JPH0446116B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0446116B2
JPH0446116B2 JP21264784A JP21264784A JPH0446116B2 JP H0446116 B2 JPH0446116 B2 JP H0446116B2 JP 21264784 A JP21264784 A JP 21264784A JP 21264784 A JP21264784 A JP 21264784A JP H0446116 B2 JPH0446116 B2 JP H0446116B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phenylalanine
ammonia
cinnamic acid
reaction
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP21264784A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6192587A (ja
Inventor
Nobuhiro Fukuhara
Yoko Sasaki
Kaoru Yamamoto
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP21264784A priority Critical patent/JPS6192587A/ja
Publication of JPS6192587A publication Critical patent/JPS6192587A/ja
Publication of JPH0446116B2 publication Critical patent/JPH0446116B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、L−フエニルアラニンの製造法に関
し、更に詳しくは微生物を用いて桂皮酸メチルエ
ステルとアンモニアもしくはアンモニア供与体か
らL−フエニルアラニンを製造する方法に関す
る。
L−フエニルアラニンは必須アミノ酸の一つで
あり、栄養上あるいは医薬上重要な物質であるば
かりでなく、甘味物質の前駆体として産業上重要
な物質である。L−フエニルアラニンの製造法と
しては、L−フエニルアラニンアンモニア・リア
ーゼの存在下に、桂皮酸とアンモニウムイオンと
を反応させる方法が英国特許第1489468号、特開
昭56−26197号、特開昭53−96388号、特開昭59−
14796号などに開示されている。しかしこのL−
フエニルアラニンアンモニア・リアーゼを用いる
方法はL−フエニルアラニンの工業生産に適した
方法ではあるが、反応にかかわるL−フエニルア
ラニンアンモニア・リアーゼが基質である桂皮酸
により阻害を受け、その酵素活性がたちまち著し
く低下するので、反応液中の桂皮酸の濃度を極力
抑える必要がある。したがつて生成するL−フエ
ニルアラニンの濃度も低いものでしかない。
本発明者らは、L−フエニルアラニンの製造法
に関して鋭意研究を重ねた結果、水性媒質中有機
溶媒の存在下桂皮酸メチルエステルとアンモニア
もしくはアンモニア供与体にL−フエニルアラニ
ンアンモニア・リアーゼを生産する能力を有する
微生物を作用させることにより、L−フエニルア
ラニンが好都合に生産されることを見い出し、本
発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明のL−フエニルアラニンの製
造法はL−フエニルアラニンアンモニア・リアー
ゼを生産する能力を有する微生物の培養液、該培
養液から採取した菌体、もしくは該菌体の処理物
を桂皮酸メチルエステルとアンモニア、もしくは
アンモニア供与体に水及び水と二相を形成する有
機溶媒の存在下で作用させ、L−フエニルアラニ
ンを製造することを特徴とする。
本発明では反応の基質として、従来の桂皮酸そ
のものに代えてそのメチルエステルを用いるか
ら、酵素阻害が起り難く、従つて反応に際し基質
を高い濃度で仕込んで作業を進めることができ
る。
この場合、桂皮酸メチルエステルは、有機溶媒
の側に高濃度に分配が起り、水層での消費に伴つ
て漸時有機溶媒側から反応に供給されるようであ
る。
なお、エステルでない桂皮酸自体を反応基質と
し低アンモニア濃度で反応を行うに際し有機溶媒
を存在させることは特開昭59−14796号公報に記
載されているが、この場合未反応の桂皮酸の大部
分は有機溶媒相に存在するとしている。しかし、
高アンモニア濃度での反応の場合には本発明者ら
の試験によれば桂皮酸は殆ど水相に分配されてお
り、このため桂皮酸による阻害が発生し、本発明
と同じ様には反応が進行しなかつた。
さらにメチルエステルに代えてエチルエステル
を用いて同様に反応を試みたが何故かこの場合も
殆んど反応が進行しなかつた。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いる微生物はL−フエニルアラニン
アンモニア・リアーゼ生産能を有する微生物であ
れば、いずれの微生物をも使用されるが、より具
体的に例示すれば、ロドトルラ・グルチニス
(Rho−dotorula glutinis)ATCC 10788があげ
られる。上記の微生物の培養液、該培養液から遠
心分離等により採取した菌体、または該菌体の処
理物(例えば、アセトン乾燥処理、洗浄処理、凍
結乾燥処理、菌体の酵素処理、超音波処理、菌体
自体をアルギン酸法、もしくはポリアクリルアミ
ド法により固定化したもの)を酵素源として使用
する。
本発明の方法の好ましい態様は上記の酵素源と
アンモニア、もしくはアンモニア供与体を1モル
濃度以上含有するPH8〜11、好ましくはPH9〜10
程度の水溶液と桂皮酸メチルエステルが0.05モル
濃度以上で行われ、水と二相を形成する有機溶媒
の添加量は水性媒質中0.7〜50%、好ましくは0.7
〜20%程度の範囲が良い。水と二相を形成する有
機溶媒としては、トルエン、ベンゼン、酢酸エチ
ルまたはヘキサンが挙げられる。反応温度は20〜
45℃、好ましくは35〜40℃で行なうのが好まし
い。反応時間は撹拌、流下等の方法、あるいは酵
素源の形態により異なるので一様ではないが、通
常10〜72時間程度で十分である。なお、界面活性
剤を添加することにより反応時間を短縮できる場
合がある。
反応液中に生成蓄積したL−フエニルアラニン
の精製は通常のイオン交換樹脂法や、その他の公
知の方法を組み合わせることにより、容易に行な
うことができる。
本発明方法によれば反応終了後の未反応の桂皮
酸メチルエステルは水には溶解し難く、容易に目
的とするL−フエニルアラニンと分離できる。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明
するが、該実施例中L−フエニルアラニンの定量
は液体クロマトによるアミノ酸分析法により行な
つた。
以下、実施例により、本発明を更に詳細に説明
する。
実施例 1 下記組成からなる培地A(PH6.0)90mlを500ml
フラスコに入れ、オートクレーブにより120℃、
15分殺菌後、これに除菌フイルターを通して無菌
化した培地B10mlを加えた後、ロドトルラ・グル
チニスATCC 10788を接種して、30℃で48時間培
養を行なつた。培養終了後、培養液500mlを遠心
分離し、ロドトルラ・グルチニスの菌体を得た。
培地A組成 ポリペプトン 10g/ 酵母エキス 3 〃 マルツエキス 3 〃 KH2PO4 3 〃 (NH42SO4 3 〃 L−フエニルアラニン 0.1 〃 (PH6.0) 培地B組成 ビオチン 200μg パントテン酸カルシウム 20mg 葉 酸 20μg イノシトール 100mg ニコチン酸 4mg p−アミノ安息香酸 2mg ピリドキシン塩酸塩 4mg リボフラビン 2mg チアミン塩酸塩 4mg H2O 1 かくして得られた菌体を桂皮酸メチルエステル
0.5g(3ミリモル)トルエン1.0gを含む8モル
濃度の塩化アンモニウム−アンモニア緩衝液(PH
9.52)10mlに入れ、更に水を加えて全量で20mlと
し、ゆるやかな撹拌を行ないながら30℃にて24時
間反応させた。その結果、反応液中にはL−フエ
ニルアラニンが0.18g生成蓄積した。
比較例 1 培地A(PH6.0)100mlを500mlフラスコに入れ、
オートクレーブ殺菌処理後、前記実施例で用いた
菌を−白金耳接種して、30℃で40時間培養を行な
つた。培養終了後、培養液500mlを遠心分離にか
け、菌体を得た。実施例1のようにはトルエンを
加えることなく、この集菌菌体と桂皮酸メチルエ
ステル0.25g(1.54ミリモル)とを、反応液中の
アンモニア濃度が4モル濃度になるように調整し
た塩化アンモニウム−アンモニア緩衝液(PH9.7)
10mlに加え、30℃にて40時間撹拌しながら反応を
行なつた。反応終了後、反応液中にはL−フエニ
ルアラニンが0.015g生成した。
比較例 2 実施例1と同様にして得られたロドトルラ・グ
ルチニスの菌体を桂皮酸0.44g(3ミリモル)を
含む4モル濃度の塩化アンモニウム−アンモニア
緩衝液(PH9.52)10mlに入れ、更に水を加えて全
量で20mlとし、緩やかな撹拌を行いながら30℃に
て24時間反応させた。その結果、反応液中にはL
−フエニルアラニンが0.05g生成蓄積した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 L−フエニルアラニンアンモニア・リアーゼ
    を生産する能力を有する微生物の培養液、該培養
    液から採取した菌体、もしくは該菌体の処理物
    を、水及び水と二相を形成する有機溶媒の存在下
    で桂皮酸メチルエステルとアンモニア、もしくは
    アンモニア供与体に作用させることを特徴とする
    L−フエニルアラニンの製造法。 2 L−フエニルアラニンアンモニア・リアーゼ
    を生産する能力を有する微生物がロドトルラ・グ
    ルチニス(Rhodotorula glutinis,)ATCC
    10788である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 アンモニア供与体が塩化アンモニウム、硫酸
    アンモニウムまたは酢酸アンモニウムである特許
    請求の範囲第1項記載の製造法。 4 水と二相を形成する有機溶媒がトルエン、ベ
    ンゼン、酢酸エチルまたはヘキサンである特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。
JP21264784A 1984-10-12 1984-10-12 L−フエニルアラニンの製造法 Granted JPS6192587A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21264784A JPS6192587A (ja) 1984-10-12 1984-10-12 L−フエニルアラニンの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21264784A JPS6192587A (ja) 1984-10-12 1984-10-12 L−フエニルアラニンの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6192587A JPS6192587A (ja) 1986-05-10
JPH0446116B2 true JPH0446116B2 (ja) 1992-07-28

Family

ID=16626092

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21264784A Granted JPS6192587A (ja) 1984-10-12 1984-10-12 L−フエニルアラニンの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6192587A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2744014B2 (ja) * 1988-06-14 1998-04-28 旭電化工業株式会社 L−フェニルアラニンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6192587A (ja) 1986-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4080259A (en) Process of preparing L and D α-amino acids by enzyme treatment of DL-α-amino acid amide
US5580765A (en) Process for producing optically active a-hydroxycarboxylic acid having phenyl group using gordona terrae
US5296373A (en) Process for producing R(-)-mandelic acid or a derivative thereof from a mandelonitrile using rhodococcus
JP2003528572A (ja) アスパルテートでの酵素トランスアミノ化によるl−ホスフィノトリシンの製造方法
CA1128443A (en) Process for the preparation of l-tryptophan by enzyme
US3458400A (en) Process for producing l-alanine
JPH0446116B2 (ja)
JPS58201985A (ja) グルコ−ス脱水素酵素の生産方法
JP2832723B2 (ja) L―アラニンの製造法
JPS58201992A (ja) 微生物によるβ−置換プロピオン酸またはそのアミドの製造法
JPS6144474B2 (ja)
JP2721536B2 (ja) D―β―ヒドロキシアミノ酸を取得する方法
JPH09154589A (ja) エリスリトールの製造方法
JPS6258710B2 (ja)
JPS6224076B2 (ja)
US5723321A (en) Process for preparing D-lysine
JPH0569512B2 (ja)
JP3313000B2 (ja) S−(+)−マンデルアミドおよびその誘導体の製造法
JPH0468906B2 (ja)
JPS5914796A (ja) L−フエニルアラニンの製造法
JP2507465B2 (ja) D−アスパラギン酸の製造法
JP2001204485A (ja) 微生物によるカルボニル化合物の製法
JPH0724587B2 (ja) 酵素を利用した反応方法
JP2001046076A (ja) (r)−2−アミノ−1−フェニルエタノールまたはそのハロゲン置換体の製造方法
EP1311700B1 (en) Production process of l-phenylalanine derivatives by microorganisms