JPH0445A - オートテンショナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、ベルト駆動機構においてベルトに適切な張力
を付与するオートテンショナーに関するものである。

［従来技術］ 駆動ブーりと従動ブーりの間に伝動ベルトが巻掛けられ
たベルト伝動装置においては張力付与手段としてオート
テンショナーが使用されることが多い。オートテンショ
ナーは初期にはアイドラープーリをねじりスプリングや
引張スプリングによって単にベルトに押し当てるだけの
構成であった。

しかし、近年自動車の補機駆動伝動を中心に一本のベル
トによって多軸の従動軸を駆動する多軸伝動機構が開発
され、この多軸伝動機構においては旧来のベルト伝動と
異なり、使用するベルトが非常に長くまた負荷のかかり
方は変動が多い。

そのため多軸伝動はベルトに振動が発生しやすい欠点が
ある。従って、多軸伝動に使用されるオートテンショナ
ーは旧来のブーりに一定張力を与える機能に加えて振動
を減衰する機能を有することが要求される。

そこで、本出願人は先にベルトの振動を減衰する手段と
して円板状の摩擦部材と摺動部材を有し、これらをねじ
りスプリングとは別個のスプリングにより押圧し、一定
の摩擦力を発生させる振動減衰機能を有するオートテン
ショナーを提案した。

（特願昭６３年２５８８７０号）。

［発明が解決しようとする課題］ 先に本出願人が開示したオートテンショナーは、アイド
ルブーりはねじりスプリングによってベルトに押圧され
ると共にダンピング手段によってテンションアームの回
転には一定のブレーキが加えられる。

そのため、ベルトは一定の張力が加えられると共に発生
する振動は減衰され多軸駆動用のオートテンショナーと
して誠に好ましい特性を有する。

しかし、その反面従来のオートテンショナーは、円板状
の摩擦板を使用すること及びねじりスプリングとは別個
に圧縮スプリングを必要とするためどうしても外形が大
型にならざるを得ない欠点があった。

そのため、本出願人はオートテンショナーの小型化を目
指しテンションアームに筒状部を設け、テンショナー軸
と筒状部によって形成される隙間に摩擦部材を挿入した
構造を開発し出願した。

しかし、このオートテンショナーは小型化を可能とする
点では、十分な効果が得られたが、その反面テンション
アームに与えるブレーキトルクが弱い欠点があった。

また、無理にブレーキトルりを発生させるべく摩擦部材
に高摩擦係数のものを採用すると、テンションアームの
揺動の円滑性を損なうおそれがあつた。

そこで、本発明は従来のオートテンショナーを更に改良
し小さな外形で特に大きな振動減衰機能を発揮しつるオ
ートテンショナーを提案することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本発明者らは、テンションアームに大きなブレーキトル
クを与え、ダンパー効果を高めるため、摩擦部材の材質
、形状について実験を重ねた。

そして、その実験から、摩擦部材として形状が円筒状で
あり、かつその内面に軸方向に切欠き溝が設けられたも
のである時、従来のオートテンショナーに比べて飛躍的
に大きいブレーキ力を発生させ振動減衰能力が優れるこ
とを知見した。

そこで、この知見に基づく本発明の特徴は、他部材ヘオ
ートテンショナーを固定する固定部材に固定されたテン
ショナー軸と、一端にアイドラープーリが回転可能に固
定されてたテンションアームとばね部材を持ち、テンシ
ョンアームは軸受を介してテンションナー軸に揺動可能
に固定されると共に、ばね部材によって一定の回転方向
に付勢されているオートテンショナーにおいて、テンシ
ョンアームは筒状部を有し、該筒状部はテンショナー軸
に挿入されており、テンショナー軸と筒状部の間には円
筒状であり、かつ内面に軸方向に設けられた切欠き溝を
有する摩擦部材が挿入されているオートテンショナーに
ある。

［作用］ 本発明のオートテンショナーは、従来技術同様アイドラ
ープーリをベルトに押し当てて使用する。

テンションアームは、ばね部材によって一定の回転方向
に付勢されているため、ベルトに所定の張力を与えるこ
とができる。

更に本発明のオートテンショナーはテンションアームが
筒状部を有し、該筒状部はテンションナー軸に挿入され
ており、両者の間に環状の空間が形成されている。

そして、該空間内には摩擦部材が挿入されているためテ
ンションアームが回転する時テンションアームの筒状部
の内面と摩擦部材の間、あるいはテンショナー軸と摩擦
部材の間がこすれあい、所定の摩擦が発生される。この
時、本発明のオートテンショナーはその特徴的構成とし
てテンショナー軸に接する内面に軸方向に切欠き溝が設
けられており、比較的に高い摩擦力が発生する。円筒形
駄の内面に軸方向に切欠き溝が設けられた摩擦部材が、
円筒状であって切欠溝のない摩擦部材に比べて飛躍的に
大きな摩擦力を発生させる理由は明確ではないが、切欠
き溝を設けることによって筒形の形状が微視的に偏平化
が容易になり、内面の特定部分が特に強くテンショナー
軸に当接するためと予想される。摩擦部材の材質は特に
限定されるものではなく、例えばゴム、アスベスト等の
高い摩擦係数を有するもの、銅合金、含油焼結物、アル
ミニウム等の中低塵の摩擦係数を有するもの、テフロン
、ナイロン等の低度の摩擦係数を有するものがベルトの
振動の状況に応じて選択使用することができる。

（実施例） 以下更に、本発明の具体的実施例について説明する。

第１図は、本発明の具体的実施例のオートテンショナー
の断面図であり、第２図は第１図のオートテンショナー
に使用される摩擦部材の斜視図であり、第３図は本発明
のオートテンショナーの作動角と、ねじりトルクのグラ
フであり、第４図は比較例における作動角とねじりトル
クのグラフである。図において１は本発明のオートンシ
ョナーを示す。オートテンショナー１はエンジン等の他
部材２に固定するための取出塵となる固定部材３、テン
ショナー軸４、テンションアーム５、アイドラープーリ
６、ねじりコイルばね７、ころがり軸受（玉軸受）８、
摩擦部材９等によって構成される。順次説明すると、固
定部材３は外形が碗状であり、円板状の取付座部１０の
周辺に辺部１８が壁状に設けられたものである。テンシ
ョナー軸４は本実施例においては、固定部材３の中央に
一体的に設けられており、固定部材３の固定座部１０よ
り離れるに従って三段に先細になっている軸である。テ
ンショナー軸４は即ち固定座部１０より近い方から根部
１１、根部１１より細い摩擦部材当接部１２、摩擦部材
当接部１２より更に細いころがり軸受当接部１３を有す
る。そして、テンショナー軸にはころがり軸受当接部１
３側より固定部材３側へ貫通する取付ボルト孔１４が設
けられている。テンションアーム５は、外形形状が碗状
の取付部１５とアーム部１６が一体に結合されたもので
ある。ここで取付部１５は更に外壁部２６と芯部１７よ
りなる。外壁部２６は外形が先述の固定部材３の辺部１
８よりもやや大きく内径は概ね同一であり、最も外端部
は固定部材３の辺部１８の最外端が挿入されるように内
径が大きく作られている。芯部１７は、中心に内径が二
段階にわけられた孔２０が設けられた軸状である。そし
て、当該奥側の股部分によって筒状部２２が形成される
。外側の段２１部分には玉軸受が挿入されるため、テン
ショナー軸４のころがり軸受当接部１３よりも相当に内
径が大きく奥側の筒状部２２は摩擦部材当接部よりわず
かに大きく形成されている。

一方、テンションアーム５のアーム部１６は板状であり
、取付部１５の一端より延設され先端にアイドラープー
リ６が回転可能に固定されている。

アイドラープーリ６及びその固定手段は公知のものと何
ら異なるものではないので詳細説明は略する。

ねじりコイルばね７は両端が固定部材３及びテンション
アーム５に係合可能に折り返されている（図示せず）。

また、ねじりコイルばね７の素線の断面形状は長方形で
あり、コンパクト化が図られている。摩擦部材９は筒状
に形成されたキャストナイロンであり、ここで特記すべ
きは、内面の一部に断面がコの字形の切欠き溝２ｏが設
けられている。切欠き溝２０−は、内面のただ１ケ所の
みに設けられ軸方向には貫通して設けられている。摩擦
部材９は、切欠き溝２０の位置が、テンションアームの
アーム部の方向に一定した位置において、テンションア
ームの筒状部に一体的に固定されている。

本実施例のオートテンショナー１は固定部材３の凹面と
テンションアーム５の凹面が向き合った状態でテンショ
ナー軸４にテンションアーム５の取付部１５の孔が挿入
され、両者の外側の段２１ところがり軸受取付部１３の
間に玉軸受８が装着され、同じく奥側の段即ち筒状部２
２と摩擦部材取付部１２の間には摩擦部材９が装着され
、更に固定部材３とテンションアーム５の闇ににねじり
コイルばね７が、その両端がそれぞれ固定部材３、テン
ションアーム５に係止され、数キログラムの力で巻き締
められた状態で装着されて成るものである。

尚、図示しないが固定部材３とテンションアーム５は相
互に回転角度を一定量に制限する係合爪を有し、一定回
転角を越える自由回転は許さない。

従って、テンションアーム５はねじりコイルばね７が巻
き緩む方向に常時付勢されている。本実施例のオートテ
ンショナーは固定ボルト３０によってエンジン等の他の
部材２に固定され、テンションアーム５を手動で動かし
てテンションアーム５の動作しろを設けた状態でアイド
ラープーリ６をベルトに押し当てて使用する。この時、
テンションアーム５はねじりコイルばね７によって一定
の力で付勢されているので、ベルトには一定の張力が与
えられる。

また、負荷の変動やエンジンの回転数の変動によってベ
ルトが振動する時、テンションアーム５もベルトと連動
して振動するが、本実施例においてはテンションアーム
５は摩擦部材９を介してテンショナー軸４と接続しテン
ショナー軸４と摩擦部材９の間、又は摩擦部材９とテン
ションアーム５の間で摩擦抵抗を生じベルトの振動を減
衰、収斂させる。本発明のオートテンショナーにおいて
いては先述したようにあらゆる素材のものが使用できる
。また、先述の他事発明の特殊な変形例としてテンショ
ンアーム５の筒状部２２を直接テンショナー軸４に当接
し、テンションアーム５の一部をもって摩擦部材の働き
をさせる構成も可能である。摩擦部材内外面と、テンシ
ョンアーム及びテンショナー軸との嵌合は倫理的にはじ
まりばめに設定するべきであるが現実にはオートテンシ
ョナー作動中はベルトより受ける曲げモーメントにより
テンションアームがわずかながら傾くため中間ばめ、あ
るいは隙間ばめ程度に設定するこでことが好ましい。

［実験データ］ 以下、本発明の効果を確認するために行なわれた実験に
ついて説明する。

本発明のオートテンショナーとして、前記した実施例の
ものを使用し、比較例として摩擦部材に切欠き溝がない
点のみ異なり、他は全く同一〇ものを利用した。

実験方法は、オートテンショナーの固定部材を定盤に固
定し、テンションブーりの中心にばねばかりのフックを
係止し、ばねばかりをもってテンションブーりを引っ張
り、テンションアームの揺動角とその時の力を測定した
。そして、この測定をテンションアームの行き方向とも
じり方向にわけて行ないグラフ化した。行きの場合の直
線ともどりの場合の直線はばね自体のヒステリシスを無
視すると同一直線上に重なるが、ブレーキを作用させる
と行きともどりの直線は一致せず、ずれが生ずる。

このずれが大きい程、摩擦部材が発生する摩擦力が大き
く振動減衰機能が大きいと言える。

実験の結果は、第３図（本発明のオートテンショナー）
および第４図（従来技術のオートテンショナー）のよう
であった。

本発明のオートテンショナーは従来のものに比較して５
倍近いブレーキ力を発生していることが理解される。

尚、第３図と第４図のグラフは縦軸のレベルが異なるが
、これはオートテンショナーの作動角の初期設定値が異
なることに基づくものである。即ち、第４図は、第３図
のグラフの作動角２５°近辺を初期角として測定したも
のであり、そのため全体の値はずれているが、両者のブ
レーキ力はいずれも行きともどりの直線の幅によって決
定されるものである。

（効果） 以上説明したように、本発明のオートテンショナーは、
テンションアームが筒状部を有し、テンショナー軸との
間に形成される空間内に円筒状であり、かつ内面に軸方
向に設けられた切欠き溝を有する摩擦部材が挿入されて
いるため、従来技術のオートテンショナーに比べて格段
に大きなブレーキ力が発生し、ベルトに発生した振動を
早期に収斂することができる。

また、外形はすこぶる小さく小型化の要請にも適合する
ものである。

更に、本発明のオートテンショナーは構造が単純であっ
てスプライン加工等が不要であり、より容易に製作する
ことができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の具体的実施例におけるオートテンショナー
の断面図であり、第２図は第１図のオートテンショナー
に使用される摩擦部材の斜視図であり、第３図は本発明
のオートテンショナーの作動角とねじりトルクのグラフ
であり、第４図は比較例における作動角とねじりトルク
のグラフである。 １・・・オーテンショナー ３・・・固定部材 ４・・・テンショナー軸 ５・・・テンションアーム ６・・・アイドラープーリ ７・・・ねじりコイルバネ ８・・・ころがり軸受（玉軸受） ９・・・摩擦部材 ２２・・・筒状部 特許出願人　　三ツ星ベルト株式会社 第２図 第３図 イ↑肋角ｖＳねしりトルク 第４図 作動角ｖＳねじりトルク イ’ｎ角 ｅｇ 手続補正帯（方式）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、他部材へオートテンショナーを固定する固定部材に
   固定されたテンショナー軸と、一端にアイドラープーリ
   が回転可能に固定されたテンションアームとばね部材を
   持ち、テンションアームは軸受を介してテンショナー軸
   に揺動可能に固定されると共にばね部材によって一定の
   回転方向へ付勢されているオートテンショナーにおいて
   、テンションアームは筒状部を有し、該筒状部はテンシ
   ョナー軸に挿入されており、テンショナー軸と筒状部の
   間には円筒状であり、かつ内面に軸方向に設けられた切
   欠き溝を有する摩擦部材が挿入されていることを特徴と
   するオートテンショナー。