向けることが可能な光
磁気記録媒体」である。
この媒体は、特開昭62−175948号や特開平12
77349号公報に記載されたオーバーライド可能な多
層光磁気記録媒体の一例として公知である。
この媒体は、交換結合した種々の多層膜媒体のうち、第
1外部磁界He l又はその他の手段で第1層の磁化の
向きは変えないで第2層の磁化の向きだけを所定の向き
に向けることが室温で可能なものである。
「所定向き」とは、本明細書では、磁性薄膜の膜面に対
して垂直方向であって、かつ上向き又は下向きの一方を
意味する。反対向きとは、他方を意味する。尚、2層膜
媒体の場合には、第1層の磁化の向きと第2層の磁化の
向きが同じ方向のとき安定である(第1層と第2層との
間に磁壁ができない)パラレルタイプ(Pタイプ)と、
逆向きのとき安定なアンチパラレルタイプ(Aタイプ)
の2つのタイプがある。
本発明は、このような媒体を用いる発明であり、次の第
1〜第2の2つの発明からなる。
第1発明(請求項第1項)は、 ステップl: 垂直磁気異方性を有する磁性薄膜からな
る第1層と、垂直磁気異方性を有し第1層よりキュリー
点が高いか又はほぼ等しい磁性薄膜からなる第2層との
少なくとも2層が、互いに交換結合した状態で積層され
ており、かつ、室温で第1外部磁界により第1層の磁化
の向きは変えないで第2層の磁化の向きだけを所定の向
きに向けることが可能な光磁気記録媒体であって、現に
、少なくともこれから記録する部分において、第2層の
磁化の向きが所定の向きにあり、かつ第1層と第2層と
の間に磁壁がある状態にある媒体を用意すること;及び ステップ2:  「第1層のキュリー点TCIより低く
、かつ、第1層と第2層との間の磁壁を消失させる最も
低い温度TLSより高いか又は等しい温度」を前記媒体
に与える第1強度レベルと、温度Ttsより低い温度を
前記媒体に与える第2強度レベルとの間で、記録すべき
情報に従いパルス変調されたレーザービームを、前述の
[これから記録する部分」に照射すること□第1強度レ
ベルのビームが照射された場合には、結果として、第1
層と第2層との間に磁壁のないマークB1が形成され、
第2強度レベルのビームが照射された場合には、マーク
B1か形成されない    ・からなる光磁気記録方法
である。
第2発明(請求項第2項)は、 第1発明におけるステップl及び2の後に、ステップ3
. 少なくとも記録した部分に、第1外部磁界とは向き
が反対の第2外部磁界を印加することにより、1つのマ
ークB1と隣のマークB1との間の領域(マークB0に
相当)における第1層と第2層との間に存在する磁壁を
消失させること: を付加したものである。
〔作用〕
既述のように、本発明で使用される媒体には、Pタイプ
とAタイプがあるが、Pタイプを例にとり、本発明の詳
細な説明する。
Pタイプ媒体は、第1層、第2層の磁化の向きが同じと
き安定であり、両層間に磁壁ができない。
この状態を下に示す。これは、磁化の向きが下向きの例
である。
この状態で上向きの第1外部磁界Hslを印加すること
により、第1層の磁化の向きは変えないで、第2層の磁
化の向きを上向きにする。つまり、両層の磁化の向きを
両層間に磁壁が生じるように揃えたとする。この状態を
下に示す。
HC4=第2層の保磁力 Ms+=第1層の飽和磁気モーメント Ms□=第2層の飽和磁気モーメント 1+=第1層の膜厚 tz=第2層の膜厚 σ、=交換結合力(界面磁壁エネルギー)第1層と第2
層は、保磁力及び交換結合によって、相手方に影響を与
える。保磁力が小さい層の磁化の向きは、大きい層の磁
化の向きに倣う。また、それぞれの層は、交換結合力を
通じて、自分の磁化の向きに対して安定な向きに向けよ
うとする影響力を及ぼす。この影響力は、 (−は磁壁を表す) この状態2は媒体全体に存在しなくともよく、これから
記録しようとする部分にだけ存在していてもよい。
今、ここで、上向きを正、下向きを負とし、下記の略語
を使用する。
)(o、=第1層の保磁力 で示される。
室温TRで状態2が(準)安定に存在するための条件式
は、2層膜媒体の場合、下記式2〜4で表される。
Pタイプ: 両者をまとめると、下記式5になる。
式5: HC2>      −−一式4 2M5+j2 他方、第1外部磁界H21により第1層の磁化が反転し
ない条件式は、式5−1である。
Pタイプ。
σ。
Hcl−>)(、、−式5−1 2M5.t Aタイプ σ。
Hc++      >He1−  式5−12M5+
t+ また、第1外部磁界He +により第2層の磁化が反転
する条件式は、式5−2である。
状態2は、式2〜4が満足されれば、室温で比較的安定
(準安定)に存在する。比較的安定と言うのは、磁壁が
ない場合(状態l)に比べると、不安定であるからであ
る。
そして、下記に示すように、第ルベルのレーザービーム
を照射して局部的に加熱すると、第1層のキュリー点T
。1に至る相当前に、次の条件式が同時に満足される。
満足される最も低い温度で温度をTLSと呼ぶ。
Ms2tz 式6・式7から理解されるように、第1層の磁化の向き
は、反転し、第2層に対して安定な向き(ここではPタ
イプ故にパラレルな向き)に倣い、磁壁が消滅する。こ
の状態が状態3である。
状態3から理解されるように、ビームの照射された部分
は、第1層の磁化の向きは、上向き官となり、「上向き
?マークBiが形成される。そのマークには、磁壁(−
)がない。
それに対して、ビームの照射されなかった部分は、第1
層の磁化の向きは、下向き8(マークB0に相当する)
のままである。その部分には、磁壁(−)が残っている
従って、レーサービームを2値化情報に従い間歇的にト
ラックに照射すれば、情報に従ったマークB1がトラッ
クの第1層上に形成され、記録が完了する。
尚、温度TLS付近で第4外部磁界H64が、を同時に
満足するように作用させると、温度TLSより低い温度
で、第1層の磁化の向きは、反転し、第2層に対して安
定な向きに倣い、磁壁が消滅するので好ましい。
以上の説明は、Pタイプを引用したが、Aタイプも同様
に説明される。
以上が、第1発明の記録の原理である。この方法によれ
ば、記録(マークB1の形成)は第1層のキュリー点T
。Iより相当低い温度TLSで実行される。それ故、高
いキュリー点の磁性材料を用いても、記録感度は高くな
る。
そこで、第1層からの反射光を用い、カー効果を利用す
れば、情報が再生される。
っており、やや不安定(準安定)である。従って、保存
安定性に不安が残る。また、再生時にC/N比を上げよ
うとして、レーサービームを強くすると、温度がTLS
に近づく危険かある。仮にTLSになると、上述の如く
、磁壁のあるマーク8は、磁壁のないマーク?に変わり
、そのため記録が消失することになる。
そこで、第1外部磁界とは向きが反対の弱い第2外部磁
界He rを印加することにより、下に示すように、磁
壁のあるマーク8だけを、その第2層の磁化を反転させ
る。
その結果、記録された部分の状態は、状態4に示される
ただ、状態3から理解されるように、ビームの照射され
なかった部分には、磁壁(−)が残第2外部磁界HC2
は、磁壁のないマーク今の第2層の磁化を反転させては
ならないので、式8を満足する弱い磁界である。
式8: 題はない。ただし、第2層のキュリー点T C2以上に
上げてはならない。仮にキュリー点T c 2以上に加
熱すると、情報が消えてしまう。第2層のキュリー点T
。2は、第1層のそれより高いので、第2層にレーザー
ビームを照射して、その反射光から再生する方法を採用
すれば、ビーム強度を高くできるので、C/N比を高く
できる。
第1発明に、このH,□を印加するステップ3を付加し
たものが第2発明である。ステップ3は、再生する直前
に実行してもよい。
もともとHc+>H(1であるので、式8が満足されれ
ば、HcI>  He□ か満足されるから、Hclか
第1層の磁化を反転させる危険はない。
状態4から理解されるように、情報は第1層、第2層の
両方に残り、しかも、両層の間に磁壁もなく、そのため
、マークはB、 、B、とも安定である。
そのため、再生時にレーザービームを照射することによ
り、磁性薄膜の温度がTLSを越えても問ところで、第
1発明のステップ1では、上述の如き性質又は能力を持
った媒体であって、現に、少なくともこれから記録する
部分において、第1層と第2層との間に磁壁がある状態
にある媒体を用意する。
そこで、次に磁壁の存在する状態にある媒体の調製方法
について具体例をいくつか説明する。
調製方法A Pタイプの媒体の場合、先ず、Hc j(> HC2)
より大きな外部磁界を室温にて印加して両層の磁化の向
きを所定向きに揃え    この状態では、両層の間に
磁壁はない     、その後に第1外部磁界He l
を印加して第2層の磁化の向きだけを反対向きに揃える
ことにより、第1層と第2層との間に磁壁がある状態に
する。 この処理は、媒体全体でもよいし、これから記
録しようとする部分だけでもよい。
調製方法B: Aタイプの媒体の場合、HC,(>8.2)より大きな
外部磁界を室温にて印加して両層の磁化の向きを所定向
きに揃える。
これだけで両層の間に磁壁が存在する状態が得られる。
この処理は、媒体全体でもよいし、これから記録しよう
とする部分たけてもよい。
調製方法C・ 前項A、Hの方法では、大きな外部磁界を必要とするの
で、媒体全体を加熱して保磁力を低下させた状態で、前
項の方法を実行する。
週製互広旦: 先ず、媒体に対し、反対向きの第3外部磁界H13(下
記式を満足するもの) Pタイプ: Aタイプ を室温で印加することにより、第2層の磁化の向きを反
対向きにする。この状態では、両層の間に磁壁のある場
合とない場合があるかもしれないが、いずれか不明であ
るし、磁壁のある(又はない)場所も不明である。
次に「第2層のキュリー点より低く、かつ、第1層と第
2層との間の磁壁を消失させる最も低い温度T LS以
上の温度」を前記媒体に与える第3強度レベルのレーザ
ービームを、変調することなく、前記媒体に照射し、そ
れにより、両層の間に存在したかもしれない磁壁を消失
させる。
そこで、今度は、媒体に対し所定向きの第1外部磁界H
a lを印加することにより、第2層の磁化の向きを所
定向きにする。
そうすると、両層の間に磁壁が生じる。
この処理は、媒体全体に実行してもよいし、これから記
録しようとする部分だけに実行してもよい。
調製方法E: 変調されないレーザービームを照射するか又は全体を加
熱することにより、媒体の温度を第1層のキュリー点T
 e 1以上に上げる。そうすると、第1層の磁化は消
失し、第2層の保磁力Hc 2は相当に小さくなる。こ
こで、第4外部磁界H64(特開昭62−175948
号や特開平1−277349号の発明でいう記録磁界H
bに相当)を印加しておくと、He t> H= 2に
なるので、第2層の磁化の向きは、H64に倣う。この
状態が状態5である。
ここでビームの照射を止めるか又は遠ざけるか、或いは
加熱を止めると、下記に説明する状態8へと変化する。
しかし、ビームの照射又は加熱を続けると、媒体の温度
はやがて第2層のキュリー点Te2を越える。そうする
と、第2層の磁化も消失し、状態6になる。
そこで、ビームの照射を止めるか又は遠ざけるか、或い
は加熱を止めると、加熱された部分は自然に冷えて、そ
の部分の温度は室温へと降下する。
媒体温度がキュリー点TC2より少し下がると、第2層
に磁化が現れる。その向きは、第3外部磁界H0により
、それと同じ向きとなる。これが状態7である。
更に冷却が進んで、第1層のキュリー点TCI以下にな
ると、第1層に磁化が現れる。第1層の磁化の向きは、
第2層からの交換結合力を受けるので、第2層に対して
安定な向きであり、その時の温度でPタイプであれば、
同じ向きであり、Aタイプであれば、反対向きとなる。
Pタイプの場合、状態8となる。
後述する補償温度T + o whp  が、室温とキ
ュIJ−点との間にある磁性薄膜では、これを越えると
PタイプはAタイプになり、AタイプはPタイプに変化
する。
従って、キュリー点から冷える過程で第1層、第2層に
現れた磁化の向きは、更に室温まで冷却される過程で、
反転することがある。
しかしながら、いずれにせよ、室温では両層の間に磁壁
はない。
そこで、最後に所定の向きの第1外部磁界H8□を媒体
に印加する。そうすると、第2層だけが所定の向きを向
き、両層の間に磁壁が生じる。
これが状態9である。
(□は磁壁) これでステップ1が完了する。尚、以上の説明から理解
されるように、第2層が室温とキュリー点との間に補償
温度T Haa+p  を有する場合には、第1外部磁
界H61と第4外部磁界Ha lとは同じ向きである。
〔補償組成の説明〕
第1層と第2層の双方とも、遷移金属 (transition metal)−重希土類金属
(heavy rareearth  metal)合
金組成から選択された場合には、各合金としての外部に
現れる磁化の向き及び大きさは、合金内部の遷移金属原
子(以下、TMと略す)のスピン(spin)の向き及
び大きさと重希土類金属原子(以下、REと略す)のス
ピンの向き及び大きさとの関係で決まる。例えばTMの
スピンの向き及び大きさを点線のベクトル′i′で表わ
し、REのスピンのそれを実線のベクトル↑で表し、合
金全体の磁化の向き及び大きさを二重実線のベクトル官
で表す。このとき、ベクトル?はベクトル゛i゛とベク
トル↑との和として表わされる。ただし、合金の中では
TMスピンとREスピンとの相互作用のためにベクトル
′1゛とベクトル↑とは、向きが必ず逆になっている。
従って1、:、と↑との和或いは↓と′1゛との和は、
両者の強度が等しいとき、合金のベクトルはセロ(つま
り、外部に現れる磁化の大きさはゼロ)になる。このゼ
ロになるときの合金組成は補償組成(compensa
t ioncomposition )と呼ばれる。そ
れ以外の組成のときには、合金は両スピンの強度差に等
しい強度を有し、いずれか大きい方のベクトルの向きに
等しい向きを有するベクトル(?又は8)を有する。
このベクトルの磁化が外部に現れる。例えば↑は会とな
り、↑:は8となる。
ある合金組成のTMスピンとREスピンの各ベクトルの
強度が、どちらか一方が大きいとき、その合金組成は、
強度の大きい方のスピン名をとって○Oリッチ例えばR
Eリッチであると呼ばれる。
第1層と第2層の両方について、7Mリッチな組成とR
Eリッチな組成とに分けられる。従って、縦軸座標に第
1層の組成を横軸座標に第2層の組成をとると、媒体全
体としては、種類を次の4象限に分類することができる
。先に述べたPタイプは■象限と■象限に属するもので
あり、Aタイプは■象限と■象限に属するものである。
REリッチ(第1層) TMリッチ←−−−一士一一一−→REリッチTMリッ
チ(第1層) (縦横座標の交点は、両層の補償組成を表す。〉する。
第1層と第2層の補償温度の有無について分類すると、
媒体は4つのタイプに分類される。第1象限の媒体は、
4つ全部のタイプが含まれる。
そこで、第1層と第2層の両方についてREリッチかT
M’Jッチかで分け、かつ補償温度を持つか持たないか
で分けると、記録媒体は次の9クラスに分類される。
〔補償温度の説明〕
一方、温度変化に対する保磁力の変化を見ると、キュリ
ー点(保磁力上口の温度)に達する前に保磁力が一旦無
限大に増加してまた降下すると言う特性を持つ合金組成
がある。この無限大のときに相当する温度は補償温度(
Tc、、、、 )と呼ばれる。
補償温度は、7Mリッチの合金組成においては、室温か
らキュリー点の間には存在しない。室温より下にある補
償温度は、光磁気記録においては無意味であるので、こ
の明細書で補償温度とは室温からキュリー点の間に存在
するものを言うことに第1表 第 1 表 (続き) 〔クラスlの説明〕 第1表に示したクラス1の記録媒体(Pタイプ・■象限
・タイプ1)に属する媒体Nα1を例にとり、本発明の
原理を詳細に説明する。
この媒体Nα1は、 TR<Tc−9l<TLS<TCI≦T c 2及び 
T comp、2  <Tc の関係を有する。T、。4,2は、TLSよりも高くと
も、等しくとも、低くともよいが、説明を簡単にする目
的から、以下の説明では、 TLS<Tゎ。ヵ22とする。同じく、説明を簡単にす
る目的から、Tc1くTe2とする。
以上の関係をグラフで示すと、第1図の如くなる。
なお、細線は第1層のグラフを示し、太線は第2層のグ
ラフを示す。
この媒体Nα1は、式2〜式4を満足し、式5を満足す
る第1外部磁界H11により、第1層の磁化はそのまま
にして第2層の磁化だけを所定向き?(↑、)に向ける
ことができる。
ステップl (調製方法D): 次式 %式% を満足する第3外部磁界He+により第2層の磁化を反
対向き8(↓−)に向かせる。このとき、°第1層の磁
化の向きは不明であるが、下記状態10a又は10bの
何れかである。
ここで、「第2層のキュリー点TCIより低く、かつ両
層の間の磁壁を消失させる温度TLS以上の温度」を媒
体に与える第3強度レベルのレーザービームを変調する
ことなく(つまり、DC点灯で)照射する。
そうすると、媒体の温度は上昇し、最初にT e o□
1を越えたとする。そうすると、媒体はPタイプからA
タイプに変わる。そして、第1層のRE、TM各ススピ
ン方向は変わらないが、強度の大小関係が逆転する。そ
の結果、第1層の磁化が反転する(状態10a→状態1
1a 、状態10b→状態11b)。
レーザービームの照射が続いて、媒体温度は、やがてT
L5に達する。そうすると、 この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
媒体温度は低下を始める。媒体温度かT e o□2、
以下に冷えると、Aタイプから元のPタイプに戻る。そ
して、第1層のREスピンと7Mスピンとの大小関係が
逆転する(T−!t)。
その結果、第1層の磁化は、反対向き8となる。
これが状態13である。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。つまり状態11aが
状態12に遷移する。他方、状態11bはもともと安定
な向きであるので、そのままの状態を保ち、状態12と
同じになる。
この状態13は媒体温度が室温まで下がっても保持され
る。
尚、媒体の温度がTL、に達した後、更に温度が上昇し
て媒体温度が第1層のキュリー点TCIを越えて温度T
、(T、<TC□)に達したとする。そうすると、第1
層の磁化は消失し、状態12−2となこれか状態12−
4である。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
媒体温度は低下を始める。媒体温度が第1層のキュリー
点TCIより少し下がると、第1層に磁化か現れる。こ
の磁化の向きは、交換結合力を介して第2層の影響を受
けて、第2層に対して安定な向き(アンチパラレルな向
き)となる。この状態が状態12−3である。
媒体温度が更に冷えて、Tcot+b、l以下になった
とする。そうすると、媒体はAタイプから元のPタイプ
に戻る。そして、第1層のREスピンと7Mスピンとの
大小関係が逆転する( Tニー !’ )。
その結果、第1層の磁化は、反対向きaとなる。
この状態12−4は、状態13と同しである。つまり、
媒体温度か■TLSをピークとし、そこから降下を始め
て室温に戻っても、或いは■第1層のキュリー点T。1
以上で第2層のキュリー点TC2より低い温度T、をピ
ークとし、そこから降下を始めて室温に戻っても、結局
、同じ状態13(−状態124)に至る。前者■を経る
か後者■を経るかは、媒体の回転数(移動速度)が同じ
であれば、第3レベルの高さに依存する。このことは、
これ以降のクラスの媒体でも同一であり、従って、そこ
の説明では、キュリー点TCIを越した場合の説明は省
くことにする。
とまれ、こうして、両層の間に磁壁のないことが確実な
状態の媒体を得ることができる。
次に、この媒体に所定向き↑の第1外部磁界Htlを印
加する。そうすると、例外なく状態14になる。
転する。その結果、第1層の磁化が反転する。これが状
態15である。
ステップ2: 「第1層のキュリー点Tc+より低く、かつ両層間の磁
壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温度」を媒体
に与える第1強度レベルと温度TLSより低い温度を媒
体に与える第2強度レベルとの間で、記録すべき2値化
情報に従い変調されたレーザービームを、相対移動して
いる媒体に照射する。
まず、第ルベルのビームが照射された場合を説明する。
照射により媒体温度は上昇しT C611pを越える。
そうすると、媒体はPタイプからAタイプに変わる。そ
して、第1層のRE、TM各ススピン方向は変わらない
が、強度の大小関係が逆レーザービームの照射が続いて
、媒体温度は、やがてTLSに達する。そうすると、 σW の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。これに伴い磁壁が消
失する。これで状態15が状態16に遷移する。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
、媒体温度は低下を始める。媒体温度がTc6..9.
’以下になると、Aタイプから元のPタイプに戻る。そ
して、第1層のREスピンとTMスピンの強度の大小関
係の逆転が起こる(↑:→↑:)。
その結果、第1層の磁化は反転し、所定向き官となる。
これが状態17である。
状態17のマークB1が形成され、第2レベル(ゼロを
含む)が照射されたときには、状態14 (マークB、
)が残り、情報が記録されたことになる。
第ルベル(マークB、)  第2レベル(マークBe)
この状態17は、媒体温度が室温まで低下しても保持さ
れる。
次に第2レベルのビームが照射された場合を説明する。
この場合には、媒体温度はTLSに達しないので、磁壁
は消滅しない。従って、ビーム照射により、仮に媒体温
度がT、。、21を越えても、ビーム照射がなくなって
室温に戻れば、状態14が再現される。
従って、第ルベルが照射されたときには、〔クラス4〕 第1表に示したクラス4の記録媒体(Pタイプ・I象限
・タイプ4)に属する媒体Nα4を例にとり、本発明の
原理について詳細に説明する。
この媒体Nα4は、 Tll <TLS<TCI≦Tc! の関係を満足する。説明を簡単にする目的から、以下の
説明では、TCI<Te2とする。この関係をグラフで
示すと、第2図の如くなる。
この媒体N(L4は、式2〜式4を満足し、式5を満足
する第1外部磁界H11により、第1層の磁化はそのま
まにして第2層の磁化だけを所定向き?(↑二)にする
ことができる。
ステップ1 (調製方法A)。
今、媒体の磁化の向きは不明であるが、の外部磁場を印
加すると、両層の磁化の向きは反対向き↓となる。これ
が状態40である。
次いで、式5を満足する第1外部磁界H21を所定向き
↑に印加すると、第1層の磁化の向きはそのままで、第
2層の磁化のみが所定向き?(↑)となる。これが状態
41である。
ステップ2: 「第1層のキュリー点TCIより低く、かつ両層間の磁
壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温度」を媒体
に与える第1強度レベルと温度TLSより低い温度を媒
体に与える第2強度レベルとの間で、記録すべき2値化
情報に従い変調されたレーザービームを、相対移動して
いる媒体に照射する。
まず、第ルベルのビームが照射された場合を説明する。
照射により媒体温度は上昇し温度TLSに達する。そう
すると、 により、媒体温度が多少上昇しても、ビーム照射がなく
なって室温に戻れば、状態41が再現される。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。これに伴い磁壁も消
失する。この状態が状態42である。
従って、第ルベルが照射されたときには、状態42のマ
ークB1が形成され、第2レベル(セロを含む)が照射
されたときには、状態41(マークBo)が残り、情報
が記録されたことになる。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
、媒体温度は低下を始める。この状態42は、媒体温度
が室温まで下がっても、維持されるその結果、第1層に
所定向き嘗のビットが形成される。
次に第2レベルのビームが照射された場合を説明する。
この場合には、媒体温度はTLSに達しないので、磁壁
は消滅しない。従って、ビーム照射第ルベル(マークB
、) 第2レベル(マークB。) 〔クラス5の説明〕 次に第1表に示したクラス5の記録媒体(Aタイプ・■
象限・タイプ3)に属する媒体Nα5を例にとり、本発
明の原理について詳細に説明する。
この媒体Nα5は、 TR<Tea+1jp、 l<TLS<TCI≦TC2
の関係を有する。説明を簡単にする目的から、以下の説
明では、Tc+くTczとする。この関係をグラフで示
すと、第3図の如くなる。
この媒体Nα5は、式2〜4を満足し、式5を満するH
 e lにより、第1層の磁化はそのままにして第2層
の磁化だけを所定向き0(−)に向けることができる。
ステップl (調製方法D): 次式: を満足する第3外部磁界H3,により第2層の磁化を反
対向き8(↓・)に向かせる。このとき、第1層の磁化
の向きは、H13の向きに従うことはないので、状態5
0a又は50bの何れかである。
ここで、「第2層のキュリー点Tczより低く、かつ両
層の間の磁壁を消失させる温度TLS以上の温度」を媒
体に与える第3強度レベルのレーザービームを変調する
ことなく (つまり、DC点灯で)照射する。
そうすると、媒体の温度は上昇し、最初にT2゜mp、
 lを越えたとする。そうすると、媒体はAタイプから
Pタイプに変わる。そして、第1層のRE、TM各スス
ピン方向は変わらないが、強度の大小関係が逆転する。
その結果、第1層の磁化が反転する(状態50a→状態
51a 、状態50b→状態51b )。
レーザービームの照射が続いて、媒体温度は、やがてT
LSに達する。そうすると、 が状態53である。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向き(パラレル)となる。つまり
状態51aが状態52に遷移する。他方、状態51bは
もともと安定な向きであるので、そのままの状態を保ち
、状態52と同じになる。
この状態53は媒体温度が室温まで下がっても保持され
る。
その結果、両層の間に磁壁のないことが確実な状態な媒
体を得ることができる。
次に、この媒体に所定向き↑の第1外部磁界8 、1を
印加する。そうすると、例外なく状態54になる。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
媒体温度は低下を始める。媒体温度がT C6゜p1以
下に冷えると、Pタイプから元のAタイプに戻る。そし
て、第1層のREスピンと7Mスピンとの大小関係が逆
転する(+へ→↑:)。その結果、第1層の磁化は、所
定向き?となる。これ別!しに元ユ1シ、(調製方法E
): 自由な状態の媒体は、室温で下記の4つの状態の何れか
にある。
第ルベルより高い第4レベルのレーザービームを変調す
ることなく(つまり、DC点灯で)媒体に照射する。
そうすると、媒体の温度は上昇し、最初にTc+++n
p、lを越えたとする。そうすると、媒体はAタイプか
らPタイプに変わる。そして、第1層のRE、TM各ス
スピン方向は変わらないが、強度の大小関係が逆転する
。その結果、第1層の磁化が反転する(状態55a→状
態56a、状態55b→状態56b、状態55c 4状
態56c、状態55d →状態56d)。
ビームの照射が続き、やがて媒体温度はT□に上昇する
。THは、第2層のキュリー点に近いので、両層の保磁
力は小さくなる。(場合により第1層の保磁力H6lは
ゼロになる。)その結果、媒体は、下記(1)〜(3)
のいずれか1つの関係式%式% を満足する。そのため、両層の磁化は、はぼ同時に反転
し、Hb ↑の向きに従う。これが状態57である。
状態57の媒体がレーザービームのスポット領域から外
れると、媒体温度は低下を始める。媒体温度が低下して
Tc、、□1以下になると、Pタイプから元のAタイプ
に戻る。そして、第1層の7MスピンとREスピンの強
度の大小関係が逆転する(、°→↓・)。そのため、第
1層の磁化が反転し、反対向き8の磁化になる(状態5
8)。
そして、やがて媒体の温度は状態58のときの温度から
室温まで低下する。室温でのHCIは十分に大きく、次
式: が満足されるので、第1層の磁化は状態58のまま安定
に維持される。
その結果、両層の間に磁壁のないことか確実な状態な媒
体を得ることができる。
次に、この媒体に所定向き↑の第1外部磁界Ht lを
印加する。そうすると、例外なく状態59になる。
ステップ2 「第1層のキュリー点Tc1より低く、かつ両層間の磁
壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温度」を媒体
に与える第1強度レベルと温度TLSより低い温度を媒
体に与える第2強度レベルとの間で、記録すべき2値化
情報に従い変調されたレーザービームを、相対移動して
いる媒体に照射する。
まず、第ルベルのビームが照射された場合を説明する。
照射により媒体温度は上昇しT1゜、。
を越える。そうすると、媒体はPタイプからAタイプに
変わる。そして、第1層のRE、TM各ススピン方向は
変わらないが、強度の大小関係が逆転する。その結果、
第1層の磁化が反転する。これが状態60である。
レーザービームの照射が続いて、媒体温度は、やがてT
LSに達する。そうすると、 この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
、媒体温度は低下を始める。媒体温度がTeew+p、
1以下になると、Aタイプから元のPタイプに戻る。そ
して、第1層のREスピンと7Mスピンの強度の大小関
係の逆転が起こる(↑:→↑、)。
その結果、第1層の磁化は反転し、所定向き?となる。
これが状態62である。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。つまり状態60が状
態61に遷移する。
この状態62は、媒体温度が室温まで低下しても保持さ
れる。
次に第2レベルのビームが照射された場合を説明する。
この場合には、媒体温度はTLSに達しないので、磁壁
は消滅しない。従って、ビーム照射により、仮に媒体温
度がTcomp、lを越えても、ビーム照射がなくなっ
て室温に戻れば、状態59が再現される。
従って、第ルベルが照射されたときには、状態62のマ
ークB1が形成され、第2レベル(ゼロを含む)が照射
されたときには、状態59(マークB、)が残り、情報
が記録されたことになる。
第ルベル(マークB+)  第2レベル(マークBO)
〔クラス7の説明〕 次に第1表に示したクラス7の記録媒体(Pタイプ・■
象限・タイプ4)に属する媒体Nα7を例にとり、本発
明の原理について詳細に説明する。
この媒体Nα7は、 TRくTLsくT、1≦TCI の関係を有する。説明を簡単にする目的から、以下の説
明ではT。+ (T 、 2とする。この関係をグラフ
で示すと、第4図の如くなる。
この媒体Nα7は、室温で式2〜式4を満足し、室温で
式5を満足するH61により、第1層の磁化の向きはそ
のままに第2層の磁化の向きを、所定向き?(↑:)に
向けることができる。
ステップ1 (調製方法D): 次式。
を満足する第3外部磁界H1,により第2層の磁化を反
対向き8(畦)に向かせる。このとき、第1層の磁化の
向きは、Ho、の向きに従うことはないので、状態70
a又は70bの何れかである。
ここで、「第2層のキュリー点TC1より低く、かつ両
層の間の磁壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温
度」を媒体に与える第3強度レベルのレーザービームを
変調することなく(つまり、DC点灯で)照射する。
そうすると、媒体の温度は上昇し、TLSに達する。そ
うすると、 この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
媒体温度は低下を始める。状態71は媒体温度が室温ま
で下がっても保持される。
その結果、両層の間に磁壁のないことが確実な状態な媒
体を得ることができる。
次に、この媒体に所定向き↑の第1外部磁界Hslを印
加する。そうすると、例外なく状態72になる。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向き(パラレル)となる。つまり
状態70aが状態71に遷移する。他方、状態70bは
もともと安定な向きであるので、そのままの状態を保ち
、状態71と同じになる。
ステップ2: 「第1層のキュリー点T。1より低く、かつ両層間の磁
壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温度」を媒体
に与える第1強度レベルとTLSより低い温度を媒体に
与える第2強度レベルとの間で、記録すべき2値化情報
に従い変調されたレーザービームを、相対移動している
媒体に照射する。
まず、第ルベルのビームが照射された場合を説明する。
照射により媒体温度は上昇しTLSに達する。そうする
と、 明する。この場合には、媒体温度はT’tsに達しない
ので、磁壁は消滅しない。従って、ビーム照射により、
仮に媒体温度が多少上昇しても、ビーム照射がなくなっ
て室温に戻れば、状態72が再現される。
の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。つまり状態72が状
態73に遷移する。
従って、第ルベルが照射されたときには、状態73のマ
ークB1か形成され、第2レベル(セロを含む)が照射
されたときには、状態72(マークBo)が残り、情報
が記録されたことになる。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
、媒体温度は低下を始める。媒体温度が室温まで低下し
ても状態73は保持される。
次に第2レベルのビームが照射された場合を説第ルベル
(マークB+)  第2レベル(マークBO)〔クラス
8の説明〕 次に第1表に示したクラス8の記録媒体(Aタイプ・■
象限・タイプ2)に属する媒体NαBを例にとり、本発
明の原理について詳細に説明する。
この媒体Nα8は、 T B < T L S < T c +≦TC2の関
係を有する。説明を簡単にする目的から、以下の説明で
は、T (+ < T e2とする。   また、T。
。□2は、TLS、Telより低くても等しくても高く
ても良いが、説明を簡単にする目的から、以下の説明で
は、T L S < T c + < T c a□2
とする。この関係をグラフで示すと、第5図の如くなる
この媒体Nα8は、室温で式2〜式4を満足し、室温で
式5を満足するHalにより、第1層の磁化の向きはそ
のままに第2層の磁化の向きを、所定向き0(↑ト)に
向けることができる。
ステップ1 (調製方法D): 次式86: %式% を満足する第3外部磁界Hssにより第2層の磁化を反
対向き8(↓・)に向かせる。このとき、第1層の磁化
の向きは、H6,の向きに従うことはないので、状態8
0a又は80bの何れかである。
ここで、「第2層のキュリー点Tctより低く、かつ両
層の間の磁壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温
度」を媒体に与える第3強度レベルのレーザービームを
変調することなく (つまり、DC点灯で)照射する。
そうすると、媒体の温度は上昇し、TLSに達する。そ
うすると、 σW Hal<        ・・・・−・−・−式6%式
% の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向き(パラレル)となる。つまり
状態80aが状態81に遷移する。他方、状態80bは
もともと安定な向きであるので、そのままの状態を保ち
、状態81と同じになる。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
媒体温度は低下を始める。状態81は媒体温度が室温ま
で下がっても保持される。
その結果、両層の間に磁壁のないことが確実な状態な媒
体を得ることができる。
次に、この媒体に所定向き↑の第1外部磁界H2Iを印
加する。そうすると、例外なく状態82になる。
この状態は、Hlの影響がなくなっても維持され、ステ
ップ1が完了する。
ステップ2: 「第1層のキュリー点TCIより低く、かつ両層間の磁
壁を消失させる最も低い温度TLS以上の温度」を媒体
に与える第1強度レベルとTLSより低い温度を媒体に
与える第2強度レベルとの間で、記録すべき2値化情報
に従い変調されたレーザービームを、相対移動している
媒体に照射する。
まず、第ルベルのビームが照射された場合を説明する。
照射により媒体温度は上昇しTLSに達する。そうする
と、 σW の関係が成立し、第1層の磁化の向きは、第2層の磁化
の向きに対して安定な向きとなる。つまり状態82が状
態83に遷移する。
この状態でレーザービームのスポット領域から外れると
、媒体温度は低下を始める。媒体温度が室温まで低下し
ても状態83は保持される。
次に第2レベルのビームが照射された場合を説明する。
この場合には、媒体温度はTLSに達しないので、磁壁
は消滅しない。従って、ビーム照射により、仮に媒体温
度が多少上昇しても、ビーム照射がなくなって室温に戻
れば、状態82が再現される。
従って、第ルベルが照射されたときには、状態83のマ
ークB1が形成され、第2レベル(ゼロを含む)が照射
されたときには、状態82(マークB、)が残り、情報
が記録されたことになる。
第ルベル(マークB+)  第2レベル(マークB。)
以下、参考例及び実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
〔参考例1 °°゛−”−クラス9の記録媒体の製造3
3元のRFマグネトロン・スパッタリング装置を用い、
下記第2表に示すターゲット(TbFeCo合金とTb
Co合金の2個)をセットする。
厚さ 1.2mm、直径200mmのガラス基板を該装
置のチャンバー内にセットする。
該装置のチャンバー内を一旦7 X 10−’Torr
、以下の真空度に排気した後、Arガスを5 X 1O
−3Torr。
導入する。そして、堆積(deposition)速度
約2A/秒で、スパッタリングを行なう。
これにより基板上に厚さL + = 400人、組成が
Tb21FetoCOs  (添字の数字は原子%・以
下同様)の第1層及びその上に厚さt2=500人、組
成がのTb2□C073の第2層を形成する。こうして
、クラス9 (Aタイプ・第■象限・タイプ4)に属す
る媒体に9が製造される。
この媒体の製造条件及び特性を下記第2表に示す。
第2表 及び式4: この媒体は、式2: = 9333 0e を満足している。また、この媒体は、 式3: %式% を満足する。そのため、第1層の磁化の向きはそのまま
にしておいて、第2層の磁化のみを外部磁界により所定
の向きに室温で向けることができ、向けられた状態は、
外部磁界が取り去られても、維持される。
他方、この媒体は、 σ曹 HC2+=5,0000e Ms2t2 σ豐 Hc146667 0e 2Ms+t であるので、第1外部磁界He lを例えば60000
eとすれば、式5が満足される。そうすれば、第1層の
磁化は室温でHe lによって反転されずに、第2層の
磁化のみが反転される。
〔参考例2・・−・・・−・−−−−−一光磁気記録再
生装置〕第6図は、光磁気記録再生装置の斜視概念図で
あり、1は第1外部磁界Ht+と第3外部磁界H0兼用
の磁界(60000e)印加手段、2は記録用光ヘッド
、3は再生用光ヘッド、5は記録媒体(S)を回転させ
るためのスピンドルモータ、6は記録媒体(S)をチャ
ッキングするためのスピンドルヘッドである。
〔実施例1−−一−−・−−一−−−−−−−光磁気記
録〕まず、磁界印加手段1の向きを反対向き↓に配置す
ることにより、記録媒体(S)の膜面に反対向き↓に6
0000eの磁界が印加されるようにセットした。
ステップ1(調製方法D)・ ディスク型記録媒体(S)をスピンドルヘッド6にチャ
ッキングし、モータ5で4800rpmの速度で回転さ
せた。
記録用光ヘッド2及び再生用光ヘッド3は、何れも半径
r=30闘の位置をトラッキングするようにヘッド駆動
系をセットした。
媒体(S)は、まず、磁界印加手段1の下を通ることに
よりHah = 60000 e↓の磁界を受け、第2
層の磁化のみが、反対向きとなる。この状態はHa I
の影響がなくなっても保持される。第1層の磁化の向き
は変わらないので、今、不明である。
しかし、磁化の向きは所定向き?又は反対向き8のいず
れかであるから、今の状態を示すと下記の通りである。
媒体はAタイプであるから、第1層と第2層の磁化の向
きがパラレルな部分には、磁壁(−)が生じている。
次に記録用光ヘッド2を第1強度レベル=lOmW(磁
性薄膜面上で)の強度で変調することなく媒体(S)に
照射した。これにより媒体温度は、140℃に上昇し、
式6及び式7が満足される。数値の単位は、Oeである
Mszjz その結果、磁壁のある部分の第1層の磁化の向きは、第
2層の磁化の向きに対して安定な向き(ここではアンチ
パラレルな向き)へと反転し、同時に磁壁が消える。磁
壁のない部分の第1層の磁化の向きは、もともと第2層
の磁化の向きに対して安定な向き(アンチパラレルな向
き)であるのでそのままである。従って、状態は下記の
通りになる。
ここで、装置の駆動を停止し、磁界印加手段1の向きを
反転させた。そして、装置の駆動を開始した。媒体(S
)は、まず、磁界印加手段1の下を通ることにより、所
定向きのHe、=60000e ↑の磁界を受け、第2
層の磁化のみが、所定向きとなる。この状態はHa l
の影響がなくなっても保持される。従って、媒体(S)
の磁化の向きは、状態102のようになる。
これでステップ1が完了した。
ステップ2ニ ステップlで使用した装置をそのまま使用した。
媒体(S)を同じ回転数で回転させながら、記録用光ヘ
ッド2からレーザービームを標準情報(IOMH2)に
従いパルス変調しながら照射した。
ビーム強度は、高レベル時:第1強度レベル=10mW
(磁性薄膜面上で)で、低レベル時:第1強度レベル=
1mW(磁性薄膜面上で)とした。低レベル時は、強度
ゼロでもよいが、トラッキング又はフォカシング用に1
mW点灯した。
この結果、第1強度レベルのビームが照射された部分で
は、磁壁が消滅し、同時に第1層の磁化は反転して反対
向き↑となる。これにより、反対向き↑の磁化を持った
マークB、(長さ0,75μm)が0.75μm間隔で
形成された。この状態は状態103である。
「−■−7−″B ステップ3ニ ステップ2が完了した(つまり記録した)媒体の磁化の
状態は、状態103で表される。
厘−]−? −’7 B 〔参考例3−−−−−−−−−−−−再生〕ステップ2
で使用した装置をそのまま使用した。
媒体(S)を同じ回転数で回転させながら、再生用光ヘ
ッド3からレーザービームを第1層に照射し、その反射
光から磁気光学的に再生した。ビーム強度は、1mW(
磁性薄膜面上で)とした。
その結果、lOMHzの標準情報が再生され、そのとき
のC/N比は54dBであった。
〔実施例2−−−・・・−・・−・・−・・・−・−・
光磁気記録〕ステップl: 実施例1と同じ ステップ2: 実施例1と同じ 第7図に示した装置の磁界印加手段1を、磁界の向きが
反対向き↓の第2外部磁界8.2 (20000e)印
加手段に取り替えた。このH6□の大きさは、室温で式
8を満足する。
その上で、ステップ2で記録した媒体(S)をこの装置
にセットし、同し回転数で回転させた。
その結果、媒体(S)は、まず、取り替えられた磁界印
加手段の下を通ることによりH6□↓を受け、磁壁のあ
る部分の第2層の磁化のみが、反転し同時に磁壁が消失
する。この状態が状態104である。
7−“−8 〔参考例4・−−−−一−・−−−−−−・−・−再生
〕実施例2のステップ2で使用した装置をそのまま使用
した。媒体(S)を同じ回転数で回転させながら、再生
用光ヘッド3からレーザービームを第2層に照射し、そ
の反射光から磁気光学的に再生した。ビーム強度は、4
mW(磁性薄膜面上で)とした。
その結果、IOMHzの標準情報が再生され、そのとき
のC/N比は、60dBであった。参考例3に比ベロd
B高い。
〔参考例5・・−−〜−−−−−−−光磁気記録再生装
置〕第7図は、別の光磁気記録再生装置の斜視概念図で
あり、7は第2外部磁界H,2印加手段と兼用の第3外
部磁界Ha l印加手段(電磁石)であり、4は、光ヘ
ッドである。手段7は強度を高めることで第3外部磁界
H2,印加手段となり、これと光ヘッド4により、 ス
テップl(調製方法D)が実行される。また、強度を弱
めることで手段7は第2外部磁界He2印加手段となり
、それにより第3ステツプが可能となる。この場合、光
ヘッド4を再生用に使用し再生用光ヘッド3を省いても
よい。
1は第1外部磁界He l印加手段(電磁石)であり、
手段7とは磁界の向きが反対である。残りの2〜6は、
参考例2の符号と同一の部材を指す。
つまり、この装置は、部材を機械的に移動させることな
く、電気的に制御するだけで、ステップ1〜3が実行可
能である。
〔発明の効果〕
以上の通り、本発明によれば、記録はキュリー点(実施
例ではT 、 、 = 230℃)より低い温度(実施
例では140°C)で可能であり、従って、記録感度が
高くなる。
そのため、高いキュリー点の磁性材料を選択することに
より、再生時のC/N比を向上させることが可能となる
特にステップ3を含む本発明の記録方法では、■磁壁の
ない記録状態(例えば、状態104)が得られるので、
保存安定性が高まり、また、■記録時の高レベル(第1
強度レベル)に近い強度のレーザービームを用いて再生
することができるので、C/N比を向上させることが可
能となる。また、記録再生兼用の装置では、第2強度レ
ベルをゼロとすると、レーサーダイオード(−船釣光源
)に要求されるダイナミックレンジは、最も高い第1強
度レベルと最も低い再生時のレベルとの差になるが、市
販のレーサーダイオードは、ダイナミックレンジが小さ
いところ、ステップ3を含む本発明の記録方法では、ダ
イナミックレンジを小さくすることができるところから
、レーザーダイオードの入手が容易になるという利点も
ある。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は、第1層(細線で示すグラフ)、第2層(
太線で示すグラフ)の各保磁力の温度依存性を示すグラ
フである。 第6図は、参考例2の光磁気記録再生装置の斜視概念図
である。 第7図は、参考例5の光磁気記録再生装置の斜視概念図
である。 〔主要部分の符号の説明〕 第1外部磁界H、lと第3外部磁界H23兼用の磁界印
加手段(参考例2)又は 第1外部磁界He l印加手段(電磁石:参考例5) 記録用光ヘッド 再生用光ヘッド 光ヘッド モータ(媒体の回転手段) スピンドルヘッド 第2外部磁界H02と第3外部磁界Hes兼用の磁界印
加手段(電磁石) 保磁力 イ呆戊力 ■ L5T CITC2 Tよ。。 T9゜、n、2 第1図 第?図 第5図 保磁力 R L T ellffill T。 c C2 第5図 保磁力 第4図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ¥ステップ1¥:垂直磁気異方性を有る磁性薄膜か
    らなる第1層と、垂直磁気異方性を有し第1層よりキュ
    リー点が高いか又はほぼ等しい磁性薄膜からなる第2層
    との少なくとも2層が、互いに交換結合した状態で積層
    されており、かつ、室温で第1外部磁界により第1層の
    磁化の向きは変えないで第2層の磁化の向きだけを所定
    の向きに向けることが可能な光磁気記録媒体であって、 現に、少なくともこれから記録する部分において、第2
    層の磁化の向きが所定の向きにあり、かつ第1層と第2
    層との間に磁壁がある状態にある媒体を用意すること;
    及び ¥ステップ2¥:「第1層のキュリー点T_c_1より
    低く、かつ、第1層と第2層との間の磁壁を消失させる
    最も低い温度T_L_Sより高いか又は等しい温度」を
    前記媒体に与える第1強度レベルと、温度T_L_Sよ
    り低い温度を前記媒体に与える第2強度レベルとの間で
    、記録すべき情報に従いパルス変調されたレーザービー
    ムを、前述の「これから記録する部分」に照射すること −第1強度レベルのビームが照射された場 合には、結果として、第1層と第2層との間に磁壁のな
    いマークB_1が形成され、第2強度レベルのビームが
    照射された場合には、マークB_1が形成されない−; からなる光磁気記録方法。 2 請求項第1項記載の方法の後に、 ¥ステップ3¥:少なくとも記録した部分に、第1外部
    磁界の所定の向きとは反対向きの第2外部磁界を印加す
    ることにより、1つのマークB_1と隣のマークB_1
    との間の領域における第1層と第2層との間に存在する
    磁壁を消失させること;を付加したことを特徴とする光
    磁気記録方法。
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US08/048,178 US5355354A (en) 1990-06-13 1993-04-20 Non-overwritable magnetooptical recording apparatus using exchange-coupled two-layered medium with interface magnetic wall

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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