JPH0447662B2 - - Google Patents

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JPH0447662B2
JPH0447662B2 JP16733283A JP16733283A JPH0447662B2 JP H0447662 B2 JPH0447662 B2 JP H0447662B2 JP 16733283 A JP16733283 A JP 16733283A JP 16733283 A JP16733283 A JP 16733283A JP H0447662 B2 JPH0447662 B2 JP H0447662B2
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Japan
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compound
reaction
same
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JP16733283A
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JPS6058945A (ja
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Kazuhiro Maruyama
Yoshinori Narita
Hidemitsu Uno
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、アクラシノマイシンのアグリコンと
して知られているアクラビノン類の新規な製法に
関するものである。さらに詳しくいえば、本発明
は新規な化合物である4−〔1′−第三ブチルジメ
チルシリルオキシ−4′−ヒドロキシ−5′−アルコ
キシ−3′−(5′−オキソアルカノイル)ナフト−
2′−イル〕−2−ブテン酸誘導体を出発原料とし
て、簡単な操作でアクラビノン類を製造する方法
に関するものである。
制ガン剤として知られているアクラシノマイシ
ンは、式 で示されるアクラビノンのグリコシドである。そ
して、このアクラビノンの製造方法としては、こ
れまでにいくつかの方法が提案されているが、い
ずれも多工程を要する上に操作が複雑で、工業的
に実施するには、必ずしも満足しうるものとはい
えなかつた。
本発明者らは、アクラビノン又はその類縁化合
物を、効率よく製造する方法を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、一般式 (式中のR1は炭素数1〜3のアルキル基、R2
炭素1〜3のアルコキシ基、R3は炭素数1〜6
のアルキル基である) で示されるシリルオキシナフチルブテノエート誘
導体を出発原料として用いることにより、その目
的を達成しうることを見出し、本発明をなすに至
つた。
すなわち、本発明は一般式 (式中のXは第三ブチルジメチルシリル基、R1
R2、及びR3は前記と同じ) で示される化合物を、親水性溶媒中、アルカリ処
理して、一般式 (式中のR1、R2、R3及びXは前記と同じ) で示されるシリル化ヒドロアントラキノン誘導体
とし、次にこれを空気酸化して、一般式 (式中のR1、R2及びR3は前記と同じ) で示されるアルキル化デオキシアクラビノン類に
変え、次いでこれにルイス酸を作用させて、一般
(式中のR2及びR3は前記と同じ) で示されるデオキシアクラビノン類としたのち、
これを酸化処理することを特徴とする、一般式 (式中のR2及びR3は前記と同じ) で示される(±)アクラビノン類の製法を提供す
るものである。
本発明方法において出発原料として用いる前記
一般式()の化合物は、文献未載の新規化合物
であつて、例えば以下の反応式に従い容易に製造
することができる。
(式中のR1、R2及びR3は前記と同じ意味をもつ) すなわち、1−メトキシ−3−アセチル−5−
アルコキシナフタレン〔式()〕をジメチルホ
ルムアミドのような極性溶媒中で水素化ナトリウ
ムで処理したのち、クロロジメチルエーテルを反
応させて一般式()の化合物を製造し、次にこ
の化合物に、テトラヒドロフラン中でリチウムジ
イソプロピルアミンを反応させ、さらに3−エチ
レンオキシアルカンアルデヒドを反応させること
により、一般式()の化合物を得る。次いで、
この化合物をテトラヒドロフラン中で、パラジウ
ム触媒を用いて水素添加し、3−(5′−エチレン
ジオキシアルカノイル)−1−メトキシ−5−ア
ルコキシ−4−メトキシメトキシナフタレンを生
成させたのち、p−トルエンスルホン酸を加えて
加熱することにより、一般式()の化合物と
し、これをセリツクアンモニウムナイトレートを
用いて脱メチル化して一般式()の化合物に変
えたのち、ルイス酸の存在下、2−ジメチルフエ
ニルシリル−3−ブテン酸のエステルを反応させ
て一般式(XI)の化合物を得る。この化合物に、
ジメチルホルムアミド中で第三ブチルジメチルシ
リルクロリドを反応させれば、所望の一般式
()の化合物が得られる。
このようにして得られた一般式()の化合物
例えばメチル4−〔1′−第三ブチルジメチルシリ
ルオキシ−4′−ヒドロキシ−5′−メトキシ−3′−
(5″−オキソヘプタノイル)ナフト−2′−イル〕−
2−ブテノエートは、通常、110℃付近の融点を
もつ淡黄色結晶である。
本発明においては、この化合物を特に精製する
ことなく出発原料として使用するのが普通である
が、所望ならば、常法に従い、例えばカラムクロ
マトグラフイー、再結晶などを用いて精製したの
ち、使用することもできる。
本発明方法の第一工程においては、一般式
()の出発原料を親水性溶媒中に溶かし、アル
カリで処理することによつて行われる。この際の
親水性溶媒としては、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、アセトニトリルが好適である。また、ア
ルカリとしては、炭酸カリウムや炭酸ナトリウム
のアルコール溶液が好適である。このアルカリ
は、出発原料に対し、過剰量、好ましくは15〜30
倍モル量の割合で用いられる。この反応は、−80
℃から室温までの温度、好ましくは−75℃付近の
温度で行われ、通常1〜5時間、多くの場合2時
間程度で完結する。
次に、第二工程においては、第一工程で得た一
般式()の化合物を、先ず適当な溶媒に溶か
し、空気酸化する。この際の溶媒としてはテトラ
ヒドロフラン、ジオキサンが好ましい。この反応
は、テトラブチルアンモニウムフルオリドやフツ
化カリウムのような反応触媒を一般式()の化
合物に対しほぼ等量用い開放空気中で行われる。
反応温度は10〜50℃、好ましくは室温付近であ
り、反応時間は30分から24時間である。通常、こ
の反応の生成物中には、次の一般式(a)に相
当するアルキル化デオキシアクラビノン類と、一
般式(b)に相当する10−エピアルキル化デオ
キシアクラビノン類とが等量ずつ存在する。
これらのジアステレオマーは、例えば高速液体
クロマトグラフイーを用いて分離することができ
る。
次に第三工程においては、前記のようにして得
た一般式()のアルキル化デオキシアクラビノ
ン類を、溶媒例えばメチレンクロリド、クロロホ
ルム、四塩化炭素などに溶かし、ルイス酸を加え
て脱アルキル化する。このルイス酸としては、塩
化アルミニウム、塩化スズ、塩化亜鉛などが、ア
ルキル化デオキシアクラビノン類に対して過剰モ
ル、好ましくは20〜25倍モル量の割合で用いられ
る。この反応は、−10℃から50℃までの温度好ま
しくは0℃から室温までの温度で1〜10時間行わ
れる。この処理により、一般式()の化合物中
のメトキシ基がヒドロキシル基に変えられ、一般
式()で示されるデオキシアクラビノン類が得
られる。
本発明の最終工程においては、前記のようにし
て得たデオキシアクラビノン類に酸化剤を反応さ
せることにより、目的とするアクラビノン類を製
造する。この際の酸化剤としては臭素が用いら
れ、また反応溶媒としては四塩化炭素、クロロホ
ルム、メチレンクロリドなどが用いられる。酸化
剤はデオキシアクラビノン類に対し等モル以上、
好ましくは1〜1.5倍モル量用いられる。この反
応は室温から100℃の範囲の温度、通常は溶媒の
沸点において、30分間ないし5時間、好ましくは
1時間行われる。この際トリエチルアミンやアゾ
ビスイソブチロニトリルを触媒として添加するの
が有利である。
この最終工程をデオキシアクラビノン又は10−
エピデオキシアクラビノンに対して適用すればそ
れぞれ、一般式 で示される(±)アクラビノン又は一般式 で示される(±)10−エピアクラビノンを得るこ
とができる。
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
る。
実施例 メチル−4−〔1′−第三ブチルジメチルシリル
オキシ−4′−ヒドロキシ−5′−メトキシ−3′−
(5′−オキソヘプタノイル)ナフト−2′−イル〕−
2−ブテノエート320mg(0.61mmol)をテトラ
ヒドロフラン5mlに溶かし、−78℃に冷却した炭
酸カリウム2mmolを含むメタノール溶液50ml中
に滴下する。この際、溶液は次第に黄かつ色に変
化し、けい光を発するようになる。2時間反応さ
せたのち、反応溶液を塩化アンモニウム水溶液中
に注加し、次いでメチレンクロリドで抽出する。
このようにして得たメチレンクロリド抽出層を、
食塩水で洗浄し、乾燥処理後、溶媒を蒸発除去す
る。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(CH2Cl2)により精製すると、式 で示されるシリル化ヒドロアントラキノン誘導体
198mg(収率62%)が、橙黄色油状物質として得
られる。
次に、このシリル化ヒドロアントラキノン誘導
体26mg(0.049mmol)をテトラヒドロフラン5
mlに溶かし、テトラブチルアンモニウムフルオリ
ド16mg(0.05mmol)を加え開放空気中で1時間
かきまぜる。この際、反応液の色はただちにあか
ね色に変わり、次第に黄かつ色になる。さらに1
晩かきまぜたのち、反応溶液を塩化アンモニウム
水溶液中に注加する。次いで、メチレンクロリド
で抽出し、常法に従つて濃縮したのち、シヨート
シリカゲルクロマトグラフイーにより処理した。
このようにして、式 で示されるメチル化デオキシアクラビノンと、式 で示される10−エピメチル化デオキシアクラビノ
ンの混合物7mg(0.017mmol、収率35%)を得
た。
この反応をテトラブチルアンモニウムフルオリ
ドの代りに、フツ化カリウム又はクリプトフイツ
クス222を用いて行つた場合の収率は30%であつ
た。
上記のようにして得た混合物を薄層クロマトグ
ラフイーによつて、各成分に分離し、メチル化デ
オキシアクラビノン197mg(0.48mmol)をメチ
レンクロリド30mlに溶かし、塩化アルミニウム
650mgを加え3時間室温でかきまぜる。次いで反
応溶液を5%塩酸で酸性にしたのち、メチレンク
ロリドで抽出する。この抽出液を食塩水で洗浄
し、乾燥し、濃縮する。残留物をエーテルとヘキ
サンにより結晶化すると、デオキシアクラビノン
104mg(0.267mmol)が、融点180℃以上(分解)
の橙黄色針状晶として得られる。また、前記の母
液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(CH2Cl2)で処理したところ、さらに同じ結
晶57mg(0.137mmol)が得られた。したがつて、
合計収率は85%である。
他方、10−エピメチル化デオキシアクラビノン
22mg(0.054mmol)をメチレンクロリド5mlに
溶かし、塩化アルミニウム134mg(1mmol)を、
窒素気流下、0℃において加え、1時間かきまぜ
たのち室温まで昇温させ、さらに5時間かきまぜ
る。この処理により溶液は暗紫色に変化した。次
いで、この反応溶液に塩化アンモニア水溶液を加
え、水層がほぼ無色になるまで5%塩酸を加えた
のち、分液する。有機層を濃縮後薄層クロマトグ
ラフイー(CH2Cl2)で精製し、さらにメタノー
ルより再結晶することにより10−エピデオキシア
クラビノン5mg(0.02mmol、収率37%)を得
た。このものは融点198℃以上(分解)の橙色粉
末であつた。
前記のシス型、トランス型異性体を1:1の割
合で含む混合物63mg(0.16mmol)を四塩化炭素
20mlに加熱溶解したのち、臭素26mgを四塩化炭素
1mlに溶かした溶液及びアゾビスイソブチロニト
リル少量を加え、還流する。1時間後、溶媒を留
去し、水5mlとテトラヒドロフラン5mlとの混合
溶媒を加え、室温で30分間かきまぜる。次いで反
応溶液からテトラヒドロフランを留去したのち、
メチレンクロリドで抽出し、常法に従つて濃縮
し、残留物を薄層クロマトグラフイーにかけ橙色
バンド部分を分離するとアクラビノンとその異性
体が31:27の割合で得られる。全収量は62mg(収
率94%)であつた。分離された(±)アクラビノ
ンは融点195〜224℃(分解)の橙黄色結晶で、以
下のとおりのNMR及びIRを示した。
NMR(CDCl3);δ=1.08(t,3H,J=7Hz),
1.60(q,2H,J=7Hz),2.27(d,H8ax,J
=16Hz),2.52(dd,H8eq,J=16.4Hz),2.4〜
3.2(OH有),3.70(s,3H),4.09(s,H10),
5.37(d,H7,J=4Hz),7.30(m,1H),7.55
〜7.90(m,3H),11.94(s,1H),12.70(s,
1H)。
IR(KBr);3400,1720,1665,1620cm-1 また(±)10−エピアクラビノンは融点192〜
195℃の橙黄色粉末で、以下のとおりのNMR及
びIRを示した。
NMR(CDCl3);δ=1.03(t,3H,J=7Hz),
1.62(q,2H,J=7Hz),1.86(dd,H8ax,J
=14,7Hz),2.61(dd,H8eq,J=6Hz),
3.89(s,3H),4.00(s,H10),5.39(t,H7
J=7Hz),7.28(m,1H),7.51(s,1H),
7.55〜7.85(m,2H),11.94(s,1H),12.84
(s,1H)。
IR(KBr);3400,1715,1655,1610cm-1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中のR1は炭素数1〜3のアルキル基、R2
    炭素数1〜3のアルコキシ基、R3は炭素数1〜
    6のアルキル基、Xは第三ブチルジメチルシリル
    基である) で示される化合物を、親水性溶媒中、アルカリ処
    理して、一般式 (式中のR1、R2、R3及びXは前記と同じ) で示されるシリル化ヒドロアントラキノン誘導体
    とし、次にこれを空気酸化して、一般式 (式中のR1、R2及びR3は前記と同じ) で示されるアルキル化デオキシアクラビノン類に
    変え、次いでこれにルイス酸を作用させて、一般
    (式中のR2及びR3は前記と同じ) で示されるデオキシアクラビノン類としたのち、
    これを酸化処理することを特徴とする、一般式 (式中のR2及びR3は前記と同じ) で示される(±)アクラビノン類の製法。
JP16733283A 1983-09-10 1983-09-10 アクラビノン類の新規な製法 Granted JPS6058945A (ja)

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