JPH0445926Y2 - - Google Patents

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JPH0445926Y2
JPH0445926Y2 JP1984086551U JP8655184U JPH0445926Y2 JP H0445926 Y2 JPH0445926 Y2 JP H0445926Y2 JP 1984086551 U JP1984086551 U JP 1984086551U JP 8655184 U JP8655184 U JP 8655184U JP H0445926 Y2 JPH0445926 Y2 JP H0445926Y2
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compressor
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両用空調装置に関するものであ
る。
〔従来技術〕
空調装置には、冷気を作り出すための装置の一
構成要素としてコンプレツサが装備されている。
車両用空調装置の場合、コンプレツサは、エンジ
ン出力軸に選択的に連結され、駆動されるように
なつている。そのため、空調装置が作動状態とさ
れ、コンプレツサが駆動されると、エンジンにか
かる負荷が増大するため、エンジン回転数が低下
する。エンジンがアイドリング運転状態にあつ
て、エンジン回転数が低くなつているときに、空
調装置が作動され、コンプレツサが駆動される
と、エンジン回転数が極端に低くなつて、エンジ
ンストールに至ることがある。
そこで、アイドル回転数制御装置を備えたエン
ジンにおいては、空調装置が作動されると、目標
回転数を高くして、エンジンがエンジンストール
に至るのを防止するとともに、コンプレツサが充
分に駆動されるようにしている(例えば、特開昭
57−200643号に開示されている)。
しかし、このように空調装置の作動開始時にア
イドル回転数制御装置によつてエンジン回転数を
高くする制御を行つても、エンジンの吸入空気量
は徐々に増加していくものであつて、すぐには増
加しないのに対して、エンジンへのコンプレツサ
の接続によつて、エンジン負荷が階段状に増加す
ることから一時的にアイドル回転数が低下し、特
に空調装置の熱負荷が大きく、エンジンにかかる
負荷が大きいときには、エンジンストールに至る
のを回避することができないという欠点がある。
上記の欠点を解決するため、空調装置の作動開
始時にスロツトル開度を強制的にある開度まで開
いてエンジン回転数を引き上げ、エンジン回転数
が所定回転数以上になつた時にコンプレツサとエ
ンジンとの連結を行うようにしたものが提案され
ている(例えば、実公昭51−23163号公報参照)。
一方、近年アイドリング運転時における燃費向
上のため、アイドル回転数を精密に制御すること
が要求されてきており、例えば、空調装置のエア
コンモード、エコノミーモード等のモード状態や
エバポレータ吹き出し温度に応じてアイドリング
運転時の目標回転数を変更する必要があり、場合
によつては空調装置が作動時と非作動時とで同じ
回転数に設定される場合もある。
また、自動変速機を搭載した車両においては、
自動変速機のドライブレンジ、ニユートラルレン
ジ等のシフト位置に応じてアイドリング運転時の
目標回転数が変更されており、空調装置の作動時
における目標回転数も自動変速機のシフト位置に
応じて設定する必要がある。
このように、アイドリング運転時における目標
回転数を各種条件に応じて変更するシステムにお
いては、前述した従来技術のように空調装置の作
動開始時にエンジン回転数を引き上げ、エンジン
回転数が所定回転数以上となつた時にエンジンと
コンプレツサとの連結を行うものでは、コンプレ
ツサ駆動開始条件としての所定回転数の設定が困
難になるという問題が生じる。また、各種条件に
応じて所定回転数の設定を行うようにすることも
考えられるが、この場合にはメモリ容量の増大や
制御が複雑になるという問題がある。
〔考案の目的〕 このような従来の問題に鑑み、本考案の目的と
するところは、空調装置の作動開始が指令されて
から所定時間経過後にコンプレツサの駆動を開始
するように構成し、この遅延時間中にアイドル回
転数制御装置の作動によつてアイドル回転数制御
バルブの開度を予め求めた開度まで開いてエンジ
ン回転数を高めることにより、アイドリング運転
時の目標回転数が各種条件に応じて変更されてい
る場合であつても、制御を複雑にすることなく空
調装置の作動開始時における極端なエンジン回転
数の低下を防止することにある。
〔考案の構成〕
この目的を達成するための本考案の構成を第1
図によつて説明する。
コンプレツサは、エンジンに選択的に接続され
て作動されるようになつている。コンプレツサ駆
動手段は、起動スイツチから起動指令信号が入力
された場合にコンプレツサをエンジンに接続する
が、禁止手段から禁止信号が入力された場合には
起動指令信号に関係なくエンジンとコンプレツサ
との接続を禁止させる。
アイドル回転数制御装置は、アイドリング運転
時のエンジン回転数を目標回転数に一致させるよ
うに、スロツトルバルブ上流の吸気通路とスロツ
トルバルブ下流の吸気通路を連結するバイパス通
路の途中に配設されたアイドル回転数制御バルブ
の開度をフイードバツク制御するとともに、起動
スイツチから起動指令信号を受けた時にアイドル
回転数制御バルブの開度を予め求めた開度まで開
く。
禁止手段は、起動スイツチから起動指令信号を
受けた時点から所定時間が経過するまでの間は、
禁止信号をコンプレツサ駆動手段に出力する。
このため、空調装置の起動スイツチが操作され
て空調装置の作動開始が指令されても、所定時間
が経過するまでの間は禁止手段からの禁止信号に
よつてコンプレツサは駆動されず、所定時間が経
過してアイドル回転数が高められた時に駆動手段
によつてコンプレツサが駆動される。
〔考案の効果〕
本考案によれば、コンプレツサの駆動は起動指
令信号が出力された時点から所定時間経過後に行
われ、一方、アイドル回転数制御装置は起動指令
信号が出力された時点からアイドル回転数制御バ
ルブを予め求めた開度まで開くようにしている。
このため、空調装置における熱負荷が大きくてコ
ンプレツサの駆動によつてエンジンに加えられる
負荷が大きくても、エンジン回転数が極端に低く
なつてしまうことはなく、エンジンストールに至
るのを回避することができる。また、アイドリン
グ運転時におけるエンジン回転数の目標回転数
を、空調装置の作動モード状態や自動変速機のシ
フト位置等に応じてきめ細かく設定している場合
においても、メモリ容量の増大や制御の複雑化を
招くことなく本考案を適用することができる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面によつて説明す
る。
第2図は、一実施例の機構部分の概略構成図で
あり、図中、11はエンジン本体、12はエアク
リーナ、13はエアフローメータ、14は吸気パ
イプ、15はスロツトルボデー、16はサージタ
ンク、17はインテークマニホルド、19は燃料
噴射弁で、吸気パイプ14、スロツトルボデー1
5、サージタンク16およびインテークマニホル
ド17によつて吸気通路が形成されている。スロ
ツトルボデー15中には、スロツトルバルブ1
8,18が設けられており、このスロツトルバル
ブ18,18を迂回するようにバイパス通路23
が形成されている。このバイパス通路23は、ス
ロツトルボデー15に通路22を形成し、その部
分にアイドル回転数制御バルブ20を取り付ける
ことによつて形成されている。従つて、バイパス
通路23の途中には、アイドル回転数制御バルブ
20が配設され、そのアクチユエータとなるステ
ツプモータ21によつてバルブ24の位置を調整
することによつて制御バルブ20の開度が調節さ
れるようにされている。すなわち、4相から成る
コイル26の各相に通電されるパルス信号によつ
てロータ25を回転駆動し、ロータ25に対して
螺合されているバルブ24の位置を調整するよう
になつている。このように、ステツプモータ21
によつて制御バルブ20の開度を調節してアイド
ル回転数を制御するものは、ステツプモータタイ
プのアイドル回転数制御装置として従来より公知
であるので、詳しい説明は省略する。ステツプモ
ータ21は、第3図に示すように制御回路30か
らのパルス信号によつて駆動される。
一方、エンジン本体11には、図示されないク
ランクシヤフトによつて回転駆動されるクランク
シヤフトプーリ71が配設されていて、このクラ
ンクシヤフトプーリ71によつてベルト73を介
してコンプレツサプーリ72が回転駆動され、さ
らに、コンプレツサ60が回転駆動されるように
なつている。周知のように空調装置における冷媒
サイクルでは、冷媒を圧縮液化した後、放熱さ
せ、その後再び冷媒を気化することによつて冷気
を作り出すようになつているが、コンプレツサ6
0は、回転駆動されることによつて冷媒の圧縮液
化を行う。コンプレツサ60は、コンプレツサ本
体61と電磁クラツチ62とから成り、コンプレ
ツサ本体61は電磁クラツチ62によつて選択的
にコンプレツサプーリ72に連結されるように構
成されている。従つて、コンプレツサ本体61
は、電磁クラツチ62が通電されると、コンプレ
ツサプーリ72に連結されて回転駆動され、電磁
クラツチ62が非通電とされると、コンプレツサ
プーリ72から切り離されて回転駆動されなくな
る。そして、電磁クラツチ62も、ステツプモー
タ21と同様、第3図に示す制御回路30によつ
て通電制御される。
制御回路30は、第3図の如く、マイクロコン
ピユータを中心に構成されており、中央処理装置
(CPU)31、メモリ32,33、アナログ−デ
イジタル(A/D)コンバータ35、入力インタ
フエース回路36、出力インタフエース回路37
および定電圧電源回路34から成る。定電圧電源
回路34は、バツテリ50から電源を供給され
て、その電圧を一定電圧として制御回路30内の
各回路に供給し、CPU31、メモリ32,33、
A/Dコンバータ35、入力インタフエース回路
36および出力インタフエース回路37は、コモ
ンバス38によつて互いに接続されている。A/
Dコンバータ35は、CPU31からの指示に従
つて、冷却水温センサ41および吸気温センサ4
5によつて検出されるエンジンの冷却水温データ
および吸気温データを、順次デイジタル信号に変
換してメモリ33内に取り込むものであり、入力
インタフエース回路36は、各センサ、スイツチ
からの信号を、CPU31からの指示に従つて、
メモリ33内に取り込むための回路である。ま
た、出力インタフエース回路37は、CPU31
によつて演算され、決定されたパルス信号をステ
ツプモータ21に出力するとともに、CPU31
によつて決められる通電、非通電信号を電磁クラ
ツチ62に出力するための回路である。メモリ3
2はリードオンリメモリであり、メモリ33はラ
ンダムアクセスメモリである。なお、入力インタ
フエース回路36に接続されたセンサ、スイツチ
は、スロツトルバルブ18の全閉状態を検出する
スロツトルポジシヨンセンサ42、エンジンの所
定クランク角毎に信号を発生するクランク角セン
サ43、車載空調装置(図示せず)を起動すると
きオン操作され、起動指令信号を発生する起動ス
イツチ44である。ここで、クランク角センサ4
3は、発生される信号の間隔を計測されることに
よつてエンジン回転数を検出するために利用され
ている。
メモリ32には、CPU31を作動させるため
のプログラムが格納されており、このプログラム
の一つは、第4図にフローチヤートで示した如き
ものである。
このプログラムは、4ミリ秒毎に実行される時
間割り込みルーチンであり、エンジンのアイドル
回転数を目標回転数に維持するためのもので、公
知のプログラムである。このプログラムが起動さ
れると、ステツプ101において、暖機後のアイド
ル運転であるか否かが判定される。つまり、メモ
リ33に格納されている冷却水温データを取込
み、このデータを暖機判定値と比較し、データが
判定値より大のとき暖機後としてステツプ101が
肯定判断され、データが判定値より小のとき暖機
前としてステツプ101が否定判断される。ステツ
プ101が否定判断されたときには、以降の処理を
実行することなしに、このプログラムの処理を終
了する。ステツプ101が肯定判断されたときには、
ステツプ102,103に進んで、目標回転数Nfおよ
びメモリ33に格納されているエンジン回転数
Neを取り込む。次に、ステツプ104〜109では、
エンジン回転数Neが目標回転数Nf±30rpmの範
囲内にあるか否かを判定し、その範囲内にあると
きには、ステツプ105および106が否定判断され
て、以降の処理を実行することなしにこのプログ
ラムの処理を終了し、その範囲を外れているとき
には、ステツプ105あるいは106が肯定判断され
て、フラグf1がセツトあるいはリセツトされ、さ
らに、フラグf2がセツトされる。フラグf1は、エ
ンジン回転数Neが目標回転数Nfよりプラス側に
あるかマイナス側にあるかを記憶するもので、プ
ラス側にあるときには、リセツトされて「0」と
され、マイナス側にあるときには、セツトされて
「1」とされる。また、フラグf2は、エンジン回
転数Neが所定の範囲を外れたことを、「1」にセ
ツトされることによつて記憶するものである。
ステツプ110〜123では、エンジン回転数Neが
所定の範囲を外れたことを受けて、ロータ25を
所定方向に回転駆動するべく、ステツプモータ2
1の各相にパルス信号を出力する。すなわち、ス
テツプ110では、このステツプが処理される度に、
カウンタCをインクリメントし、カウンタCが
「1」ならば、ステツプ112,113の処理を実行し、
カウンタCが「2」で、フラグf1が「1」なら
ば、ステツプ116の処理を実行し、フラグf1
「0」ならば、ステツプ117の処理を実行し、カウ
ンタCが「3」ならば、ステツプ119の処理を実
行し、カウンタCが「4」ならば、ステツプ120
〜123の処理を実行する。なお、ステツプ121にお
いては、カウンタCをクリアして「0」とするた
め、カウンタCは「5」以上にはならない。
はじめにカウンタCが「1」で、ステツプ111
が肯定判断され、ステツプ112,113が実行される
と、最終通電相niが把握され、そのni相を通電開
始する。すると、第5図のC=1の位置で示すよ
うにni相が通電され、ロータ25は、その磁極が
ni相と一致する回転角とされる。次にカウンタC
が「2」で、フラグf1がセツトされているときに
は、ステツプ116において、ni−1相に通電が開
始され、第5図のC=2で示すように、ロータ2
5は、その磁極がni相とni−1相との中間に一致
する回転角とされる。カウンタCが「2」でも、
フラグf1がリセツトされているときには、ステツ
プ117においてni+1相に通電が開始されるため、
第5図のC=2の破線で示すように、ロータ25
は、その磁極がni相とni+1相との中間に一致す
る回転角とされる。さらに、カウンタCが「3」
となり、ステツプ119が実行されると、ni相の通
電が停止され、第5図のC=3で示すようにロー
タ25は、ni−1相あるいはni+1相と一致する
回転角とされる。カウンタCが「4」となり、ス
テツプ120〜123が実行されれば、ステツプ120に
おいてni−1相あるいはni+1相の通電が停止さ
れ、ステツプモータ21の3ステツプの動作を終
了する。また、ステツプ121においてカウンタC
がクリアされるとともに、ステツプ122において
フラグf2がクリアされるため、初期状態に戻つ
て、ステツプ104が肯定判断されるようになり、
再びエンジン回転数Neが所定の範囲内にあるか
否かが判定される。さらに、ステツプ123におい
ては、次の動作に備えて、ni−1相あるいはni+
1相を最終通電相として把握する。
以上の処理を実行することによつて、アイドル
回転数が目標回転数に一致されるようにステツプ
モータ21のロータ25が回転駆動され、アイド
ル回転数制御バルブ20の開度が調節される。
第4図のプログラムが実行されたときには、第
6図に示すプログラムも実行される。このプログ
ラムは、起動スイツチ44がオン操作されたとき
に、アイドル回転数制御バルブ20の開度を事前
に求められている開度とするようにステツプモー
タ21を駆動するとともに、起動スイツチ44が
オン操作されてから所定時間が経過したときに電
磁クラツチ62を通電するものである。ただし、
この所定時間は、アイドル回転数制御バルブ20
の開度が大きくされ、アイドル回転数が所定回転
数まで上昇するのに要する時間に相当する時間で
ある。
まず、ステツプ431において起動スイツチ44
がオンされているか否か判定し、起動スイツチ4
4がオンのときには、ステツプ431が肯定判断さ
れるため、ステツプ432において、フラグf3がセ
ツト状態にあるか否かが判定される。このフラグ
f3は、アイドル回転数制御バルブ20の開度が空
調装置作動時に必要な開度まで開かれていること
をセツト状態にて記憶するもので、初め、フラグ
f3がセツトされてないと、ステツプ432は否定判
断されるため、ステツプ433,401,300に進んで、
ステツプ433ではフラグf3をセツトして「1」と
し、ステツプ401では、タイマカウンタtに
「100」をセツトし、さらに、ステツプ300では、
ステツプモータ21を連続的に回転駆動して、ア
イドル回転数制御バルブ20の開度を、空調装置
作動時に必要な開度まで、開くようにする。
このようにして、フラグf3が一旦セツトされる
と、ステツプ432は肯定判断されるため、ステツ
プ402において、タイマカウンタtの値がデクリ
メントされる。そして、次のステツプ403では、
タイマカウンタtの値が「0」になつたか否かを
判定し、「0」になるまでは、ステツプ403が否定
判断されるが、タイマカウンタtが「100」にセ
ツトされてから4〓秒毎にステツプ402における
デクリメント処理が行われ、0.4秒が経過すると、
タイマカウンタtの値が「0」になるため、ステ
ツプ403が肯定判断されて、ステツプ404,410に
進み、ステツプ404でタイマカウンタtが「0」
とされるとともに、ステツプ410において、電磁
クラツチ62を通電する信号が発生される。
つまり、起動スイツチ44がオンされると、ア
イドル回転数制御バルブ20の開度が空調装置の
作動時に必要な開度まで大きくされ、0.4秒後に
電磁クラツチ62が通電されてコンプレツサ60
の回転駆動が開始される。
その後、空調装置の作動を停止させるべく、起
動スイツチ44がオフとされると、ステツプ431
が否定判断されるようになるため、ステツプ420,
200,434に進んで、ステツプ420では、電磁クラ
ツチ62が非通電とされ、ステツプ200では、ア
イドル回転数制御バルブ20の開度が通常のアイ
ドリング運転時の開度に戻される。さらに、ステ
ツプ434ではフラグf3をクリアし、初期状態に戻
す処理が行われる。
次に、第6図のステツプ300およびステツプ200
におけるステツプモータ21の制御プログラムに
ついて第7図および第9図のフローチヤートによ
つて説明する。なお、このプログラムは、第4図
において説明したステツプ110〜123のプログラム
と類似している。
まず、第7図において、ステツプ301が実行さ
れると、その度にカウンタCがインクリメントさ
れ、その結果、カウンタCが「1」のときは、ス
テツプ302が肯定判断されて、ステツプ303,304
において、ステツプモータ21のni相に通電開始
されるとともに、ni−2相への通電が停止され
る。従つて、このとき、第8図のC=1に示すよ
うにロータ25は、その磁極がni相の方向に一致
せしめられる。次に、カウンタCが「2」となる
と、ステツプ302は否定判断され、ステツプ305が
肯定判断されて、ステツプ306,307において、ni
−1相が通電開始されるとともに、ni−3相への
通電が停止される。従つて、このとき、第8図の
C=2に示すようにロータ25は、その磁極がni
相とni−1相との中間の方向に一致せしめられ
る。さらに、カウンタCが「3」となると、ステ
ツプ302,305は否定判断され、ステツプ308が肯
定判断されて、ステツプ309,310において、ni相
への通電が停止されるとともに、ni−2相への通
電が開始される。そのため、第8図のC=3に示
すようにロータ25は、その磁極がni−1相とni
−2相との中間の方向に一致せしめられ、カウン
タCが「4」となると、ステツプ302,305,308
は全て否定判断されて、ステツプ311〜313が実行
される。従つて、ni−1相の通電が停止されると
ともに、ni−3相への通電が開始され、第8図の
C=4で示すようにロータ25は、その磁極がni
−2相とni−3相との中間の方向に一致せしめら
れる。そして、ステツプ313では、カウンタCが
クリアされる。ここで、カウンタCがクリアされ
る結果、次のサイクルでは、ステツプ301におい
てカウンタCは、「1」とされ、以後、第7図の
プログラムが実行される度に上述の動作が繰り返
される。このため、ステツプモータ21のロータ
25は、第8図に示すように矢印の方向に回転さ
れることになる。
第6図のステツプ300が実行されると、第7図
のプログラムは8ミリ秒毎に実行される。従っ
て、第7図のプログラムは、1秒間に125回実行
され、ステツプモータ21は、毎秒125パルスの
速さで回転される。
第9図のプログラムは、第7図のプログラムに
対してステツプモータ21のロータ25の回転方
向が違うのみで、その他は、全く同一である。す
なわち、第7図のプログラムでは、カウンタCが
インクリメントされるに従つて、ステツプモータ
21のni相からni−1相、ni−2相と順次通電さ
れるのに対して、第9図のプログラムでは、ni相
からni+1相、ni+2相と順次通電され、ロータ
25は第10図のように回転される。
第6図のステツプ200が実行されると、第9図
のプログラムは8〓秒毎に実行され、1秒間に
125回実行される。従つて、ステツプモータ21
は毎秒125パルスの速さで、ステツプ300における
回転方向とは逆方向に回転される。
第11図Bは、以上述べた実施例における各部
の動作状態をまとめたものであり、従来、アイド
ル回転数制御バルブ20の開放動作と同時にコン
プレツサ60の駆動を開始するもの(第11図
A)と比較して示してある。
エンジンをアイドリング運転しているときに、
空調装置を作動すべく、起動スイツチ44がオン
操作されると、従来の場合Aは、それと同時に電
磁クラツチ62が通電開始され、また、ステツプ
モータ21のステツプ位置も増大され、アイドル
回転数制御バルブ20の開度が大きくされてい
る。しかし、アイドル回転数制御バルブ20の開
度が大きくされても、エンジンの吸入空気量は
徐々に多くなり、すぐには多くならないため、エ
ンジン回転数は、一旦は低下してしまう。従つ
て、このときの回転低下量が大きいと、エンジン
ストールになつてしまう。
また、その後、吸入空気量が多くなると、エン
ジン回転数は高くなり過ぎ、空調装置作動時に必
要な所定回転数を超えて、大きくオーバシユート
してしまう。
これに対して、本考案の実施例の場合Bには、
起動スイツチ44がオン操作されたとき、アイド
ル回転数制御バルブ20の開度を空調装置の作動
状態に必要な開度まで開放するべく、ステツプモ
ータ21のステツプ位置が増大されるが、コンプ
レツサ60の電磁クラツチ62は同時には通電さ
れない。そして、エンジンへの吸入空気量が徐々
に増大するのに伴つて、エンジン回転数も高くな
り、所定時間0.4秒が経過すると、電磁クラツチ
62の通電が開始される。このため、起動スイツ
チ44をオン操作したときに、エンジン回転数が
低下してしまうことはなく、勿論エンジンストー
ルに至ることもない。
また、ステツプモータ21のステツプ位置は、
はじめから必要な位置に設置され、途中で変更さ
れることはなく、エンジン回転数の方が充分高ま
つたところで、コンプレツサ60が駆動されるた
め、エンジン回転数が安定回転に移行するまでの
間にオーバシユートすることもない。
以上、本考案の特定の実施例について説明した
が、本考案は、この実施例に限定されるものでは
なく、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲内で
種々の実施態様が包含されるものであり、例え
ば、アイドル回転数制御バルブを駆動するアクチ
ユエータは、リニアソレノイドでも良い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、クレーム対応図、第2図は、本考案
の一実施例の機構部分の概略構成図、第3図は、
実施例における制御回路を示すブロツク図、第
4,6,7,9図は、第3図におけるマイクロコ
ンピユータのプログラムの一部を示すフローチヤ
ート、第5,8,10図は、ステツプモータの動
きを説明する図、第11図は、実施例の作用を説
明するタイムチヤートである。 11……エンジン本体、20……アイドル回転
数制御バルブ、30……制御回路、44……起動
スイツチ、60……コンプレツサ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 エンジンに選択的に接続されて作動するコンプ
    レツサと、 このコンプレツサを起動指令信号に基づきエン
    ジンに接続するとともに、禁止信号が入力される
    と起動指令信号に関係なくエンジンとコンプレツ
    サの接続を禁止させるコンプレツサ駆動手段と、 このコンプレツサ駆動手段にエンジンとコンプ
    レツサの接続を指示する起動指令信号を出力する
    起動スイツチと、 アイドリング運転時に、スロツトルバルブ上流
    の吸気通路とスロツトルバルブ下流の吸気通路と
    を連結するバイパス通路を介してエンジンに吸入
    される空気量を制御するアイドル回転数制御バル
    ブと、 アイドリング運転時のエンジン回転数を目標回
    転数に一致させるようにアイドル回転数制御バル
    ブの開度をフイードバツク制御するとともに、起
    動スイツチから起動指令信号を受けた時にアイド
    ル回転数制御バルブの開度を予め求めた開度まで
    開くようにしたアイドル回転数制御装置と、 起動スイツチから起動指令信号を受けた時点か
    ら所定時間が経過するまでの間は、禁止信号を前
    記コンプレツサ駆動手段に出力する禁止手段と、 を備えることを特徴とする車両用空調装置。
JP8655184U 1984-06-11 1984-06-11 車両用空調装置 Granted JPS611417U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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