JPH0447558Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は自動風呂装置に関している。

〔従来の技術〕

この種の自動風呂装置において、熱交換器、ポ
ンプなどが組み込まれた器具と浴槽とが配管によ
つてつながれ、器具を浴室以外の部屋や屋外など
に配置することができるようにさせたものが提供
されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕 この自動風呂装置は、器具が浴槽からはなれて
配置されたときに、ポンプは自給式ポンプを使用
することになる。が、自給式ポンプはポンプ内部
に水がはいつていないと、ポンプとしての機能を
発揮することができないため、設置したときに、
呼水とよばれる作業を必要とする。

これは、まず器具にある給水源つながる給水栓
から通水し、給湯用熱交換器を満水状態にさせた
あとに、同じく器具にある自給式ポンプの水抜き
のための栓と給水栓にある水抜き口とをホースに
よつて接続して、給水源からの水を給水栓および
ホースを経由して自給式ポンプにおくり込むこと
によつてなされている。

しかしながら、この作業は、かなりの手間を要
するばかりか、水抜栓の弁を開きすぎると、ホー
スが水圧によつてはずれ、室内を水で濡らし、高
層住宅などにて発生すると、水が下部にある住宅
にもれ、漏電などの事故を発生し危険である。

本考案は、水漏れなどの事故を発生することな
しに、ポンプにたいする呼水作業をおこなうこと
ができ、しかもこれをより簡単にかつ迅速におこ
なうことができる、改良された自動風呂装置を提
供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の自動風呂装置は、浴槽を器具をもち、
器具が給水源に接続された給湯用熱交換器と、給
湯用熱交換器の出口側につながれたホツパと、吐
出口を浴槽に往管によつて接続され、吸い込み口
を浴槽に復管によつて接続されているとともに、
ホツパに接続されている自給式ポンプと、往管に
つながれた追焚用熱交換器と、給湯用熱交換器と
ホツパとのあいだをつなぐ管路に配置された第一
の電磁弁と、自給式ポンプの吸込口と浴槽とのあ
いだに位置して復管に配置された第二の電磁弁
と、ホツパと自給式ポンプの吸い込み口とをつな
ぐ管路に配置された第三の電磁弁とを具備し、自
給式ポンプの吐出口が第四の電磁弁を具備する管
によつてホツパ上部につながれ、ホツパがこれの
水位を検出する水位センサを組み込まれているこ
とを特徴としている。

〔作用〕

本考案の自動風呂装置は、水位センサが所定よ
り低い水位を検出したときに、第一の電磁弁を開
き、水位センサが所定水位より高い水位を検出し
たときに、第一の電磁弁を閉じ、第三および第四
の電磁弁を開くように、第一、第三および第四の
電磁弁と水位センサが制御ユニツトによつて作動
を制御される。

本考案の自動風呂装置は、このような制御をな
させておくことによつて、据え付けをなしたあと
に、自動あるいは追焚運転を選択することによつ
て、水位センサが所定水位より低い水位の信号を
検出していると、第一の電磁弁が制御ユニツトに
よつて開かれ、ホツパに貯水をなさせ、水位セン
サが所定水位をこえる水位を検出するようになる
と、第一の電磁弁が閉じ、第三および第四の電磁
弁が開かれ、水が自給式ポンプに送られ、分岐管
および第四の電磁弁をとおつてポンプ内の空気を
放出して、自給式ポンプにたいする呼水をおこな
わせることができる。

このあとに、制御ユニツトが、たとえば、第一
の電磁弁および第三の電磁弁を開き、ポンプを作
動させ、水を往管をとおつて浴槽に圧送し、浴槽
に所定量の給水がなされたところで、ポンプの作
動をとめ、これらの電磁弁を閉じ、第二の電磁弁
を開き、ポンプをふたたび作動させて、往管、浴
槽および復管の循環を水になさせるとともに、追
焚用熱交換器にたいするバーナを点火し、循環水
を所定温度まで加熱させるように、すべての電磁
弁、ポンプ、バーナなどが制御ユニツトによつて
作動を制御されることによつて、自給式ポンプに
たいする呼水をなしたあとに、追焚あるいは自動
運転をなさせることができる。

〔実施例〕

第１図および第２図は本考案の自動風呂装置の
一実施例を示している。

この自動風呂装置は、第１図に示すように、器
具１０および浴槽１１をもつている。

器具１０は、給湯用熱交換器１２、追焚用熱交
換器１３および自給式ポンプ１４を組み込まれて
いる。

給湯用熱交換器１２は、給水栓１５に接続され
ている。この熱交換器の出口側管はふたつに分岐
しており、管１６は管継手を介在して給湯栓１７
につながれる管に接続され、熱交換器１２をとお
つた水を給湯栓に導くことができるようにさせて
いる。また、管１８は電磁弁１９を接続されてい
るとともに、端部をホツパ２０の上部に開放され
ていて、電磁弁１９が開いているときに、給水栓
１５からの水をホツパに導くことができるように
させている。

自給式ポンプ１４は、吐出口が管２１に、吸込
口が管２２にそれぞれ接続されている。これらの
管は、浴槽１１につながる管とともに往管および
復管を構成しているとともに、たがいに管継手に
よつて接続されていて、往管、浴槽および復管を
とおつて、水を循環させることができるようにし
ている。追焚用熱交換器１３はこのような循環管
路における往管２１に接続されている。

また、復管２２における自給式ポンプ１４の吸
込口側は、ホツパ２０の底部に、電磁弁２３を介
在して接続され、復管２２には電磁弁２４が接続
されていて、電磁弁２３が開いたときに、ホツパ
２０からの水をポンプに供給し、電磁弁２４が開
いたときに、前記循環をなさせることができるよ
うにさせている。

この自動風呂装置では、さらに、自給式ポンプ
１４の吐出口側が分岐管２５を具備している。こ
の分岐管は、電磁弁２６を具備していて、たとえ
ば一端が往管２２におけるポンプ吐出口と熱交換
器１３とのあいだに接続され、端部がホツパ２０
の上部に解放されている。

これとともに、ホツパ２０には水位センサ２７
が組み込まれている。水位センサは、ホツパ２０
における水位を検出するもので、検出体Ｌが低水
位における低限レベルと高限レベルとを、検出体
Ｍが中水位における低限および高限レベルを、検
出体Ｈが高水位のこれらをそれぞれ検出して、電
気信号として出力するようになつている。

これらの電磁弁２６および水位センサ２７は、
電磁弁１９，２３，２４といしよに、マイクロプ
ロセツシングユニツトをもつ制御ユニツト（図示
を省略）によつて作動を制御されている。

これは、たとえば第２図に示すように、制御ユ
ニツトが、この自動風呂装置を設置したあとの最
初の運転かどうかを確認し、はじめての運転であ
れば、水位センサ２７が低水位における高限レベ
ルを検出したときに、電磁弁１９を開きかつ電磁
弁２３，２４，２６を閉じたままにさせ、中水位
の高限レベルを検出したときに、電磁弁２３，２
６を開きかつ電磁弁１９を閉じ、中水位を検出し
たあとに、高水位の低水位あるいは高水位の高限
レベルを検出したときに、すべての電磁弁をいち
ど閉じるようにさせている。

このあと、水位センサ２７が高水位あるいは低
水位を検出していれば、制御ユニツトが自動ある
いは追焚運転をなすように、電磁弁、ポンプ、熱
交換器にたいするバーナなどを制御している。こ
れは、制御ユニツトが、水位センサが高水位を検
出しているときに、電磁弁２４を開き、ポンプ１
４を作動させ、熱交換器１３にたいするバーナの
点火をなすことによつて、また低水位を検出して
いるときに、電磁弁１９，２３を開いてから、ポ
ンプ１４を作動させて、浴槽１１に給水し、所定
水位に達したら、ポンプ１４をとめ、電磁弁１
９，２３を閉じ、電磁弁２４を開き、ふたたびポ
ンプ１４を作動させ、熱交換器１３のバーの点火
をなすようにさせることによつておこなわれてい
る。

この自動風呂装置の据え付けは、たとえば、浴
槽１１を浴室に、器具１０を他の部屋にそれぞれ
設置し、往管２１および復管２２を浴槽に、熱交
換器１１からの管路を給湯栓１７にそれぞれ管に
よつて接続し、そして給水栓１５を水源に接続す
ることによつておこなわれる。

据え付けをおこなつあとに、給水栓１５を開
き、自動運転あるいは追焚運転を選択すると、ま
ず設置後におけるはじめての運転かどうかが制御
ユニツトによつて確認される。はじめての運転で
あると、電磁弁１９が制御ユニツトによつて開か
れ、給水栓１５からの水をホツパ２０に給水す
る。このときに、水位センサ２７が低水位を検出
していると、電磁弁１９を開いたままにさせ、水
位センサ２７が中水位を検出するまで、給水栓１
５からの水がホツパ２０に導かれる。

水位センサ２７が中水位を検出すると、電磁弁
１９が制御ユニツトによつて閉じられ、電磁弁２
３，２６が開かれる。ホツパ２０にある水は、こ
れによつて、電磁弁２３をとおつて自給式ポンプ
１４に流れ、自給式ポンプ１４の内部に存在する
空気が管２５および電磁弁２６をとおつて放出さ
れ、同時に自給式ポンプ１４をとおつた水が管２
５および電磁弁２６を経由してホツパ２０に流れ
て、自給式ポンプにたいする呼水をおこなうこと
ができる。

このようにしてポンプ１４にたいする呼水がな
され、ホツパ２０の水位が下降し、水位センサ２
７が低水位を検出するようになると、制御ユニツ
トが、電磁弁１９，２３，２６をいつたん閉じ、
それから電磁弁１９，２３のみをふたたび開き、
自給式ポンプ１４を作動させ、水を管路２１をと
おつて浴槽１１に圧送し、浴槽に所定量の給水が
なされたところで、自給式ポンプ１４を作動をと
め、電磁弁１９，２３を閉じ、電磁弁２４を開
き、自給式ポンプ１４をふたたび作動させて、往
管２１、浴槽１１および復管２２からなる管路に
おける循環を水になさせるとともに、熱交換器１
３にたいするバーナを点火し、循環水を所定温度
まで加熱させる。なお、浴槽水位の設定は、よく
知られた水位スイツチ方式、水量センサ方式など
によつて、さらに特願昭62−90658（特開昭63−
259347号公報）などに記載されているように、所
定水位に到達するまでの水量変化に関連するデー
タを制御ユニツトに含まれるメモリに格納してお
き、入浴に際して、制御ユニツトがこのデータに
もとづいて電磁弁を制御し、所定水位まで自動的
に給水する方式によつてなさせることができる。

また、この自動風呂装置では、浴槽１１が器具
１０よりも高い位置にあり、浴槽の水が逆流し、
ホツパ２０に流れ込み、水位センサ２７が高水位
を検出していても、つまりポンプ１４が呼水をお
こなわれていても、制御ユニツトがはじめての運
転を確認したあと、第２図に示す一連の動作をな
し、追焚あるいは自動運転をおこなうことができ
る。

〔考案の効果〕

本考案の自動風呂装置は、以上述べたように、
据え付けのときに、自動運転、追焚運転などを選
択するだけで、自給式ポンプにたいする呼水をお
こなうことができるので、従来のものに比較し
て、呼水を簡単にかつ迅速におこなうことがで
き、しかも室内などを水によつて濡らすことがな
いので、据え付けにおける水事故もなくすことが
できて、施工者にたいする負担をいちじるしく少
なくさせることができ、ユーザの被害もなくすこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の自動風呂装置の構成を示す説
明図、第２図は呼水作動を示すフローチヤートで
ある。 １０……器具、１１……浴槽、１２……給湯用
熱交換器、１３……追焚用熱交換器、１４……自
給式ポンプ、１５……給水栓、１７……給湯栓、
２０……ホツパ、２１……往管、２２……復管、
１９……第一の電磁弁、２４……第二の電磁弁、
２３……第三の電磁弁、２５……分岐管、２６…
…第四の電磁弁、２７……水位センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 浴槽と器具をもち、器具が給水源に接続された
   給湯用熱交換器と、給湯用熱交換器の出口側につ
   ながれたホツパと、吐出口を浴槽に往管によつて
   接続され、吸い込み口を浴槽に復管によつて接続
   されているとともに、ホツパに接続されている自
   給式ポンプと、往管につながれた追焚用熱交換器
   と、給湯用熱交換器とホツパとのあいだをつなぐ
   管路に配置された第一の電磁弁と、自給式ポンプ
   の吸込口と浴槽とのあいだに位置して復管に配置
   された第二の電磁弁と、ホツパと自給式ポンプの
   吸い込み口とをつなぐ管路に配置された第三の電
   磁弁とを具備し、自給式ポンプの吐出口が第四の
   電磁弁を具備する管によつてホツパ上部につなが
   れ、ホツパがこれの水位を検出する水位センサを
   組み込まれていることを特徴としている自動風呂
   装置。