JPH0447030B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0447030B2
JPH0447030B2 JP28888585A JP28888585A JPH0447030B2 JP H0447030 B2 JPH0447030 B2 JP H0447030B2 JP 28888585 A JP28888585 A JP 28888585A JP 28888585 A JP28888585 A JP 28888585A JP H0447030 B2 JPH0447030 B2 JP H0447030B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron alloy
alloy material
treatment
tungsten
molybdenum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP28888585A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62156264A (ja
Inventor
Tooru Arai
Hironori Fujita
Junji Endo
Yoshihiko Sugimoto
Yukio Oota
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Central R&D Labs Inc
Priority to JP28888585A priority Critical patent/JPS62156264A/ja
Publication of JPS62156264A publication Critical patent/JPS62156264A/ja
Publication of JPH0447030B2 publication Critical patent/JPH0447030B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金型、治工具類及び機械部品などの
鉄合金材料の表面にモリブデン(Mo)またはタ
ングステン(W)の一方または双方の窒化物ある
いは炭窒化物層を形成せしめる表面処理方法に関
するものである。
〔従来の技術〕
鉄合金材料の表面にモリブデンやタングステン
等の金属の炭化物、窒化物または炭窒化物から成
る表面層を被覆すると、鉄合金材料の耐摩耗性、
耐焼付性、耐酸化性、耐食性などの諸性質が改善
されることはよく知られている。この表面層を被
覆する方法について、近年多くの提案がなされて
いる。例えば、上記金属のハロゲン化物などを利
用してプラズマCVD(化学的気相蒸着法)などに
より鉄合金材料表面に上記金属の炭窒化物から成
る表面層を形成しようとする方法が提案されてい
る(例えば、特開昭55−65357号、特開昭55−
154563号、特開昭55−164072号)。これらの方法
では、鉄のAc1変態点である約700℃以下の温度
域で処理するため、鉄合金材料の母材による熱に
よる歪みを与えることなく表面層を形成すること
ができるものの、形成された表面層のつきまわり
性や密着性が良好なものを得ることは難しい。ま
た、処理工程が複雑で、装置が高価である。ま
た、水素中あるいは減圧中で実施しなければなら
ないので能率も悪い。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上記従来の問題点を解消して、きわ
めて簡単な装置で、能率よく、低温での加熱処理
により、母材に歪みを発生させることなく、鉄合
金材料に母材との密着性の優れたモリブデンまた
はタングステンの一方または双方の窒化物或いは
炭窒化物から成る表面層を形成する方法を提供し
ようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、鉄合金材料の表面に鉄・窒素または
鉄・炭素・窒素の窒化物層を形成させる窒化処理
を施した後、該鉄合金材料と、モリブデンまたは
タングステンの一方または双方を含む材料と、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩化物、弗
化物、ホウ弗化物、酸化物、臭化物、ヨウ化物、
炭酸塩、硝酸塩、硼酸塩のうちの1種または2種
以上、または/およびハロゲン化アンモニウム
塩、金属ハロゲン化物の一方または双方から成る
処理剤とを共存せしめて、700℃以下において加
熱処理し、モリブデンまたはタングステンの一方
または双方を上記鉄合金材料表面に拡散せしめる
ことにより、鉄合金材料表面にモリブデンまたは
タングステンの一方または双方の窒化物あるいは
炭窒化物から成る表面層を形成せしめることを特
徴とする鉄合金材料の表面処理方法である。
本発明において、鉄合金材料はモリブデンまた
はタングステンの一方または双方(以下、Mo,
W元素とする。)の窒化物あるいは炭窒化物層を
表面に形成する被処理材である。該鉄合金材料と
しては、炭素を含むもの、例えば炭素鋼、合金
鋼、鋳鉄、焼結合金等でもよく、また純鉄のよう
な炭素を極くわずかしか含まないものでもよい。
また、鉄合金材料中の炭素含有量が多ければ、そ
れだけ形成される上記Mo,W元素の炭窒化物層
中の炭素量も増える。そのため形成される表面層
の炭素量を増やす目的で、窒化処理に先立つて、
浸炭処理等により表面部の炭素含有量を増加させ
てもよく、窒化処理中に浸炭させてもよい。な
お、工業用純鉄を被処理剤とする場合には、母材
中に含有される極く微量の炭素がMo,W元素の
炭窒化物層に入る。
窒化処理とは、鉄合金材料の表面に窒素(N)
を拡散させ、窒化物層を形成するものである。こ
の窒化物層は、鉄と窒素とが反応した鉄の窒化物
あるいは鉄と窒素と母材中の炭素とが反応した鉄
の炭窒化物から成る。なお、該窒化物層の直下に
は窒素の鉄への固溶体層(拡散層)が形成されて
いる。そして、この鉄合金材料をMo,W元素を
含む材料と共に加熱処理することにより窒化物層
にMo,W元素が拡散し、Mo,W元素と上記窒
化物層中の鉄との置換反応が起こる。この際、窒
化物層が鉄の炭窒化物層の場合にはMo,W元素
の炭窒化物から成る表面層が形成され、また窒化
物層が鉄の窒化物層の場合にはMo,W元素の窒
化物から成る表面層が形成される。該窒化処理し
た鉄合金材料に形成させ得る表面層の最大厚さ
は、窒化物層の層厚さとほぼ同じであり、従つて
表面層の厚さは窒化処理によつて規定される。
窒化処理の方法としては、ガス窒化、ガス軟窒
化、塩浴軟窒化、グロー放電窒化など如何なる方
法でもよい。窒化物層の窒化濃度は高い方が望ま
しく、また窒化物層厚さは深い方が望ましいが、
最も望ましいのは窒化物層厚さが3〜15μmの範
囲である。窒化物層厚さが浅すぎると形成される
Mo,W元素の窒化物あるいは炭窒化物層の厚さ
が薄くなり、一方深すぎると鉄合金材料の靭性が
低下するおそれがあり、しかも形成されるMo,
W元素の窒化物あるいは炭窒化物層が剥離するお
それがある。
鉄合金材料に上記窒化処理を施した後、該鉄合
金材料とモリブデン(Mo)またはタングステン
(W)の一方または双方の元素を含む材料とを共
存させて加熱処理する。
この加熱処理は、鉄合金材料の表面にMo,W
元素を拡散させて、その窒化物あるいは炭窒化物
から成る表面層を形成するものである。
上記MoまたはWの一方または双方を含む材料
とは、鉄合金材料の表面に拡散させるMo,W元
素を供給するものであり、Mo,W元素を含む金
属あるいはMo,W元素化合物等を用いる。該金
属としては、Mo,W元素の金属やその合金、す
なわちモリブデン金属、タングステン金属、フエ
ロモリブデン等のモリブデン合金、フエロタング
ステン等のタングステン合金が挙げられる。上記
化合物、すなわちモリブデン化合物、タングステ
ン化合物としては、MoCl5,WCl5,WBr5等の塩
化物、臭化物等が挙げられる。しかして、これら
Mo,W元素を含む材料は、これらのうち1種ま
たは2種以上を用いるが、Mo,W元素の金属を
用いるのが最も実用的である。
なお、MoとWとの双方を含む材料を使用する
場合には、MoとWとの複合の窒化物あるいは炭
窒化物から成る表面層を形成することができる。
また、前記処理剤は、Mo,W元素が鉄合金材
料の表面に拡散する媒介となる働きを有してい
る。該処理剤としては、アルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩化物、弗化物、ホウ弗化物、酸
化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸塩、硝酸塩、硼酸
塩のうちの1種または2種以上から成るアルカリ
金属またはアルカリ土類金属の化合物、または/
およびハロゲン化アンモニウム塩、金属ハロゲン
化物の一方または双方から成るものであり、加熱
処理方法によつて適宜選択して使用する。
例えば、上記アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の化合物としては、NaCl,CaCl2,LiCl,
NaF,KF,LiF,KBF4,Na2CO3,LiCO3
KCO3,NaNO3,Na2O等が挙げられ、これらの
うちの1種または2種以上を使用する。また、ハ
ロゲン化アンモニウム塩としては、NH4Cl,
NH4Br,NH4I,NH4F等が挙げられ、金属ハロ
ゲン化物としては、Crl2,CrBr3,VCl3,TiF4
TiBr4,FeCl3等が挙げられ、これらのうちの1
種または2種以上を使用する。
しかして、前記処理剤としては、上記アルカリ
金属またはアルカリ土類金属の化合物のみ、ある
いはハロゲン化アンモニウム塩、金属ハロゲン化
物の一方または双方のみを使用してもよく、更
に、上記アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
化合物とハロゲン化アンモニウム塩、金属ハロゲ
ン化物の一方または双方との両者を使用してもよ
い。なお、処理剤としてTi、周期律表第Va族元
素(V,Nb,Ta)やCrを含む化合物を使用する
場合には、Mo,W元素と同時にTi、第Va族元
素やCrが含まれた表面層が形成される可能性が
ある。
また、処理剤としてMoCl5,WCl5等のMo,W
元素のハロゲン化物を使用する場合、前記Moま
たはWの一方または双方を含む材料として兼用す
ることもできる。
加熱処理方法としては、処理温度においてこれ
ら処理剤が溶融状態にあるか固体状態にあるかに
よつて、溶融塩浸漬法、溶融塩電解法、粉末法等
がある。また、該粉末法には、埋設法、ペースト
法、非接触法、流動層法がある。
以下、これらにつき説明する。
上記溶融塩浸漬法とは、前記処理剤を溶融して
溶融塩浴を形成し、該溶融塩浴にMoまたはWの
一方または双方の元素を含む材料と鉄合金材料と
を浸漬するものである。この方法で用いる処理剤
は、前記処理剤のうちのアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の塩化物、弗化物、ホウ弗化物、炭
酸塩、硝酸塩、酸化物、硼酸塩の1種または2種
以上、または/および加熱処理温度以下の温度で
溶融し蒸発しない金属ハロゲン化物を使用する。
なお、溶融状態を良好にするため、NaClと
CaCl2との組合わせのように2種類以上の上記化
合物を使用するのが望ましい。更に溶融塩浴の粘
性を調節するなどの目的のためにAl2O3,ZrO2
の酸化物やNaCN等のシアン化合物等を添加して
もよい。
上記溶融塩浴にMo,W元素を含む材料を浸漬
するのは、溶融塩浴中にMo,W元素を溶入させ
るためである。Mo,W元素を含む材料を浸漬す
る手段としては、該材料を粉末状(好ましくは
200メツシユ以下)または薄板状で溶融浴に添加
する方法あるいは棒状または板状の該材料を陽極
として溶融浴中に浸漬して電解しMo,W元素を
陽極溶解させる方法等がある。上記陽極溶解によ
りMo,W元素を溶入する場合には、Mo,W元
素が迅速に溶入して作業能率を向上させることが
でき、しかも未溶解のMo,W元素を含む材料が
浴底に堆積することはないという点で有利であ
る。なお、この場合の陰極としては溶融塩浴の容
器または他に挿入した導電性物質を使用する。陽
極溶解するときの陽極電流密度は、これを大きく
すれば溶入速度は大きくなるが、電解しなくても
溶入することから考えても、比較的低い電流密度
で充分である。実用上は0.1〜0.8A/cm2が適当で
ある。
溶中に溶入したMo,W元素は鉄合金材料の前
記窒化処理により形成された窒化物層表面に拡散
してMo,W元素の窒化物あるいは炭窒化物層を
形成する。
なお、溶融塩浴の容器としては黒鉛や鋼などが
用いられるが、実用上は鋼で充分である。
また、前記溶融塩電解法とは、処理剤を溶融せ
しめた浴にMo,W元素を含む材料を浸漬しMo,
W元素を溶入せしめた状態で、該溶融塩浴に鉄合
金材料を陰極として浸漬し、電解処理を行うもの
である。なおこの場合、陽極としての浴の容器ま
たは別に挿入した導電性物質を用いる。
処理剤としては、上記溶融塩浸漬法と同様なも
のを使用し、該処理剤を溶融した浴にMo,W元
素を含む材料を浸漬してMo,W元素を溶入する
手段も前記溶融塩浸漬法と同様な方法でよい。ま
た処理剤の溶融塩浴にMo,W元素を含む材料を
陽極、鉄合金材料を陰極として浸漬し電解処理を
行うこともできる。この場合、Mo,W元素の陽
極溶解と表面層の形成とを同時に行うことができ
るというメリツトがある。
また、鉄合金材料を浸漬して電解処理を行う陰
極電流密度は2A/cm2以下、実用的には0.05〜
0.8A/cm2が適当である。
なお、上記溶融塩浸漬法、溶融塩電解法とも大
気雰囲気あるいは保護ガス(N2,Ar等)中いず
れにても処理が可能である。
次に、前記粉末法とは、前記処理剤とMo,W
元素を含む材料との混合粉末及び鉄合金材料を共
存させ、加熱するものである。
該粉末法において、処理剤とMo,W元素を含
む材料との混合粉末及び鉄合金材料を共存させる
方法としては次のものがある。即ち、埋設法と一
般に言われている鉄合金材料を上記混合粉末中に
埋めこむ方法、ベースト法と一般に言われている
鉄合金材料の表面に上記混合粉末を被覆する方
法、非接触法と一般に言われている一定の空間内
に鉄合金材料と上記混合粉末とを非接触状態で配
置する方法、及び流動層法と一般に言われている
上記混合粉末を流動状態として流動層を形成し該
流動層に鉄合金材料を挿入する方法がある。
上記粉末法で用いる処理剤は、アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属の塩化物、弗化物、臭化
物、ヨウ化物、ホウ弗化物のうちの1種または2
種以上、または/およびハロゲン化アンモニウム
塩、金属ハロゲン化物の一方または双方から成る
ものである。なお、粉末法の中でも流動層の場合
には、上記金属ハロゲン化物は、加熱処理温度以
下の温度で昇華または蒸発するもの(VCl3
FeCl3,TiF4,VF3,TiBr4等)を使用する。こ
れは、加熱処理温度以下の温度で昇華または蒸発
しない金属ハロゲン化物を使用すると、処理剤か
ら発生しMo,W元素の拡散の働きに寄与するガ
スの発生量が少なく生成する層の厚さが薄くなる
ためである。
処理剤とMo,W元素を含む材料との配合割合
は、Mo,W元素を含む材料に対して0.5〜20重量
%(以下重量%を%とする)の処理剤が含まれる
範囲が望ましい。この範囲外であると連続的に
Mo,W元素の窒化物あるいは炭窒化物から成る
表面層を形成することが困難になり、またこの範
囲の中心に近づくと、連続的な表面層形成が容易
になる傾向にある。
また処理剤とMo,W元素を含む材料との混合
粉末の粒度は、埋設法、ペースト法、非接触法を
実施する場合JISNo.100のフルイ通過程度でよい。
これより粗くとも細かくとも特に大きな影響はな
い。また、流動層法を実施する場合60〜350メツ
シユの粒度の範囲のものが好ましい。60メツシユ
より粗いと混合粉末を流動化させるために多量の
ガスを必要とし、しかも表面層形成が進みにく
い。逆に350メツシユより細かくなると混合粉末
が浮遊しやすくなり、取り扱いが困難になる。
混合粉末には、上記処理剤とMo,W元素を含
む材料以外に添加剤を加えることができる。たと
えばペースト法を実施する場合デキストリン、水
ガラス等の粘着剤を添加することができる。ま
た、処理剤の種類によつては加熱処理中に固化し
やすい傾向のものもある。この場合にはアルミナ
(Al2O3)等の不活性粉末を添加することができ
る。更にMo,W元素を含む材料と処理剤の組合
わせによつては表面層形成効果の乏しい組合わせ
もある。かかる場合には従来活性剤として公知の
ハロゲン化物を添加し、表面層形成効果を高める
ことができる。これらの添加物の添加量は、目的
に応じて任意に選択することができる。
以下に、上記した粉末法の具体例である埋設
法、ペースト法、非接触法及び流動層法について
詳しく説明する。
埋設法では、一定の容器に処理剤とMo,W元
素を含む材料との混合粉末を入れ、その粉末中に
被処理剤たる鉄合金材料を埋めこみ、大気下の加
熱炉あるいは雰囲気炉に容器を入れ、容器ごと鉄
合金材料を加熱する方法である。なお、容器の開
口部に外気の侵入を防止するためアルミナ等の不
活性粉末あるいは鉄−ボロン粉末等の金属粉末の
層を設けることがある。
ペースト法とは、混合粉末に例えばデキストリ
ン水溶液、グリセリン、水ガラス、エチレングリ
コールとアルコール等の粘着剤を添加し、混合粉
末をペースト化して使用するものである。この混
合粉末のペーストは、鉄合金材料の表面に通常1
mm以上の厚さで被覆される。ペーストを被覆され
た鉄合金材料は、通常容器に入れられて加熱炉で
加熱される。雰囲気は大気中でよいが非酸化性雰
囲気下ではペーストの被覆層を薄くすることがで
きる。また、このペースト法では、ペーストの被
覆された表面部のみに表面層が形成されるため鉄
合金材料の任意の一部表面部のみに表面層を形成
することができる。
非接触法とは、一定の密閉空気中に鉄合金材料
と混合粉末を共存させるものである。具体的には
容器の開口部近くに混合粉末を配置して外気の侵
入を防止し、容器中の混合粉末と接触しない位置
に鉄合金材料を配置する方法で加熱処理を実施す
る。この方法は、鉄合金材料と混合粉末とが接触
していないため作業上の利点がある。
流動層法とは、流動層式炉を用いるものであ
り、混合粉末が流動中に固まりとなるのを防ぐた
めのアルミナ等の耐火物を上記混合粉末に添加し
た粉末と鉄合金材料とを上記炉中に配置し、更に
流動化ガスを導入して粉末が流動化した流動層状
態にするものである。この方法で加熱処理を実施
するときわめて平滑な表面層を得ることができ、
さらに流動層の温度分布が均一であるので、均一
な厚さの表面層を形成することができる。流動化
ガスとしては、アルゴンガス等の不活性ガスや窒
素ガス等の非酸化性ガスを使用することができ
る。また流動化ガスの流速は流動層中で50cm/分
以上とするのが、表面層に粉末の付着がなく望ま
しい。ガス圧としては、取り扱い上0.5〜2Kg/
cm2の範囲がよい。
以上のような加熱処理の加熱温度は700℃以下
とする。700℃以下の温度域で処理することによ
り鉄合金材料の母材が歪みを受けにくくなる。ま
た、その下限温度としては450℃とするのが望ま
しい。450℃より低温で加熱処理を施した場合、
Mo,W元素の窒化物あるいは炭窒化物から成る
表面層の形成速度は非常に遅い。実用上はダイス
鋼の高温焼戻し温度、構造用鋼の焼戻し温度の
520〜600℃が望ましい。
加熱処理の処理時間が長くなれば表面層中の
Mo,W元素の含有量が増加する。このため処理
時間は所望とするMo,W元素の含有量により定
まるが、1〜50時間の範囲で選ばれる。
また、形成する表面層の厚さは3〜15μm程度
が実用的である。
〔作用〕
本発明によるMoまたはWの一方または双方の
元素の窒化物あるいは炭窒化物から成る表面層の
形成機構は明確ではないが、本発明者らがマイク
ロアナライザ分析や処理時間と厚さの関係などか
ら判断すると、以下のようになつていると考えら
れる。なお、以下の説明はMo,W元素の炭窒化
物層を形成する機構についてである(以下のm,
n,o,pはそれぞれ数字を表す)。
まず、被処理材である鉄合金材料に窒化処理を
施すことにより、外部から供給される窒素(N)
が鉄合金材料の表面部の鉄(Fe)及び炭素(C)
と反応してFen(C,N)oの形で窒化物層が形成
される。また、この窒化物層の直下には、窒素の
固溶体(Fe−Nの形)も形成される。
その後、鉄合金材料に加熱処理を施すことによ
り、上記窒化物層に外部からのMoまたはWの一
方または双方の元素(以下、Mとする)が拡散す
る。この拡散はFen(C,N)oのFeとMとが置換
する反応であり、窒化物層は(M,Fe)p(C,
N)pに変化する。そしてFen(C,N)o層がすべて
(M,Fe)p(C,N)pに変化するとそれ以上(M,
Fe)p(C,N)p層の成長はない。なお、(M,
Fe)p(C,N)p層においては表面ほどMが多く、
母材に近いほどFeが多い傾向にある。従つて条
件によつては表面部のFe量は著しく小さく、Mp
(C,N)pと表示するのが妥当な場合もある。
従つて、形成される表面層の厚さは最初の窒化
処理により形成される窒化物層の厚さとほぼ同じ
である。そのため、窒化処理の条件によつて表面
層の最大層厚さをほぼ規定することができる。ま
た、すべてのFen(C,N)o層が(M,Fe)p(C,
N)pに変化するまでの間は表面側に(M,Fe)p
(C,N)p層、母材側にFen(C,N)o層の存在す
る二層から成る表面層が存在している。そしてこ
の表面層の厚さは最初のFen(C,N)o層の厚さ
にほぼ等しい。
また、Mo,W元素(M)の窒化物から成る表
面層を形成する場合についても、表面層形成機構
は上記と同様である。
これは本発明方法が700℃以下という低温で加
熱処理を行つているためであり、このような機構
での、したがつてこのような処理時間−厚さ関係
を持つ表面層の形成はこれまで知られていない。
本発明方法では、実施例1の図に表されるように
加熱処理を550℃で行つた場合(曲線A)の表面
層厚さ(Fen(C,N)o層の厚さと(M,Fe)p
(C,N)p層厚さの合計厚さ)は加熱処理時間に
影響されていない。それに対して1000℃のような
高温で加熱処理を行つた場合(曲線S1)には加
熱処理時間が長くなれば一般の拡散処理と同じく
表面層厚さも増加している。
なお実用上には鉄・炭素・窒素の窒化物層を全
部(M,Fe)p(C,N)p層に変えてしまう必要は
ない。2つの層の共存する状態でも、全部が
(M,Fe)p(C,N)p層に変わつた状態でもよい
(鉄・窒素の窒化物層をMo,W元素(M)の窒
化物から成る表面層に変える場合についても同
様)。
〔発明の効果〕
本発明によれば、鉄・窒素あるいは鉄・炭素・
窒素の窒化物層を形成後、前記特定の処理剤を用
い、700℃以下という低温においてMoまたはW
の一方または双方の元素の拡散処理を行うので、
低温において、鉄合金材料にMo,W元素の窒化
物あるいは炭窒化物から成る優れた表面層を形成
することができる。
また、低温で鉄合金材料を加熱するため、材料
の母材に歪みが発生しにくい。更に低温処理によ
る操作性が良好であり、多大のエネルギーを必要
としない。
また、本発明による層は拡散によつて形成され
るため、低温で処理するにもかかわらず、拡散反
応のないPVDによる炭化物層、窒化物層の場合
と異なり母材との密着性に優れ、緻密な表面層を
形成することができる。また、形成された層の厚
さは実用上十分なものである。
また、本発明のMo,W元素の窒化物または炭
窒化物から成る表面層を形成する方法では、窒化
処理を行わないでMo,W元素の炭化物層を形成
する方法に比べて非常に短時間で層を形成するこ
とができる。
〔実施例〕 以下、本発明の実施例を説明する。なお%は重
量%を意味する。
実施例 1 直径6mm、長さ30mmのJIS・SKH51丸棒試片を
570℃の塩浴中に2時間浸漬して塩浴窒化処理を
施した。次にCaCl252モル%とNaCl48%との混
合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の電気炉にて加
熱して550℃の溶融塩浴を形成し、更に浴中に−
100メツシユのフエロタングステン(Fe−W,
JISI号、W含有量79%)粉末を上記溶融塩浴に対
して20%添加した。この550℃の溶融塩浴に上記
窒化処理した試片を1〜25時間浸漬後、取り出し
て油冷した。付着浴剤を洗滌除去後、断面を研摩
して、断面組織の観察により表面に形成された層
の厚さを測定した。その結果を図の曲線Aに示
す。なお、図の横軸は浸漬時間の1/2乗でとつて
ある。この曲線Aにおいて浸漬時間0時の厚さと
は最初の窒化処理により形成された窒化物層の厚
さであり、1hr以降の厚さは該窒化物層とタング
ステンの炭窒化物層との合計厚さ(全表面層の厚
さ)である(なお、タングステンの炭窒化物層の
みの厚さを曲線Bに示す。)。全表面層の厚さは、
処理時間が異なつてもほとんど同じであり、約
4μmであつた。
上記表面層は表面の滑らかな層であり、しかも
層と母材との境界は複雑に入り組み、密着性に優
れた被覆層である。また、X線マイクロアナライ
ザーによる表面からの分析結果によると、約20%
のWとともにNとCとが存在した。更にX線回折
ではWNに相当する回折線が認められた。このこ
とより形成された表面層は、(W,Fe)(N,C)
から成るタングステンの炭窒化物層であることが
確かめられた。
また、比較のため、窒化処理を施していない
JIS・SKH51試片を、1000℃に加熱された上記と
同様な溶融塩浴に浸漬して、処理したところ、図
の曲線S1に示される厚さのタングステンの炭化
物層が形成された。この比較例で明らかなよう
に、浸漬時間が長くなるにつれて層厚さは厚くな
つているが、本発明では浸漬時間が長くなつても
全表面層厚さは厚くならない。従つて、本発明の
炭窒化物層の形成機構は比較例の高温処理の場合
の形成機構と異なつていることが明らかになつ
た。
実施例 2 実施例1と同様にしてJIS・S45C試片(直径7
mm、長さ50mm)を塩浴窒化処理した。次に実施例
1と同様の組成のCaCl2+NaClの溶融塩浴を調
製し、更にこの浴中に−320メツシユのWCl5粉末
を上記溶融塩浴に対して15%添加した。この溶融
塩浴を500℃にして上記試片を浴に1〜16時間浸
漬し、その後浴中より取り出し油冷した。
形成された表面層は浸漬時間にかかわらずほと
んど同じ層厚さ、同じ組織の層が形成された。一
例として4時間の浸漬で処理された試片を調べた
ところ、層厚さ約8μmの表面層が形成されてい
た。X線回折やX線マイクロアナライザー分析の
結果よりこの表面層は、(W,Fe)(N,C)よ
り成るタングステンの炭窒化物層であることが確
かめられた。
実施例 3 外径φ10mm、内径φ6mm、長さ25mmの円筒形
JIS・S48C試片を570℃、6時間でガス軟窒化処
理した。
次に、実施例1と同様の組成のCaCl2+NaCl
の溶融塩浴を調製し、更にこの浴中に上記溶融塩
浴に対して3%のAl2O3粉末(−320メツシユ)
と20%のタングステン金属粉末(−200メツシユ)
を添加した。この溶融塩浴を550℃にして、上記
試片を9時間と25時間それぞれ浸漬し、その後浴
中より取り出し油冷した。
これら2種類の試片について真円度を測定した
ところ、すべてほとんど同じ真円度であり、試片
の上部と下部とも約5μmと小さかつた。なお比
較のため溶融塩浴への浸漬温度を850℃(浸漬時
間は4時間)にした場合の試片では真円度は約
20μmであり、本発明で処理した試片に比べて約
4倍も大きかつた。
本発明で処理(浸漬温度550℃、浸漬時間9時
間)した試片を切断して表面層を観察したとこ
ろ、形成された表面層は、厚さ約8μmであり、
また、X線マイクロアナライザーにより分析した
ところ該層は、(W,Fe)(N,C)より成るタ
ングステンの炭窒化物層であることが確かめられ
た。
実施例 4 JIS・SKD11試片(直径6mm、長さ30mm)を
550℃、3時間の条件でイオン窒化処理した。
次に実施例1と同様の組成のCaCl2+NaClの
溶融塩浴を黒鉛容器中で調製し、更にこの浴の中
央に45mm×35mm×5mmの板状のFe−W(W含有量
79%)を挿入し、これを陽極、黒鉛容器を陰極と
して、0.5A/cm2の陽極電流密度で約15時間通電
した。このFe−Wの陽極溶解処理によつてFe−
W板の重量減から計算して塩浴量全体に対して約
6%のタングステンが浴中に溶入された。この溶
融塩浴中に上記試片を550℃で9時間浸漬した後、
取り出し油冷した。
処理された試片をX線マイクロアナライザー分
析で調べたところ、表面層中には、約25%のWの
他NとCも認められた。また、X線回折結果で
は、WNの回折線とよく一致したことから表面層
は、タングステンの炭窒化物層であることが確か
められた。
実施例 5 直径約7mm×長さ50mmのJIS・S45Cの試片を
570℃、1時間塩浴窒化処理した。
次に、KF50モル%とLiF50モル%の混合物の
入つた黒鉛容器を大気中の電気炉にて580℃に加
熱して溶融塩浴を調製し、更にこの浴に−100メ
ツシユのフエロモリブデン(Fe−Mo,Mo含有
量65%)粉末を溶融塩浴に対して25%添加した。
この580℃の浴に上記窒化処理した試片を浸漬し
てこれを陰極、黒鉛容器を陽極として陰極電流密
度0.05A/cm2で8時間通電して電解を行つた。
試片を浴から取り出し油冷して、形成された表
面層を断面組織観察およびX線マイクロアナライ
ザーにより分析したところ、表面層は、(Mo,
Fe)(N,C)より成るモリブデンの炭窒化物層
であることが確かめられた。
実施例 6 直径8mm×長さ35mmの工業用純鉄試片(炭素含
有量0.03%以下)を実施例4と同様な条件でイオ
ン窒化処理した。
次に、実施例1と同様な組成のCaCl2+NaCl
の溶融塩浴を鋼容器内で調製し、さらに溶中に−
100メツシユのFe−Mo(Mo含有量63%)粉末を
溶融塩浴に対して30%添加した。この浴を580℃
にして、浴中に上記試片を8時間浸漬、その後浴
から取り出し油冷した。
形成された表面層は、層厚さがイオン窒化処理
した時の窒化物層の厚さと同じ約12μmであつ
た。また、X線回折及びX線マイクロアナライザ
ー分析の結果から形成された表面層は、(Mo,
Fe)(N,C)より成るモリブデンの炭窒化物層
であることが確認された。
実施例 7 実施例1と同様にしてJIS・S45C試片を塩浴窒
化処理した。
次に、Li2CO345%,K2CO325%,Na2CO330%
の混合物の入つた耐熱鋼容器を大気中の雰囲気炉
にて550℃に加熱して溶融塩浴を調製し、更にこ
の浴に−350メツシユのMoCl5粉末を溶融塩浴に
対して20%添加した。この浴を十分に撹拌した
後、この550℃の浴に上記試片を4時間浸漬保持
した。
試片を浴から取り出し油冷して、形成された表
面層をX線マイクロアナライザーにより分析した
ところ、表面層には、Moの他にNとCとが認め
られた。また、X線回折で調べたところ、MoN
の回折線とよく一致し、従つて表面層は、(Mo,
Fe)(N,C)より成ることが確かめられた。
実施例 8 直径8mm×長さ30mmのJIS・SK4試片を570℃、
150分の条件でガス軟窒化処理した。
次に、ステンレス鋼容器に入れた−100メツシ
ユのFe−W(W含有量79%)90%と硼フツ化カリ
ウム(KBF4)10%からなる混合粉末に上記試片
を埋設した。更に酸化防止のため混合粉末の上に
−100メツシユのフエロボロン粉末を3〜4mmの
厚さで被覆した。これを容器ごと大気炉で600℃、
16時間加熱した。容器を炉から取り出して空冷
機、粉末中から試片を取り出した。
試片に形成された表面層をX線マイクロアナラ
イザーで分析したところ、表面層中にWとN,C
とが認められ、表面からの分析結果では約25%の
Wが認められた。また、X線回折ではWNの回折
線とよく一致し、この層は、(W,Fe)(N,C)
より成るタグステンの炭窒化物層であることが確
かめられた。
実施例 9 500℃、4時間の条件で塩浴窒化処理したJIS・
SK4棒(直径7mm、長さ30mm)を被処理材とし、
混合粉末を−100メツシユのFe−Mo(Mo含有量
63%)90%とKBF410%とから成るものにした以
外は、実施例8と同様にして加熱処理を行つた。
上記試片に形成された表面層をX線マイクロア
ナライザーで分析したところ、表面層は、Moと
N,Cから成つており、またX線回折では、
MoNの回折線とよく一致した。従つて、この表
面層は、(Mo,Fe)(N,C)より成るモリブデ
ンの炭窒化物層であることが確かめられた。
実施例 10 Al2O3(−80メツシユ)60%、Fe−Mo(Mo含有
量63%、−100メツシユ)38.8%、NH4Cl(−80メ
ツシユ)1.2%から成る混合粉末を流動層炉内に
入れ、炉の下部より導入したアルゴンガス(炉内
での流速200cm/分、炉導入口での圧力1.5Kg/
cm2)で上記混合粉末を流動状態にした。この流動
層炉内に実施例9と同様に塩浴窒化処理した
JIS・SK4棒(直径7mm、長さ50mm)を装入し600
℃で8時間加熱処理した。
形成された表面層をX線マイクロアナライザー
で分析したところ、表面層はMoとN,Cから成
つており、かつX線回折の結果ではMoN回折線
とよく一致したことから、層は(Mo,Fe)(N,
C)から成るモリブデンの炭窒化物層であること
が確かめられた。
実施例 11 直径7mm、長さ50mmのJIS・SK4試片を570℃、
4時間の条件で塩浴窒化処理した。
次に、Al2O3(−80メツシユ)58.8%、Fe−W
(W含有量79%、−100メツシユ)40%、NH4Cl
(−80メツシユ)1.2%から成る混合粉末を流動層
炉内に、炉の下部より導入したアルゴンガス(流
速200cm/分、圧力1.5Kg/cm2)で上記混合粉末を
流動状態とした。この流動層炉内に上記SK4試片
を装入し、600℃で16時間保持して加熱処理した。
形成された表面層をX線マイクロアナライザー
で分析したところ、表面層は、WとN,Cから成
り、表面からの分析では約20%のWが検出され
た。また、X線回折の結果では、WN回折線とよ
く一致したことから、層は(W,Fe)(N,C)
であることが確かめられた。
【図面の簡単な説明】
図は実施例1において形成された表面層の層厚
さの浸漬時間に対する変化を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 鉄合金材料の表面に鉄・窒素または鉄・炭
    素・窒素の窒化物層を形成させる窒化処理を施し
    た後、該鉄合金材料と、モリブデンまたはタング
    ステンの一方または双方を含む材料と、アルカリ
    金属またはアルカリ土類金属の塩化物、弗化物、
    ホウ弗化物、酸化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸
    塩、硝酸塩、硼酸塩のうちの1種または2種以
    上、または/およびハロゲン化アンモニウム塩、
    金属ハロゲン化物の一方または双方から成る処理
    剤とを共存せしめて、700℃以下において加熱処
    理し、モリブデンまたはタングステンの一方また
    は双方を上記鉄合金材料表面に拡散せしめること
    により、鉄合金材料表面にモリブデンまたはタン
    グステンの一方または双方の窒化物あるいは炭窒
    化物から成る表面層を形成せしめることを特徴と
    する鉄合金材料の表面処理方法。 2 上記モリブデンまたはタングステンの一方ま
    たは双方を含む材料は、該元素の金属、合金、化
    合物の1種または2種以上から成る特許請求の範
    囲第1項記載の鉄合金材料の表面処理方法。 3 上記加熱処理は、上記処理剤を溶融せしめた
    溶融塩浴中にモリブデンまたはタングステンの一
    方または双方を含む材料と鉄合金材料とを浸漬す
    ることにより行う特許請求の範囲第1項記載の鉄
    合金材料の表面処理方法。 4 上記加熱処理は、上記処理剤を溶融せしめる
    と共に、モリブデンまたはタングステンの一方ま
    たは双方を含む材料を浸漬した溶融塩浴中で鉄合
    金材料を陰極とし、電解処理により行う特許請求
    の範囲第1項記載の鉄合金材料の表面処理方法。 5 上記加熱処理は、上記処理剤とモリブデンま
    たはタングステンの一方または双方を含む材料と
    の混合粉末中に鉄合金材料を埋設することにより
    行う特許請求の範囲第1項記載の鉄合金材料の表
    面処理方法。 6 上記加熱処理は、上記処理剤とモリブデンま
    たはタングステンの一方または双方を含む材料と
    の混合粉末のペーストを鉄合金材料に塗布した状
    態において行う特許請求の範囲第1項記載の鉄合
    金材料の表面処理方法。 7 上記加熱処理は、上記処理剤とモリブデンま
    たはタングステンの一方または双方を含む材料と
    の混合粉末と鉄合金材料とを一定空間内に非接触
    状態で配置することにより行う特許請求の範囲第
    1項記載の鉄合金材料の表面処理方法。 8 上記加熱処理は、上記処理剤とモリブデンま
    たはタングステンの一方または双方を含む材料と
    の混合粉末を流動状態にしてその中に鉄合金材料
    を入れることにより行う特許請求の範囲第1項記
    載の鉄合金材料の表面処理方法。
JP28888585A 1985-12-20 1985-12-20 鉄合金材料の表面処理方法 Granted JPS62156264A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28888585A JPS62156264A (ja) 1985-12-20 1985-12-20 鉄合金材料の表面処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28888585A JPS62156264A (ja) 1985-12-20 1985-12-20 鉄合金材料の表面処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62156264A JPS62156264A (ja) 1987-07-11
JPH0447030B2 true JPH0447030B2 (ja) 1992-07-31

Family

ID=17736030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28888585A Granted JPS62156264A (ja) 1985-12-20 1985-12-20 鉄合金材料の表面処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS62156264A (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2726669B2 (ja) * 1988-01-05 1998-03-11 三菱重工業株式会社 金属の表面硬化法
US6930863B2 (en) 2003-01-10 2005-08-16 International Business Machines Corporation Graded laminated thin film poles and shields for magnetic heads
CN109790024B (zh) * 2016-10-05 2023-04-14 埃克森美孚化学专利公司 制备金属氮化物和金属碳化物的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62156264A (ja) 1987-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7264682B2 (en) Titanium boride coatings on titanium surfaces and associated methods
Dearnley et al. Engineering the surface with boron based materials
US4765847A (en) Method of treating the surface of iron alloy materials
JP5431348B2 (ja) 高速電気分解プロセスを用いた被覆のホウ素化のための方法
KR19990045697A (ko) 철계재료의 표면처리방법 및 이에 이용하는 염욕로:
US4818351A (en) Method for the surface treatment of an iron or iron alloy article
US3671297A (en) Method of chromizing in a fused salt bath
JPH0365435B2 (ja)
CA1036976A (en) Anodically dissolving group v-a element into molten borate bath
JPH0447030B2 (ja)
JPH0424423B2 (ja)
JP2001025843A (ja) 鍛造品の製法およびそれに用いる鍛造用金型
JPH05140725A (ja) チタン材料の表面処理法
US4804445A (en) Method for the surface treatment of an iron or iron alloy article
JP3939451B2 (ja) 鉄系材料の塩浴処理方法
JPH0424422B2 (ja)
JP2518710B2 (ja) 鉄合金材料の表面処理方法および処理剤
JPH0447028B2 (ja)
JPH0447029B2 (ja)
JPS622628B2 (ja)
JPH0356307B2 (ja)
JPS6141984B2 (ja)
JP2616814B2 (ja) 鉄合金材料の表面処理方法および処理剤
CA1052317A (en) Electrolytic formation of group va carbide on an iron, ferrous alloy or cemented carbide article
JP2001025856A (ja) ダイカスト品の製法およびそれに用いるダイカスト用金型

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term