JPH0447619Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、自動車のインストルメントパネルに
組込まれる速度計等の文字板を照明する計器照明
装置に関するものである。

［従来技術］ 一般に、自動車のインストルメントパネルに組
込まれる計器は第１図に示したように構成されて
いる。第１図において、１は計器２を内蔵するケ
ーシング、３はケーシング２の前方に設けられた
見返し、４は見返し３の前方に設けられた透明カ
バープレート、５は見返し３の上部に設けられた
ランプカバー、６はランプカバー５の内部に設け
られたランプレンズ、７はランプカバー５に設け
られたランプである。

このように構成された自動車の計器において、
第２図に示したように、計器照明装置のランプレ
ンズ６はランプカバー５と見返し３の間に挟まれ
てネジ８により固定されているが、部品寸法の僅
かな狂いで、ランプレンズ６がランプカバー５と
見返しの間で遊び、異常音を発生するという欠点
があつた。また、ランプレンズの固定を確実にす
るために、ランプカバー５の止めネジ８の数（例
えば中央部と両端に最低３本は必要）を減らすこ
とができないという欠点があつた。

更に、第３図イに示したように、計器照明装置
のランプレンズ６の両端にそれぞれ突起６ａ，６
ｂを設け、更に第３図ロに示したようにランプカ
バー５の両側にランプレンズ６の突起６ａ，６ｂ
が挿入されるレンズ嵌合穴５ａ，５ｂが設けられ
た計器照明装置が知られている。

このランプレンズ６をランプカバー５に装着す
るには、第３図ハに示したように、ランプレンズ
６の一方の突起６ａをランプカバー５の一方のレ
ンズ嵌合穴５ａに挿入した後、ランプレンズ６を
たわませて、その突起６ａをランプカバー５のレ
ンズ嵌合穴５ｂに挿入することにより、第３図ニ
に示したようにランプレンズをランプカバーに固
定している。

しかしながら、このように構成された計器照明
装置では、第３図ハに示したようにランプレンズ
６をたわませながらランプカバー５に装着しなけ
ればならないため、作業性が悪いという欠点があ
つた。また、ランプレンズ６の突起６ａ，６ｂを
嵌合するランプカバー５のレンズ嵌合穴５ａ，５
ｂの金型合わせが難しく、更にランプカバー５の
レンズ嵌合部５ａ，５ｂにバリが出やすいため、
このバリを取るための作業が困難であるという欠
点があつた。

［目的］ 本考案は、上記従来例の欠点を解消するために
なされたもので、その目的はランプレンズに設け
た切り込みを有する筒状弾性部にランプカバーに
設けたピン状突起を圧入させるか、または前記ラ
ンプレンズに設けたピン状突起を前記ランプカバ
ーに設けた筒状弾性部に圧入することにより、ラ
ンプカバーの金型の構造が簡単で、ランプレンズ
をたわませることなく、ランプカバーに固定する
ことができるので、作業性が向上し、またランプ
カバーを見返しに固定する前にランプレンズがラ
ンプカバーの支持部上にしつかり固定されるの
で、ランプカバーを見返しに固定した後で、ラン
プカバーと見返しの間に挾着され、ランプレンズ
にガタが発生することがない計器照明装置を提供
するものである。以下、図面により本考案の実施
例を説明する。

［実施例］ 第４図は、本考案はの１実施例のランプレンズ
の斜視図及びランプレンズとランプカバーの断面
図を示したもので、９はレンズ、１０はランプレ
ンズ９の両側にそれぞれ設けられた筒状弾性部で
あり、弾性を持たせるための切り込み１０ａを有
している。また、１１はランプカバー、１２はラ
ンプカバー１１の内部でランプレンズ９の筒状弾
性部１０と対応した位置に設けられた突起であ
り、第４図イに示したランプレンズ９の筒状弾性
部１０にランプカバー１１の内部に設けられた突
起１２を圧入して、第４図ハに示したように固定
する。この際、ランプレンズ９はランプカバー１
１の内側に設けた支持部１１ａ上にその周縁が載
置されて位置決め固定される。

このように構成した本実施例のランプカバー１
１では、金型の構造が簡単になり、また、ランプ
レンズ９をたわませることなくランプカバー１１
に固定できるので、作業性が向上し、更にランプ
カバー１１を見返しに固定する前にランプレンズ
がランプカバー１１に固定されるとともに、ラン
プカバー１１を見返しに固定した際に、見返しと
支持部１１ａとの間で挾着されるため、ランプレ
ンズ９のガタが発生することがないという利点が
ある。

なお、前記実施例の説明では、ランプレンズ９
に筒状弾性部１０を設け、ランプカバー１１に突
起１２を設けたが、ランプレンズ９に突起１２を
設け、ランプカバー１１に筒状弾性部１０を設け
てもよい。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案は、ラ
ンプレンズに筒状弾性部または突起を設け、ラン
プカバーに突起または筒状弾性部を設けるととも
に、ランプカバー内側壁にランプレンズを支持す
る支持部を設けることにより、単に突起と筒状弾
性部を合わせてランプレンズをランプカバーに押
し付けるだけで、ランプレンズがランプカバーの
所定位置に正確に固定されるので、作業性が向上
し、またランプカバーを見返しに固定する際、ラ
ンプレンズがランプカバーの支持部と見返し間に
挾着されるので、ランプカバーを見返しに固定し
た後で、ランプレンズにガタが発生することがな
いという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動車の計器の断面図、第２図は第１
図の計器の一部の断面図、第３図は従来のランプ
レンズ及びランプカバーの平面図及び断面図、第
４図は本考案の１実施例のランプレンズの斜視図
及びランプレンズとランプカバーの断面図であ
る。 ９……ランプレンズ、１０……筒状弾性部、１
０ａ……切り込み、１１……ランプカバー、１１
ａ……支持部、１２……ピン状突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 計器を収納するケーシングとその前部の透明カ
   バープレートの間の前記計器上部または下部位置
   に計器照明用の開口部を有して前記ケーシングに
   固定されるランプカバーと、このランプカバー内
   に照明用のランプを収納するとともに前記開口部
   に配設されて照明光の制御をなす細長い形状のラ
   ンプレンズとを備えた計器照明装置において、前
   記ランプカバーあるいは前記ランプレンズの一方
   の内面適所に複数個のピン状突起を突出形成する
   とともに、他方の前記ピン状突起と対応する部分
   に、切り込みを入れた筒状弾性部を形成し、ま
   た、前記ランプカバーの内側壁にはランプレンズ
   の周縁を支持する支持部を設け、前記筒状弾性部
   にピン状突起を圧入することにより前記ランプレ
   ンズをランプカバーの支持部上に支持固定すると
   ともに、前記ケーシングへのランプカバー固定に
   よりランプレンズをランプカバーの支持部とケー
   シング間で挟着することを特徴とする計器照明装
   置。