JPH044782Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、パチンコ機の入賞装置に関するもの
で、特にこの考案は開閉動する一対の回動翼片を
打球の飛入によつて交互に開閉させ飛入条件を変
化させられるようにしてなる通称チユーリツプ型
入賞装置、或は単にチユーリツプと称されている
入賞装置の改良に関するものである。

既にチユーリツプ型入賞装置に関しては広く実
用されているところであるが、最近入賞球の飛入
と共に回動する翼片の動きを更に印象付けるた
め、また装飾効果を向上させるため、翼片の背後
に照明用のランプを備え、入賞時にランプを点燈
して翼片の回動状態を明らかにし、更には入賞を
表示することがある。

従来、提案されているランプ付装置は取付基板
の背後にランプを設備し、取付基板に穿つ透孔を
通して光を取付基板前面に備えられる翼片の背後
に当て照明する方法を採つているが、ランプの点
滅は比較的頻度が高く切れることがしばしばあ
り、その交換が必要となる。

しかし、知られる様に取付基板は遊技板の前面
に張付ける如く添わせ、通常は釘打ちによつて固
着されるものであるところから、その背後に備え
るランプを交換することは極めて厄介であり、簡
単に作業できない問題があつた。

そこで、これを解決する一つの方法として取付
基板の前面に設けられるポケツト部を取付基板と
は別体に形成し、これを前方から揉み込むビスで
止め付けられるようにしてランプの交換時にはこ
のビスを脱し、翼片を備えたポケツト部を取付基
板から取除いてランプを前面から取換えられるよ
うにしたチユーリツプ型入賞装置が提案されるに
至つた。

しかし、この既提案に係る入賞装置はランプの
交換の際ビスの取外し、締付けを要し、またこの
ためドライバー等の工具を必要とすることから作
業性に難点があり、簡単に交換することができ
ず、多くのパチンコ機を擁する店では充分な保守
管理が出来なくなる問題があつた。

本考案はこれらの点に鑑み考案されたもので、
特に本考案は取付基板前面に備えられるポケツト
部に弾性係止爪を備えてこの係止爪を取付基板に
係脱自在に係止させ、ランプの交換時には前方か
らの指の撓み付け操作でこの係止爪を係止を解除
させ、取付基板前面からポケツト部を外し、その
前面を開放して自由にランプの交換をなさしめ、
また取付時には取付基板前面にポケツト部を押付
けることで弾性係止爪を自動的に係止させ組立ら
れるようにした作業性に優れた入賞装置を提供す
ることにある。

即ち、本考案は遊技板に取付けるための取付基
板と、飛入球を受ける回動翼片を備えたポケツト
部とこのポケツト部に受けた球を導入して内部に
備える制御板を揺動させ、この制御板の揺動運動
で上記翼片を開閉制御するケース部とを有してな
る本体とを個別に形成し、取付基板には本体のケ
ース部を挿通する挿入孔を開設し、他方本体には
ケース部前端開口部に係合部を、またポケツト部
に弾性係止爪を各形成して該係合部及び弾性係止
爪を前記挿入孔の縁に掛止めることにより取付基
板と本体の結合組立をなす一方、上記弾性係止爪
を指先で押圧し係止を解くことによつて他方の係
合部の係合を解き、取付基板から本体を外せるよ
うにして取付基板背後に備えるランプを前記挿入
孔を通して前面に露出できるようにしたパチンコ
機の入賞装置を提供せんとするものである。

以下、本考案を図示する実施例につき更に詳述
し、その特徴とするところを明らかにする。

図面第１図は本考案に係る入賞装置の中央縦断
側面図で、第２図は第１図−線断面図、第３
図は分解斜視図、第４図は分解側面図であり、第
５図は分解状態の一部断面とすると共に一部欠截
した平面図である。

図面において１は遊技板に固定するための取付
基板で、２は打球を受けるポケツト部３とこのポ
ケツト部に受けた入賞球を遊技板背後に設ける入
賞球室に誘導し、併せてポケツト部に備える回動
翼片４，４を制御する揺動制御板５を内臓するケ
ース部６とを一体に有してなる本体である。

尚、従来提供に係る同種の入賞装置は上記取付
基板１に相当する部分と本体２に相当する部分を
一体に組付け一つのものにして完成されている
が、本考案においてはこれを個別に別体として成
形し分離可能に組合せ完成されることになる。

さて、本体２を構成するポケツト部３は受枠部
７の左右上縁部に平行させて後方に向け一対の支
軸８を植設し、これに回動翼片４，４をそれぞれ
回動自由に軸着してあり、更にこの実施例ではこ
の各回動翼片と同軸に補助回動片９，９を軸着し
てある。

このポケツト部３は上記受枠部７の後部に連設
用の板１０を一体に備え、この板を介してケース
部６を連設してある。

ケース部６は内部を中空にした底なしの箱形に
形成してあり、左右の壁の略中央部に軸１１を渡
し、これに前記制御板５を揺動自由に軸着してい
る。

制御板５は先端部をケース部の縦長の前端開口
部１２から前方に突出し、前記翼片４の補助回動
片９，９間の上方に臨むようにしてあり、この先
端部側の軸着部に近い下面から延設するＬ字形の
腕１３を受枠部７に囲まれた開口部１４に臨ませ
るようにしてある。そして、上記先端部から軸着
部を越え後方に延び出す後端部はケース部の後部
に設ける連通口１５に臨むようにしてある。な
お、この踏板５は埋設するウエイト１６によつて
常時先端部が前下りに付勢してある。

図中１７はケース部６の前端開口部１２の上縁
部に切欠き形成した係合部で、１８は前記ポケツ
ト部３の受枠部７の底部を前後方向に並行する２
条の切込みにより舌状に切離すと共に、後方に突
出す自由端を更に延長し、その先端に下向きの爪
１８ａを設けた弾性係止爪である。

この係合部１７と弾性係止爪１８は上記本体２
を取付基板１に結合させるためのもである以下に
詳述する。

一方、取付基板１の中央部に前記本体のケース
部６を通す縦長の挿入孔１９を開設し、上部背面
には後方に向けて２本の柱２０を延設し、その後
端にランプ２１を装着する倒Ｌ字形の配線基板２
２をビス止めしてある。

この実施例では上記挿入孔１９はポケツト部３
とケース部６を連設する板１０を受け入れるべく
左右の開口縁にこの板１０の形状に合せた切欠き
部１９ａ，１９ａを設けており、この切欠き部の
各下縁部に背後から当板２３，２３を添わせ嵌込
まれる板を受け止められるようにしてある。そし
て、前記配線基板２２に備えたランプ２１をこの
切欠き部１９ａ，１９ａを通して前方に臨ませ、
更に板１０に穿つ透孔２４んを通してポケツト部
３に軸装される回動翼片４の背後に臨むようにし
てある。

尚、ランプ２１は配線基板２２に設けるソケツ
トに装着して着脱自在に取付き、自由に変換でき
るようにしてある。

本考案の入賞装置は上述した如く取付基板１
と、ポケツト部３とケース部６を一体に有した本
体２とから構成されるもので、この両体は取付基
板１に設ける挿入孔１９に本体のケース部６を前
方から挿入し、板１０の背面が当板２３に当接す
るまで、即ちケース部の前端開口部の縁が挿入孔
の縁に一致するまで押入れ、この状態において先
ず前端開口部１２の上端部に設けた前記係合爪１
７を挿入孔１９の上縁部に掛止め、次にポケツト
部３の底部に設けた弾性係止爪１８を一旦内方に
撓ませ爪１８ａを後退させるようにして挿入孔１
９の下縁部を越えさせて、この縁に掛止めること
によつて両体を結合し組立られることになる。

この様にして組立られた本考案入賞装置は遊技
板に設ける取付孔に前方から挿入し、取付基板１
を添わせて、釘打ちすることによつて装着され、
従来の同種入賞装置と同様に使用される。

従つて、上記の構成から使用中にランプ２１が
切られた場合には遊技板前面を被うガラスを開放
し、先ずポケツト部３の底部から延設する弾性係
止爪１８を下から突き上げて挿入孔１９の下縁部
に係止する爪１８ａを外し、これを引き抜くよう
に傾けながら次に挿入孔１９の上縁部に係合する
係合部１７を外して本体のケース部６を取付基板
１から引抜き外せば、取付基板の挿入孔１９の前
面を開放することができる。

そして次に、上記挿入孔を通して露出するラン
プ２１を前方から脱し、新らたなランプと交換し
たのち、再び遊技板に固定した取付基板１の前方
から本体のケース部６を挿入し、前記説明した結
合手順に従つて係合部１７と係止爪１８を掛止め
れば、元の状態に組立ることができる。

以上の様に、本考案装置は遊技板前面からの操
作によつて、しかも指で弾性係止爪１８を押上げ
る操作と、係合部１７を外しながら手前に本体を
引き抜く操作によつてこれを取付基板から脱し、
ランプ２１の前面を開放して交換できることから
手際よく作業できると共に、取付基板に対する本
体の着脱には全く工具を要しないため簡単、且つ
迅速に取扱え、特に熟練した作業員等を要するこ
となく保守点検並びに修理が出来る利点がある。

ところで、前記実施例では係合部１７をケース
部の前端開口部１２の上部に設け挿入孔１９の上
縁部に係合される例につき説明したが、前端開口
部の側部に設けて挿入孔の側縁部に係合させるよ
うにしてもよく、その位置を一つに特定されるも
のではなく、また複数個所で係合させてもよい。
これについては弾性係合爪１８についても同様で
あり、ポケツト部の側部に設けても、また複数個
設けて複数点で挿入孔に係止させてもよい。

尚、本考案装置は従来のチユーリツプ型入賞装
置と同様に飛入する入賞球によつて回動翼片４，
４が開閉し、飛入条件が変化するもので、制御板
５は回動翼片を揺動運動することによつて開閉制
御するものであることは言うまでもない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示したもので、第１
図は本考案に係る入賞装置の中央縦断側面図、第
２図は第１図−線断面図、第３図は分解斜視
図、第４図は分解側面図、第５図は分解状態の一
部断面とすると共に一部欠截した平面図である。 １……取付基板、２……本体、３……ポケツト
部、４……回動翼片、５……制御板、６……ケー
ス部、８……支軸、１７……係合部、１８……弾
性係止爪、１９……挿入孔、２１……ランプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 揺動自由に備える回転翼片の制御板の先端部を
   前端開口部から突出させるケース部と該ケース部
   の前面に設けられ上記前端開口部を挟むように並
   行状に渡る２本の支軸に対の回動翼片を回動自由
   に軸着するポケツト部とを有した本体と、背面に
   照明用ランプを備えた取付基板とを別体に形成
   し、取付基板には上記本体ケース部を挿通する挿
   入孔を開設し出入自由に挿入せしめる一方、本体
   ケース部の前端開口部適所には係合部を、またポ
   ケツト部には後方に向け突出す弾性係止爪を各備
   えて上記係合部を挿入孔の縁部に掛止め、且つ係
   止爪を係脱自由に係止することによつて本体と取
   付基板とを分離可能に組立られるようにした入賞
   装置。